JPH0641543B2 - 半導電性樹脂組成物 - Google Patents

半導電性樹脂組成物

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JPH0641543B2
JPH0641543B2 JP15547985A JP15547985A JPH0641543B2 JP H0641543 B2 JPH0641543 B2 JP H0641543B2 JP 15547985 A JP15547985 A JP 15547985A JP 15547985 A JP15547985 A JP 15547985A JP H0641543 B2 JPH0641543 B2 JP H0641543B2
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利夫 丹羽
剛史 前田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、架橋ポリエチレン絶縁ケーブルなどのケーブ
ルの外部半導電層を形成する材料として好適に用いられ
る半導電層樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術とその問題点) 架橋ポリエチレン絶縁ケーブルなどのケーブルでは、ケ
ーブル同士の接続時などに行なわれる端末処理作業を容
易にするために、このケーブルの外部半導電層に適度な
剥離性をもたせて、架橋ポリエチレンなどからなる絶縁
層から外部半導電層を剥ぎ取り易くする必要がある。
従来、この外部半導電層を形成する半導電性材料として
は、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンゴム
(EPゴム)などの絶縁材料と相溶性に乏しい材料が用
いられ、具体的には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチ
レンなどの含塩素樹脂や酢酸ビニル・エチレン共重合体
(VA量10%以上)などの所請謂極性高分子材料、ポ
リフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂やシリコン樹脂に
各々ポリオレフイン樹脂を混練したものなどをベースポ
リマーにカーボンブラツクなどの導電性付与剤を配合し
てなる半導電性樹脂組成物が用いられている。
しかしながら、このような樹脂組成物からなる半導電層
をもつケーブルのうち、樹脂組成物に極性高分子材料を
用いたケーブルでは、極性高分子材料の耐熱性が劣悪で
あるため、ケーブル製造時の押出被覆温度や架橋温度に
制約があり、従つて生産性が低くなると共にケーブル自
体の長期耐熱性も悪くなるなどの問題点があつた。ま
た、樹脂組成物にフツ素樹脂とポリオレフイン樹脂との
混和物あるいはシリコーン樹脂とポリオレフイン樹脂と
の混和物を用いたケーブルでは、本来、フツ素樹脂やシ
リコーン樹脂がポリオレフイン樹脂と相溶性に乏しいこ
とから、上記の混和物が混練時に均一分散されにくく、
またこれらの混和物からなる外部半導電層をケーブルの
絶縁層から剥離する際には、方向性をもつため、任意の
方向に剥離することができず、ケーブルの端末処理作業
を容易に行なうことができないなどの不都合があつた。
(発明の目的) 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、優れた
耐熱性を有し、かつケーブルの絶縁層からの適度な剥離
性を有する外部半導電層を形成することのできる半導電
性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
(構成) この発明の半導電性樹脂組成物は、四フツ化エチレン・
プロピレン共重合体10〜80重量部とポリオレフイン
樹脂90〜20重量部とからなるベースポリマー100重
量部に対し、導電性カーボンブラツク10〜100重量
部を配合してなるものである。
上記ベースポリマーの一方の成分に四フツ化エチレン・
プロピレン共重合体が使用される。この共重合体は、プ
ロピレン成分の共重合割合が重量比で40〜50%のも
のであり、このためポリオレフイン樹脂との相溶性に富
むことから、ポリオレフイン樹脂に混練すると、均一分
散した混和物を得ることができる性質を有するものであ
る。そして、この共重合体がポリオレフイン樹脂との相
溶性に富む理由としては、共重合体中のプロピレン成分
がポリオレフイン樹脂との親和性を高めているためと考
えられる。この四フッ化エチレン・プロピレン共重合体
の具体的なものとしては、例えば「アフラス150E」
および「アフラス150L」(商品名,日本合成ゴム
(株)製)などが挙げられる。
ベースポリマーの他方の成分であるポリオレフイン樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフインホモポリマー、酸変性ポリオレフイン、アイオ
ノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチ
レンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン
α−オレフイン共重合体、エチレンブテン共重合体、エ
チレンプロピレンゴム(EPゴム)などのオレフィン系
共重合体が挙げられ、これらを単独または二種以上適宜
の割合で混合して使用される。これらポリオレフイン樹
脂の融点は、180℃以下であることが望ましく、好ま
しくは150℃以下である。そして、融点が180℃を
越えるポリオレフイン樹脂をベースポリマーの他方の成
分として配合した半導電性樹脂組成物では、融点が高す
ぎて、ケーブルに対する押出被覆成形が事実上、不可能
となる。
そして、四フツ化エチレンプロピレン共重合体とポリオ
レフイン樹脂との混合割合は、四フツ化エチレンプロピ
レン共重合体10〜80重量部に対し、ポリオレフイン
樹脂90〜20重量部とされる。
四フツ化エチレン・プロピレン共重合体が80重量部を
越えると、架橋ポリエチレンなどからなる絶縁層からの
剥離性が向上するものの耐熱性が悪化して不都合であ
り、10重量部未満であれば、耐熱性が向上するものの
上記の絶縁層から剥離することが不可能となる。
このベースポリマーに導電性を付与するために添加され
る導電性カーボンブラツクとしては、アセチレンブラツ
ク、フアーネスブラツク等の周知のカーボンブラツクが
使用できる。導電性カーボンブラツクのベースポリマー
に対する混合量は外部半導電層に要求される導電性を考
慮して定められ、ベースポリマー100重量部に対して
10〜100重量部の範囲で定められる。
また、上記ベースポリマーと導電性カーボンブラツクか
らなる半導電性樹脂組成物には、必要に応じて架橋剤、
架橋助剤、老化防止剤等を加えることができる。架橋剤
としては、ジクミルパーオキシド(DCP)、2,5−ジ
ブチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3等の通常の過酸化物架橋剤が好適に使用できる。架橋
剤の配合量は、ベースポリマー100重量部に対し0.1
〜5重量部程度とされる。また、架橋助剤としては、ト
リアリルイソシアネート(TAIC)、トリアリルシア
ネート、m−フエニレンビスマレイミド等が使用でき、
ベースポリマー100重量部に対し0.1〜5重量部程度
配合できる。これらの架橋剤および架橋助剤は、両者を
併用するか、またはいずれかが単独で使用される。ま
た、老化防止剤としては、4,4′−チオビス(6−t
−ブチル3−メチルフエノール)等が使用できる。
次に、上記のような架橋剤及び架橋助剤などを適量添加
した半導電性樹脂組成物を架橋された外部半導電層とす
るには、例えば、導体上にポリエチレンを押出被覆して
絶縁体を設け、これに、上記組成物を押出被覆し、外部
半導電層を設けた後、これを連続架橋筒に通し、架橋温
度150〜350℃で架橋する。この方法によれば、絶
縁層及び外部半導電層を同時に架橋させることができ
る。このように架橋された半導電性樹脂組成物からなる
外部半導電層は、AEIC−CS5に規定する溶剤抽出
試験に合致するものになり、その架橋度は50%以上で
あることが望ましいが、特に限定されるものではない。
このような半導電性樹脂組成物からなる外部半導電層を
有する架橋ポリエチレン絶縁ケーブルにあつては、耐熱
性が優れ、なおかつ、ケーブルの接続時などの端末処理
作業において、架橋ポリエチレン絶縁層から外部半導電
層を剥がす際に外部半導電層が任意方向に剥がれるの
で、端末処理作業を容易に行なうことができる。
(実験例) 以下、実施例を示し、この発明の作用効果を明確にす
る。
「実験例1」 第1表に示す配合を有する半導電性樹脂組成物をバーバ
リミキサにて混練した。この混練した組成物について均
一に分散しているか否かを評価した。均一分散している
ものについては、○を付した。その結果も第1表に示し
た。
第1表から明らかなように、本発明の条件を満たすもの
は、本来フツ素樹脂とポリオレフイン樹脂とが互いに相
溶性に乏しいにもかかわらず、均一に分散することがわ
かる。
「実験例2」 実験例1の配合列(4)に架橋剤としてジクミルパーオ
キサイド(DCP,日本油脂)20重量部と架橋助剤と
してトリアリルイソシアネート(TAIC、日本化成)
1.0重量部とを加え、混練した後、この混和物をプレス
機にてプレス温度160℃、プレス保持時間40分でシ
ート状にプレス架橋した。
また、実験例1の同配合例(4)の混和物をプレス機に
てプレス温度160℃、プレス保持時間40分でシート
状にプレス成形した。
上記のプレス成形により得られた2種類のプレス成形シ
ートについて、引張強さを調べた。
その結果、プレス架橋したシートは1.5kg/mm2以上であ
り、プレス架橋していないシートは1.0kg/mm2以下であ
つた。
この結果から明らかなように、プレス架橋を施した半導
電性樹脂組成物は、架橋を施していないものに比べて引
張強さが50%以上も増していることがわかる。
「実験例3」 実験例2で作成したプレス架橋シート及び架橋していな
いプレス成形シートとこれらシートを形成する四フツ化
エチレン・プロピレン共重合体の代りにポリフツ化ビニ
リデン(クレハ化学)を配合しプレス成形及びプレス架
橋したシートとについて引裂力を測定した。
その結果、ポリフツ化ビニリデンを配合したシートは、
架橋、非架橋とも方向性をもつて引き裂ける傾向があ
り、引裂力が10kg/cm以下であつた。また、四フツ化
エチレン・プロピレン共重合体を配合したシートは、架
橋、非架橋とも引裂力が20kg/cm以上であつた。
この結果から明らかなように、本発明の条件を満たす四
フツ化エチレンプロピレン共重合体を配合したシート
は、代わりにポリフツ化ビニリデンを配合したシートに
比べて、架橋、非架橋を問わず引裂力において100%
以上優れていることがわかる。
「実験例4」 第2表に示す配合を有する半導電性樹脂組成物を混練
し、これらの組成物をポリエチレン絶縁層を有するケー
ブル上に押出被覆して、外部半導電層を設けた。次に、
このケーブルを連続架橋筒に通して架橋温度200℃で
ポリエチレン絶縁層を形成するポリエチレン及び外部半
導電層を形成する上記組成物を架橋した。ケーブルは、
導体断面積100mm2の6.6kv用ケーブルを使用した。
上記組成物からなる外部半導電層を有するケーブルにつ
いて、各々剥離力(kg/0.5インチ)、交流破壊電圧(k
v)、AEIC溶剤抽出試験の良否を調べた。その結果
も第2表に示した。
第2表から明らかなように、本発明の条件を満たす配合
例(10)〜(13)は、適度の剥離性を有することが
わかる。これに対して配合例(9)はむやみに剥離し易
く、配合例(14)は剥離しにくかつた。また、配合例
(9)は、交流破壊電圧値が小さく、配合例(10)〜
(13)に比べて劣悪であつた。
「実験例5」 第3表に示す配合を有する半導電性樹脂組成物を混練
し、これらの組成物を実験例4と同様に絶縁ケーブル上
に押出被覆した後、80℃で温水処理して架橋した。ケ
ーブル寸法は、実験例4と同じであるが、絶縁層を形成
する絶縁材料としては、シラン架橋ポリエチレンを用い
た。
上記で得られたケーブルの外部半導電層について、各々
剥離力(kg/0.5インチ)、AEIC溶剤試験の良否を
調べた。
その結果も第3表に示した。
第3表から明らかなように、本発明の条件を満たす配合
例(15)〜(20)の中でも、架橋剤を添加した配合
例(15)〜(17)はAEIC溶剤試験に合格するこ
とがわかる。すなわち、本発明の組成物からなる外部半
導電層を有するケーブルは、耐薬品性を必要とする用途
に使用される場合に予じめ架橋しておけばよいことがわ
かる。
「実験例6」 第4表に示す配合を有する半導電性樹脂組成物を混練
し、これらの組成物を実験例4と同様に絶縁ケーブル上
に押出被覆した後、連続架橋筒に通して架橋温度200
℃で架橋した。ケーブル寸法は、実験例4と同じである
が、絶縁層を形成する絶縁材料としては、架橋ポリエチ
レンを配合例(21)〜(26)で使用し、架橋エチレンプ
ロピンゴムを配合例(21),(24),(25)で使
用した。
上記で得られたケーブルの外部半導電層について絶縁層
から剥離性を調べた。その結果も第4表に示した。
第4表から明らかなように、本発明の条件を満たす配合
例(21)〜(26)の場合は、いずれも絶縁層からの
適度な剥離性を有することがわかる。
(発明の効果) 以上の実験例の結果から明らかなように、本発明の半導
電性樹脂組成物は、架橋ポリエチレン絶縁ケーブルなど
のケーブルの外部半導電層を形成する半導電性材料とし
て好適であり、この組成物からなる外部半導電層を有す
るケーブルにあつては、耐熱性を有すると供に、ケーブ
ル同士の接続時の端末処理作業において、架橋ポリエチ
レンなどからなる絶縁層から上記外部半導電層を剥離す
る際に一定の方向のみに剥離し易いということがなく、
任意の方向に必要な分だけ剥離することができ、従つて
端末処理作業を容易に行なうことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四フッ化エチレン・プロピレン共重合体1
    0〜80重量部と、ポリオレフィン樹脂90〜20重量
    部とからなるベースポリマー100重量部に対し、導電
    性カーボンブラック10〜100重量部を配合してなる
    半導電性樹脂組成物。
JP15547985A 1985-07-15 1985-07-15 半導電性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0641543B2 (ja)

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JPS6215244A JPS6215244A (ja) 1987-01-23
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JP2787073B2 (ja) * 1989-10-13 1998-08-13 ジェイエスアール株式会社 ゴム組成物
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