JP2863865B2 - 耐熱性エラストマー組成物 - Google Patents

耐熱性エラストマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気絶縁材料、パッキン、ホース、チューブ
等に用いられる耐熱性エラストマー組成物に関する。更
に詳しくは、連続使用温度150℃以上の耐熱性エラスト
マーとポリオレフィンを混和して用いる場合、該耐熱性
エラストマーの耐熱性を犠牲にすることなく上記の用途
に提供できるようなポリオレフィン混和組成物に関す
る。
(従来の技術) ポリオレフィンは、安価で物性も優れ、しかも様々な
樹脂やエラストマーと混和し易いことから従来よりブレ
ンド用樹脂として利用されてきた。
最近では、耐熱性エラストマーと混和してその弱点と
する物性、例えば機械強度、加工性等を改質し、また、
高価な耐熱性エラストマーの使用量を最小に抑えるため
に、種々検討がなされるようになった。
耐熱性エラストマーとしては、シリコーンゴム(連続
使用温度180℃)やフッ素ゴム(連続使用温度180〜230
℃)が検討されている。
例えば、特公昭60-46486号公報ではポリオレフィンと
してのエチレン系ポリマーに、耐熱性エラストマーとし
てプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体を混和
した組成物が、150℃で1週間の老化に耐える耐熱性
と、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体が有
していた性質に由来する耐油性を示すことが示されてい
る。
また、ポリオレフィンとしてエチレンプロピレン共重
合体を、耐熱性エラストマーとしてシリコーンゴムを選
ぶと現在のSEPラバーとして市販されているものにな
る。SEPラバーは、シリコーンゴムの機械強度が改善さ
れる反面、特徴である耐熱性が犠牲になり120〜130℃程
度の耐熱性しか示さないため、この耐熱性を更に向上さ
せるための検討もなされている。
例えば、特開昭63-304040号公報では特定のエチレン
プロピレン共重合体と特定のシリコーンエラストマーの
混和物にベンズイミダゾール安定剤を使用し、200℃で7
2時間の老化に耐える性能が得られたとされている。ま
た、特開平1-108240号公報では特定のシリカ化合物であ
らかじめ処理されたシリカ系充填剤を使用し、180℃で9
6時間の老化に耐える性能が得られたとされている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の公知例での範囲内における耐熱
性を見た場合、組成物全体の耐熱性は、耐熱性の悪いポ
リオレフィンの影響を受けているため、使用した耐熱性
エラストマーの本来の性能よりもかなり低くなってい
る。
そのため、ポリオレフィンの混和によって機械物性等
を改善しても耐熱性が低下してしまうために、その用途
が制限されるという不都合が生じている。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、ポリオレフィンによる改質効果を活か
すために、組成物を形成する耐熱性エラストマーにもポ
リオレフィンにも効果のある安定剤系を見いだし、上記
の課題を解決すべく鋭意検討した結果本発明に至った。
即ち本発明は、連続使用温度150℃以上の耐熱性エラ
ストマー100重量部とポリオレフィン5〜200重量部との
混和物100重量部に対し、平均一次粒子径が0.01以上0.1
ミクロン未満の微粒子酸化チタンを0.1以上5重量部以
下配合したことを特徴とする耐熱性エラストマー組成物
であり、若しくは上記組成物に更にメルカプトベンズイ
ミダゾール系化合物を0.1以上10重量部以下配合したこ
とを特徴とする組成物である。
本発明で用いられる連続使用温度150℃以上の耐熱性
エラストマーとは、財団法人日本電気用品試験所による
「有機絶縁物類の使用温度の上限値の確認試験及び登録
に関する実施規定」に準じて連続使用温度が150℃以上
であるか、またはあり得るものである。例えば、シリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、フォスファゼンゴム等が挙げら
れ、各種市販されている。
本発明で用いられるポリオレフィンとは、エチレン、
プロピレン、ブテン、オクテン、ジシクロペンダジエ
ン、エチリデンノルボルネン等のオレフィン類の単独あ
るいは共重合体、前記ポリオレフィン類と酢酸ビニル、
アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のエステルモ
ノマー類との共重合体などが含まれ、各種市販されてい
る。
本発明で用いられる微粒子酸化チタンは、平均一次粒
子径が0.01以上0.1ミクロン未満のものである。これら
は気相法と呼ばれる方法で製造されるのが一般的であ
り、各種市販されている。
本発明で用いられるベンズイミダゾール系化合物とし
ては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカ
プト5−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベ
ンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプト5−メチル
ベンズイミダゾールの亜鉛塩等が挙げられ、特に好まし
くは2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−
メルカプト5−メチルベンズイミダゾールの亜鉛塩であ
る。
本発明における微粒子酸化チタンの配合量は、耐熱性
エラストマーとポリオレフィンとの混和物100重量部に
対し、0.1以上5重量部以下が好ましい。0.1重量部未満
では耐熱性への悪影響を防ぐことができなくなり、5重
量部を超えるとコストが上昇してしまう。
また、本発明においては更にベンズイミダゾール系化
合物を0.1以上10重量部以下配合させることにより、よ
り効果を高めることができる。0.1重量部未満ではベン
ズイミダゾール系化合物の効果を十分に生かすことがで
きず、10重量部を超えると架橋を妨げたり、機械強度の
低下及びコストの上昇等の問題が生じる。
本発明の組成物は、一般に架橋して用いられ、公知の
架橋剤を用いた化学架橋、電子線等の放射線による架橋
など任意の方法が適用できる。無論、架橋をし易くする
ために架橋助剤、PH調整剤等を混和しても良く、また様
々な物性の調整のために無機系や有機系の添加剤、難燃
剤、充填剤等を加えても良い。
(作用) 180℃程度までの老化条件では、フェノール系ラジカ
ル補捉剤やチオエーテル系ラジカル分解剤が有効である
がそれを越える老化温度ではこれらの化合物は十分な効
力を発揮しない。
本発明で用いられる微粒子酸化チタンやメルカプトベ
ンズイミダゾール系化合物の特に亜鉛塩は高温でも揮散
せず、且つラジカル補捉作用を有する化合物であること
により、強い効果を現すものと考えられる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
本発明の一般的な実施方法と評価方法を以下に示す。
まず、練り上がり組成物の体積が2.4リットルになる
ように比重に応じて総重量を決め、表−1に示した材料
をその配合比に応じて110℃に予熱された3リットル加
圧型ニーダーに仕込んだ。加圧蓋を降ろし、回転数29:4
3rpmで混練を開始した。配合剤は、場合によっては何回
かに分けて仕込んだ。混練は、ニーダーのモーターの負
荷が一定になってから更に5分間続けられ、その後加圧
蓋を上昇させて回転数18:28rpmで混練し、100℃まで冷
却した。
次に、架橋剤としてジクミルパーオキサイドをポリマ
ー分100重量部に対して1.5重量部仕込み、再び加圧蓋を
降ろし2分間混練し、本発明の組成物を得た。
得られた組成物は、40mmφゴム用押出機械にてヘッド
温度100℃、シリンダー温度90℃の温度条件にて0.5mm2
のスズメッキ撚線上に0.5mm肉厚で押出し、直ちに15気
圧の高圧蒸気に接触させて架橋させた。
引張強度(初期強度)は、JISC3005に従い測定した。
耐熱性は、芯線を引き抜いた菅状サンプルを、実施例
1から5まで及び比較例1は210℃で96時間、実施例6
から10まで及び比較例2は230℃で96時間の老化条件で
老化させた後、初期強度と同様に引張強度(老化後強
度)を測定することよって評価した。これらの結果も表
−1に示した。
本実施例では、シリコーンゴムとしては、東レダウコ
ーニングシリコーン社製SRX530uコンパウンドを用い、
フッ素ゴムとしては、旭硝子(株)製アフラス150Eを代
表例として用いた。
また、ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレンの他にも多数の共重合体が知られているが、
酸化劣化の化学反応はどれも同じであるので、日本ユニ
カー(株)の低密度ポリエチレングレード9025を使用し
た。
実施例1〜5及び比較例1は耐熱性エラストマーとし
てシリコーンゴムを用いた例である。
表−1において、実施例1、4、5を見るとシリコー
ンゴムの欠点であった機械強度が、低密度ポリエチレン
比率の増加に伴って改良されるのが判る。それに対し
て、老化後の強度や伸びの劣化は大きくなるが、しかし
このような厳しい条件で老化させた後も実用的な物性を
保っている。
比較例1と実施例2、3、4を比較すると本発明の効
果が判る。
比較例1では、一般の顔料用酸化チタン(アナタース
型、粒子径0.1〜0.2ミクロン)を用い、実施例2では微
粒子酸化チタン(粒子径0.02〜0.03ミクロン)を用い
た。この二つを比較して微粒子酸化チタンの効果が大き
いことが判る。
実施例3、4では更にメルカプトベンズイミダゾール
またはメルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩を加えた
ものであるが、特に実施例4では効果が大きい。
実施例6〜10及び比較例2は、前述の実施例1〜5及
び比較例1におけるシリコーンゴムの代わりにフッ素ゴ
ムをそれぞれ用いた例であり、実施例1〜5及び比較例
1と同様に評価した。この場合、実施例1〜5の場合よ
りも老化温度が高いので効果は小さくなるが、同じよう
に微粒子酸化チタンとメルカプトベンズイミダゾール系
化合物の効果が表れている。
(発明の効果) 本発明によれば、連続使用温度150℃以上の耐熱性エ
ラストマーとポリオレフィンを混和して用いる場合に、
該耐熱性エラストマーの耐熱性の犠牲を最小にすること
ができる。
この成果により、該耐熱性エラストマーが従来機械強
度が低い、成形性が悪い、価格が高いなどの理由により
使用されなかった用途においても、ポリオレフィンによ
る改質効果により目的の性質を得たところで使用するこ
とができるようになり、且つ耐熱性の低下に対してはほ
とんど意識することなく使用することができるようにな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 85/02 C08L 85/02 (56)参考文献 特開 昭63−304040(JP,A) 特開 昭62−48743(JP,A) 特開 平2−228346(JP,A) 特開 平3−215587(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 83/04 C08L 27/18 C08L 85/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続使用温度150℃以上の耐熱性エラスト
    マー100重量部とポリオレフィン5〜200重量部との混和
    物100重量部に対し、平均一次粒子径が0.01以上0.1ミク
    ロン未満の微粒子酸化チタンを0.1以上5重量部以下配
    合したことを特徴とする耐熱性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】連続使用温度150℃以上の耐熱性エラスト
    マー100重量部とポリオレフィン5〜200重量部との混和
    物100重量部に対し、平均一次粒子径が0.01以上〜0.1ミ
    クロン未満の微粒子酸化チタンを0.1以上5重量部以
    下、メルカプトベンズイミダゾール系化合物を0.1以上1
    0重量部以下配合したことを特徴とする耐熱性エラスト
    マー組成物。
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