JP2654666B2 - 耐熱性絶縁組成物 - Google Patents

耐熱性絶縁組成物

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JP2654666B2
JP2654666B2 JP63135173A JP13517388A JP2654666B2 JP 2654666 B2 JP2654666 B2 JP 2654666B2 JP 63135173 A JP63135173 A JP 63135173A JP 13517388 A JP13517388 A JP 13517388A JP 2654666 B2 JP2654666 B2 JP 2654666B2
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insulating composition
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清志 古川
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  • Organic Insulating Materials (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性絶縁組成物に関し、詳しくは電線被
覆材として有用な4フッ化エチレン−プロピレン共重合
体ベースの耐熱性絶縁組成物に関するものである。
従来の技術 4フッ化エチレン−プロピレン共重合体をベースとす
る組成物は、ジキュミルパーオキサイドなどの有機過酸
化物架橋剤を用いて架橋することが可能であって、その
架橋体は、一般に耐熱性、電気特性、および可撓性に優
れているので電気機器や電子機器用に使用される電線の
被覆剤として有望視されている。しかしながら1つの欠
点として耐引裂性に劣る問題がある。
4フッ化エチレン−プロピレン共重合体組成物の耐引
裂性を改善する目的のために、従来、該共重合体にポリ
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピ
レン共重合体などを混合することが提案されている。そ
れら樹脂を充分量配合することは、耐引裂性の改善には
有効ではある。しかしポリフッ化ビニリデンにせよフッ
化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体にせよ、そ
れらの樹脂はいずれも融点が高いために、得られた組成
物は加工温度が含有する有機過酸化物架橋剤の分解温度
に近づくほどに高くなるので、成形加工が頗る困難とな
る問題がある。一方それら樹脂を少量配合に止めたので
は耐引裂性の改善が不充分となる。
解決を要すべき問題点 上記した事情から、4フッ化エチレン−プロピレン共
重合体組成物の加工性に支障を来すことなく、その耐引
裂性を充分に改善することが要求されている。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記の問題点を解決するための手段とし
て、4−フッ化エチレン−プロピレン共重合体(A成
分)とフッ素ゴムにフッ素樹脂をグラフトしたフッ素系
グラフトマー(B成分)とを、A成分/B成分の比が90/1
0〜15/85となる範囲内で混合してなることを特徴とする
耐熱性絶縁組成物を提供しようとするものである。
発明の作用並びに効果 フッ素ゴムにフッ素樹脂をグラフトしたフッ素系グラ
フトマーを4フッ化エチレン−プロピレン共重合体に添
加混合することにより、前記した問題点が解決される。
而して本発明の組成物は、ジキュミルパーオキサイド
などの有機過酸化物架橋剤を配合し、かつその配合組成
物を通常の方法で成形加工すること並びにその成形加工
品を加熱して架橋すること、あるいは他の架橋方法、た
とえば照射架橋によって架橋することが可能である。
本発明組成物の架橋体は、耐熱性、電気特性、耐引裂
性および可撓性に優れているので電気機器や電子機器用
に使用される電線の被覆材として有用である。
発明の具体的説明 4フッ化エチレン−プロピレン共重合体(A成分)と
しては、4フッ化エチレン1モルに対してプロピレン0.
6〜1.5モル程度であり、ムーニー粘度がML1+4(100℃)
で20〜200のものが使用され、特に4フッ化エチレン55
モルに対してプロピレン45モル程であり、ムーニー粘度
が30〜150程度のものが好ましい。
フッ素系グラフトマー(B成分)としては、たとえば
フッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン共重合フッ
素ゴム、フッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン−
テトラフロロエチレン共重合フッ素ゴムなどのフッ素ゴ
ムに、ポリビニリデンフロライド、フッ化ビニリデン−
6フッ化プロピレン共重合体樹脂、ポリクロロトリフロ
ロエチレン、クロロトリフロロエチレン−エチレン共重
合体樹脂などのフッ素樹脂をグラフトしたものが使用さ
れる。
A成分とB成分との配合比、即ちA成分/B成分の比
(重量比)は、90/10〜15/85となる範囲内、好ましくは
85/15〜20/80となる範囲内とする。A成分90に対してB
成分が10未満であると、耐引裂性の改善効果が乏しく、
A成分15に対してB成分が85より多いとA成分が本来有
する耐熱性が低下する。
本発明の組成物には、必要に応じて充填剤、酸化防止
剤、難燃剤、顔料など、ゴムやプラスチックスに通常配
合される薬剤を配合することができる。また前記したよ
うに、本発明の組成物は有機過酸化物架橋剤を用いた加
熱架橋、照射架橋などによって架橋することもできる。
照射架橋の場合には、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレートなどの多官能性化合物を促進剤と
して配合することもできる。
実施例 以下、実施例および比較例により本発明を一層詳細に
説明する。
実施例1〜5、比較例1〜3 第1表に各実施例および比較例の組成、並びに特性を
示す。
各組成物の調製に際しては、まずA成分とB成分のポ
リマーだけ、あるいは比較例の場合はA成分とフッ素樹
脂とだけを170〜180℃(比較例3は240℃)で2本ロー
ルで充分に混練してポリマーブレンドを調製した。つい
で該ポリマーブレンドと他の薬剤とを同表に示す温度で
2本ロールで充分に混練し、ついで170℃、20分の条件
でプレス成形架橋を行って架橋シートを得た。
かくして得た架橋シートにつき、難燃性(酸素指
数)、引裂強度(Tear B型)、引張り強さ、伸び、モジ
ュラス、硬度、並びに耐老化性(250℃、7日間加熱後
の劣化残率)を測定した。
なお、A成分として用いた4フッ化エチレン−プロピ
レン共重合体としては、旭硝子社製の商品名アフラス15
0Eを、B成分として用いたフッ素系グラフトマーとして
は、セントラルガラス社製の商品名セントラルソフトG1
50をそれぞれ使用した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4フッ化エチレン−プロピレン共重合体
    (A)成分とフッ素ゴムにフッ素樹脂をグラフトしたフ
    ッ素系グラフトマー(B成分)とを、A成分/B成分の比
    が90/10〜15/85となる範囲内で混合してなることを特徴
    とする耐熱性絶縁組成物。
JP63135173A 1988-06-01 1988-06-01 耐熱性絶縁組成物 Expired - Lifetime JP2654666B2 (ja)

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