JP2602155Y2 - アンチスキッド装置用液圧制御装置 - Google Patents

アンチスキッド装置用液圧制御装置

Info

Publication number
JP2602155Y2
JP2602155Y2 JP1991084256U JP8425691U JP2602155Y2 JP 2602155 Y2 JP2602155 Y2 JP 2602155Y2 JP 1991084256 U JP1991084256 U JP 1991084256U JP 8425691 U JP8425691 U JP 8425691U JP 2602155 Y2 JP2602155 Y2 JP 2602155Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
valve
hydraulic pressure
pressure control
brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1991084256U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0526701U (ja
Inventor
哲郎 有川
安夫 佐松
Original Assignee
日本エービーエス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本エービーエス株式会社 filed Critical 日本エービーエス株式会社
Priority to JP1991084256U priority Critical patent/JP2602155Y2/ja
Publication of JPH0526701U publication Critical patent/JPH0526701U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2602155Y2 publication Critical patent/JP2602155Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の車輪のスキッド
状態に応じて車輪ブレーキ装置のブレーキシリンダに供
給されるブレーキ液圧を制御するアンチスキッド装置の
液圧制御装置、特に、ブレーキシリンダから排出された
ブレーキ液を液圧ポンプで加圧して、マスタシリンダの
圧液供給管路に還流する形式の液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】例えば実開昭63−98
869号公報では上述の形式の液圧制御装置において、
液圧ポンプの吐出圧力を受け、この吐出圧力が所定の値
に達するまでは両方向の自由な連通を許容し、この吐出
圧力が上記所定の値以上になると両方向を絞り連通させ
るようにする絞り弁装置を圧液供給管路に介設し、この
絞り弁装置と上記液圧制御弁との間の圧液供給管路側に
上記液圧ポンプの吐出口を接続した装置を開示してい
る。
【0003】このような装置によって装置全体を小型化
しながらアキュムレータを設けていないので重量も小さ
く、ブレーキペダルへのキックバック現象を抑制して運
転者へのフィーリングを良好なものとしている。然しな
がらアンチスキッド制御において再加圧制御時、液圧制
御弁を開閉制御するが、ブレーキ液の増圧加速度に従っ
たハンマリング音(衝撃音)が発生する。またそれに伴
う車体振動も発生する。確かにブレーキペダルへのキッ
クバック現象は大巾に減少したが、このような現象はな
くなっていない。あるいはこれが運転者に好ましくない
フィーリングを与えている。
【0004】また実開平2−54769号公報では上記
公報と同様にマスタシリンダと液圧ポンプとの間には可
変絞りが設けられ、これは液圧ポンプの吐出口に接続さ
れたアキュムレータ内のピストンの移動量に応じてその
絞り量が変わるもので、上記公報と同様にブレーキペダ
ルへのキックバック現象は抑制されるものの、液圧ポン
プの吐出液圧は順方向にある逆止弁を介するのみで、可
変絞りを通ってマスタシリンダに加わるので、上記公報
と同様にハンマリングや車体振動はかなり大きく生ずる
ものと思われる。
【0005】また特開昭53−43180号公報におい
てはマスタシリンダと液圧ポンプとの吐出口との間にダ
ンパー及び固定絞りが配設されている。この装置によっ
ても液圧ポンプの駆動時にこの脈圧がマスタシリンダに
減衰して伝達されるのでこれがない場合に比べキックバ
ック現象は良好なものとされる。然しながらアンチスキ
ッド制御時に液圧制御弁の開閉により、車輪のホイール
シリンダに加圧したブレーキ液を供給するのに、この絞
りを介して伝達されるためにブレーキ再加圧速度が小さ
くなるばかりかやはり上述のようなハンマリング音や車
体振動が生ずるものと思われる。すなわち、マスタシリ
ンダと液圧制御弁との間には何ら絞り等が設けられてい
ないため、液圧制御弁の開閉により生じた圧力変動がマ
スタシリンダ側に伝達してこれと車体との接続部を介し
てハンマリング音や車体振動が生じると考えられる。
【0006】また特公昭61−16657号公報におい
ては液圧ポンプの吐出圧力を受け、この吐出圧力が所定
の値に達するまでは両方向の連通を許容し、この吐出圧
力が上記所定の値になるとマスタシリンダから液圧制御
弁への連通のみを許容する弁装置を圧液供給管路に配設
し、この弁装置と液圧制御弁装置との間の圧液供給管路
側に上記液圧ポンプの吐出口を接続した装置を開示して
いる。このような装置によっても液圧ポンプの駆動時に
上記弁装置が逆止弁として働くのでブレーキペダルへは
何らキックバックを与えることはない。然しながら液圧
ポンプの脈圧により、なおブレーキ液の増圧加速度に従
ったハンマリング音(衝撃音)が発生し、またそれに伴
う車体振動も発生している。
【0007】
【考案が解決しようとする問題点】本考案は上述の問題
に鑑みてなされ、ブレーキペダルへのキックバック現象
を抑制しながらアンチスキッド制御時の再加圧制御する
時のブレーキ液の増圧加速度に従ったハンマリング音
(衝撃音)を抑制し、よって車体振動も大巾に減少させ
ることができるアンチスキッド装置用液圧制御装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、マスタ
シリンダと車輪ブレーキ装置のブレーキシリンダとの間
に配置され、車輪のスキッド状態を評価するコントロー
ル・ユニットからの指令を受けて、該ブレーキシリンダ
のブレーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁
の制御によりブレーキ液圧を低下させる際、前記ブレー
キシリンダから前記液圧制御弁を介して排出されるブレ
ーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバ内のブレーキ液
を加圧して、前記マスタシリンダと前記液圧制御弁とを
接続する圧液供給管路に還流する液圧ポンプと、前記圧
液供給管路に介設され、前記液圧ポンプの吐出圧力を受
け、該吐出圧力が所定の値に達するまでは両方向の自由
な連通を許容し、該吐出圧力が前記所定の値以上になる
と、両方向を絞り連通させるようにする絞り弁装置とを
備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置において、前
記絞り弁装置は、第1段付孔を有するハウジングと、前
記第1段付孔の大径孔部に嵌着され第2段付孔を有する
スリーブと、段付の液圧駆動ピストンと、ばねにより前
記液圧駆動ピストン側に付勢される弁体と、前記ハウジ
ングに形成され前記液圧ポンプ側に連通する第1通路
と、前記ハウジング及び前記スリーブに形成され、前記
液圧制御弁側に連通する第2通路と、前記マスタシリン
ダ側に連通する第3通路とを備え、前記液圧駆動ピスト
ンの大径部はシールリングを装着して前記ハウジングの
段付孔の小径孔部に摺動自在に嵌合しており、かつ小径
部はシールリングを装着して、前記スリーブの小径孔部
に摺動自在に嵌合しており、前記大径部で前記第1通路
を介して、前記液圧ポンプ側の液圧を受圧し、前記液圧
駆動ピストンの小径部は通常は前記弁体を押圧して、前
記スリーブ内に形成される弁座から離座させて、前記液
圧制御弁側と前記マスタシリンダ側とを前記第2、第3
通路を介して連通させ、前記吐出圧力が所定の値以上に
なると、前記液圧駆動ピストンは前記弁体から離れる方
向へと移動し、前記弁体は前記弁座に、前記ばねの付勢
力で着座して、前記弁体の端部に形成した切欠きを介し
て前記第3通路側前記第2通路側との間の液流を絞り
連通して許容し、ブレーキを弛めるときには前記第2通
路側から前記第3通路側への液流は、前記弁体と前記ば
ねとが逆止弁として機能して、これを許容し、かつ、該
絞り弁装置と前記液圧制御弁との間の圧液供給管路に、
前記液圧ポンプの吐出口をダンパー、及び該ダンパーの
下流側に前記吐出口側から該圧液供給管路側への方向を
順方向とする逆止弁を介して接続したことを特徴とする
アンチスキッド装置用液圧制御装置、によって達成され
る。
【0009】
【作用】液圧ポンプの吐出圧力が所定の値に達するまで
はマスタシリンダ側とブレーキシリンダもしくはホイー
ルシリンダ側との連通を自由としているので最初にブレ
ーキをかける時は迅速にこれをかけることができる。ま
たアンチスキッド制御を開始して液圧ポンプが駆動され
ると、この液圧が前記所定値以上になると絞り弁装置内
の段付液圧駆動ピストンがその大径部で液圧ポンプ側の
吐出圧力を受けているので、弁体から離れる方向に移動
し、弁体は弁座に着座する。その端部には切欠きが形成
されているので、マスタシリンダ側と液圧制御弁側との
間の液流はこの切欠きを介して絞り連通する。他方、
レーキを弛めるときには液圧制御弁側からマスタシリン
ダ側への液流は、弁体とばねとが逆止弁として機能し、
この流れは自由に許容する。従って液圧ポンプの脈圧が
ブレーキペダルには減少して伝達されるのであるが、本
考案によれば更にこの絞り機能を発揮している絞り弁装
置と液圧ポンプの吐出口との間にはダンパーが設けられ
ていることにより大巾にこのキックバック現象が減少
し、またブレーキペダルとマスタシリンダとの結合体と
車両(ボディー)との接続部を通して運転者と乗員に伝
わるハンマリング音及び車体振動を殆どなくす。また場
合によってはマスタシリンダと液圧制御弁との結合体と
車両との接続部を介する及び液圧制御弁とホイールシリ
ンダとの結合体と車両との接続部を介するハンマリング
音及び振動音を軽減することができ、やはり運転者と乗
員に良好なフィーリングを与えることができる。また液
圧ポンプの吐出口と、液圧制御弁と絞り弁装置とを結ぶ
圧液供給管路との間に絞りを設ける必要がないので上記
の特開昭53−43180号公報に記載の装置と異な
り、液圧ポンプは再加圧時のブレーキ液を迅速に車輪の
ホイールシリンダに供給することができる。さらに、絞
り弁装置が絞り作用を行っているとき、ホイールシリン
ダ側からマスタシリンダ側への方向を順方向とする逆止
弁としても機能するので、ブレーキ解除時はこの絞り弁
装置を介して迅速にブレーキ液をマスタシリンダ側へ還
流させることができる。
【0010】
【実施例】以下本考案の実施例によるアンチスキッド装
置用液圧制御装置について図面を参照して説明する。
【0011】図1においてブースタ付マスタシリンダ1
はブレーキペダル4を踏むことにより駆動され、公知の
構造のブースタ部2及び液圧発生部3を有している。液
圧発生部3は2つの液圧発生室を内蔵し、これらに管路
5a、5bが接続され、本実施例ではX配管が適用され
るが、管路5a側には後述する各弁部材を介して右側後
RR及び左側前輪FLのホイールシリンダが接続さ
れ、他方の管路5bには同様な各弁部材を介して右側前
FR及び左側後輪RLのホイールシリンダが接続され
ている。なお管路5a、5bには全く同一の配管構成が
接続されるので一方の系統、すなわち右側後輪RR及び
左側前輪FLのホイールシリンダの系統についてのみ説
明し、他方の系統の対応する部分についてはaの代わり
にbを付すものとする。
【0012】管路5aには絞り弁装置6aが接続されて
おり、これには並列にホイールシリンダ側からマスタシ
リンダ1側への方向を順方向とする逆止弁7aが接続さ
れている。本実施例では絞り弁装置6aと逆止弁7aと
が一体化され、図2にその詳細が示される絞り逆止弁装
置Tとして構成されている。この弁装置6aは管路16
aを介して供給弁17a及び管路18aを介して右側後
輪RRのホイールシリンダに接続される。また供給弁1
7aには並列にホイールシリンダ側からマスタシリンダ
側への方向を順方向とする逆止弁19aが接続される。
【0013】また管路16aから分岐する管路には他方
の供給弁20a及び管路22aを介して左側前輪FLの
ホイールシリンダに接続されている。この供給弁20a
にも並列にホイールシリンダ側からマスタシリンダ側へ
の方向を順方向とする逆止弁21aが接続されている。
【0014】更に右側後輪RR及び左側前輪FLのホイ
ールシリンダには、それぞれ排出弁23a、24aが接
続され、これらは低圧リザーバ25aに接続される。低
圧リザーバ25aは公知の構造を有し、ケーシング内に
弱いばねで固定されたピストンが摺動自在に嵌合してお
り、図において上方部にリザーバ室を画成している。ま
た他方の系統のリザーバ25bと共通に液圧ポンプ10
が接続されており、この液圧ポンプ10は公知の構造を
有するが電動機11により偏心カム機構12が駆動さ
れ、これにより2つのピストンが交互に図において左右
に駆動され、両側の液圧室に正圧、負圧を発生し、これ
ら液圧室に接続される逆止弁1aを介してリザーバ2
5aからブレーキ液が吸込まれると共に逆止弁13aを
介してダンパー14aに接続されている。ダンパー14
aは公知の構造を有し、逆止弁13aを介して吐出され
る液圧を流動抵抗を小さくしてこの下流側に伝達する働
きをし、管路9aを介して図2にその詳細が示される絞
り弁装置6aに接続されている。また管路9aから分岐
する管路にはダンパー14a側からマスタシリンダ
への方向を順方向とする逆止弁8aが接続されている。
【0015】前述の供給弁17a、20a及び排出弁2
3a、24aは電磁切換弁であって、それぞれソレノイ
ド部を有し、これが励磁されないと図示の連通状態また
は遮断位置をとり、励磁されると遮断位置または連通位
置をとるよう構成されている。
【0016】絞り弁装置6aは管路9aの液圧が所定値
以上になると図示の連通位置から絞り位置をとるよう構
成されている。
【0017】次に図2を参照して絞り弁装置6aの詳細
について説明する。
【0018】図2においてハウジング31内には段付孔
31aが形成され、これに外周部にシールリング33、
34を装着したスリーブ32が嵌着されており、これに
は段付孔が形成されるがこの小径孔部に形成された溝に
嵌着されたシールリング35を摺動自在に液圧駆動ピス
トン36の小径部36aが摺動自在に嵌合しており、こ
れはシールリング37を装着して段付孔31aの小径孔
部に摺動自在に嵌合し、ばね38により左方に付勢され
ており、通常はスリーブ32に当接して図示の位置をと
っている。
【0019】またハウジング31の左方開口端部ではシ
ールリング41を装着した栓体40がスリーブ32に嵌
着されており、これはナット42がハウジング3のね
じ孔に螺着し、締付けることにより固定されている。
【0020】以上のようにしてスリーブ32内の内孔に
は弁室Vが形成され、これに弁体43がばね47により
付勢され、液圧駆動ピストン36の小径部36aにより
通常は図示するように、その端部がスリーブ32の弁座
としての段部61から離座しており、またその端部には
切欠き43aが形成されていて、これが段部61に当接
した場合には弁室Vと管路16a側との間に絞り通路を
形成するよう構成されている。またハウジング31には
孔44、45、46が形成されており、それぞれ図1に
おける管路5a、16a及び9aに接続されている。
44、45、46がそれぞれ本考案の第3、第2、第1
通路を形成する。
【0021】以上のようにして液圧駆動ピストン36と
スリーブ32との間に液圧ポンプ圧室62が形成されて
おり、これは管路9a、すなわち液圧ポンプ10の吐出
側とダンパー14aを介して連通している。液圧駆動ピ
ストン36を付勢するばね38のばね力及び液圧駆動ピ
ストン36の受圧面積により図1における絞り弁装置6
aが絞り機能を有する位置に切り換わる所定の液圧が決
定される。以上のばね47と弁体43によって図1にお
ける逆止弁7aが構成される。
【0022】本考案の実施例によるアンチスキッド装置
用液圧制御装置は以上のように構成されるが、次にこの
作用について説明する。
【0023】ブレーキペダル4を踏み込むとブースタ部
2の踏力助作用が加わり、液圧発生部3に液圧が発生
する。これは管路5a、5bを介してX配管された前後
輪に伝達されるが一方の系統についてのみ説明する。す
なわち管路5aからの液圧は図2における絞り逆止弁
置Tにおける孔44を通り、更に弁室V及び弁体43の
外周部の液通路及び液圧駆動ピストン36の小径部36
aのまわりの液通路及び孔45を通って管路16a側、
すなわち供給弁17a及び管路18aを通り後輪RRの
ホイールシリンダに伝達される。また管路16aから分
岐する管路を介し供給弁20a及び管路22aを通り左
側前輪FLのホイールシリンダに伝達される。よって全
車輪にブレーキがかけられる。
【0024】図示しないコントロール・ユニットがブレ
ーキを弛めるべきであると判断すると(なお、説明をわ
かり易くするために1系統の車輪RR、FLは同じスキ
ッド状態とする。)供給弁17a、20aのソレノイド
部が励磁され、管路18a側と管路16a側および管路
22a側と管路16a側とは遮断され、また排出弁23
a、24aのソレノイド部が励磁されて連通状態にな
り、右側の後輪RR及び左側前輪FLのホイールシリン
ダから排出弁23a、24aを通りリザーバ25aにブ
レーキ液が排出される。これと共に液圧ポンプ10が駆
動され、直ちにリザーバ25aからブレーキ液が吸入さ
れ逆止弁13aを通りダンパー14aに供給される。こ
こで液圧ポンプ10の脈圧は大巾に減少されて逆止弁8
aを通り絞り逆止弁装置Tと供給弁17aとを接続する
圧液供給管路16aに伝達される。
【0025】他方、液圧ポンプ10の吐出側、すなわち
管路9aは絞り弁装置6aに接続されており、図2に示
すようにこの液圧駆動ピストン36の大径部とスリーブ
32との間に形成される液圧ポンプ圧室62に伝達され
る。これが所定圧に達すると液圧駆動ピストン36が右
方に移動し、その小径部36aも右方に移動することに
より弁体43がばね47のばね力により、その端部が段
部61に当接する。よって切欠き43aにより絞り機能
が働き、以後マスタシリンダ1側の液圧はこの絞りを介
して管路16a側に伝達されるようになるが、これまで
は絞りが機能していないので、迅速にブレーキがかけら
れる。またダンパー14aと絞り弁装置6aとが接続さ
れているので従来生じていたアンチスキッド制御時に再
加圧する時にブレーキ液の増圧加速度に従ったハンマリ
ング音(衝撃音)は大巾に減少するか、殆どなくなり、
よって車体振動も大巾に減少するか、なくなる。従って
運転者や乗員には非常に良好なフィーリングを与える。
【0026】上述のハンマリング音や振動はブレーキペ
ダルとブースタ部2との結合体と車両との接続部、マ
スタシリンダ供給弁17a、17b、20a、20
bおよび排出弁18a、18b、24a、24bとの結
合体と車両との接続部やこれら液圧制御弁とホイールシ
リンダRR、FL、FR、RLとの結合部車両との接
続部を介して伝達するものであるが、本考案によれば液
圧ポンプ10の吐出口とマスタシリンダとの間には絞
り機能を発揮している絞り弁装置6aとダンパー14a
との直列接続回路が設けられているので上記接続部を介
して運転者や乗員に伝わっていたハンマリング音や振動
は大巾に低減するか、ほぼ零となる。
【0027】また絞り機能を発揮している時にブレーキ
を弛める時には絞り弁装置6aにおいて液圧制御弁側に
接続される管路16aに接続される孔45及び液圧駆動
ピストン36の小径部36aの外周部の通路を通って弁
体43をばね47のばね力に抗して図2において左方へ
と押動させる。これによりこれまで絞りとして働いてい
絞り逆止弁装置Tは逆止弁として働くことになる。よ
ってホイールシリンダからの圧液はマスタシリンダ1側
へと迅速に還流させてブレーキを弛めることができる。
【0028】以上、本考案の実施例について説明した
が、勿論、本考案はこれに限定されることなく本考案の
技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0029】例えば以上の実施例ではブースタ付のマス
タシリンダ1を説明したが勿論、ブースタを備えない通
常のタンデムマスタシリンダを装備した車両にも本考案
は適用可能である。
【0030】また以上の実施例では液圧制御弁としては
供給弁17a、17b、20a、20bと排出弁23
a、23b、24a、24bとの二つの切換弁で構成し
たが、これに代えて一個の切換弁、例えば3ポート3位
置電磁切換弁を一個用いるようにしてもよい。
【0031】また以上の実施例では各車輪に対しそれぞ
れ液圧制御弁を設けた。すなわち4チャンネル方式の液
圧制御弁を説明したが、勿論一系統に一つづつの液圧制
御弁、すなわち2チャンネル方式にも本考案は適用可能
である。
【0032】また上述の実施例ではX配管について説明
したが前後配管分離方式の配管にも本考案は適用可能で
ある。
【0033】またダンパー14a、14bの容積も液圧
ポンプ10の能力に応じて変更するようにしておけばよ
く、場合によっては液圧ポンプの吐出口に2個、並列あ
るいは直列に接続するようにしてもよい。
【0034】
【考案の効果】以上述べたように本考案のアンチスキッ
ド装置用液圧制御装置によれば、ブレーキペダルへのキ
ックバック現象を抑制すると共にアンチスキッド制御時
の再加圧時にブレーキ液の増圧加速度に従ったハンマリ
ング音(衝撃音)の発生を殆ど零とし、よってそれに従
う車体振動も殆どなくすことができ、また迅速にブレー
キ操作を行うことができると共に、ブレーキ解除時のマ
スタシリンダへのブレーキ液の還流を迅速に行うことが
でき、ブレーキの引き摺りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例によるアンチスキッド装置用液
圧制御装置の配管系統図である。
【図2】同装置における要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
6a 絞り弁装置 6b 絞り弁装置8a 逆止弁 8b 逆止弁 14a ダンパー 14b ダンパー

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダと車輪ブレーキ装置のブ
    レーキシリンダとの間に配置され、車輪のスキッド状態
    を評価するコントロール・ユニットからの指令を受け
    て、該ブレーキシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧
    制御弁と、該液圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を低
    下させる際、前記ブレーキシリンダから前記液圧制御弁
    を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、該
    リザーバ内のブレーキ液を加圧して、前記マスタシリン
    ダと前記液圧制御弁とを接続する圧液供給管路に還流す
    る液圧ポンプと、前記圧液供給管路に介設され、前記液
    圧ポンプの吐出圧力を受け、該吐出圧力が所定の値に達
    するまでは両方向の自由な連通を許容し、該吐出圧力が
    前記所定の値以上になると、両方向を絞り連通させるよ
    うにする絞り弁装置とを備えたアンチスキッド装置用液
    圧制御装置において、前記絞り弁装置は、第1段付孔を
    有するハウジングと、前記第1段付孔の大径孔部に嵌着
    され第2段付孔を有するスリーブと、段付の液圧駆動ピ
    ストンと、ばねにより前記液圧駆動ピストン側に付勢さ
    れる弁体と、前記ハウジングに形成され前記液圧ポンプ
    側に連通する第1通路と、前記ハウジング及び前記スリ
    ーブに形成され、前記液圧制御弁側に連通する第2通路
    と、前記マスタシリンダ側に連通する第3通路とを備
    え、前記液圧駆動ピストンの大径部はシールリングを装
    着して前記ハウジングの段付孔の小径孔部に摺動自在に
    嵌合しており、かつ小径部はシールリングを装着して、
    前記スリーブの小径孔部に摺動自在に嵌合しており、前
    記大径部で前記第1通路を介して、前記液圧ポンプ側の
    液圧を受圧し、前記液圧駆動ピストンの小径部は通常は
    前記弁体を押圧して、前記スリーブ内に形成される弁座
    から離座させて、前記液圧制御弁側と前記マスタシリン
    ダ側とを前記第2、第3通路を介して連通させ、前記吐
    出圧力が所定の値以上になると、前記液圧駆動ピストン
    は前記弁体から離れる方向へと移動し、前記弁体は前記
    弁座に、前記ばねの付勢力で着座して、前記弁体の端部
    に形成した切欠きを介して前記第3通路側前記第2通
    路側との間の液流を絞り連通して許容し、ブレーキを弛
    めるときには前記第2通路側から前記第3通路側への液
    流は、前記弁体と前記ばねとが逆止弁として機能して、
    これを許容し、かつ、該絞り弁装置と前記液圧制御弁と
    の間の圧液供給管路に、前記液圧ポンプの吐出口をダン
    パー、及び該ダンパーの下流側に前記吐出口側から
    液供給管路側への方向を順方向とする逆止弁を介して接
    続したことを特徴とするアンチスキッド装置用液圧制御
    装置。
JP1991084256U 1991-09-19 1991-09-19 アンチスキッド装置用液圧制御装置 Expired - Lifetime JP2602155Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991084256U JP2602155Y2 (ja) 1991-09-19 1991-09-19 アンチスキッド装置用液圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991084256U JP2602155Y2 (ja) 1991-09-19 1991-09-19 アンチスキッド装置用液圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0526701U JPH0526701U (ja) 1993-04-06
JP2602155Y2 true JP2602155Y2 (ja) 1999-12-27

Family

ID=13825380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991084256U Expired - Lifetime JP2602155Y2 (ja) 1991-09-19 1991-09-19 アンチスキッド装置用液圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2602155Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2643860A1 (de) * 1976-09-29 1978-03-30 Bosch Gmbh Robert Hydraulisches system
JPS6398869U (ja) * 1986-12-19 1988-06-27

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0526701U (ja) 1993-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3989956B2 (ja) 電子制御可能なブレーキ操作装置
JP2015123934A (ja) ブレーキ液圧発生装置
JP2602155Y2 (ja) アンチスキッド装置用液圧制御装置
JPH01148646A (ja) ブレーキ圧力調整装置
JPH04283156A (ja) 脈圧緩衝装置
JPH04339062A (ja) 車両のブレーキ液圧制御装置
JP2001310718A (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
US5470137A (en) Copy valve for an anti-lock brake system
JP2588004Y2 (ja) アンチスキッド装置用液圧制御装置
JPH1120666A (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JPS6237256A (ja) アンチスキツド制御装置
JP4802706B2 (ja) 電子制御液圧ブレーキシステム
JPH06199216A (ja) アンチスキッド装置用液圧制御装置
JPH1120665A (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JPH04189656A (ja) アンチスキッドブレーキ用液圧制御装置
JP2558088Y2 (ja) 車両用液圧ブレーキ制御装置
JPH081991Y2 (ja) 車両用液圧ブレーキ制御装置
JP3026715U (ja) 液圧制御装置
JPH0611274Y2 (ja) 液圧ブレーキ装置
JPH11180295A (ja) 電磁弁及びその電磁弁を備えたブレーキ制御装置
JPH05162626A (ja) 車両用液圧ブレーキ制御装置
JPH08258701A (ja) 車両用ブレーキ装置
JPH07309220A (ja) 車両用アンチスキッド制御装置
JPH021703B2 (ja)
JPH0717377A (ja) アンチスキッド制御装置