JPH1120665A - 車両用液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ装置

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JPH1120665A
JPH1120665A JP9190627A JP19062797A JPH1120665A JP H1120665 A JPH1120665 A JP H1120665A JP 9190627 A JP9190627 A JP 9190627A JP 19062797 A JP19062797 A JP 19062797A JP H1120665 A JPH1120665 A JP H1120665A
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JP
Japan
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pressure
chamber
brake
hydraulic
regulator
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Application number
JP9190627A
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English (en)
Inventor
Michiji Nishii
理治 西井
Masaki Oishi
昌樹 大石
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液圧倍力手段を備えた車両用液圧ブレーキ装
置において、緊急ブレーキ時には直ちにブレーキ力を増
大させ、ブレーキ操作解除時には迅速且つ確実にブレー
キ力を除去し得るようにする。 【解決手段】 後方を圧力室R4に露呈すると共に前方
にレギュレータ室R6を形成する制御ピストン30を、
シリンダボデー1内でマスタピストン20の前方に液密
的摺動自在に収容してマスタピストン20に連動するよ
うに配置し、レギュレータRGを介して出力するブレー
キ液圧をパワー室R1に付与してマスタピストンを助勢
する。レギュレータ室R6に導入するブレーキ液圧を、
ブレーキペダル2の急激な操作時に遮断する電磁開閉弁
80と、これに並列に配置するリリーフ弁100によっ
て、ブレーキペダルの操作状態に応じて制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用の車輪の
ホイールシリンダにブレーキ液圧を供給する液圧ブレー
キ装置に関し、特に液圧倍力手段を備えた車両用液圧ブ
レーキ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車用の液圧ブレーキ装置に関しては
種々の形態の装置が知られているが、液圧倍力手段を備
えたものとして、米国特許第3928970号公報に記
載されたものがある。同公報には、加圧流体源の圧力を
利用したマスタシリンダに関し、シリンダボア内に摺動
自在に収容されるピストンを有し、その前方にブレーキ
液圧回路に接続する圧力室を形成すると共に、その後方
に加圧流体源に接続するパワー室を形成し、加圧流体源
からの流体の供給を制御する弁装置を備えたマスタシリ
ンダ装置が開示されている。同公報では、加圧流体源を
有するマスタシリンダにおいて、ピストンはブレーキペ
ダル操作によって直接駆動されるが、加圧状態で移動す
るインレットもしくはインレットシールを必要としない
ように構成することを目的としている。そして、第1の
ピストンと第2のピストンの間に第1の圧力室を形成し
て液圧回路に接続し、第2のピストンの前方に第2の圧
力室を形成して第1のピストンの後方に接続し、第2の
圧力室内に加圧流体源の出力液圧を導入する導入弁を設
けると共に、第2の圧力室をリザーバに連通する排出弁
を設け、これらの弁を第2のピストンの作動に応じて駆
動するように構成したマスタシリンダ装置が開示されて
いる。
【0003】また、特開平9−24818号公報におい
ては、緊急ブレーキ時のブレーキ力を増大させるべく、
通常時は圧力源の出力液圧をレギュレータによって調圧
してホイールシリンダに導入し、緊急のブレーキ操作を
検出した時には切換手段によって圧力源を直接ホイール
シリンダに連通させるようにした車両用ブレーキ制御装
置が提案されている。そして、同公報には、スプールバ
ルブを用いたレギュレータが開示されており、このレギ
ュレータにおいてマスタシリンダ液圧に対するレギュレ
ータ液圧の特性を自由に設定し得るように、レギュレー
タ液圧の受圧面積を可変とする手段が開示されている。
具体的には、ゴム等の弾性部材が係合部材を介してスプ
ールバルブの前方に配置され、レギュレータ液圧の増加
によって弾性部材が係合部材に当接する面積が増大する
ことに応じて、スプールバルブに伝達される圧力を規制
するように構成されている。更に、特開平9−2481
9号公報においても、上記のブレーキ制御装置にオリフ
ィスを付加することによって、緊急ブレーキ時にブレー
キ力を増大させる装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平9−24
818号公報及び特開平9−24819号公報によれ
ば、緊急ブレーキ時にブレーキ力を増大させることが可
能であるが、過渡的にみると付加すべきブレーキ力が必
ずしも十分と言えない場合があり、改良すべき点が残
る。また、ブレーキペダル操作を解除したときにブレー
キ力が直ちには消失しないことから、運転者に違和感を
与えることになる。これを回避するためには、ブレーキ
液圧回路に圧力センサを配置しブレーキペダル操作の解
除を検知する必要があるが、依然して操作解除の検知か
ら減圧作動に至るまでにかなりの遅れが生ずる。また、
圧力センサは高価であるので、例えばブレーキペダルの
ストロークセンサで代替することが望ましいが、上記公
報に記載の装置においてはストロークセンサによって操
作解除を検知することは至難である。
【0005】尚、上記の米国特許公報に記載の装置にお
いては、特開平9−24818号公報及び特開平9−2
4819号公報に記載のような特に緊急ブレーキ時にブ
レーキ力を増大させ得るものではない。
【0006】そこで、本発明は、液圧倍力手段を備えた
車両用液圧ブレーキ装置において、緊急ブレーキ時には
直ちにブレーキ力を増大させ、ブレーキ操作解除時には
迅速且つ確実にブレーキ力を除去し得るようにすること
を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め、本発明は、シリンダボデー内にマスタピストンを液
密的摺動自在に収容して該マスタピストンの前方に圧力
室を形成すると共に後方にパワー室を形成し、ブレーキ
操作部材の操作に応じて前記マスタピストンを駆動し前
記圧力室からブレーキ液圧を出力する少くとも一つのマ
スタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパ
ワー液圧を出力する補助液圧源と、前記シリンダボデー
内で前記マスタピストンの前方に液密的摺動自在に収容
し前記マスタピストンに連動するように配置し、後方を
前記圧力室に露呈すると共に前方をレギュレータ室に露
呈する制御ピストンを有し、前記補助液圧源の出力パワ
ー液圧を前記レギュレータ室に導入し前記マスタシリン
ダの出力ブレーキ液圧に応じてレギュレータ液圧に調圧
するレギュレータとを備え、該レギュレータを介して出
力するブレーキ液圧を前記パワー室に付与して前記マス
タピストンを助勢する車両用液圧ブレーキ装置におい
て、前記レギュレータ室に導入するブレーキ液圧を、前
記ブレーキ操作部材の操作状態に応じて制限する圧力制
限手段を配設することとしたものである。
【0008】前記車両用液圧ブレーキ装置において、前
記圧力制限手段は、前記レギュレータ室にブレーキ液圧
を導入する液圧路に介装し、常時は該液圧路を連通し、
前記ブレーキ操作部材を急激に操作したときには当該液
圧路を遮断する弁装置と、該弁装置に対して並列に配置
し、前記レギュレータ室への導入ブレーキ液圧を所定の
特性に応じて減圧して出力する減圧手段とを備えたもの
とするとよい。
【0009】また、前記車両用液圧ブレーキ装置におい
て、前記弁装置は、前記ブレーキ操作部材の操作状態を
検出し、前記ブレーキ操作部材が所定速度を越える速度
で操作されたときに遮断信号を出力する急操作検出手段
と、該急操作検出手段が遮断信号を出力したときには前
記液圧路を遮断する常開の電磁開閉弁とを備えたものと
するとよい。
【0010】前記減圧手段は、導入ブレーキ液圧が所定
値を越えた時に連通するリリーフ弁で構成することがで
きる。また、前記減圧手段を、導入ブレーキ液圧に略比
例して減圧する比例減圧機構備えたものとすることもで
きる。
【0011】あるいは、本発明を、ブレーキ液を貯蔵す
るリザーバと、シリンダボデー内にマスタピストンを液
密的摺動自在に収容して該マスタピストンの前方に圧力
室を形成すると共に後方にパワー室を形成し、前記リザ
ーバ内のブレーキ液を前記圧力室に導入し前記マスタピ
ストンの摺動に応じて前記圧力室からブレーキ液圧を出
力する少くとも一つのマスタシリンダと、前記リザーバ
内のブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出
力する補助液圧源と、前記シリンダボデー内で前記マス
タピストンの前方に液密的摺動自在に収容し前記マスタ
ピストンに連動するように配置し、後方を前記圧力室に
露呈すると共に前方にレギュレータ室を形成する制御ピ
ストンと、該制御ピストンに連動して前記レギュレータ
室を前記補助液圧源に連通又は遮断する増圧弁手段と、
前記制御ピストンに連動して前記レギュレータ室を前記
リザーバに連通又は遮断する減圧弁手段とを備え、少く
とも前記パワー室を前記レギュレータ室に連通接続して
前記マスタピストンを助勢する車両用液圧ブレーキ装置
において、前記マスタピストン、前記制御ピストン、前
記減圧弁手段及び前記増圧弁手段を前記シリンダボデー
内に同軸上に配設し、前記制御ピストンと前記減圧弁手
段との間に前記レギュレータ室を形成し、前記パワー室
を前記レギュレータ室及び前記増圧弁手段に連通接続
し、前記パワー室を前記レギュレータ室に連通接続する
液圧路に、前記ブレーキ操作部材の操作状態に応じて、
前記レギュレータ室に導入するブレーキ液圧を制限する
圧力制限手段を備えたものとしてもよい。尚、パワー室
を前記レギュレータ室及び前記増圧弁手段に連通接続
し、前記増圧弁手段の出力液圧を前記パワー室を経由し
て前記レギュレータ室に供給するように構成してもよ
い。
【0012】この場合においても、前記圧力制限手段
は、前記パワー室を前記レギュレータ室に連通接続する
液圧路に介装し、常時は該液圧路を連通し、前記ブレー
キ操作部材を急激に操作したときには当該液圧路を遮断
する弁装置と、該弁装置に対して並列に配置し、前記レ
ギュレータ室への導入ブレーキ液圧を所定の特性に応じ
て減圧して出力する減圧手段とを備えたものとすること
ができ、前記弁装置及び減圧手段についても、前述のよ
うに構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る液
圧ブレーキ装置を示すもので、シリンダボデー1内にマ
スタシリンダMCとレギュレータRGが構成されてい
る。本実施形態のマスタシリンダMCは二つの圧力室R
2,R4が形成されたタンデムマスタシリンダで、所謂
ダイアゴナル配管が構成されている。即ち、車両後方側
(図1の右側)に設けられたブレーキ操作部材たるブレ
ーキペダル2に踏力が加えられると、この踏力がプッシ
ュロッド3を介してブレーキ作動力として伝えられ、こ
れに応じてマスタシリンダMCの二つの圧力室R2,R
4からの出力ブレーキ液圧が、夫々車両前方右側及び後
方左側の車輪FR,RLのホイールシリンダWfr,Wr
l、並びに前方左側及び後方右側の車輪FL,RRのホ
イールシリンダWfl,Wrrに出力されるように構成され
ている。このとき、レギュレータRGからはブレーキペ
ダル2の操作に応じてレギュレータ液圧が出力され、後
述するようにレギュレータRGの作動に応じてマスタシ
リンダMCが助勢される。
【0014】シリンダボデー1には、内径が異なる孔1
a,1b,1c等から成る段付孔が形成されており、こ
の中にマスタピストン10,20及び制御ピストン30
が収容され、マスタピストン10,20の間に圧力室R
2が形成され、マスタピストン20と制御ピストン30
との間に圧力室R4が形成されている。尚、孔1aの後
端はこれより大きい内径を有するパワー室R1に連通し
ている。最も径が小さい孔1bと、これより大径の孔1
aの両者に、制御ピストン30の両端部が夫々液密的摺
動自在に嵌合されている。
【0015】マスタピストン10は、図2に拡大して示
すように、その前方端部の外面にランド部11が形成さ
れ、これに断面カップ形状で環状のシール部材12と環
状のシール部材13が装着されて孔1aに液密的摺動自
在に嵌合され、前端面がマスタピストン20の後端面に
対向するように配設されている。従って、シール部材1
2,13によってパワー室R1と圧力室R2が分離され
ている。マスタピストン10の本体部14は円筒状のス
リーブ15によって支持されている。このスリーブ15
の内面及び外面には環状の溝が形成されると共に、これ
から軸方向に一定距離隔てた内面にも環状の溝が形成さ
れている。これらの溝には夫々環状のシール部材16,
17及び断面カップ形状で環状のシール部材18が収容
されており、パワー室R1に対するシール性が確保され
ている。更に、マスタピストン10の先端面から軸方向
に凹部10aが形成されており、先端部にはリテーナ1
9が装着されている。
【0016】マスタピストン20の外周には、後端部に
ランド部21が形成されると共に、軸方向に所定距離隔
てた前方側にはランド部21と同径のランド部22が形
成されており、これらのランド部21,22には、夫々
断面カップ形状で環状のシール部材23,24が配設さ
れて孔1aに液密的摺動自在に嵌合されている。また、
マスタピストン20の両端から軸方向に凹部20a,2
0bが形成されると共に、マスタピストン20の径方向
に穴20cが形成され、その底部で連通孔20dを介し
て凹部20aに連通している。ランド部21,22間に
形成された環状の給液室R3はポート1eを介してリザ
ーバ4に連通しており、給液室R3は穴20c、連通孔
20d及び凹部20aを介して圧力室R2に連通し得
る。更に、マスタピストン20の先端部にはリテーナ2
9が装着されている。
【0017】マスタピストン20の後端側にはリテーナ
25が装着され、これに弁体26が係止されて弁体26
のマスタピストン10方向への移動が規制されている。
弁体26の先端にはゴム等の弾性部材が被着され、連通
孔20dに当接してこれを密閉し得るように構成されて
いる。弁体26の他端側にはロッド27が一体的に形成
され、その後端に係止部28が形成されており、係止部
28は凹部10a内を移動可能に配置され、リテーナ1
9に係止されてマスタピストン20方向への移動が規制
されている。そして、マスタピストン10のリテーナ1
9とマスタピストン20のリテーナ25との間にスプリ
ング5が張設され、両者間が離隔する方向に付勢されて
いる。尚、マスタピストン20の後退位置は、シリンダ
ボデー1に固定された係止ピン7によって規制される。
【0018】図3に拡大して示すように、制御ピストン
30の外周には、後端部に大径のランド部31が形成さ
れると共に、軸方向に所定距離隔てた前方側には小径の
ランド部32が形成されており、ランド部31に断面カ
ップ形状で環状のシール部材33が配設されて孔1aに
液密的摺動自在に嵌合され、ランド部32は孔1bに摺
動自在に嵌合されている。而して、シール部材33によ
って、圧力室R4と給液室R5が分離され、シール部材
34によって、給液室R5と後述のレギュレータ室R6
が分離されている。即ち、シール部材33とシール部材
34との間に給液室R5が形成され、給液室R5はポー
ト1tを介してリザーバ4に連通接続されている。
【0019】制御ピストン30には、軸方向の両端部に
凹部30a及び段付凹部30bが形成されると共に、径
方向に貫通する連通孔30cが形成されている。この連
通孔30cは連通孔30dを介して凹部30aの底部に
連通している。制御ピストン30の後端側にはリテーナ
35が装着され、これに前述の弁体26と同一構成の弁
体36が係止されて弁体36のマスタピストン10方向
への移動が規制されている。弁体36の他端側にはロッ
ド37が一体的に形成され、その後端に係止部38が形
成されており、係止部38は凹部20b内を移動可能に
配置され、リテーナ29に係止されて制御ピストン30
方向への移動が規制されている。一方、制御ピストン3
0の段付凹部30bの底部には、後述するスプール53
の後端部が保持されている。また、マスタピストン20
のリテーナ29と制御ピストン30のリテーナ35との
間にはスプリング6が張設され、両者間が離隔する方向
に付勢されている。
【0020】図1に示すように、シリンダボデー1の前
方にはレギュレータRGが形成されており、このレギュ
レータRGに補助液圧源40が接続され、その出力パワ
ー液圧が適宜制御されて例えば図1に二点鎖線で示した
液圧制御装置PCに対しレギュレータ液圧が出力され
る。液圧制御装置PCは、例えばアンチスキッド制御等
を行なうための電磁弁、コントローラ等を含み、ホイー
ルシリンダWfr等に供給されるレギュレータ液圧が車両
の運転状態に応じて適宜制御されるように構成されてい
る。補助液圧源40は電動モータ41によって駆動され
る液圧ポンプ42を備え、入力側がリザーバ4に接続さ
れ出力側がアキュムレータ43に接続され、このアキュ
ムレータ43からポート1pを介してレギュレータRG
にパワー液圧が供給されるように構成されている。
【0021】レギュレータRGは、図3に拡大して示す
ように、孔1bに連通する段付の孔1c内に段付円筒体
のスリーブ51が嵌着されている。スリーブ51の外周
には複数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシー
ル部材が嵌合されている。また、隣接するシール部材間
にはスリーブ51の径方向に連通孔51e,51fが形
成されており、これらを介してスリーブ51の中空部が
夫々ポート1s、液圧路P1に連通接続されている。ス
リーブ51の後端面と制御ピストン30の前端面との間
にはレギュレータ室R6が形成され、液圧路P2(並び
に、後述する電磁開閉弁80及びリリーフ弁100)を
介してパワー室R1(図1及び図2)に連通接続されて
いる。スリーブ51の中空部内は孔51a,51b,5
1c,51dから成る段付孔に形成されており、最小径
の孔51b内は、連通孔51e及びポート1sを介して
リザーバ4に連通するドレン室R7となっている。
【0022】孔51aには更にスリーブ52が収容され
ており、その中空部内には段付孔52aが形成されてお
り、これに直交する径方向に、レギュレータ室R6に連
通する連通孔52bが形成されている。スリーブ52の
段付孔52aにはスプール53が摺動自在に収容されて
いる。また、孔51bにはプランジャ54が収容されて
おり、その基部54aが孔51bに摺動自在に支持さ
れ、その後端面にスプール弁機構50のスプール53の
先端面が当接するように配設されている。
【0023】更に、孔51c内には、円柱状に形成され
た例えばゴム製の弾性部材70が嵌合されており、プラ
ンジャ54はこれを貫通して先端がポペット弁機構60
内に延出している。プランジャ54の基部54aと弾性
部材70との間には環状の伝達部材71が介装されてお
り、これに当接する面と反対側の弾性部材70の面には
環状の凹部が形成されている。更に、弾性部材70の前
端面にはプレート72が配設され、弾性部材70に対し
てその全面に亘り均一に液圧が付与されるように構成さ
れている。孔51c内の弾性部材70とポペット弁機構
60との間にはパワー出力室R8が形成され、スリーブ
51の連通孔51fを介して液圧路P1に連通してい
る。この液圧路P1は図1に明らかなようにパワー室R
1に連通接続され、パワー室R1は液圧路P2(並びに
電磁開閉弁80及びリリーフ弁100)を介してレギュ
レータ室R6に連通接続されている。換言すれば、パワ
ー出力室R8、液圧路P1、パワー室R1、液圧路P2
及びレギュレータ室R6によって調圧室が構成されてい
る。
【0024】そして、図1及び図2に示すように、液圧
路P2のパワー室R1との接続部に本発明の減圧手段た
るリリーフ弁100が配設されると共に、この前後を連
結する液圧路P3に本発明の弁装置たる常開の2ポート
2位置電磁開閉弁80が配設されており、これら電磁開
閉弁80及びリリーフ弁100によって本発明の圧力制
限手段が構成されている。電磁開閉弁80は電子制御ユ
ニットECUに接続され、ブレーキペダル2の操作状態
に応じて開閉される。また、本実施形態ではブレーキペ
ダル2のストロークを検出するストロークセンサ81が
設けられており、その検出信号が電子制御ユニットEC
Uに入力され、ここでブレーキペダル2の操作速度が検
出される。これらの関係を簡潔に表すと図8に示すとお
りである。
【0025】而して、電磁開閉弁80は常時は開位置
で、パワー室R1とレギュレータ室R6は液圧路P3を
介して連通しているが、電子制御ユニットECUにてブ
レーキペダル2の操作速度が所定値を越えたと判定され
たときには電磁開閉弁80が閉位置に切り換えられて液
圧路P3が遮断される。これにより、パワー室R1とレ
ギュレータ室R6との間はリリーフ弁100のみを介し
て連通することとなる。リリーフ弁100は図9に実線
で示した特性を有し、一点鎖線で示したパワー室R1側
の液圧とレギュレータ室R6側の液圧との間の1対1の
特性に対し一定の圧力Pdだけ遅延された形となる。こ
のため、図10に破線で示すブレーキ液圧特性となる
が、これについては後述する。尚、ストロークセンサ8
1に代えて、ブレーキ液圧を検出する圧力センサ(図示
せず)、ブレーキペダル2の踏力を検出する踏力センサ
(図示せず)、あるいは車輪速度センサ(図示せず)を
用いることとしてもよい。
【0026】スプール弁機構50は本発明の減圧弁手段
を構成し、図4に拡大して示すように、段付円柱形状の
スプール53を備え、その大径部に複数のラビリンス溝
が形成されている。また、スプール53の中間部にはリ
テーナ54が支承され、このリテーナ54は制御ピスト
ン30の段付凹部30b内で支承されている。そして、
リテーナ54とスリーブ52との間にはスプリング55
が張架され、スプール53が制御ピストン30の段付凹
部30bの底面に当接するように付勢されている。
【0027】スプール53のスリーブ52への嵌合部に
おいて、連通孔52bは常時レギュレータ室R6に開口
し、スプール53の初期位置ではドレン室R7と連通す
るが、スプール53の前進作動に応じてその大径部によ
って流路面積が制限され、遂には連通孔52bが遮蔽さ
れるように構成されている。図3に示すように、ドレン
室R7はスリーブ51の連通孔51e、そしてポート1
sを介してリザーバ4(図1)に連通されている。従っ
て、スプール53の初期位置ではレギュレータ室R6内
もリザーバ4と連通し、大気圧のブレーキ液が充填され
ている。尚、減圧弁手段としては、このスプール弁機構
50に限らず他の態様でもよく、その配置もレギュレー
タRG内ではなく例えばパワー室R1に近接配置するこ
としてもよい。
【0028】ポペット弁機構60は本発明の増圧弁手段
を構成し、図5に拡大して示すように構成されている。
スリーブ61は有底円筒体で、軸方向に中空部61aが
形成されると共に、これに連通する径方向の連通孔61
bが形成され、更に中空部61aに平行にスリーブ61
を貫通する連通孔61cが形成されている。また、スリ
ーブ61の底部中央には軸方向に連通孔61dが形成さ
れており、中空部61a側に弁座61eが形成されてい
る。スリーブ61の外周には複数の環状溝が形成されて
おり、夫々に環状のシール部材が嵌合され、隣接するシ
ール部材間に連通孔61bが形成されており、この連通
孔61bを介して中空部61aが図1及び図3に示すポ
ート1pに連通接続されている。
【0029】スリーブ61の中空部61a内には弁部材
63、リテーナ64、スプリング65及びフィルタ66
が収容され、中空部61aに段付円柱状のスリーブ62
の小径部が嵌着されると、スリーブ61の中空部61a
内にパワー入力室R9が形成される。尚、このパワー入
力室R9は連通孔61dを介してパワー出力室R8(図
3)と連通し得る。スリーブ62には軸方向に穴62a
が形成されており、この穴62aに直交する径方向に連
通孔62bが形成されている。弁部材63は先端に弁体
63aが形成され、鍔部63bを介して、大径部63
c、中径部63d及び小径部63eから成る段付円柱体
が形成されており、中径部63d部分がスリーブ62の
穴62aに摺動自在に支持される。尚、穴62aの開口
面積は弁体63aの弁座61eへの着座面積と略等しく
なるように設定されている。
【0030】弁部材63はフィルタ66と共にスリーブ
61の中空部61a内に収容され、スプリング65が弁
部材63の鍔部63bとリテーナ64との間に張設され
ると、弁体63aが弁座61eに着座する方向に付勢さ
れる。この状態で、弁部材63の中径部63dが穴62
aに支持されるように、スリーブ62の小径部がスリー
ブ61の中空部61aに嵌着される。このとき、スリー
ブ61の前端面とスリーブ62の後端面との間には間隙
62cが形成され、穴62aが連通孔62b及び間隙6
2c並びにスリーブ61の連通孔61cを介して、パワ
ー出力室R8、即ち弁座61eに着座する弁部材63の
弁体63aの頂面側に連通している。これにより、弁部
材63に対しては両端部から軸方向に略等しい圧力が加
わることになるので、弁部材63に対する負荷は極めて
小さいものとなる。尚、弁部材63の弁体63aに対向
するようにプランジャ54が配置されているが、図5に
示す初期位置では弁体63aとプランジャ54の先端と
の間に若干のクリアランスが形成される。
【0031】而して、図1及び図3に示す初期位置で
は、レギュレータ室R6内はスリーブ52の連通孔52
a,52b及びスリーブ51の連通孔51e、そしてポ
ート1sを介してリザーバ4に連通しており、大気圧と
なっているが、制御ピストン30の前進移動に伴ってス
プール53が前進すると、図6に示すようにスリーブ5
2の連通孔52bがスプール53の外周面によって遮蔽
され、代わって図7に示すようにポペット弁機構60の
弁部材63が開弁する。これにより、補助液圧源40の
パワー液圧が先ず液圧路P1を介してパワー室R1に供
給され、更に液圧路P2を介してレギュレータ室R6内
に供給されて各室内が増圧される。制御ピストン30の
前方のランド部32に加わるレギュレータ液圧による力
が後方のランド部31に加わるマスタシリンダ液圧によ
る力を上回ると、制御ピストン30が後方に移動し、ポ
ペット弁機構60の弁部材63が閉弁すると共にスプー
ル弁機構50のスプール53が開弁するので、レギュレ
ータ室R6(及びパワー室R1、パワー出力室R8並び
に液圧路P1,P2)内が減圧される。このような作動
が繰り返されることによって、同室内が所定のレギュレ
ータ液圧に調圧される。
【0032】次に、上記の構成になる液圧ブレーキ装置
の全体作動を説明する。図1乃至図3はブレーキペダル
2の非操作時の状態を示すもので、この状態から、ブレ
ーキペダル2が操作され、プッシュロッド3を介してマ
スタピストン10が前方(図1の左方)に押圧される
と、マスタピストン20に弁体26が当接し、弁体26
の弾性部材によって連通孔20dが閉塞され、圧力室R
2と給液室R3との連通が遮断され密閉状態となる。ま
た、制御ピストン30に弁体36が当接し、弁体36の
弾性部材によって連通孔30dが閉塞され、圧力室R4
と給液室R5との連通が遮断され密閉状態となる。この
ように、圧力室R2と給液室R3との連通及び圧力室R
4と給液室R5との連通が遮断された状態で、マスタピ
ストン10がブレーキペダル2の操作力によって駆動さ
れると、マスタピストン10,20はスプリング5を介
して、マスタピストン20と制御ピストン30はスプリ
ング6を介して、夫々図2及び図3の状態に保持されて
いるので、これらは一体となって前進する。
【0033】従って、制御ピストン30に支持されたス
プール53によって連通孔52bが閉塞され、リザーバ
4との連通が遮断される。同時に、補助液圧源40のパ
ワー液圧が液圧路P1を介してパワー室R1に供給され
る。これにより、マスタピストン10及び20が前進
し、圧力室R2,R4内が更に圧縮され、ポート1x,
1yからマスタシリンダ液圧が出力される。このとき、
制御ピストン30のランド部31のシール径はランド部
32のシール径より大きいので、制御ピストン30の移
動に伴いマスタシリンダ液圧より大のレギュレータ液圧
が発生するように制御される。而して、ブレーキペダル
2の操作に応じてパワー出力室R8から液圧路P1を介
してパワー室R1に供給されるパワー液圧(即ち、レギ
ュレータ液圧)によってマスタピストン10の移動が助
勢されることとなる。
【0034】この間、レギュレータ室R6内のレギュレ
ータ液圧によって制御ピストン30に付与される力が、
圧力室R2,R4内のマスタシリンダ液圧によって制御
ピストン30に付与される力より大であれば、スプール
弁機構50のスプール53が開弁しポペット弁機構60
の弁部材63が閉弁する方向に、制御ピストン30が移
動し、レギュレータ室R6内が減圧される。制御ピスト
ン30に付与される力の関係が上記と逆になると、スプ
ール弁機構50のスプール53が閉弁しポペット弁機構
60の弁部材63が開弁する方向に、制御ピストン30
が移動し、レギュレータ室R6内が増圧される。このよ
うな制御ピストン30の移動とこれに伴うスプール弁機
構50及びポペット弁機構60の開閉作動の繰り返しに
よってレギュレータ液圧がマスタシリンダ液圧より所定
値以上高い圧力に調圧される。
【0035】具体的には、制御ピストン30の小径のラ
ンド部32の受圧面積に付与されるレギュレータ液圧に
よる力と、大径のランド部31の受圧面積に付与される
マスタシリンダ液圧による力とが等しくなるように制御
され、マスタシリンダ液圧より所定値以上高く且つマス
タシリンダ液圧に略比例したレギュレータ液圧が出力さ
れ、第1のブレーキ液圧特性が得られる。更に、弾性部
材70がパワー出力室R8内のパワー液圧によって変形
すると、この弾性部材70は伝達部材71に当接し、弁
部材63が弁座61eに着座する方向に押圧されると共
に、スプール53は連通孔52bへの開口面積が増大す
る方向に押圧される。これにより、レギュレータ液圧が
減圧され、マスタシリンダ液圧に略比例するが第1のブ
レーキ液圧特性の増圧勾配より緩やかな増圧勾配を有す
る第2のブレーキ液圧特性が得られる。
【0036】図10は本実施形態のブレーキ液圧特性を
示すもので、通常のブレーキ作動時には、レギュレータ
室R6内の制御ピストン30の受圧面積に応じて第1の
液圧勾配K1が設定されると共に、弾性部材70によっ
て第2の液圧勾配K2が設定され所望のサーボ特性を得
ることができる。
【0037】これに対し、ブレーキペダル2が急激に操
作されると、ストロークセンサ81の検出信号に基づき
電子制御ユニットECUにて、ブレーキペダル2の操作
速度が検出され、ブレーキペダル2の操作速度が所定値
を越えたと判定されたときには遮断信号が出力されて電
磁開閉弁80が閉位置に切換えられ、パワー室R1とレ
ギュレータ室R6との間が遮断される。このように、本
実施形態ではストロークセンサ81と電子制御ユニット
ECUによって本発明の急操作検出手段が構成されてい
る。
【0038】電磁開閉弁80が閉位置となった後は、液
圧路P1を介してパワー室R1内に供給される補助液圧
源40のパワー液圧は、リリーフ弁100を介してレギ
ュレータ室R6に伝達されるので、リリーフ弁100が
開弁するまではブレーキ液圧特性は図10に破線で示す
ように急峻な立上り勾配K3となり、リリーフ弁100
が開弁後もレギュレータ室R6内の液圧が低く抑えられ
るので、やや緩やかな勾配K4となった後、最終的に第
2の液圧勾配K2となる。この勾配K4はリリーフ弁1
00の特性に応じて任意に設定し得る。
【0039】上記のブレーキ作動状態にあって、ブレー
キペダル2の踏力が緩められると、ブレーキ力は比例的
に減少するが、電磁開閉弁80が閉位置であれば所定の
ブレーキ力が保持されることになる。しかし、ブレーキ
ペダル2の操作が解除されると、ストロークセンサ81
の検出信号に基づき電子制御ユニットECUにてブレー
キ操作解除と判定され、電磁開閉弁80が開弁位置に戻
されるので、ブレーキ力は迅速且つ確実に消失する。
【0040】図11は本発明の圧力制限手段の他の実施
形態を示すもので、前述のリリーフ弁100に代えて、
電磁開閉弁80に並列に比例減圧機構200が配置され
ている。この比例減圧機構200は周知のプロポーショ
ニングバルブ(図示せず)によって構成され、図12に
実線で示した特性を有し、一点鎖線で示したパワー室R
1側の液圧とレギュレータ室R6側の液圧との間の1対
1の特性より緩やかな勾配で略比例するように構成され
ている。
【0041】而して、図13に示すように、通常のブレ
ーキ作動時には、前述の実施形態と同様、第1の液圧勾
配K1が設定されると共に第2の液圧勾配K2が設定さ
れる。ブレーキペダル2が急激に操作され、電子制御ユ
ニットECUにて、ブレーキペダル2の操作速度が所定
値を越えたと判定されると、電磁開閉弁80が閉位置に
切換えられ、パワー室R1とレギュレータ室R6との間
は比例減圧機構200のみを介して連通し得る状態とな
る。この場合には、図13に破線で示すように、図10
の立上り勾配K3より緩やかではあるが通常のブレーキ
作動時より急峻な立上り勾配K5となり、その後第2の
液圧勾配K2となる。
【0042】本発明の圧力制限手段の弁装置としては、
電磁開閉弁80に代えて図14に示す遮断弁90を設け
ることとしてもよい。この遮断弁90は、パワー室R1
に連通する受圧部91aを有し、オリフィス91bが形
成された弁体91と、レギュレータ室R6に連通する弁
座92と、弁体91を弁座92から離隔する方向に付勢
するスプリング93によって構成されている。従って、
パワー室R1とレギュレータ室R6は弁体91のオリフ
ィス91b及び弁座92を介して連通しているが、ポペ
ット弁機構60からパワー液圧が一挙に出力されてパワ
ー室R1の液圧が急激に上昇すると、オリフィス91b
の存在によりパワー室R1とレギュレータ室R6との間
に差圧が生ずる。これにより、弁体91がスプリング9
3の付勢力に抗して弁座92に着座しレギュレータ室R
6との連通が遮断される。尚、この遮断弁90を用いる
場合には、戻り行程における減圧が可能な比例減圧機構
200を組み合わせることが必要である。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の
車両用液圧ブレーキ装置は、補助液圧源の出力パワー液
圧をレギュレータ室に導入しマスタシリンダの出力ブレ
ーキ液圧に応じてレギュレータ液圧に調圧するレギュレ
ータを備え、このレギュレータを介して出力するブレー
キ液圧をマスタピストン後方のパワー室に付与してマス
タピストンを助勢するものにおいて、レギュレータ室に
導入するブレーキ液圧を、圧力制限手段によりブレーキ
操作部材の操作状態に応じて制限することとしているの
で、緊急ブレーキ時にはブレーキ操作部材による操作量
が少なくても直ちにブレーキ力を増大させることができ
ると共に、ブレーキ操作部材の操作解除時には迅速且つ
確実にブレーキ力を除去することができる。
【0044】また、請求項2に記載の液圧ブレーキ装置
においては、圧力制限手段が、レギュレータ室にブレー
キ液圧を導入する液圧路に介装し、常時は液圧路を連通
し、ブレーキ操作部材を急激に操作したときには当該液
圧路を遮断する弁装置と、この弁装置に対して並列に配
置し、レギュレータ室への導入ブレーキ液圧を所定の特
性に応じて減圧して出力する減圧手段とを備えているの
で、簡単な構成で緊急ブレーキ時にブレーキ力を迅速且
つ所望の特性に沿って増大することができると共に、ブ
レーキ操作部材の操作解除時には迅速且つ確実にブレー
キ力を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用液圧ブレーキ
装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車両用液圧ブレーキ
装置におけるマスタシリンダ部分を拡大して示す断面図
である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両用液圧ブレーキ
装置におけるレギュレータ部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施形態に係る車両用液圧ブレーキ
装置におけるスプール弁機構を拡大して示す断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態に係る車両用液圧ブレーキ
装置におけるポペット弁機構を拡大して示す断面図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態におけるスプール弁機構の
作動状態を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるポペット弁機構の
作動状態を拡大して示す断面図である。
【図8】本発明の圧力制限手段の一実施形態を示す回路
図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるリリーフ弁の特性
を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施形態におけるブレーキ液圧特
性を示すグラフである。
【図11】本発明の圧力制限手段の他の実施形態を示す
回路図である。
【図12】本発明の他の実施形態における比例減圧機構
の特性を示すグラフである。
【図13】本発明の他の実施形態におけるブレーキ液圧
特性を示すグラフである。
【図14】本発明の一実施形態における弁装置の他の例
の遮断弁を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダボデー 2 ブレーキペダル, 4 リザーバ 10,20 マスタピストン 30 制御ピストン 40 補助液圧源 50 スプール弁機構 60 ポペット弁機構 70 弾性部材 80 電磁開閉弁 90 遮断弁 100 リリーフ弁 200 比例減圧機構 MC マスタシリンダ RG レギュレータ R1 パワー室 R2,R4 圧力室 R3,R5 給液室 R6 レギュレータ室 R7 ドレン室 R8 パワー入力室 R9 パワー出力室 P1,P2,P3 液圧路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボデー内にマスタピストンを液
    密的摺動自在に収容して該マスタピストンの前方に圧力
    室を形成すると共に後方にパワー室を形成し、ブレーキ
    操作部材の操作に応じて前記マスタピストンを駆動し前
    記圧力室からブレーキ液圧を出力する少くとも一つのマ
    スタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパ
    ワー液圧を出力する補助液圧源と、前記シリンダボデー
    内で前記マスタピストンの前方に液密的摺動自在に収容
    し前記マスタピストンに連動するように配置し、後方を
    前記圧力室に露呈すると共に前方をレギュレータ室に露
    呈する制御ピストンを有し、前記補助液圧源の出力パワ
    ー液圧を前記レギュレータ室に導入し前記マスタシリン
    ダの出力ブレーキ液圧に応じてレギュレータ液圧に調圧
    するレギュレータとを備え、該レギュレータを介して出
    力するブレーキ液圧を前記パワー室に付与して前記マス
    タピストンを助勢する車両用液圧ブレーキ装置におい
    て、前記レギュレータ室に導入するブレーキ液圧を、前
    記ブレーキ操作部材の操作状態に応じて制限する圧力制
    限手段を配設したことを特徴とする車両用液圧ブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力制限手段が、前記レギュレータ
    室にブレーキ液圧を導入する液圧路に介装し、常時は該
    液圧路を連通し、前記ブレーキ操作部材を急激に操作し
    たときには当該液圧路を遮断する弁装置と、該弁装置に
    対して並列に配置し、前記レギュレータ室への導入ブレ
    ーキ液圧を所定の特性に応じて減圧して出力する減圧手
    段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用液
    圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記弁装置が、前記ブレーキ操作部材の
    操作状態を検出し、前記ブレーキ操作部材が所定速度を
    越える速度で操作されたときに遮断信号を出力する急操
    作検出手段と、該急操作検出手段が遮断信号を出力した
    ときには前記液圧路を遮断する常開の電磁開閉弁とを備
    えたことを特徴とする請求項2記載の車両用液圧ブレー
    キ装置。
  4. 【請求項4】 前記減圧手段が、導入ブレーキ液圧が所
    定値を越えた時に連通するリリーフ弁であることを特徴
    とする請求項2記載の車両用液圧ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記減圧手段が、導入ブレーキ液圧に略
    比例して減圧する比例減圧機構であることを特徴とする
    請求項2記載の車両用液圧ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 ブレーキ液を貯蔵するリザーバと、シリ
    ンダボデー内にマスタピストンを液密的摺動自在に収容
    して該マスタピストンの前方に圧力室を形成すると共に
    後方にパワー室を形成し、前記リザーバ内のブレーキ液
    を前記圧力室に導入し前記マスタピストンの摺動に応じ
    て前記圧力室からブレーキ液圧を出力する少くとも一つ
    のマスタシリンダと、前記リザーバ内のブレーキ液を所
    定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液圧源
    と、前記シリンダボデー内で前記マスタピストンの前方
    に液密的摺動自在に収容し前記マスタピストンに連動す
    るように配置し、後方を前記圧力室に露呈すると共に前
    方にレギュレータ室を形成する制御ピストンと、該制御
    ピストンに連動して前記レギュレータ室を前記補助液圧
    源に連通又は遮断する増圧弁手段と、前記制御ピストン
    に連動して前記レギュレータ室を前記リザーバに連通又
    は遮断する減圧弁手段とを備え、少くとも前記パワー室
    を前記レギュレータ室に連通接続して前記マスタピスト
    ンを助勢する車両用液圧ブレーキ装置において、前記マ
    スタピストン、前記制御ピストン、前記減圧弁手段及び
    前記増圧弁手段を前記シリンダボデー内に同軸上に配設
    し、前記制御ピストンと前記減圧弁手段との間に前記レ
    ギュレータ室を形成し、前記パワー室を前記レギュレー
    タ室及び前記増圧弁手段に連通接続し、前記パワー室を
    前記レギュレータ室に連通接続する液圧路に、前記ブレ
    ーキ操作部材の操作状態に応じて、前記レギュレータ室
    に導入するブレーキ液圧を制限する圧力制限手段を備え
    たことを特徴とする車両用液圧ブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力制限手段が、前記パワー室を前
    記レギュレータ室に連通接続する液圧路に介装し、常時
    は該液圧路を連通し、前記ブレーキ操作部材を急激に操
    作したときには当該液圧路を遮断する弁装置と、該弁装
    置に対して並列に配置し、前記レギュレータ室への導入
    ブレーキ液圧を所定の特性に応じて減圧して出力する減
    圧手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載の車両
    用液圧ブレーキ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002067926A (ja) * 2000-08-28 2002-03-08 Aisin Seiki Co Ltd 車両の液圧ブレーキ装置
JP2012214092A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Advics Co Ltd 車両用ブレーキ装置

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