JP2601461Y2 - アキュムレータ - Google Patents

アキュムレータ

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JP2601461Y2
JP2601461Y2 JP1993010344U JP1034493U JP2601461Y2 JP 2601461 Y2 JP2601461 Y2 JP 2601461Y2 JP 1993010344 U JP1993010344 U JP 1993010344U JP 1034493 U JP1034493 U JP 1034493U JP 2601461 Y2 JP2601461 Y2 JP 2601461Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本考案は、ブラダによって内部空
間がガス室と液体室とに区画されたシェルの内部に内シ
ェルを配設することによりガス室を少なくとも2つのガ
ス小室に区画してなるアキュムレータに関し、特に、ブ
ラダが内シェルのガス案内孔に対し吸い込まれることを
回避するためのポペットがブラダの弾性材料層の一表面
に配設されてなるアキュムレータに関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、この種のアキュムレータとして
は、無負荷状態で周縁部の端面方向に突出せしめられた
ブラダの中央部が液体室の液体圧の減少に伴なって液体
室方向 (“吐出方向”ともいう) に向けて移動しかつ液
体室の液体圧の増加に伴なってガス室方向 (“吸入方
向”ともいう) に向けて移動することにより液体供給源
の液体圧の変動を吸収し緩和するに際し、内シェルによ
ってガス室を少なくとも2つのガス小室に区画して2つ
のガス小室を連通するガス案内孔に対し弁体を脱落しな
いように配設しておき、液体供給源の液体圧が急速に増
大したときにブラダの中央部が内シェルに当接されるに
先き立ち弁体によってガス案内孔を閉鎖し2つのガス小
室間のガスの移動を抑制することにより、急速な液体圧
の変動に伴なうブラダの急速な変形を吸収し緩和してな
るものが、提案されていた。
【0004】
【解決すべき問題点】しかしながら、従来のアキュムレ
ータでは、内シェルのガス案内孔の内周面と弁体の外周
面との間に間隙が残存していたので、液体室の液体圧の
増加にともないブラダの中央部がガス室側に向けて移動
し内シェルに当接せしめられたとき、(i) ガス案内孔の
内周面と弁体の外周面との間に残存する間隙に対しブラ
ダの一部が侵入ないしは吸い込まれてしまう欠点があ
り、ひいては(ii)ブラダの中央部近傍が過度に伸長され
てしまい損傷を受け易い欠点があった。
【0005】また、従来のアキュムレータでは、内シェ
ルのガス案内孔に弁体が脱落しないように配設されてい
たので、(iii) 組立作業が煩雑となってしまう欠点もあ
った。
【0006】そこで、本考案は、これらの欠点を除去す
る目的で、ブラダが内シェルのガス案内孔に吸い込まれ
ることを回避するためのポペットがブラダの弾性材料層
の一表面に配設されてなるアキュムレータを提供せんと
するものである。
【0007】
【考案の構成】
【0008】
【問題点の解決手段】本考案により提供される問題点の
解決手段は、「ブラダによって内部空間がガス室と液体
室とに区画されたシェルの内部に内シェルを配設するこ
とによりガス室を少なくとも2つのガス小室に区画して
なるアキュムレータにおいて、ブラダが内シェルのガス
案内孔に吸い込まれることを回避するためのポペットが
ブラダの他表面に貫通することなくブラダの一表面に配
設されるとともに、ブラダが液体室側の液体案内孔に吸
い込まれることを回避するための他のポペットがブラダ
の一表面に貫通することなくブラダの他表面に配設され
ていることを特徴とするアキュムレータ」である。
【0009】
【作用】本考案にかかるアキュムレータは、ブラダによ
って内部空間がガス室と液体室とに区画されたシェルの
内部に内シェルを配設することによりガス室を少なくと
も2つのガス小室に区画してなるアキュムレータであっ
て、上述の[問題点の解決手段]の欄に明示したごとく
構成されており、特に、ブラダが内シェルのガス案内孔
に吸い込まれることを回避するためのポペットがブラダ
の一表面に配設されているので、 (i) 内シェルのガス案内孔を確実に閉鎖する作用をな
し、ひいては (ii) ブラダの一部が内シェルのガス案内孔に吸い込ま
れることを回避する作用をなし、結果的に (iii) ブラダが破損されることを抑制する作用をなし、
併せて (iv) 組立作業が煩雑となることを回避する作用を
し、 また、ブラダが液体室側の液体案内孔に吸い込まれ
ることを回避するための他のポペットがブラダの他表面
に配設されているので、 (i) 液体室側の液体案内孔を確実に閉鎖する作用をな
し、ひいては (ii) ブラダの一部が液体室側の液体案内孔に吸い込ま
れることを回避する作用をなし、結果的に (iii) ブラダが破損されることを抑制する作用をなす。
更にまた、前者の、ブラダが内シェルのガス案内孔に吸
い込まれることを回避するためのポペットがブラダの他
表面に貫通するようにブラダの一表面に配設されると、
この貫通部を経由してガスが漏洩する虞があり、同様
に、後者の、ブラダが液体室側の液体案内孔に吸い込ま
れることを回避するための他のポペットがブラダの一表
面に貫通するようにブラダの他表面に配設されると、こ
の貫通部を経由してガスが漏洩する虞があるが、本考案
にかかるアキュムレータにおいては前者のポペットがブ
ラダの他表面に貫通しないようにブラダの一表面に配設
されるとともに後者のポベットがブラダの一表面に貫通
しないようにブラダの他表面に配設されているために、
貫通部が形成されず、よってガスが貫通部を経由して漏
洩するのを未然に防止することが可能となる。
【0010】
【実施例】次に、本考案にかかるアキュムレータについ
て、その好ましい実施例を挙げ、添付図面を参照しつ
つ、具体的に説明する。
【0011】しかしながら、以下に説明する実施例は、
本考案の理解を容易化ないし促進化するために記載され
るものであって、本考案を限定するために記載されるも
のではない。
【0012】換言すれば、以下に説明する実施例におい
て開示される各要素は、本考案の精神ならびに技術的範
囲に属する全ての設計変更ならびに均等物置換を含むも
のである。
【0013】(添付図面の説明)
【0014】図1は、本考案にかかるアキュムレータの
第1の実施例を示すための断面図であって、特に、ブラ
20の中央部21A の両表面にそれぞれポペット23,24 が
配設されており、ブラダ20が内シェル12に未だ当接され
ていない状態を示している。
【0015】図2は、図1に示した実施例の作用を説明
するための断面図であって、特に、ブラダ20が内シェル
12に既に当接されている状態を示している。
【0016】図3は、本考案にかかるアキュムレータの
第2の実施例を示すための断面図であって、特に、ブラ
20の中央部21A の一表面にポペット23が配設されかつ
他表面に樹脂シート25が配設されており、ブラダ20が内
シェル12に未だ当接されていない状態を示している。
【0017】図4は、図1に示した実施例の作用を説明
するための断面図であって、特に、ブラダ20が内シェル
12に既に当接されている状態を示している。
【0018】(第1の実施例の構成)
【0019】まず、図1を参照しつつ、本考案にかかる
アキュムレータの第1の実施例について、その構成を詳
細に説明する。
【0020】10は、本考案にかかるアキュムレータであ
って、後述のブラダ20によってシェル11の内部空間がガ
ス室11A と液体室11B とに区画され、かつガス室11A が
内シェル12によって第1のガス小室11A1と第2のガス小
室11A2とに区画されている。すなわち、本考案にかかる
アキュムレータ10は、シェル11の内周面に対しブラダ20
の周縁部21B の外周面を当接するよう内シェル12の外周
面に形成されたブラダ取付部12a によってその弾性取付
部21a をシェル11の内周面に向けて押圧することによ
り、ブラダ20をシェル11の内周面に保持し、シェル11の
内部空間をガス室11A と液体室11B とに区画している。
内シェル12は、シェル11の内周面に形成された係止段部
11c に一表面 (すなわちブラダ20に対向しない表面)12c
の周縁部を係止することにより、シェル11の内部に固定
されている。
【0021】シェル11のガス室11A (すなわち第1のガ
ス小室11A1および第2のガス小室11A2) には、適宜の不
活性ガス (たとえば窒素ガス) が、シェル11のガス供給
口11b から充填されたのち、閉鎖部材 (いわゆる“ガス
プラグ”)13 およびシール部材 (ここではOリング)13a
によってそのガス供給口11b を閉鎖することにより、封
入されている。
【0022】シェル11の液体室11B は、後述のポペット
23によって内側開口が閉鎖可能な液体案内孔14a を備え
たオイルポート (すなわち液体出入口部材)14 の基端部
をオイルポート取付開口11a に配設しかつ先端部を液体
供給管 (図示せず) に連結することにより、適宜の液体
供給源(図示せず)に連通されている。すなわち、シェ
ル11の液体室11B は、オイルポート14の先端部の外周面
もしくは内周面 (ここでは外周面) に形成されたネジ部
14b に対して液体供給管(図示せず)のネジ部を螺合す
ることによって、液体案内孔14a および液体供給管を介
し適宜の液体供給源に連通されており、その液体供給源
の液体圧に応じて適宜の量の液体(たとえばブレーキ
液,水あるいはオイル)が供給されている。
【0023】内シェル12の中央部には、第1のガス小室
11A1と第2のガス小室11A2との間でガスの移動を確保す
るためのガス案内孔12b が形成されている。
【0024】内シェル12の他表面 (すなわちブラダ20
対向する表面)12dは、液体室11B 中の液体圧が増大する
に伴なってブラダ20の中央部21A が当接せしめられると
き、ブラダ20の一表面 (すなわち内シェル12に対向する
表面)20aとの間に大きな空隙が残存することを回避し、
かつブラダ20が彎曲反転部21C などで過度に伸長されて
過度の応力を生じることを阻止するよう、ブラダ20の一
表面20a の無負荷状態における形状に相応する形状 (す
なわち一致ないし近似する形状) とされていることが、
好ましい。すなわち、内シェル12の他表面12d は、周縁
部にブラダ20の彎曲反転部21C の一部の無負荷状態にお
ける表面形状に相応する形状を確保できるよう彎曲凸部
12e が形成され、中央部にブラダ20の中央部21A の無負
荷状態における表面形状に相応する形状を確保できるよ
う凹部12f が形成され、併せて周縁部から中央部にかけ
てブラダ20の彎曲反転部21C の残部の無負荷状態におけ
る表面形状に相応する形状を確保できるよう緩慢に彎曲
した凹面とされていることが、好ましい。
【0025】オイルポート14は、基端部すなわち内側端
面の外周部が拡張されており、シェル11のオイルポート
取付開口11a に配設されたのち熔接されるに際し不具合
を回避するよう、配慮されている。
【0026】20は、本考案にかかるアキュムレータ10
組み込みガス室11A と液体室11B とを互いに区画するた
めのブラダであって、中央部21A と中央部21A の無負荷
状態における突出方向に向けて端面が形成された周縁部
21B と中央部21A および周縁部21B を互いに連結するた
めの彎曲反転部21C とを包有しておりゴムなどの適宜の
弾性材料によって形成された弾性材料層21と、ガス透過
性能の低い適宜の材料によって作成されており所望に応
じ弾性材料層21の内部に対して配設されたガス遮蔽層22
と、内シェル12のガス案内孔12b に吸い込まれることを
回避する目的で弾性材料層21の一表面 (すなわち内シェ
ル12に対向している表面)20aのうち中央部21A に相当す
る部分に対して配設されたポペット23と、オイルポート
14の液体案内孔14a に吸い込まれることを回避する目的
で弾性材料層21の他表面 (すなわち内シェル12に対向し
ていない表面)20bのうち中央部21A に相当する部分に対
して配設されたポペット24とを、備えている。
【0027】ブラダ20の弾性材料層21には、ブラダ20
内シェル12の外周面によって前述のごとくシェル11の内
周面に対して取付けられたとき、シェル11の内周面との
間で十分のシールを確保できるよう、(i) 周縁部21B の
端面にそって延長された厚肉の弾性取付部21a が、ゴム
などの適宜の弾性材料によって、周縁部21B の内周面
(すなわち内シェル12に対向する一表面20a の周縁部)
に形成されており、また(ii)周縁部21B の端面にそって
延長された弾性突部21b が、同様に、周縁部21Bの外周
面 (すなわち内シェル12に対向していない他表面20b の
周縁部) に形成されている。
【0028】ブラダ20のガス遮蔽層22は、図示すること
を省略してあるが、通常、織布 (たとえばメリヤスな
ど) あるいは不織布などの補強材の少なくとも一面に対
し、ポリビニルアルコール樹脂,ポリフッ化ビニル樹脂
あるいは塩化ビニリデン樹脂などで作製されたガス透過
性能の低い樹脂膜あるいは金属箔からなる少なくとも一
層のガス遮蔽膜を配設することによってによって形成さ
れている。しかしながら、ガス遮蔽層22では、所望によ
り、補強材を省略してもよい。
【0029】(第1の実施例の作用)
【0030】また、図1および図2を参照しつつ、本考
案にかかるアキュムレータの第1の実施例について、そ
の作用を詳細に説明する。
【0031】液体圧がガス圧に一致しているときの動作
【0032】本考案にかかるアキュムレータ10は、液体
供給源 (図示せず) の液体圧が適度の大きさであってガ
ス室11A のガス圧と一致しておりブラダ20が図1に示し
た状態に停止している場合、ブラダ20が、彎曲反転部21
C で反転し中央部21A で一側(すなわちガス室11A に相
当する側) に向け周縁部21B の端面と同一方向に突出し
ている。
【0033】このとき、内シェル12のガス案内孔12b
は、ポペット23が当接されていないので、第1のガス小
室11A1と第2のガス小室11A2との間におけるガスの移動
を抑制ないし阻害していない。このため、第1のガス小
室11A1と第2のガス小室11A2との間では、ガスが、ガス
案内孔12b を介して自由に移動可能とされている。この
結果、第1のガス小室11A1のガス圧は、第2のガス小室
11A2のガス圧に等しく維持され、かつ液体室11B 中の液
体圧に等しく維持されている。
【0034】液体圧が増加するときの動作…液体吸入動作
【0035】液体供給源の液体圧が図1に示した状態に
比べて増加する場合、本考案にかかるアキュムレータ10
では、液体が、液体供給源から液体供給管を介してオイ
ルポート14の液体案内孔14a に供給される。これに伴な
って、シェル11の液体室11Bには、オイルポート14の液
体案内孔14a から液体が供給されるので、その液体圧が
増加する。
【0036】液体圧が緩慢に増加する場合
【0037】シェル11の液体室11B における液体圧の増
加が緩慢である場合、ブラダ20の中央部21A は、ガス室
11A 側 (すなわち“吸入方向”) へ向けて矢印Xで示す
ごとく緩慢に移動し、その両面20a,20b に印加された圧
力 (すなわちガス室11A のガス圧および液体室11B の液
体圧) が互いに平衡した位置で停止する。
【0038】このとき、ブラダ20の中央部21A が矢印X
方向へ緩慢に移動しているので、第2のガス小室11A2
おけるガス圧の増加が緩慢であり、第2のガス小室11A2
から第1のガス小室11A1へのガスの移動も緩慢である。
このため、内シェル12のガス案内孔12b は、第1のガス
小室11A1と第2のガス小室11A2との間におけるガスの移
動を実質的に抑制ないし阻害していない。それ故、第2
のガス小室11A2の容積がブラダ20の移動に伴なって縮小
されるにつれ、第1のガス小室11A1には、第2のガス小
室11A2からガスが自由に供給される。この結果、第1の
ガス小室11A1のガス圧は、第2のガス小室11A2のガス圧
に常に等しく維持されている。
【0039】液体供給源の液体圧が更に増加する場合、
本考案にかかるアキュムレータ10では、液体が、液体供
給源から液体供給管を介してオイルポート14の液体案内
孔14a に供給される。これに伴なって、シェル11の液体
室11B には、オイルポート14の液体案内孔14a から液体
が供給されるので、液体圧が増加する。
【0040】シェル11の液体室11B における液体圧の増
加に応じ、ブラダ20の中央部21A は、ガス室11A 側 (す
なわち“吸入方向”) へ向けて矢印Xで示すごとく更に
移動し、その一表面20a が図2に示したごとく内シェル
12の他表面12d(特に凹部12f)に当接せしめられる。
【0041】これに伴ない、ブラダ20のポペット23が内
シェル12のガス案内孔12b を閉鎖するので、ガス案内孔
12b を介した第1のガス小室11A1と第2のガス小室11A2
との間におけるガスの移動が阻止される。
【0042】しかしながら、ブラダ20が内シェル12に向
けて緩慢に移動しており、かつ内シェル12の他表面12d
の形状がブラダ20の弾性材料層21の無負荷状態の形状と
相応するよう配慮されているので、ブラダ20のポペット
23が内シェル12のガス案内孔12b を閉鎖したとき、ブラ
20と内シェル12との間の空間 (すなわち第2のガス小
室A2 の大きさ) が十分に縮小されており、過剰のガス
が残留されることがない。このため、シェル11の液体室
11B における液体圧がさらに増加しても、ブラダ20に過
剰の応力が印加されることを回避でき、併せてブラダ20
を過剰のガスが透過することを抑制できる。
【0043】液体圧が急速に増加する場合
【0044】シェル11の液体室11B における液体圧が急
速に増加する場合、ブラダ20の中央部21A は、ガス室11
A 側 (すなわち“吸入方向”) へ向けて矢印Xで示すご
とく急速に移動し、その両面20a,20b に印加された圧力
(すなわちガス室11A のガス圧および液体室11B の液体
圧) が互いに平衡した位置で停止する。
【0045】このとき、ブラダ20の中央部21A が矢印X
方向へ急速に移動しているので、第2のガス小室11A2
おけるガス圧の増加が急速であり、内シェル12のガス案
内孔12b を介した第2のガス小室11A2から第1のガス小
室11A1へのガスの移動も急速である。
【0046】液体供給源の液体圧が更に増加する場合、
本考案にかかるアキュムレータ10では、液体が、液体供
給源から液体供給管を介してオイルポート14の液体案内
孔14a に供給される。これに伴なって、シェル11の液体
室11B には、オイルポート14の液体案内孔14a から液体
が供給されるので、液体圧が増加する。
【0047】シェル11の液体室11B における液体圧の増
加に応じ、ブラダ20の中央部21A は、ガス室11A 側 (す
なわち“吸入方向”) へ向けて矢印Xで示すごとく更に
移動し、その一表面20a が図2に示したごとく内シェル
12の他表面12d(特に凹部12f)に当接せしめられる。
【0048】これに伴ない、ブラダ20のポペット23が内
シェル12のガス案内孔12b を閉鎖するので、ガス案内孔
12b を介した第1のガス小室11A1と第2のガス小室11A2
との間におけるガスの移動が阻止される。
【0049】ブラダ20が内シェル12に向けて急速に移動
していたが、内シェル12の他表面12d の形状がブラダ20
の弾性材料層21の無負荷状態の形状と相応するよう配慮
されているので、ブラダ20のポペット23が内シェル12の
ガス案内孔12b を閉鎖したとき、ブラダ20と内シェル12
との間の空間 (すなわち第2のガス小室A2 の大きさ)
が十分に縮小されており、過剰のガスが残留されること
がない。このため、シェル11の液体室11B における液体
圧が更に増加しても、ブラダ20に過剰の応力が印加され
ることを回避でき、併せてブラダ20を過剰のガスが透過
することを抑制できる。
【0050】液体圧が減少するときの動作…液体吐出動作
【0051】液体供給源の液体圧がたとえば図1あるい
は図2に示した状態に比べて減少する場合、本考案にか
かるアキュムレータ10は、ブラダ20の中央部21A が液体
室11B 側 (すなわち“吐出方向”) へ向けて矢印Yで示
すごとく移動し、その両面20a,20b に印加された圧力
(すなわちガス室11A のガス圧と液体室11B の液体圧
と;図2に示した状態の場合実質的には第2のガス小室
11A2のガス圧と液体室11Bの液体圧と) が互いに平衡し
た位置で停止する。ブラダ20の中央部21A の移動に伴な
って、シェル11の液体室11B の液体が、オイルポート14
の液体案内孔14a を介して液体供給源に向けて排出され
る。
【0052】液体供給源の液体圧が更に減少する場合、
本考案にかかるアキュムレータ10は、ブラダ20の中央部
21A(すなわちポペット24) が、液体室11B 側 (すなわち
“吐出方向”) へ向けて矢印Yで示すごとく移動してオ
イルポート14に当接され、オイルポート14の液体案内孔
14a を閉鎖する。
【0053】このとき、液体供給源の液体圧が当初に図
1に示した状態にあったか図2に示した状態にあったか
にかかわらずブラダ20が矢印Y方向に移動される場合に
は、ブラダ20の中央部21A のポペット23が内シェル12の
ガス案内孔12b を開放している限り、ガス案内孔12b が
第1のガス小室11A1から第2のガス小室11A2へのガスの
移動を抑制ないし阻害することはない。このため、ブラ
20の中央部21A のポペット23が内シェル12のガス案内
孔12b を開放している限り、第2のガス小室11A2の容積
がブラダ20の移動に伴なって拡大されるにつれ、第2の
ガス小室11A2には、第1のガス小室11A1からガスが自由
に供給される。この結果、第1のガス小室11A1のガス圧
は、第2のガス小室11A2のガス圧に等しく維持されてい
る。
【0054】以上より明らかなごとく、本考案にかかる
アキュムレータ10によれば、内シェル12のガス案内孔12
b がブラダ20の中央部21A のポペット23によって閉鎖可
能とされているので、ブラダ20の中央部21A が内シェル
12に当接されたとき、(i) 内シェル12のガス案内孔12b
をポペット23で確実に閉鎖でき、ひいては(ii)ブラダ20
の一部がガス案内孔12b に吸い込まれて破損されること
を回避でき、併せて(iii) 組立作業が煩雑となることを
回避できる。
【0055】また、本考案にかかるアキュムレータ10
よれば、内シェル12の他表面12d の形状がブラダ20の一
表面20a の無負荷状態における形状に相応する形状とさ
れているので、(i) ブラダ20の中央部21A がガス室11A
側に向けて移動し内シェル12に当接されるとき、ブラダ
20の一表面20a と内シェル12の他表面12d との間に残留
する空隙を十分に削減でき、ひいては(ii)その間に残留
するガスの量を十分に削減でき、また(iii) ブラダ20
過度に伸長され損傷を受けることを抑制でき、更に(iv)
ブラダ20の一表面20a と内シェル12の他表面12d との間
に残留する空隙からブラダ20を透過して液体室11B へ移
動するガスの量を削減できる。
【0056】(第2の実施例)
【0057】更に、図3および図4を参照しつつ、本考
案にかかるアキュムレータの第2の実施例について、そ
の構成および作用を詳細に説明する。
【0058】第2の実施例は、ポペット24に代え、樹脂
シート25が配設されていることを除き、第1の実施例と
実質的に同一の構成を有している。樹脂シート25は、た
とえばテフロンによって作成されておればよい。
【0059】そのため、第2の実施例は、第1の実施例
に比べて、ガス室11A のガス圧が高圧でない場合 (たと
えば0.98MPa 以下の場合) にブラダ20を軽量化できる作
用効果を有している。
【0060】その他の構成ないし作用効果は、第1の実
施例と実質的に同一であるので、便宜上それらの説明を
省略する。
【0061】(変形例)
【0062】なお、上述では、ブラダ20の他表面に対し
ポペット24もしくは樹脂シート25を配置して液体案内孔
14a に吸い込まれることを回避する場合について説明し
たが、本考案は、これらに限定されるものではなく、ガ
ス室11のガス圧が高くない限りブラダの他表面に対しポ
ペットもしくは樹脂シートを配置しない場合も包摂して
いる。
【0063】
【考案の効果】上述より明らかなように、本考案にかか
るアキュムレータは、ブラダによって内部空間がガス室
と液体室とに区画されたシェルの内部に内シェルを配設
することによりガス室を少なくとも2つのガス小室に区
画してなるアキュムレータであって、[問題点の解決手
段]の欄に明示したごとく構成されており、特に、ブラ
ダが内シェルのガス案内孔に吸い込まれることを回避す
るためのポペットがブラダの一表面に配設されているの
で、 (i) 内シェルのガス案内孔を確実に閉鎖できる効果を
有し、ひいては (ii) ブラダの一部が内シェルのガス案内孔に吸い込ま
れることを回避できる効果を有し、結果的に (iii) ブラダが破損されることを抑制できる効果を有
し、併せて (iv) 組立作業が煩雑となることを回避できる効果を
し、 また、ブラダが液体室側の液体案内孔に吸い込まれ
ることを回避するための他のポペットがブラダの他表面
に配設されているので、 (i) 液体室側の液体案内孔を確実に閉鎖できる効果を
有し、ひいては (ii) ブラダの一部が液体室側の液体案内孔に吸い込ま
れることを回避できる効果を有し、結果的に (iii) ブラダが破損されることを抑制できる効果を有す
る。 更にまた、前者の、ブラダが内シェルのガス案内孔
に吸い込まれることを回避するためのポペットがブラダ
の他表面に貫通しないようにブラダの一表面に配設され
るとともに、後者の、ブラダが液体室側の液体案内孔に
吸い込まれることを回避するための他のポペットがブラ
ダの一表面に貫通しないようにブラダの他表面に配設さ
れているために、ブラダにポペットが二つ取り付けられ
てもブラダをその厚さ方向に貫通する貫通部が形成され
ず、ガスが貫通部を経由して漏洩することがない。した
がって、ガス室内のガスが貫通部を経由して液体室側に
漏洩するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかるアキュムレータの第1の実施例
を示すための断面図である。
【図2】図1に示した実施例の作用を説明するための断
面図である。
【図3】本考案にかかるアキュムレータの第2の実施例
を示すための断面図である。
【図4】図3に示した実施例の作用を説明するための断
面図である。
【符号の説明】10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アキュムレータ 11・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シェル 11A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガス室 11A1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1のガス小室 11A2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2のガス小室 11B ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・液体室 11a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オイルポート取付開口 11b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガス供給口 11c ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・係止段部 12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内シェル 12a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブラダ取付部 12b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガス案内孔 12c ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一表面 12d ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・他表面 12e ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・彎曲凸部 12f ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・凹部 13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガスプラグ 13a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シール部材 14・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オイルポート 14a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・液体案内孔 14b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ネジ部 15・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・多孔性栓体20・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ブラダ 20a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一表面 20b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・他表面 21・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弾性材料層 21A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央部 21B ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周縁部 21C ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・彎曲反転部 21a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弾性取付部 22・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガス遮蔽層 23・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ポペット 24・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ポペット 25・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・樹脂シート

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラダ(20)によって内部空間がガス室(1
    1A)と液体室(11B)とに区画されたシェル(11)の内部に内
    シェル(12)を配設することによりガス室(11A)を少なく
    とも2つのガス小室に区画してなるアキュムレータ(10)
    において、 ブラダ(20)が内シェル(12)のガス案内孔(12b)に吸い込
    まれることを回避するためのポペット(23)がブラダ(20)
    の他表面(20b)に貫通することなくブラダ(20)の一表面
    (20a)に配設されるとともに、 ブラダ(20)が液体室(11B)側の液体案内孔(14a)に吸い込
    まれることを回避するための他のポペット(24)がブラダ
    (20)の一表面(20a)に貫通することなくブラダ(20)の他
    表面(20b)に配設されている ことを特徴とするアキュム
    レータ。
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