JP2601434Y2 - ゴムモールドストレスコーンの成形金型 - Google Patents

ゴムモールドストレスコーンの成形金型

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JP2601434Y2
JP2601434Y2 JP1993023619U JP2361993U JP2601434Y2 JP 2601434 Y2 JP2601434 Y2 JP 2601434Y2 JP 1993023619 U JP1993023619 U JP 1993023619U JP 2361993 U JP2361993 U JP 2361993U JP 2601434 Y2 JP2601434 Y2 JP 2601434Y2
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rubber
stress cone
molding die
mold
tape
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JP1993023619U
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Inventor
裕二 久保
Original Assignee
昭和電線電纜株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ストレスリリーフコー
ン(ストレスコーン)の成形金型に係り、特に22Kv〜
275Kvのゴム、プラスチック絶縁ケーブルの接続部に
挿嵌されるゴムモールドストレスコーンを成形するため
の金型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CVケーブル(架橋ポリエチレン
絶縁ケーブル)のようなゴム、プラスチック絶縁ケーブ
ルの接続部(プレハブ形接続部)においては、寸法の縮
小化、作業の省力化および性能の安定化等の目的で、ゴ
ム製のプレモールドストレスコーンを用いて絶縁処理を
行っている。
【0003】このゴムモールドストレスコーンは、中央
円筒状部の両側にテーパー面(傾斜面)が形成された紡
錘状の絶縁補強体に、一方のテーパー面から前方へ円筒
状に突出する半導電ストレスコーン部が形成された形状
および構造を有し、予め工場で所定形状の成形金型を用
い、以下に示すように成形されている。
【0004】すなわち、この成形金型は、図2に示すよ
うに、ゴムモールドストレスコーンの絶縁補強体を成形
する上型1と半導電ストレスコーン部を成形する下型
2、これらの型体の上下にそれぞれ配置された上蓋3と
下蓋4、および上型1と下型2の中空内部(キャビティ
内)に同心的に配置された中子5とから構成され、絶縁
ゴムテープの巻回層6と半導電ゴムテープの巻回層7と
からなる紡錘状の巻装体8を上型1と下型2の内部にそ
れぞれ収容し、加熱加硫して一体に成形するものであ
る。そしてこのような成形金型においては、直径3〜5
mmでテーパー付きのベントホール9を4〜8個が、それ
ぞれ上型1内部の上端部に開口するように上蓋3を貫通
して設けられており、成形の際に加熱により流動し上型
1内に溢れたゴム材料が、これらのベントホール9を通
って溢出し、上蓋1の外周に開口したゴム貯溜部10に
溜まるように構成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な成形金型においては、加熱加硫の際に絶縁ゴムテープ
の巻回層6が、この巻回層の下部からのゴム材料の膨脹
流出により動かされるため、巻回層間の分子的な結合が
損なわれる。そのため、巻回層間の接着強度が低下し、
巻回層に垂直な方向の電気的絶縁耐圧が低下するという
問題があった。ゴム材料の膨脹流出の動きを、図中矢印
で示す。
【0006】また、ベントホール9の近傍でバックライ
ディング(ゴムの亀裂)が発生するおそれがあった。
【0007】本考案はこのような問題を解決するために
なされたもので、ゴムモールドストレスコーンの成形に
おいて、バックライディングの発生が防止され、かつテ
ープ巻回層間の接着強度が向上し絶縁性能が向上したゴ
ムモールドストレスコーンを得るための成形金型を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案のゴムモールドス
トレスコーンの成形用金型は、絶縁ゴムテープの巻回層
と半導電ゴムテープの巻回層とから成る紡錘状の巻装体
を内部に収容し、加熱加硫により一体に成形するゴムモ
ールドストレスコーンの成形用金型において、2つのフ
ィルム状の流動ゴム流出路を、内部に収容された前記絶
縁ゴムテープの巻回層の両端部にそれぞれ開口するよう
に設けるとともに、これらの流出路の先端部に、それぞ
れゴム貯溜部を設けてなることを特徴とする。
【0009】
【作用】本考案の成形金型においては、金型内部と連通
し先端部にゴム貯溜部が形成されたフィルム状の流動ゴ
ム流出路が、内部を囲むように周設され、かつこのよう
な流出路が、絶縁ゴムテープ巻回層の先端部だけでな
く、半導電ゴムテープの巻回層に近い基端部にも開口す
るように設けられている。したがって、絶縁ゴムテープ
巻回層全体を、それぞれの流出路に近い部分をブロック
として、2つのブロックに分けて考えることができ、各
巻回層ブロックを構成するゴム材料が、成形時の加熱で
流動膨脹して、それぞれの流動ゴム流出路を通って溢出
することになる。そのため、それぞれのブロックの巻回
層間は、他のブロックからの流動膨脹圧力の影響で大き
く動かされることがない。
【0010】また、これらの流動ゴム流出路が薄いフィ
ルム状を呈しているので、流出路内に滞留し加硫された
ゴム材料が、これらの通路を閉塞し金型内部を封止す
る。そのため、金型内部の圧力が上昇して、テープ巻回
層間が強固に密着され、この点からも巻回層間の接着強
度が高く、電気的耐圧の高いゴムモールドストレスコー
ンが得られる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】図1は、本考案のゴムモールドストレスコ
ーンの成形金型の一実施例を示す縦断面図である。この
図において、図2と同一の部分には同一の符号を付して
説明を省略する。
【0013】実施例においては、図1に示すように、絶
縁ゴムテープの巻回層6を収容する上型1の上蓋3との
合わせ面に、例えば厚さが 0.2〜 0.3mmで半径が10〜20
mmの円形フィルム状の第1の流動ゴム流出路11が、上
型1内部の上端部と連通するように設けられ、その先端
部には、円環状の第1のゴム貯溜部12が凹設されてい
る。なお、そして、特にゴム材料の溢出量が多い場合に
は、第1のゴム貯溜部12の上方に、第2のゴム貯溜部
13を上蓋3の上部に開口するように設け、垂直通路1
4を介して第1のゴム貯溜部12と連通するように構成
することが望ましい。また上型1において、半導電ゴム
テープの巻回層7を収容する下型2との合わせ面には、
例えば厚さが0.1〜0.2mmで半径が10〜15mm
と、前記した第1の流動ゴム流出路11よりさらに薄い
円形フィルム状の第2の流動ゴム流出路15が、上型1
内部の下端部と連通するように設けられており、その先
端部には円環状の第3のゴム貯溜部16が形成されてい
る。
【0014】このような構造の実施例の成形金型により
ゴムモールドストレスコーンを成形する場合には、外側
からの加熱による加硫の進行にしたがって、まず流動し
た、絶縁ゴムテープの巻回層6の上半部a1 (先端部)
を構成するゴム材料が、内部からの膨脹により第1の流
動ゴム流出路11を通って溢出し、第1のゴム貯溜部1
2次いで第2のゴム貯溜部13に溜まる。そして、第1
の流動ゴム流出路11内に滞留したゴム材料が、加熱に
より加硫硬化してこの流出路11を閉塞する。次に、絶
縁ゴムテープ巻回層6の下半部a2 (基端部)の流動し
たゴム材料が、第1の流動ゴム流出路11よりさらに薄
い第2の流動ゴム流出路15を通って溢出し、先端に形
成された第3のゴム貯溜部16に溜まる。
【0015】このように実施例によれば、絶縁ゴムテー
プ巻回層6の中間部を境界aとして、上半部a1 と下半
部a2 との2つの巻回層ブロックが構成され、各巻回層
ブロックを構成するゴム材料が、成形時の加熱により矢
印に示す方向に流動し、各ブロックの外周に向かって開
口した第1の流動ゴム流出路11および第2の流動ゴム
流出路15を通ってそれぞれ溢出するため、各ブロック
を構成する巻回層間が内部からの膨脹流出により受ける
ダメージが小さい。したがって、絶縁ゴムテープ巻回層
6間の接着強度が向上し、特に巻回層に垂直方向の絶縁
耐圧が向上する。 また、まず最初にゴム材料の流出が
生じた第1の流動ゴム流出路11が、その内部に滞留し
たゴム材料の加硫硬化により閉塞されるので、金型の内
部が封止されて内部圧力が上昇し、巻回層間が強固に密
着される。そのため、バックライディングの発生が抑え
られる。
【0016】なお、本考案の成形金型において、構成材
料として特に限定はないが、アルミニウムにより構成し
た場合には、熱伝導性が良好であるので、成形および加
硫に要する時間を短縮することができるという利点があ
る。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように本考案の成形金型に
おいては、絶縁ゴムテープの巻回層間などの受けるダメ
ージが低減されるため、巻回層間の接着強度が向上し電
気的絶縁性の高いゴムモールドストレスコーンが得られ
る。また、フィルム状の流動ゴム流出路内に滞留し加硫
されたゴム材料がパッキンとなって、金型内圧を一定に
保持するため、巻回層間の密着性が増し耐圧の向上が図
られるうえに、バックライディングの発生が抑えられ
る。
【0018】このように本考案の成形金型によれば、ゴ
ムモールドストレスコーンの品質が向上し成形歩留りが
大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のゴムモールドストレスコーンの成形金
型の一実施例を示す縦断面図。
【図2】従来からのゴムモールドストレスコーン成形金
型を示す縦断面図。
【符号の説明】
1………上型 2………下型 3………上蓋 4………下蓋 5………中子 6………絶縁ゴムテープの巻回層 7………半導電ゴムテープの巻回層 8………紡錘状の巻装体 9………ベントホール 10………ゴム貯溜部 11………第1のフィルム状流動ゴム流出路 12………第1のゴム貯溜部 13………第2のゴム貯溜部 14………垂直通路 15………第2のフィルム状流動ゴム流出路 16………第3のゴム貯溜部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/02 B29C 35/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゴムテープの巻回層と半導電ゴムテ
    ープの巻回層とから成る紡錘状の巻装体を内部に収容
    し、加熱加硫により一体に成形するゴムモールドストレ
    スコーンの成形金型において、 2つのフィルム状の流動ゴム流出路を、内部に収容され
    た前記絶縁ゴムテープの巻回層の両端部にそれぞれ開口
    するように設けるとともに、これらの流出路の先端部
    に、それぞれゴム貯溜部を設けてなることを特徴とする
    ゴムモールドストレスコーンの成形金型。
JP1993023619U 1993-05-07 1993-05-07 ゴムモールドストレスコーンの成形金型 Expired - Lifetime JP2601434Y2 (ja)

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JPH0681714U JPH0681714U (ja) 1994-11-22
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CN113659494B (zh) * 2021-08-18 2023-01-31 瑞邦电力科技有限公司 10-35kV熔接式交联电缆终端的制备工艺

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