JP3012515B2 - Cvケーブルの絶縁接続方法 - Google Patents
Cvケーブルの絶縁接続方法Info
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- JP3012515B2 JP3012515B2 JP8055833A JP5583396A JP3012515B2 JP 3012515 B2 JP3012515 B2 JP 3012515B2 JP 8055833 A JP8055833 A JP 8055833A JP 5583396 A JP5583396 A JP 5583396A JP 3012515 B2 JP3012515 B2 JP 3012515B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVケーブルの絶
縁接続方法に関し、より具体的には、押出モールド方式
によってCVケーブルの絶縁接続部を形成する方法に関
する。
縁接続方法に関し、より具体的には、押出モールド方式
によってCVケーブルの絶縁接続部を形成する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図7及び図8は、従来のCVケーブルの
絶縁接続方法を示したもので、図7は押出成形工程を示
し、図8は加熱架橋工程を示す。しかして、図7の押出
成形工程では、先ず、(イ)のように、左右のCVケー
ブル1A,1Bの端末で段剥ぎ・ペンシリング等の処理
を施し、それにより露出状態となる導体相互4,4を導
体接続管5の圧縮等により接続し、その導体接続部に対
し導電処理して内部半導電層6を形成する。
絶縁接続方法を示したもので、図7は押出成形工程を示
し、図8は加熱架橋工程を示す。しかして、図7の押出
成形工程では、先ず、(イ)のように、左右のCVケー
ブル1A,1Bの端末で段剥ぎ・ペンシリング等の処理
を施し、それにより露出状態となる導体相互4,4を導
体接続管5の圧縮等により接続し、その導体接続部に対
し導電処理して内部半導電層6を形成する。
【0003】上記による導体接続部及び双方のCVケー
ブル端末処理部は、(ロ)のように、押出金型7内にセ
ットする。その後、押出金型7に対して押出される未架
橋ポリエチレンを注入口8を通して押出金型内7内へ充
填し、補強絶縁体10を形成する。押出金型7の上部で
はオーバーフロー樹脂分11を取り込むための樹脂タン
ク9が取り付けられており、かかる未架橋ポリエチレン
の充填後に樹脂タンク9を上方から加圧しながら常温程
度まで冷却するようにしている。その後、押出金型7を
解体し、補強絶縁体10を所定の絶縁寸法となるように
成形仕上げの作業を行う。
ブル端末処理部は、(ロ)のように、押出金型7内にセ
ットする。その後、押出金型7に対して押出される未架
橋ポリエチレンを注入口8を通して押出金型内7内へ充
填し、補強絶縁体10を形成する。押出金型7の上部で
はオーバーフロー樹脂分11を取り込むための樹脂タン
ク9が取り付けられており、かかる未架橋ポリエチレン
の充填後に樹脂タンク9を上方から加圧しながら常温程
度まで冷却するようにしている。その後、押出金型7を
解体し、補強絶縁体10を所定の絶縁寸法となるように
成形仕上げの作業を行う。
【0004】この後、(ハ)のように、予め製作され用
意されている縁切りユニット13を補強絶縁体10上の
所定位置にセットし、さらに、縁切りユニット13の左
右から補強絶縁体10上を経由したCVケーブルの半導
電層2((イ)参照)の表面に半導電性熱収縮チューブ
12を被せこれを加熱収縮させて外部半導電層を形成し
ている。
意されている縁切りユニット13を補強絶縁体10上の
所定位置にセットし、さらに、縁切りユニット13の左
右から補強絶縁体10上を経由したCVケーブルの半導
電層2((イ)参照)の表面に半導電性熱収縮チューブ
12を被せこれを加熱収縮させて外部半導電層を形成し
ている。
【0005】前記の工程により基本の構成が得られた未
架橋の絶縁接続部は、図8の加熱架橋工程に移される。
即ち、当該絶縁接続部を架橋金型15にセットし、全体
を加熱・加圧して一体化し且つ補強絶縁体10を架橋す
る。ここで、架橋金型15内の14はダイヤフラム層で
あり、補強絶縁体10、縁切りユニット13及び外部半
導電層(12)を保護するとともに架橋時の加熱にて絶
縁体を偏肉・変形しないように均一形状に保持するため
に用いられる。16は加圧口であり、ここより流体例え
ばガスを圧入しダイヤフラムを外側から加圧するように
している。
架橋の絶縁接続部は、図8の加熱架橋工程に移される。
即ち、当該絶縁接続部を架橋金型15にセットし、全体
を加熱・加圧して一体化し且つ補強絶縁体10を架橋す
る。ここで、架橋金型15内の14はダイヤフラム層で
あり、補強絶縁体10、縁切りユニット13及び外部半
導電層(12)を保護するとともに架橋時の加熱にて絶
縁体を偏肉・変形しないように均一形状に保持するため
に用いられる。16は加圧口であり、ここより流体例え
ばガスを圧入しダイヤフラムを外側から加圧するように
している。
【0006】図9は、上記の各工程を経て製造されたも
ので架橋完了後の絶縁接続部を示している。
ので架橋完了後の絶縁接続部を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術のC
Vケーブルの絶縁接続方法によると、性能上の問題点と
工法上の問題点が見いだされる。即ち、性能上の問題点
としては、縁切りユニットを成形品として予め製作して
おくことから、その内径に補強絶縁体の外形を合わせて
成形仕上げを行わなければならず、両者の間に空隙がで
き易いことがあげられる。また、その後の架橋工程によ
り一体化を図るにしても、かかる空隙内の空気が残留し
てボイドを形成してしまう心配がある。
Vケーブルの絶縁接続方法によると、性能上の問題点と
工法上の問題点が見いだされる。即ち、性能上の問題点
としては、縁切りユニットを成形品として予め製作して
おくことから、その内径に補強絶縁体の外形を合わせて
成形仕上げを行わなければならず、両者の間に空隙がで
き易いことがあげられる。また、その後の架橋工程によ
り一体化を図るにしても、かかる空隙内の空気が残留し
てボイドを形成してしまう心配がある。
【0008】一方、工法上の問題点としては、絶縁体
押出工程、補強絶縁体の成形工程、縁切りユニット
及び外部半導電層の取付け工程、前記とは別個の金
型による架橋工程というように、多くの工程を経て而も
一部の工程間を非連続的にして絶縁接続部を製造するこ
とになり、製造に非常に長い時間がかかるという点があ
る。
押出工程、補強絶縁体の成形工程、縁切りユニット
及び外部半導電層の取付け工程、前記とは別個の金
型による架橋工程というように、多くの工程を経て而も
一部の工程間を非連続的にして絶縁接続部を製造するこ
とになり、製造に非常に長い時間がかかるという点があ
る。
【0009】本発明は、前述した従来技術の問題点を克
服し、縁切り部の絶縁性能の向上を図り、同時に押出か
ら架橋に至るまでの工程を一本化し、製造工程の大幅な
時間短縮を図れる、CVケーブルの絶縁接続方法を提供
しようとするものであり、課題(目的)もその点にあ
る。
服し、縁切り部の絶縁性能の向上を図り、同時に押出か
ら架橋に至るまでの工程を一本化し、製造工程の大幅な
時間短縮を図れる、CVケーブルの絶縁接続方法を提供
しようとするものであり、課題(目的)もその点にあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに提供する本発明のCVケーブルの絶縁接続方法は、
導体相互を接続した双方のCVケーブルのそれぞれに錐
管状の半導電層成形体を予め被挿し、これら半導電層成
形体は縮径端側でCVケーブルの外部半導電層に密着固
定する一方拡径端側の相互を離間相対向して縁切り設定
を行い、これら半導電層成形体の外側から弾性筒状ダイ
ヤフラムを介して金型をセットし、予熱状態の金型に対
して押出される未架橋ポリエチレンを半導電層成形体内
及び縁切り設定部に充填して補強絶縁体及び縁切り部を
一体形成し、引き続き冷却工程を経ずに弾性筒状ダイヤ
フラムの外面全体から均一に加圧しながら金型を昇温加
熱することにより補強絶縁体及び縁切り部を架橋する方
法である。この方法により、金型を押出工程から架橋工
程まで一貫して共用し、加熱履歴を一回で済ませること
ができ、押出後の絶縁体成形工程を省略できるのであ
る。
めに提供する本発明のCVケーブルの絶縁接続方法は、
導体相互を接続した双方のCVケーブルのそれぞれに錐
管状の半導電層成形体を予め被挿し、これら半導電層成
形体は縮径端側でCVケーブルの外部半導電層に密着固
定する一方拡径端側の相互を離間相対向して縁切り設定
を行い、これら半導電層成形体の外側から弾性筒状ダイ
ヤフラムを介して金型をセットし、予熱状態の金型に対
して押出される未架橋ポリエチレンを半導電層成形体内
及び縁切り設定部に充填して補強絶縁体及び縁切り部を
一体形成し、引き続き冷却工程を経ずに弾性筒状ダイヤ
フラムの外面全体から均一に加圧しながら金型を昇温加
熱することにより補強絶縁体及び縁切り部を架橋する方
法である。この方法により、金型を押出工程から架橋工
程まで一貫して共用し、加熱履歴を一回で済ませること
ができ、押出後の絶縁体成形工程を省略できるのであ
る。
【0011】弾性筒状ダイヤフラムは、金型セット時に
金型と半導電層成形体との間にあって押出と架橋の温度
差による体積膨張分を吸収する。この弾性筒状ダイヤフ
ラムの外面において周方向及び長手方向に連続した溝を
分布させ、この溝を通して高圧流体を封入させることに
よりダイヤフラム全体を均一に加圧することで、上記の
全体均一加圧を具現することができる。
金型と半導電層成形体との間にあって押出と架橋の温度
差による体積膨張分を吸収する。この弾性筒状ダイヤフ
ラムの外面において周方向及び長手方向に連続した溝を
分布させ、この溝を通して高圧流体を封入させることに
よりダイヤフラム全体を均一に加圧することで、上記の
全体均一加圧を具現することができる。
【0012】半導電層成形体は、それ自身の拡径側端縁
で厚肉にし且つ面取りしてあると、縁切り部の最大電界
を小さく抑えることができる。
で厚肉にし且つ面取りしてあると、縁切り部の最大電界
を小さく抑えることができる。
【0013】さらに、半導電層成形体の縁切り部の外周
上に円筒状の架橋ポリエチレンブロックを組み合わせて
使用することにより、半導電層成形体縁切り部の外径方
向への変形を抑えることができる。前記両者つまり半導
電層成形体と架橋ポリエチレンブロックは一体成形品か
ら得ても良い。
上に円筒状の架橋ポリエチレンブロックを組み合わせて
使用することにより、半導電層成形体縁切り部の外径方
向への変形を抑えることができる。前記両者つまり半導
電層成形体と架橋ポリエチレンブロックは一体成形品か
ら得ても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかるCVケー
ブルの絶縁接続方法の実施例を示す。図2は同絶縁接続
方法において用いられる弾性筒状ダイヤフラムを示す。
図3は同接続方法の工程流れを示す。さらに、図4は縁
切り部の寸法関係や形状を具体的に示している。
ブルの絶縁接続方法の実施例を示す。図2は同絶縁接続
方法において用いられる弾性筒状ダイヤフラムを示す。
図3は同接続方法の工程流れを示す。さらに、図4は縁
切り部の寸法関係や形状を具体的に示している。
【0015】説明の便宜上、図1の接続方法の実際と図
3の接続方法の流れとを突き合わせながら説明する。先
ず、図3における「ケーブル処理」は図5(イ)及びこ
れに関する前述の説明と変わらず、段剥ぎによる導体剥
き出しや絶縁体へのペンシリング加工等の処理を行う。
この後、予め専用金型にて製作された左右2分割タイプ
の半導電層成形体20,20、弾性筒状ダイヤフラム2
1,21を左右のCVケーブル1A,1Bに各々1組ず
つ被挿しておく。これら半導電層成形体及び弾性筒状ダ
イヤフラムは、各々錐管状にして、ケーブル導体接続が
可能なようにケーブル本体側へ後退させておき、そし
て、導体接続管による導体圧縮を行い導体接続部を形成
し、その接続部上に内部半導電層を形成する。
3の接続方法の流れとを突き合わせながら説明する。先
ず、図3における「ケーブル処理」は図5(イ)及びこ
れに関する前述の説明と変わらず、段剥ぎによる導体剥
き出しや絶縁体へのペンシリング加工等の処理を行う。
この後、予め専用金型にて製作された左右2分割タイプ
の半導電層成形体20,20、弾性筒状ダイヤフラム2
1,21を左右のCVケーブル1A,1Bに各々1組ず
つ被挿しておく。これら半導電層成形体及び弾性筒状ダ
イヤフラムは、各々錐管状にして、ケーブル導体接続が
可能なようにケーブル本体側へ後退させておき、そし
て、導体接続管による導体圧縮を行い導体接続部を形成
し、その接続部上に内部半導電層を形成する。
【0016】次に、各ケーブル本体側へ後退してあった
半導電層成形体20,20を導体接続部側へ移動し、そ
れぞれの半導電層成形体の縮径端側を図1(イ)のよう
に熱収縮させてCVケーブルの外部半導電層2上に電気
的導通可能に密着固定するとともに、左右の半導電層成
形体の拡径端側の相互を離間相対向させて縁切り設定を
する。
半導電層成形体20,20を導体接続部側へ移動し、そ
れぞれの半導電層成形体の縮径端側を図1(イ)のよう
に熱収縮させてCVケーブルの外部半導電層2上に電気
的導通可能に密着固定するとともに、左右の半導電層成
形体の拡径端側の相互を離間相対向させて縁切り設定を
する。
【0017】縁切り設定部は、図4のように、半導電層
成形体の拡径端形状を厚くして丸みを持たせてあり、こ
の丸みのある先端形状を離間してある。これは、左右の
半導電層成形体間の距離L、縁切り先端形状厚さt及
び、先端形状の曲率半径R1 ,R2 等によって縁切り設
定部の最大電界Emax が影響を受け、特に、Lが小さく
てR1 が大きい程Emax が小さな値となることから、こ
れらの各寸法は、補強絶縁層の厚さTの設計と合わせ
て、縁切り設定部が弱点とならないように最大電界E
max をなるべく小さくすることが望ましいという理由か
らである。
成形体の拡径端形状を厚くして丸みを持たせてあり、こ
の丸みのある先端形状を離間してある。これは、左右の
半導電層成形体間の距離L、縁切り先端形状厚さt及
び、先端形状の曲率半径R1 ,R2 等によって縁切り設
定部の最大電界Emax が影響を受け、特に、Lが小さく
てR1 が大きい程Emax が小さな値となることから、こ
れらの各寸法は、補強絶縁層の厚さTの設計と合わせ
て、縁切り設定部が弱点とならないように最大電界E
max をなるべく小さくすることが望ましいという理由か
らである。
【0018】弾性筒状ダイヤフラムは、図2のように、
半導電層成形体と同様な錐管状の本体をシリコンゴム等
により後述する架橋中の熱履歴に十分耐えられる耐熱性
を有し且つ適度な弾性を有せしめるようにし、外面に周
方向に伸長し長手方向に並列するディスク状の凸部17
を有し、それら凸部の間に所定の溝18を形成してお
り、凸部17を横切る長手方向の溝19によりディスク
状の溝18相互間を連絡してある。従って、外面の全体
に連続した溝を一様に分布するものである。
半導電層成形体と同様な錐管状の本体をシリコンゴム等
により後述する架橋中の熱履歴に十分耐えられる耐熱性
を有し且つ適度な弾性を有せしめるようにし、外面に周
方向に伸長し長手方向に並列するディスク状の凸部17
を有し、それら凸部の間に所定の溝18を形成してお
り、凸部17を横切る長手方向の溝19によりディスク
状の溝18相互間を連絡してある。従って、外面の全体
に連続した溝を一様に分布するものである。
【0019】上記のようにしてなる左右の弾性筒状ダイ
ヤフラム21,21は、図1(ロ)のように、半導電層
成形体20,20の上に密着するようにセットし、さら
にその外側から金型22をセットする。ここで、金型2
2を予熱し、金型内部の温度が所定温度に達した時点
で、押出機から押出された溶融状態の未架橋ポリエチレ
ンを金型の樹脂注入口より注入し、同未架橋ポリエチレ
ンを半導電層成形体20,20内及び縁切り設定部に充
填して補強絶縁体の原形を一体形成する。なお、9は樹
脂タンクにして、金型からオーバーフローした樹脂分1
1を溜め込む。
ヤフラム21,21は、図1(ロ)のように、半導電層
成形体20,20の上に密着するようにセットし、さら
にその外側から金型22をセットする。ここで、金型2
2を予熱し、金型内部の温度が所定温度に達した時点
で、押出機から押出された溶融状態の未架橋ポリエチレ
ンを金型の樹脂注入口より注入し、同未架橋ポリエチレ
ンを半導電層成形体20,20内及び縁切り設定部に充
填して補強絶縁体の原形を一体形成する。なお、9は樹
脂タンクにして、金型からオーバーフローした樹脂分1
1を溜め込む。
【0020】尚、未架橋ポリエチレンの押出温度は、ポ
リエチレンの融点以上であって押出中に架橋が進行しな
いような温度条件とする。
リエチレンの融点以上であって押出中に架橋が進行しな
いような温度条件とする。
【0021】上記の樹脂押出作業が済んだら、金型22
を取り外すことなくこれをさらに昇温加熱することによ
り、補強絶縁体及び縁切り設定部の架橋を行うのであ
る。ここで、押出から架橋に移る際の温度上昇は、金型
内部のポリエチレンを温度上昇分ΔTに相当する分だけ
熱膨張させる。こん熱膨張分ΔVは、弾性筒状ダイヤフ
ラムの弾性変形とそれ自身の外面溝部分の体積減少によ
り吸収することが可能となる。
を取り外すことなくこれをさらに昇温加熱することによ
り、補強絶縁体及び縁切り設定部の架橋を行うのであ
る。ここで、押出から架橋に移る際の温度上昇は、金型
内部のポリエチレンを温度上昇分ΔTに相当する分だけ
熱膨張させる。こん熱膨張分ΔVは、弾性筒状ダイヤフ
ラムの弾性変形とそれ自身の外面溝部分の体積減少によ
り吸収することが可能となる。
【0022】上記の架橋作業中は、金型のガス加圧口1
6から高圧流体としてのガスを押入れ、弾性筒状ダイヤ
フラム21の外面を加圧することにより、充填ポリエチ
レンにおけるボイドの発生を防ぐ。金型内に加圧された
ガスは、弾性筒状ダイヤフラム21の外面の連続溝1
8,19を通してダイヤフラム全体を均一に加圧するこ
とができる。
6から高圧流体としてのガスを押入れ、弾性筒状ダイヤ
フラム21の外面を加圧することにより、充填ポリエチ
レンにおけるボイドの発生を防ぐ。金型内に加圧された
ガスは、弾性筒状ダイヤフラム21の外面の連続溝1
8,19を通してダイヤフラム全体を均一に加圧するこ
とができる。
【0023】なお、架橋温度は、高温にする程、架橋が
早く進行するが、高温化とともに内部の熱膨張も大きく
なるため、なるべく低温(押出温度以上)で架橋させる
ことにする。
早く進行するが、高温化とともに内部の熱膨張も大きく
なるため、なるべく低温(押出温度以上)で架橋させる
ことにする。
【0024】以上のようにして架橋作業が行われたら、
金型22を解体し、縁切り設定部にある絶縁層部分を簡
易に成形処理する。図1(ハ)は、以上の作業を経て完
成されたCVケーブルの絶縁接続部を示したものであ
り、補強絶縁体10と縁切り設定部の絶縁層が一体成型
されている様子がうかがえる。
金型22を解体し、縁切り設定部にある絶縁層部分を簡
易に成形処理する。図1(ハ)は、以上の作業を経て完
成されたCVケーブルの絶縁接続部を示したものであ
り、補強絶縁体10と縁切り設定部の絶縁層が一体成型
されている様子がうかがえる。
【0025】図5は、本発明にかかるCVケーブルの絶
縁接続方法の別な実施例を示す。図6は同上の方法によ
り得られた縁切り部の寸法関係や形状を具体的に示して
いる。尚、図1と同一部分には同一符号を援用している
ので図1に関する前述の説明も併せ参照されたい。
縁接続方法の別な実施例を示す。図6は同上の方法によ
り得られた縁切り部の寸法関係や形状を具体的に示して
いる。尚、図1と同一部分には同一符号を援用している
ので図1に関する前述の説明も併せ参照されたい。
【0026】この実施例では、半導電層成形体20,2
0の拡径側での肉厚の設定部外周上に筒状の架橋ポリエ
チレンブロック23,23がセットされている点で改変
してある。これは、後述する溶融状態のポリエチレン樹
脂注入時に、半導電層成形体とその外部にある金型との
間隙にポリエチレン樹脂が充填不良となるのを防ぐこ
と、及び、半導電層成形体の縁切り部が変形するのを防
ぐことの意図を持たせたものである。
0の拡径側での肉厚の設定部外周上に筒状の架橋ポリエ
チレンブロック23,23がセットされている点で改変
してある。これは、後述する溶融状態のポリエチレン樹
脂注入時に、半導電層成形体とその外部にある金型との
間隙にポリエチレン樹脂が充填不良となるのを防ぐこ
と、及び、半導電層成形体の縁切り部が変形するのを防
ぐことの意図を持たせたものである。
【0027】上記のような架橋ポリエチレンブロック2
3は、図1(イ)のように、半導電層成形体20上に予
め金型形状にフィットするようにセットしておく。従っ
て、かかる架橋ポリエチレンブロック23は、図1
(ロ)の金型セット以降からポリエチレン押出・充填に
よる補強絶縁体の原形の形成まで存在することになり、
ひいては、半導電層成形体が注入樹脂に押されることに
よる変形や樹脂の充填不良等を抑えることができる(図
6のように注入樹脂に対して堰を形成する)。
3は、図1(イ)のように、半導電層成形体20上に予
め金型形状にフィットするようにセットしておく。従っ
て、かかる架橋ポリエチレンブロック23は、図1
(ロ)の金型セット以降からポリエチレン押出・充填に
よる補強絶縁体の原形の形成まで存在することになり、
ひいては、半導電層成形体が注入樹脂に押されることに
よる変形や樹脂の充填不良等を抑えることができる(図
6のように注入樹脂に対して堰を形成する)。
【0028】ここで使用するポリエチレンブロック金型
予熱及び樹脂注入時に変形せず、且つ半導電層成形体と
の接着製を良くするために、ある程度架橋されているこ
とが望ましい。尚、このポリエチレンブロックと半導電
層成形体は、成形段階で予め両者を一体化してあればよ
り望ましい。
予熱及び樹脂注入時に変形せず、且つ半導電層成形体と
の接着製を良くするために、ある程度架橋されているこ
とが望ましい。尚、このポリエチレンブロックと半導電
層成形体は、成形段階で予め両者を一体化してあればよ
り望ましい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したような本発明にかかるCV
ケーブルの絶縁接続方法によれば、従来のこの種の方法
で必要であった、絶縁体押出工程、補強絶縁体の成
形工程、縁切りユニット及び外部半導電層取り付け工
程、架橋工程を一本化することができる。即ち、前述
した絶縁体成形工程を省略でき、さらに押出と架橋の2
回の加熱工程を1回で行うことができるため、作業時間
の大幅な短縮を図ることができるさらに、半導電層成形
体と押出される絶縁体によって、縁切り構造が自ずとで
きあがるために、従来のような組み込み方式による誤差
がなくなり、ボイドの生じる心配がなくなり、延いては
電気性能の向上が期待できる。尚さらに、縁切り設定部
に架橋ポリエチレンブロックを組み込んだ半導電層成形
体を使用することによって、樹脂の充填不良及び縁切り
部の変形がなくなり、電気性能のさらなる向上が期待で
きるのである。
ケーブルの絶縁接続方法によれば、従来のこの種の方法
で必要であった、絶縁体押出工程、補強絶縁体の成
形工程、縁切りユニット及び外部半導電層取り付け工
程、架橋工程を一本化することができる。即ち、前述
した絶縁体成形工程を省略でき、さらに押出と架橋の2
回の加熱工程を1回で行うことができるため、作業時間
の大幅な短縮を図ることができるさらに、半導電層成形
体と押出される絶縁体によって、縁切り構造が自ずとで
きあがるために、従来のような組み込み方式による誤差
がなくなり、ボイドの生じる心配がなくなり、延いては
電気性能の向上が期待できる。尚さらに、縁切り設定部
に架橋ポリエチレンブロックを組み込んだ半導電層成形
体を使用することによって、樹脂の充填不良及び縁切り
部の変形がなくなり、電気性能のさらなる向上が期待で
きるのである。
【図1】本発明の実施例にして、(イ)は半導電層成形
体及び弾性筒状ダイヤフラムの挿着要領を示す縦断面的
説明図、(ロ)は金型をセットし押出工程と加熱架橋を
実施する要領を示す縦断面的説明図、(ハ)は架橋完了
後の縁切り簡易成形を施した絶縁接続部の完成状態を示
す縦断面的説明図。
体及び弾性筒状ダイヤフラムの挿着要領を示す縦断面的
説明図、(ロ)は金型をセットし押出工程と加熱架橋を
実施する要領を示す縦断面的説明図、(ハ)は架橋完了
後の縁切り簡易成形を施した絶縁接続部の完成状態を示
す縦断面的説明図。
【図2】本発明の実施例にして、弾性筒状ダイヤフラム
の外観説明図。
の外観説明図。
【図3】本発明の実施例にして、CVケーブルの絶縁接
続方法の各工程の流れを示す説明図。
続方法の各工程の流れを示す説明図。
【図4】本発明の実施例にして、図1の縁切り部の構造
を示す要部縦断面的説明図。
を示す要部縦断面的説明図。
【図5】本発明の別な実施例にして、(イ)は半導電層
成形体及び弾性筒状ダイヤフラムの挿着要領を示す縦断
面的説明図、(ロ)は金型をセットし押出工程と加熱架
橋を実施する要領を示す縦断面的説明図、(ハ)は架橋
完了後の縁切り簡易成形を施した絶縁接続部の完成状態
を示す縦断面的説明図。
成形体及び弾性筒状ダイヤフラムの挿着要領を示す縦断
面的説明図、(ロ)は金型をセットし押出工程と加熱架
橋を実施する要領を示す縦断面的説明図、(ハ)は架橋
完了後の縁切り簡易成形を施した絶縁接続部の完成状態
を示す縦断面的説明図。
【図6】本発明の実施例にして、図5の縁切り部の構造
を示す要部縦断面的説明図。
を示す要部縦断面的説明図。
【図7】従来例にして、(イ)は導体接続状況の説明
図、(ロ)は押出金型をセットし押出作業する工程を示
す縦断面的説明図、(ハ)は縁切りユニット及び外部半
導電層用熱収縮チューブの取付け工程を示す縦断面的説
明図。
図、(ロ)は押出金型をセットし押出作業する工程を示
す縦断面的説明図、(ハ)は縁切りユニット及び外部半
導電層用熱収縮チューブの取付け工程を示す縦断面的説
明図。
【図8】従来例にして、押出後の絶縁接続部に架橋金型
をセットし架橋作業をする工程を示す縦断面的説明図。
をセットし架橋作業をする工程を示す縦断面的説明図。
【図9】架橋完了後の構造を示す縦断面的説明図。
1A,1B CVケーブル 2 ケーブル側外部半導電層 3 ケーブル側絶縁層 4 ケーブル側導体 17 周突起 18 周溝 19 長手方向連絡溝 20 半導電層成形体 21 弾性筒状ダイヤフラム 22 金型(押出兼架橋用) 23 架橋ポリエチレンブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀子 幸大 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部 電力株式会社内 (72)発明者 加藤 幸一 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 小林 信彦 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 渡部 陽一 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社日高工場内 (72)発明者 池田 忠▲禧▼ 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 山口 正幸 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社パワーシステム研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/14 H02G 15/08
Claims (4)
- 【請求項1】導体相互を接続した双方のCVケーブルの
それぞれに錐管状の半導電層成形体を予め被挿し、これ
ら半導電層成形体は縮径端側でCVケーブルの外部半導
電層に密着固定する一方拡径端側の相互を離間相対向し
て縁切り設定を行い、これら半導電層成形体の外側から
弾性筒状ダイヤフラムを介して金型をセットし、予熱状
態の金型に対して押出される未架橋ポリエチレンを半導
電層成形体内及び縁切り設定部に充填して補強絶縁体及
び縁切り部を一体形成し、引き続き冷却工程を経ずに弾
性筒状ダイヤフラムの外面全体から一様に加圧しながら
金型を昇温加熱することにより補強絶縁体及び縁切り部
を架橋する、CVケーブルの絶縁接続方法。 - 【請求項2】弾性筒状ダイヤフラムは、外面において周
方向及び長手方向に連続した溝を分布させ、この溝を通
して高圧流体を封入させることにより弾性筒状ダイヤフ
ラム全体を均一に加圧する、請求項1記載のCVケーブ
ルの絶縁接続方法。 - 【請求項3】半導電層成形体は、それ自身の拡径側端縁
で厚肉にし且つ面取りしてある、請求項1記載のCVケ
ーブルの絶縁接続方法。 - 【請求項4】半導電層成形体の縁切り部外面上に円筒状
の架橋ポリエチレンブロックを組み合わせるか、もしく
は両者の一体成形品を使用する、請求項1記載のCVケ
ーブルの絶縁接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8055833A JP3012515B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-03-13 | Cvケーブルの絶縁接続方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-194961 | 1995-07-31 | ||
JP19496195 | 1995-07-31 | ||
JP8055833A JP3012515B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-03-13 | Cvケーブルの絶縁接続方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09103015A JPH09103015A (ja) | 1997-04-15 |
JP3012515B2 true JP3012515B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=26396742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8055833A Expired - Lifetime JP3012515B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-03-13 | Cvケーブルの絶縁接続方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3012515B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102496829B (zh) * | 2011-12-23 | 2014-08-06 | 湘潭电机股份有限公司 | 一种电缆接头的压铸连接方法及工装 |
CN114825195B (zh) * | 2021-01-21 | 2023-12-12 | 深圳市亿通电力科技有限公司 | 一种交联聚乙烯绝缘电缆连接方法 |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP8055833A patent/JP3012515B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09103015A (ja) | 1997-04-15 |
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