JP2600138Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は口紅、リップクリ―ム、
スチックアイシャドウ、スチックファンデ―ション等の
棒状化粧品を収納する口紅等の収納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、口紅収納容器のハカマ部材やキャ
ップを合成樹脂材で成型されたものが使用されている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】従来の合成樹脂材製
のハカマ部材やキャップを用いた口紅収納容器は、組立
時や使用時に加わる圧力によって、ハカマ部材やキャッ
プにひび割れが生じて、不良品になりやすいという欠点
があった。

【０００４】本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、
合成樹脂材で成型したハカマ部材あるいはキャップを用
いても、ひび割れ等の損傷を確実に阻止することができ
る耐久性に優れた口紅等の収納容器を提供することを目
的としている。

【０００５】本考案の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は次の説明を添付図面と照し合せて読むと、よ
り完全に明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱ
ら解説のためのものであって、本考案の範囲を限定する
ものではない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は合成樹脂材製のハカマ部材本体の内壁面に
インサ―ト成型あるいは装着により設置した破損防止用
の金属リングを備えるハカマ部材と、このハカマ部材に
取付けられた回動によって口紅等を出没させる口紅等の
収納具と、前記ハカマ部材のキャップ嵌合部に着脱可能
に取付けられた該ハカマ部材の上部を覆うキャップとで
口紅等の収納容器を構成している。

【０００７】

【作用】上記のように構成された口紅等の収納容器は、
組立時のハカマ部材内に口紅等の収納具を圧入する場合
に加わる圧力を破損防止用の金属リングで受け、合成樹
脂材製のハカマ部材本体に加わるのを阻止する。

【０００８】

【本考案の実施例】以下、図面に示す実施例により、本
考案を詳細に説明する。

【０００９】図１ないし図７の本考案の第１の実施例に
おいて、１はハカマ部材で、このハカマ部材１は図４に
示すように下端部が閉塞され、上部外周部にキャップ嵌
合部２が形成された合成樹脂材製のハカマ部材本体３
と、このハカマ部材本体３の内壁面に該ハカマ部材本体
３の成型時にインサ―ト成型により設置した破損防止用
の金属リング４とから構成されている。

【００１０】５は前記ハカマ部材１に取付けられた回動
によって口紅６を出没させることができる口紅の収納具
で、この口紅の収納具５は図２に示すように前記ハカマ
部材１内に下端部が挿入固定された筒状の内筒部材本体
７、この内筒部材本体７に形成された軸心方向の切欠部
８、前記内筒部材本体７の上部寄りの外周部にリング状
に突出形成された上部係止部９および前記内筒部材本体
７の下部寄りの外周部に形成された傾斜面の下部係止部
１０とからなる内筒部材１１と、この内筒部材１１の上
部係止部９と下部係止部１０との間の外周部を回動可能
に覆う図３に示すように螺旋溝１２および下端部に前記
内筒部材１１の下部係止部１０と面接触する傾斜面１３
が形成された螺旋部材１４と、この螺旋部材１４の外周
部を覆い、かつ下端部が前記ハカマ部材１内に挿入され
た該螺旋部材１４と一体になって回動できる外筒部材１
５と、前記内筒部材１１内を上下移動可能に取付けられ
た口紅６を支持する前記内筒部材１１の切欠部８および
前記螺旋部材１４の螺旋溝１２と係合する係合ピン１６
を有する皿部材１７とから構成されている。

【００１１】１８はキャップで、このキャップ１８は図
５に示すように前記ハカマ部材１の上部を覆う合成樹脂
材製のキャップ本体１９と、このキャップ本体１９の前
記ハカマ部材１のキャップ嵌合部２と嵌合する部位の内
壁面に該キャップ本体１９の成型時にインサ―ト成形に
より設置した破損防止用の金属リング２０とから構成さ
れている。

【００１２】上記構成の口紅収納容器２１は、合成樹脂
材製のハカマ部材本体３は破損防止用の金属リング４に
よって、組立時の圧入時等にひび割れが入るのを確実に
防止されるとともに、キャップ１８の開閉時に破損防止
用の金属リング２０によって合成樹脂材製のキャップ本
体１９のひび割れが入るのを確実に防止することができ
る。

【００１３】口紅６を使用する場合には図６に示すよう
にハカマ部材１と外筒部材１５とを持って回動させるこ
とにより、皿部材１７を上下移動させ、外筒部材１５の
上端部より口紅６を出没させることができるので、突出
させ、図７に示すように唇に口紅６を押し付けることに
より、口紅６に押し圧力が加わり、皿部材１７および螺
旋部材１４を押し下げようとする力が加わり、螺旋部材
１４の下端部の傾斜面１３が内筒部材１１の下部係止部
１０と面接触し、螺旋部材１４の不用意な回動を阻止す
ることができる。

【００１４】

【本考案の異なる実施例】次に図８ないし図１６に示す
本考案の異なる実施例につき説明する。なお、これらの
本考案の異なる実施例の説明に当って、前記本考案の第
１の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。

【００１５】図８ないし図１０の本考案の第２の実施例
において、本考案の第１の実施例と主に異なる点は、ハ
カマ部材本体３Ａの開口部寄りの外周部に破損防止用の
金属リング４Ａをインサ―ト成型したハカマ部材１Ａ
と、キャップ本体１９Ａの開口部寄りの外周部に破損防
止用の金属リング２０Ａをインサ―ト成型したキャップ
１８Ａを用いた点で、このように形成されたハカマ部材
１Ａとキャップ１８Ａを用いた口紅収納容器２１Ａにし
ても、前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得
られる。

【００１６】図１１ないし図１３の本考案の第３の実施
例において、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点
は、ハカマ部材本体３Ｂの外周部にキャップ嵌合部２Ａ
が形成された破損防止用の金属リング４Ｂをインサ―ト
成型したハカマ部材１Ｂを用いた点で、このように形成
されたハカマ部材１Ｂを用いた口紅収納容器２１Ｂにし
ても、前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得
られる。

【００１７】図１４ないし図１６の本考案の第４の実施
例において、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点
は、合成樹脂材製のハカマ部材本体３内に破損防止用の
金属リング４を接着剤等で固定するように装着して形成
したハカマ部材１Ｃと、合成樹脂材製のキャップ本体１
９内に破損防止用の金属リング２０を接着剤等で固定す
るように装着して形成したキャップ１８Ｂとを用いて口
紅収納容器２１Ｃを構成した点で、このように構成して
も前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得られ
る。

【００１８】なお、前記本考案の各実施例ではハカマ部
材とキャップとの両方に破損防止用の金属リングを装着
するものについて説明したが、本考案はこれに限らず、
いずれか一方にだけ破損防止用の金属リングを装着した
ものを用いてもよい。また、前記本考案の各実施例では
皿部材に口紅を支持させたものについて説明したが、本
考案はこれに限らず、リップクリ―ム、スチックアイシ
ャドウ、スチックファンデ―ション等の棒状化粧品も同
様に収納して使用することができる。

【００１９】

【本考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考
案にあっては次に列挙する効果が得られる。

【００２０】（１）合成樹脂材製のハカマ部材本体の内
壁面にインサ―ト成型あるいは装着により破損防止用の
金属リングを設置したハカマ部材と、このハカマ部材に
取付けられた回動によって口紅等を出没させる口紅等の
収納具と、前記ハカマ部材のキャップ嵌合部に着脱可能
に取付けられた該ハカマ部材の上部を覆うキャップとで
構成されているので、組立時等に合成樹脂材製のハカマ
部材本体にひび割れが生じるのを破損防止用の金属リン
グで確実に阻止することができる。したがって、不良品
の発生を効率よく防止することができる。

【００２１】（２）前記（１）によって、ハカマ部材本
体の肉厚を薄くしても、破損防止用の金属リングで変形
するのを確実に阻止することができる。

【００２２】（３）前記（１）によって、構造が簡単で
あるので、安価に楽に製造することができる。

【００２３】（４）請求項２、３、４、５、６、７も前
記（１）〜（３）と同様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す断面図。

【図２】内筒部材の説明図。

【図３】螺旋部材の説明図。

【図４】ハカマ部材の説明図。

【図５】キャップの説明図。

【図６】口紅を突出させる場合の動作説明図。

【図７】口紅の使用時の説明図。

【図８ないし図１０】本考案の第２の実施例を示す説明
図。

【図１１ないし図１３】本考案の第３の実施例を示す説
明図。

【図１４ないし図１６】本考案の第４の実施例を示す説
明図。

【符号の説明】

１、１Ａ、１Ｂ、１Ｃ：ハカマ部材、 ２、２Ａ：キャ
ップ嵌合部、３、３Ａ、３Ｂ：ハカマ部材本体、４、４
Ａ、４Ｂ：破損防止用の金属リング、５：口紅の収納
具、 ６：口紅、７：内筒部材本体、
８：切欠部、９：上部係止部、
１０：下部係止部、１１：内筒部材、
１２：螺旋溝、１３：傾斜面、
１４：螺旋部材、１５：外筒部
材、 １６：係合ピン、１７：皿部
材、 １８、１８Ａ、１８Ｂ：キ
ャップ、１９、１９Ａ：キャップ本体、２０、２０Ａ：
破損防止用の金属リング、２１、２１Ａ、２１Ｂ、２１
Ｃ：口紅収納容器。

Claims (7)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂材製のハカマ部材本体の内壁面
   にインサ―ト成型あるいは装着により破損防止用の金属
   リングを設置したハカマ部材と、このハカマ部材に取付
   けられた回動によって口紅等を出没させる口紅等の収納
   具と、前記ハカマ部材のキャップ嵌合部に着脱可能に取
   付けられた該ハカマ部材の上部を覆うキャップとからな
   ることを特徴とする口紅等の収納容器。
2. 【請求項２】 ハカマ部材と、このハカマ部材に取付け
   られた回動によって口紅等を出没させる口紅等の収納具
   と、前記ハカマ部材の上部を覆う合成樹脂材製のキャッ
   プ本体の内壁面にインサ―ト成型あるいは装着により破
   損防止用の金属リングを設置したキャップとを備えたこ
   とを特徴とする口紅等の収納容器。
3. 【請求項３】 合成樹脂材製のハカマ部材本体の内壁面
   にインサ―ト成型あるいは装着により設置した破損防止
   用の金属リングを備えるハカマ部材と、このハカマ部材
   に取付けられた回動によって口紅等を出没させる口紅等
   の収納具と、前記ハカマ部材の上部を覆う合成樹脂材製
   のキャップ本体の内壁面にインサ―ト成型あるいは装着
   により設置した破損防止用の金属リングとからなるキャ
   ップとを備えたことを特徴とする口紅等の収納容器。
4. 【請求項４】 合成樹脂材製のハカマ部材本体の外壁面
   にインサ―ト成型により破損防止用の金属リングを設置
   したハカマ部材と、このハカマ部材に取付けられた回動
   によって口紅等を出没させる口紅等の収納具と、前記ハ
   カマ部材のキャップ嵌合部に着脱可能に取付けられた該
   ハカマ部材の上部を覆うキャップとからなることを特徴
   とする口紅等の収納容器。
5. 【請求項５】 ハカマ部材と、このハカマ部材に取付け
   られた回動によって口紅等を出没させる口紅等の収納具
   と、前記ハカマ部材の上部を覆う合成樹脂材製のキャッ
   プ本体の外壁面にインサ―ト成型により破損防止用の金
   属リングを設置したキャップとを備えたことを特徴とす
   る口紅等の収納容器。
6. 【請求項６】 合成樹脂材製のハカマ部材本体の外壁面
   にインサ―ト成型により破損防止用の金属リングを設置
   したハカマ部材と、このハカマ部材に取付けられた回動
   によって口紅等を出没させる口紅等の収納具と、前記ハ
   カマ部材の上部を覆う合成樹脂材製のキャップ本体の外
   壁面にインサ―ト成型により破損防止用の金属リングを
   設置したキャップとを備えたことを特徴とする口紅等の
   収納容器。
7. 【請求項７】 合成樹脂材製のハカマ部材本体の内壁面
   あるいは外壁面にインサ―ト成型により設置した破損防
   止用の金属リングを備えるハカマ部材と、このハカマ部
   材内に下端部が挿入固定された軸心方向の切欠部および
   下部外周部に傾斜面の螺旋部材接触面を有する内筒部
   材、この内筒部材の外周部を回動可能に覆う螺旋溝が形
   成された下部に押し圧時に前記接触面と面接触して回動
   を阻止する傾斜面を有する螺旋部材、この螺旋部材の外
   周部を覆う外筒部材、前記内筒部材内に上下移動可能に
   取付けられた口紅等を支持する皿部材、この皿部材に形
   成された前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺
   旋溝と係合する係合ピンとからなる口紅等の収納具と、
   前記ハカマ部材の上部を覆う合成樹脂材製のキャップ本
   体の内壁面あるいは外壁面にインサ―ト成型により設置
   した破損防止用の金属リングを備えたキャップとからな
   ることを特徴とする口紅等の収納容器。