JP2600010Y2 - 土木用蛇籠 - Google Patents

土木用蛇籠

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JP2600010Y2
JP2600010Y2 JP1993058227U JP5822793U JP2600010Y2 JP 2600010 Y2 JP2600010 Y2 JP 2600010Y2 JP 1993058227 U JP1993058227 U JP 1993058227U JP 5822793 U JP5822793 U JP 5822793U JP 2600010 Y2 JP2600010 Y2 JP 2600010Y2
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Takiron Co Ltd
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Takiron Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、護岸や制水を行うため
に用いられる土木用蛇籠に関する。
【0002】
【従来の技術】旧来、護岸や制水のための治水工事には
蛇籠工法が最も多く採用されており、近時に至っては、
“多自然型川づくり”と称して河川が本来有している生
物の良好な生育環境や自然景観を保全あるいは創出し得
るという点で上記の蛇籠工法が見直されている。また、
海岸の治水工事においても同様である。
【0003】蛇籠工法に用いられる従来の蛇籠を図8〜
図10に示してある。この蛇籠は、図8のように亜鉛メ
ッキ鉄線やアルミニウムメッキ鉄線で作られた列線11
を菱目に編んだ金網によって筒形ないし袋形の胴網12
を形成し、この胴網12の一端側と他端側の開口を図9
のような蓋13で塞いだものであり、その内部の空間に
図10のように石塊やコンクリート塊などの詰め石14
を詰めたものである。詰め石作業は人夫により上記胴網
12に形成した詰め石穴15から行われ、この詰め石穴
15は作業後に閉じ線16によって閉じられる。また、
場合によっては、上記胴網12内の適所にリング状の骨
線18を配置して胴網を円筒形などの所定形状に保形す
ることもある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記のような従来の蛇
籠は、敷設後3年程度を経過すると列線11に用いられ
ている亜鉛メッキ鉄線やアルミニウムメッキ鉄線のメッ
キ層の磨耗が始まるとされている。ところが、上記鉄線
においてメッキ層の磨耗が始まると、その部分の耐蝕性
が低下して腐食が比較的早期に進行し、抗張力や耐衝撃
性の低下などが起こり、流木などが衝突してその箇所か
らの列線の破断が起こって詰め石14の脱落などを生じ
ることがある。
【0005】また、亜鉛メッキ鉄線やアルミニウムメッ
キ鉄線などを列線11に用いた従来の蛇籠はその製作が
面倒でコスト高になるばかりか、トラック輸送による運
搬コストも高くつく。さらに、可撓性に乏しく取扱性に
も欠けるため、詰め石作業に多大な労力が必要になり、
しかも手間と時間を要し、人夫の労賃がきわめて高くつ
く。
【0006】このように従来の蛇籠は、列線に鉄線を用
いたものであるため、護岸などをコンクリート壁で覆っ
たものに比べて生物の生育環境や自然景観を保全あるい
は創出し得るという点では優れるものではあるけれど
も、列線に施されているメッキ層の磨耗に伴う耐蝕性に
ついての問題や、蛇籠自体のコストや人夫の労賃として
のコストが高くつくという問題があった。
【0007】本考案は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、列線の抗張力をそれほど低下させることなくそ
の耐蝕性や耐水性などの化学的性質を改善することによ
って腐食による列線の破断を防ぎ、同時に、蛇籠の製作
性や可撓性を改善して製作コストや詰め石作業を行う人
夫の労賃を安く抑えることが可能な土木用蛇籠を提供す
ることを目的とする。
【0008】請求項1に記載の土木用蛇籠は、合成繊維
を撚って束ねた縦糸と横糸とを編成することにより形成
された平面視矩形の2枚のネット材が十字状に交差して
重ね合わされ、それらのネット材における重なり箇所か
ら突出する部分を立ち上げて袋形に保形しているもので
ある。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】請求項1記載の考案による土木用蛇籠による
と、合成繊維でなる縦糸と横糸とが列線としての役割を
担う。そのため、列線の耐蝕性や耐水性が長期に亘って
発揮される。また、上記の縦糸や横糸は合成繊維を撚っ
て束ねることにより形成されているから、抗張力に優れ
るのみならず、耐衝撃性にも優れるため流木などが衝突
しても容易に破断することがない。さらに、この蛇籠は
合成繊維の縦糸と横糸とを編成することにより形成され
平面視矩形の2枚のネット材を、底面で重ね合わせ
形にしたものであるから、軽量で可撓性に富んで運搬性
や取扱性に優れ、底が抜ける危具も激減し、詰め石作業
も容易に行うことができる。
【0012】
【0013】
【0014】
【実施例】図3は本考案の実施例による蛇籠Aの概略斜
視図である。この蛇籠Aは、縦長Lや横長Wが約1m、
高さHが0.4〜0.6m程度に定められている。この
蛇籠Aは合成繊維を撚って束ねた縦糸1と横糸2とを編
成することにより形成された格子網目を有するネット材
を袋形に形作ることにより製作されている。さらに具体
的に説明すると、縦糸1や横糸2は、極細のビニロン繊
維やポリエステル繊維を寄せ集めて形成した束を数条集
めて寄り合わせ、縦糸1と横糸との交差箇所においては
上記束同士を緩みを生じないように絡み合わせたもので
あり、縦糸1と横糸2とがアクリル系合成樹脂により被
覆ないし含浸されているものである。
【0015】縦糸1と横糸2とを編成することにより形
成された格子網目を有するネット材には、たとえばタキ
ロン(株)製の商品名“ジオネット”を好適に用いるこ
とができる。このものは、図4および図5に説明的に示
したように、上記したような縦糸1と横糸2とで格子網
目を形成し、端部の所定幅部分3においては、横糸2を
解くことにより引き出された合成繊維の細い束と縦方向
に延びる合成繊維とが密に編み込まれて容易に解けない
構造になっている。上記“ジオネット”は、本来、高盛
土補強用ネット材として開発されたものであり、縦糸1
にビニロン繊維の束、横糸2にポリエステル繊維の束が
用いられ、それらの縦糸1と横糸とにアクリル系樹脂を
含浸コーティングしたものである。そして、この“ジオ
ネット”は、高い抗張力や耐衝撃性、耐磨耗性を有する
ばかりでなく、耐蝕性、耐水性、耐塩水性、耐薬品性な
どにもきわめて優れ、しかも適度の可撓性と腰の強さを
有するものである。
【0016】ネット材Bである“ジオネット”を用いて
蛇籠Aを作る1方法として次の手順を採用することが可
能である。すなわち、平面視矩形の2枚の“ジオネッ
ト”を図1のように十字状に交差して重ね合わせ、それ
らのネット材Bにおける重なり箇所5から突出する部分
4…を立ち上げて図2のように袋形に保形し、その突出
部分4…の端縁同士をビニロン樹脂やポリエステル樹脂
などのローブで縫い合わせる。この場合、突出部分4…
の上端部付近を除く箇所だけを縫い合わせておいても、
あるいは突出部分4…の上端部付近を含めてその端縁同
士を縫い合わせてもよい。
【0017】このようにすると、袋形の蛇籠Aの上端開
放口を詰め石穴として利用することができる。こうして
形成された詰め石穴を利用して蛇籠Aの中に詰め石6が
詰め込まれる。なお、詰め石作業を行った後において
は、図3のように上記突出部分4…を束ねて絞ってお
く。
【0018】図6と図7に蛇籠Aに詰め石を行う工程か
ら河川の水辺に施工する工程を説明的に示してある。
【0019】図6では、袋形に保形された蛇籠Aをホッ
パー21に取り付け、ホッパー21を利用して蛇籠Aに
詰め石6…を入れる。このようにホッパー21を利用し
て詰め石を行うようにすると、人夫に代えて重機械9を
使用できる利点がある。次に、図7で判るように、詰め
石を行った蛇籠Aを搬送台8などを用いて起重機91な
どを用いて吊り上げ、海岸や河川の岸の法面などの水辺
Fに多数の蛇籠A…を積み上げる。この使用例による
と、蛇籠Aに詰まっている多数の詰め石によって所謂制
水作用や護岸作用が発揮され、同時に、生物の生育環境
や自然景観が保全あるいは創出される。
【0020】また、列線として用いられている縦糸1や
横糸2が耐衝撃性や抗張力などの機械的強度に優れ、し
かも耐蝕性、耐水性などの化学的性質にも優れているた
め、たとえば流木が蛇籠Aに当たったりしても縦糸1や
横糸2が破断して詰め石6が流出するようなことが容易
には起こり得ないのみならず、長期間に亘る使用によっ
ても上記の機械的強度や化学的性質が劣化しにくいため
に耐用寿命の長い使用が可能である。
【0021】
【考案の効果】請求項1記載の考案による土木用蛇籠に
よると、列線に使われている縦糸や横糸に高い抗張力や
耐衝撃性、耐磨耗性などの優れた機械的強度が付与さ
れ、しかも優れた耐蝕性や耐水性(耐塩水性)、耐薬品
性、、耐磨耗性などの化学的性質が付与されるため、耐
用寿命の長い蛇籠を提供することができるようになる。
また、製作コストが安くつくのみならず、軽量で可撓性
に優れるため運搬性や取扱性に優れ、そのことが、運搬
コストや詰め石作業を行う労賃を安くすることに役立
ち、治水工事全体のコスト低減を図る上で有益である。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項3記載の考案の蛇籠の製作工程を示す説
明図である。
【図2】請求項3記載の考案の蛇籠の他の製作工程を示
す説明図である。
【図3】本考案の実施例による蛇籠の概略斜視図であ
る。
【図4】ネット材を一部破断した平面図である。
【図5】図4のV部を拡大した概略図である。
【図6】蛇籠に詰め石を行う工程の説明図である。
【図7】蛇籠の使用例の説明図である。
【図8】従来の蛇籠の胴網部分を示す側面図である。
【図9】従来の蛇籠の蓋を示す正面図である。
【図10】従来の蛇籠に詰め石を詰めた状態の説明図で
ある。
【符号の説明】
A 蛇籠 1 縦糸 2 横糸 4 突出部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−96010(JP,A) 実開 昭51−126029(JP,U) 実開 平1−141815(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02B 3/08 301

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維を撚って束ねた縦糸と横糸とを
    編成することにより形成された平面視矩形の2枚のネッ
    ト材が十字状に交差して重ね合わされ、それらのネット
    材における重なり箇所から突出する部分を立ち上げて袋
    形に保形していることを特徴とする土木用蛇籠。
JP1993058227U 1993-09-30 1993-09-30 土木用蛇籠 Expired - Fee Related JP2600010Y2 (ja)

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