JP2599457Y2 - 油圧緩衝器の圧側オイルロック構造 - Google Patents

油圧緩衝器の圧側オイルロック構造

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JP2599457Y2 JP1993072012U JP7201293U JP2599457Y2 JP 2599457 Y2 JP2599457 Y2 JP 2599457Y2 JP 1993072012 U JP1993072012 U JP 1993072012U JP 7201293 U JP7201293 U JP 7201293U JP 2599457 Y2 JP2599457 Y2 JP 2599457Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動二輪車における
フロントフォーク等として利用される油圧緩衝器の圧側
オイルロック構造の改良に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】自動二輪車におけるフロント
フォーク等として利用される油圧緩衝器の圧側オイルロ
ック構造としては、従来から種々の提案があるが、その
多くは、例えば、実公平2−44119号公報に開示の
提案のように、油圧緩衝器内の下端側に圧側オイルロッ
ク構造を構成する油孔桿を配設するとしている。
【0003】即ち、該提案は、フロントフォークを構成
し車軸側部材とされる外筒の軸芯部に立設されたシリン
ダの下端外周に油孔桿を有してなるとする一方で、同じ
くフロントフォークを構成し車体側部材とされ上記外筒
内にその下端側が出没可能に挿通された内筒の下端内周
にオイルロックピースが配設されてなるとする。
【0004】そして、上記オイルロックピースは、内筒
が外筒内に大きいストロークで没入されるとき、その下
端内周が油孔桿の外周との間に、当初は隙間を形成し、
以降は徐々にその隙間を狭くし、最後は隙間を無くすよ
うにして、内筒の外筒内へのそれ以上の没入、即ち、圧
側へのストロークを阻止するとしている。
【0005】それ故、上記油孔桿及びオイルロックピー
スが油圧緩衝器における圧側オイルロック構造を構成す
ることになるが、この従来提案としての圧側オイルロッ
ク構造にあっては、以下のような問題点が指摘されてい
る。
【0006】即ち、上記した従来の構造では、油孔桿が
圧側オイルロック作動時に所謂推力の発生でシリンダの
外周で上昇しないように、油孔桿をシリンダの下端外周
に固定状態に配設するとしているから、圧側オイルロッ
ク効果が発揮されるためのストローク、即ち、圧側オイ
ルロック効果が発揮されるまでに要する内筒の外筒内へ
の没入量が固定的に設定されることになる。
【0007】それ故、油圧緩衝器が、例えば、自動二輪
車におけるフロントフォークとされていて、しかも、良
路走行を常態とするように設定されている該自動二輪車
が悪路走行をしたり、悪路走行中にジャンプからの着地
をするような場合には、効果的な圧側オイルロック効果
の発揮を期待し得ないことになる危惧がある。
【0008】そこで、所謂二段効きとなるような圧側オ
イルロック構造を創案し得るが、その実現には極めて複
雑な構造となることが予想され、部品点数や組立工数の
徒らな増大からコスト高が招来され、却って、油圧緩衝
器の汎用性を低下させることになる等の危惧がある。
【0009】この考案は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、徒らな部
品点数や組立工数の増大を招来せずして、その利用状況
が変更されても所定の圧側オイルロック効果を期待し得
るようにして、自動二輪車におけるフロントフォーク等
の油圧緩衝器への利用に最適となる油圧緩衝器の圧側オ
イルロック構造を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案の手段は、外筒の軸芯部に立設されたシリン
ダと、シリンダの下端外周に昇降可能に配設された油孔
桿と、外筒内に出没可能に挿通された内筒と、内筒の下
端に配設されて上記油孔桿に対向するオイルロックピー
スと、を有してなる油圧緩衝器において、外筒にはこの
外筒を水平方向に貫通するアジャスタを回転自在に配設
させ、アジャスタは回動部と回動部に対して偏心して配
設した先端突起部とを有し、上記先端突起部を油孔桿の
下部に連繋させ、外筒とアジャスタとの間にはアジャス
タの回転位置を規制するディテント機構を設け、更にア
ジャスタの回動部にはストッパピンを配設し、アジャス
タが回動されて先端突起部がデットポイントを越える下
降状態にあるときストッパピンをディテント機構に当接
させて先端突起部が上昇方向に回転するのを阻止させる
ことを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【作用】それ故、内筒が外筒内に通常のストローク以上
の大きいストロークで没入される事態になると、当初
は、内筒の下端内周に配設のオイルロックピースと油孔
桿の外周との間に形成される隙間を介して作動油が所謂
低圧側に流出されることになり、このときの流動抵抗で
所謂クッションが効くことになる。
【0014】上記に引き続いて、内筒が外筒内にさらに
没入されると、上記隙間が徐々に狭くなり、従って、そ
の際の流動抵抗が一層増すことになり、クッションが一
層効くことになる。
【0015】そして、上記に引き続いて、内筒がさらに
一層外筒内に没入されると、上記隙間が無くなり、従っ
て、オイルロックが惹き起されることになり、所望の圧
側オイルロック効果が発揮される。
【0016】一方、アジャスタを回動操作すると、アジ
ャスタの回動部に対して偏芯されているアジャスタの先
端突起部が、上昇状態あるいは下降状態のいずれかに選
択される。
【0017】従って、アジャスタの先端突起部が上昇状
態にある場合には、油孔桿が全体的に上昇されているこ
とになり、内筒の外筒内への没入ストロークが短くなっ
た上で、上記したと同様に、所望の圧側オイルロック効
果が発揮される。
【0018】また、アジャスタの先端突起部が下降状態
にある場合には、油孔桿が全体的に下降されていること
になり、上記ストローク以上の大きいストロークで内筒
が外筒内に没入されるときに、所望の圧側オイルロック
効果が発揮される。
【0019】そして、アジャスタの先端突起部がデット
ポイントを越えて下降状態にあるとき、ストッパピンが
ディテント機構に当接してそれ以上先端突起が上昇方向
に回転するのが阻止される。
【0020】従って、油孔桿の外周側にオイルロックが
発現されるときに、該油孔桿に作用する推力による該油
孔桿の上昇が阻止され、油孔桿が所望の下降状態に固定
的に維持される。
【0021】尚、油孔桿が上昇状態にあるときには、そ
の外周側でのオイルロックの発現で該油孔桿が推力によ
って上昇する危惧がなく、従って、油孔桿は、所望の上
昇状態に固定的に維持される。
【0022】また、油孔桿の上昇時に該油孔桿の上端で
その開口面積が制限されるように設定されたオリフィス
がシリンダに配在されている場合には、内筒が外筒内に
没入される際に発生される圧側減衰力が一層大きくな
り、上記したクッション効果及びオイルロック効果を一
層効果的にする。
【0023】
【実施例】以下、図示した一実施例に基づいてこの考案
を詳細に説明するが、図1に示すように、この考案の一
実施例に係るフロントフォークとしての油圧緩衝器は、
車軸側部材、即ち、下端側部材とされる外筒1の軸芯部
に立設されたシリンダ2の下端外周に油孔桿3が配設さ
れてなると共に、車体側部材、即ち、上端側部材とされ
上記外筒1内にその下端側が出没可能に挿通された内筒
4の下端内周にオイルロックピース5が配設されてなる
としている。
【0024】そして、上記油孔桿3とオイルロックピー
ス5とがこの考案に言う圧側オイルロック構造を構成し
ている。
【0025】シリンダ2は、図示例にあって、外筒1の
ボトム部1aの軸芯部に挿通された取付ボルト6の螺合
によって、その下端が上記ボトム部1aに一体的に連設
されている。
【0026】因に、該フロントフォークは、外筒1内に
内筒4の下端側が出没される際に、減衰力発生部(図示
せず)で所定の減衰力が発生されるように形成されてな
るとするが、特に、図示例にあっては、外筒1内に内筒
4の下端側が没入される圧側行程時には、シリンダ2の
下端側に上下二段に開穿されたオリフィス2a,2bに
よって、所定の圧側減衰力が発生されるとしている。
【0027】また、該フロントフォークにあっては、内
筒4の下端内周にオイルロックピース5と直列に配設さ
れた伸側チェックバルブ7を有しており、内筒4が外筒
1内に没入される際に、オイルロックピース5側からの
作動油が伸側チェックバルブ7を介して図中で上方側と
なる低圧側へ流通することを許容している。
【0028】尚、上記上下二段のオリフィス2a,2b
の内、下段のオリフィス2bについては、この実施例に
あっては、その開口面積が制限されるように構成されて
いるとするが、このことについては後述する。
【0029】また、オイルロックピース5は、これが油
孔桿3に対向することになるとき、該油孔桿3との間
に、当初は環状の隙間を形成し、内筒4が外筒1内に没
入されるに従い以降は徐々にその隙間を狭くし、最後は
隙間を無くすようにして、内筒4の外筒1内へのそれ以
上の没入、即ち、圧側へのストロークを阻止するように
設定されている。
【0030】油孔桿3は、この実施例にあって、システ
ム2の下端外周に副って、即ち、シリンダ2に副って昇
降可能に配設されている。
【0031】ただ、昇降可能に配設されていると言って
も、この種のフロントフォークにおける従来の油孔桿で
所謂チェック弁機能を有するが故に微小なストロークで
昇降可能に配設されている場合と異なり、この実施例で
は、チェック弁機能のためでなく、しかも大きいストロ
ークで昇降可能に配設されている。
【0032】上記油孔桿3は、この種の従来の油孔桿と
同様に、その上端側にテーパ面3aを有すると共に、該
テーパ面3aに連続しながら下端側に延在される立面3
bを有してなる。
【0033】従って、この実施例にあって、油孔桿3に
前記オイルロックピース5が対向することになるとき、
当初は油孔桿3のテーパ面3aとの間に環状の隙間が形
成され、内筒4が外筒1内に没入されるに従い以降は徐
々に上記環状の隙間が狭くなり、最後は油孔桿3の立面
3bにオイルロックピース5が接触して上記隙間を無く
し、内筒4の外筒1内へのそれ以上の没入、即ち、圧側
へのストロークを阻止することになる。
【0034】尚、該油孔桿3は、この実施例にあって
は、これが上昇状態におかれるときには、前記シリンダ
2に開穿の下段のオリフィス2bを閉塞することになる
長さに設定されている。
【0035】一方、上記油孔桿3は、その下端部3cが
外周側に膨出するように肉厚に設定されており、該下端
部3cの外周に環状溝3dを有してなるが、該環状溝3
dにはアジャスタ8の先端突起部8aが連繋されるとし
ている。
【0036】アジャスタ8は、その回動操作によって、
上記油孔桿3の昇降を制御するもので、この実施例にあ
っては、外筒1のボトム部1aに近い部分を水平方向に
貫通するように配設されて、そこで回動可能なように介
装されている。
【0037】そして、該アジャスタ8は、その先端突起
部8aが油孔桿3の下端部3cの外周に連繋された状
態、即ち、油孔桿3に形成の環状溝3d内に先端突起部
8aが挿入された状態を常態とするように設定されてい
る。
【0038】上記先端突起部8aは、アジャスタ8の回
動部8bに対して偏芯された位置に配設されており、ア
ジャスタ8、即ち、回動部8bが回動されるとき、図示
する下降状態、あるいは、反転した上昇状態(図示せ
ず)、のいずれかに位置決められる。
【0039】ところで、アジャスタ8は、この実施例に
あって、ディテント機構9の配在下に外筒1に介装され
てなるとしている。
【0040】該ディテント機構9は、スチールボール9
1と、該スチールボール91を前進方向に附勢するスプ
リング92と、を有してなり、スチールボール91がア
ジャスタ8側に形成された嵌合部8cに照合されるとき
に、アジャスタ8の自由な回動を阻止するように構成さ
れている。
【0041】因に、上記スプリング92は、図示例にあ
って、外筒1に螺装されるケース部材93内に収装され
ている。
【0042】また、上記嵌合部8cは、アジャスタ8が
先端突起部8aを下降状態及び上昇状態の二つの状態に
おくように設定されていることから、略反対方向となる
二か所に設けられている(図2及び図3参照)。
【0043】以上のように、ディテント機構9が配在さ
れているために、アジャスタ8は、その回動部8bの回
動操作によって、図2及び図3に示すように、先端突起
部8aを下降状態あるいは上昇状態に維持し得ることに
なる。
【0044】しかしながら、上記ディテント機構9は、
アジャスタ8の自由な回動を阻止するものであって、該
アジャスタ8の回動を固定的に阻止するものでないか
ら、特に、先端突起部8aが下降状態におかれる状態を
固定的に維持するには、十分でない。
【0045】そこで、この実施例にあっては、アジャス
タ8の回動部8bにストッパピン10が配設されてなる
と共に、該ストッパピン10が他部に当接されること
で、該アジャスタ8の特定方向への回動が阻止されると
している。
【0046】そして、ストッパピン10の他部への当接
でアジャスタ8の回動阻止が実現されるように、この実
施例にあっては、以下のような構成にしている。
【0047】即ち、先ず、アジャスタ8にあって、回動
部8bに環状凹部8dを形成するようにして、細径部8
eを形成し、該細径部8eに上記ストッパピン10を保
持させるようにしている。
【0048】そして、ストッパピン10は、細径部8e
の中心を通り細径部8eを直径方向に横切るように配設
され、その一端側が上記環状凹部8d内に臨在されるよ
うに設定されている。
【0049】尚、ストッパピン10の一端は、回動部8
bの外周より突出しないように設定されていること勿論
である。
【0050】また、前記嵌合部8cは、上記環状凹部8
cの底部、即ち、上記細径部8eの外周に配設されると
している。
【0051】次に、ディテント機構9にあっては、ケー
ス部材93の先端が上記環状凹部8cに臨在されるとし
ている。
【0052】それ故、この実施例にあっては、図2に示
すように、アジャスタ8の先端突起部8aが下降状態に
あるときに、ストッパピン10が他部たるディテント機
構9のケース部材93に当接されるように設定すること
で、該アジャスタ8の図中で時計方向となる特定方向の
回動が阻止されることになる。
【0053】因に、アジャスタ8の先端突起部8aが下
降状態におかれると言っても、該先端突起部8aが所謂
デットポイントを越えて僅かに上昇した状態におかれる
ように設定されている。
【0054】そして、このとき、ディテント機構9にお
けるスチールボール91が前記細径部8eに形成の嵌合
部8cに照合されるように設定されている。
【0055】また、この実施例にあっては、図2に示す
状態から、アジャスタ8を反時計方向に回動すること
で、図3に示すように、所謂反対側の嵌合部8cにスチ
ールボール91を照合させることが可能になる。
【0056】そして、このとき、アジャスタ8の先端突
起部8aが上昇状態におかれることになる。
【0057】それ故、以上のように形成されたこの実施
例に係る油圧緩衝器にあっては、内筒4が外筒1内に通
常のストローク以上の大きいストロークで没入される事
態になると、当初は、作動油が内筒4の下端内周に配設
のオイルロックピース5と油孔桿3の外周、即ち、テー
パ面3aとの間に形成される環状の隙間を介して、図中
で上方側となる所謂低圧側に流出されることになり、こ
のときの流動抵抗で所謂クッションが効くことになる。
【0058】上記に引き続いて、内筒4が外筒1内にさ
らに没入されると、上記環状の隙間が徐々に狭くなり、
従って、その際の流動抵抗が一層増すことになり、クッ
ションが一層効くことになる。
【0059】そして、上記に引き続いて、内筒4がさら
に一層外筒1内に没入されると、オイルロックピース5
が油孔桿3の立面3bに接触することになり、上記環状
の隙間が無くなって、オイルロックピース5の下方側に
オイルロックが惹き起され、所望の圧側オイルロック効
果が発揮される。
【0060】一方、アジャスタ8を回動操作すると、ア
ジャスタ8の回動部8bに対して偏芯されているアジャ
スタ8の先端突起部8aが、上昇状態あるいは下降状態
のいずれかに選択される。
【0061】従って、アジャスタ8の先端突起部8aが
上昇状態にある場合には、油孔桿3が全体的に上昇され
ることになり、内筒4の外筒1内への没入ストロークが
短くなった上で、上記したと同様に、所望の圧側オイル
ロック効果が発揮されることになる。
【0062】また、アジャスタ8の先端突起部8aが下
降状態にある場合には、油孔桿3が全体的に下降されて
いることになり、上記ストローク以上の大きいストロー
クで内筒4が外筒1内に没入されるときに、同様に、所
望の圧側オイルロック効果が発揮されることになる。
【0063】そして、アジャスタ8の先端突起部8aが
下降状態にあって、油孔桿3が下降状態にあるときに
は、アジャスタ8の回動部8bに配設されているストッ
パピン10が他部たるディテント機構9のケース部材9
3に当接されて、即ち、係止されて該アジャスタ8の反
転が阻止される。
【0064】従って、油孔桿3の外周側にオイルロック
が発現されるときに、該油孔桿3に作用する推力による
該油孔桿3の上昇が阻止され、油孔桿3が所望の下降状
態に固定的に維持されることになる。
【0065】尚、油孔桿3が上昇状態にあるときには、
その外周側でのオイルロックの発現で該油孔桿3が推力
によって上昇する危惧がなく、従って、油孔桿3は、所
望の上昇状態に固定的に維持される。
【0066】また、この実施例では、シリンダ2に油孔
桿3の上昇時に該油孔桿3の上端でその開口面積が制限
される、即ち、シリンダ2に開穿の下段のオリフィス2
bが閉塞されるように設定されているので、内筒4が外
筒1内に没入される際に発生される圧側減衰力が一層大
きくなり、上記したクッション効果及びオイルロック効
果を一層効果的にすることになる。
【0067】前記したところは、この考案に係る油圧緩
衝器が自動二輪車におけるフロントフォークとされる場
合を例にしたが、この考案の意図するところからすれ
ば、油圧緩衝器が所謂緩衝器として利用される場合であ
っても、同様に利用できること勿論であり、その場合の
作用及び効果が前記したところと同様であること勿論で
ある。
【0068】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、油孔
桿をシリンダの下端外周に昇降可能に配設すると共に、
外筒に回動操作可能にアジャスタを介装する一方で、該
アジャスタを油孔桿に連繋させるように構成したので、
徒らな部品点数や組立工数の増大を招来せずして、その
利用状況が変更されても所定の圧側オイルロック効果の
発揮を期待し得ることになる利点がある。
【0069】また、この考案によれば、アジャスタにデ
ィテント機構が配在されてなるとすることで、油孔桿を
確実に下降状態あるいは上昇状態に選択し維持するため
のアジャスタの回動操作が容易になる利点がある。
【0070】さらに、この考案によれば、シリンダに油
孔桿の上昇時に該油孔桿の上端でその開口面積が制限さ
れるオリフィスを開穿することで、内筒が外筒内に没入
される際に発生される圧側減衰力が一層大きくなり、所
望のクッション効果及びオイルロック効果が一層効果的
になる利点がある。
【0071】更にアジャスタの先端突起部がデットポイ
ンイを越えて下降状態にあるときストッパピンでそれ以
上の上昇方向の回転が阻止されているので油孔桿の外周
側にオイルロックが発現されるときに、該油孔桿に作用
する推力による油孔桿の上昇が阻止され、油孔桿が所望
の下降状態に固定的に維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係るフロントフォークと
しての油圧緩衝器を一部破断して示す部分正面図であ
る。
【図2】図1のアジャスタ部分の一作動状態を拡大して
示す部分縦断面図である。
【図3】図1のアジャスタ部分の他の作動状態を拡大し
て示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 外筒 2 シリンダ 2b オリフィス 3 油孔桿 4 内筒 5 オイルロックピース 8 アジャスタ 8a 先端特記部 8b 回動部 9 ディテント機構 10 ストッパピン 93 ケース部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒の軸芯部に立設されたシリンダと、
    シリンダの下端外周に昇降可能に配設された油孔桿と、
    外筒内に出没可能に挿通された内筒と、内筒の下端に配
    設されて上記油孔桿に対向するオイルロックピースと、
    を有してなる油圧緩衝器において、外筒にはこの外筒を
    水平方向に貫通するアジャスタを回転自在に配設させ、
    アジャスタは回動部と回動部に対して偏心して配設した
    先端突起部とを有し、上記先端突起部を油孔桿の下部に
    連繋させ、外筒とアジャスタとの間にはアジャスタの回
    転位置を規制するディテント機構を設け、更にアジャス
    タの回動部にはストッパピンを配設し、アジャスタが回
    動されて先端突起部がデットポイントを越える下降状態
    にあるときストッパピンをディテント機構に当接させて
    先端突起部が上昇方向に回転するのを阻止させることを
    特徴とする油圧緩衝器の圧側オイルロック構造。
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