JP2598329B2 - 複合材料を補強するための補強部材の予含浸方法と装置 - Google Patents

複合材料を補強するための補強部材の予含浸方法と装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、複合材料を製造するために実際使用する前
に繊維、織物あるいは編紐などの補強部材を予め含浸さ
せておく方法および装置に関する。
複合材料の製造の直前に連続的に行う補強部材の含浸
に比べて密閉し得る容器内で、予め含浸しておくこと
は、得られた補強部材を比較的長時間(数カ月)に亘っ
てストックしておくことを可能にするとともに、補強部
材に混入されてしまう気泡の量を大幅に減少させ、オリ
フィスを通ることなどにより補強部材がすり減ることを
少なくする利点がある。
特に本発明は、常温で液状の状態A(後に説明する)
の樹脂のように安定化できる材料物質によって補強部材
を予め含浸する方法および装置における改良を提供する
ものである。
〔従来の技術〕
補強部材を予含浸するための従来の技術は、例えば加
圧下で含浸物質を浸透させる方法などがあるが、これで
は浸透が均一になされず、またガスや蒸気などの気泡が
含浸される部材の中に混入してしまう欠点を有してい
る。
実際に最も多く用いられている従来の技術は、糸又は
テープ状の補強部材を樹脂をアセトンやメタノールの如
き揮発性の溶媒によって希釈したものを満たしたタンク
の中、あるいはローラの間を通過させて樹脂を含浸さ
せ、次に相当の長さを呈するトンネル型の炉の内部で樹
脂の中の溶剤を蒸発させた後、含浸された糸またはテー
プを巻き取ることからなっている。しかしながら、この
ような含浸後の熱処理は樹脂をBの状態、即ち、樹脂は
常温では硬い状態を保つが加熱されることによって溶解
され得る状態にしてしまう。
若しストックしている間に環境が前記樹脂の融点温度
に達する可能性がある場合には、巻き取る作業を行う前
に、予含浸された糸の下層に非粘着性のフィルムを介在
させて低温期間でも糸の解きほぐしが糸を傷付けること
なく常にできるようにする。このような非粘着性のフィ
ルムを糸を巻いた各層の間に介在させていなければ、庫
などにストックされている間に融点温度以上となること
があれば、冷却された後に巻きとられた糸は中まで固ま
ってしまって、ブロックの形態に変質してしまうであろ
う。
実際のところブロックになってしまった状態から実質
的に損傷することなく糸やテープを解きほぐすことは不
可能であり、これらの繊維を用いて後に補強される物品
の機械的特性に重大な欠陥を生じせしめることになるで
あろう。
エポキシ樹脂のように高温でも粘稠性を呈する樹脂を
迅速に含浸させるために溶媒を用いることによって、繊
維に効果的に含浸される樹脂の量は、その全体の量の25
〜37%程度といった少ない量である。このように、従来
の手法では45〜55%もの高い含有量の樹脂を含浸させた
補強部材を得ることは全く不可能である。
連続したトンネル型の乾燥炉を用いることなく、同様
にして溶媒により希釈された樹脂を予含浸させるため
に、真空に近い環境を作りながらボビンを直接含浸する
手法も提案されてきた。この手法は溶媒の沸騰を阻止す
ることを前提にしており、真空に近い環境を付与すると
同時に溶媒によって希釈された樹脂を導入し、次に希釈
された樹脂を繊維に強制的に滲み込ませるべく圧力を印
加する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上述したような手法も、溶媒の沸騰を阻
止するために真空に近い環境下で熱処理を施すことによ
って溶媒を除去する作業が後で不可欠となってくる。そ
して前述したように熱処理が樹脂をBの状態、即ち、繊
維の著しい損傷なしには実際に製品を使用することも不
可能な品質へと導くのである。
在来の手法で叙上の2例においては含浸を行うに当た
り溶媒を用いるので、後で溶媒を除去するために、樹脂
含浸量の低下を齎してしまう。そして含浸量の低下によ
り、繊維と繊維の間に隙間が形成されたり、あるいは気
泡の発生によりガラスと樹脂との界面が剥離を引き起こ
したりする。
このように予含浸を施した繊維から成型された製品は
透明ではなく、好適に成型されたものであっても半透明
か乳白色であり、これは微小な気泡が含浸した繊維の中
に混入されているためである。これらの気泡は、補強繊
維だけが存在することによって得られるであろう機械的
特性を大幅に低減させてしまうのである。即ち、微小な
気泡が混入されてしまうことによって剪断強度が著しく
損なわれてしまう。
これらの微小な気泡は、樹脂を通しての透過性を高く
し、それによって浸透した水が凝縮するおそれを生じ
る。かくして凝縮した水はガラス繊維のようなセンシブ
ルな補強部材を破損する可能性を孕んでいる。当然のこ
とながら機械的特性は時を経るにつれて劣化していくも
のであり、多湿の状態や温度変化が常に繰り返されるよ
うな環境では特にこれが厳しいものであるので、材料の
自然老化に繋がっていくのである。
〔課題を解決するための手段〕
このような欠点を回避するためには、補強部材例えば
繊維などを心棒などに巻き付けて予含浸し易い形に成形
しておいて、真空に近い容器の中で、該繊維から空気を
抜き取って溶媒を含まない樹脂によって中心まで浸透さ
せる含浸を行い、重合した後に心棒を抜き取る手法をと
ればよい。
「Grummi,Asbest,Kunstoffe,1982」第35巻、630〜635
頁には、上記の手法が述べられているが、この文献では
含浸可能な材料の厚みは持続時間を実現不可能な程長く
しない限り極めて小さいと説明されている。
実際上、含浸できる繊維層の最大厚みは12mm程度で、
これを超えると含浸できなくなり実用上不充分である。
本発明による方法は、繊維等を厚みを有する糸巻状に
巻いたもの(以後ボビンと略称する)を粘性のある樹脂
に溶媒なしに含浸して、しかも在来の手法における量よ
りも多く樹脂を含ませてAの状態を呈する補強部材を得
る予含浸方法を提供するものである。このような含浸に
よって、より低い弾性係数を有するが、長時間に亘って
疲労や老化に対する優れた耐久性を備える補強部材の最
終製品を得ることが可能になる。
本発明による補足的な利点は、貯蔵用の形に成形した
後に含浸されるので取り扱い操作を簡略化した方法を提
供できることである。
本発明の更に別の利点は、Aの状態の材料を用いて予
含浸した補強部材を供給できることで、従って、予含浸
された糸が使用に際してこれをとり付ける場合に滑って
ずれてしまわないように、その粘稠度を調整することが
可能なことである。このような利点は、補強部材が乾燥
していたり、またBの状態の樹脂に含浸された補強部材
であったり、更にはAの状態の樹脂であっても連続的に
含浸されたものには望めないことである。
ここで前述した樹脂のAの状態とBの状態について言
及する。即ち、Aの状態とは樹脂が液状であって可溶性
であり、しかも接着性があってべたべたしているもの
(常温において)をいう。またBの状態とは樹脂が固体
であって融解し易いが、殆ど粘着性を呈さないもの(同
じく常温において)をいう。
このような定義の下に、本発明は特にAの状態を呈
し、且つ硬化した後に微小間隙性となるようなガスを含
まず、しかも溶媒に溶かされていない物質によって予含
浸された物品を供給する方法および装置を提供するもの
である。
而して、本発明に従った方法および装置により得られ
る複合材料物品は、機械的な特性(引っ張り強さ、圧縮
に対する耐久性、剪断応力に対する強さなど)、化学的
特性、均質性、耐水性のような物理的並びに化学的特性
について改良されている。
本発明の対象となる複合材料物品を構成するために用
いられる糸は、例えば炭素、硼素、ガラス、ポリアミド
製のものである。
このように本発明は、複合材料物品を製造するために
用いられる補強部材を構成する繊維や織物、あるいは組
紐の如き素材を含浸物質で予め含浸するための方法を提
供するものである。
〔発明の実施形態〕
この方法は下記の一連の工程を含むことを特徴として
いる。即ち、 − 補強部材をシールドタンク内に収納し、 − 前記シールドタンク内を充分な強さの真空状態まで
減圧し、前記補強部材中に存在する水および/またはガ
スの少なくとも大部分を除去するまでこの状態を維持
し、 − 充分な量の含浸材料をタンク内に導入し、含浸中該
材料が補強部材を完全に浸漬するようにする。
前記シールドタンクの中に前記含浸材料を導入する前
に、この含浸材料を真空環境下でガス抜きをすることが
好ましい。また、加熱した含浸材料を用いることも可能
である。
前記含浸材料を充分量導入した後も、前記シールドタ
ンク内を真空状態に保っておく。そして、前記シールド
タンク内が充分真空で前記補強部材が含浸材料に完全に
浸漬されるように前記シールドタンク内に含浸材料を充
分な量を以て導入した後、このシールドタンク内を加圧
状態に変化させてもよい。
このようにしてシールドタンク内を加圧状態に変化さ
せると、補強部材を含浸する材料物質中にガスあるいは
水などの不良物質が混入されることを阻止し、含浸を強
化する。補強部材が心棒に巻き付けられた繊維である場
合には、巻き付けられ上下層として形成される層の巻き
線同志は、少なくとも30゜の角度で交差するようにする
のがよい。できれば少なくとも45゜、更には60゜の角度
で交差することが好ましい。
若し、補強部材が組紐あるいは織物のテープである場
合には、組み機やリボン製造機によって供給された状態
の組紐または細紐のボビンのまま直接含浸処理を行うこ
とも可能である。補強部材が心棒に巻き付けられた繊維
の場合、心棒には一連の小孔を穿っておく。
本発明は更に、複合材料物品を製造するために用いら
れる補強部材を構成する繊維や織物、あるいは組紐の如
き素材を含浸物質で予め含浸するための装置を提供する
ものである。
かかる装置は特に、補強部材を収容し、内部を真空状
態とするのに適合したシールドタンクと、前記補強部材
中に存在する水および/またはガスの少なくとも大部分
を除去するのに適する真空ポンプのような吸引手段と、
含浸材料物質を導入するためのオリフィスからなること
を特徴としている。
この装置のシールドタンクは、大気圧よりも高い圧力
環境にも耐えるものであり、また前記装置はシールドタ
ンク内を前記大気圧以上の高圧にするための手段を備え
るものである。
前述した手段によって、複合材料の補強部材を構成す
る繊維や織物などの素材からは先づガスや蒸気の気泡が
除去され、次に溶媒を使用しない含浸物質が効果的に且
つ芯まで含浸される。この含浸物質も予め脱気処理が施
されているために、気泡を含まず確実に含浸すべき材料
に滲み込んで定着する。更に、その後に高圧環境を作り
出すことによって、含浸の効率はより一層高められるも
のである。
〔実施例〕
以下、本発明をその実施例として補強部材の予含浸装
置が示された添付の図面に沿って詳しく説明することに
する。
図1に示すように糸巻き状に巻いた補強用の素材(以
下ボビンと略称する)2を予め含浸させるためのシール
ドタンク1は、本体3と、封止手段5によって本体の上
部を完全に覆う蓋4とからなっている。この封止手段は
充分な気密性を有しており、シールドタンク内を減圧し
て真空に近い状態を保ったり、また圧力をかけて、高圧
が維持されるようにすることもできる。封止手段とは、
例えば本体3と蓋4との間に介在されたパッキン、およ
び迅速な着脱操作が可能な締め付けボルト6を含む総称
である。
図面に示された実施例において、補強用の繊維はシー
ルドタンク内でほぼ垂直に保持された中空の心棒7に巻
き付けられている。この心棒7の周面には一様に細長い
小孔8が穿たれているので、これらの小孔を介して補強
用の繊維からガス抜きを効果的に行うことができる。シ
ールドタンク1は、含浸すべき補強用の繊維よりも下に
位置する所にオリフィス10を有しており、予含浸物質を
このオリフィスから導入したり排出したりすることがで
きる。
更にシールドタンク1は上方にもオリフィス11を備え
ており、これを介してタンク内を減圧したり、加圧した
りする。オリフィス11はタンク内で予含浸材料13の満た
されている部分より上の空間12と連通している。タンク
内にこのような空間を残しておく理由は、オリフィス11
から真空ポンプに予含浸材料が浸入してしまう故障を防
止するためである。
以下に説明する本発明の実施例は、糸巻き状に巻いた
2kgのガラス繊維のボビンを予含浸するための1つの方
法を説明するものであるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
先づ補強用繊維を巻き付けてできるボビン2をシール
ドタンク1の内部に配置し、オリフィス11を真空ポンプ
手段に接続する。この真空ポンプ手段によって、例えば
15分間に亘ってシールドタンク1の内部を減圧して水銀
柱数ミリメートルの絶対圧力になる位まで圧力を下げ
る。このように真空状態に近い圧力環境をタンク内に付
与することで、複合補強材料を製造するに当たって混入
されては好ましくないガスや蒸気の気泡などの有害な物
質をタンク内から排除し、更に補強用繊維中に含まれて
いる分も減少させる。
タンク内を真空に近い状態に保つ一方、予めガス抜き
をし、且つ乾燥された予含浸材料を下方のオリフィス10
から徐々に且つ所定の量だけタンク内に導入していき、
補強用繊維を含浸してゆき、更に完全にそれを浸すまで
入れていく。予含浸材料のガス抜きと乾燥は、別のタン
クの中でこの材料の中から気泡が完全になくなるまでタ
ンク内を真空にすることによって行われる。例えば、予
含浸材料がDGEBA(ジグリシジルエーテル・ビスフェノ
ールA)をベースとする樹脂である場合、4kgの量を40
℃でガス抜きし乾燥するためには、30分間に亘って2〜
3トールの真空状態を維持する必要がある。
オリフィス10を介して予含浸材料13をシールドタンク
1に導入した後、このタンク内部を真空に近い状態に維
持したり、あるいは大気圧とほぼ同じ状態にしたり、更
には回りの大気圧よりも高い圧力状態にしたりすること
ができる。予含浸の効率は圧力に従って増大するが、大
気圧の状態ではそれほど顕著ではないが、より高い圧力
による時には予含浸材料中へのガスの拡散は、阻止しな
ければならない。
シールドタンク中を真空に近い状態に保つことによっ
て、所定の時間内に優れた予含浸効果を得ることができ
るので、2kgのガラス繊維の粗撚り糸を3cmの厚さに巻い
たボビンを予含浸するには2時間で充分である。
加圧下で予含浸操作を行う際には、シールドタンクの
中における予含浸材料のレベル、即ち予含浸の終期にお
ける該材料の表面の高さのままにしておくのではなく、
シールドタンクを完全に充填するようにする。そして空
気あるいは蒸気のようなガスの気泡が該材料と接触しな
いように注意を払いながら、この予含浸材料をボビンに
浸透させるように水力学的な圧力を加える。このような
水力学的な圧力は、例えば該材料を供給するポンプ手段
によってシールドタンクを充填することによって、ある
いはシールドタンク内の材料の体積を変形させる手段に
よって得られる。該材料の体積を変形させる手段は、例
えば該材料との間に加圧流体と分離する膜を置き、加圧
流体に圧力を加えて膜を変形させることや、又はピスト
ンを装備したシールドタンクのようにその容量が可変な
タンクを用いることによって得られる。
予含浸材料を補強繊維部材に更に効果的に滲み込ませ
るために、該材料の温度を上げて粘性を低くさせること
も考えられる。即ち、材料に粘り気がなくサラサラした
ものであれば繊維によく滲み込んで含浸が改善される訳
であるが、粘性が例えば5Pa.s(5Po)程度に低減された
状態の予含浸材料を供給するためには、予めシールドタ
ンクに導入される前に、あるいはタンクに導入されてか
らタンク内で、前記材料を30〜50℃に加熱する。しか
し、予含浸材料として用いられる樹脂を必要以上に加熱
し過ぎて、樹脂成分のあるものを沸騰(泡立ち)させて
樹脂を蒸発させてしまうことは避けなければならない。
勿論、このように高温を加えてしまった樹脂は、その特
性自体が劣化してしまうことにも留意すべきである。
また前述した所と同様な効果を得るべく、予含浸材料
が補強繊維部材に接触すると、この材料が加熱されるよ
うに、該材料をシールドタンク内に導入する前に補強繊
維部材自体を加熱しておくことも本発明の範囲を逸脱す
るものではない。予め補強繊維部材を加熱することは、
品質を損ねる不良なガスや蒸気を繊維部材自身から除去
する意味からも特に望ましい手法である。
補強繊維を巻き付けたボビンを加熱しすぎることなく
これに含まれた水分を効果的に排除しようと所望するな
らば、シールドタンクを減圧して真空に近い状態にする
工程の間に、マイクロ波による加熱を施すことが好まし
い。
図2にはガラス繊維14を心棒7に巻き付けて形成され
るボビン2が概略的に示されている。本発明によれば、
1つの繊維と、その上に巻かれて連続層を形成する次の
繊維との交差する角度(α)を変えることによって含浸
率(含浸すべき繊維の体積に対する含浸材料の体積比)
を調節することができる。この角度が90゜に近づけば近
づくほど、ボビンから繊維を巻きほどく際に、含浸され
た糸がすり切れて減少してしまう危険性が少なくなる。
そして、満足のいくアルファ角度で、適切なピッチで少
しずつずらして繊維を重ねて巻いていくことによって効
果を増す。このような巻き方は、アルファ角度の調整に
加えて、繊維間の通気をよくしたり、テンションを調整
する利点を提供するものである。
以上、補強繊維のボビンを含浸するために用いられる
方法と装置につき説明したが、同様にして本発明による
方法および装置は、心棒に巻き付けるか巻き付けないか
に拘らず、織物または組紐を予含浸するためにも採用し
得るものである。
〔発明の効果〕
本発明に従った方法および装置によれば、繊維が充分
な量の含浸材料によって含浸されるとともに、気泡など
が混入されないので機械的特性(引っ張り強さ、圧縮に
対する耐久性、剪断応力に対する強さなど)、光学的特
性、均質性、耐水性に優れた複合補強材料を得ることが
できるものである。また、その含浸に当たっては一連の
工程が密閉したシールドタンク内で遂行されるので、繊
維を引出しながら含浸する方法に比べて、操作が簡略化
される利点も有する。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材料を補強するための繊維、織物、組
    紐などの形態の補強部材を予含浸する方法において、該
    方法が; 該補強部材をボビン状に巻いた状態又は組み機やリボン
    製造機から供給された状態で密閉し得る容器の中に収容
    し、 該容器の中に充分な強度と持続時間とをもつ真空状態を
    生成して、該補強部材に含まれる水分やガスの大部分を
    除去し、 充分な量の含浸材料を該容器内に導入し、含浸中は該含
    浸材料が該補強部材をほぼ完全に浸漬するようにするこ
    とと、 常温では液状であり、安定化可能な所謂状態Aの樹脂を
    溶剤を用いないで含浸材料として、使用し得ることとを
    特徴とする、補強部材の予含浸方法。
  2. 【請求項2】前記含浸材料を前記容器の中に導入する前
    に、該含浸材料を真空環境下において予めガス抜きして
    おくことを特徴とする、特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記含浸材料を加熱した状態において使用
    することを特徴とする、特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載の方法。
  4. 【請求項4】充分な量の前記含浸材料を前記容器内に導
    入した後に該容器内を真空状態に維持することを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記容器内を真空状態にし、前記含浸材料
    を充分導入して、前記補強部材をほぼ浸漬するようにし
    た後、該容器内を加圧して含浸を促進し、不純物の混入
    を排除することを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】前記補強部材が心棒に巻かれている繊維で
    あり、一つの層に巻かれている繊維と、その上に重ねて
    巻かれる層の繊維とのなす角度が少くとも30゜の角度で
    交叉していることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    から第5項までの何れか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記補強部材が心棒に巻かれている繊維で
    あり、該心棒に多数の孔が穿たれていることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記補強部材が組紐あるいは織物のテープ
    であって、該組紐又はテープが、組み機又は製造機によ
    って供給されたままの形態で前記密閉容器の中に収容さ
    れることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】複合材料を補強するための繊維、織物、組
    紐などの形態の補強部材を予含浸する装置において、該
    装置が; 該補強部材をボビン状に巻いた状態又は組み機やリボン
    製造機から供給された状態で密閉し得る容器と、 該容器の中に充分な強度と持続時間をもつ真空状態を生
    成するための気体吸引手段と、 該補強部材を含浸するための含浸材料を導入するための
    オリフィスと、 を含むことを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】前記容器が大気圧よりも高い圧力環境に
    耐え得るものであり、該容器内を大気圧以上の高圧にす
    るための手段を備えることを特徴とする、特許請求の範
    囲第9項に記載の装置。
JP1505117A 1988-04-22 1989-04-20 複合材料を補強するための補強部材の予含浸方法と装置 Expired - Lifetime JP2598329B2 (ja)

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JPH03500032A JPH03500032A (ja) 1991-01-10
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KR20220145224A (ko) * 2021-04-21 2022-10-28 영남대학교 산학협력단 폴리에틸렌 섬유 술폰화 장치 및 방법

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