JP2597492B2 - メークアップ化粧料 - Google Patents

メークアップ化粧料

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JP2597492B2 JP31905187A JP31905187A JP2597492B2 JP 2597492 B2 JP2597492 B2 JP 2597492B2 JP 31905187 A JP31905187 A JP 31905187A JP 31905187 A JP31905187 A JP 31905187A JP 2597492 B2 JP2597492 B2 JP 2597492B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,水,汗,皮脂等による化粧くずれ,化粧膜
の浮きを生じないメークアップ化粧料に関するものであ
る。
(発明の背景) 従来,一般に提供されているメークアップ化粧料,特
にルース状及び固型状メークアップ化粧料等に適用され
る顔料等の粉体は,通常,複合酸化物であり,それらは
表面に水酸基を有し,又その水酸基の量は粉体の種類に
より異なっている。例えば,それらの一種たる酸化チタ
ン中には反応性の弱い微量の水酸基又は加熱時発生水分
分析でみられる吸着水が存在し,又含水酸化チタンは15
〜35重量%の含水率をもつ等に見られる様に,前記顔料
等の粉体はそれらの種類によって表面の親水化度・親油
化度に相違がみられ,又表面活性度の異なる各種粉体が
混在する。更にはそれらの微細表面の機械的衝撃力に
よる粒子サイズの変化及び形状の変形の変化,或いは新
生表面の発現(産生)等による表面活性化度の相違等か
らくる水或いは汗,皮脂等の分泌物による濡れ方の相
違,更には粉体の表面に不均一に弱い力で物理的に付
着ないし吸着された油剤の量や油剤のもつHLBの相違や
製造過程での機械の衝撃力によるそれら油分の偏析等
は,通例化粧膜の透明化或いは化粧膜のくずれや密着感
不足の原因となっている。即ち,従来の化粧料には,
水,汗,皮脂による粉体への濡れ方の変化による粉体の
屈折率の変化や粉体の凝集が生じ,化粧膜のくずれや化
粧の浮きを生じるという欠点があった。
(従来の技術) 従来,この様な化粧料の欠点を改善する手段として以
下の如き種々の方法及び化粧料が存在した。
金属石ケン・界面活性剤で粉体を表面処理する方法 粉体表面をレシチン又はN−ステアロイル−L−グル
タミン酸アルミニウムで表面処理する方法 粉体表面にメチルハイドロポリシロキサンで焼付け処
理する方法 アルコール化合物等で粉体表面を処理する方法 特公昭61−55481号公報に記載の「化粧用粉体と着色
料を主たる成分として構成される化粧料において,弗素
を含有する重合体からなる撥水撥油剤で処理した化粧用
粉体及び/又は着色料を配合したことを特徴とする化粧
料」及び特公昭61−48803号公報に記載の「化粧用粉体
及び/又は着色料を主たる成分として構成される化粧料
において,弗素系樹脂で表面処理した化粧用粉体及び/
又は着色料を配合したことを特徴とする化粧料」 (発明が解決しようとする問題点) しかし,上記従来の技術には夫々次のような欠点が存
在する。
金属石ケン・界面活性剤で粉体を表面処理する方法 ステアリン酸アルミニウム,ステアリン酸亜鉛,ミリ
スチン酸亜鉛等の金属石ケン処理した化粧料は,撥水性
はあるが撥油性がない。その為に皮脂に対する耐脂性が
なく,得られた化粧料は分泌される皮脂に対して容易に
くずれる。界面活性剤の選択によっては撥水性もなくな
る。耐脂性に関しては金属石ケンと同じである。
又それらは,粉体の表面に物理的に付着ないし吸着さ
れたものであり,製法によっては不均一に付着ないし吸
着したりし撥水性も劣る場合もある。
粉体表面をレシチン又はN−ステアロイル−L−グル
タミン酸アルミニウムで表面処理する方法 肌への親和性が良くある程度の撥水性,撥油性はある
がそのレベルとしては低いものであると共に,レシチン
等の表面処理剤が物理的に粉体に付着しているため,そ
の化粧料の製造工程での機械力による強力な剪断力によ
り表面処理剤が粉体から脱着しやすく,また化粧膜は水
や汗等で透明化しやすく,皮脂に対しても化粧膜が油浮
きする。
粉体表面にメチルハイドロポリシロキサンで焼付け処
理する方法 メチルハイドロポリシロキサン等のシリコンオイルは
撥水性は優れているが撥油性はかなり劣るものである。
市場品である化粧料はこれらを粉体表面の水酸基と化学
反応させたものであるが,実質的には未反応の水酸基,
メチルハイドロポリシロキサンの水酸基の残留が多く,
化学結合に関与するのは極僅かであり,実際的には撥水
性にもやや劣り,撥油性は皆無とみてよい。
アルコール化合物等で粉体表面を処理する方法 粉体表面の水酸基を保護する方法であるが,得られた
化粧料は濡れによる透明化は改善されるが,肌への付着
性が悪く化粧くずれを起こしやすい。
特公昭61−55481号公報,特公昭61−48803号公報で得
られた化粧料における表面処理された化粧用粉体は,粉
体と表面処理剤との間の化学結合に関与するものは極僅
かであり,撥水撥油性も劣る。又酸化チタンの様に水酸
基のない顔料に関しては化学結合に関与するものは殆ど
なく撥水性・撥油性は全く劣るものであった。
即ち,本発明の主たる目的は上記従来の技術の欠点を
解消し,水,汗,皮脂等による化粧くずれ,化粧膜の浮
きを生じないメークアップ化粧料を提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば,次のものにより上記目的を達成でき
る。
活性化された無機粉体基剤に撥水撥油剤と反応性助剤
とから成る被覆層を焼付けて成る被覆粉体(以下,被覆
粉体Aという。)を含有することを特徴とするメークア
ップ化粧料。
活性化された無機粉体基剤に撥水撥油剤と油剤と反応
性助剤とから成る被覆層を焼付けて成る被覆粉体(以
下,被覆粉体Bという。)を含有することを特徴とする
メークアップ化粧料。
(好適な実施態様及び作用) 無機粉体基剤としては,無機顔料,その他の無機粉体
又はそれらの混合物を用いることができる。活性化され
た無機粉体基剤は,撥水撥油剤と反応性助剤の各々と
(又は,撥水撥油剤と油剤と反応性助剤の各々と)反応
を起こしやすくなる。このような無機粉体基剤の活性化
手段としては,加熱処理,プラズマ処理,水熱反応等が
ある。活性化された無機粉体基剤には,必要に応じてア
ルカリ又は酸等によるエッチング又は官能基を導入し,
撥水撥油剤と反応性助剤の各々と(又は,撥水撥油剤と
油剤と反応性助剤の各々と)の反応を更に起こしやすく
することもできる。
撥水撥油剤とは,撥水性と撥油性との両方の性質を共
に合わせ持つものをいう。即ち,通常は親水性物にも親
油性物にも親和性を有せず,また親水性物と親油性物と
の混合物にも親和性を有しないものをいう。具体的に
は,パーフロロアルキルシラン,パーフロロアルキルシ
ラザン等のフッ素シラン,ウレタン結合を有するフッ素
シラン,又はシリコーンに一部フッ素を修飾したフッ素
シラン等が挙げられる。これらの撥水撥油剤は活性化さ
れた粉体に対しては親和性を示す。
反応性助剤とは,撥水撥油剤とともに無機粉体基剤に
コーティングされ焼付けされる場合,粉体基剤と反応し
て結合し撥水撥油剤の粉体基剤への結合を促進させ該結
合を強力にするとともに,撥水撥油剤と反応して結合し
粉体基剤への撥水撥油剤の結合(反応性助剤を介しての
結合を含む)を促進させ,さらに粉体基剤に結合した撥
水撥油剤同士間に充填され架橋作用により被覆層を緻密
化し,また,さらに油剤を含んでコーティング・焼付け
られる場合にあっては,粉体基剤と反応して結合し撥水
撥油剤及び油剤の粉体基剤への結合を促進させ該結合を
強力にするとともに,撥水撥油剤または油剤と反応して
結合し粉体基剤への撥水撥油剤または油剤の結合(反応
性助剤を介しての結合を含む)を促進させ,さらに粉体
基剤に結合した撥水撥油剤同士間,撥水撥油剤と油剤
間,油剤同士間に充填され架橋作用により被覆層を緻密
化させるものをいう。
具体的には,有機チタネート,アルミニウムアルコレ
ート,アルミニウムキレート,環状アルミニウムオリゴ
マー,有機シリケート等が挙げられる。
撥水撥油剤,油剤及び反応性助剤の各々は,2種以上の
物質を混合して用いることもできる。
焼付けとは,被覆層構成物(撥水撥油剤と反応性助
剤,又はそれらと油剤)と粉体基剤とを強力に結合さ
せ,粉体基剤に結合した該被覆層構成物同士間に架橋を
生じさせ複雑な網目構造を形成することをいう。焼付け
は多種多様な反応により成されるが,そのうちの代表的
な反応の一例を一つの官能基を例にとり次に示す。但
し, R“−OH:油剤(高級アルコール)である。
(a)Ti(OR)+H2O→Ti(OR)・OH+ROH Ti(OR)・OH+H2O→Ti(OR)(OH)+ROH 無機粉体基剤に焼付けられた被覆層は,撥水撥油剤に
因り,撥水性及び撥油性を共に有する。
加熱処理等により表面活性化された無機粉体基剤は,
無機粉体基剤表面が活性化し,固体酸・固体塩基点が明
確化する。そのため,活性化された無機粉体基剤を被覆
層でコーティングすると,撥水撥油剤と反応性助剤(又
は,撥水撥油剤と油剤と反応性助剤)の各々と無機粉体
基剤の官能基および活性点との相互作用を高めることが
できる。従って,被覆層は無機粉体基剤表面に良好に付
着する。
無機粉体基剤に被覆層を焼付けた被覆粉体は,撥水
撥油剤と反応性助剤(又は,撥水撥油剤と油剤と反応性
助剤)とから成る被覆層構成物相互間の強固な結合と,
前記被覆層構成物と無機粉体基剤の官能基及び活性点
との相互作用と,前記被覆層構成物の無機粉体基剤へ
の付着力ないし吸着力との相乗作用により,非常に強靭
な被覆層を有する。無機粉体の表面活性化は加熱により
容易に可能である。
本発明に係わる被覆粉体A,Bに適用される無機顔料と
しては平均粒子径0.01〜10μのものが好ましく,酸化チ
タン,酸化亜鉛等の無機白色顔料,酸化鉄(弁柄),チ
タン酸鉄等の無機赤色系顔料,黄酸化鉄,黄土等の無機
黄色系顔料,マンゴバイオレット,コバルトバイオレッ
ト等の無機紫色系顔料,酸化クロム,水酸化クロム,コ
バルトチタン酸等の無機緑色系顔料,群青,紺青等の無
機青色系顔料,酸化チタンコーティッド雲母,酸化チタ
ンコーティッドオキシ塩化ビスマス,オキシ塩化ビスマ
ス,酸化チタンコーティッド硫酸バリウム,酸化チタン
コーティッドタルク,魚燐箔,着色酸化チタンコーティ
ッド雲母等の真珠光沢顔料,アルミニウムパウダー,カ
ッパーパウダー等の金属粉末顔料,等が挙げられる。
その他の無機粉体としては平均粒子径1.0〜20μ程度
のものが好ましく,化粧品に用いられるものであれば特
に限定はなく,例えばタルク,カオリン,セリサイト,
白雲母,合成雲母,金雲母,紅雲母,黒雲母,リチア雲
母,バーミキュライト,炭酸マグネシウム,炭酸カルシ
ウム,珪ソウ土,ケイ酸マグネシウム,ケイ酸カルシウ
ム,ケイ酸アルミニウム,ケイ酸バリウム,ケイ酸スト
ロンチウム,タングステン酸金属塩,α−酸化鉄,水和
酸化鉄,シリカ,ハイドロキシアパタイト等の無機粉
体,が挙げられるが,のびの軽さ,拡がりやすさ,ケー
キング防止に著しい効果を得るためには球状のものを適
宜選択して用いることが好ましく,その含有量は粉体基
剤全量中1〜30重量%程度がよい。(尚,これらを二種
以上用いる場合は,予め粉砕機にてよく粉砕,混合,分
散させておくことが好ましい。) 又,被覆粉体A,Bの撥水撥油剤に適用されるパーフロ
ロアルキルシラン,パーフロロアルキルシラザン等のフ
ッ素シランは次の一般式(1),(2)に示される。
一般式(1) CF3(CF2nCH2−CH2Si−R3 (n=0〜10) 又は (CnF2n+1mCH2−CH2Si−R3 (n=1〜5,m=1〜10) 但し,R3=水素原子(H),水酸基(OH),アルコキシ
基(OCH3ほか),フェニル基(OC6H5) 一般式(2) Rf−Si(NH2 又はRf=CnF2n+1− (n=1〜10) 又はRf=FCF2−CF2−O (n=1〜10) またウレタン結合を有するフッ素シランは次式により
示される。
一般式(3) R=水素原子,フェニル基,水酸基又はアルコキシ基
(OCH3,OC2H5,OC3H7,OC4H9) また,シリコーンに一部フッ素を修飾したフッ素シラ
ンは次式により示される。
一般式(4) 但し,Rは前記一般式(3)のものと同様。
以上の一般式においては,直鎖構造のもののみならず
分岐を有する構造のもの及び光学異性体も含まれる。
反応性助剤の有機チタネートとしては,テトラ−i−
プロピルチタネート(TPT),テトラ−n−ブチルチタ
ネート(TBT),ブチルチタネートタイマー(DBT),テ
トラステアリルチタネート(TST),トリエタノールア
ミンチタネート(TEAT),チタニウムアセチルアセテー
ト(TAA),チタニウムエチルアセトアセテート(TEA
A),チタニウムラクテート(TLA),テトラオクチレン
グリコールチタネート(OGT),ジ−n−ブトキシ−ビ
ス(トリエタノールアミナト)チタン,TBTポリマー(n
=2〜10),TPTポリマー(n=10)等があり,アルミニ
ウムアルコレートとしては,アルミニウムエチレート,
アルミニウムイソプロピレート,モノsec−ブトキシア
ルミニウムジイソプロピレート,アルミニウムsec−ブ
チレート,アルミニウムキレートとしては,エチルアセ
トアセテート−アルミニウムジイソプロピレート,アル
ミニウムトリス(エチルアセトアセテート),アルキル
アセトアセテートジイソプロピレート,アルミニウムト
リス(アセチルアセトネート)等があり,環状アルミニ
ウムオリゴマーとしては環状アルミニウムオキサイドイ
ソプロピレートがあり,有機シリケートとしては,ビニ
ルトリクロルシラン,ビニルトリエトキシシラン,ビニ
ルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン,3−グルドキ
シプロピルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン,3−クロロプロピルトリメト
キシシラン,N−2(アミノエチル)3−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン,N−2(アミノエチル)3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,3−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン,3−アミノプロピルトリエト
キシシラン等がある。
油剤としては化粧品に適用できる原料油剤で水との親
和性がなく撥水効果を有するものであればよく,スクワ
ラン,流動パラフィン,ワセリン,マイクロクリスタリ
ンワックス,オゾケライト,セレシン,ミリスチン酸,
パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,イソステア
リン酸,セチルアルコール,オレイルアルコール,2−オ
クチルドデシルミリステート,2−オクチルドデシルガム
エステル,2−オクチルドデシルアビエテート,2−オクチ
ルドデシルオレエート,イソプロピルミリステート,イ
ソステアリン酸トリグリセライド,ヤシ油脂肪酸トリグ
リセライド,オリーブ油,アボカド油,ミツロウ,ミリ
スチルミリステート,オリカオイル,ミンク油,ラノリ
ン等の各種炭化水素,高級脂肪酸,油脂類,高級アルコ
ール,ロウ類などがそれぞれ選択して用いられる。
本発明に適用される被覆粉体A,Bにおいて,核となる
無機粉体基剤に対する被覆層を構成する撥水撥油剤の重
量組成は,無機粉体基剤を1とすると1:0.005〜1:0.20,
油剤の組成は1:0.005〜1:0.10,無機粉体基剤1に対する
撥水撥油剤と油剤との混合物の場合は,1:0.005〜1:0.20
の範囲が各被覆粉体に共通にとられる。また,無機粉体
基剤の前処理として,イソプロピルアルコール(以下,I
PAという),次いでアセトン,水等で無機粉体基剤を洗
浄し乾燥することにより,無機粉体基剤表面の付着水や
コンタミネーション(汚物)をとりのぞくことが好まし
い。無機粉体基剤の活性化加熱温度は無機粉体基剤の構
造的安定性等により異なるが,100〜1000℃の範囲内で実
施することが望ましい。
ここにおいて留意すべき点は,次の通りである。
被覆層を構成する撥水撥油剤(又は,撥水撥油剤と油
剤)の組成は,核となる無機粉体基剤の表面を完全に被
覆するのに必要な範囲がとられることである。従って0.
4%以下程度では充分でなく,20%を越えても品質に与え
る影響に大差なく,用いるメリットがない。
活性化された無機粉体基剤に撥水撥油剤を単独で焼付
けた場合は,撥水撥油剤と無機粉体基剤との結合性は強
固であるが,撥水撥油剤間の緻密性が非常に小さいか,
なにもない状態であり,経時による濡れが進行するもの
であり好ましいものではない。又無機粉体基剤を活性化
(加熱等による)しないで上記と同様に行った場合,前
述した状態が更に悪い状態になり,全く化粧くずれ防止
には関与しないものである。
撥水撥油剤と反応性助剤と(又は,撥水撥油剤と油剤
と反応性助剤と)から成る被覆層構成物を活性化(加熱
処理等による)しない無機粉体基剤に単にコーティング
した場合は,無機粉体基剤と前記被覆層構成物との結合
性が殆どなく,化粧効果の持続性には何らよい効果をも
たらさないものである。
前記,等の無機粉体基剤を活性化(加熱処理等に
よる)していない場合は,前記被覆層は無機粉体基剤表
面に付着ないし吸着しているのみであり,無機粉体基剤
と前記被覆層構成物との間の相互作用がなく機械力,衝
撃力,遠心力,剪断力等により,無機粉体基剤表面から
それら被覆層構成物が容易に脱離しやすく,本発明の目
的とするものは得られない。
本発明の各被覆粉体は,無機粉体基剤の表面活性化
(加熱等による),固体酸,固体塩基点の明確化を図
り,必要に応じ官能基の導入又はエッチングを施し,適
宜の形でそのような活性化された無機粉体基剤をコーテ
ィングし,焼付け処理することにより,(a)撥水撥油
剤と反応性助剤と(又は,撥水撥油剤と油剤と反応性助
剤と)の間の結合,(b)それら被覆層構成物と無機粉
体基剤中の官能基及び活性点との相互作用,(c)更に
は付着力ないし吸着力との相乗作用により,非常に強靭
な被覆膜を形成し本発明の目的とするものを得るもので
ある。次の点にも留意すべきである。
無機粉体基剤の活性化加熱温度は無機粉体基剤の種類
により異なるが,それらが変質,分解しないで無機粉体
基剤の特性が発揮出来る範囲ならば良く,好ましくは10
0〜1000℃の範囲内である。加熱時間は前記した表面の
活性化,固体酸・塩基点が生ずる時間であるが,通常1
〜48時間である。1時間未満の場合には上述の加熱によ
る効果が発揮されない場合が多い。
焼付け温度は基本的には撥水撥油剤が分解,変質しな
いでかつ輝散しない沸点以下であれば良いが,油剤を併
用する場合には油剤の変質,分解等が生じない温度が好
ましい。通常は80〜180℃の範囲内で適用出来る。焼付
け時間は前記被覆層構成物間,及び無機粉体基剤と前記
被覆層構成物の各々との間の複雑な結合反応を完結させ
る時間であるが,通常は1.5〜48時間である。又これを
越える焼付け時間は反応の完結性からみて必要性はな
く,又これより短い時間では焼付けが不完全であり,目
的とする被覆膜の強度と化粧効果は得られない。
本発明のメークアップ化粧料における被覆粉体A,Bの
好ましい各含有量は,乳化タイプの場合1.0〜40重量
%,オイルゲルタイプの場合0.5〜30重量%,プレスタ
イプの場合15〜90重量%,ルースタイプの場合10〜90重
量%がとられる。また,被覆粉体A,Bはフェースパウダ
ー,パウダーアイシャドウ,ダスティングパウダー等の
メークアップ化粧料として100重量%そのまま使用する
こともできる。
本発明に適用される被覆粉体A,Bを得る方法として
は,以下の方法が好適である。
無機粉体基剤の前処理工程,つまり無機粉体基剤をIP
A,アセトン,精製水で洗浄した後乾燥して無機粉体基剤
を得る工程は,本発明には必須でなく,好ましくは行っ
た方が良い。これらの前処理を経た無機粉体基剤又は非
前処理無機粉体基剤を,加熱処理し,撥水撥油剤と反応
性助剤と(又は,これらと油剤と)を有機溶媒中に溶解
させた溶液中に混入し,攪拌,摩砕した後,有機溶媒を
留去し焼付け処理し,目的とする被覆組成物を得る方
法。
好ましくは前処理した無機粉体基剤を用い,活性化加
熱処理した無機粉体基剤をアルカリ溶液又は酸溶液に浸
漬,攪拌し,中性にした後乾燥する。次いでこの乾燥物
を,撥水撥油剤と反応性助剤と(又は,これらと油剤
と)を溶解した有機溶媒に混入し,攪拌,摩砕し有機溶
媒を留去した後焼付け処理し,目的とする被覆粉体を得
る方法。
好ましくは前処理した無機粉体基剤を用い,雰囲気制
御装置付きのプラズマ溶射装置を用いて処理した粉体
を,撥水撥油剤と反応性助剤と(又は,これらと油剤
と)を溶解させた溶液中に混入し,攪拌摩砕したのち有
機溶媒を留去し焼付け処理を施し,目的とした被覆粉体
を得る方法。
好ましくは前処理した無機粉体基剤を用い,水熱反応
を用いてアルカリ処理した無機粉体基剤を,無機粉体基
剤が凝集又は凝結しない様に乾燥したのち,撥水撥油剤
と反応性助剤と(又は,これらと油剤と)を溶解した有
機溶媒中に混入し,攪拌,摩砕等をしたのち有機溶媒を
留去し,更に焼付け処理を施し,目的とした被覆粉体を
得る方法。
前記各工程中において用いられる有機溶媒としてはキ
シレン,トルエン,ベンゼン,n−ヘキサン,ブタノー
ル,酢酸エチル,メチルエチルケトン,メチルイソブチ
ルケトン,石油エーテル,フロン112,フロン113,フロン
12等が挙げられる。又方法,方法で用いられるアル
カリとしてはアンモニア水,水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,水酸化リチウム等の水酸化物,炭酸ナトリウ
ム,炭酸水素ナトリウム,炭酸リチウム,炭酸カリウム
等の炭酸化合物等が挙げられ,一方,方法で用いられ
る酸としては,クエン酸,リンゴ酸,酒石酸,コハク酸
等の有機酸などが挙げられる。
次に本発明に適用される被覆粉体A,Bの製法について
さらに詳細に述べる。
方法1 一種又は二種以上の無機粉体基剤(好ましくは,予め
IPA,アセトン,水洗,乾燥の前処理をした粉体基剤,以
下同様)100部を100〜1000℃の範囲で1〜48時間加熱処
理したものを,有機溶媒100〜600部に撥水撥油剤0.5〜2
0部(又は,撥水撥油剤0.5〜20部と油剤0.5〜10部)と
反応性助剤(撥水撥油剤1部に対して0.01〜0.70部)と
を溶解させた溶液に混入し,100℃以下にて1〜48時間,
混合,攪拌,摩砕した後,有機溶媒を留去(必要ならば
適宜乾燥)し,無機粉体基剤を核として反応性助剤と撥
水撥油剤(又は,それらと油剤)をコーティングし温度
80〜180℃にて1.5〜48時間焼付け処理を行い,冷却又は
常温付近に戻し,目的とする被覆粉体を得る。
方法2 一種又は二種以上の無機粉体基剤100部を100〜1000℃
の範囲で1〜48時間加熱処理したものを0.1〜14Nのアル
カリ水溶液又は0.01〜1Nの酸水溶液200〜600部で1〜24
時間混合,攪拌,摩砕した後,pHが中性になるまで水洗
をくり返し,乾燥機にて40〜70℃で5〜48時間乾燥す
る。この活性化された無機粉体基剤を,有機溶媒100〜6
00部に撥水撥油剤0.5〜20部(又は,撥水撥油剤0.5〜20
部と油剤0.5〜10部)と反応性助剤(撥水撥油剤1部に
対して0.01〜0.70部)とを溶解させた溶液に混入し,100
℃以下にて1〜48時間,混合,攪拌,摩砕した後,有機
溶媒を留去(必要ならば適宜乾燥)し,無機粉体基剤を
核として反応性助剤と撥水撥油剤(又は,それらと油
剤)をコーティングし温度80〜180℃にて1.5〜48時間焼
付け処理を行い,冷却又は常温付近に戻し,目的とする
被覆粉体を得る。
方法3 一種又は二種以上の無機粉体基剤100部をプラズマス
プレー装置「プラズマメイトN−30」を用いプラズマ電
流50〜500A,吐出圧力5〜20kg/cm2,冷却水量1〜5/m
in,キャリアーガス0.2〜3.0/min,ガスアフターフロー
5〜20秒,パウダーフィーダー1〜15rpmで雰囲気制御
装置付きの条件で処理したものを,有機溶媒100〜600部
に撥水撥油剤0.5〜20部と反応性助剤(撥水撥油剤1部
に対して0.01〜0.70部)とを(又は,それらと油剤0.5
〜10部とを)溶解させた溶液に混入し,100℃以下にて1
〜48時間,混合,攪拌,摩砕した後,有機溶媒を留去
(必要ならば適宜乾燥)し,無機粉体基剤を核として反
応性助剤と撥水撥油剤(又は,反応性助剤と撥水撥油剤
と油剤)の混合物をコーティングし温度80〜180℃にて
1.5〜48時間焼付け処理を行い,冷却または常温付近に
戻し,目的とする被覆粉体を得る。
方法4 一種又は二種以上の無機粉体基剤100gに対し水100〜5
00gを加えスラリーにしオートクレーブで,圧力1〜10k
g/cm2,温度10〜100℃,導入ガス(アンモニア)0.2〜1.
0/minの条件で処理し,冷凍乾燥した無機粉体基剤
を,有機溶媒100〜600部に油剤0.5〜10部と撥水撥油剤
0.5〜20部と反応性助剤(撥水撥油剤1部に対して0.01
〜0.70部)とを溶解させた溶液に混入し,100℃以下にて
1〜48時間,混合,攪拌,摩砕した後,有機溶媒を留去
(必要ならば適宜乾燥)し,無機粉体基剤を核として撥
水撥油剤と油剤と反応性助剤とをコーティングし,温度
80〜180℃にて1.5〜48時間焼付け処理を行い,冷却又は
常温付近に戻し,目的とする被覆粉体を得る。
上記の如くして得られた被覆粉体は撥水撥油度の高い
原料と反応性助剤(又は,それらと油剤)とが,無機粉
体基剤の加熱処理や焼付け処理による相互作用により強
固に皮膜化されたもので構成されているため,無機粉体
基剤が直接的に油分や水分等の影響をうけないものであ
る。又,皮膜強度は既述の焼付け処理により増強される
ため,粉砕力に対しても充分に耐えることができ,顔料
等の粉体への濡れの変化がなく化粧くずれや化粧の浮き
を完全に防止するものである。
又,熱重量分析,微分熱重量分析,示差熱分析及び加
熱時に発生する水分の分析等の機器分析の結果からも,
例えば撥水撥油剤の沸点よりもはるかに高い温度に被覆
粉体の発熱ピークが示す熱分解点があることや,沸点の
近くでの弱い付着又は結合による吸熱ピークが全く存在
しないことから,明らかに強い化学結合を有しているも
のと推察する。
無機粉体基剤を被覆する被覆層は,無機粉体基剤の外
周を完全に被覆し無機粉体基剤表面に密着していれば良
く,必ずしも均一な厚さで無機粉体基剤を被覆すること
まで必要とされない。
(実施例) 実施例(1) パウダーファンデーション セリサイト100部にIPA350部を入れ60分間攪拌した
後,次いでアセトン170部,更に精製水350部で洗浄し,4
0℃で3日間乾燥する。セリサイトを260℃にて電気炉で
24時間加熱処理する。別にキシレン350部中にパーフロ
ロアルキルシラン(フッ素10個)8部とアルミニウムト
リス(アセチルアセトネート)0.25部を溶解させた時に
前記加熱処理後のセリサイトを注入し,ボールミルで10
時間処理した後,キシレンを留去し乾燥した後,キュア
リングチャンバーを用い150℃にて12時間焼付け処理し
粉砕して,本発明における被覆粉体たる撥水撥油処理セ
リサイトを得た。又,酸化チタンの場合は加熱温度500
℃にて以下同様な処理工程を経て,本発明における被覆
粉体たる撥水撥油酸化チタンを得た。
パウダーファンデーション A) 撥水撥油セリサイト 53 部 撥水撥油酸化チタン 10 タルク 17 球状ケイ酸アルミニウム 4 弁柄 4 B) スクワラン 7.8 2−オクチルドデシルミリステート 4 香料 0.2 Aをヘンシェルミキサーで1分間混合した後,粉砕機
で粉砕する。その粉砕物をヘンシェルミキサーに移しB
を添加し10分間混合攪拌し取出しブロワーシフターで均
質化したのち容器に充填して製品パウダーファンデーシ
ョンとする。
実施例(2) バウダーアイシャドウ 酸化チタン40部,白雲母30部,弁柄4部,球状シリカ
16部をIPA300部に入れ20分間攪拌した後,次いでアセト
ン200部で洗浄処理した後,更に精製水400部で3回洗浄
処理し,60℃で2時間乾燥する。上記の乾燥した混合粉
体を電気炉にて500℃で12時間加熱処理をする。別に用
意しておいた濃アンモニア水400部の中に前記乾燥混合
粉体を注入し,24時間攪拌混合したのち,アンモニアを
留去し乾燥させる。その乾燥物にテトライソプロピルチ
タネート4部,2−エチルヘキサン酸セチル1部,パーフ
ロロアルキルシラザン2%フロン溶液450部を注入し,10
時間混合,摩砕した後,取出し,130℃にて12時間焼付け
処理し,本発明における被覆粉体たる撥水撥油処理粉体
を得た。
バウダーアイシャドウ A) 実施例(2)の被覆粉体 86 部 チタンコーティッド雲母 5 B) ジメチルポリシロキサン 4.8 スクワラン 4.0 香料 0.2 Aをヘンシェルミキサーで1分間混合した後,粉砕機
で粉砕する。その粉砕物をヘンシェルミキサーに移しB
を添加し8分間混合攪拌したのち,取出し粉砕機で均質
化し容器に入れて製品とする。
実施例(3) ファンデーション A) 実施例(2)の被覆粉体 20.0部 ステアリン酸 1.0 セタノール 2.0 ジグリセリントリイソステアレート 3.0 ラノリン 1.0 スクワラン 10.0 活性剤 5.0 ブチルパラベン 0.1 BHT 0.1 B) グリセリン 6.0 増粘剤 1.5 精製水 49.3 C) 香料 1.0 AとBとを別々に溶解して80℃に保持しAにBを少し
ずつ添加し,充分に攪拌し乳化する。乳化が終了した時
点でCを添加し,80℃で3分間攪拌し,水冷し40℃まで
冷却し,取り容器に充填し製品とする。
実施例(4) パンケーキ セリサイト50部,球状ケイ酸マグネシウム10部,酸化
チタン20部,ケイソウ土10部,弁柄5部,タルク4部を
プラズマスプレー装置で,プラズマ電流300A,吐出圧力1
0kg/cm2,冷却水量3.0/min,ヘリウムガス6.8±2/mi
n,ガスアフローフロー10秒,Powder Feeder3.5±2rpmの
条件で,水蒸気の雰囲気で溶射したサンプルをパーフロ
ロアルキルシラザン2%フロン液100部とパーフロロア
ルキルシラザン2部(F=4)とフロン200部,アルミ
ニウムイソプロピレート1.5部,オレイン酸2部の混合
液に注入し,5時間混合,摩砕し取出し,175℃で焼付け処
理をし撥水撥油処理粉体を得る。
A) 実施例(1)の被覆粉体 20 部 実施例(2)の被覆粉体 23 部 実施例(4)の被覆粉体 40 部 B) スクワラン 5 液体ラノリン 3 ジメチルポリシロキサン 4 C) 1,3ブチレングリコール 3 エチルパラベン 0.2 香料 0.5 Aをヘンシェルミキサーの中に入れ攪拌しながらBを
入れ5分間攪拌した後,Cを加え2分間攪拌し,取出し,
ブロワーシフターを通し容器につめて製品とする。
実施例(5) A) 2−オクチルドデシルオレート 4.0部 イソステアリン酸 13.8 ジグリセリントリイソステアレート 10.0 パーセリンオイル 5.0 ラノリン 15.0 メチルフェニルポリシロキサン 10.0 ヒマシ油 15.0 密ロウ 5.0 キャンデリラワックス 2.0 実施例(4)の被覆粉体 20.0 B) 香料 0.2 Aを80〜85℃に加熱攪拌して脱泡しBを加え,成型器
に充填し30℃まで空冷し,更に10℃まで冷却した後成型
器より取出し,容器に入れて製品とする。
(比較実験) 本発明の化粧料の被覆粉体と従来の化粧料組成物とを
撥水撥油性の定性的評価により比較した。
サンプル (ア)本発明の実施例1の被覆粉体 (イ)本発明の実施例2の被覆粉体 (ウ)本発明の実施例4の被覆粉体 (エ)特公昭61−48803号公報記載の弗素系樹脂で表面
処理した化粧用粉体 (オ)特公昭61−55481号公報記載の弗素を含有する重
合体からなる撥水撥油剤で処理した化粧用粉体 (カ)本発明の実施例1において焼付け処理をせずに得
られたもの 実験方法 サンプル(ア)〜(カ)の夫々20gを200mlのフロン11
3の中に分散させたものをマグネチックスターラーで30
分間攪拌し,濾過乾燥したのち粉砕した。(無機粉体基
剤表面に付着している表面処理剤を除くための処理) サンプル(ア)〜(カ)の各々を上記の方法により
処理して得た各々のうちの0.1gを共栓付き20mlの試験管
に注入し,100回常温にて水で振とうし,2日後に更に100
回水で振とうし,その2日後に評価する。振とうは水以
外にスクワラン,オレイン酸の各々でも行った。
尚,特公昭61−48803号公報の化粧料,特公昭61−554
81号公報の化粧料においては,無機粉体基剤の水酸基の
もつ数が限定されている中で,無機粉体の表面活性度が
極めて低い状態で水酸基との反応は殆どなく表面処理工
程がなされている。
無機粉体基剤中の酸化チタンを含有する雲母チタン,
或いは酸化チタンに関してはその表面に殆ど官能基が存
在しないこと,或いは酸化チタンの中に極僅かに水酸
基があったとしても,それらはその製造工程の中から非
常に不活性になっているという知見を基に,特公昭61−
48803号公報及び特公昭61−55481号公報に記載の夫々の
実施例を追試した結果,撥油性に関しては全く効果がみ
られなかった。
更に,特公昭61−48803号公報及び特公昭61−55481号
公報に記載の夫々の実施例にのっとり,各処理粉体につ
いて表面処理を施した後,有機溶媒で洗浄すると該表面
処理による物質の殆どが脱離し,各処理粉体に関し撥水
性が極僅かにあるが,撥油性が全くない状態であること
から,それらは殆どが単なる付着或いは一部吸着したも
のであり,粉砕工程で容易に脱離するものである。又,
水を使用した場合には化粧の浮き,くずれがみられ,密
着感を損うことも本発明者等により知見されたことであ
る。
(官能評価) サンプル (A)実施例(1)の化粧料 (B)特公昭61−48803号公報の実施例(1)の化粧料 (C)特公昭61−55481号公報の実施例(1)の化粧料 女性被検者20名が温度35℃,湿度80%RHにコントロー
ルされた室にて下地クリームを塗し,サンプル(A)と
(B),(A)と(C),(B)と(C)の組合せにつ
いて半顔ずつメークし,発汗後評価を行った結果は次の
通りである。
脂性肌,脂性乾燥肌の女性パネラー58名を対象とした
1ケ月間の官能評価の結果を示す。
以上,本発明の化粧料は従来の化粧料に較べ顕著な効
果を奏する。
(発明の効果) 本発明の化粧料は,主として撥水撥油剤と反応性助剤
から成る被覆層を無機粉体基剤に焼付けた被覆粉体を含
む。該被覆粉体の被覆層は撥水性及び撥油性を共に有す
るのみならず,非常に強靭であり無機粉体基剤に強力に
結合するため撥水性及び撥油性が容易に損われない。従
って,本発明の化粧料は,水,汗,皮脂等による化粧膜
の透明化,化粧くずれ,化粧膜の浮きが長時間生じな
い。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性化された無機粉体基剤に撥水撥油剤と
    反応性助剤とから成る被覆層を焼付けて成る被覆粉体を
    含有することを特徴とするメークアップ化粧料。
  2. 【請求項2】活性化された無機粉体基剤に撥水撥油剤と
    油剤と反応性助剤とから成る被覆層を焼付けて成る被覆
    粉体を含有することを特徴とするメークアップ化粧料。
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