JP2595871B2 - 3次元免震装置 - Google Patents

3次元免震装置

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JP2595871B2
JP2595871B2 JP5058693A JP5058693A JP2595871B2 JP 2595871 B2 JP2595871 B2 JP 2595871B2 JP 5058693 A JP5058693 A JP 5058693A JP 5058693 A JP5058693 A JP 5058693A JP 2595871 B2 JP2595871 B2 JP 2595871B2
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rubber
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thin
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和秀 吉川
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水平と鉛直の3次元方
向の振動を絶縁する3次元免震装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】構造物の
免震装置として一般に使用される積層ゴム支承には現
在、絶縁機能のみを持つ積層ゴムの他、ダンパ機能を併
せ持つ鉛入り積層ゴムや高減衰積層ゴムがあるが、いず
れも絶縁の対象が水平方向の振動に限られている。鋼板
と積層化されるゴムの肉厚を大きくし、鉛直方向の固有
振動数を低くすることにより鉛直振動を絶縁する方法も
あるが、水平振動の絶縁機能も同時に持たせる必要か
ら、絶縁可能な振動が交通振動等の微振動に限定されて
おり、主として水平方向に機能する免震装置を単独で鉛
直方向の振動に対しても機能させることは事実上、不可
能である。
【0003】この発明は上記背景を踏まえてなされたも
ので、3次元の任意の方向の振動に対して機能する免震
装置を新たに提案しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では鋼板と薄肉ゴ
ムからなり、水平剛性が小さい薄肉積層ゴムと、鋼板と
厚肉ゴムからなり、鉛直剛性が小さい厚肉積層ゴムを直
列に、または上下のフランジを介して並列に接続し、そ
れぞれを独立して機能させることにより単一の装置で3
次元の任意の方向の振動を絶縁する。
【0005】薄肉積層ゴムと厚肉積層ゴムとが直列に接
続される場合、それぞれの一端にフランジが接着され、
水平振動を絶縁する薄肉積層ゴムが一方のフランジから
切り離されるが、厚肉積層ゴムの回りに剛な剛性部材が
配置されると同時に、剛性部材,もしくは厚肉積層ゴム
に薄肉積層ゴムが接着され、剛性部材に薄肉積層ゴムか
ら切り離されるフランジが水平に係合することにより両
フランジ間の水平振動が薄肉積層ゴムに伝達される。
【0006】厚肉積層ゴムに接着されるフランジは剛性
部材に対してその軸方向に相対移動自在に剛性部材の外
周を包囲し、水平振動時に剛性部材に係合することによ
り上下のフランジ間の水平振動を薄肉積層ゴムの両端に
伝達し、鉛直振動時には剛性部材に対して相対移動する
ことにより振動を厚肉積層ゴムに伝達し、薄肉積層ゴム
への伝達を回避する。
【0007】厚肉積層ゴムは剛性部材内に収納され、厚
肉積層ゴムに接着されるフランジが剛性部材に係合する
ことにより水平振動時にそのフランジと共に挙動し、水
平振動の、厚肉積層ゴムへの伝達が回避される。剛性部
材の長さは厚肉積層ゴムの成より小さく、厚肉積層ゴム
が剛性部材より突出してフランジに接着されることによ
り剛性部材とその側のフランジとの間に、上下のフラン
ジ間に鉛直変位を生じさせるためのクリアランスが確保
される。
【0008】両積層ゴムが並列に接続される場合、厚肉
積層ゴムは内法が薄肉積層ゴムの幅より大きい中空断面
形状をし、厚肉積層ゴムは薄肉積層ゴムの周囲を包囲し
て配置され、その軸方向両端にフランジが接着され、薄
肉積層ゴムには一方のフランジが接着される。フランジ
は薄肉積層ゴムの一端にのみ接着されることから、この
場合も薄肉積層ゴムが一方のフランジから切り離される
が、直列の場合と同様に薄肉積層ゴムの、切り離された
フランジ側に剛性部材が接着され、剛性部材にフランジ
が水平に係合することにより両フランジ間の水平振動が
薄肉積層ゴムに伝達される。
【0009】剛性部材側のフランジと剛性部材との間に
は、両者間の鉛直方向の相対移動を許容するためにクリ
アランスが確保される。この薄肉積層ゴムから切り離さ
れる側のフランジは剛性部材に対してその軸方向に相対
移動自在に剛性部材の外周を包囲し、水平振動時に剛性
部材に係合することにより上下のフランジ間の水平振動
を薄肉積層ゴムに伝達し、鉛直振動時には剛性部材に対
して相対移動することにより振動を厚肉積層ゴムに伝達
し、薄肉積層ゴムへの伝達を回避する。
【0010】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0011】この発明の免震装置1は図1,図4に示す
ように上下の各構造物に固定されるフランジ5,6と、
鋼板21と薄肉ゴム22からなり、水平剛性が小さく、水平
振動を絶縁する薄肉積層ゴム2と、鋼板31と厚肉ゴム32
からなり、鉛直剛性が小さく、鉛直振動を絶縁する厚肉
積層ゴム3とから構成され、上部のフランジ5と下部の
フランジ6間の、3次元の任意の方向の振動を絶縁する
ものである。図2,図5はそれぞれ図1,図4に示す免
震装置1の外観を示す。
【0012】まず請求項1記載の免震装置1を説明す
る。この免震装置1は図1に示すように中実断面形状の
薄肉積層ゴム2と、同じく中実断面形状の厚肉積層ゴム
3を直列に接続したもので、この発明では免震装置1に
よって上下に区分される各構造物に固定されるフランジ
5,6は厚肉積層ゴム3の一端と薄肉積層ゴム2の一端
に接着される。実施例では厚肉積層ゴム3が中実断面形
状であることから、図1,図3に示すように鉛直剛性を
低下させるために軸方向に貫通する複数個の孔33を明け
ている。
【0013】厚肉積層ゴム3側のフランジ、実施例の場
合は上部のフランジ5が薄肉積層ゴム2から切り離され
ることから、上下のフランジ5,6間の相対水平変位を
薄肉積層ゴム2に伝達するために、薄肉積層ゴム2は上
部のフランジ5と共に下部のフランジ6に対して水平に
移動する剛な、中空の剛性部材4,もしくはその内部に
収納される厚肉積層ゴム3に接着される。
【0014】厚肉積層ゴム3は剛性部材4内に収納さ
れ、鉛直振動時に機能することから、その側のフランジ
5と剛性部材4,または薄肉積層ゴム2に接着され、水
平振動時には剛性部材4に水平に係合する上部のフラン
ジ5と共に挙動する。剛性部材4の長さは厚肉積層ゴム
3の成より小さく、厚肉積層ゴム3が剛性部材4から突
出してフランジ5に接着されることにより剛性部材4と
フランジ5との間にクリアランスが確保され、このクリ
アランスによって両フランジ5,6間に鉛直振動が生じ
る。図1に示すように剛性部材4の、薄肉積層ゴム2側
の端面が閉鎖する場合、薄肉積層ゴム2はこの剛性部材
4に接着され、開放する場合には厚肉積層ゴム3の端面
に接着される。
【0015】厚肉積層ゴム3に接着されるフランジ5は
図1,図3に示すように剛性部材4に水平に係合し、そ
の、下部のフランジ6に対する相対水平変位を薄肉積層
ゴム2に伝達するための筒状の係合部51を持ち、係合部
51は剛性部材4に対してその軸方向に相対移動自在に、
剛性部材4の外周に接触,またはそれに近い状態で剛性
部材4を包囲する。係合部51は剛性部材4への水平力伝
達時の応力に抵抗するために厚肉に形成される。
【0016】両フランジ5,6間の相対水平変位時には
フランジ5の係合部51が剛性部材4に係合し、剛性部材
4がフランジ6に対して変位することにより薄肉積層ゴ
ム2が水平変形し、振動を絶縁する。このとき、厚肉積
層ゴム3の両端間には変位を生じないため厚肉積層ゴム
3は変形を生じない。
【0017】フランジ5,6間の鉛直変位時にはフラン
ジ5が剛性部材4に沿って軸方向に変位することにより
厚肉積層ゴム3が鉛直変形し、振動を絶縁する。薄肉積
層ゴム2は鉛直剛性が高いため鉛直振動時には実質的に
機能しない。
【0018】続いて請求項2記載の免震装置1を説明す
る。この免震装置1は図4に示すように中実断面形状の
薄肉積層ゴム2と、中空断面形状の厚肉積層ゴム3を並
列に配置したものである。
【0019】厚肉積層ゴム3の内法(内径)は薄肉積層
ゴム2の幅(径)より大きく、厚肉積層ゴム3は薄肉積
層ゴム2の周囲を包囲し、鉛直振動時に機能させるため
にその軸方向両端にフランジ5,6が接着される。
【0020】薄肉積層ゴム2の一端には一方のフランジ
6が接着されるが、他方のフランジ5が薄肉積層ゴム2
から切り離されることから、この発明でも上下のフラン
ジ5,6間の相対水平変位を薄肉積層ゴム2に伝達する
ために、薄肉積層ゴム2の他方のフランジ5側にはフラ
ンジ5に包囲される、剛な剛性部材4が設置され、これ
に薄肉積層ゴム2が接着される。この剛性部材4とその
側のフランジ5との間には両フランジ5,6間に鉛直変
位を生じさせるために鉛直方向にクリアランスが確保さ
れる。
【0021】剛性部材4側のフランジ5は上記発明の免
震装置1と同様に筒状の係合部51を持ち、係合部51は剛
性部材4に対してその軸方向に相対移動自在に、剛性部
材4の外周に接触,またはそれに近い状態で剛性部材4
を包囲する。
【0022】両フランジ5,6間の相対水平変位時には
上部のフランジ5の係合部51が剛性部材4に係合し、剛
性部材4が下部のフランジ6に対して変位することによ
り薄肉積層ゴム2が変形を生じ、振動を絶縁する。フラ
ンジ5,6間の鉛直変位時には上部のフランジ5が剛性
部材4に沿って軸方向に変位することにより厚肉積層ゴ
ム3が変形し、振動を絶縁する。鉛直振動時には振動が
剛性部材4には伝達されないため薄肉積層ゴム2は機能
しない。
【0023】この発明では剛性部材4を中空にし、その
内部とフランジ5との間のクリアランスを利用すること
により、図示するように1方向の相対変位によって減衰
力を発生する粘性ダンパ7をフランジ5と薄肉積層ゴム
2間に設置することが可能で、鉛直振動の絶縁と同時に
振動を減衰させることができる。
【0024】図6,図7は上記いずれかの免震装置1の
構造物への設置例を示したものである。
【0025】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、水平剛性
が小さく、水平振動を絶縁する薄肉積層ゴムと、鉛直剛
性が小さく、鉛直振動を絶縁する厚肉積層ゴムを直列
に、または上下のフランジを介して並列に接続し、それ
ぞれを独立して機能させるものであるため単一の装置で
3次元の任意の方向の振動を絶縁することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載発明の免震装置を示した縦断面図
である。
【図2】図1の免震装置を示した立面図である。
【図3】図2の横断面図である。
【図4】請求項2記載発明の免震装置を示した縦断面図
である。
【図5】図4の免震装置を示した立面図である。
【図6】免震装置の設置例を示した立面図である。
【図7】図6の平面図である。
【符号の説明】
1……免震装置、2……薄肉積層ゴム、21……鋼板、22
……薄肉ゴム、3……厚肉積層ゴム、31……鋼板、32…
…厚肉ゴム、33……孔、4……剛性部材、5,6……フ
ランジ、7……粘性ダンパ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の各構造物に固定されるフランジ
    と、鋼板と薄肉ゴムからなり、水平剛性が小さく、一方
    のフランジに接着される薄肉積層ゴムと、鋼板と厚肉ゴ
    ムからなり、鉛直剛性が小さく、他方のフランジに接着
    される厚肉積層ゴムとから構成され、厚肉積層ゴムはそ
    の成より短く、剛な、中空の剛性部材内に収納されて薄
    肉積層ゴムの一端に接続され、厚肉積層ゴムに接着され
    るフランジは剛性部材に対して軸方向に相対移動自在に
    剛性部材の外周を包囲していることを特徴とする3次元
    免震装置。
  2. 【請求項2】 上下の各構造物に固定されるフランジ
    と、鋼板と薄肉ゴムからなり、水平剛性が小さく、一方
    のフランジに接着される薄肉積層ゴムと、鋼板と厚肉ゴ
    ムからなり、鉛直剛性が小さく、両フランジに接着され
    る、内法が薄肉積層ゴムの幅より大きい中空断面形状の
    厚肉積層ゴムとから構成され、厚肉積層ゴムは薄肉積層
    ゴムの周囲を包囲し、薄肉積層ゴムの一端には剛な剛性
    部材が接着されており、剛性部材側のフランジは剛性部
    材との間に軸方向にクリアランスを持ち、剛性部材に対
    して軸方向に相対移動自在に剛性部材の外周を包囲して
    いることを特徴とする3次元免震装置。
JP5058693A 1993-03-11 1993-03-11 3次元免震装置 Expired - Lifetime JP2595871B2 (ja)

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JPH06264643A JPH06264643A (ja) 1994-09-20
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JP2011099544A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Bridgestone Corp 免震装置
WO2011158823A1 (ja) * 2010-06-14 2011-12-22 国立大学法人熊本大学 振動減衰装置

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