JP2595027B2 - セラミツクシンチレータの製造方法 - Google Patents
セラミツクシンチレータの製造方法Info
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Description
に、X線CT用シンチレータとして好適な希土類オキシ硫
化物からなるセラミツクシンチレータの製造方法に関す
るものである。
ン(Xe)電離箱が用いられてきた。しかし、Xe電離箱で
は装置の小型化が難しいという問題点がある。近年、単
結晶のシンチレータ材やシンチレータ材粉末を樹脂中に
分散固化したものを用いた高精度かつ小型固体検出素子
の検討が盛んである。しかしながら、従来より使用され
ているBGO(ゲルマニウム酸ビスマス),CsI:Tl,CdWO4な
どの単結晶材料にはいずれも問題がある。BGOは発光効
率が低く高価であり、CdWO4は発光効率が低く、かつ毒
性が強く、劈開性のため加工にも難点がある。また、Cs
I:Tlは潮解性で残光現象があり、実用上問題がある。一
方、粉末樹脂分散固化体では、発光強度が理論値よりか
なり小さい、かつ透光性が小さく厚くできないため、X
線吸収用鉛ガラス部材を必要とし、素子構造が複雑とな
るなどの問題がある。
に比べ発光出力が高い希土類オキシ硫化物粉末を焼結し
たセラミツクシンチレータが提案されている(特開昭61
−127670号公報,特開昭58−204088号公報など参照)。
例えば本発明者の一部のものが希土類オキシ硫化物を金
属カプセル内に封入した後、熱間静水圧プレス法(以下
HIP法と称す)で焼結することにより、透光性および発
光出力の高いシンチレータ材料を得ることに成功してい
る(特開昭61−127670号)。
びロツト間で出力のばらつきが生じやすいという問題が
ある。特性のばらつきがあると、それらを多素子化して
検出器システムにした時、情報の正確な再現が困難とな
る。特に、均一性は高度の正確さが要求される医療用X
線CTシステムには不可欠であり、その向上が望まれる。
カプセル中での充填かさ密度をあげるために平均粒径40
μm程度の原料粉末が用いられている。この原料粉の場
合、その合成時にるつぼ材からのAl2O3の混入が多いた
め、それが最終焼結体に介在物として出現する。この介
在物が発光出力低下や出力ばらつきをもたらす一要因に
なつている。また、粒径の大きい原料粉はその合成コス
トが高いという問題もある。
チレータを実現するには、原料粉中の不純物の混入を出
来るだけおさえる必要がある。
し、かつ出力ばらつきの極めて小さい均一性の優れた希
土類オキシ硫化物のセラミツクシンチレータの製法を提
供することにある。
するにあたり、当該原料粉に平均粒径10μm以下のもの
を用いることにより、達成される。
例えば、特開昭55−62930号公報または特開昭56−15137
6号公報などにより知られる組成のもの、すなわち、組
成式 (Ln1-x-yMxCey)2O2S:(F) ただし、 LnはCd,La,YおよびLnのなかから選ばれた少なくとも
一種類の元素、 MはPrおよびTbのうちの一種または二種の元素、 xの量は、3×10-6≦x≦0.2、 yの量は、1×10-6≦y≦5×10-3、 Fの量は、重量で0〜1000ppm、 で表されるものを用いることができる。
て、本発明では、該原料粉に平均粒径10μm以下のもの
を用いることに特徴がある。
助剤とともに、金属製カプセルに充填し、それをHIPす
ることによつて、高出力かつ出力ばらつきの小さいセラ
ミツクシンチレータを低コストで作成することができ
る。
のが用いられていた。この場合、最終焼結体中に非発光
の異物が多数介在しており、それが発光出力の低下さら
に出力ばらつきをもたらす。この異物はAlの化合物であ
り、その発生源は原料粉そのものにある。すなわち、原
料粉は高温で合成されるため、るつぼ材のAl2O3との反
応が進み、原料粉中に不純物として多量のAl化合物が取
込まれる。
ば、より低温で合成されるため、るつぼ材のAl2O3との
反応が殆んど進まず、Al不純物の含有量は少ない。した
がつてこれを用いて作成したセラミツクス中には、出力
低下あるいはばらつきをもたらす介在物が低減し、特
性、均一性に優れたセラミツクスを可能とする。また、
本発明により、平均粒径10μm以下の原料粉の製造コス
トが安いため、そのぶんコスト的にも有利になり得る。
としてLi2GeF6を0.1wt%添加し、これを純鉄製のカプセ
ルの中に入れ、直接加圧充填する。この時の圧力は350k
g/cm2であつた。このカプセルを加熱脱気しながら真空
封止した後、HIP装置に入れ、1300℃,1000気圧のアルゴ
ンガス中で3時間HIP処理を施した。得られた焼結体は
クラツクやミクロな欠陥のない極めて緻密なものであつ
た。それらの試料のX線照射による発光出力およびその
出力の焼結ロツト内とロツト間ばらつきの値を従来の平
均粒径40μm程度の原料粉を用いて作成した試料のそれ
と比較して第1表に示す。なお、発光出力は同一組成の
粉末を用いて作成した粉末樹脂中分散固化体のそれに対
する出力比として表わす。
力が向上するとともに、出力ばらつきがロツト内とロツ
ト間いずれも小さくなり、均一性に優れたセラミツクシ
ンチレータ材を提供することができる。
としてLi2GeF6を0.1wt%添加し、これを実施例1と同じ
ように鉄製カプセルに加圧充填する。この時の圧力は40
0kg/cm2であつた。これを加熱脱気しながら真空封止
後、実施例1と同条件でHIP処理をおこなつた。得られ
た焼結体は欠陥のない極めて緻密なものであつた。それ
らの発光出力および出力ばらつきの値を従来法による試
料と比較して第2表に示す。
に比べて、高出力でかつ均一性に優れたセラミツクシン
チレータ材を実現することができる。
6X10 -6)2O2S:(F)の組成を用いた場合について述べ
たが別にこれに限るわけでなく、他の組成でも良い。
水圧プレス法により焼結するにあたり、当該原料粉に平
均粒径10μm以下のものを用いることを特徴とする本発
明に係るセラミツクシンチレータの製法は、高出力かつ
出力ばらつきが小さい均一性に優れた希土類オキシ硫化
物のセラミツクシンチレータを実現することができる。
加えて、本発明により低コスト化も図ることができる。
したがつて、本発明により作製されたセラミツクシンチ
レータは、X線CT用など放射線検出用素子材料として好
適であり、医療分野は無論のこと、その工業上の効果は
大である。
Claims (2)
- 【請求項1】希土類オキシ硫化物の粉体を熱間静水圧プ
レス法により焼結するセラミツクシンチレータの製造方
法において、前記粉体として平均粒径10μm以下のもの
を用いることを特徴とするセラミツクシンチレータの製
造方法。 - 【請求項2】前記希土類オキシ硫化物として組成式 (Gd1-x-yPrxCey)2O2S:(F) (ここで、x,y量はそれぞれ3×10-6≦x≦0.2,1×10-6
≦y≦5×10-3,Fの量は2〜1000ppmである。)で表さ
れるものを用いることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63067447A JP2595027B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | セラミツクシンチレータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63067447A JP2595027B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | セラミツクシンチレータの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01242687A JPH01242687A (ja) | 1989-09-27 |
JP2595027B2 true JP2595027B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=13345189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63067447A Expired - Lifetime JP2595027B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | セラミツクシンチレータの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595027B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9599724B2 (en) * | 2013-05-08 | 2017-03-21 | Koninklijke Philips N.V. | Gamma radiation detection device |
WO2018021418A1 (ja) | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 三菱ケミカル株式会社 | 焼結蛍光体、発光装置、照明装置及び車両用表示灯 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56151376A (en) * | 1980-04-25 | 1981-11-24 | Hitachi Ltd | Radiation detector |
JPS61127670A (ja) * | 1984-11-22 | 1986-06-14 | 日立金属株式会社 | 焼結体の製造方法 |
JPS62190281A (ja) * | 1986-02-18 | 1987-08-20 | Toshiba Corp | 放射線検出器用シンチレ−タ及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-03-23 JP JP63067447A patent/JP2595027B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01242687A (ja) | 1989-09-27 |
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