JP7300127B2 - シンチレータ及び撮像装置 - Google Patents

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本発明は、ガーネット型酸化物からなるシンチレータに関する。
近年、ガーネット型酸化物からなるシンチレータが提案されている。例えば、特許文献1には、ガーネット型酸化物の単結晶からなるシンチレータが開示されている。特許文献1のシンチレータは、放射線に対する良好な発光特性を有している。一方、ガーネット型酸化物は、シンチレータ以外の用途にも使用される。例えば、特許文献2には、ガーネット型酸化物の焼結体(セラミックス)からなる光変換部材が開示されている。特許文献2の光変換部材は、入射した青色光の波長を変換して黄色光を放射する。
特開2012-66994号公報 特開2017-58550号公報
一般的に、特許文献1のようなガーネット型酸化物の単結晶は、製造に手間がかかり、製造コストが高くなり易い。一方、特許文献2のようなガーネット型酸化物のセラミックスは、単結晶と比較して低コストで容易に製造できる。従って、ガーネット型酸化物のセラミックスをシンチレータとして使用できれば、単結晶と比較して大量且つ安価なシンチレータが供給できると考えられる。
そこで、本発明は、シンチレータとして使用可能なガーネット型酸化物のセラミックスを提供することを目的とする。
本発明の研究者は、研究を進める過程で、特許文献1に開示された単結晶と同様な組成のセラミックスは、シンチレータとして適していないことを見出した。詳しくは、セラミックスにおけるドーパント濃度を単結晶と同等にした場合、シンチレータとして必要な直線透光性が得られなかった。一方、ドーパント濃度を増加させた場合、必要な直線透光性が得られた一方で濃度消光が生じて殆ど発光しなかった。また、本発明の研究者は、特許文献2に開示されたセラミックスによれば、濃度消光が生じシンチレータとして使用できないことに加え、シンチレータとして必要な直線透光性も得られないことを確認した。一方、本発明の研究者が更に研究を進めた結果、所定の組成においてドーパント濃度を所定範囲に収めることで、シンチレータとして必要な直線透光性及び発光特性を有するガーネット型酸化物のセラミックスが得られた。そこで、本発明は、以下のシンチレータ及び撮像装置を提供する。
本発明は、第1のシンチレータとして、
組成式(RE1-x-yCeLa12で表されるセラミックスを主体とするシンチレータであって、
REは、Gd、Lu及びYからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、
Mは、Ga及びAlからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、
0.00001≦x≦0.004、0<y、且つ、0.002≦x+y≦0.005である
シンチレータを提供する。
また、本発明は、第1の撮像装置として、第1のシンチレータを備えた撮像装置を提供する。
本発明によれば、上述の組成を有するガーネット型酸化物のREサイトにおいて、共ドーパント(Ce及びLa)の濃度は、0.2%以上かつ0.5%以下であり、Ceの濃度は、0.4%以下である。ドーパント濃度を上述の範囲に収めることにより、セラミックス化した場合でも濃度消光が生じず、発光特性の低下が抑制できる。加えて、従来ではセラミックス化する際に失われていた直線透光性が得られる。即ち、本発明によれば、シンチレータとして使用可能なガーネット型酸化物のセラミックスを提供できる。
本発明の実施の形態によるシンチレータの一例を示す斜視図である。シンチレータの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して模式的な構造を示している。 本発明の実施の形態による撮像装置の構造を模式的に示す図である。 本発明の実施例及び比較例によるシンチレータの画像である。
図1を参照すると、本発明の実施の形態によるシンチレータ20は、X線やガンマ線等の放射線を吸収して可視光の光子を放出する。即ち、シンチレータ20は、放射線によって発光する蛍光素子である。シンチレータ20は、ガーネット型酸化物の焼結体(セラミックス22)から形成されている。このガーネット型酸化物は、結晶構造を有しており、(RE1-x-yCeLa12の組成式(以下、「組成式A」という。)で表される。即ち、シンチレータ20は、Ce及びLaをREサイトに共ドーピングしたガーネット型酸化物である。
組成式Aにおいて、REは、Gd(ガドニウム)、Lu(ルテチウム)及びY(イットリウム)からなる群から選択される少なくとも1つの元素である。これらの元素(Gd、Lu及びY)は、いずれも、ガーネット構造の安定的な形成に寄与する。REサイトは、Gd、Lu及びYのうちの2種以上の元素を含んでいてもよいし、Gd、Lu及びYのうちの1つの元素のみを含んでいてもよい。例えば、REサイトは、Gdを含んでいなくてもよい。但し、Gdは、Lu及びYに比べて、放射線に対する反応断面積が大きく、放射線を吸収し易いため、シンチレータ20を構成する元素として、より適している。従って、REサイトは、少なくともGdを含んでいることが好ましい。
組成式Aにおいて、Mは、Al(アルミニウム)及びGa(ガリウム)からなる群から選択される少なくとも1つの元素である。これらの元素(Al及びGa)は、ガーネット構造の安定的な形成に寄与する。MにおけるAlの含有量とGaの含有量との比率は、特に限定されないが、Alの含有量とGaの含有量との比率が略2:3であるとき、ガーネット構造を、特に安定的に形成し易い。従って、組成式AにおけるMは、Al2+αGa3-α(αは、0に極めて近い正又は負の数値)であることが好ましい。但し、本発明は、これに限られない。例えば、Mにおいて、Alの含有量が0以上2以下、且つ、Gaの含有量が3以上5以下である場合、ガーネット構造を維持し易い。従って、Mは、AlGa(0≦v≦2、3≦w≦5、且つ、v+w=5)であってもよい。
組成式Aにおいて、Ce(セリウム)は、放射線による発光を担う必須元素である。組成式AにおけるCeの含入量(x)が0.00001未満の場合(REサイトにおけるCeの濃度が0.001%よりも低い場合)、シンチレータ20は、殆ど発光しない。より具体的には、xが0.00001未満の場合、一般的な放射線検出装置によれば、シンチレータ20の発光を測定できない。一方、xが0.00001以上の場合(REサイトにおけるCeの濃度が0.001%以上の場合)、シンチレータ20は、一般的な放射線検出装置によって十分に測定可能な程度に発光する。従って、xは、0.00001以上とする必要がある。
シンチレータ20の発光量(光子/MeV)は、xが0.00001よりも大きくなるにつれて増大する。但し、xを0.001よりも大きくしても(REサイトにおけるCeの濃度を0.1%よりも大きくしても)、シンチレータ20の発光量は、殆ど変化しない。特に、xが0.004よりも大きい場合(REサイトにおけるCeの濃度が0.4%よりも大きい場合)、濃度消光が生じ、発光量が急激に低下する。この結果、一般的な放射線検出装置によれば、シンチレータ20の発光を測定し難くなる。即ち、xが0.004よりも大きい場合、蛍光素子として使用可能な程度の発光特性が得られない。従って、xは、0.001以上であることが好ましく、0.004以下とする必要がある。
以上の説明を纏めると、xは、0.00001≦x≦0.004の範囲を満たす必要があり、0.001≦x≦0.004の範囲を満たすことが好ましい。
一般的に、直線透光率(%/mm)が30%程度以上であれば、蛍光素子として十分な直線透光性を有すると評価できる。組成式Aにおいて、La(ランタン)は、蛍光素子として必要な直線透光性を得るための必須元素である。Laは、ガーネット型酸化物に僅かに含まれている場合でも、ガーネット型酸化物をセラミックス化する際に結晶の格子歪みを調整し、これにより直線透光性を向上させる。従って、シンチレータ20は、Laを含んでいる必要がある。即ち、組成式AにおけるLaの含入量(y)は、0<yの範囲を満たす必要がある。
組成式Aにおいて、Laが含まれている場合でも、Ceの含有量とLaの含有量との合計値(x+y)が0.002未満の場合、格子歪みを十分に調整できず、直線透光率が極めて小さくなる。また、x+yが0.005を超えると、結晶格子の安定性が次第に損なわれ、物理的に脆弱になる。従って、x+yは、0.002≦x+y≦0.005の範囲を満たす必要がある。x+yがこの範囲内にある場合、30%以上の直線透光率が得られると共に、実用的に充分な強度のシンチレータ20が得られる。
以上の説明から理解されるように、Laの好ましい含有量(yの好ましい値)は、Ceの含有量(x)によって異なる。例えば、xが0.003程度の場合、yを極めて小さくできる。詳しくは、x=0.003、且つ、y=0の場合(Laを全く含まない場合)、直線透光率は、30%未満になる。一方、x=0.003、且つ、y=0.00001の場合(Laを原料の秤量下限だけ含んでいる場合)、直線透光率は、30%以上になる。従って、xの値に拘わらず、y≧0.00001であることが好ましい。また、0.0001≦x≦0.004、且つ、x+y≦0.005の範囲を満たすためには、y≦0.0049とする必要がある。
前述したように、組成式Aにおいて、REサイトは、Gdを主として含んでいることが好ましく、且つ、Mサイトは、AlとGaとを含んでいることが好ましい。即ち、セラミックス22は、GdサイトにCe及びLaを共ドーピングしたガドニウム・アルミニウム・ガリウム・ガーネット(GAGG)であることが好ましい。このGAGGは、組成式(Gd1-x-yCeLa(AlGa)O12(0.00001≦x≦0.004、0<y、0.002≦x+y≦0.005、0≦v≦2、3≦w≦5、且つ、v+w=5)で表されることが好ましい。但し、本発明は、これに限られず、セラミックス22は、組成式Aで表される限り、GAGG以外のガーネット型酸化物であってもよい。また、セラミックス22は、組成式Aで表される2種以上のガーネット型酸化物の混合物であってもよい。
以上に説明したように、組成式Aで表されるガーネット型酸化物のREサイトにおいて、共ドーパント(Ce及びLa)の濃度は、0.2%以上かつ0.5%以下であり、Ceの濃度は、0.4%以下である。ドーパント濃度を上述の範囲に収めることにより、セラミックス化した場合でも濃度消光が生じず、発光特性の低下が抑制できる。加えて、従来ではセラミックス化する際に失われていた直線透光性が得られる。即ち、本実施の形態によれば、蛍光素子として使用可能なガーネット型酸化物のセラミックス22を提供できる。
本実施の形態のシンチレータ20は、例えば、以下のようにして製造できる。
まず、酸化ガドリニウム、酸化セリウム等の原料を準備する。準備した原料を、組成式Aのガーネット型酸化物が得られるように秤量した後に均一に混合し、混合材料を得る。混合材料を加熱して合成し、ガーネット型酸化物を得る。次に、合成したガーネット型酸化物を、遊星ボールミル等の粉砕機を使用して解砕して微粉末を作製する。作製した微粉末を、焼成容器内に充填し、焼成容器を、焼結装置内に配置する。焼成容器内の微粉末を、加熱しつつ単軸圧縮して焼結体(セラミックス22)を作製する。
欠損のない焼結体を作製するという観点から、微粉末の焼成容器への充填率は高い方が好ましい。充填率を十分に高くするため、微粉末を真球近似した場合の平均粒径D50(以下、単に「平均粒径」という。)は、300μm以下であることが好ましい。但し、粉砕機として一般的な遊星ボールミルを使用した場合、微粉末を真球近似した場合の平均粒径D50(以下、単に「平均粒径」という。)は、10nmよりも小さくできない。従って、微粉末の平均粒径は、10nm以上、且つ、300μm以下とする必要がある。また、微粉末の充填率をできるだけ高くするという観点から、微粉末の平均粒径は、100nm以上、且つ、100μm以下であることが好ましい。
焼成容器に充填した微粉末の加熱及び単軸圧縮(焼結処理)は、真空中で行ってもよいし、不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。真空中又は不活性ガス雰囲気下での焼結処理により、微粉末とガスとの反応による不要な化合物の生成を防止できる。一方、微粉末の加熱及び単軸圧縮は、酸素雰囲気下で行ってもよい。酸素雰囲気下での焼結処理により、微粉末の還元を防止できる。
焼結処理を真空中で行う場合、真空圧は、1×10-6Pa~1×10Paであることが好ましく、1×10-2Pa~1×10Paであることが更に好ましい。焼結処理を不活性ガス雰囲気下で行う場合、不活性ガスの圧力は、1×10Pa~1×10Paであることが好ましい。焼結処理を酸素雰囲気下で行う場合、酸素の圧力は、1×10Pa~1×10Paであることが好ましい。加熱温度は、1100℃~1450℃であることが好ましく、1200℃~1300℃であることが更に好ましい。単軸圧縮の圧力は、60MPa~150MPaであることが好ましく、120MPa~150MPaであることが更に好ましい。焼結処理を上述の条件下で行うことで、欠損の少ない焼結体(セラミックス22)が得られる。
上述のようにして得られたセラミックス22は、安定な多結晶体である。セラミックス22に対して、必要に応じて焼鈍処理や切断切削加工を施すことができ、これにより、必要な形状及びサイズを有するシンチレータ20を形成出来る。
上述の製造方法から理解されるように、ガーネット型酸化物の原料中には、銅、鉄、カルシウム等の不純物が混入する。従って、シンチレータ20は、これらの不可避不純物を含んでいる。即ち、シンチレータ20のセラミックス22は、不可避不純物を除き、組成式A(RE1-x-yCeLa12で表される。また、組成式Aの各サイトには、部分的な格子欠陥が生じていてもよい。換言すれば、組成式Aにおける各サイトの元素の含有量は、理論的な値である。
シンチレータ20は、シンチレータ20におけるセラミックス22の含有量が体積比で50%を超えている限り、セラミックス22に加えて他の材料を含んでいてもよい。即ち、シンチレータ20は、組成式A(RE1-x-yCeLa12で表されるセラミックス22を主体としていればよい。
例えば、ガーネット型酸化物の微粉末を焼成容器内に充填する際、製造コストを削減するといった目的で、増量剤(希釈剤)として石英ガラスを混合してもよい。即ち、シンチレータ20は、組成式Aを満たすセラミックス22に加えて、石英ガラスを含んでいてもよい。石英ガラスの含有量が、体積比で30%までの範囲であれば、優れた蛍光素子であるNaIからなる蛍光素子と同程度の発光量が得られる。従って、シンチレータ20に含まれる石英ガラスの含有量は、体積比で30%未満であることが好ましい。
例えば、リン光を抑制するために、ガーネット型酸化物の微粉末に酸化マグネシウムや酸化ルテチウムを混合してもよい。即ち、シンチレータ20は、組成式Aを満たすセラミックス22に加えて、酸化マグネシウムや酸化ルテチウムを含んでいてもよい。但し、酸化マグネシウム及び酸化ルテチウムは、Ce及びLaのサイトを置換する可能性がある。このような置換を抑制するという観点から、シンチレータ20に含まれる酸化マグネシウムや酸化ルテチウムの含入量は、ガーネット型酸化物に対して、モル比で0.5%未満であることが好ましい。
図1を参照すると、図示したシンチレータ20は、円板形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。シンチレータ20は、必要に応じて様々な形状及びサイズに形成することで、様々な用途に使用可能である。例えば、図2を参照すると、シンチレータ20は、陽電子放射断層撮影装置、コンピュータ断層撮影、単一光子放出コンピュータ断層撮影装置等の撮像装置10に使用できる。撮像装置10は、人体等の対象物(図示せず)から放出された放射線を使用して対象物を撮像するための装置である。例えば、撮像装置10が陽電子放射断層撮影装置である場合、撮像装置10は、対象物に陽電子を衝突させて放出したγ線を使用して対象物を撮像する。
撮像装置10は、シンチレータ20と、光検出器30とを備えている。光検出器30は、表示装置70と通信可能に接続された電子回路(図示せず)を備えている。シンチレータ20は、対象物(図示せず)から放出された放射線を吸収して可視光の光子を放出する。光検出器30は、シンチレータ20から放出された光子を検出し、光子の量や強度を電気信号に変換して、表示装置70に送信する。表示装置70は、受信した電気信号に基づいて、画像を表示する。
シンチレータ20は、図2に示した撮像装置10だけでなく、様々な撮像装置に使用可能である。
以下、本発明の実施の形態について、複数の実施例を参照しながら更に詳しく説明する。但し、本発明は、これらの実施例によって制限されない。また、実施例における特徴の全てが本発明の解決手段に必須なものとは限らない。
下記の表1に記載した実施例1~7及び比較例1~10のガーネット型酸化物(組成式:(Gd1-x-yCeLaAlGa12)のセラミックスからなるシンチレータを、以下に説明するように作製した。
Figure 0007300127000001
まず、実施例1~7及び比較例1~10の原料として、単金属酸化物原料(酸化ガドリニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化アルミニウム及び酸化ガリウム)を準備した。準備した単金属酸化物原料を、実施例1~7及び比較例1~10の組成となるように秤量した後に均一に混合し、混合材料を夫々得た。混合材料を、1300度の温度に加熱して、実施例1~7及び比較例1~10の組成を有する化合物を夫々作製した。X線回折装置により、作製した化合物がガーネット構造を有していること(即ち、ガーネット型酸化物であること)を確認した。
次に、作製したガーネット型酸化物を、遊星ボールミル(フリッチュ社のCL-5)を用いて解砕して微粉末を作製した。作製した微粉末の平均粒径(D50)は、10μmだった。作製した微粉末を、内径20mmのグラファイト製モールド(焼成容器)に充填した後、グラファイト製モールドを、パルス通電焼結装置(住友石炭鉱業株式会社のDr.Sinter740)のチャンバー内に収納した。
次に、ロータリーポンプ及びメカニカルブースターを使用して、チャンバー内を300Pa以下の真空にした。その後、焼成容器内のガーネット型酸化物に100MPaの圧力を掛けつつ、焼成容器に4Vの電圧値及び1.6kAの電流値を有する直流パルス(ON:12ms-OFF:3ms)を加えて加熱した。この加熱によって、焼成容器の温度を1200度まで上げ、1時間だけ1200度に維持した。その後、直流パルスを切断して、焼成容器を冷却した。この結果、実施例1~7及び比較例1~10のセラミックスが得られた。
得られたセラミックスの発光量を、Cs-137線源を用いて測定した。実施例1~7のセラミックスは、Cs-137線源が放出する放射線により、530nm程度の波長の光を発光した。次に、得られたセラミックスに530nmの波長の光を照射して、直線透光率(%/mm)を測定した。以上の測定結果を表1に示す。
表1から理解されるように、共ドーパント(Ce及びLa)の濃度が0.2%以上かつ0.5%以下の場合(x+yが0.002以上かつ0.005以下の場合)、発光量を測定可能な程度の直線透光性が発現した。但し、共ドーパントの濃度が0.2%以上かつ0.5%以下の場合でも、Ceの濃度が0.4%を超えると(例えば、x=0.005の場合)、濃度消光が生じ、発光が検出できなかった。
図2を表1と併せて参照すると、本発明の実施例によれば、シンチレータとして使用可能な程度の発光量及び直線透光率を有するセラミックスが得られた。一方、本発明の比較例によれば、殆ど発光せず、且つ、充分な直線透光率が得られなかった。
10 撮像装置
20 シンチレータ
22 セラミックス
30 光検出器
70 表示装置

Claims (2)

  1. 組成式(RE1-x-yCeLa12で表されるセラミックスを主体とするシンチレータであって、
    REは、Gd、Lu及びYからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、
    Mは、Ga及びAlからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、
    0.00001≦x≦0.004、0<y、且つ、0.002≦x+y≦0.005である
    シンチレータ。
  2. 請求項1記載のシンチレータを備えた撮像装置。
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