JP2010100694A - 透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体およびその製造方法 - Google Patents
透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体およびその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】量産性に優れた真空焼結により得られる、透明でシンチレータ材料としての優れた特性を示すプラセオジム添加酸化ルテチウムアルミニウムガーネット(Pr:LuAG)多結晶体である透光性LuAG焼結体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】それぞれの純度が99.9重量%以上であるアルミナ(Al2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)および酸化プラセオジム(Pr6O11)の粉末原料を混合し、焼結体中にシリコンが20重量ppm以上300重量ppm以下残存する量のシリコンまたはシリコン含有化合物を添加して焼成することにより、PrおよびSiを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上である透光性LuAG焼結体を得る。
【選択図】なし
【解決手段】それぞれの純度が99.9重量%以上であるアルミナ(Al2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)および酸化プラセオジム(Pr6O11)の粉末原料を混合し、焼結体中にシリコンが20重量ppm以上300重量ppm以下残存する量のシリコンまたはシリコン含有化合物を添加して焼成することにより、PrおよびSiを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上である透光性LuAG焼結体を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、透光性に優れたプラセオジム添加酸化ルテチウムアルミニウムガーネット(Pr添加Lu3Al5O12;以下、Pr:LuAGと表す)焼結体およびその製造方法に関する。
陽電子放射断層撮影(PET)法は、X線コンピュータ断層撮影法(CT)や磁気共鳴映像法(MRI)等の従来の画像診断では困難であった早期ガンの発見やアルツハイマー等の難病の治療に効果が期待されることから、注目されている。
従来、ほとんどのPET装置の検出器には、酸化ビスマスゲルマニウム(Bi4Ge3O12;以下、BGOと表す)がシンチレータ材料として用いられてきた。BGOは、511keVの消滅光子に対して大きい阻止能を有しているが、発光量が小さく、発光減衰時間が長いという課題を有していた。
これに対して、近年、Pr:LuAGが、Prの5d−4f遷移による強い発光を示し、また、蛍光寿命が非常に短いことから、新たなシンチレータ材料として期待されている。
また、PET装置の高速、高精度検出を実現する上で、シンチレータ材料には、蛍光の取り出し効率を高めるために、高い透光性が求められており、これまでにも、Pr:LuAGの単結晶や多結晶のシンチレータ材料について種々の検討がなされている(特許文献1、非特許文献1参照)。
また、PET装置の高速、高精度検出を実現する上で、シンチレータ材料には、蛍光の取り出し効率を高めるために、高い透光性が求められており、これまでにも、Pr:LuAGの単結晶や多結晶のシンチレータ材料について種々の検討がなされている(特許文献1、非特許文献1参照)。
上記非特許文献1に記載されているようなPr:LuAG単結晶は、上述したように、発光量および蛍光寿命について、確かに、シンチレータ材料としての優れた特性を有している。
しかしながら、単結晶育成時において、Prが偏析しやすく、単結晶中のPr濃度にバラツキが生じるという課題を有していた。また、単結晶は、育成される形状に制約があり、量産性に劣るという課題も有していた。
しかしながら、単結晶育成時において、Prが偏析しやすく、単結晶中のPr濃度にバラツキが生じるという課題を有していた。また、単結晶は、育成される形状に制約があり、量産性に劣るという課題も有していた。
一方、特許文献1に記載されているように、多結晶セラミックスのPr:LuAGは、プロセス温度を1600℃に低下させることができ、Prの偏析を最小限に抑制することができる。
しかしながら、常圧焼結時の密度が理論密度の98%以下であり、十分な透光性を有する材料とは言えなかった。また、特許文献1においては、熱間静水圧圧縮(HIP)成形により、密閉気孔を除去して高密度化を図っているが、酸素雰囲気下で仮焼しているため、密閉気孔内には酸素が充満し、HIPによる気孔除去を十分に行うことは困難である。また、HIPも、量産性に劣る製法である。
しかしながら、常圧焼結時の密度が理論密度の98%以下であり、十分な透光性を有する材料とは言えなかった。また、特許文献1においては、熱間静水圧圧縮(HIP)成形により、密閉気孔を除去して高密度化を図っているが、酸素雰囲気下で仮焼しているため、密閉気孔内には酸素が充満し、HIPによる気孔除去を十分に行うことは困難である。また、HIPも、量産性に劣る製法である。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、量産性に優れた真空焼結によって得られる、透明でシンチレータ材料としての優れた特性を示すPr:LuAG多結晶体である透光性LuAG焼結体およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る透光性LuAG焼結体は、PrおよびSiを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上であることを特徴とする。
このようなLuAG焼結体は、透明でシンチレータ材料として好適なPr:LuAG多結晶体である。
このようなLuAG焼結体は、透明でシンチレータ材料として好適なPr:LuAG多結晶体である。
前記透光性LuAG焼結体は、シンチレータ材料として適度な発光を得る観点から、Prの含有濃度が0.02重量%以上0.5重量%以下であることが好ましい。
また、前記Siの含有濃度が20重量ppm以上300重量ppm以下であることが好ましい。
上記範囲内のSi含有濃度であれば、Siによる十分な透明化効果が得られる。
上記範囲内のSi含有濃度であれば、Siによる十分な透明化効果が得られる。
さらに、LuとPrの合計含有量Xと、AlとSiの合計含有量Yとのモル比X/Yが、0.599以上0.601以下であることが好ましい。
このような組成制御により、LuAG焼結体の十分な透明度を確保することができる。
このような組成制御により、LuAG焼結体の十分な透明度を確保することができる。
前記透光性LuAG焼結体は、放射線照射時において、蛍光減衰時間が30ns以下であり、エネルギー分解能が10%以下であり、発光量が同条件にて測定した酸化ビスマスゲルマニウム(Bi12GeO20;以下、BGOと表す)の2倍以上であることが好ましい。
このように、本発明に係る透光性LuAG焼結体は、BGOよりも優れたシンチレータ材料としての光学的特性を得られる。
このように、本発明に係る透光性LuAG焼結体は、BGOよりも優れたシンチレータ材料としての光学的特性を得られる。
また、本発明に係る透光性LuAG焼結体の製造方法は、上記の透光性LuAG焼結体焼結体を製造する方法であって、それぞれの純度が99.9重量%以上であるアルミナ(Al2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)および酸化プラセオジム(Pr6O11)の粉末原料を混合し、焼結体中にシリコンが20重量ppm以上300重量ppm以下残存する量のシリコンまたはシリコン含有化合物を添加して焼成すること特徴とする。
このような方法によれば、量産性に優れた真空焼結によって、上記のようなシンチレータ材料に好適なPr:LuAG多結晶体を得ることができる。
このような方法によれば、量産性に優れた真空焼結によって、上記のようなシンチレータ材料に好適なPr:LuAG多結晶体を得ることができる。
前記焼成は、十分な焼結度、透明度を得る観点から、真空雰囲気下、1700℃以上1900℃以下で行うことが好ましい。
本発明に係る透光性LuAG焼結体は、透明でシンチレータ材料として好適なPr:LuAG多結晶体であり、BGOよりも優れた特性を発揮し得る。
また、本発明に係る製造方法によれば、上記のようなPr:LuAG多結晶体を、真空焼結によって得ることができるため、量産可能である。
また、本発明に係る製造方法によれば、上記のようなPr:LuAG多結晶体を、真空焼結によって得ることができるため、量産可能である。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係る透光性LuAG焼結体は、PrおよびSiを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上であることを特徴とする。
Prは、LuAGで強い発光を示す。
本発明では、シリコンを微量添加し、LuとPrの合計量と、AlとSiの合計量の比を制御することにより、量産性に優れる真空焼結により透明で優れたシンチレータ特性を示すPr:LuAG多結晶体を得ることができる。
本発明に係る透光性LuAG焼結体は、PrおよびSiを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上であることを特徴とする。
Prは、LuAGで強い発光を示す。
本発明では、シリコンを微量添加し、LuとPrの合計量と、AlとSiの合計量の比を制御することにより、量産性に優れる真空焼結により透明で優れたシンチレータ特性を示すPr:LuAG多結晶体を得ることができる。
Prの含有濃度が0.02重量%以上0.5重量%以下であることが好ましい。
Prの含有濃度が0.02重量%未満である場合、発光頻度が少なく、十分に検出される程度の発光が得られない。
一方、Prの含有濃度が0.5重量%を超える場合、濃度消光により、発光量が減少する。
Prの含有濃度が0.02重量%未満である場合、発光頻度が少なく、十分に検出される程度の発光が得られない。
一方、Prの含有濃度が0.5重量%を超える場合、濃度消光により、発光量が減少する。
Siには、粒成長促進および反応の促進効果があり、焼結助剤として適量添加することにより、LuAGを透明化することができる。
このSiの含有濃度は、20重量ppm以上300重量ppm以下であることが好ましい。
Siの含有濃度が20重量ppm未満である場合、透明化効果が不十分であり、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%未満となる。
一方、Siの含有濃度が、300重量ppmを超える場合、Siの固溶により、LuAG焼結体の結晶性が低下し、発光量が低下する。
このSiの含有濃度は、20重量ppm以上300重量ppm以下であることが好ましい。
Siの含有濃度が20重量ppm未満である場合、透明化効果が不十分であり、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%未満となる。
一方、Siの含有濃度が、300重量ppmを超える場合、Siの固溶により、LuAG焼結体の結晶性が低下し、発光量が低下する。
Siの添加方法は、特に限定されるものではないが、原料粉末に均質に混合しやすい正珪酸エチルや、コロイダルシリカ等を用いることが好ましい。
焼結体中にLuやAlの過剰成分が存在すると異相が形成され、焼結体の透明度が低下する。
このため、LuおよびAl、添加するPrやSiの割合は、厳密に制御する必要がある。
焼結体中のLuとPrのモル換算での合計含有量をX、AlとSiのモル換算での合計含有量をYとしたとき、0.599≦X/Y≦0.601であることが好ましい。
前記X/Yが0.599未満である場合、AlまたはSi化合物が偏析しやすくなる。
一方、前記X/Yが0.601を超える場合、LuまたはPr化合物が偏析しやすくなり、焼結体の透明度が低下する。
焼結体中にLuやAlの過剰成分が存在すると異相が形成され、焼結体の透明度が低下する。
このため、LuおよびAl、添加するPrやSiの割合は、厳密に制御する必要がある。
焼結体中のLuとPrのモル換算での合計含有量をX、AlとSiのモル換算での合計含有量をYとしたとき、0.599≦X/Y≦0.601であることが好ましい。
前記X/Yが0.599未満である場合、AlまたはSi化合物が偏析しやすくなる。
一方、前記X/Yが0.601を超える場合、LuまたはPr化合物が偏析しやすくなり、焼結体の透明度が低下する。
また、上記のような本発明に係る透光性LuAG焼結体は、本発明に係る製造方法、すなわち、それぞれの純度が99.9重量%以上であるアルミナ(Al2O3)、酸化ルテチウム(Lu2O3)および酸化プラセオジム(Pr6O11)の粉末原料を混合し、焼結体中にSiが20重量ppm以上300重量ppm以下残存する量のSiまたはSi含有化合物を添加して焼成することにより、得ることができる。
この方法によれば、熱間等方加圧等の加圧焼成を用いずに、厚さ5mmでの可視光帯域波長300〜800mmの直線透過率が60%以上の透光性LuAG焼結体を作製することができる。
具体的には、下記実施例に示すような方法により製造することが好ましい。
この方法によれば、熱間等方加圧等の加圧焼成を用いずに、厚さ5mmでの可視光帯域波長300〜800mmの直線透過率が60%以上の透光性LuAG焼結体を作製することができる。
具体的には、下記実施例に示すような方法により製造することが好ましい。
本発明においては、透明性、透光性に優れた焼結体を得るため、各原料粉末には、純度99.9重量%以上の高純度のものを用いる。
また、各原料粉末の平均粒径は、焼結性の観点から、1μm以下であることが好ましい。
また、各原料粉末の平均粒径は、焼結性の観点から、1μm以下であることが好ましい。
これらの原料粉末は、ボールミル等にて混合した後、成形する。このとき、均一に混合するために、後の脱脂処理にて焼失可能なバインダ等の添加剤を適宜添加してもよい。
そして、脱脂処理を行った後、常圧で焼成することにより、上記のような透光性LuAG焼結体が得られる。
そして、脱脂処理を行った後、常圧で焼成することにより、上記のような透光性LuAG焼結体が得られる。
前記焼成は、真空雰囲気下、1700℃以上1900℃以下で焼成することが好ましい。
焼成温度が1700℃未満の場合、焼結体を十分に緻密化させることができない。
一方、焼成温度が1900℃を超える場合、粒界で異相が析出し、焼結体の透明度が低下する。
焼成温度が1700℃未満の場合、焼結体を十分に緻密化させることができない。
一方、焼成温度が1900℃を超える場合、粒界で異相が析出し、焼結体の透明度が低下する。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
下記表1の実施例および比較例に示す各条件にて、LuAG焼結体を作製した。具体的な方法は、以下のとおりである。
まず、純度99.9%、平均粒径0.5μmのPr6O11粉末と、純度99.9%、平均粒径0.2μmのLu2O3粉末と、純度99.9%、平均粒径0.3μmのAl2O3粉末に正珪酸エチルを所定量添加し、さらに、エタノール、アクリル系バインダを添加し、ナイロンボールを用いたボールミルにて、15時間混合した。なお、前記平均粒径は、マイクロトラック法にて測定した値である。
下記表1の実施例および比較例に示す各条件にて、LuAG焼結体を作製した。具体的な方法は、以下のとおりである。
まず、純度99.9%、平均粒径0.5μmのPr6O11粉末と、純度99.9%、平均粒径0.2μmのLu2O3粉末と、純度99.9%、平均粒径0.3μmのAl2O3粉末に正珪酸エチルを所定量添加し、さらに、エタノール、アクリル系バインダを添加し、ナイロンボールを用いたボールミルにて、15時間混合した。なお、前記平均粒径は、マイクロトラック法にて測定した値である。
得られたスラリーから、スプレードライヤを用いて、平均粒径60μmの造粒粉を作製した。
この造粒粉を30MPaでの一軸金型成形、さらに、150MPaでの冷間静水圧成形(CIP)により、成形体とした後、大気中で脱脂処理を行った。
得られた脱脂体を、真空雰囲気下(10-2Pa以下)、所定温度で3時間焼成し、焼結体を得た。
この造粒粉を30MPaでの一軸金型成形、さらに、150MPaでの冷間静水圧成形(CIP)により、成形体とした後、大気中で脱脂処理を行った。
得られた脱脂体を、真空雰囲気下(10-2Pa以下)、所定温度で3時間焼成し、焼結体を得た。
この焼結体を直径20mm、厚さ5mmの両面光学研磨品に加工し、分光光度計を用いて、波長300〜1800nmにおける直線透過率を測定した。
この測定結果のうち、波長400nmにおける直線透過率を表1に示す。
また、シンチレーション性能評価を行った。放射線源には137Cs密封線源(線量1MBe)、蛍光検出には光電子倍増管(浜松ホトニクス株式会社製 R6231)を用いた。蛍光減数時間はデジタルオシロスコープ(日本テクトロニクス株式会社製 DPO4054)にて測定し、発光量およびエネルギー分解能は、マルチチャンネルアナライザ(セイコー・イージーアンドジー株式会社製 MCA7600)にて測定した。
蛍光減数時間、発光量、エネルギー分解能の測定結果を、表1に併せて示す。
なお、同一形状(直径20mm、厚さ5mm)に加工したBGO単結晶を、発光量のリファレンスとした。
この測定結果のうち、波長400nmにおける直線透過率を表1に示す。
また、シンチレーション性能評価を行った。放射線源には137Cs密封線源(線量1MBe)、蛍光検出には光電子倍増管(浜松ホトニクス株式会社製 R6231)を用いた。蛍光減数時間はデジタルオシロスコープ(日本テクトロニクス株式会社製 DPO4054)にて測定し、発光量およびエネルギー分解能は、マルチチャンネルアナライザ(セイコー・イージーアンドジー株式会社製 MCA7600)にて測定した。
蛍光減数時間、発光量、エネルギー分解能の測定結果を、表1に併せて示す。
なお、同一形状(直径20mm、厚さ5mm)に加工したBGO単結晶を、発光量のリファレンスとした。
さらに、上記測定後の焼結体を洗浄した後、ICP発光分光分析にて、Lu,Pr,Al,Siの各含有濃度を測定し、LuとPrの合計含有量Xと、AlとSiの合計含有量Yとのモル比X/Yを求めた。これらの値も、表1に併せて示す。
表1から分かるように、本発明によれば、熱間等方加圧等の加圧成形を用いずに、Prの含有濃度が0.02重量%以上0.5重量%以下、Siの含有濃度が20重量ppm以上300重量ppm以下であり、厚さ5mmでの可視光帯域波長300〜800nmにおける直線透過率が60%以上の透光性LAG焼結体を得ることができる。
また、得られた透光性LuAG焼結体は、同条件にて測定したBGOの2倍以上の蛍光を示し、このときの蛍光減衰時間が30ns、エネルギー分解能が10%以下であることが認められた。
また、得られた透光性LuAG焼結体は、同条件にて測定したBGOの2倍以上の蛍光を示し、このときの蛍光減衰時間が30ns、エネルギー分解能が10%以下であることが認められた。
Claims (9)
- プラセオジムおよびシリコンを含有し、厚さ5mmでの波長300〜800mmの光の特異吸収以外の直線透過率が60%以上であることを特徴とする透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 前記プラセオジムの含有濃度が0.02重量%以上0.5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 前記シリコンの含有濃度が20重量ppm以上300重量ppm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- ルテチウムとプラセオジムの合計含有量Xと、アルミニウムとシリコンの合計含有量Yとのモル比X/Yが、0.599以上0.601以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 放射線照射時の蛍光減衰時間が30ns以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 放射線照射時のエネルギー分解能が10%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 放射線照射時の発光量が同条件にて測定した酸化ビスマスゲルマニウムの2倍以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体を製造する方法であって、
それぞれの純度が99.9重量%以上であるアルミナ、酸化ルテチウムおよび酸化プラセオジムの粉末原料を混合し、焼結体中にシリコンが20重量ppm以上300重量ppm以下残存する量のシリコンまたはシリコン含有化合物を添加して焼成すること特徴とする透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体の製造方法。 - 前記焼成は、真空雰囲気下、1700℃以上1900℃以下で行うこと特徴とする請求項8記載の透光性酸化ルテチウムアルミニウムガーネット焼結体の製造方法。
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2008
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