JP2594884Y2 - 一方向クラッチ用リボンスプリング - Google Patents
一方向クラッチ用リボンスプリングInfo
- Publication number
- JP2594884Y2 JP2594884Y2 JP1992026736U JP2673692U JP2594884Y2 JP 2594884 Y2 JP2594884 Y2 JP 2594884Y2 JP 1992026736 U JP1992026736 U JP 1992026736U JP 2673692 U JP2673692 U JP 2673692U JP 2594884 Y2 JP2594884 Y2 JP 2594884Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic
- sprag
- ribbon spring
- way clutch
- sprags
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
- Springs (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、スプラグ同期型の一
方向クラッチに使用されるリボンスプリングに関するも
のである。
方向クラッチに使用されるリボンスプリングに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】スプラグ同期型の一方向クラッチは、図
6に示すように、内輪10と外輪11の間に、内側保持
器12と外側保持器13によって多数のスプラグ14を
保持し、その内外側の保持器12、13の間にリボンス
プリング1を嵌め、そのリボンスプリング1により各ス
プラグ14に矢印方向のモーメントを与えて、内輪10
と外輪11の表面に各スプラグ14を接触させている。
6に示すように、内輪10と外輪11の間に、内側保持
器12と外側保持器13によって多数のスプラグ14を
保持し、その内外側の保持器12、13の間にリボンス
プリング1を嵌め、そのリボンスプリング1により各ス
プラグ14に矢印方向のモーメントを与えて、内輪10
と外輪11の表面に各スプラグ14を接触させている。
【0003】上記リボンスプリング1は、図7及び図8
に示すようにリボン状の金属薄板に一定のピッチのスプ
ラグ挿入孔2を形成し、そのスプラグ挿入孔2の一方の
側辺に弾性舌片3を設けている。また、上記弾性舌片3
とリボンスプリングの両側辺4、4には、それらに弾性
力を与えるわん曲部5、6が形成され、この弾性舌片3
が各スプラグ14の側面に接触して上記方向にスプラグ
14を付勢している。
に示すようにリボン状の金属薄板に一定のピッチのスプ
ラグ挿入孔2を形成し、そのスプラグ挿入孔2の一方の
側辺に弾性舌片3を設けている。また、上記弾性舌片3
とリボンスプリングの両側辺4、4には、それらに弾性
力を与えるわん曲部5、6が形成され、この弾性舌片3
が各スプラグ14の側面に接触して上記方向にスプラグ
14を付勢している。
【0004】上記の一方向クラッチにおいては、内輪1
0と外輪11が係合方向に相対回転し、内側保持器12
と外側保持器13が相対回転すると、各スプラグ14が
図6の状態とは逆方向に傾き、内輪10と外輪11間に
ロックする。また、内輪10と外輪11が上記とは逆方
向に回転すると、内外側の保持器12、13の相対回転
によってスプラグ14が噛込み状態から外れ、スプラグ
14は空回りする。
0と外輪11が係合方向に相対回転し、内側保持器12
と外側保持器13が相対回転すると、各スプラグ14が
図6の状態とは逆方向に傾き、内輪10と外輪11間に
ロックする。また、内輪10と外輪11が上記とは逆方
向に回転すると、内外側の保持器12、13の相対回転
によってスプラグ14が噛込み状態から外れ、スプラグ
14は空回りする。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来のリボ
ンスプリング1においては、各弾性舌片3の幅や長さ寸
法を同一に形成し、かつ、図8のようにスプラグ14に
対する各弾性舌片3の曲げ角度を同一にして、各弾性舌
片3から各スプラグ14に同じ大きさの弾性力が付与さ
れるようにしている。
ンスプリング1においては、各弾性舌片3の幅や長さ寸
法を同一に形成し、かつ、図8のようにスプラグ14に
対する各弾性舌片3の曲げ角度を同一にして、各弾性舌
片3から各スプラグ14に同じ大きさの弾性力が付与さ
れるようにしている。
【0006】ところが、上記のように各スプラグ3を全
て同じ弾性力で付勢する構造では、クラッチが空転する
時スプラグ14と内外輪10、11間のフリクションが
大きくなり、空転時のトルクが大きくなる場合がある。
このようなクラッチ空転時のトルクは、一方向クラッチ
の特性を利用して各種機器の作動を行う場合に空回り時
の回転抵抗を生じさせ、動力損失を大きくする問題があ
る。
て同じ弾性力で付勢する構造では、クラッチが空転する
時スプラグ14と内外輪10、11間のフリクションが
大きくなり、空転時のトルクが大きくなる場合がある。
このようなクラッチ空転時のトルクは、一方向クラッチ
の特性を利用して各種機器の作動を行う場合に空回り時
の回転抵抗を生じさせ、動力損失を大きくする問題があ
る。
【0007】そこで、この考案は、クラッチの同期性を
維持しつつ空転時のトルクを減少させることができるリ
ボンスプリングを提供することを目的としている。
維持しつつ空転時のトルクを減少させることができるリ
ボンスプリングを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この考案は、リボン状の弾性薄板に所定ピッ
チで複数のスプラグ挿入孔を形成し、その各スプラグ挿
入孔の一側辺に、スプラグの側面と接触して所定方向の
モーメントをスプラグに付与する弾性舌片を設けた一方
向クラッチ用リボンスプリングにおいて、上記複数の弾
性舌片のうち、数カ所の弾性舌片のスプラグに対する変
形量を、他の弾性舌片の変形量と異ならせ、弾性力を弱
めた弾性舌片を一か所に集中させず、適当な間隔におい
て配列させることで、各弾性舌片の間で部分的に変化さ
せた構成を採用したものである。
するため、この考案は、リボン状の弾性薄板に所定ピッ
チで複数のスプラグ挿入孔を形成し、その各スプラグ挿
入孔の一側辺に、スプラグの側面と接触して所定方向の
モーメントをスプラグに付与する弾性舌片を設けた一方
向クラッチ用リボンスプリングにおいて、上記複数の弾
性舌片のうち、数カ所の弾性舌片のスプラグに対する変
形量を、他の弾性舌片の変形量と異ならせ、弾性力を弱
めた弾性舌片を一か所に集中させず、適当な間隔におい
て配列させることで、各弾性舌片の間で部分的に変化さ
せた構成を採用したものである。
【0009】
【作用】上記の構造においては、弾性舌片の一部分の弾
性力を従来のものより弱めると、その弾性舌片の部分に
おいてスプラグを内外輪の表面に押し付ける力が小さく
なり、空転時のトルクが減少する。
性力を従来のものより弱めると、その弾性舌片の部分に
おいてスプラグを内外輪の表面に押し付ける力が小さく
なり、空転時のトルクが減少する。
【0010】また、弾性力の強い弾性舌片の付勢によっ
てスプラグがロックすると、他の部分のスプラグが内側
保持器と外側保持器の動きによってロックしたスプラグ
と同様の動きをし、ロックする。このため、全てのスプ
ラグはほぼ同時にロックと離脱を行い、クラッチの同期
性が維持される。
てスプラグがロックすると、他の部分のスプラグが内側
保持器と外側保持器の動きによってロックしたスプラグ
と同様の動きをし、ロックする。このため、全てのスプ
ラグはほぼ同時にロックと離脱を行い、クラッチの同期
性が維持される。
【0011】
【実施例】図1及び図2はこの考案の第1の実施例を示
している。このリボンスプリング1は、リボン状の金属
薄板に一定ピッチで多数のスプラグ挿入孔2を形成し、
その各スプラグ挿入孔2の側辺にそれぞれ弾性舌片3を
設けており、その多数の弾性舌片3のうち、数ケ所の弾
性舌片3aのスプラグ14に対する変形量を、他の弾性
舌片3bの変形量と異ならせている。
している。このリボンスプリング1は、リボン状の金属
薄板に一定ピッチで多数のスプラグ挿入孔2を形成し、
その各スプラグ挿入孔2の側辺にそれぞれ弾性舌片3を
設けており、その多数の弾性舌片3のうち、数ケ所の弾
性舌片3aのスプラグ14に対する変形量を、他の弾性
舌片3bの変形量と異ならせている。
【0012】すなわち、上記の数ケ所の弾性舌片3a
は、リボンスプリング1の両側片4に対してわん曲部5
から内向きに屈曲されており、それ以外の弾性舌片3b
は、従来構造と同様にリボンスプリング1の両側片4と
ほぼ平行に沿うように曲げられている。
は、リボンスプリング1の両側片4に対してわん曲部5
から内向きに屈曲されており、それ以外の弾性舌片3b
は、従来構造と同様にリボンスプリング1の両側片4と
ほぼ平行に沿うように曲げられている。
【0013】上記の構造で成るリボンスプリング1は、
図3に示すように一方向クラッチに組込んだ場合、内向
きに屈曲した弾性舌片3aとスプラグ14aとの接触位
置が後退するため、その部分でスプラグ14aに加わる
弾性力が小さくなる。したがって、その弾性力の減少分
だけ内輪10及び外輪11とスプラグ14aとの間のフ
リクションが小さくなり、空転トルクが減少する。
図3に示すように一方向クラッチに組込んだ場合、内向
きに屈曲した弾性舌片3aとスプラグ14aとの接触位
置が後退するため、その部分でスプラグ14aに加わる
弾性力が小さくなる。したがって、その弾性力の減少分
だけ内輪10及び外輪11とスプラグ14aとの間のフ
リクションが小さくなり、空転トルクが減少する。
【0014】一方、上記の弾性舌片3a以外の弾性舌片
3bは、従来構造と同じ弾性力でスプラグ14を押し付
けるために、内輪10と外輪11が係合方向に相対回転
した場合、その部分のスプラグ14bが即座にロックす
る。このスプラグ14bのロックと共に、内側保持器1
2と外側保持器13が相対回転するために、その両保持
器12、13の回転作用により他の部分のスプラグ14
aもスプラグ14bと同様の動きをし、同時にロックす
る。
3bは、従来構造と同じ弾性力でスプラグ14を押し付
けるために、内輪10と外輪11が係合方向に相対回転
した場合、その部分のスプラグ14bが即座にロックす
る。このスプラグ14bのロックと共に、内側保持器1
2と外側保持器13が相対回転するために、その両保持
器12、13の回転作用により他の部分のスプラグ14
aもスプラグ14bと同様の動きをし、同時にロックす
る。
【0015】図4は第2の実施例を示す。この例では、
数ケ所の弾性舌片3aの幅寸法Wを他の弾性舌片3bの
幅よりも小さくし、弾性力を弱めている。
数ケ所の弾性舌片3aの幅寸法Wを他の弾性舌片3bの
幅よりも小さくし、弾性力を弱めている。
【0016】また、図5は第3の実施例を示し、この例
では数ケ所の弾性舌片3aの長さ寸法Lを他の弾性舌片
3bの長さよりも小さく形成し、弾性力を小さくしてい
る。
では数ケ所の弾性舌片3aの長さ寸法Lを他の弾性舌片
3bの長さよりも小さく形成し、弾性力を小さくしてい
る。
【0017】なお、上記の実施例では、数ケ所の弾性舌
片に限って弾性力を弱めたが、その弱める数は、弾性力
の大きい弾性舌片によるスプラグの保持力によって決め
られる。すなわち、一部分の弾性力の大きい弾性舌片に
よってスプラグを確実にロックできるように保持できれ
ば、それ以外の全ての弾性舌片の弾性力を弱めても内外
の保持器によって各スプラグが噛み込み、同期性に差し
つかえがない。また、弾性力を弱める弾性舌片は一ケ所
に集中させずに、適当な間隔をおいて配列するようにし
てもよい。
片に限って弾性力を弱めたが、その弱める数は、弾性力
の大きい弾性舌片によるスプラグの保持力によって決め
られる。すなわち、一部分の弾性力の大きい弾性舌片に
よってスプラグを確実にロックできるように保持できれ
ば、それ以外の全ての弾性舌片の弾性力を弱めても内外
の保持器によって各スプラグが噛み込み、同期性に差し
つかえがない。また、弾性力を弱める弾性舌片は一ケ所
に集中させずに、適当な間隔をおいて配列するようにし
てもよい。
【0018】さらに、上記の各実施例では、弾性舌片の
変形量や寸法をそれぞれ変化させて弾性力を弱めた例を
示したが、それらを互いに組合わせて弾性力を変化させ
るようにしてもよい。
変形量や寸法をそれぞれ変化させて弾性力を弱めた例を
示したが、それらを互いに組合わせて弾性力を変化させ
るようにしてもよい。
【0019】
【効果】以上のように、この考案のリボンスプリング
は、クラッチの同期性を維持しつつ空転時のトルクを低
減できるので、一方向クラッチの回転の切換えを正確に
行えると共に、動力損失の少ない回転特性が得られる効
果がある。
は、クラッチの同期性を維持しつつ空転時のトルクを低
減できるので、一方向クラッチの回転の切換えを正確に
行えると共に、動力損失の少ない回転特性が得られる効
果がある。
【図1】第1実施例のリボンスプリングの一部を示す平
面図
面図
【図2】同上の縦断側面図
【図3】一方向クラッチを示す縦断正面図
【図4】第2実施例を示す平面図
【図5】第3実施例を示す平面図
【図6】従来の一方向クラッチを示す縦断正面図
【図7】従来のリボンスプリングを示す平面図
【図8】同上の縦断側面図
1 リボンスプリング 2 スプリング挿入孔 3a、3b 弾性舌片 5、6 わん曲部 10 内輪 11 外輪 12 内側保持器 13 外側保持器 14a、14b スプラグ
Claims (1)
- 【請求項1】 リボン状の弾性薄板に所定ピッチで複数
のスプラグ挿入孔を形成し、その各スプラグ挿入孔の一
側辺に、スプラグの側面と接触して所定方向のモーメン
トをスプラグに付与する弾性舌片を設けた一方向クラッ
チ用リボンスプリングにおいて、上記複数の弾性舌片の
うち、数カ所の弾性舌片のスプラグに対する変形量を、
他の弾性舌片の変形量と異ならせ、弾性力を弱めた弾性
舌片を一か所に集中させず、適当な間隔において配列さ
せることで、各弾性舌片の間で部分的に変化させたこと
を特徴とする一方向クラッチ用リボンスプリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992026736U JP2594884Y2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用リボンスプリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992026736U JP2594884Y2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用リボンスプリング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586044U JPH0586044U (ja) | 1993-11-19 |
JP2594884Y2 true JP2594884Y2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=12201595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992026736U Expired - Fee Related JP2594884Y2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用リボンスプリング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594884Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20050086958A (ko) * | 2003-01-09 | 2005-08-30 | 고요 세이코 가부시키가이샤 | 일방향 클러치용 스프링 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02141731U (ja) * | 1989-04-17 | 1990-11-29 |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP1992026736U patent/JP2594884Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0586044U (ja) | 1993-11-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |