JP2594801Y2 - ハーネスプロテクタ - Google Patents
ハーネスプロテクタInfo
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- JP2594801Y2 JP2594801Y2 JP1992052225U JP5222592U JP2594801Y2 JP 2594801 Y2 JP2594801 Y2 JP 2594801Y2 JP 1992052225 U JP1992052225 U JP 1992052225U JP 5222592 U JP5222592 U JP 5222592U JP 2594801 Y2 JP2594801 Y2 JP 2594801Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、自動車のフロ
ントピラーなどの車体に形成された挿通孔に取り付け
て、この挿通孔に挿通したハーネスなどを保護するため
に用いるハーネスプロテクタに関する。
ントピラーなどの車体に形成された挿通孔に取り付け
て、この挿通孔に挿通したハーネスなどを保護するため
に用いるハーネスプロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、挿通孔の孔縁からハーネスを保護
するハーネスプロクテクタとしては、例えば、図5に示
すようなグロメット103が知られている。このグロメ
ット103は、ハーネス102に予め取り付けておき、
ハーネスコネクタ101を結線後、ハーネスコネクタ1
01を図示を省略した挿通孔からピラーのような車体の
空間部に挿入し、その後、グロメット103を挿通孔に
装着して、このグロメット103により挿通孔を塞ぐ。
したがって、ハーネスコネクタ101が、車体の空間部
から車室側へ出てくることがなく、また、ハーネス10
2が挿通孔の孔縁で傷つくこともない。
するハーネスプロクテクタとしては、例えば、図5に示
すようなグロメット103が知られている。このグロメ
ット103は、ハーネス102に予め取り付けておき、
ハーネスコネクタ101を結線後、ハーネスコネクタ1
01を図示を省略した挿通孔からピラーのような車体の
空間部に挿入し、その後、グロメット103を挿通孔に
装着して、このグロメット103により挿通孔を塞ぐ。
したがって、ハーネスコネクタ101が、車体の空間部
から車室側へ出てくることがなく、また、ハーネス10
2が挿通孔の孔縁で傷つくこともない。
【0003】また、他の従来技術として、図6に示すよ
うなグロメット104も知られている(実開昭64−5
4718号公報参照)。このグロメット104は、複数
のハーネス102あるいはケーブル108を挿通する際
に使用でき、グロメット104の中央にハーネス102
を挿通する穴部105が形成され、この穴部105の周
囲に設けられた環状フランジ部106および環状フラン
ジ部106下面に設けられた壁部107により図外の挿
通孔に装着するようになっている。このグロメット10
4は、予め挿通孔に装着しておいて、ハーネスコネクタ
101を、挿通孔の外部で結線した後に穴部105から
内部に押し込み、また、ケーブル108も、後から挿通
させるというようにして使用する。
うなグロメット104も知られている(実開昭64−5
4718号公報参照)。このグロメット104は、複数
のハーネス102あるいはケーブル108を挿通する際
に使用でき、グロメット104の中央にハーネス102
を挿通する穴部105が形成され、この穴部105の周
囲に設けられた環状フランジ部106および環状フラン
ジ部106下面に設けられた壁部107により図外の挿
通孔に装着するようになっている。このグロメット10
4は、予め挿通孔に装着しておいて、ハーネスコネクタ
101を、挿通孔の外部で結線した後に穴部105から
内部に押し込み、また、ケーブル108も、後から挿通
させるというようにして使用する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の従来技術にあっては、挿通孔に挿通されるハーネス
は1本に限られ、挿通孔にハーネスと他のケーブル類
(アンテナケーブル等)を挿通する場合には対応できな
いという問題点があった。
者の従来技術にあっては、挿通孔に挿通されるハーネス
は1本に限られ、挿通孔にハーネスと他のケーブル類
(アンテナケーブル等)を挿通する場合には対応できな
いという問題点があった。
【0005】また、上記後者の従来技術にあっては、挿
通孔にハーネス102と他のケーブル類108を挿通す
るのに対応できるものの、ハーネスコネクタ101を結
線後に穴部105から押し込むようにしているため、穴
部105をハーネスコネクタ101よりも大きく形成す
る必要があり、こうすると、ハーネスコネクタ101が
穴部105から外部(車室)にずり落ちることとなっ
て、別途に、ハーネス102を固定するための固定クリ
ップ109などを設定する必要があるという問題点があ
った。
通孔にハーネス102と他のケーブル類108を挿通す
るのに対応できるものの、ハーネスコネクタ101を結
線後に穴部105から押し込むようにしているため、穴
部105をハーネスコネクタ101よりも大きく形成す
る必要があり、こうすると、ハーネスコネクタ101が
穴部105から外部(車室)にずり落ちることとなっ
て、別途に、ハーネス102を固定するための固定クリ
ップ109などを設定する必要があるという問題点があ
った。
【0006】ちなみに、後者の従来技術で、結線の後に
ハーネスコネクタ101が穴部105から出てこないよ
うにするために、穴部105の大きさをハーネスコネク
タ101よりも小さくすることが考えられる。この場
合、ハーネスコネクタ101を穴部105に通すことが
できないから、前者の従来技術と同様に、予め、グロメ
ット104をハーネス102に取り付けておく必要があ
る。このため、その分だけ工数が増すという問題点があ
り、しかも、ハーネス102に対して穴部105が大き
いため、グロメット104がハーネス102に固定され
ずに移動してしまい、ハーネス102を配索する際や、
ケーブル108などを通す際に、グロメット104をハ
ーネスコネクタ101の近傍位置まで移動させる必要が
あり、作業性が悪いという問題点を有している。
ハーネスコネクタ101が穴部105から出てこないよ
うにするために、穴部105の大きさをハーネスコネク
タ101よりも小さくすることが考えられる。この場
合、ハーネスコネクタ101を穴部105に通すことが
できないから、前者の従来技術と同様に、予め、グロメ
ット104をハーネス102に取り付けておく必要があ
る。このため、その分だけ工数が増すという問題点があ
り、しかも、ハーネス102に対して穴部105が大き
いため、グロメット104がハーネス102に固定され
ずに移動してしまい、ハーネス102を配索する際や、
ケーブル108などを通す際に、グロメット104をハ
ーネスコネクタ101の近傍位置まで移動させる必要が
あり、作業性が悪いという問題点を有している。
【0007】本考案は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、挿通孔の孔縁からハーネスなどを保護
するハーネスプロクテクタであって、挿通孔に複数のハ
ーネスを挿通するのに対応でき、しかも、ハーネスコネ
クタがずり落ちるのを防止できるようにすることを目的
としている。
なされたもので、挿通孔の孔縁からハーネスなどを保護
するハーネスプロクテクタであって、挿通孔に複数のハ
ーネスを挿通するのに対応でき、しかも、ハーネスコネ
クタがずり落ちるのを防止できるようにすることを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本考案では、ハ
ーネスプロクテクタでは、片開きの穴と、この穴の開口
幅を挿通するハーネスの幅以下に形成する突起部とを設
けて上記目的を達成するようにした。
ーネスプロクテクタでは、片開きの穴と、この穴の開口
幅を挿通するハーネスの幅以下に形成する突起部とを設
けて上記目的を達成するようにした。
【0009】すなわち、本考案のハーネスプロテクタ
は、車体に開口された挿通孔(2)の周縁を覆うプロテ
クタ基部(11)と、このプロテクタ基部(11)を挿
通孔(2)に取り付けるためプロテクタ基部(11)に
形成された係止爪(11e)と、プロテクタ基部(1
1)に開口されてハーネス類を挿通する穴(12)とを
備えたハーネスプロテクタであって、前記穴(12)
が、プロテクタ基部(11)の端縁に達して外部に開放
された片開き形状に形成されているとともに、この開放
端の幅寸法が前記ハーネス類の幅寸法よりも大きな寸法
に形成され、前記穴(12)の開放端を除く穴(12)
の外側には、穴(12)の縁から前記挿通孔(2)の周
縁に延在するフランジ部(11d)が形成され、前記穴
(12)の開放幅をハーネス類の幅よりも小さく狭めた
幅狭開口部(15)を形成する突起部(13)が前記プ
ロテクタ基部(11)に突出形成されて、前記穴(1
2)に、プロテクタ基部(11)と突起部(13)と幅
狭開口部(15)とで囲まれたハーネス挿通用穴部(1
2a)が形成され、このハーネス挿通用穴部(12a)
が、ハーネス類に取り付けられているハーネスコネクタ
(3a)が貫通できない大きさであるとともに、前記突
起部(13)から穴底部分までの寸法である奥行き寸法
が前記ハーネス類の径寸法よりも大きな寸法を有して形
成され、前記突起部(13)は、前記幅狭開口部(1
5)の幅を、前記ハーネス類の幅よりも広げるだけ弾性
変形可能に形成され、前記係止爪(11e)は、前記ハ
ーネス挿通用穴部(12a)を前記挿通孔(2)の周縁
よりも内側に配置させて挿通孔(2)に取付可能であ
り、かつ、挿通孔(2)に対してハーネス類の軸方向と
同一方向に挿入されて挿通孔(2)の周縁部(2a)に
係止するように前記フランジ部(11d)の裏面側に突
出して形成されている構成とした。
は、車体に開口された挿通孔(2)の周縁を覆うプロテ
クタ基部(11)と、このプロテクタ基部(11)を挿
通孔(2)に取り付けるためプロテクタ基部(11)に
形成された係止爪(11e)と、プロテクタ基部(1
1)に開口されてハーネス類を挿通する穴(12)とを
備えたハーネスプロテクタであって、前記穴(12)
が、プロテクタ基部(11)の端縁に達して外部に開放
された片開き形状に形成されているとともに、この開放
端の幅寸法が前記ハーネス類の幅寸法よりも大きな寸法
に形成され、前記穴(12)の開放端を除く穴(12)
の外側には、穴(12)の縁から前記挿通孔(2)の周
縁に延在するフランジ部(11d)が形成され、前記穴
(12)の開放幅をハーネス類の幅よりも小さく狭めた
幅狭開口部(15)を形成する突起部(13)が前記プ
ロテクタ基部(11)に突出形成されて、前記穴(1
2)に、プロテクタ基部(11)と突起部(13)と幅
狭開口部(15)とで囲まれたハーネス挿通用穴部(1
2a)が形成され、このハーネス挿通用穴部(12a)
が、ハーネス類に取り付けられているハーネスコネクタ
(3a)が貫通できない大きさであるとともに、前記突
起部(13)から穴底部分までの寸法である奥行き寸法
が前記ハーネス類の径寸法よりも大きな寸法を有して形
成され、前記突起部(13)は、前記幅狭開口部(1
5)の幅を、前記ハーネス類の幅よりも広げるだけ弾性
変形可能に形成され、前記係止爪(11e)は、前記ハ
ーネス挿通用穴部(12a)を前記挿通孔(2)の周縁
よりも内側に配置させて挿通孔(2)に取付可能であ
り、かつ、挿通孔(2)に対してハーネス類の軸方向と
同一方向に挿入されて挿通孔(2)の周縁部(2a)に
係止するように前記フランジ部(11d)の裏面側に突
出して形成されている構成とした。
【0010】
【作用】ハーネスプロテクタの装着手順について説明す
る。
る。
【0011】まず、ハーネスやケーブルなどのハーネス
類を、車体に開口された挿通孔に挿通させ、ハーネスコ
ネクタは、結線後に挿通孔の奥に押し込む。次に、挿通
孔の外側に位置するハーネス類を、ハーネスプロテクタ
の突起部を弾性変形させて幅狭開口部を広げながらハー
ネス挿通用穴部内に押し込んで挿通状態とし、その後、
ハーネスプロテクタをハーネス類の軸方向と同一方向に
押して取付部を挿通孔の周縁部に取り付け、ハーネスプ
ロテクタを挿通孔に装着する。このように、ハーネスプ
ロテクタは、挿通孔への装着時にハーネス類を挿通させ
るから、前もって挿通させている場合のように、ハーネ
スに対してハーネスプロテクタが移動するといった不具
合はない。
類を、車体に開口された挿通孔に挿通させ、ハーネスコ
ネクタは、結線後に挿通孔の奥に押し込む。次に、挿通
孔の外側に位置するハーネス類を、ハーネスプロテクタ
の突起部を弾性変形させて幅狭開口部を広げながらハー
ネス挿通用穴部内に押し込んで挿通状態とし、その後、
ハーネスプロテクタをハーネス類の軸方向と同一方向に
押して取付部を挿通孔の周縁部に取り付け、ハーネスプ
ロテクタを挿通孔に装着する。このように、ハーネスプ
ロテクタは、挿通孔への装着時にハーネス類を挿通させ
るから、前もって挿通させている場合のように、ハーネ
スに対してハーネスプロテクタが移動するといった不具
合はない。
【0012】以上のようなハーネスプロテクタの装着状
態では、ハーネス挿通用穴部がハーネスコネクタを貫通
できない大きさに形成されているから、ハーネスコネク
タがハーネス挿通用穴部から外部にずり落ちることがな
い。また、ハーネス挿通用穴部が車体に開口された挿通
孔の周縁よりも内側に配置されているから、ハーネス挿
通用穴に挿通されているハーネス類は挿通孔の周縁に触
れることはなく、ハーネス類が、挿通孔の周縁で傷つく
ことはない。
態では、ハーネス挿通用穴部がハーネスコネクタを貫通
できない大きさに形成されているから、ハーネスコネク
タがハーネス挿通用穴部から外部にずり落ちることがな
い。また、ハーネス挿通用穴部が車体に開口された挿通
孔の周縁よりも内側に配置されているから、ハーネス挿
通用穴に挿通されているハーネス類は挿通孔の周縁に触
れることはなく、ハーネス類が、挿通孔の周縁で傷つく
ことはない。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1〜図4の図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0014】まず、構成を説明する。
【0015】図1は本考案実施例のハーネスプロクテク
タ1を示す正面図で、このハーネスプロクテクタ1は、
樹脂の一体成形により形成されている。
タ1を示す正面図で、このハーネスプロクテクタ1は、
樹脂の一体成形により形成されている。
【0016】図中11はプロテクタ基部であって、この
プロテクタ基部11は、取付対象となる車体のフロント
ピラーの下端部に形成した挿通孔2(図3参照)よりも
わずかに小さな外形寸法に形成された外壁11aと、そ
の内側に中空部11bを挟んで二重に形成された内壁1
1cとを備えている。
プロテクタ基部11は、取付対象となる車体のフロント
ピラーの下端部に形成した挿通孔2(図3参照)よりも
わずかに小さな外形寸法に形成された外壁11aと、そ
の内側に中空部11bを挟んで二重に形成された内壁1
1cとを備えている。
【0017】そして、前記内壁11cの内周位置であっ
て、プロテクタ基部11の中央部には、プロテクタ基部
11の端縁部まで延在されて開放された片開き形状(図
では下端部が開いた形状)の穴12が形成され、この穴
12の開放端を除いたこの穴12の外側には、穴12の
縁から前記挿通孔2の周縁部2aを覆って延在するフラ
ンジ部11dが形成されている。
て、プロテクタ基部11の中央部には、プロテクタ基部
11の端縁部まで延在されて開放された片開き形状(図
では下端部が開いた形状)の穴12が形成され、この穴
12の開放端を除いたこの穴12の外側には、穴12の
縁から前記挿通孔2の周縁部2aを覆って延在するフラ
ンジ部11dが形成されている。
【0018】また、前記穴12の開放端部よりも図中上
側の位置には、内壁11cから穴12の内方に向けて、
2つの突起片(突起部)13,13がそれぞれ対向して
突設され、両者の先端部の間に幅狭開口部15が形成さ
れている。そして、前記穴12には、プロテクタ基部1
1と突起片13,13と幅狭開口部15とで囲まれたハ
ーネス挿通用穴部12aが形成されている。なお、この
幅狭開口部15の開口幅は、想像線で示すハーネス3お
よび図外のケーブル4の幅よりも小さな寸法に形成され
ている。また、前記ハーネス挿通用穴部12aは、本実
施例で配索するハーネス3に設けられているハーネスコ
ネクタ3aが貫通できないように、このハーネスコネク
タ3aの外径寸法よりも小さな寸法に形成され、しか
も、図示のように、突起13,13の先端から穴12の
底部分までの寸法である奥行き寸法がハーネス3の径寸
法の数倍の奥行き寸法に形成されている。
側の位置には、内壁11cから穴12の内方に向けて、
2つの突起片(突起部)13,13がそれぞれ対向して
突設され、両者の先端部の間に幅狭開口部15が形成さ
れている。そして、前記穴12には、プロテクタ基部1
1と突起片13,13と幅狭開口部15とで囲まれたハ
ーネス挿通用穴部12aが形成されている。なお、この
幅狭開口部15の開口幅は、想像線で示すハーネス3お
よび図外のケーブル4の幅よりも小さな寸法に形成され
ている。また、前記ハーネス挿通用穴部12aは、本実
施例で配索するハーネス3に設けられているハーネスコ
ネクタ3aが貫通できないように、このハーネスコネク
タ3aの外径寸法よりも小さな寸法に形成され、しか
も、図示のように、突起13,13の先端から穴12の
底部分までの寸法である奥行き寸法がハーネス3の径寸
法の数倍の奥行き寸法に形成されている。
【0019】前記外壁11aの外周部位置には、5か所
に取付部を構成する係止爪11eが設けられている。こ
の係止爪11eは、図2に示すように、外壁11a側に
弾性変形可能に外壁11aに対して斜めに延設され、前
記フランジ部11dの裏面側に突出しており、かつ、そ
の先端には、前記挿通孔2の周縁部2aを係止するため
の係止凹部11fが形成されている。そして、これらの
係止爪11eは、挿通孔2の周縁に係止した取付状態
で、ハーネス挿通用穴部12aが図中2点鎖線で示す挿
通孔2の周縁よりも内側に配置されるような位置関係で
形成されている。なお、図中14は、ハーネスプロテク
タ1を型成形するにあたり、係止爪11eを成形する部
分の型を抜くための穴である。
に取付部を構成する係止爪11eが設けられている。こ
の係止爪11eは、図2に示すように、外壁11a側に
弾性変形可能に外壁11aに対して斜めに延設され、前
記フランジ部11dの裏面側に突出しており、かつ、そ
の先端には、前記挿通孔2の周縁部2aを係止するため
の係止凹部11fが形成されている。そして、これらの
係止爪11eは、挿通孔2の周縁に係止した取付状態
で、ハーネス挿通用穴部12aが図中2点鎖線で示す挿
通孔2の周縁よりも内側に配置されるような位置関係で
形成されている。なお、図中14は、ハーネスプロテク
タ1を型成形するにあたり、係止爪11eを成形する部
分の型を抜くための穴である。
【0020】次に、図3および図4により作用を説明す
る。
る。
【0021】 a)取付作業時 この作業について説明するにあたり、前記挿通孔2に図
外のルームランプに電流を供給するハーネス3と、フロ
ントピラーの上部に設けたアンテナで受信した信号を伝
達するケーブル4とを挿通させる場合について説明す
る。
外のルームランプに電流を供給するハーネス3と、フロ
ントピラーの上部に設けたアンテナで受信した信号を伝
達するケーブル4とを挿通させる場合について説明す
る。
【0022】まず、ピラー内に、ハーネス3およびケー
ブル4を配索して、両者の端部を挿通穴2から車室内へ
引き出す。そして、ハーネス3の端部を、図外のインス
トルメントパネル側から配索されている他のハーネス3
とハーネスコネクタ3aを用いて結線し、その後、ハー
ネスコネクタ3aを挿通孔2からピラー内に押し込ん
で、図3に示す状態とする。
ブル4を配索して、両者の端部を挿通穴2から車室内へ
引き出す。そして、ハーネス3の端部を、図外のインス
トルメントパネル側から配索されている他のハーネス3
とハーネスコネクタ3aを用いて結線し、その後、ハー
ネスコネクタ3aを挿通孔2からピラー内に押し込ん
で、図3に示す状態とする。
【0023】次に、ハーネス3およびケーブル4を、両
突起片13,13をハーネス挿通用穴部12a側に撓ま
せるように弾性変形させて幅狭開口部15を広げてハー
ネス挿通用穴部12aに押し込んで、これらハーネス
3,ケーブル4をハーネス挿通用穴部12aに挿通した
状態とし、その後、係止凹部11fに挿通孔2の周縁部
2aを係止させるまで、ハーネス3,ケーブル4を挿通
孔2に挿通した方向と同じ方向、すなわちハーネス3,
ケーブル4の軸方向と同一方向にハーネスプロテクタ1
を押しハーネスプロテクタ1のプロテクタ基部11を挿
通孔2の中へ押し込む。これにより、周縁部2aをフラ
ンジ部11dと係止凹部11fとで挟持した状態で(図
2参照)、挿通孔2に固定される。
突起片13,13をハーネス挿通用穴部12a側に撓ま
せるように弾性変形させて幅狭開口部15を広げてハー
ネス挿通用穴部12aに押し込んで、これらハーネス
3,ケーブル4をハーネス挿通用穴部12aに挿通した
状態とし、その後、係止凹部11fに挿通孔2の周縁部
2aを係止させるまで、ハーネス3,ケーブル4を挿通
孔2に挿通した方向と同じ方向、すなわちハーネス3,
ケーブル4の軸方向と同一方向にハーネスプロテクタ1
を押しハーネスプロテクタ1のプロテクタ基部11を挿
通孔2の中へ押し込む。これにより、周縁部2aをフラ
ンジ部11dと係止凹部11fとで挟持した状態で(図
2参照)、挿通孔2に固定される。
【0024】 b)装着時 上述のようにしてハーネスプロテクタ1を装着した状態
では、ハーネス挿通用穴部12aは、ハーネスコネクタ
3aが貫通できない大きさであるから、走行時の振動な
どによりハーネスコネクタ3aがハーネス挿通用穴部1
2aを通って外部(車室側)にずり落ちることがない。
また、突起片13,13の先端間の幅狭開口部15の幅
は、ハーネス3およびケーブル4の幅よりも狭い寸法と
なっているから、ハーネス3およびケーブル4が幅狭開
口部15から外へ出てしまうことがなく、これにより、
ハーネス3およびケーブル4が挿通孔2の周縁部2aに
当たることがなく、この周縁部2aに当接することによ
る傷つきや断線を防止できる。
では、ハーネス挿通用穴部12aは、ハーネスコネクタ
3aが貫通できない大きさであるから、走行時の振動な
どによりハーネスコネクタ3aがハーネス挿通用穴部1
2aを通って外部(車室側)にずり落ちることがない。
また、突起片13,13の先端間の幅狭開口部15の幅
は、ハーネス3およびケーブル4の幅よりも狭い寸法と
なっているから、ハーネス3およびケーブル4が幅狭開
口部15から外へ出てしまうことがなく、これにより、
ハーネス3およびケーブル4が挿通孔2の周縁部2aに
当たることがなく、この周縁部2aに当接することによ
る傷つきや断線を防止できる。
【0025】このように、本考案実施例のハーネスプロ
クテクタ1にあっては、一端が開口した穴12に突起1
3,13を形成してハーネスコネクタ3aよりも小さな
寸法のハーネス挿通用穴部12aを形成し、ハーネス3
およびケーブル4を挿通孔2に挿通した後からハーネス
挿通用穴部12aに挿通できるようにしたために、複数
のハーネス類を挿通させることのできる寸法のハーネス
挿通用穴部12aを形成しながらも、ハーネスコネクタ
3aがハーネス挿通用穴部12aからずり落ちてしまう
ことがなく、ハーネス3を固定するための手段を別途設
ける必要がないという効果が得られるとともに、ハーネ
スプロテクタ1を予め、ハーネス3に取り付けておく必
要がなく、作業性がよいという効果が得られる。
クテクタ1にあっては、一端が開口した穴12に突起1
3,13を形成してハーネスコネクタ3aよりも小さな
寸法のハーネス挿通用穴部12aを形成し、ハーネス3
およびケーブル4を挿通孔2に挿通した後からハーネス
挿通用穴部12aに挿通できるようにしたために、複数
のハーネス類を挿通させることのできる寸法のハーネス
挿通用穴部12aを形成しながらも、ハーネスコネクタ
3aがハーネス挿通用穴部12aからずり落ちてしまう
ことがなく、ハーネス3を固定するための手段を別途設
ける必要がないという効果が得られるとともに、ハーネ
スプロテクタ1を予め、ハーネス3に取り付けておく必
要がなく、作業性がよいという効果が得られる。
【0026】また、突起片13,13の先端の間の幅狭
開口部15の幅をハーネス3およびケーブル4の幅より
も狭く形成しているため、ハーネス3およびケーブル4
を挿通孔2に挿通した後から挿通できるようにしながら
も、両者が穴12の開放端部に移動して挿通孔2の周縁
部2aに触れることがないようにして、所期の傷付き防
止性能を得ることができる。
開口部15の幅をハーネス3およびケーブル4の幅より
も狭く形成しているため、ハーネス3およびケーブル4
を挿通孔2に挿通した後から挿通できるようにしながら
も、両者が穴12の開放端部に移動して挿通孔2の周縁
部2aに触れることがないようにして、所期の傷付き防
止性能を得ることができる。
【0027】加えて、実施例では、ハーネスプロテクタ
1に係止爪11eを形成して、挿通孔2への取り付け
が、係止爪11eを弾性変形させるようにプロテクタ基
部11を挿通孔2へ押し込むだけの作業で済むようにし
たため、作業性に優れ、かつ、ハーネス3,ケーブル4
をハーネス挿通穴部12aに挿通する作業およびハーネ
スプロテクタ1を挿通孔2へ押し込む作業は、ハーネス
3,ケーブル4を挿通孔2に挿通されている状態のまま
動かさずに行えるため、ハーネス3,ケーブル4,コネ
クタ3aに引張力が加わることがない。
1に係止爪11eを形成して、挿通孔2への取り付け
が、係止爪11eを弾性変形させるようにプロテクタ基
部11を挿通孔2へ押し込むだけの作業で済むようにし
たため、作業性に優れ、かつ、ハーネス3,ケーブル4
をハーネス挿通穴部12aに挿通する作業およびハーネ
スプロテクタ1を挿通孔2へ押し込む作業は、ハーネス
3,ケーブル4を挿通孔2に挿通されている状態のまま
動かさずに行えるため、ハーネス3,ケーブル4,コネ
クタ3aに引張力が加わることがない。
【0028】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
考案の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本考案に含まれる。
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
考案の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本考案に含まれる。
【0029】例えば、実施例では、突起部として2つの
突起片13を対向して形成したものを示したが、このよ
うな突起片13を、1つだけ設けるようにしてもよい。
さらに、突起部としては、穴12の幅を狭めているとと
もに、幅を広げる方向に弾性変形可能な構成であれば、
例えば、スポンジの塊りを設けるといった他の手段を用
いてもよい。
突起片13を対向して形成したものを示したが、このよ
うな突起片13を、1つだけ設けるようにしてもよい。
さらに、突起部としては、穴12の幅を狭めているとと
もに、幅を広げる方向に弾性変形可能な構成であれば、
例えば、スポンジの塊りを設けるといった他の手段を用
いてもよい。
【0030】
【考案の効果】以上説明してきたように本考案のハーネ
スプロクテクタにあっては、片開きの穴を形成し、か
つ、この穴に、突起部を形成してハーネス挿通用穴部を
形成し、突起部あるいはプロテクタ基部を弾性変形させ
てハーネス挿通用穴部にハーネス類を挿通させることが
できる構成としたため、ハーネス類を予め挿通しておく
ことなく、装着時に複数のハーネス類を簡単に挿通させ
ることができるようにして作業性に優れているという効
果と、ハーネスコネクタがずり落ちるのを防止できると
いう効果と、挿通孔の周縁からハーネス類を保護するこ
とができるという効果とを同時に得ることができる。
スプロクテクタにあっては、片開きの穴を形成し、か
つ、この穴に、突起部を形成してハーネス挿通用穴部を
形成し、突起部あるいはプロテクタ基部を弾性変形させ
てハーネス挿通用穴部にハーネス類を挿通させることが
できる構成としたため、ハーネス類を予め挿通しておく
ことなく、装着時に複数のハーネス類を簡単に挿通させ
ることができるようにして作業性に優れているという効
果と、ハーネスコネクタがずり落ちるのを防止できると
いう効果と、挿通孔の周縁からハーネス類を保護するこ
とができるという効果とを同時に得ることができる。
【図1】本考案実施例のハーネスプロクテクタを示す正
面図である。
面図である。
【図2】図1のS2−S2断面図である。
【図3】本考案実施例のハーネスプロクテクタを挿通孔
に装着する過程を示す斜視図である。
に装着する過程を示す斜視図である。
【図4】本考案実施例のハーネスプロクテクタの装着状
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図5】従来のグロメット(ハーネスプロクテクタ)を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図6】別の従来のグロメット(ハーネスプロクテク
タ)を示す斜視図である。
タ)を示す斜視図である。
1 ハーネスプロクテクタ 11 プロテクタ基部 11e 係止爪 12 穴 12a ハーネス挿通用穴部 13 突起片(突起部) 15 幅狭開口部 2 挿通孔 3 ハーネス 4 ケーブル
Claims (1)
- 【請求項1】 車体に開口された挿通孔(2)の周縁を
覆うプロテクタ基部(11)と、このプロテクタ基部
(11)を挿通孔(2)に取り付けるためプロテクタ基
部(11)に形成された係止爪(11e)と、プロテク
タ基部(11)に開口されてハーネス類を挿通する穴
(12)とを備えたハーネスプロテクタであって、 前記穴(12)が、プロテクタ基部(11)の端縁に達
して外部に開放された片開き形状に形成されているとと
もに、この開放端の幅寸法が前記ハーネス類の幅寸法よ
りも大きな寸法に形成され、前記穴(12)の開放端を除く穴(12)の外側には、
穴(12)の縁から前記挿通孔(2)の周縁に延在する
フランジ部(11d)が形成され、 前記穴(12)の開放幅をハーネス類の幅よりも小さく
狭めた幅狭開口部(15)を形成する突起部(13)が
前記プロテクタ基部(11)に突出形成されて、前記穴
(12)に、プロテクタ基部(11)と突起部(13)
と幅狭開口部(15)とで囲まれたハーネス挿通用穴部
(12a)が形成され、 このハーネス挿通用穴部(12a)が、ハーネス類に取
り付けられているハーネスコネクタ(3a)が貫通でき
ない大きさであるとともに、前記突起部(13)から穴
底部分までの寸法である奥行き寸法が前記ハーネス類の
径寸法よりも大きな寸法を有して形成され、 前記突起部(13)は、前記幅狭開口部(15)の幅
を、前記ハーネス類の幅よりも広げるだけ弾性変形可能
に形成され、 前記係止爪(11e)は、前記ハーネス挿通用穴部(1
2a)を前記挿通孔(2)の周縁よりも内側に配置させ
て挿通孔(2)に取付可能であり、かつ、挿通孔(2)
に対してハーネス類の軸方向と同一方向に挿入されて挿
通孔(2)の周縁部(2a)に係止するように前記フラ
ンジ部(11d)の裏面側に突出して形成されているこ
とを特徴とするハーネスプロクテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992052225U JP2594801Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | ハーネスプロテクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992052225U JP2594801Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | ハーネスプロテクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0612220U JPH0612220U (ja) | 1994-02-15 |
JP2594801Y2 true JP2594801Y2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=12908805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992052225U Expired - Fee Related JP2594801Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | ハーネスプロテクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594801Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5851481U (ja) * | 1981-10-01 | 1983-04-07 | トヨタ自動車株式会社 | ワイヤハ−ネスのプロテクタ− |
JPS6086684U (ja) * | 1983-11-19 | 1985-06-14 | トヨタ自動車株式会社 | ワイヤハ−ネス等の留め具 |
JPS622319U (ja) * | 1985-06-21 | 1987-01-08 |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP1992052225U patent/JP2594801Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0612220U (ja) | 1994-02-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |