JP2593325B2 - 後塩素化塩化ビニル系樹脂の改良方法 - Google Patents

後塩素化塩化ビニル系樹脂の改良方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、後塩素化塩化ビニル系樹脂の初期着色性等
の改善を目的とした改良方法に関し、詳しくは、後塩素
化塩化ビニル系樹脂にニトリロ三酢酸を特定量ドライブ
レンドすることを特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂
の改良方法に関する。
〔従来の技術〕
後塩素化塩化ビニル系樹脂(以下、C−PVCと略称す
ることがある)は、塩化ビニル系樹脂(以下、PVCと略
称することがある)の有する耐候性、難燃性及び耐薬品
性の優れた性質を保持しつつ、PVCの欠点である耐熱性
の不十分さを改良した優れた樹脂である。しかしなが
ら、C−PVCはPVCに比較して軟化温度を高めており、良
好な成形品を得るには、加工時に高温度−高剪断力を必
要とするため、従来のC−PVCでは、加工時の初期に既
に黄色から褐色に着色(以下、初期着色性ということが
ある)し、無色透明の成形品は得難かった。そのため、
従来より上記C−PVCの問題点を解決するために、多く
の検討が行なわれてきた。
例えば、PVCの後塩素化反応終了後、未反応の塩素や
副生物の次亜塩素酸等を除去するために、還元剤を添加
して還元処理する方法(特公昭45−38260号及び特公昭4
8−22997号)、エチレン等のオレフィン系炭化水素で処
理する方法(特公昭45−38261号)、及び、ホウ酸もし
くはホウ酸エステルで処理する方法(特開昭61−255954
号)等が試みられて来た。しかしながら、これらの方法
でも前記の初期着色性の改善が十分ではなかったり、透
明性が損われたりするという問題が残った。
〔発明の解決しようとする問題点〕
本発明者等は、このようなC−PVCの初期着色性及び
透明性の改善のため鋭意研究を行なったところ、C−PV
Cの加熱混練時に前記特定の化合物を極微量添加するこ
とにより、これらの問題点を著しく改善し得ることを見
出し、本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、後塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、ニトリロ三酢酸を0.001〜0.1重量部ドライブレン
ドすることを特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂の改
良方法に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるPVCとしては、塩化ビニル及び必要に
応じて該塩化ビニルと共重合可能な共単量体を(共)重
合することによって得られるものである。
上記の共単量体としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレン、4−メチルペンテン−
1、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系単量体;
例えばフッ化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、フ
ッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロブレ
ン等の塩化ビニル以外のハロゲン化オレフィン系単量
体;例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪酸ビニル
系単量体;例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブロチル、アクリル酸オクチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体;例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチ
ル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等の不飽和
二塩基酸エステル系単量体;例えば、ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル、ビニルフェニルエーテル
等のビニルエーテル系単量体;例えば、スチレン、ビニ
ルトルエン、メトキシスチレン、α−メチルスチレン、
クロルスチレン、ジクロルスチレン、α−ビニルナフタ
レン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸系単量体;例え
ば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン
化ビニル化単量体;例えばビニルケチルケトン、ビニル
ピリジン、フタル酸ジアリル等のその他の不飽和単量
体;等を挙げることができる。
上記共単量体の、塩化ビニル及び該共単量体の合計量
中に占める割合は、約10重量%以下が好ましく、約5重
量%以下がより好ましい。
前記PVCは、例えば懸濁重合、乳化重合、溶液重合及
び塊状重合等によって製造することができ、特に制限さ
れるものではないが、後塩素化に当って塩素ガスとの接
触面積が比較的大きく且つ作業性にも優れている、懸濁
重合によるPVCが好ましい。中でも、セルロース系誘導
体類を懸濁安定剤として用いたPVCは、塩素化時に塩素
ガスのPVC粒子内部への拡散が良いこと、得られるC−P
VCの均質性が高いこと、及び、塩素によって攻撃された
懸濁安定剤などの塩化物、余剰の塩素及び副生塩酸等が
洗浄によって容易に除去し得ること等の優れた性質を有
するので特に好ましい。
上記の如きセルロース系誘導体類としては、例えば、
各種のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースあるいはその
塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどを挙げることができる。
また、このような懸濁重合は、一般に水を媒体として
用いて行ない、前記塩化ビニル及び共単量体と水との割
合は、塩化ビニル及び共単量体の合計100重量部に対し
て、水約80〜約400重量部の範囲がよい。
前記懸濁重合に使用し得る重合触媒としては、公知の
油溶性ラジカル触媒を使用することができ、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、カ
プロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート、ターシアリブチルパーオキシピバレート等の
有機過酸化物;例えば2・2′−アゾビスイソプチロニ
トリル、2・2′−アゾビス−2・4−ジメチルバレロ
ニトリル、2・2′−アゾビス−4−メトキシ−2・4
−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;等をそれぞ
れ単独又は組み合せて使用することができる。上記重合
触媒の使用量は一般に、塩化ビニル及び共単量体の合計
100重量部に対して、約0.01〜約0.3重量部、より好まし
くは約0.01〜約0.15重量部用いるのが良い。
前記懸濁重合において、連鎖移動剤を使用することが
できる。連鎖移動剤は、塩化ビニルの重合に使用するも
のならいかなるものでもよく、例えばシアノ酢酸;アル
キル基C1〜C5のシアノ酢酸アルキルエステル類;ブロモ
酢酸;アルキル基C1〜C8のブロモ酢酸エステル類;アン
トラセン、フエナントレン、フルオレン、9−フエニル
フルオレンなどの芳香族化合物類;パラニトロアニリ
ン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、パラニトロ安
息香酸、パラニトロフエノール、パラニトロトルエン等
の芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テ
トラメチルパラベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体
類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化炭素、
四塩化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロ
モエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメ
タン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペン等
のハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等
のアルデヒド類;アルキルC1〜C18のアルキルメルカプ
タン類;チオフエノール、トルエンメルカプタン等の芳
香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;アルキル基C1
C10のメルカプト酢酸アルキルエステル類;アルキル基C
1〜C12のヒドロキシアルキルメルカプタン類;ピネン、
ターピノレン等のテルペン類;等を挙げることができ
る。
上記連鎖移動剤の使用量は、塩化ビニル及び共単量体
の合計100重量部当り約0.005〜約3.0重量部用いるのが
好ましい。
重合温度としては、一般に約30〜約75℃、好ましくは
約40〜約70℃の範囲が良い。
かくして得られたPVCのうち、C−PVC製造用として特
に好適なものは、粒子径の小さい一次粒子が適度に且つ
ほぼ均一に凝集した多孔性の二次粒子よりなっており、
粒度分布が狭く嵩比重が高く、可塑剤吸収量及び可塑剤
吸収時間が短かいもの、例えば、粒度分布60〜250が9
5重量%以上;嵩比重0.5以上;可塑剤吸収量PVC100重量
部部当り15重量部以上(以下、15PHR以上と略称するこ
とがある);可塑剤吸収時間230秒以下;の如きPVCが良
い。
なお、上記の粒度分布、嵩比重、可塑剤吸収量、可塑
剤吸収時間及び重合度は次のようにして測定する。
粒度分布: JIS.K−6911−1979.3.1に従い、約50gの試料(粉末状
PVC)を採取し、ロータップ式振とう機、JIS.200φ標準
篩で、ロータップ回転数290回/分、打撃数156回/分、
全振幅28mm条件で10分間篩分けをする。次いで、各篩上
に残った試料及び受皿上の試料の重量を測定し、重量%
を算出する。
嵩比重: JIS.K−6721による。
可塑剤吸収量: 試料(粉末状PVC)を25g上皿天秤ではかり、これを乳
鉢に入れ、可塑剤フタル酸ジオクチル(DOP)(JIS.K−
6753に規定したもの)を注射器で1mlずつ(但し、終点
近くでは0.5mlずつ加える)加えてよく混合する。終点
の判定は、混合物を約0.1gをスプーンで取り出し、藁半
紙に挾みその上からスパチュラを当てて、親指で強く15
秒間プレス(台秤で約10Kg)し、藁半紙にoil spotを認
める点とする。その可塑剤の消費量を読み、次式により
可塑剤吸収量を算出する。
ここに、 A:可塑剤の消費量(ml) B:可塑剤の比重 S:PVC試料量(g) 可塑剤吸収時間: 試料80gを上皿灰天秤で秤り取り、これをグリセリン
浴で100±0.2℃に保たれた容器中に入れ、偏心した撹拌
軸が容器の中心の回りを65±5回/分で公転しながら14
0±5回/分で自転する撹拌方式により2分間撹拌す
る。次に予じめ上皿天秤で秤り取った可塑剤、フタル酸
ジオクチル(DOP)(JIS.K−6753に規定したもの)40g
を速やかに上記容器中に添加すると同時に、ストップウ
ォッチをスタートさせ、撹拌を続け、試料が完全に可塑
剤を吸収し終るまでの秒数を測定する。吸収完了点の規
定は、混和物の少量(約1g)を15秒間毎にスプーンで取
り出し二枚の藁半紙にはさみ、その上からスパチュラを
当てて親指で強く15秒間プレスし、該藁半紙にオイルス
ポットを認めなくなる点とする。
重合度: JIS.K−6721のニトロベンゼン溶媒を用いた極限粘度
法による。
PVCの後塩素化反応は、好ましくは前記の如き水性懸
濁重合法で得られたPVCを原料とし、湿式又は乾式法に
おいて塩素ガスの過剰供給下に光照射による光化学反応
及び/又は塩素化助剤を使用する方法によって達成する
ことができ、特に、該PVCを水性媒体中にスラリー状に
分散して後塩素化を行なうのが好ましい。この光化学反
応に使用される光源には、水銀灯、アーク灯、白熱電
灯、螢光灯、カーボンアーク灯等の可視又は紫外光線が
用いられる。この光源を反応物に可及的に近接させ、光
量・反応温度・反応時間を調節することにより、後塩素
化反応を順調に促進させることができる。また、塩素化
助剤としては四塩化チタン、塩化アンチモン、五塩化燐
等の塩化物を用いることができる。
後塩素化反応終了後、それ自体公知の種々の方法によ
って未反応塩素及び副生塩酸等を得られたスラリー状の
C−PVCから除去する。このような塩素及び副生塩酸等
の除去方法としては、例えば、後塩素化反応を行なった
後のスラリーを、撹拌器とジャケットとを備えた反応器
中で強く撹拌しながら、これに窒素または空気を導通す
る方法;後塩素化反応を行なった後のスラリーを過
し、水洗する方法;塩素化反応を行なった後のスラリー
を容器に入れ、真空ポンプで排気する方法;および、後
塩素化反応を行なった後のC−PVCにケーキ層を形成さ
せ、そのケーキ層に水蒸気を直接流通して、水蒸気と共
に未反応の塩素を除去する方法;等が挙げられる。
かくして得られたC−PVCから遠心分離等の公知の方
法により水を除去し、必要に応じて乾燥して粉粒状のC
−PVCを得ることができる。
本発明は、上記の如きC−PVC100重量部に対して、ニ
トリロ三酢酸を0.001〜0.1重量部ドライブレンドするこ
とを特徴とするC−PVCの改良方法に関するものであ
る。
ニトリロ三酢酸のドライブレンドにより、C−PVCの
初期着色性及び透明性の著しい改良が達成できる理由に
ついては詳かではない。しかし、C−PVCの初期着色の
原因の一つとして、C−PVC中極微量含まれている可能
性のある鉄イオン等の金属イオンがC−PVCの加熱溶融
時に分解促進剤或は着色剤として作用することが規定さ
れるが、該化合物はキレート剤としてこのような金属イ
オンを水溶化して除去し易くするか、または、分解促進
剤もしくは着色剤としての活性を失わせるため、上記の
如き効果が達成できるものと考えられる。
ニトリロ三酢酸の添加量は、C−PVC100重量部に対し
て0.001〜0.1重量部が必要であり、0.001〜0.05重量部
用いるのが好ましい。該使用量が、該上限値を超えて多
過ぎるとかえって初期着色が悪化することがあまり好ま
しくなく、また該下限値未満で少なすぎると該化合物の
添加効果が現われず好ましくない。
前記の「ドライブレンドする」とは、乾燥状態のC−
PVCに前記化合物を添加して混合することをいい、例え
ば、ライカイ器、ヘンシェルミキサー等による単純混合
法;例えば、熱ロール、カレンダーロール、押出機、射
出成形機等による加熱混練法などのそれ自体公知の方法
が採用できるが、これらの方法のうち、単純混合法では
ヘンシェルミキサーによる方法、加熱混練法では熱ロー
ル、異方向二軸押出機等による方法が特に好適に利用で
きる。
上記の加熱混練温度としては、一般に160〜210℃、好
ましくは170〜190℃、混練時間は3〜10分程度が好適に
採用できる。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例により、本発明を一層具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例における初期着色
性、透明性及び熱安定性の測定方法は次のとおりであ
る。
(イ) 初期着色性 C−PVCの下記配合物を日本ロール製8in−φ×20in・
二本ロールミルにより、180℃のロール表面温度下で
7分間混練して、約0.55mm厚のシートを得、該シートを
4枚積層して、大竹機械製65tプレス機で190℃で7分
間、50Kg/cm2加圧し、プレス冷却後取出した約2mm厚の
板を、裏面にアルキッドメラニン樹脂標準白板を当てて
CIEシステム分光光度計(マクベスMS−2020:マクベス社
製)で反射光の色差を測定する。なおアルキッドメラミ
ン樹脂標準白板の反射光の値いは、L=93.34、a=−
0.63、b=−0.11である。
C−PVCの初期着色性としては、L値75以上、a値−
5〜+5、b値0〜25であるのが好ましい。
C−PVC配合 C−PVC 100重量部 ジオクチル錫メルカプタイド 3重量部 〔日東化成(株)製〕 エポキシ化大豆油 2重量部 〔アデカ・アーガス(株)製〕 モンタン酸系部分ケン化ワックス 0.5重量部 〔ヘキスト社製〕 ステアリルアルコール 1重量部 〔花王石鹸(株)製〕 MBS樹脂 5重量部 〔三菱レイヨン(株)製〕 (ロ) 透明性 前(イ)項記載の方法により作製した約2mm厚の試料
板を、ヘーズメータ〔DIRECT READING HAZEMETER:
(株)東洋精機製作所製〕を用い、ASTM D−1003に準拠
して次式に従いヘーズを求め、透明性の尺度とする。
C−PVCのヘーズ値としては、8%以下であるのが好
ましい。
(ハ) 熱安定性(黒化時間) 前(イ)項記載の方法により作製した約0.55mm厚のシ
ート状資料を5cm×10cm角に8枚切り取り、該試料を下
記条件にセットされたギヤーオーブン試験機〔GEAR AGI
NG TESTER SHF77S:(株)安田精機製作所製〕中に吊り
下げ、15分毎に該試料を1枚ずつ取り出し、該試料が黒
化した時点を終点とする。
ギヤーオーブン運転条件 槽内温度 200±2℃ 槽内空気置換率 3回/hr. 槽内平均風速 10RPM. 吊り下げ円盤回転数 0.5±0.1m/sec C−PVCの黒化時間としては、90分以上であることが
好ましい。
実施例1 300グラスライニング反応槽に脱イオン水約200Kg及
び粉末状PVC(粒度分布60〜250が98重量%;嵩比重0.
52;可塑剤吸収量15.7PHR;可塑剤吸収時間210秒;重合度
880)約50Kgを仕込み、撹拌してスラリー化した後、約5
5℃まで槽内温度を上げ、窒素ガスにて槽内を置換後塩
素ガスを吹き込み、水銀ランプ(100W高圧水銀ランプ:
東芝SH−100UV.)による紫外線照射下、PVCの塩素化を
行なった。後塩素化反応の進行は、副生塩酸濃度を測定
することにより測ることができるが、得られるC−PVC
の塩素含有量が約66重量%に到達した時点で後塩素化反
応を終了し、窒素ガスにより残存塩素ガスをパージした
後、C−PVCスラリーを十分に水洗した。次いで遠心分
離器を用いて脱水し、乾燥機で約50℃で24時間乾燥して
粒状C−PVCを得た。
得られた粒状C−PVCを用い、前記の(イ)〜(ハ)
の測定法に従って、初期着色性、透明性及び熱安定性を
測定した。但し、(イ)のC−PVC配合において、ニト
リロ三酢酸0.01重量部を添加した。C−PVCの加工条件
及び測定結果は第1表に示す。
実施例2 実施例1において、ニトリロ三酢酸の量を0.01重量部
の代わりに0.005重量部とする以外は実施例1と同様に
して物性測定を行なった。C−PVCの加工条件及び測定
結果は第1表に示す。
比較例1 実施例1において、ニトリロ三酢酸を添加しない以外
は実施例1と同様にして物性測定を行なった。C−PVC
の加工条件及び測定結果は第1表に示す。
比較例2 実施例1において、ニトリロ三酢酸の量を0.01重量部
の代わりに0.5重量部とする以外は実施例1と同様にし
て物性測定を行なった。C−PVCの加工条件及び測定結
果は第1表に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対
    して、ニトリロ三酢酸を0.001〜0.1重量部ドライブレン
    ドすることを特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂の改
    良方法。
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