JP2547024B2 - 後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法 - Google Patents
後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法に
関し、詳しくは、後塩素化塩化ビニル系樹脂を水性媒体
中にスラリー状に分散した状態で、ニトリロ三酢酸を混
合して処理することを特徴とする後塩素化塩化ビニル系
樹脂の後処理方法に関する。
関し、詳しくは、後塩素化塩化ビニル系樹脂を水性媒体
中にスラリー状に分散した状態で、ニトリロ三酢酸を混
合して処理することを特徴とする後塩素化塩化ビニル系
樹脂の後処理方法に関する。
後塩素化塩化ビニル系樹脂(以下、C−PVCと略称す
ることがある)は、塩化ビニル系樹脂(以下、PVCと略
称することがある)の有する耐候性、難燃性及び耐薬品
性の優れた性質を保持しつゝ、PVCの欠点である耐熱性
の不充分さを改良した優れた樹脂である。しかしなが
ら、C−PVCはPVCに比較して軟化温度を高めており、良
好な成形品を得るには、加工時に高温度高剪断力を必要
とするため、従来のC−PVCでは、加工時の初期に既に
黄色から褐色に着色(以下、初期着色性ということがあ
る)し、無色透明の成形品は得難かつた。そのため、従
来より上記C−PVCの問題点を解決するために、多くの
検討が行なわれてきた。
ることがある)は、塩化ビニル系樹脂(以下、PVCと略
称することがある)の有する耐候性、難燃性及び耐薬品
性の優れた性質を保持しつゝ、PVCの欠点である耐熱性
の不充分さを改良した優れた樹脂である。しかしなが
ら、C−PVCはPVCに比較して軟化温度を高めており、良
好な成形品を得るには、加工時に高温度高剪断力を必要
とするため、従来のC−PVCでは、加工時の初期に既に
黄色から褐色に着色(以下、初期着色性ということがあ
る)し、無色透明の成形品は得難かつた。そのため、従
来より上記C−PVCの問題点を解決するために、多くの
検討が行なわれてきた。
例えば、PVCの後塩素化反応終了後、未反応の塩素や
副生物の次亜塩素酸等を除去するために、還元剤を添加
して還元処理する方法(特公昭45−38260号及び特公昭4
8−22997号)、エチレン等のオレフィン系炭化水素で処
理する方法(特公昭45−38261号)、及び、ホウ酸もし
くはホウ酸エステルで処理する方法(特開昭61−255954
号)等が試みられて来た。しかしながら、これらの方法
でも前記の初期着色性の改善が十分ではなかつたり、透
明性が損われたりするという問題が残つた。
副生物の次亜塩素酸等を除去するために、還元剤を添加
して還元処理する方法(特公昭45−38260号及び特公昭4
8−22997号)、エチレン等のオレフィン系炭化水素で処
理する方法(特公昭45−38261号)、及び、ホウ酸もし
くはホウ酸エステルで処理する方法(特開昭61−255954
号)等が試みられて来た。しかしながら、これらの方法
でも前記の初期着色性の改善が十分ではなかつたり、透
明性が損われたりするという問題が残つた。
本発明者等は、このようなC−PVCの初期着色性及び
透明性の改善のため鋭意研究を行なつたところ、PVCの
後塩化反応終了後窒素の吹き込みや水洗等により未反応
塩素及び副生塩酸等を除去して得たC−PVCを、水性媒
体中にスラリー状に分散し、ニトリロ三酢酸を加えて処
理することにより、これらの問題点を著しく改善し得る
ことを見出し、本発明を完成した。
透明性の改善のため鋭意研究を行なつたところ、PVCの
後塩化反応終了後窒素の吹き込みや水洗等により未反応
塩素及び副生塩酸等を除去して得たC−PVCを、水性媒
体中にスラリー状に分散し、ニトリロ三酢酸を加えて処
理することにより、これらの問題点を著しく改善し得る
ことを見出し、本発明を完成した。
なお、上記のニトリロ三酢酸(以下、NTAと略称する
ことがある)は、キレート剤の一種として知られてお
り、また、キレート剤はPVCの安定剤としても知られて
おり、錫系等の熱安定剤、酸化防止剤、潤滑等とともに
加熱混練時などに配合される場合がある。しかしなが
ら、NTAをC−PVCの加熱混練時に配合しても上記の如き
顕著な改善が得られなかつたものである。
ことがある)は、キレート剤の一種として知られてお
り、また、キレート剤はPVCの安定剤としても知られて
おり、錫系等の熱安定剤、酸化防止剤、潤滑等とともに
加熱混練時などに配合される場合がある。しかしなが
ら、NTAをC−PVCの加熱混練時に配合しても上記の如き
顕著な改善が得られなかつたものである。
本発明は、塩化ビニル系樹脂を後塩素化して得られた
後塩素化ビニル系樹脂を水性媒体中にスラリー状に分散
した状態で、ニトリロ三酢酸を混合して処理することを
特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法に関
するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
後塩素化ビニル系樹脂を水性媒体中にスラリー状に分散
した状態で、ニトリロ三酢酸を混合して処理することを
特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法に関
するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる塩化ビニル系樹脂(PVC)としては、
塩化ビニル及び必要に応じて該塩化ビニルと共重合可能
な共単量体を(共)重合することによつて得られるもの
である。
塩化ビニル及び必要に応じて該塩化ビニルと共重合可能
な共単量体を(共)重合することによつて得られるもの
である。
上記の共単量としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレン、4−メチルペンテン−
1、ブタジエン、イソブレン等のオレフィン系単量体;
例えばフツ化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、フ
ツ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロプレ
ン等の塩化ビニル以外のハロゲン化オレフィン系単量
体;例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、パーサチツク酸ビニル等の脂肪酸ビニル
系単量体;例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体;例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチ
ル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等の不飽和
二塩基酸エステル系単量体;例えば、ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル、ビニルフエニルエーテ
ル、等のビニルエーテル系単量体;例えば、スチレン、
ビニルトルエン、メトキシスチレン、α−メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、α−ビニルナ
フタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量
体;例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸系単量
体;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のシアン化ビニル系単量体;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルピリジン、フタル酸ジアリル等のその他の不
飽和単量体;等を挙げることができる。
ン、ブチレン、イソブチレン、4−メチルペンテン−
1、ブタジエン、イソブレン等のオレフィン系単量体;
例えばフツ化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、フ
ツ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロプレ
ン等の塩化ビニル以外のハロゲン化オレフィン系単量
体;例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、パーサチツク酸ビニル等の脂肪酸ビニル
系単量体;例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体;例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチ
ル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等の不飽和
二塩基酸エステル系単量体;例えば、ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル、ビニルフエニルエーテ
ル、等のビニルエーテル系単量体;例えば、スチレン、
ビニルトルエン、メトキシスチレン、α−メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、α−ビニルナ
フタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量
体;例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸系単量
体;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のシアン化ビニル系単量体;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルピリジン、フタル酸ジアリル等のその他の不
飽和単量体;等を挙げることができる。
上記共重合体の、塩化ビニル及び該共単量体の合計量
中に占める割合は、約10重量%以下が好ましく、約5重
量%以下がより好ましい。
中に占める割合は、約10重量%以下が好ましく、約5重
量%以下がより好ましい。
前記PVCは、例えば懸濁重合、乳化重合、溶液重合及
び塊状重合によつて製造することができ、特に制限され
るものではないが、後塩素化に当つて塩素ガスとの接触
面積が比較的大きく且つ作業性にも優れている、懸濁重
合によるPVCが好ましい。中でも、セルロース系誘導体
類を懸濁安定剤として用いたPVCは、塩素化時に塩素ガ
スのPVC粒子内部への拡散が良いこと、得られるC−PVC
の均質性が高いこと、及び、塩素によつて攻撃された懸
濁安定剤などの塩化物、余剰の塩素及び副生塩酸等が洗
浄によつて容易に除去し得ること等の優れた性質を有す
るので特に好ましい。
び塊状重合によつて製造することができ、特に制限され
るものではないが、後塩素化に当つて塩素ガスとの接触
面積が比較的大きく且つ作業性にも優れている、懸濁重
合によるPVCが好ましい。中でも、セルロース系誘導体
類を懸濁安定剤として用いたPVCは、塩素化時に塩素ガ
スのPVC粒子内部への拡散が良いこと、得られるC−PVC
の均質性が高いこと、及び、塩素によつて攻撃された懸
濁安定剤などの塩化物、余剰の塩素及び副生塩酸等が洗
浄によつて容易に除去し得ること等の優れた性質を有す
るので特に好ましい。
上記の如きセルロース系誘導体類としては、例えば、
各種のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースあるいはその
塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどを挙げることができる。
各種のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースあるいはその
塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどを挙げることができる。
また、このような懸濁重合は、一般に水を媒体として
用いて行ない、前記塩化ビニル及び共単量体と水との割
合は、塩化ビニル及び共単量体の合計100重量部に対し
て、水約80〜約400重量部の範囲がよい。
用いて行ない、前記塩化ビニル及び共単量体と水との割
合は、塩化ビニル及び共単量体の合計100重量部に対し
て、水約80〜約400重量部の範囲がよい。
前記懸濁重合に使用し得る重合触媒としては、公知の
油溶性ラジカル触媒を使用することができ、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、カ
プロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート、ターシアリブチルパーオキシビバレート等の
有機過酸化物;例えば2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ化合物;等をそれぞれ単独又は組
み合せて使用することができる。上記重合触媒の使用量
は一般に、塩化ビニル及び共単量体の合計100重量部に
対して、約0.01〜約0.3重量部、より好ましくは約0.01
〜約0.15重量部用いるのが良い。
油溶性ラジカル触媒を使用することができ、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、カ
プロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート、ターシアリブチルパーオキシビバレート等の
有機過酸化物;例えば2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ化合物;等をそれぞれ単独又は組
み合せて使用することができる。上記重合触媒の使用量
は一般に、塩化ビニル及び共単量体の合計100重量部に
対して、約0.01〜約0.3重量部、より好ましくは約0.01
〜約0.15重量部用いるのが良い。
前記懸濁重合においては、連鎖移動剤を使用すること
ができる。連鎖移動剤は、塩化ビニルの重合に使用する
ものなら、いかなるものでもよく、例えばシアノ酢酸;
アルキル基C1〜8シアノ酢酸アルキルエステル類;ブロ
モ酢酸;アルキル基C1〜8のブロモ酢酸エステル類;ア
ントラセン、フエナントレン、フルオレン、9−フエニ
ルフルオレンなどの芳香族化合物類;パラニトロアニリ
ン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、パラニトロ安
息香酸、パラニトロフエノール、パラニトロトルエン等
の芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テ
トラメチルパラベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体
類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化炭素、
四塩化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロ
モエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメ
タン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペン等
のハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等
のアルデヒド類;アルキル基C1〜18のアルキルメルカプ
タン類;チオフエノール、トルエンメルカプタン等の芳
香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;アルキル基C1〜
10メルカプト酢酸アルキルエステル類;アルキル基C1〜
12のヒドロキシアルキルメルカプタン類;ビネン、ター
ピノレン等のテルペン類;等を挙げることができる。
ができる。連鎖移動剤は、塩化ビニルの重合に使用する
ものなら、いかなるものでもよく、例えばシアノ酢酸;
アルキル基C1〜8シアノ酢酸アルキルエステル類;ブロ
モ酢酸;アルキル基C1〜8のブロモ酢酸エステル類;ア
ントラセン、フエナントレン、フルオレン、9−フエニ
ルフルオレンなどの芳香族化合物類;パラニトロアニリ
ン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、パラニトロ安
息香酸、パラニトロフエノール、パラニトロトルエン等
の芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テ
トラメチルパラベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体
類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化炭素、
四塩化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロ
モエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメ
タン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペン等
のハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等
のアルデヒド類;アルキル基C1〜18のアルキルメルカプ
タン類;チオフエノール、トルエンメルカプタン等の芳
香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;アルキル基C1〜
10メルカプト酢酸アルキルエステル類;アルキル基C1〜
12のヒドロキシアルキルメルカプタン類;ビネン、ター
ピノレン等のテルペン類;等を挙げることができる。
上記連鎖移動剤の使用量は、塩化ビニル及び共単量体
の合計100重量部当り約0.005〜約3.0重量部用いるのが
好ましい。
の合計100重量部当り約0.005〜約3.0重量部用いるのが
好ましい。
重合温度としては、一般に約30〜約75℃、好ましくは
約40〜約70℃の範囲が良い。
約40〜約70℃の範囲が良い。
かくして得られたPVCのうち、C−PVC製造用として特
に好適なものは、粒子径の小さい一次粒子が適度に且つ
ほゞ均一に凝集した多孔性の二次粒子よりなつており、
粒度分布が狭く嵩比重が高く、可塑剤吸収量及び可塑剤
吸収時間が短かいもの、例えば、流度分布60〜250#が9
5重量%以上;嵩比重0.5以上;可塑剤吸収量PVC100重量
部当り15重量部以上(以下、15PHR以上と略称すること
がある);可塑剤吸収時間230秒以下;の如きPVCが良
い。
に好適なものは、粒子径の小さい一次粒子が適度に且つ
ほゞ均一に凝集した多孔性の二次粒子よりなつており、
粒度分布が狭く嵩比重が高く、可塑剤吸収量及び可塑剤
吸収時間が短かいもの、例えば、流度分布60〜250#が9
5重量%以上;嵩比重0.5以上;可塑剤吸収量PVC100重量
部当り15重量部以上(以下、15PHR以上と略称すること
がある);可塑剤吸収時間230秒以下;の如きPVCが良
い。
なお、上記の粒度分布、嵩比重、可塑剤吸収量、可塑
剤吸収時間及び重合度は次のようにして測定する。
剤吸収時間及び重合度は次のようにして測定する。
粒度分布: JIS.K−6911−1979.3.1に従い、約50gの試料(粉末状
PVC)を採取し、ロータツプ式振とう機、JIS.200φ標準
篩で、ロータツプ回転数290回/分、打撃数156回/分、
全振幅28mm条件で10分間篩分けをする。次いで、各篩上
に残つた試料及び受皿上の試料の重量を測定し、重量%
を算出する。
PVC)を採取し、ロータツプ式振とう機、JIS.200φ標準
篩で、ロータツプ回転数290回/分、打撃数156回/分、
全振幅28mm条件で10分間篩分けをする。次いで、各篩上
に残つた試料及び受皿上の試料の重量を測定し、重量%
を算出する。
嵩比重: JIS.K−6721による。
可塑剤吸収量: 試料(粉末状PVC)を25g上皿天秤ではかり、これを乳
鉢に入れ、可塑剤フタル酸ジオクチル(DOP)(JIS.K−
6753に規定したもの)を注射器で1mlずつ(但し、終点
近くでは0.5mlずつ加える)加えてよく混合する。終点
の判定は、混合物を約0.1gをスプーンで取り出し、藁半
紙に挾みその上からスパチユラを当てて、親指で強く15
秒間プレス(台秤で約10kg)しわら半紙にoil spotを認
める点とする。その可塑剤の消費量を読み、次式により
可塑剤吸収量を算出する。
鉢に入れ、可塑剤フタル酸ジオクチル(DOP)(JIS.K−
6753に規定したもの)を注射器で1mlずつ(但し、終点
近くでは0.5mlずつ加える)加えてよく混合する。終点
の判定は、混合物を約0.1gをスプーンで取り出し、藁半
紙に挾みその上からスパチユラを当てて、親指で強く15
秒間プレス(台秤で約10kg)しわら半紙にoil spotを認
める点とする。その可塑剤の消費量を読み、次式により
可塑剤吸収量を算出する。
ここに、A:可塑剤の消費量(ml) B:可塑剤の比重 S:PVC試料量(g) 可塑剤吸収時間: 試料80gを上皿天秤で秤り取り、これをグリセリン浴
で100±0.2℃に保たれた容器中に入れ、偏心した撹拌軸
が容器の中心の回りを65±5回/分で公転しながら140
±5回/分で自転する撹拌方式により2分間撹拌する。
次に予じめ上皿天秤で秤り取つた可塑剤、フタル酸ジオ
クチル(DOP)(JIS.K−6753に規定したもの)40gを速
やかに上記容器中に添加すると同時に、ストツプウオツ
チをスタートさせ、撹拌を続け、試料が完全に可塑剤を
吸収し終るまでの秒数を測定する。吸収完了点の判定
は、混和物の少量(約1g)を15秒間毎にスプーンで取り
出し二枚のわら半紙にはさみ、その上からスパチユラを
当てて親指で強く15秒間プレスし、該わら半紙にオイル
スポツトを認めなくなる点とする。
で100±0.2℃に保たれた容器中に入れ、偏心した撹拌軸
が容器の中心の回りを65±5回/分で公転しながら140
±5回/分で自転する撹拌方式により2分間撹拌する。
次に予じめ上皿天秤で秤り取つた可塑剤、フタル酸ジオ
クチル(DOP)(JIS.K−6753に規定したもの)40gを速
やかに上記容器中に添加すると同時に、ストツプウオツ
チをスタートさせ、撹拌を続け、試料が完全に可塑剤を
吸収し終るまでの秒数を測定する。吸収完了点の判定
は、混和物の少量(約1g)を15秒間毎にスプーンで取り
出し二枚のわら半紙にはさみ、その上からスパチユラを
当てて親指で強く15秒間プレスし、該わら半紙にオイル
スポツトを認めなくなる点とする。
重合度: JIS.K−6721のニトロベンゼン溶媒を用いた極限粘度
法による。
法による。
PVCの後塩素化反応は、好ましくは前記の如き水性懸
濁重合法で得られたPVCを原料とし、湿式又は乾式法に
おいて塩素ガスの過剰供給下に光照射による光化学反応
及び又は塩素化助剤を使用する方法によつて達成するこ
とができ、特に、該PVCを水性媒体中にスラリー状に分
散して後塩素化を行なうのが好ましい。この光化学反応
に使用される光源には、水銀灯、アーク灯、白熱電灯、
螢光灯、カーボンアーク灯等の可視又は紫外光線が用い
られる。この光源を反応物に可及的に近接させ、光量・
反応温度・反応時間を調節することにより、後塩素化反
応を順調に促進させることが出来る。また、塩素化助剤
としては四塩化チタン、塩化アンチモン、五塩化燐等の
塩化物を用いることができる。
濁重合法で得られたPVCを原料とし、湿式又は乾式法に
おいて塩素ガスの過剰供給下に光照射による光化学反応
及び又は塩素化助剤を使用する方法によつて達成するこ
とができ、特に、該PVCを水性媒体中にスラリー状に分
散して後塩素化を行なうのが好ましい。この光化学反応
に使用される光源には、水銀灯、アーク灯、白熱電灯、
螢光灯、カーボンアーク灯等の可視又は紫外光線が用い
られる。この光源を反応物に可及的に近接させ、光量・
反応温度・反応時間を調節することにより、後塩素化反
応を順調に促進させることが出来る。また、塩素化助剤
としては四塩化チタン、塩化アンチモン、五塩化燐等の
塩化物を用いることができる。
後塩素化反応終了後、それ自体公知の種々の方法によ
つて未反応塩素及び副生塩酸等を得られたスラリー状の
C−PVCから除去する。
つて未反応塩素及び副生塩酸等を得られたスラリー状の
C−PVCから除去する。
このような塩素及び副生塩酸等の除去方法としては、
例えば、後塩素化反応を行なつた後のスラリーを、撹拌
器とジヤケツトを備えた反応器中で強く撹拌しながら、
これに窒素または空気を導通する方法、後塩素化反応を
行なつた後のスラリーを過し、水洗する方法、塩素化
反応を行なつた後のスラリーを容器に入れ、真空ポンプ
で排気する方法、および、後塩素化反応を行なつた後の
塩素化塩化ビニル系樹脂にケーキ層を形成させ、そのケ
ーキ層に水蒸気を直接流通して、水蒸気と共に未反応の
塩素を除去する方法等が挙げられる。
例えば、後塩素化反応を行なつた後のスラリーを、撹拌
器とジヤケツトを備えた反応器中で強く撹拌しながら、
これに窒素または空気を導通する方法、後塩素化反応を
行なつた後のスラリーを過し、水洗する方法、塩素化
反応を行なつた後のスラリーを容器に入れ、真空ポンプ
で排気する方法、および、後塩素化反応を行なつた後の
塩素化塩化ビニル系樹脂にケーキ層を形成させ、そのケ
ーキ層に水蒸気を直接流通して、水蒸気と共に未反応の
塩素を除去する方法等が挙げられる。
本発明の後処理方法は、例えば前述の如き方法によつ
て得られたC−PVCを水性媒体中にスラリー状に分散し
た状態で、ニトリロ三酢酸(NTA)を混合して処理する
ことを特徴とするものである。
て得られたC−PVCを水性媒体中にスラリー状に分散し
た状態で、ニトリロ三酢酸(NTA)を混合して処理する
ことを特徴とするものである。
上記のC−PVCとしては、特に限定されるものではな
く、前述の如き方法により得られたC−PVCを乾燥した
粉末状C−PVCや市販の粉末状C−PVCを使用することも
可能である。
く、前述の如き方法により得られたC−PVCを乾燥した
粉末状C−PVCや市販の粉末状C−PVCを使用することも
可能である。
しかし本発明方法は、前述の如きPVCの後塩素化反応
工程に引続いて、塩素及び副生塩酸等を除去した直後
の、未乾燥のC−PVCをそのまゝ用いて行なうのが好ま
しい。
工程に引続いて、塩素及び副生塩酸等を除去した直後
の、未乾燥のC−PVCをそのまゝ用いて行なうのが好ま
しい。
本発明に用いられるNTAは下記一般式、 で表わされる無色の結晶性粉末で、水に極めて僅かに溶
解する程度の化合物であり、その添加量には格別制限は
ないが、処理されるC−PVCの重量に対して10〜10000pp
m程度、特に、100〜5000ppm程度が好ましい。NTAの添加
量が、該下限量未満と少なすぎると、本発明の初期着色
性及び透明性の向上という効果が現われない場合もあ
り、一方、該上限量を超えても、それ以上これらの性質
の向上がみられなくなる傾向にあるため、上記の範囲で
使用するのが好ましい。また、NTA添加後の処理条件と
しては、特に限定されるものではないが、40〜70℃の温
度で20〜100分間撹拌するのが好ましい。処理温度が40
℃以下ではNTAの溶解度が低く、処理に長時間を要する
傾向にあり、また処理時間が20分未満ではNTAの拡散が
不十分となる場合があり、一方、該処理温度および処理
時間がそれぞれ70℃、100分を超えても初期着色性及び
透明性がそれ以上向上しなくなるため、上記の処理条件
の範囲で後処理を行なうのが好ましい。
解する程度の化合物であり、その添加量には格別制限は
ないが、処理されるC−PVCの重量に対して10〜10000pp
m程度、特に、100〜5000ppm程度が好ましい。NTAの添加
量が、該下限量未満と少なすぎると、本発明の初期着色
性及び透明性の向上という効果が現われない場合もあ
り、一方、該上限量を超えても、それ以上これらの性質
の向上がみられなくなる傾向にあるため、上記の範囲で
使用するのが好ましい。また、NTA添加後の処理条件と
しては、特に限定されるものではないが、40〜70℃の温
度で20〜100分間撹拌するのが好ましい。処理温度が40
℃以下ではNTAの溶解度が低く、処理に長時間を要する
傾向にあり、また処理時間が20分未満ではNTAの拡散が
不十分となる場合があり、一方、該処理温度および処理
時間がそれぞれ70℃、100分を超えても初期着色性及び
透明性がそれ以上向上しなくなるため、上記の処理条件
の範囲で後処理を行なうのが好ましい。
NTAの添加混合により、C−PVC後処理品の初期着色性
及び透明性の著しい改良が達成できる理由については詳
かではない。しかし、C−PVCの初期着色の原因の一つ
として、C−PVC中に極微量含まれている可能性のある
鉄イオン等の金属イオンがC−PVCの加熱溶融時に分解
促進剤或は着色剤として作用することが想定されるが、
NTAはキレート剤としてこのような金属イオンを水溶化
して除去し易くするか、または、分解促進剤もしくは着
色剤としての活性を失わせるため、上記の如き効果が達
成できるものと考えられる。
及び透明性の著しい改良が達成できる理由については詳
かではない。しかし、C−PVCの初期着色の原因の一つ
として、C−PVC中に極微量含まれている可能性のある
鉄イオン等の金属イオンがC−PVCの加熱溶融時に分解
促進剤或は着色剤として作用することが想定されるが、
NTAはキレート剤としてこのような金属イオンを水溶化
して除去し易くするか、または、分解促進剤もしくは着
色剤としての活性を失わせるため、上記の如き効果が達
成できるものと考えられる。
本発明方法でいう前記の「水性媒体」とは、水又は水
溶性有機溶剤の水溶液を意味する。このような水溶性有
機溶剤としては、特に限定されるものではなく例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール等の水溶性アルコール類;アセトン等の水溶性ケ
トン類;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、カルビトール、ブチルカルビトール等の水溶性エ
ーテル類;等を単独又は複数混合して使用することが可
能であり、その使用量は、水溶性有機溶剤の水溶液濃度
として0〜約50重量%程度を例示することができる。
溶性有機溶剤の水溶液を意味する。このような水溶性有
機溶剤としては、特に限定されるものではなく例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール等の水溶性アルコール類;アセトン等の水溶性ケ
トン類;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、カルビトール、ブチルカルビトール等の水溶性エ
ーテル類;等を単独又は複数混合して使用することが可
能であり、その使用量は、水溶性有機溶剤の水溶液濃度
として0〜約50重量%程度を例示することができる。
かくして得られた前記後処理終了後のスラリー状C−
PVCから、遠心分離等公知の方法により水性媒体を除去
し、必要に応じて乾燥して初期着色性及び透明性が著し
く改善されたC−PVC後処理品を得ることができる。
PVCから、遠心分離等公知の方法により水性媒体を除去
し、必要に応じて乾燥して初期着色性及び透明性が著し
く改善されたC−PVC後処理品を得ることができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を一層具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例における初期着色
性、透明性及び熱安定性の測定方法は次のとおりであ
る。
に説明する。なお、実施例及び比較例における初期着色
性、透明性及び熱安定性の測定方法は次のとおりであ
る。
(イ) 初期着色性 C−PVCの下記配合物を日本ロール製8in.φ×20in.l
二本ロールミルにより、180℃のロール表面温度下で7
分間混練して、約0.55mm厚のシートを得、該シートを4
枚積層して、大竹機械製65tプレス機で190℃で7分間、
50kg/cm2加圧し、プレス冷却後取出した約2mm厚の板をC
IEシステム分光光度計(マクベスMS−2020:マクベス社
製)で反射光の色差を測定する。なおアルキツドメラミ
ン樹脂標準白板の反射光の値いは、L=93.34,a=−0.6
3,b=−0.11である。
二本ロールミルにより、180℃のロール表面温度下で7
分間混練して、約0.55mm厚のシートを得、該シートを4
枚積層して、大竹機械製65tプレス機で190℃で7分間、
50kg/cm2加圧し、プレス冷却後取出した約2mm厚の板をC
IEシステム分光光度計(マクベスMS−2020:マクベス社
製)で反射光の色差を測定する。なおアルキツドメラミ
ン樹脂標準白板の反射光の値いは、L=93.34,a=−0.6
3,b=−0.11である。
C−PVCの初期着色性としては、L値75以上、a値−
5〜+5、b値0〜25であるのが好ましい。
5〜+5、b値0〜25であるのが好ましい。
C−PVC配合: C−PVC 100重量部 ジオクチル錫メルカプタイド〔日本東化成(株)製〕 3重量部 エポキシ化大豆油〔アデカ・アーガス(株)製〕 2重量部 モンタン酸系部分ケン化ワツクス(ヘキスト社製) 0.5重量部 ステアリルアルコール〔花王石鹸(株)製〕 1重量部 MBS樹脂〔三菱レイヨン(株)製〕 5重量部 (ロ) 透明性 前(イ)項記載の方法により作製した約2mm厚の試料
板を、ヘーズメータ〔DIRECT READING HAZEMETER:
(株)東洋精機製作所製〕を用い、ASTM D−1003に準拠
して次式に従いヘーズを求め透明性の尺度とする。
板を、ヘーズメータ〔DIRECT READING HAZEMETER:
(株)東洋精機製作所製〕を用い、ASTM D−1003に準拠
して次式に従いヘーズを求め透明性の尺度とする。
C−PVCのヘーズ値としては、8%以下であるのが好
ましい。
ましい。
(ハ) 熱安定性(黒化時間) 前(イ)項記載の方法により作製した約0.55mm厚のシ
ート状資料を5cm×10cm角に8枚切り取り、該資料を下
記条件にセツトされたギヤ−オーブン試験機〔GEAR AGI
NG TESTER SHF−77S:(株)安田精機製作所製〕中に吊
り下げ、15分毎に該試料を1枚ずつ取り出し、該試料が
黒化した時点を終点とする。
ート状資料を5cm×10cm角に8枚切り取り、該資料を下
記条件にセツトされたギヤ−オーブン試験機〔GEAR AGI
NG TESTER SHF−77S:(株)安田精機製作所製〕中に吊
り下げ、15分毎に該試料を1枚ずつ取り出し、該試料が
黒化した時点を終点とする。
ギヤ−オープン運転条件 槽内温度 200±2℃ 槽内空気置換率 3回/hr. 槽内平均風速 10RPM. 吊り下げ円盤回転数 0.5±0.1m/sec C−PVCの黒化時間としては、90分以上であることが好
ましい。
ましい。
実施例1 300グラスライニング反応槽に脱イオン水約200kg及
び粉末状PVC(粒度分布60〜250#が98重量%;嵩比重0.
52;可塑剤吸収量15.7PHR;可塑剤吸収時間210秒;重合度
880)約50kgを仕込み、撹拌してスラリー化した後、約5
5℃まで槽内温度を上げ、窒素ガスにて槽内を換置後塩
素ガスを吹き込み、水銀ランプ(100W高圧水銀ランプ;
東芝SH−100UV)による紫外線照射下、PVCの塩素化を行
なつた。塩素化反応の進行は、副生塩酸濃度を測定する
ことにより測ることができるが、得られるC−PVCの塩
素含有量が約66重量%に到達した時点で塩素化反応を終
了し、窒素ガスにより残存塩素ガスをパージした後、C
−PVCスラリーを十分に水洗した後、NTA63g(C−PVC重
量に対して(以下、同様)1000ppm)を添加し50℃で60
分間撹拌した。次いで遠心分離器を用いて脱水し、乾燥
機で約50℃で24時間乾燥して粉状C−PVC後処理品を得
た。
び粉末状PVC(粒度分布60〜250#が98重量%;嵩比重0.
52;可塑剤吸収量15.7PHR;可塑剤吸収時間210秒;重合度
880)約50kgを仕込み、撹拌してスラリー化した後、約5
5℃まで槽内温度を上げ、窒素ガスにて槽内を換置後塩
素ガスを吹き込み、水銀ランプ(100W高圧水銀ランプ;
東芝SH−100UV)による紫外線照射下、PVCの塩素化を行
なつた。塩素化反応の進行は、副生塩酸濃度を測定する
ことにより測ることができるが、得られるC−PVCの塩
素含有量が約66重量%に到達した時点で塩素化反応を終
了し、窒素ガスにより残存塩素ガスをパージした後、C
−PVCスラリーを十分に水洗した後、NTA63g(C−PVC重
量に対して(以下、同様)1000ppm)を添加し50℃で60
分間撹拌した。次いで遠心分離器を用いて脱水し、乾燥
機で約50℃で24時間乾燥して粉状C−PVC後処理品を得
た。
得られたC−PVC後処理品を用い、前記の(イ)〜
(ハ)の測定法に従つて、初期着色性、透明性及び熱安
定性を測定した。C−PVCの後処理条件及び測定結果
は、第1表に示す。
(ハ)の測定法に従つて、初期着色性、透明性及び熱安
定性を測定した。C−PVCの後処理条件及び測定結果
は、第1表に示す。
実施例2 実施例1において、NTAの量を63g(1000ppm)の代り
に31.5g(500ppm)とする以外は実施例1と同様にして
粒状C−PVC後処理品を得、同様に物性測定を行なつ
た。C−PVCの後処理条件及び測定結果は第1表に示
す。
に31.5g(500ppm)とする以外は実施例1と同様にして
粒状C−PVC後処理品を得、同様に物性測定を行なつ
た。C−PVCの後処理条件及び測定結果は第1表に示
す。
比較例1 実施例1において、NTAを添加しない以外は実施例1
と同様にして粒状C−PVCを得、同様に物性測定を行な
つた。C−PVCの後処理条件及び測定結果は第1表に示
す。
と同様にして粒状C−PVCを得、同様に物性測定を行な
つた。C−PVCの後処理条件及び測定結果は第1表に示
す。
比較例2 比較例1において得られた粉状C−PVC重量に対してN
TA結晶1000ppmを加え、らいかい機を用いて約110℃、20
分間混合することにより粉末状C−PVC後処理品を得、
実施例1と同様に物性測定を行なつた。
TA結晶1000ppmを加え、らいかい機を用いて約110℃、20
分間混合することにより粉末状C−PVC後処理品を得、
実施例1と同様に物性測定を行なつた。
C−PVCの後処理条件及び測定結果は第1表に示す。
〔発明の効果〕 以上詳細に述べたように、本発明の後処理方法、即
ち、後塩素化塩化ビニル系樹脂を水性媒体中にスラリー
状に分散した状態で、ニトリロ三酢酸を混合して処理す
る方法によつて得られる後塩素化塩化ビニル系樹脂の後
処理品は、初期着色、透明性及び耐熱性に優れたもので
あることが判明した。
ち、後塩素化塩化ビニル系樹脂を水性媒体中にスラリー
状に分散した状態で、ニトリロ三酢酸を混合して処理す
る方法によつて得られる後塩素化塩化ビニル系樹脂の後
処理品は、初期着色、透明性及び耐熱性に優れたもので
あることが判明した。
Claims (1)
- 【請求項1】塩化ビニル系樹脂を後塩素化して得られた
後塩素化塩化ビニル系樹脂を水性媒体中にスラリー状に
分散した状態で、ニトリロ三酢酸を混合して処理するこ
とを特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62161165A JP2547024B2 (ja) | 1987-06-30 | 1987-06-30 | 後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62161165A JP2547024B2 (ja) | 1987-06-30 | 1987-06-30 | 後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS646002A JPS646002A (en) | 1989-01-10 |
JP2547024B2 true JP2547024B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=15729834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62161165A Expired - Fee Related JP2547024B2 (ja) | 1987-06-30 | 1987-06-30 | 後塩素化塩化ビニル系樹脂の後処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2547024B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1143509A (ja) | 1997-07-29 | 1999-02-16 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
JP3814733B2 (ja) | 1997-07-29 | 2006-08-30 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
CN107879313A (zh) * | 2017-11-21 | 2018-04-06 | 南京钟腾化工有限公司 | 一种甲苯或氯甲苯氯化生产过程中副产盐酸的处理方法及系统 |
-
1987
- 1987-06-30 JP JP62161165A patent/JP2547024B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS646002A (en) | 1989-01-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |