JP2591431B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高機能な電子写真感光
体に関し、特にデジタル光源を用いた電子写真装置に於
いて使用される、解像度の優れた電子写真感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ノンインパクトプリンタ技術の発
展に伴い、レーザ光源を使用した電子写真プリンタの研
究開発が盛んに行われている。これらの装置において
は、装置サイズの小型化と高速化が進められており、そ
の一方で画像の高品位化が望まれている。特に解像度に
ついては、大型装置では高度な光学系の採用が可能であ
るが、小型装置においては、光学系に限度があり感光材
料について調整する事が要求されている。
【0003】従来の電子写真プリンタ用の感光体は、導
電性基板上に下引層、電荷発生層、電荷移動層を積層し
たものである。従来の電荷発生材料は光源である半導体
レーザの出力限界から高速化に対応するため、高感度な
光導電性を持つ物が開発され用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら現在使用
されている小型の装置の現像速度はそれほど高速ではな
いため、高感度の材料を用いた電子写真感光体では、過
剰な光キャリアの発生による電荷移動層中でのキャリア
の拡散により、画像のにじみが起こり解像度を悪くす
る。レーザ出力を小さくすることにより光キャリアの発
生量は減らすことができるが、レーザの出力の安定のた
め、またスキャン位置の確定のための反射光検出のた
め、ある限度以下に落とすことができない。即ち光源の
出力を小さくして十分な解像度を得る方法は適用できな
い。
【0005】一方高感度材料を用いる場合には光キャリ
アの数を減らす方法として電荷発生層の膜厚を薄くす
る、電荷発生剤の含有量を減らす等がある。しかしこれ
らの方法は電荷発生剤を均質、かつ密に製膜する事に問
題がある。高解像度を達成するためには、微小な露光ス
ポットと精細なスキャンに対応した均質で密な電荷発生
剤の膜が要求される。しかしながらこれらは塗工法、塗
料の工夫等では難しく新たな技術が要望されていた。即
ち特別な製膜法を用いずに電荷発生層を得て、光キャリ
アを減らすために新たな素子構造の設計が必要になる。
【0006】前記の感光体構造を改良した例としては、
各機能層を多層化する事が行われている。その一例とし
て、電荷発生層を多層化する事が、例えば特開昭62−
81660号公報、特開平3−37671号公報等に開
示されている。これらは分光感度の異なる光感度を有す
る層の積層により、感光体の感光波長を拡大し、二種以
上の露光光源に対して感度を有するようにしたものであ
る。
【0007】また電子写真感光体において、電荷発生層
と導電性基板との間に絶縁性の下引層を用いる事は良く
知られている。このいわゆる下引層の機能は暗電流の制
御である。これによって制御されるのは基板から流入す
るフリーキャリアの数であり、基板からのホールの注入
を制御し帯電性を保持するためにアルマイト層や樹脂膜
等が用いられる。更に絶縁性の下引層に対してその抵抗
率を調整するため導電性の材料を混入することも知られ
ている。即ちこれらの方法では感度を制御することは出
来ず、その結果画像ににじみが生じ高解像度を達成する
ことが出来なかった。本発明の目的は、上記問題を鑑
み、高感度の電荷発生材料を用いて、特別な光学系を持
たない小型の装置に適用できる解像度の優れた電子写真
感光体を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真感光
体において、活性化エネルギが電荷発生層より大きく、
光感度が電荷発生層の10分の1以下である有機半導体
からなる光感度調整層を導電性基板と電荷発生層との間
に設けることにより、電荷発生層での光キャリア発生能
を制御し装置に適応した光感度を得るものである。
【0009】前述のように感光体構造を改良した例とし
て各機能層を多層化する事が行われており、そのうち電
荷発生層を多層化したものは、分光感度の異なる光感度
を有する層の積層により感光体の感光波長を拡大し、二
種以上の露光光源に対して感度を有するようにしたもの
である。一方、本発明では単一の電荷発生層を用いた電
子写真感光体において、電荷発生層の膜厚、組成等を変
える事無く、その感光領域において感度の制御を光感度
の小さい半導体層を用いて行うものである。また暗電流
の制御のための下引層は基板からのホールの注入を制御
し帯電性を保持するが、この方法によって制御されるの
は基板から流入するフリーキャリアの数であり、光キャ
リア数を制御することは出来ない。その結果画像ににじ
みが生じ高解像度を達成することが出来なかった。本発
明では、高感度の電荷発生材料を用いた電荷発生層の膜
厚、組成を変える事無く、特別な光学系を持たない小型
の装置に適用できる解像度の優れた電子写真感光体を得
ることが出来る。
【0010】本発明は以下のように説明できる。即ちこ
の感度調整層は電荷発生層中で発生する光キャリアの数
を制御するものである。積層型電子写真感光体では露光
により電荷発生剤は正孔−電子対を形成しそれぞれが電
場により解離し正孔は電荷移動層に電子は基板に流出し
その電荷が表面電位を中和すると考えられている。導電
性基板と電荷発生層の間に電荷発生層からの電子が注入
し難い層を設けると、露光により発生した正孔−電子対
の再結合が起こり易くなり、有効な光キャリアの数が減
り、光感度が小さくなると考えられる。
【0011】一般に有機半導体と金属の接合面では、電
子は自由に有機半導体から金属に流れ出易く入りにくい
ことが知られている。即ち有機半導体から流出する電子
を制御する事は難しい。しかしながら金属と半導体Iと
の間にIより活性化エネルギが大きい(即ち伝導準位が
高い)半導体IIを設けるとIの電子はIIに流出し難
くなり、結果としてIから金属へ流出する電子の量を減
らすことが出来る。またそのIとIIとの活性化エネル
ギの差やIIの厚さ等によりその量を制御することが出
来る。
【0012】上記に基くと、電子写真感光体の電荷発生
層(半導体層I)と導電性基板の間に光感度調整層(半
導体層II)を設けることにより、光キャリアの制御が
可能になったと考えられる。
【0013】光感度調整層としては電荷移動層に用いら
れている有機半導体よりも活性化エネルギが大きい半導
体であればいずれでも良いが、無機半導体に比べ伝導準
位が高く(仕事関数が小さい)有機半導体を用いること
が適切である。また工程上も高温処理などの無い有機系
材料が好ましい。
【0014】また一般に有機半導体は光導電性を示す
が、光感度調整層に用いられるものは光導電性の小さい
物が適切である。即ち光導電性が小さいとは、この層を
電荷発生層とした構成の電子写真感光体の光感度が、組
み合わせる電荷発生層材料を用いたものに対して半減露
光量が10倍以上、即ち10分の1以下の光感度しか示
さない物という事である。従ってその分光感度はどの様
な物であっても本発明に適用できる。
【0015】この感度調整層は有機半導体材料を真空蒸
着やその微粒子を樹脂中に分散、あるいは溶解した膜等
によって得られる。
【0016】上記条件を満たす有機半導体材料としては
公知の材料、例えば縮合多環系顔料、アゾ系顔料、イン
ジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ピリリウム系顔料、
チアピリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料、ペリノン系顔料、多環キノン系顔料、スクエ
アリウム化合物、シアニン色素、あるいは高分子系半導
体、例えばポリビニルカルバゾール、ポリエポキシプロ
ピルカルバゾール、ポリシリレン等の有機材料の中から
選択される。特にβ型のフタロシアニン類は光導電性が
小さく活性化エネルギが大きく好ましい物である。これ
らの材料は上記要求特性を満たす限り1種または2種以
上組み合わせて用いても良く、他のドーパントも自由に
添加しても良い。
【0017】感度調整層を塗工によって形成する際に用
いうる樹脂としては、広範囲な絶縁性樹脂から選択で
き、またポリビニルアントラセンやポリビニルピレンな
どの有機半導体性ポリマーからも選択できる。また好ま
しくは、ポリイミド、ポリビニルブチラール、ポリアリ
レート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ
樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルア
ミド樹脂、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、カゼイン、ポリビニルピロリド
ン、ケトン樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化
ビニル、アクリル樹脂ポリアリレート、アクリロニトリ
ルースチレンコポリマー、アクリロニトリルーブタジエ
ンコポリマー、ポリビニルホルマール、ポリスルホン、
ポリアミド、塩素化ゴムなの絶縁樹脂が用いられる。こ
れらの樹脂は1種又は2種以上組み合わせて用いてもよ
い。感度調整層に含有する樹脂は、90重量%以下、好
ましくは50重量%以下が適している。また、これらの
樹脂は、1種または2種以上組み合わせてもよい。これ
らの樹脂を溶解する溶剤は、樹脂の種類によって異な
る。具体的には、メタノール、エタノールなどのアルコ
ール類、ベンゼン、キシレン、ジクロルベンゼンなどの
芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、酢酸エステル、メチルセロソルブなどのエス
テル類、クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタ
ン、四塩化炭素などの脂肪族ハロゲン化炭化水素、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、N、N
−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド類およびジメチルスルホキシドなどのス
ルホキシド類が用いられる。
【0018】塗布膜を形成する塗工法としては、スピン
コーター、アプリケーター、スプレーコーター、バーコ
ーター、浸積コーター、ドクターブレード、ローラーコ
ーター、カーテンコーター、ビードコーター等装置を用
いて行い、乾燥は、40〜180℃、好ましくは60〜
120℃の範囲の温度で30〜70分の範囲の時間で行
うことができる。乾燥後、膜厚は0.01〜5μm、好
ましくは0.1〜1μm程度が適当である。また、必要
に応じて樹脂とともに可塑剤等を用いることができる。
【0019】また蒸着法によっても形成できる。例えば
抵抗加熱、エレクトロンビーム、スパッタ、イオンプレ
ーティング、MBE等の方法がある。
【0020】本発明に於いては上記感度調整層の上に電
荷発生層が設けられる。この層は公知の方法例えば蒸着
や結着剤樹脂中の分散塗料の塗布によって成膜される。
電荷発生層に用いられる材料としては、公知の電荷発生
材料、例えばアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、ペリ
レン系顔料、ペリノン系顔料、多環キノン系顔料、ピリ
リウム系顔料、チアピリリウム系顔料、スクエアリウム
化合物等の有機材料の中から選択される。特に半減露光
量が1 lux・sより小さい高感度な物が好ましい。
【0021】更に電荷移動層が積層される。この成膜方
法、材料は公知の物が適用できる。例えば電荷移動材料
としては、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ブタジ
エン化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化
合物、ベンジジン化合物、オキサゾール化合物、オキサ
ジアゾール化合物等の低分子化合物の他、ポリビニルカ
ルバゾール、エポキシプロピルカルバゾール、ポリシリ
レン等の高分子化合物を含む公知の電荷移動材料の中か
ら適宜選ばれる。
【0022】なお、この電荷移動層中には通常用いられ
る各種添加剤、例えば紫外線吸収剤や電子吸収性材料等
を必要に応じて添加することができる。
【0023】下引層に用いられる樹脂としては、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン610、
共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロンなどのア
ルコール可溶性ポリアミド樹脂、カゼイン、ポリビニル
アルコール樹脂、ニトロセルロース樹脂、エチレン−ア
クリル酸共重合体、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂等が用いられる。また、導電性粒
子や可塑剤等を樹脂中に含有させても効果的である。下
引層の塗工は、前述の電荷移動層や電荷発生層と同様な
方法で行うことができ、下引層の膜厚は、0.05〜1
0μm、好ましくは0.1〜1μm程度が適当である。
また、これらの下引層は必要に応じて省略することもで
きる。
【0024】また類似の機能を持つ物としてアルマイト
処理を施した基板を用いる事もできる。
【0025】以下、本発明を具体的に説明するが、その
要旨を越えない限り、以下の実施例ない限定されるもの
ではない。
【0026】
【実施例】本発明の実施例について、説明する。例の中
で部とは、重量部を示す。
【0027】(実施例1)ε型銅フタロシアニン(BA
SF製;ヘリオゲンブルー6700)を乾燥重量で1.
2部、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1部、
テトラヒドロフラン80部となるように塗料をボールミ
ルを用いて調整した。この分散液をポリアミド樹脂(東
レ製;CM−8000)を0.5μmコーティングした
アルミ板上に乾燥膜厚がそれぞれ0.1μmになるよう
に塗布し感度調整層を得た。次に、合成例に示すX線回
折像を持つチタニルフタロシアニン5部を用いて、ブチ
ラール樹脂5部とともにテトラヒドロフラン90部中に
分散した塗料を用いて上記感度調整層上に塗布し、乾燥
膜厚0.15μmの電荷発生層を得た。その上に電荷移
動材料として、ヒドラゾン化合物(アナン製;CT−1
91)6部、ブタジエン化合物(アナン製;CT−40
5)4部、ポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学製;z
−200)10部、及び塩化メチレン70部に溶解した
溶液を乾燥膜厚が20μmとなるように塗布し、電荷移
動層を形成した。
【0028】このようにして、積層型の感光層を有する
電子写真感光体を得た。この感光体の半減露光量(E1
/2)を静電複写紙試験装置(川口電機製作所製;EP
A−8100)により測定した。即ち、暗所で−5kv
のコロナ方電により帯電させ、次いで照度5luxの白
色光で露光し、表面電位が半分に減衰するのに必要な露
光量E1/2(lux.sec)を求めた。結果を表
1、図2に示す。感度が制御されている事が分かる。
【0029】またこれらの膜の活性化エネルギは石英基
板に感度調整層及び電荷発生層を塗布し櫛形電極あるい
はサンドイッチ型セルを形成し−50〜100℃の間の
V−I特性から評価した。結果を表2に示す。
【0030】(実施例2)感度調整層の膜厚を0.2μ
mにした以外は実施例1と同様にして感光体を作成し評
価した。結果を表1、図2に示す。感度が制御されてい
る事が分かる。
【0031】(実施例3)感度調整層の膜厚を0.3μ
mにした以外は実施例1と同様にして感光体を作成し評
価した。結果を表1、図2に示す。感度が制御されてい
る事が分かる。
【0032】(実施例4)β型フタロシアニン(BAS
F製;ヘリオゲンブルー7800)を乾燥重量で1部、
ポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学製;z−200)
1部、THF40部、トルエン40部に混合した塗料を
ボールミルを用いて調整した。この分散液をアルマイト
基板上に乾燥膜厚が0.2μmとなるように塗布成膜し
た。その上にチタニルフタロシアニンを真空度10- 5
torr下で0.1μmの膜を形成し、さらに、実施例
1と同様にして電荷移動層を形成し積層型の感光層を有
する電子写真感光体を作製した。この感光体の半減露光
量(E1/2)を静電複写紙試験装置(EPA−810
0:川口電機製作所製)により測定した。結果を表1に
示す。感度が制御されている事が分かる。
【0033】(実施例5)実施例1、実施例2及び下記
の比較例1をアルミドラムを基板として塗布、成膜した
物をプリンタ(NEC製;PC−PR2000)を用い
て画像を評価した。特に解像度の評価を行ったところ比
較例では画像が崩れて読めない画像も実施例2、実施例
1では読みとることが出来た。
【0034】(比較例1)合成例のチタニルフタロシア
ニンが乾燥重量で1.5部、ブチラール樹脂(積水化学
製;BX−1)1部、THF80部となるように塗料を
超音波分散器を用いて調整した。この分散液をポリアミ
ド樹脂(東レ製;CM−8000)を0.5μmコーテ
ィングしたアルミ板上に乾燥膜厚が0.15μmになる
ように塗布し電荷発生層を作成した。
【0035】その上に電荷移動層を実施例1と同じよう
にして、積層型の感光層を有する電子写真感光体を得て
評価した。極めて高い感度を示した。
【0036】(比較例2)下引層を施したアルミ基板の
上に実施例1の電荷発生層と感度調整層とを逆に積層し
た以外は実施例1と同じようにして、積層型の感光層を
有する電子写真感光体を得て評価した。感度は高く大き
な変化を示さなかった。
【0037】(比較例3)下引層を施したアルミ基板の
上に感度調整層に1 lux・sの感度を持つX型フタ
ロシアニンを用いた以外は実施例1と同じようにして、
積層型の感光層を有する電子写真感光体を得て評価し
た。感度は高く大きな変化を示さなかった。
【0038】(参考例1)ε型銅フタロシアニン(BA
SF製;ヘリオゲンブルー 6700)を乾燥重量で
1.5部、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1
部、テトラヒドロフラン80部となるように塗料を超音
波分散器を用いて調整した。この分散液をポリアミド樹
脂(東レ製;CM8000)を0.5μmコーティング
したアルミ板上に乾燥膜厚が0.15μmになるように
塗布し電荷発生層を作成した。
【0039】その上に電荷移動層を実施例1と同じよう
にして、積層型の感光層を有する電子写真感光体を得て
評価した。
【0040】(参考例2)β型フタロシアニン(BAS
F製;ヘリオゲンブルー 6700)を乾燥重量で1.
5部、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1部、
THF80部となるように塗料を超音波分散器を用いて
調整した。この分散液をポリアミド樹脂(東レ製;CM
−8000)を0.5μmコーティングしたアルミ板上
に乾燥膜厚が0.15μmになるように塗布し電荷発生
層を作成した。
【0041】その上に電荷移動層を実施例1と同じよう
にして、積層型の感光層を有する電子写真感光体を得て
評価した。
【0042】(合成例)チタニルフタロシアニン1部と
合成例2で得た無金属フタロシアニン0.05部とを5
℃の98%硫酸30部の中に少しずつ溶解し、その混合
物を約1時間、5℃以下の温度を保ちながら攪拌する。
続いて硫酸溶液を高速攪拌した500部の氷水中に、ゆ
っくりと注入し、析出した結晶を濾過する。結晶を酸が
残量しなくなるまで蒸留水で洗浄し、ウェットケーキを
得る。そのケーキ(含有フタロシアニン量1部と仮定し
て)をテトラヒドロフラン(THF)100部中で約1
時間攪拌を行い、濾過し、THFによる洗浄を行い顔料
含有分が0.95部であるチタニルフタロシアニン組成
物のTHF分散液を得た。一部乾燥させ、赤外吸収スペ
クトルとX線回折像を調べた。その結果、赤外吸収スペ
クトルは第1図のようなものであり、X線回折図は第4
図のようであった。
【0043】以上示した実施例1〜4及び比較例1〜3
及び参考例1〜2で作製した電子写真感光体の諸特性を
評価した結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明による、電荷発生層より活性化エ
ネルギが大きい感度調整層を電荷発生層と導電性基板と
の間に設けた積層型電子写真感光体により、滲みの無い
極めて解像度の良好な画像が得られる。又、感度調整層
の膜厚を変えることにより容易に感度を制御する事が出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】感度調整層を有する感光体を示す図である。
【図2】実施例1−3の感度調整層の膜厚と感度変化の
図である。
【図3】合成例によるチタニルフタロシアニンの赤外吸
収スペクトルである。
【図4】合成例によるチタニルフタロシアニンのX線回
折図である。
【符号の説明】
1 導電性基板 2 感度調整層 3 電荷発生層 4 電荷移動層 5 下引層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板上に、少なくとも電荷発生層
    および電荷移動層が積層された電子写真感光体におい
    て、半減露光量が1 lux・sより小さい高光感度な
    電荷発生材料を用い、電荷発生層と導電性基板との間
    に、電気伝導の活性化エネルギが前記電荷発生材料より
    大きく、かつ光感度が前記電荷発生材料の10分の1以
    下である有機半導体を含有する光感度調整層を設ける事
    を特徴とする電子写真感光体。
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