JP2589996B2 - ミンアクチビンをコードするdna分子 - Google Patents

ミンアクチビンをコードするdna分子

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、組換えDNA技術による新規ヒトたん白質ミ
ンアクチビンの産生、遺伝子のDNA配列の特性決定、な
らびに組換え宿主からの大量の生物活性ミンアクチビン
の発現および精製に関するものである。又本発明は、在
来の生物活性ミンアクチビンの精製ならびにミンアクチ
ビン由来のペプチドおよびそのアミノ酸配列に関するも
のである。
背景技術 ミンアクチビン(PAI−2)はウロキナーゼ型プラス
ミノーゲン賦活剤の天然不活性化剤である。この種のプ
ラスミノーゲン賦活剤は多くの主要なヒトの癌、特に肺
癌、結腸癌、乳癌および前立腺癌の中に異常に高レベル
で見出される。プラスミノーゲン賦活剤は、細胞転座、
移動および侵入を供なうたん白分解系を仲介すると考え
られるセリンプロデアーゼである。従ってこれらは組織
破壊および再構築に関与するものであると考えられ、そ
して腫瘍の生長および転移に関連を有するものであっ
た。又これらは炎症反応にあずかる役割を有するもので
ある。
プラスミノーゲン賦活剤は一般に2つの型に分けられ
ることが知られている。その1つは(1)ウロキナーゼ
型であり、第2は(2)組織型である。組織型プラスミ
ノーゲン賦活剤は血液および血管壁中に、および血栓症
に対するフィブリン溶解防御系を賦活機能を有する組織
中に主として見られる。ウロキナーゼ型プラスミノーゲ
ン賦活剤は通常の血栓溶解工程において作用効果を奏す
る様には思えないが、侵襲や組織破壊、特に腫瘍転移や
炎症反応に関連した病原性異変に関与するものであっ
た。
プラスミノーゲン賦活剤に特異的ないくつかの禁止剤
が知られており、その1つは胎盤から単離されたもの
(Holmberg,L、の「Biochim.Biophys.」Acta544,128−1
37(1978))であり、もう1つは培養血管内皮細胞中に
産生されるPAI−1(Van Mourik,J.A.,Lawrence,D.A.お
よびLoskutoff,D.J.の「J.Biol.Chem.」259,14914−149
21(1984)である。ミンアクチビンは血液単球およびU9
37細胞により産生されるものであることが知られてお
り、そして免疫的に胎盤禁止剤に関連していると考えら
れている。
これら種々の禁止剤の間の関係については現在のとこ
ろ知られていない。
ほとんど大部分の生物学的に活性なたん白質がそうで
ある様に、ミンアクチビンは生体内では非常に少量しか
産生されず、そしてそれ自体通常の生物化学的方法では
精製したりまた特性決定するのが困難である。従ってそ
の性質や臨床応用における生物学的効能等を更に評価す
るために大量の精製ミンアクチビンが必要とされるの
で、組換えDNA技術を使用して、すなわち、ミンアクチ
ビン遺伝子を代替宿主例えば細菌や動物細胞中でクロー
ニングすることにより、該たん白質を製造することが望
まれている。ミンアクチビンをクローニングするために
は、精製ミンアクチビン由来の抗体、アミノ酸配列、ペ
プチド断片および合成オリゴヌクレオチドの生成のため
に精製した天然ミンアクチビンの少量を均一となるまで
精製することが望ましい。試薬はクローニング工程にお
いて使用されるものである。
略語の説明 HPLC:高速クロマトグラフィー Mr :相対分子質量 MW :分子量 PMA :4−ホルボール−12−ミリステート−13−アセテー
ト SDS−PAGE:ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド
ゲル電気泳動 TFA :トリフルオロ酢酸 HPA :ヒトプラスミノーゲン賦活剤 bp :塩基対(ベースペア) kb :キロ塩基対(キロベースペア) PU :Ploug 発明の開示 本発明は、以下の発明から構成される。
1.ミンアクチビンの下記アミノ酸配列をコードするDNA
分子。
2.実質的に純粋な形である、前記第1項に記載のDNA分
子。
3.前記第1項に記載のDNA分子;およびベクターDNAから
成る組換えDNA分子。
4.ベクターDNAが、pMSG、pKC、pLJ、pBR322、pUC又はpU
R系;pZIP Neo SV(X);pLK57又はpLK58から選択したプ
ラスミドから成るものである、前記第3項に記載の組換
えDNA分子。
5.発現制御配列がDNA配列に有効に結合している、前記
第3項又は4項に記載の組換えDNA分子。
6.該発現制御配列が、E.コリのβ−ガラクトシダーゼ遺
伝子、trpオペロン、バクテリオファージλの左側プロ
モーター、モロニー白血病ウイルスの長末端反復位、マ
ウス乳癌ウイルス又はSV40初期プロモーターから選択し
たものである、前記第5項に記載の組換えDNA分子。
7.ポータブルプロモーター、翻訳開始部位および前記第
1項に記載のアミノ酸配列をコードする遺伝子から成る
遺伝子。
8.前記第1項に記載のDNA分子;およびベクターDNAから
成る組換えDNA分子の少なくとも1個で形質転換された
宿主細胞。
9.E.コリ及び哺乳動物細胞から選択したものである、特
許請求の範囲第8項に記載の宿主細胞。
図面の簡単な説明 第1図がミンアクチビン活性をプロットした図であっ
て、ミンアクチビン分泌におけるPMAの作用を示すもの
である。
第2図はサイズ分画したミンアクチビンmRNA製剤のゲ
ル分析である。
第3図は、18S rRNA標準体の周囲に集中した画分中の
ミンアクチビンmRNAを示すサイズ分画されたmRNAの生体
外翻訳の後に免疫沈降した生成物のオートラジオグラフ
ィーを表わす。
第4図は、抗ウロキナーゼ抗体を使用してのウロキナ
ーゼとの複合体形成の特異性を示す免疫沈降翻訳生成物
のオートラジオグラフィーを表わす。
第5図は、抗胎盤禁止剤抗体を使用してのウロキナー
ゼとの複合体形成の特異性を示す免疫沈降翻訳生成物の
オートラジオグラフィーを表わす。(オートラジオグラ
ムは、抗胎盤禁止剤抗体を使用した場合の結果と、抗ウ
ロキナーゼ抗体を使用した場合の結果とが同じであるこ
とを示している。
第6図は、還元条件下でのウロキナーゼの存在又は不
在下における免疫沈降生成物の比較によってミンアクチ
ビン翻訳生成物を固定するオートラジオグラフィーを表
わす。
第7図は、フイブリン被覆技術を使用してのウロキナ
ーゼ種の識別を示すゲルを表わす。
第8図は、全たん白溶出物に関して、富化ミンアクチ
ビン活性体の溶出を示すセファクリルS−200クロマト
グラムである。
第9図は溶離条件を変化させた場合のフェニル−ボロ
ネートアガロースからのミンアクチビン活性の別々の溶
出状態を示すものである。
第10図は溶離pHの関数としての着色集光カラムから溶
出した全たん白質に関するミンアクチビン活性体の溶出
を示すクロマトグラムである。
第11図はたん白質含有量対ミンアクチビン活性を示
す、等電集光ゲルから単離したたん白画分のゲル上のミ
ンアクチビン活性のスーパーインポジションを表わすも
のである。
第12a図はミンアクチビン活性溶出を示し、免疫アフ
ィニティカラムの溶出プロフィールである。
第12b図は免疫アフィニティカラムから溶出したミン
アクチビンのSDS−PAGEゲルおよびこのゲルのウエスタ
ンブロットを表わす。
第13図は高分子量形および低分子量形および還元条件
下の高分子量形の解離を表わすSDS−PAGE上のI125−標
識ウロキナーゼのオートラジオグラフである。
第14図はフェニル−セファロースカラムの段階pH溶離
からのミンアクチビン活性およびタン白質の溶出プロフ
ィルを示すものであり、ここでAは50mMくえん酸ナトリ
ウム、1mM EDTAおよび0.5M塩化ナトリウムでの溶離を、
そしてBは50mMグリシン(pH9.0)での溶離を表わす。
第15図はたん白質含量耐ミンアクチビン活性を示す、
等電集光ゲルから単離したたん白画分のSDS−PAGEゲル
上のミンアクチビン活性のスーパーインポジションを表
わすものである。
第16図はたん白質のニトロセルロース上へのウエスタ
ン転移後の第15図の等電点電気泳動実験からの画分およ
び抗胎盤禁止剤抗体でのたん白質の免疫学的検出を示す
ものである。
第17図はヴィダックC−4逆相高速液体クロマトグラ
フィー操作からの高度に精製したミンアクチビン製剤の
溶出プロフィルを示すものである。
第18図は第17図のHPLC操作のピーク5から得た均質ミ
ンアクチビンのSDS−PAGEを示すものである。
第19図はシンクロパックRP−P(C−8)カラム高速
クロマトグラフィー操作から溶出したミンアクチビンの
ペプチドの溶出プロフィルである。
第20図はミンアクチビン遺伝子の分節を含有するクロ
ーンのエンドヌクレアーゼ制限地図およびDNA配列決定
を示すものである。
第21図はミンアクチビンmRNAのハイブリッド選択翻訳
を示す。
第22図は連続したミンアクチビン遺伝子を含有するプ
ラスミドpBTA438の構築を示すものである。
第23図はミンアクチビン遺伝子の全cDNAおよびミンア
クチビンたん白質の演繹したアミノ酸配列を示す。ここ
にアミノ酸配列分析から得られた5個のペプチドに下線
を付した。
第24図はミンアクチビン発現ベクタ−pBTA444およびp
BTA447の構築を示すものである。
第25図はpBTA447から発現したミンアクチビンのSDSポ
リアクリルアミドゲル電気泳動、ウエスタン分析および
S35パルル標識たん白質分析を示すものである。
第26図はハイブリッドたん白発現ベクター(a)pBTA
440および(b)pBTA586の構築を示すものである。
第27図はpBTA440およびpBTA586から発現したハイブリ
ッドミンアクチビンたん白質のSDSポリアクリルアミド
ゲル電気泳動、ウエスタン分析およびS35パルス標識た
ん白質分析を示すものである。
第28図はミンアクチビン遺伝子を含有する哺乳動物の
クローニングベクターpBTA587、pBTA588およびpBTA590
の構築を示すものである。
第29図はウロキナーゼの存在下又は不在下での免疫沈
降後の哺乳動物細胞中のミンアクチビンの発現を示すオ
ートラジオグラフである。
発明を実施するための最良の形態 強化ミンアクチビン合成用のU937細胞系の誘発 ミンアクチビンは誘導ヒト単球、ある種のマクロファ
ージおよび単球血統の形質転換細胞により生成されるこ
とが知られている。(国際特許出願第W086/01212号参
照。)形質転換細胞系U937(ATCC CRL1593)はデキサメ
タゾンの存在下に構成的にミンアクチビンを生成するこ
とが見出された。無血清条件下においてこれらの細胞に
より分泌されるミンアクチビンのレベルはこれらの細胞
の分泌する全たん白質量のわずかに0.06%にずぎないも
のであることが知られていた。又、このレベルは4−ホ
ルボール−12−ミリステート13−アセテート(PMA)の
添加により約0.4%程度増加し得ることが知られてい
た。PMAのミンアクチビン分泌に対する経時効果は2相
推移系をとるものであり、最初の6時間は低く、次いで
60時間まではミンアクチビン活性は直線的に増加した
(第1図)。又、PMA濃度を10ng/mlから30ng/mlへ増加
しても何らの相異も観察されなかった。更に又、17時間
後でさえも放射標識したPMAは培養上ずみ液中にほんの
少量(10%未満)しか検出されなかったので、ホルボー
ルエステルは細胞をしっかりと結合していたと断定され
た。
下記の実施例は本発明の好ましい態様を開示するもの
である。しかしこれらは本発明の範囲を限定するものと
して解釈されるべきではない。又特記しない限り部およ
び%は重量部および重量%である。
実施例1 細胞培養 ヒトマクロファージ細胞系U937を、T175培養フラスコ
中で又は10lのブラウム(Braun)醗酵器中で、10%ウシ
胎児血清および1μMデキサメタゾン含有RPMI1640中で
培養した。細胞は1〜3×106個/mlの密度に保持した。
この生長相中に細胞によってミンアクチビンが分泌され
るけれども、細胞を無血清培地に移してミンアクチビン
精製用に上ずみ液を取った。細胞をペレット化し、1度
洗浄し、1μMデキサメタゾン含有のRPMI1640中に再け
ん濁し、そして3日間培養した。無血清条件下にこれら
細胞により分泌されたミンアクチビンのレベルは、PMA
の添加により約0.4%程度増加した。
次いで細胞を採取し上ずみ液を以下に記載する精製工
程に使用した。
実施例2 均質ミンアクチビンの精製 (a)無血清ミンアクチビン上ずみ液の濃縮 典型的なものとして、4〜5lの培養上ずみ液を、30,0
00MW分離カートリッジを備えたアミコンDC2中空繊維透
析/濃縮装置を使用して10倍に濃縮した。次いでこの濃
縮物を少なくとも等量の50mMグリシン(pH7.8)に対し
て透析して全痕跡量の色素を除去した。
(b)ミンアクチビン濃縮物の遠心分離 透析した濃縮物をJA10−ローター中で8000rpmで30分
間4℃で遠心分離して、残留細胞細砕物と透析中に沈で
んしたと思われるたん白質とをペレット化した。次いで
この透明にした上ずみ液をアリクオットに作成しそして
次の精製工程に使用するまで−20℃で凍結すておく。
(c)段階的pH溶離法を使用してのフェニル−セファロ
ースクロマトグラフィー PMAを添加しないで培養した細胞から得られた培養上
ずみ液を10倍に濃縮したものから、下記の様なフェニル
−セファロースを使用しての段階的pH溶離法により更に
ミンアクチビンを精製した。
上ずみ液(200ml、12000単位、特異活性102単位/mg)
のイオン強度を、固体NaClの添加により2Mに調節し、又
そのpHをくえん酸により5.5に調整した。この溶液を、5
0mMくえん酸ナトリウム(pH5.5)、2M NaClおよび1mM E
DTAで平衡化したフェニル−セファロースカラム(4.4cm
×5.0cm)中に装入し、そして280nm(A280)における基
線吸光度が基線にもどるまで同じ緩衝液で溶出した。次
いでカラムを0.5M NaClと1mM EDTAを含有する50mMくえ
ん酸ナトリウム(pH5.5)で溶出してそして再度吸光度
が基線にもどるまでA280を観察した。次にミンアクチビ
ンを50mMグリシン(pH9.0)でカラムから溶出した。第1
4図はこの溶離プロフィルを示すものである。
この方法によるミンアクチビンの回収量は9553単位で
あって、これはカラムに装入した単位の80%に相当す
る。最高特異活性を有する物質を集め(6700単位、特異
活性1343単位/mg)、そしてアミコンYM10膜上で濃縮し
て3mlとした。
(d)セファクリルS−200ゲル透過クロマトグラフィ
ー こうして集めて濃縮したミンアクチビンを、0.1Mホウ
酸ナトリウム(pH9.0)で平衡化したセファクリルS−2
00の2.2cm×78cmカラム中に装入した。5.0mlの画分を流
速0.46ml/分で集めた。第8図はミンアクチビンが主た
ん白質ピークの尾端部に溶出したことを示している。ミ
ンアクチビン活性を有する画分を集め(4480単位、特異
活性1355単位/mg)、そしてYM10膜を使用して3mlにまで
濃縮した。公知のMr標準体でのこのカラムの検量によれ
ば、ミンアクチビンが45〜48KDのMrを有していることが
明らかとなった。
(e)等電点電気泳動 濃縮ミンアクチビン溶液を、pH値範囲4.5〜6.0のアム
フォリン含有ウルトロデックスの予備平床ゲルに装填
し、LKBマルチホール等電点電気泳動装置上で23時間10
℃で電気集光した。この操作の終了後に、ゲルの長さ方
向を横断する30ゾーンをかき出して、そして1mM EDTA
(pH9.0)を含有する1Mグリシン10mlを使用してそれぞ
れからたん白質を溶離した。各画分のアリクオットをミ
ンアクチビン活性について分析し、15%SDS−ポリアク
リルアミドゲル上で電気泳動してたん白質を確認した。
第15図はミンアクチビン活性を有する画分から著量のた
ん白質が分離された事を示している。これらの状況か
ら、ミンアクチビンはpH5〜pH5.2の間で等電点電気泳動
し、そしてこのゲルの領域内においては該ゲルに装填し
たミンアクチビン全活性の15%が回収された。
事実、ミンアクチビン活性を有する等電点電気泳動ゲ
ルの領域内において、2つのたん白質バンドだけが可視
となって表れている(第15図)。これらのバンドの内ど
ちらがミンアクチビンであるか決定するために、等量の
アクリルアミドゲル上のたん白質をニトロセルロース上
に移しそしてヤギにおける胎盤禁止剤に対して作った抗
体でプロービングした。同じ様な生物学的性質を持って
いるので、2つの両たん白質は免疫的に関連がある様に
考えられた。第16図に示す様に、Mr=45〜48kDのたん白
質バンドは抗胎盤禁止剤抗体と特異的に交叉反応し、従
ってこのたん白質がミンアクチビンであることを示して
いる。更に又、この観察はゲル透過クロマトグラフィー
上の在来ミンアクチビンを決定した45〜48kDのMrと一致
している。
(f)高速液体クロマトグラフィー ミンアクチビン活性を有している上記等電点電気泳動
による画分をアミコンYM10限外ろ過膜上で10倍に濃縮
し、そして更にウォーターズ社の高速クロマトグラフィ
ーを使用してヴィダックC−4逆相カラム上で分画し
た。たん白質を、第17図に示した様に、0.1%TFA中にア
セトニトリルの溶離傾斜を使用して逆相カラムから溶出
した。各吸光度ピークをSDS−PAGEにより調べ、そして
第5ピークが純粋にミンアクチビンを含有していること
がわかった(第18図)。
実施例2A (a)ゲルろ過 細胞を含有しない上ずみ液を、W086/01212の精製実施
例2に記載の工程(a)および(b)に従って処理し、
次いで、W086/01212の精製実施例1に記載の段階的pH溶
離法を使用してのフェニル−セファロースを通して処理
した。ミンアクチビン活性を有する画分を集め、85%飽
和硫酸アンモニウムでの沈降により濃縮し、そして0.1M
ほう酸ナトリウム(pH9.0)で平衡化したセファクリル
S−200の2.2cm×80cmカラム中に装入した。3.5mlの画
分を0.46ml/分の流速で集めた。第8図は、ミンアクチ
ビンが主たん白質ピークの尾端部に溶出し、そして2206
単位/mgのピーク特異活性を有していた事を示してい
る。尚この活性は特異活性の31倍の全増加量に相当す
る。この様な状況から、ミンアクチビンはストークス半
径について分子としてオバルブミンと同様な挙動を示す
ものであり、45〜49×103ダルトンの分子量を有するも
のであると考えられる。
(b)フェニル−ボロネートアガロースクロマトグラフ
ィー 細胞を含有しない上ずみ液を、W086/01212の精製実施
例2に記載の工程(a)および(b)に従って処理し
た。この上ずみ液の1mlをMgCl2中10mMとし、そして次い
で水酸化ナトリウムでpHを8.5に調節した。この溶液
を、10mM MgCl2を含有する50mMグリシン(pH8.5)で平
衡化したフェニル−ボロネートアガロース−30(PBA3
0)のカラム(0.8cm×2.5cm)中に4℃で装入した。次
いでこのカラムを上記の緩衝液9mlで洗浄しそして次い
で下記の溶液で順次洗浄した。
(a)10mM EDTA含有の50mMグリシン(pH8.5)の10ml。
(b)100mMソルボトール含有の50mMグリシン(pH8.5)
の10ml。
(c)100mMトリス−HCl(pH8.5)の10ml。
(d)50mM酢酸ナトリウム(pH5.0)の10ml。
5mlの画分を集め、そしてミンアクチビン活性および
たん白質決定の前に、4℃で1晩、pH7.8で50mMグリシ
ンに対して透析した。第9図に示した結果から、別の条
件下でカラムから2つの明確な活性ピークが溶出してい
ることがわかる。第1のピークはEDTAで溶出したもので
あり、14倍の特異活性の増加を以って、カラムに装填し
た全活性の35%を含有するものである。第2のピーク
は、特異活性の4.4倍の増加を以って、当初の活性の32
%を表わしている。
(c)着色集光 細胞を含有しない上ずみ液を、W086/01212の精製実施
例2に記載の工程(a)および(b)に従って処理し
た。この上ずみ液の4mlを25mMイミゾダール−HCl緩衝液
(pH7.4)に対して透析し、次いで該緩衝液で平衡化し
たPBE94着色集光カラム(1cm×27cm)に装入した。次い
でpH4.0のポリ緩衝液200mlの使用により直線pH傾斜を確
立し、そして4mlの画分を集めて1Mトリス−HCl(pH7.
5)の4mlのアリクオットとした。各10個の画分を集め、
濃縮しそしてセントリコン(centricon)30上で洗浄し
てミンアクチビン活性とたん白質濃度を分析した。第10
図は大部分の活性がpH5の近くで溶出したことを示して
いる。活性の全回収率は82%であり、特異活性の2倍の
増加があった。
(d)等電点電気泳動 細胞を含有しない上ずみ液を、W086/01212の精製実施
例2に記載の工程(a)および(b)に従って処理し、
次いでW086/01212の精製実施例1に記載の段階液pH溶離
法を使用してのフェニル−セファロースを通して処理し
た。ミンアクチビン活性を有する画分を集め、85%飽和
硫酸アンモニウムでの沈降により濃縮し、そして50mMグ
リシン(pH9.0)に対して1晩透析した。この溶液を、p
H値範囲4.5〜6.0のアムフォリン含有ウルトロデックス
の予備平床ゲルに装填し、LKBマルチホール等電点電気
泳動上で23時間10℃で電気集光した。この操作の終了後
に、ゲルの長さ方向を横断する30ゾーンをかき出して、
そして1mM EDTA(pH9.0)を含有する1Mグリシン10mlを
使用してそれぞれからたん白質を溶離した。各画分のア
リクオットをミンアクチビン活性について分析し、15%
SDS−ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動してたん白
質を確認した。第11図はミンアクチビン活性を有する画
分から著量のたん白質が分離された事を示している。こ
れらの状況から、ミンアクチビンはpH5〜pH5.2の間で等
電点電気泳動し、そしてこのゲルの領域内においては該
ゲルに装填したミンアクチビン全活性の39%が回収され
た。
(e)免疫アフィニティークロマトグラフィー 細胞を含有しない上ずみ液を精製実施例1の様にして
処理した。このミンアクチビン製剤(2300単位、2.25m
g、特異活性1020U/mg)の4.6mlのアリクオットをりん酸
ナトリウム中0.05M、NaCl中0.5、トリトンX−100中0.0
1%、アジ化ナトリウム中0.1%、EDTA中1mMとし、そし
てpHを7.5に調節した。この溶液を上記緩衝液で15mlに
希釈し、そして抗胎盤禁止剤抗体10mgを化学的に結合し
たセファロース4Bの15mlに加えた。このスラリーを4℃
で1晩振とうし、次いで2.5cm×3.1cmのカラム中に注ぎ
入れた。未結合たん白質がカラムから排出され、そして
このカラムを、280mmにおける吸光度が基準線に戻るま
で緩衝液で洗浄した。次いでカラムを、10mMトリス−HC
l(pH8.0)を含有する3M KSCNで溶出した。溶出プロフ
ィールを第12図に示した。KSCNにより溶出した画分をセ
ントリコン(Centricon)10上で8.5倍に濃縮し、40mMグ
リシン(pH7.8)で洗浄し、そしてSDS−PAGEによりミン
アクチビン活性を分析した。大部分のミンアクチビン活
性は抗体カラムと結合していなかった。しかしながら、
少量のミンアクチビン活性(8.5単位)は特異的に結合
しており、3M KSCNにより溶出する。この事は、これら
の条件下で抗体カラムはミンアクチビンを超過担持して
いるという事を意味するものである。更に又、ミンアク
チビンはかなりの時間の間にKSCNの存在下にその活性の
90%以上を失活するが、これはミンアクチビン活性の回
収率が低いことはKSCN中における分子の失活が原因であ
るを示すものである。SDS−PAGEの結果はほとんど大部
分のたん白質溶出物がカラムから阻害されることなく溶
出したことを示している。しかしながらKSCN溶離剤は、
ゲルろ過におけるミンアクチビンの分子サイズと同様
(実施例2A(a)参照)の約45,000の分子量の多くのた
ん白質バンドを含有している(第12a図)。このミンア
クチビン製剤のウエスタン分析によれば、単一の免疫交
差反応種がSDS−PAGEに続いて観察されたたん白質バン
ドと同一の移動をすることが明らかとなった(第12b
図)。
ある条件下ではミンアクチビンは約60,000〜70,000の
分子サイズを有することが観察されている(PCT191−85
に詳しく記載されている)。この矛盾は、ミンアクチビ
ンのグリコシル化度による可動性の変化に起因するもの
であると考えられる。
実施例3 ミンアクチビンからのペプチド断片の単離と配列決定 上記実施例2の様にして、PMA誘発U937細胞からミン
アクチビンを精製した。次いでこのミンアクチビン(3
〜5μg)を、5M尿素を含有する20mMトリス−HCl(pH
8.5)中のエンドプロティナーゼLysC(0.1μg)の最終
体積50μlで、8時間22℃で消化した。得られたペプチ
ドを、0.1%TFA中のアセトニトリルの溶離傾斜を使用し
てシンクロパックRP−P(C−8)カラム上の逆相高速
液体クロマトグラフィーにより分離した(第19図)。星
印を付したペプチドをアプライドバイオシステム(Appl
ied Biosystem)470A気相シ−クエンサーによりシーク
エンシング(配列決定)し、そして配列は下記の通りで
ある。
ペプチド13:AQILELPY−GDV−MFLLLP−E... ペプチド11:GRANFSGMSE−NDLF... ペプチド10:MAE−EVEVYIPQFKLEE−Y... ペプチド 6:LNIGYIEDLK ペプチド 9:IPNLLPEG−V 実施例4 ミンアクチビンの分子クローニング (a)mRNAの単離 第1図より、PMA誘発U937細胞の最適転写時間は15〜2
5時間の間であると考えるのが妥当である。従って、U93
7細胞の細胞密度1.2×106個/mlの4l無血清培養液をPMA
の存在下に19時間培養し、細胞を採取し、そして次に使
用するまでの間液体窒素中ですばやく凍結させた。PMA
での刺激を与えていないU937細胞を3日間無血清培養し
たものも同様にmRNA単離のために保持した。国際特許出
願第W0089/01212号の記載の様にして作りそして対外で
(試験管内的に)3日間培養したヒト血液単球も又mRNA
源として使用した。
上記の原料のそれぞれから、グアニジン−HCl法の変
法により全RNAを抽出した。細胞ペレットを、4Mグアニ
ジンイソチオシアネート、50mMトリス−HCl(pH7.5)、
10mM EDTA、0.5%サルコシル(Sarkosyl)、および0.12
M2−メルカプトエタノールを含有する緩衝液の20倍体積
(1g重量につき)中で、撹拌器中で4℃で3分間ゆっく
りとした速度で均質化(ホモジナイズ)した。次いでけ
ん濁液を10分間遠心分離して細砕物を除去した。酢酸を
25mMまでと、冷エタノールを0.75体積倍加えることによ
って上ずみ液から核酸を沈でんさせ、そして−20℃で1
晩培養した。再びけん濁液を30分間−10℃で遠心分離
し、そしてペレットを7.5Mグアニジン−HCl、20mM酢酸
ナトリウム(pH5.0)および1mMジチオスレイトールを含
有する緩衝液中にもとの体積の20%となる様に溶解し
た。遠心分離して未溶解物質を除去した後に、0.55体積
倍の冷エタノールを加えて−20℃で1〜3時間するとRN
Aが沈でんした。このRNAを遠心分離により回収し、グア
ニジン−HCl緩衝液中に再溶解しそして沈でんさせた。
この最終の工程は3回くり返し行なった。最終沈でんの
後に、ペレットを20mM EDTA(pH7.0)中に溶解し、そし
て等体積のクロロホルム:ブタノール(4:1)で抽出し
た。次いでRNAを、酢酸ナトリウム(pH5.0、0.3Mまで)
と2体積倍の冷エタノールを加えて−20℃に1晩保つこ
とにより、水相から沈でんさせた。このRNAを遠心分離
により回収し、20mM HEPES(pH7.4)および0.5%ドデシ
ル硫酸ナトリウム中の100mg/mlのプロティナーゼKで50
℃で4時間処理して残留たん白質がある場合にはこれを
除去した。次いで0.2M酢酸ナトリウム(pH5.0)および
2体積倍のエノタールの存在下に−20℃でRNAを沈でん
により回収した。遠心分離による回収の後で、3M酢酸ナ
トリウム(pH6.0)の存在下に4℃で1晩RNAを沈でんさ
せることにより残留DNAがある場合にはこれを除去し
た。RNAを遠心分離により回収し、そして0.25N塩化ナト
リウムおよび2体積倍のエタノールの存在下に沈でんさ
せた。このRNAを再度遠心分離により回収した。次いで
吸着およびオリゴ(dT)−セルロースからの溶出を2ワ
イクル行なってポリA+mRNAを単離した。
このポリA+mRNAを、しょ糖密度こう配遠心分離により
10〜20倍のミンアクチビンmRNAに濃縮した。このサンプ
ルを15〜34%(w/w)しょ糖こう配上に層状におき、そ
してベックマンSW41ローター中で33,000rpm、4℃で16
時間遠心分離した。第2図はサイブ分画したmRNA製剤の
変性条件下におけるゲル分析を示すものである。第3図
に示す様に、ミンアクチビンmRNAは、試験管内翻訳およ
び免疫沈降法(後記する)により決定された18Sリボゾ
ームRNA標準体の回りに集中した画分(画分16および1
7)中に検出された。
(b)ミンアクチビン翻訳生成物の同定 ミンアクチビンmRNAは、細胞を含有しない網状赤血球
溶解産物系中での試験管内翻訳およびそれに続く、その
天然物質ウロキナーゼを利用したミンアクチビン翻訳生
成物を免疫沈降により同定した。
アマーシャム社(Amersham)から市販のウサギ網状赤
血球溶解産物を、最初にメーカーの指示通りに、ウシ肝
臓tRNA(Boehringer Mannheim)を100ng/mlの濃度で加
えて使用した。35S−メチオニン(Amersham)を2mCi/ml
の濃度で加えて、オートラジオグラフィーにより翻訳生
成物を検出できるようにした。上記の様にして作成した
ポリA+mRNAを50mg/mlの濃度で90分間30℃で翻訳した。2
5μlの翻訳生成物を各免疫沈降に使用した。培養しそ
して全スタフィロコッカスオーレウス(Staphylococcus
aureus)細胞(Pansorbin,Calbiochem)の洗浄けん濁
液を除去して非特異結合を最少にした後で、このサンプ
ルを50mPVのウロキナーゼ(Calbiochem)で室温で90分
間培養した。この工程によりミレアクチビン翻訳生成物
とウロキナーゼとの間の錯体が生成する。この錯体を、
1〜2μlの抗ウロキナーゼ抗血清(ミドリ十字社)又
は胎盤禁止剤に対する抗体を加えることにより溶液から
取り出し、30分間室温で、次いで1晩4℃で培養し、そ
して次に25μlの洗浄パンソルビン(Pansorbin)を加
えることにより沈でんさせた。遠心分離後、ミンアクチ
ビン−ウロキナーゼ−抗体−パルソルビンペレットを洗
浄し、2%SDSおよび2−メルカプトメタノールの存在
下に沸騰させることにより粉砕し、そしてこの生成物を
ゲル電気泳動、次いでオートラジオグラフィーにより分
析した。
ウロキナーゼに対する抗体での35S−標識翻訳生成物
の免疫沈降により69,000および79,000のMrsを有するウ
ロキナーゼ特異性翻訳生成物が得られた。これらのたん
白質バンドは、次の様なことからミンアクチビンとウロ
キナーゼとの特異的錯体を表わしている。
(1)ウロキナーゼ又はmRNAの不在下では表われない。
(2)抗体の不在下では沈でんしない。
(3)ウロキナーゼ結合について未標識の精製ミンアク
チビンおよび胎盤禁止剤(Calbiochem)製剤を競合する
(第4図)。
免疫沈降生成物は、DNA誘発U937細胞から得られたmRN
Aから合成した全たん白質の0.05%を表わすものである
ことが見出された。非誘発U937細胞から得たmRNAからは
免疫沈降生成物は全く検出されなかった。これはこの場
合はミンアクチビンmRNAのレベルが低いことが原因とな
っていると考えられる。
胎盤禁止剤に対する抗体を使用してのウロキナーゼ−
ミンアクチビン翻訳生成物の免疫沈降によっても同様の
結果が得られた。いくつかの抗胎盤禁止剤抗体製剤は、
69,000および79,000MWにおいてはっきりとウロキナーゼ
−ミンアクチビン翻訳生成物錯体を沈でんさせた(第5
図)。
第6図に示す様に、ウロキナーゼの存在下および不在
下に得られた免疫沈降生成物を比較することにより、ミ
ンアクチビン翻訳生成物の直接同定が可能である。これ
は43,000のMrにおいて明白なバンドとして表われる。こ
の分子量は在来たん白質の場合に観察されるものよりい
く分少ない様に思えるが、これはグリコシル化に起因す
るものであると考えられる。ウロキナーゼの存在下で
は、このバンドは消失しており、69,000Mrの所に特有の
ウロキナーゼ−ミンアクチビン翻訳生成物が検出され
る。先に観察された79,000〜80,000Mrにおける別のたん
白質バンドは、サンプルが部分的に還元条件下で分析さ
れたので、錯体の非還元型を表わすものであると考えら
れる。
更に又、ミンアクチビン翻訳生成物との錯体形成は、
ウロキナーゼの低分子量型(HPA33)の存在に依存する
ものであることがわかった。HPA52とHPA33の純粋製剤を
入手し(Calbiochem)、これは全く1つの種であり、す
なわち1方は他方にブィブリン被覆をしたものであるこ
とが明らかとなった(第7図)。尚、プラスミノーゲン
/プラスミンをHPA33に加えることの製剤中に残留する
痕跡量のPHA52は低分量形に変わった。69,000MWにおけ
るはっきりとしたウロキナーゼ−ミンアクチビン翻訳生
成物錯体は、使用したウロキナーゼ製剤がHPA33を含有
していた場合にのみ表われた。この結果の説明は明らか
ではない。可能なたん白分解を禁止するために溶解産物
混合物にトラシロールを加えてもこの結果には何ら影響
はなかった。
要するに、U937細胞からのmRNAの試験管内翻訳により
Mrが約43,000の生物学的に活性なミンアクチビン翻訳生
成物が生成することが明らかであり、このことはウロキ
ナーゼとの錯体を形成し、これが69,000の特有のMrを有
することから容易に同定することができる。
(c)相補DNAライブラリーの構築 色々な公知方法により、全ポリA+mRNA又はしょ糖密度
こう配分画mRNAからcDNAライブラリーを構築した。1例
として、第1鎖相補DNAを一般的な方法によりプライマ
ー開始逆転写酵素を使用してmRNAから合成した。次いで
第2鎖を、例えば、(1)DNAポリメラーゼ又は逆転写
酵素を使用しての通常のヘヤーピンループプライマーに
よるDNAの合成、又は(2)RNアーゼH−DNAポリメラー
ゼIのメジエーター作用による第2鎖合成、又は(3)
5′−末端をプライマーとして開始する方法により合成
した。S1ヌクレアーゼでの処理(必要の場合に)の後
に、DNAをメチル化し、そして通常の例えばDNAポリメラ
ーゼ、クレノー断片又はT4ポリメラーゼの導入による方
法を使用して平滑端を生成させた。次いでcDNAを、これ
を適当な切断部位を含有する合成リンカー分節で創製し
た相補ホモポリマー末端又は付着端を介し適当なプラス
ミド(例えば、pBR322、pUC又はpUR系)又はバクテリオ
ファージ(例えばλgt11)と通常の方法により結合さ
せ、そして次いで適当な宿主に形質転換させることによ
りクローニングすることが出来る。
実施例5 cDNAライブラリーを構築する好ましい方法は次の通り
である。
50mMトリス−HCl、75mM KCl、10mM DTT、3mM MgCl、
各1mMのdATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、10μg/mlオリコ
(dT)1218および100μg/ml BSAの存在下に、モロニー
ネズミ白血病ウィルス逆転写酵素(BRL、200U/μg mRN
A)を使用して全ポリA+mRNAの6μgからcDNAを合成し
た。反応物の200μlを40分間37℃で培養した。DNAポリ
メラーゼIのクレノー断片を使用してのヘヤーピンルー
ププライマーによる合成により第2鎖を合成した。反応
は70℃に加熱して10分間行なってDNA/RNA2重体を分離
し、2倍に希釈し、そして10μCiのdATP(1800Ci/mmo
l)の存在下にクレノーを325U/mlに加えた。反応は15℃
で1時間培養する様に続けた。フェノール:クロロホル
ム(1:1)抽出とエタノール沈でんの後で、DNAを溶解
し、そして0.2M NaCl、50mM酢酸ナトリウム(pH4.5)、
1mM ZnSO4おおび0.5%グリセロールの存在下に80単位の
S1ヌクレアーゼ(P/L Biochemicals)で処理によってヘ
ヤーピンループを除去し、そして上記した様にして沈で
んさせた。
次いで100mMトリス−HCl(pH8.0)、10mM EDTAおよび
80μMS−アデノシルメチオニンの存在下に、20単位のEc
oR1メチラーゼ(Biolabs)を使用して2本鎖cDNAをメチ
ル化した。33mMトリス−酢酸(pH8.0)、66mM酢酸カリ
ウム、10mM酢酸マグネシウム、0.5mMジチオスレイトー
ル、0.1mg/ml BSAおよび各0.5mMのdATP、dCTP、dGTPお
よびdTTPの存在下に2.5VのT4 DNAポリメラーゼを1時間
に37℃で加え、次いでT4ポリヌクレオチドキナーゼ(20
V)および0.1mM ATPを加えることによりDNAを修復し
た。フェノール:クロロホルム(1:1)抽出およびエタ
ノール沈でんの後に、T4 DNAリガーゼ(IBI:1.2V/μg,D
NA)を使用してEcoR1リンカーを再溶解したDNA(2μg
リンカー/1μg DNA)に加えた。反応を濃縮cDNA溶液(1
67μg/ml)上で26℃で4時間行った。EcoR1で処理した
後に、バイオゲルA150M上でのクロマトグラフィーによ
りcDNAから遊離のリンカーを分離した。平均長が1,000
b.p.より大きいcDNAを含有する画分を集め、cDNAを濃縮
し、そして2体積倍のエタノールを加えて沈でんさせ
た。
cDNAの収量は2.5μgであった。
cDNAライブラリーをλgt11およびgt10の両方の中で作
成した。cDNA(100ng)を、ECOR1切断したフォスファタ
ーゼ処理したλgt11(1μg)220μg/mlのDNA濃度で、
4℃で16時間ライゲートした。このDNAをVector Clonin
g Systems社製の既製の包装製剤で包装した。E.コリY10
88株に吸着させてファージを増幅させ、そしてY1090中
でスクリーニングした。λgt11ライブラリーはcDNA1μ
g当たり約8×106の組換え体(全ファージの94%)を
含有していた。cDNA分子を含有する組換え体の割合は、
このライブラリーをα〔32P〕−dATPの存在下に合成し
たcDNAでスクリーニングすることにより決定した。約90
%の白色プラークがこのプローブとハイブリダイズし
た。
λgt10中で作成したライブラリー用に、cDNA(200ng)
をEcoR1切断したフォスファターゼが処理したλgt10
(1μg)と、240μg/mlのDNA濃度で、25℃で4時間ラ
イゲーションした。このDNAを、E.コリC600hfl株を使用
して上記の様にして包装した。
λgt10ライブラリーはcDNA1μg当り約7.5×106個の
組換え体を含有していた。cDNA分子を含有する組換え体
の割合は、このライブラリを放射線標識したcDNAでスク
リーニングすることにより決定した。90%より多くのプ
ラークがこのプローブとハイブリダイズした。
実施例6 ミンアクチビン遺伝子を含有するクローンの同定 ミンアクチビンをコードする遺伝子を含有するクロー
ンは従来技術を使用して下記の実施例中に記載のプロー
ブを使用して同定することが出来る。
実施例6a ハイブリッド選択翻訳 ミンアクチビンmRNAに相補的な配列を含有するcDNAク
ローンはハイブリダイゼーション選択により同定するこ
とが出来る。クローン化DNAを変性し、ニトロセルロー
スの様な固体マトリックスに固定し、そして全mRNAの製
剤とハイブリダイズする。RNA/DNA2重体を加熱してmRNA
を放出し、次いでこれを上記した様な試験管内ウサギ網
状赤血球溶解産物の無細胞系に翻訳する。この翻訳生成
物を次いで実施例4bに記載の様にして同定する。
実施例6b ミンアクチビン遺伝子配列に相補的なDNAプローブ 実施例3に記載のミンアクチビンのペプチド用に得ら
れるアミノ酸配列を使用して、次いでそのアミノ酸配列
をコードすると考えられるオリゴヌクレオチド配列を予
測することが出来、そして従来技術を使用してオリゴヌ
クレオチドプローブを合成することが出来る。
この配列データを使用して、Applied Biosystems 3
80A DNA合成装置によりたくさんのオリゴヌクレオチド
プローブを合成した。これらオリゴヌクレオチド配列は
次の通りである。
特異的オリゴヌクレオチドプローブを放射線標識し、
次いで常法を使用して細菌コロニー又はバクテリオファ
ージプラークのその場でのハイブリダイゼーションによ
りcDNAライブラリーをスクリーニングすることにこれを
使用し、それによりミンアクチビン遺伝子の全部又は1
部を含有するクローンを同定することが出来る。
実施例6c 免疫学的スクリーニング 在来ミンアクチビンたん白質と交差反応する抗体を使
用して常法によりクローンをスクリーニングすることが
出来る。
ミンアクチビンに対する抗体は常法により作成する。
例えば、ウサギをそれぞれ、例えばフロイントの完全ア
ジュバント又はモンタナイドの様な適当なアジュバント
の存在下に、10〜100μgの精製ミンアクチビンで免疫
付与する。約4週間後に同量のブースター付与をした後
に、ウサギの血清を採り、これをミンアクチビンに対す
る抗体用に分析すれば良い。
実施例6d 生物学的活性についてのスクリーニング ミンアクチビン遺伝子含有クローンは、放射線標識し
たウロキナーゼ又はウロキナーゼのいずれかおよびウロ
キナーゼに対する抗体を使用してミンアクチビン活性を
試験又はスクリーニングすることが出来る。これは免疫
学的スクリーニングの常法技術を使用して行うことが出
来る。ウロキナーゼおよびウロキナーゼに対する抗体は
市販のものを入手すれば良い。放射線標識したウロキナ
ーゼは以下に述べた様にして作成出来る。
市販のウロキナーゼ(Calbiochem)を、文献記載の方
法(Holmberg,L.,Bladh,B.およびAstedt,B,の「Biochi
m,Biophys.」,Acta455,215〜222(1976),およびGoldf
arb,R.H.およびQuigley,J.P.の「Biochemistry」,19,54
63〜5471(1980))により、p−アミノベンズアミジン
セファロース上のクロマトグラフィーによりアフィニテ
ィー精製した。75プロー(Ploug)単位の精製ウロキナ
ーゼを、Bolton Hunter法により、N−スクシンイミジ
ル3−(4−ヒドロキシ,5−〔I125〕ヨードフェニル)
プロピオン酸エステルとの結合によりよう素化した。こ
のI125−標識したウロキナーゼを、0.1Mりん酸ナトリウ
ム(pH7.0)、0.4M塩化ナトリウム、0.1%トリトンX100
および1%担体ウシ血清アルブミンで平衡化したセファ
デックスG−25M上のクロマトグラフィーにより遊離標
識剤から分離した。
非還元条件下においてSDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動によりこのI125−標識ウロキナーゼ製剤を分析
すると、ウロキナーゼの特有の高分子形(Mr55,000)お
よび低分子形(Mr33,000)の存在が明らかとなった(第
13図)。還元条件下では高分子量形はその特有の33,000
および22,000Mrサブユニットに解離する。ウロキナーゼ
製剤をよう素化することにより、ColemanおよびGreenの
分析法(Ann,N.Y.Acad.Sci.,370,617(1981))により
測定したところ、10〜15%プラスミノーゲン賦活剤活性
の損失があったが、しかしこれは酵素のミンアクチビン
禁止効果には何ら影響がなかった。ミンアクチビンを種
々の濃度に希釈したものをニトロセルロース紙上に点状
塗布し、放射線標識したウロキナーゼと一緒に1晩培養
し、洗浄し、乾燥し、そしてオートラジオグラフィーに
付すことから成る点ブロット分析の結果、10mMの感度
で、すなわち約0.1ngのミンアクチビンが固相に結合し
ている状態で放射線標識ウロキナーゼがミンアクチビン
を検出することが出来ることが明らかとなった。
実施例7 ミンアクチビン遺伝子の同定 ミンアクチビン遺伝子を同定する好ましい方法は次の
通りである。合成後に、実施例6bに記載のオリゴヌクレ
オチドプローブ7〜10をポアクリルアミドゲル電気泳動
により精製し、ポリヌクレオチドキナーゼ(IBI 1V/pmo
l DNA)およびγ−32P−ATPで標識し、そして常法によ
るイオン交換クロマトグラフィーにより精製した。
実施例5に記載のλgt10ライブラリーを、常法により
その場でのハイブリダイゼーションによりスクリーニン
グした。ハイブリダイゼーションの条件は背景体との特
異結合が最少となる様に調節し、そして下記の様になる
ように決定した。
プローブ7および8:6×SSC、5×Denhardt′s、0.5%D
SD、および0.2mg/ml切断ウシ胸線DNA中で42℃で1時間
予備ハイブリダイゼーションした後に、6×SSC、5×D
enhardt′s、0.1%SDSおよび20μg/ml tRNA中で50℃で
3時間処理。
プローブ9および10:10×Denhardt′s、5×SSC、およ
び0.05%ピロりん酸ナトリウム中で37℃で16時間処理。
108cpm/μgより大きな特異活性を有する32P−標識オ
リゴヌクレオチドプローブを約0.5pmol/ml使用した。陽
性クローンの選択性を高めるために、フィルターを0.1
%SDS含有の0.5×又は2×SSC中で上昇温度で洗浄し
た。
陽性シグナルのプラークを採り上げ、再スクリーニン
グし、そしてファージDNAを常法により精製した。(例
えばManiatis等の「Molecular Cloning」(1982)参
照。) 互いに交差ハイブリダイズは、配列を含有する、それ
ぞれ2100および1060の塩基対のEcoRI−リンカー結合のc
DNAインサートを持つ、2つの組換えバクテリオファー
ジクローンMINIDおよびMIN611が得られた。
これらインサートをそれぞれプラスミドpBTA440およ
びpBT441を創製するプラスミドpUC18にサブクローニン
グし、そして第20図に示す様な制限酵素分析による制限
酵素切断地図を作成した。クローンMIN1Dのサザーンブ
ロット分析により、第20図に示した様に320塩基対XbaI-
NcoI制限断片内にオリゴヌクレオチドプローブ7および
8の結合領域があるのを確認した。
これらのクローンがミンアクチビンをコードする遺伝
子を含有していたことが、ハイブリッド選択翻訳および
DNA配列分析により確認された。
ハイブリッド選択翻訳 Maniatis等の方法(「Molecular Cloning」(198
2))により、3mm×3mmのフィルター1枚につき20μg
の濃度で精製pBTA440をニトロセルロースフィルター上
に固定した。洗浄後、各フィルターを50μgの全mRNAで
培養し、そして50℃で3時間ハイブリダイズした。充分
に洗浄後、沸とうにより特異的にハイブリダイズしたmR
NAを溶出し、そして次いで市販のウサギ網状赤血球溶解
産物製剤(Amersham)を使用して試験管内で翻訳した。
第21図に示す様に、ハイブリダイズしたmRNAは、ゲル
電気泳動によりMr43,000の翻訳生成物を特異的にコード
することが明らかとなった。尚ミンアクチビン翻訳生成
物の特性は実施例4bに記載した。更に又、ウロキナーゼ
の存在下では、このバンドは消失し、そして特有のウロ
キナーゼ−ミンアクチビン複合体が69,000Mrに検出され
た。
DNA配列分析 pBTA440の制限断片を一本鎖ファージベクターM13mp
9、M13mp18およびM13mp19にサブクローニングし、そし
て挿入された2,100bpのDNA配列をSangerの連鎖終息法に
より決定した。そのDNA配列を調べたところ、2,100bpイ
ンサートはミンアクチビン遺伝子の全コード配列を含有
していることがわかった。
プライマー拡張 ミンアクチビンのN末端領域をコードするDNA配列の
残りを得るために、プライマー拡張により第2のcDNAラ
イブラリーを構築した。このライブラリーは、先のヌク
レオチド配列391〜420に相補的なオリゴヌクレオチド
5′TTC CAG TAA ATA ATT CCC TGT GGA TGC ATT3′でポ
リA+mRNAの5μgをプライミングすることにより作成し
た。引き続きEcoRI−リンカー含有cDNAインサートを常
法によりλgt10中にクローニングした。
得られた7.2×104個のクローンの内の約5.3×103個の
クローンを第2のオリゴヌクレオチド5′GCC TGC AAA
ATC GCA TCA GGA TAA GTA CC3′(これはヌクレオチド3
10〜325に対して相補的)でスクリーニングした。得ら
れた100個の陽性クローンの内の15個を精製し、そして
最大のcDNAインサート(430bp)を有するクローン(ク
ローン13)をプライスミドpBTA442を創製するプラスミ
ドpUC18にサブクローニングした。pBTA442のDNA配列は
上記の様にして決定した(同様に第20図参照)。
pBTA440およびpBTA443中に含有されるミンアクチビン
遺伝子のコード配列(これはpBTA442に対して反対側に
配向したpUC18中の430bp5′−ミンアクチビン配列を含
有するプラスミドである)を、第22図に示す様にある種
のDNA制限断片と結合させて隣接させてpBTA438を創製し
た。PbTA438を含有するE.コリK−12株JM109は1987年11
月11日でAmerican Type Culture Collection(12301 Pa
rklawn Drive,Rockille,Marypand20852,米国)に寄記
し、寄記番号ATCC53585を受けた。ミンアクチビン遺伝
子の全cDNA配列およびこれから演繹したミンアクチビン
たん白のアミノ酸配列を第23図に示した。全翻訳生成物
は415個のアミノ酸(Mr46,543)から成っている。この
遺伝子は、第23図に示した様に在来ミンアクチビンのア
ミノ酸配列分析から得られた5個のペプチドをコードし
ている。
このDNA配列の分析結果、ミンアクチビンはウロキナ
ーゼ型プラスミノーゲン賦活剤に特異的であるにもかか
わらず、セリンプロテアーゼ禁止剤上科の一員(セルピ
ンとして知られている)であることが明らかとなった。
実施例8 生物学的に活性なミンアクチビンの発現 例えばpBTA438中に存在する全長cDNAを、細菌や真核
動物細胞(例えばベクターでトランスフェクトされたか
又は形質転換された哺乳動物細胞)の様な種々の宿主中
でたん白質の合成を司どることのできる種々のベクター
中に同化統合することにより、生物学的に活性な分子の
高レベルでの発現が可能である。ここでベクターとして
は、ミンアクチビンをコードするヌクレオチド配列の発
現を制御し得るヌクレオチド配列を含有するものが好ま
しい。この第2のヌクレオチド配列は、1例として、プ
ロモーター配列、ポリアデニル化配列、又はたん白質の
別のたん白質に融合したハイブリッド分子として発現さ
せる様な作用を有するヌクレオトド配列を含有していて
も良い。
実施例9 ミンアクチビンの細菌による発現 この工程のまず最初は、E.コリ中で複製可能な、そし
てミンアクチビンの発現をコードするDNA配列を含有す
る発現ベクター又はクローニング媒体を作成することで
ある。
ミンアクチビンはその在来型として、あるいは別のた
ん白質と融合したハイブリッド分子として発現可能であ
る。これらの構築方法は第24図および第26図に示した。
1種のプラスミド構築には、在来の又は在来に近い
(N−末端アミノ酸変成した)ミンアクチビンを発現す
る。λ PL発現ベクターpLK57およびpLK58(Botterman
等の「Gene」,37;229〜239,(1985)を使用した。
第14図に示す様に、プラスミドpBTA438をEcoRIおよ
DraIで消化し、そして1610bpのEcoR-DraI制限断
片をアガロースゲルから単離した。この断片をT4リガー
ゼで、EcoRIおよびEcoRVで消化したベクターpLK57に
ライゲーションした。この誘導体プラスミドpBTA444は
在来ミンアクチビンの発現を制御するλPLプロモーター
を含有している。
発現ベクターpBTA444を使用して、ラムダの熱可燃cI
リプレッサーを含有するE.コリK−12株N4830(Joyce等
の「PNAS80」,1830〜1834,(1983)を形質転換した。こ
うしてpBTA444で形質転換した細胞を、100μg/mlのアン
ピシリンを添加したMEB培地(Mott等の「PNAS82」,88〜
92,(1985))中で28℃で1晩生育させた。細胞をMEB培
地中で希釈し、そして予熱(65℃)したMEB培地と等量
加えて温度を42℃に平衡とした時にOD600が1.0となるま
で28℃で生育させた。42℃で4時間更に生育させた後
に、細胞を採取し、そして洗浄細胞(−70℃にて凍結後
に解凍した後に)を20%しょ糖、30mMトリス−HCl(pH
8.1)おおびmg/mlリゾチーム溶液の200μ中に再けん濁
させ更に3M EDTA(pH7.3)の3mlを加えることにより、
膜および可溶たん白画分を作成した。細胞抽出物は簡単
な音波処理により清澄にし、そして膜および不溶たん白
分は遠心分離(27,000xg,60分間)によりペレット化し
た。上ずみ液にトリクロル酢酸(10%w/v)を加えるこ
とにより可溶たん白分を沈でんさせ、このペレットを水
中に溶解した。ペレット化した膜も同様に水中に溶解し
た。未誘発(28℃)のおよび誘発処理(42℃)した細胞
の両方のこれら画分のサンプルをSDS−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動およびヒト胎盤禁止剤に対する抗血清
を使用してのウエスタン転移によるミンアクチビンの免
疫的検出により分析した。第25図に示す様に、ヒト胎盤
禁止剤に対する抗体およびアルカリホスファターゼ(Si
gma)と結合したウサギ抗ヤギIgGを使用してのウエスタ
ン転移により可視化されたミンアクチビンたん白バンド
(Mr40〜50K)が、誘発処理した(42℃)可溶性画分お
よび膜画分の両方に存在していた。
在来ミンアクチビンを作成する別法を第24図に示し
た。プラスミドpBTA442をxhoIIで消化し、そして243bpx
hoII制限断片をアガロースゲルから精製した。この断片
をT4リガーゼで、BglIIで消化したベクターpLK58にライ
ゲーションした。この誘導体プラスミドpBTA445をPvuII
およびSmaIで消化し、そして2800bp断片を精製し、そ
してT4リガーゼでpBTA438からの精製1320bpPvuII-Dra
制限断片にライゲーションした。この誘導体プラスミド
pBTA446をBalIIで線状開裂し、そして細菌リボゾーム結
合部位と在来ミンアクチビン遺伝子の開始ヌクレオチド
を含有する合成2本鎖26量体オリゴヌクレオチドとライ
ゲーションしてプラスミドpBTA447を創製した。pBTA447
を前記の様にして適当な宿主、例えばN4830中へ形質転
換し、誘発処理しそして分析すると、第25図に示す様に
再度ミンアクチビンが生成されている。それぞれpBTA44
4およびpBTA447を含有する細胞の両方の場合に、ミンア
クチビンは誘発処理した(42℃)可溶性画分および膜画
分の両方に存在していた。
E.コリN4830により産生されたミンアクチビンの生物
学的活性を評価するために、可溶生画分および膜画分
を、実施例4の記載の様にして、高分子量形および低分
子量形のウロキナーゼを使用して90分間培養した。次い
でサンプルをアセントで沈でんさせ、水中に再けん濁
し、そして還元SDS−ポリアクリルアミドゲル上で処理
した。ミンアクチビンおよびミンアクチビン−ウロキナ
ーゼ複合体を前記した様なウエスタン転移により可視化
した。第25図に示す様に、標準分析条件下において、ウ
ロキナーゼとのpBTA447複合体を含有する誘発E.コリN48
30からの可溶画分中にミンアクチビンが存在している。
この事はこれらの細菌細胞から生成したミンアクチビン
が生物学的活性を保有していることを意味するものであ
る。
一方のたん白質コード配列の全部又は1部とミンアク
チビンコード配列の全部又は1部との融合たん白質を製
造する方法の2つの例を次に記載する。第26図に示す様
に、プラスミドpBTA440をSspIおよびDraIで消化し、そ
して1110bp断片をアガロースゲルから単離した。この断
片を、EcoRVで消化したベクターpBTA449にライゲーシ
ョンしてpBTA450を創製した。次いでpBTA450をAvaIで消
化し、そして精製した2800bp断片を、AvaIで消化したプ
ラスミドpLK57にライゲーションしてプラスミドpBTA586
を創製した。これはλPLプロモーターの制御下にミンア
クチビンコード配列の部分と成るものであり、そしてtr
aT遺伝子の最初の80個のアミノ酸コード配列と融合す
る。その80個のアミノ酸の内の最初の20個はE.コリの外
膜中に表われる融合体となるシグナル配列を構成してい
る。このシグナル配列はtraTたん白質の通常の存在位置
である外膜への輸送中に開裂する。
上記した様にプラスミドpBTA586を適当な宿主、例え
ばN4830中に形質転換しそして温度シフトにより誘発処
理をすると、TraT−ミンアクチビン融合たん白質が、第
27図に示した様に外膜に表われる。
融合体製造法の第2の例は第26図に示した。プラスミ
ドpBTA440中において、ミンアクチビンコード配列は、
プラスミドpUC18上に存在するβ−ガラクトシダーゼ遺
伝子の部分と枠内融合する。
プラスミドpBTA440を適当な宿主、例えばJM101、叉は
lacIq遺伝子を含有するE.コリ株中に形質転換し、そし
てイソプロピル−チオ−β−D−ガラクトピラノシド
(最終濃度1mM)の添加により誘発処理すると、前記し
た様にしてミンアクチビン産生が検出できる(第27
図)。
実施例10 真核細胞中における組換えミンアクチビンの発現 ミンアクチビンの全コード領域を含有するpBTA438の
断片を、哺乳動物細胞中において真核遺伝子の安定的な
同化、発現が可能な一連のベクター中に挿入した。これ
らは、(1)ミンアクチビンcDNA配列がSV40初期プロモ
ーターの制御下にあるpKC3(pKO−neo由来、Van Doren,
Hanahan,D,およびGluzman,Y,の「J.Virol.」50,606〜61
4(1984);(2)ミンアクチビン遺伝子がレトロウイ
ルスのLTRプロモーターの下流にあり、そして原核生物
にカナマイシン耐性を付与し、真核生物にG418耐性を付
与するネオ遺伝子に基づいて選択が行なわれる、モロニ
ーネズミ白血病ウイスル由来レトロウイルスシャトル系
のpZipNeoSV(X)1(Cepko,C,L.,Roberts,B,E,および
Mulligan,R.C.の「Cell」,37,1053〜1062(1984);お
よび(3)マウス乳腫瘍ウイルス(MMTV)5′−LTR中
に含有されるデキサメタゾン誘発性プロモーターの利用
によりミンアクチビンの規則的発現が達成可能なpMSG
(Pharmacia社から市販され入手可能)である。
これら3つのベクターの構築を第28図に示し、尚その
詳細は下記の通りである。ミンアクチビン遺伝子のコー
ド領域を1610bpEcoRI−DraI断片としてpBTA438から単
離し、そして下記の様にして下記のベクター中に挿入し
た。
1610bp EcoRI−DraI断片と、EcoRIとSmaIで消化し
たpKC3中にライゲーションし、そして次いでE.コリC600
γ中に形質転換した。こうして生成したプラスミドをpB
TA587と命名した。
第2の構築工程において、この1610 bp EcoRI−DraI
断片をDNAポリメラーゼIのクレノー断片を使用して平
滑末端化し、pMSGのSmaI部位中にライゲーションし、そ
して適当なE.コリK−12宿主中に形質転換した。pMSG中
のミンアクチビン遺伝子を含有するコロニーを、先に実
施例7に記載した32P−標識オリゴヌクレオチド(29量
体)(オリゴヌクレオチド310〜335に相補性を有する)
を使用してのコロニーハイブリダイゼーションにより検
出した。こうして出来たプラスミドをpBTA588と命名し
た。
第3の構築工程において、上記の平滑末端化したEcoR
I/DraI断片を、HincIIで消化したpUC7中にライゲーショ
ンして、pBTA589と命名したプラスミドを構築した。pUC
7中のHincII部位はBamHI部位の側面にあるので、これは
BamHI消化の後にミンアクチビン遺伝子を単離させ、そ
してpZIPNeo SV(X)1のBanHI部位中にライゲーショ
ンさせる作用を奏した。適当なE.コリK−12宿主中への
形質転換の次に、ミンアクチビンを含有するコロニーを
前記した様なコロニーハイブリダイゼーション法により
検出した。この結果生成したプラスミドをpBTA590と命
名した。
真核細胞のトランスファクション 全部のプラスミドをリン酸カルシウム法により真核細
胞中にトランスフェクションした。約1〜2×105個の
細胞を、T25フラスコ中で、10%(v/v)ウシ胎児血清、
3.6mMグルタミン、200mM 45IV/mlベニシリンおよび45mg
/mlストレプトマイシンを補填したダルベコ変性イーグ
ル培地(完全培地)の5ml中に植種した。約1〜5μg
のCsCl傾斜精製DNAをりん酸カルシウムで沈でんさせ、
そして細胞に加えた。4時間後に、細胞をグリセリンシ
ョックで処理し、次いで3日間完全培地中で培養した。
次いで培養上ずみ液を過渡発現測定用に取り出した。次
に細胞をトリプシン化して1/3づつに分けて、適当な選
択抗生物質(下記参照)を含有する完全培地の入ったT7
5フラスコ中に入れた。この細胞は毎6〜7日間毎に同
じ培地で洗浄し、トランスフェクトした生成物を14〜28
日目に取り出し、そして合流生長となるまで個々に培養
した。
各pBTA587、pBTA588およびpBTA590のトランスフェク
ションの条件は下記の通りであった。pBTA587 :pKC3は適当なマーカーを含有していないので、
pBTA587はpZPNeo SV(x)1と、pBTA587:pZIPNeo SV
(X)1のモル比7.5:1の割合で共トランスフェクトし
た。トランスフェクト体を0.4mg/mlのG418を含有する完
全培地で選択した。トランスフェクションはCOS細胞中
で行なった。pBTA588 :pMSGはSV40初期プロモーターから発現したE.コ
リキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラ
ーゼ(gpt)遺伝子を含有しているので、ピポキサンチ
ン、アミノプテリンおよびミコフェノール酸を含有する
HAT培地中で、安定にトランスフェクトした細胞を選択
した。トランスフェクションはMIH3T3細胞を使用して行
なった。pBTA590 :トランスフェクト体は0.4mg/mlのG418を含有
する完全培地を使用して選択した。トランスフェクショ
ンはMIH3T3細胞中で行なった。
真核細胞中の組換えミンアクチビンの発現の分析 トランスフェクションの後に、細胞を35S−メチオニ
ンの存在下に培養しそして、主として実施例4bに記載の
方法に従って胎盤禁止剤に対する抗体を使用済してその
放射線標識したミンアクチビン組換体を特異的に免疫沈
降させることによって、ミンアクチビン組換体の過渡発
現を検出する。例えば、pBTA587のCOS細胞中へのトラン
スフェクション後48時間してから、上ずみ液を除き、そ
して細胞を、35S−メチオニン(Amersham)を添加し
て、但し通常のメチオニンを含有しないEMEM(Flow)の
1mlの存在下に培養した。これを50μgのヤギ抗胎盤禁
止剤抗体と200μlの洗浄パンソルビンで免疫沈降させ
た後、複合体をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(還元条件)により分析し、そして第29図に示す様にオ
ートラジオグラフィーにより可視化した。組換えミンア
クチビンはMr45,000〜48,000のバンドとして検出される
が、ベクタ−(pKC3)だけを含有する相当するコントロ
ールトランスフェクション体においてこれは検出されな
い。免疫沈降の前に上ずみ液にウロキナーゼ(15プロー
単位、Calbiochem)を加えると、このバンドは消失し、
これは生物活性ミンアクチビンに特有のものである。ミ
ンアクチビンウロキナーゼ複合体を表わすバンドがMr6
9,000に観察されるが、これは同位置の非特異的たん白
バンドにより幾分不明瞭となっている。又、ある種の組
換えミンアクチビンはウロキナーゼ製剤の添加後にたん
白分解により分解したと考えられる。尚これはMr35,000
〜37,000バンドの検出により明らかにされていることで
ある。
生成した組換えミンアクチビンが生物学的に活性であ
るということは、細胞を4時間血清不在下に培養し、そ
して実質的に実施例11に記載の様にして比色分析するこ
とによりウロキナーゼ活性の阻害程度を定量することに
より決定された。この際阻害程度レベルを検出し、これ
は背景上の約1単位/mlのミンアクチビン活性に相当す
るものであった。
ミンアクチビン遺伝子を含有するトランスフェクト体
も又、実施例6の記載の様にして、又はBakerの方法に
従って作成した放射線標識ウロキナーゼを使用してミン
アクチビン活性を分析することが出来る。組換えミンア
クチビンとウロキナーゼとの間に複合体を生成する様
に、培養上ずみ液を放射線標識ウロキナーゼと共に培養
する。次いでこの複合体を、ウロキナーゼに対して作成
したウサギ抗体(ミドリ十字社)の添加により溶液から
分離し、そして洗浄パンソルビン又は免疫ピーズに共有
結合した抗ウサギ抗体(Biorad)の添加により沈でんさ
せる。遠心分離後、ミンアクチビン−ウロキナーゼ−抗
体ペレットを洗浄し、2%SDSでの沸とうにより細砕
し、そして生成物をゲル電気泳動、次いでオートラジオ
グラフィーにより分析した。トランスフェクトした細胞
により生成した生物活性組換えミンアクチビンの存在
は、ウロキナーゼの分子量のMr55,000(又は33,000)か
らミンアクチビン−ウロキナーゼ複合体の生成に特有
な、より高いMr(69,000〜92,000)へのシフトにより立
証されている。
実施例11 生物活性たん白質の精製および回収 E.コリ中で高レベルでミンアクチビンを発現する条件
を確立したら、次に、ミンアクチビン遺伝子をコードす
るプラスミドを有する細胞を遅くとも対数期に採取す
る。パックした細胞の1体積を、2体積のリーシス緩衝
液(1mM EDTAおよび1mMふっ化フェニルメチルスルホニ
ルを含有した0.1Mりん酸ナトリウム(pH7.0)中にけん
濁させ、そして15,000psiでフレンチプレスの中を3回
通過させることにより細胞溶解させる。このけん濁液を
23,000xgで20分間遠心分離し、そしてペレットを5%ト
リトンX−100を含有するリーシス緩衝液の2体積倍中
に再けん濁させる。このけん濁液を再度23,000xgで20分
間遠心分離し、そしてペレットを8M尿素および0.1MDTT
を含有する0.1Mトリス−HCl(pH8.0)の3体積倍中にけ
ん濁させる。溶液を窒素でフラッシングし、そして密封
管中で37℃で2時間培養する。培養後に、溶液のpHを、
該溶液の各1mlにつき50μlの氷酢酸を加えて約pH3.5に
低下させる。このけん濁液を上記した様な遠心分離によ
って清澄にし、そして上ずみ液を0.1M酢酸で平衡化した
セファデックスG−75カラム(3.2cm×90cm)中に装中
する。ミンアクチビンを含有する画分はSDS−PAGEによ
り所在確認する。ミンアクチビンを含有する画分を集め
そして8M尿素および0.1mM DTTを含有する10mMトリス−H
Cl(pH8.0)に対して、室温で16時間透析する。次いで
透析溶液と前記の緩衝液で平衡化したDEAE−セファデッ
クスカラム(2.2cm×25cm)中に装入し、そしてカラム
を洗浄して未結合物質を溶出する。次いで、同緩衝液中
の0〜0.5Mの塩化ナトリウムの線状傾斜を使用してカラ
ムからミンアクチビンを溶出する。ミンアクチビンを含
有する画分はSDS−PAGEにより同定し、そして広範囲に
わたって蒸留水に対して透析する。この工程中に沈でん
したたん白質を凍結乾燥により回収する。この凍結乾燥
したたん白質を0.1%トリフルオロ酢酸中に再溶解し、
そしてウォーターズ社の高速クロマトグラフィーにとり
付けたヴィダックC−4逆相カラム中に装入する。0.1
%トリフルオロ酢酸中の0〜80%おアセトニトリルの線
状傾斜を使用して、このカラムを純粋なミンアクチビン
を溶出する。ミンアクチビンに相当するA220ピークをSD
S−PAGEにより同定し、その画分を集めて凍結乾燥す
る。
凍結乾燥し精製したミンアクチビンを8M尿素を含有す
る0.1Mトリス−HCl(pH8.0)中に、10mg/mlの濃度で溶
解させ、そして1mM還元グルタチオンおよび0.1mM酸化グ
ルタチオンを含有する0.1Mトリス−HCl(pH8.0)中で10
μg/mlに希釈する。再反応を室温で24時間行い、次いで
溶液を濃縮し、そしてYM10膜を使用してアミコン撹拌細
胞上で0.1Mりん酸ナトリウム(pH7.0)に対して透析ろ
過する。活性ミンアクチビンを含有する得られた溶液
を、前記した分析法(実施例1)を使用して分析する。
哺乳動物細胞から高レベルで分泌した生物活性ミンア
クチビンの回収には、実施例2に記載したU937細胞から
の在来ミンアクチビンの精製と同様の方法を利用すれば
良い。この方法ではまず最初に、30,000ダルトン分離カ
ートリッジを備えたアミコンDC−2中空繊維濃縮装置を
使用して細胞を含有しない上ずみ液を10倍に濃縮する。
次いでこの濃縮物を、少なくとも等体積の50mMグリシン
(pH7.8)に対して透析して全痕跡量の色素を除去す
る。この透析濃縮物を8,000rpmで30分間、4℃でJA10ロ
ーター中で遠心分離して、残留細胞細砕物と透析中に沈
でんすることのあるたん白質とをペレット化する。次い
で清澄となった上ずみ液をアリクホットに分けこれを次
の精製工程で使用するまで−20℃に凍結しておく。
下記の様にしてフェニル−セファロースを使用したpH
段階溶離により、10倍濃縮培養上ずみ液からミンアクチ
ビンを更に精製する。
上すみ液のイオン強度を固体NaClの添加により2Mに調
節し、そしてpH値をくえん酸で5.5に調節する。この溶
液を、50mMくえん酸ナトリウム(pH5.5)、2M NaClおよ
び1M EDTAで平衡化したフェニル−セファロースカラム
(4.4cm×5.0cm)に装入し、そして280nm(A280)にお
ける基線吸光度が基線にもどるまで同じ緩衝液で溶出す
る。次にミンアクチビンを50mMグリシン(pH9.0)でカ
ラムから溶出する。最高特異活性ミンアクチビンを含有
する画分を集め、アミコンYM10膜上で濃縮する。
こうして集めて濃縮したミンアクチビンを次いで0.1M
ほう酸ナトリウム(pH9.0)で平衡化したセファクリル
S−200の2.2cm×78cmカラム中に装入する。5.0mlの画
分を流速0.46ml/分で集める。ミンアクチビン活性を有
する画分を集め、そしてYM10膜を使用して3mlにまで濃
縮する。公知のMr標準体でのこのカラムの検量によれ
ば、ミンアクチビンが45〜48KDのMrを有していることが
明らかである。
濃縮ミンアクチビン溶液を、pH値範囲4.5〜6.0のアム
フォリン含有ウルトロデックスの予備平床ゲルに装填
し、LKBマルチホール等電点電気泳動装置上で23時間10
℃で電気集光する。この操作の終了後に、ゲルの長さ方
向を横断する30ゾーンをかき出して、そして1mM EDTA
(pH9.0)を含有する1Mグリシン10mlを使用してそれぞ
れからたん白質を溶離する。各画分のアリクオットをミ
ンアクチビン活性について分析し、15%SDS−ポリアク
リルアミドゲル上で電気泳動してたん白質を確認する。
これらの状況から、ミンアクチビンはpH5〜pH5.2の間で
集光して著しく精製される。この物質を再度アミコンYM
10膜上で濃縮し、そして1mM EDTAおよび50%グリセリン
含有の50mMグリシン(pH9.0)中に−20℃で保存する。
産業上の利用可能性 ウロキナーゼ型プラスミノーゲン賦活剤の特異的失活
剤として、ミンアクチビンは色々なヒトの癌や炎症状態
の診断や可能な処置のための臨床用薬剤としての有効な
産業上の利用可能性の範囲を有するものである。
腫瘍ウイルスによる生体外の細胞形質転換の研究(Os
sowski等の「J.Exp.med.」,137,112,1973)および化学
発癌物質による当該研究(Sisskin等の「Int.J.Cance
r」,26,331,1980)によれば、プラスミノーゲン賦活剤
分泌は形質転換に関連した量も首尾一貫した初期の生化
学現象であるとされている。更に又、生体内で転移する
細胞系の能力は、プラスミノーゲンを発現するそれらの
能力と関連していることが見出された(Wang等の「Canc
er Research」,40,288,1980)。又、最も一般的なヒト
の癌、例えば肺癌、乳癌、前立腺癌および結腸癌のいく
つかの腫瘍細胞は高レベルのウロキナーゼ形プラスミノ
ーゲン賦活剤を産生することは良く知られたところであ
る(Duffy,M.T.およびO′Grady,P.の「Eur.J.Clin.Onc
ol.」,20(5)、577〜582,(1984)。
本発明者らによる、結腸粘膜における悪性腫瘍や悪性
腫瘍となる徴候状態、例えば腺腫様ポリープ、結腸ポリ
ープおよびクローン病や潰瘍性大結腸炎の様な結腸の炎
症状態に関するこれまでの研究(Stephens、R.S.等。
「Blood」,66,333〜337,1985)によれば、ヒト結腸癌
は、隣接する平常組織に比べて著しく大量のウロキナー
ゼ形プラスミノーゲン賦活剤を生成することがわかっ
た。そして又、ミンアクチビンはこの腫瘍関連プラスミ
ノーゲン賦活剤と結合しこれを阻害する作用のあること
が見出された(Stephens等の「Blood」,66,333〜337,19
85)。この様に、これら従来の研究は、ミンアクチビン
が生体内的にも又組織学的検体用にも腫瘍の同定と確認
のための反応剤として産業上利用可能であることを裏付
けようというものである。生体内で腫瘍を造影するに
は、ミンアクチビンを適当な放射性同位体、例えばテク
ネチウム−99m(Richardson,V.J.の「Brit,J.Cance
r.」,40,35,1979)又はよう素−131(Begent,R.H.の
「J.Lancet.」,1982年10月2日)で標識すれば良い。ミ
ンアクチビン製剤を投与した後に、腫瘍の位置と境界を
公知の放射性同位体法、例えばガンマ線カメラ造影法に
より測定することが出来る。このようにミンアクチビン
は、特に外科的要因に起因する様な小さな転移癌の同定
が出来る様な高感度な方法可能とするものである。組織
化学用検体の分析において、ミンアクチビン又はその抗
体はI131の様な同位体で標識するか、又は適当な酵素又
は他の化学反応剤と接合することが出来る。組織学用検
体、例えばバイオプシー片を接触させると、ミンアクチ
ビンは腫瘍型プラスミノーゲン賦活剤とその分泌部位に
おいて結合し、これにより腫瘍境界および潜在的な腫瘍
の転移状態を同定し得るものと考えられる。その診断用
途に加えて、ミンアクチビンは又腫瘍の直接処置の用途
としても利用可能である。腫瘍が周囲組織を侵襲するプ
ロセスに関与する酵素の特異的禁止剤として(Dano,K.
等の「Adu,in Cancer Res.」,44,139,1985)、腫瘍生長
および転移を規制し、そして特にそれらを禁止すること
が出来る。更に又、ミンアクチビンはレクチン又はトキ
シンを直接に生長している腫瘍に送り届ける、薬剤デリ
バリー系としても使用することが出来る。このデリバリ
ー系は、特異的なそして特に効果的な抗腫瘍能を有する
ものとして多大な利益をもたらすものであるということ
が理解出来よう。
ウロキナーゼ型プラスミノーゲン賦活剤の関与する他
の生物学的プロセスとしては、例えばリウマチ性関節炎
の様な慢性炎症状態の様な、侵襲および組織破壊に関連
した生理学的現象がある。ミンアクチビンの組織破壊に
対する自然宿主応答の1部であるので、特に処方通りの
治療を行っている間の病気の状態を観察(モニタリン
グ)するためのマーカーとして有用であると考えられ
る。標識抗体やミンアクチビン由来のDNAプローブは、
病気の状態と関連して血しょう中の又は組織バイオプシ
ーのマクロファージ中の又は滑液中のミンアクチビンレ
ベルをモニタリングする診断剤として産業上の利用可能
性を有している。同様に、ミンアクチビン自身も又病気
の状態を回復するために生体内に投与した時に治療効果
を有するものであることが確認されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 G01N 33/577 B 33/577 33/58 A 33/58 A61K 37/02 ADU (31)優先権主張番号 PH9104 (32)優先日 1986年11月21日 (33)優先権主張国 オ−ストラリア(AU) 微生物の受託番号 ATCC 53585 (72)発明者 クラ−ク,ミッシェル・アリソン オ−ストラリア国 ニユ−・サウス・ウ エ−ルズ 2065、グリ−ンウイッチ、キ ング・ウイリアム・ストリ−ト 15 (72)発明者 デヴィン,ピ−タ−・レオナ−ド オ−ストラリア国 ニユ−・サウス・ウ エ−ルズ 2111、グラ−ズヴィル、オス ガソ−プ・ロ−ド 54 (72)発明者 ゴス,ネイル・ハワ−ド オ−ストラリア国 ニユ−・サウス・ウ エ−ルズ 2076、ワ−ル−ンガ、キャン ベル・ドライブ 118 (72)発明者 レア−バック,フィリップ・ラルフ オ−ストラリア国 ニユ−・サウス・ウ エ−ルズ 2076、ワ−ル−ンガ、フィオ ナ・アヴェニュ− 5 (56)参考文献 特表 昭61−502961(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミンアクチビンの下記アミノ酸配列をコー
    ドするDNA分子。
  2. 【請求項2】実質的に純粋な形である、特許請求の範囲
    第1項に記載のDNA分子。
  3. 【請求項3】ミンアクチビンの下記アミノ酸配列をコー
    ドするDNA分子;およびベクターDNAから成る組換えDNA
    分子。
  4. 【請求項4】ベクターDNAが、pMSG、pKC、pLJ、pBR32
    2、pUC又はpUR系;pZIP Neo SV(X);pLK57又はpLK58か
    ら選択したプラスミドから成るものである、特許請求の
    範囲第3項に記載の組換えDNA分子。
  5. 【請求項5】発現制御配列がDNA配列に有効に結合して
    いる、特許請求の範囲第3項又は4項に記載の組換えDN
    A分子。
  6. 【請求項6】該発現制御配列が、E.コリのβ−ガラクト
    シダーゼ遺伝子、trpオペロン、バクテリオファージλ
    の左側プロモーター、モロニー白血病ウイルスの長末端
    反復位、マウス乳癌ウイルス又はSV40初期プロモーター
    から選択したものである、特許請求の範囲第5項に記載
    の組換えDNA分子。
  7. 【請求項7】ポータブルプロモーター、翻訳開始部位お
    よびミンアクチビンの下記アミノ酸配列をコードする遺
    伝子から成る遺伝子。
  8. 【請求項8】ミンアクチビンの下記アミノ酸配列をコー
    ドするDNA分子;およびベクターDNAから成る組換えDNA
    分子の少なくとも1個で形質転換された宿主細胞。
  9. 【請求項9】E.コリ及び哺乳動物細胞から選択したもの
    である、特許請求の範囲第8項に記載の宿主細胞。
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