JP2589488B2 - 流体噴射式織機の多色緯入れ制御装置 - Google Patents

流体噴射式織機の多色緯入れ制御装置

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JP2589488B2 JP62146526A JP14652687A JP2589488B2 JP 2589488 B2 JP2589488 B2 JP 2589488B2 JP 62146526 A JP62146526 A JP 62146526A JP 14652687 A JP14652687 A JP 14652687A JP 2589488 B2 JP2589488 B2 JP 2589488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は流体噴射式織機の多色緯入れ制御装置に関
するものであり、更に詳しくは緯糸選択部からの指令に
従って駆動回路が緯入れ部を順次選択的に駆動すること
により複数のメインノズルから所定の緯入れ順で順次緯
入れを行なう流体噴射式織機における多色緯入れ制御装
置の改良に関するものである。
(従来技術とその問題点) 上記形式の流体噴射式織機にあっては、通常運転中は
緯糸選択部からの指令による緯入れ順で緯入れが行なわ
れており、この限りでは問題がない。
しかし織機停止時には、例えばメインノズルからの緯
糸抜け補修作業等のために、緯糸選択部からの指令によ
る緯入れ順に沿わない任意の特定のメインノズルのみに
噴射を行なわしめたいことがある。しかし従来の織機で
は、上記したように緯入れ順、即ちメインノズルからの
噴射の順は緯糸選択部からの指令により一義的に定めら
れている。従ってこの緯入れ順を破って任意の特定のメ
インノズルのみに噴射を行なわせることは不可能である
から、上記補修作業を適正に行なうことができない。
(発明の要旨) この発明の目的は、上記形式の流体噴射式織機におい
て、織機停止時に緯糸選択部からの指令による緯入れ順
を乱すことなくして、かつこれと無関係に任意の特定の
メインノズルからの噴射を可能ならしめることにある。
このためこの発明においては、緯糸選択部と駆動回路
との間に信号一時保留回路を介設し、手動選択部を信号
一時保留回路および駆動回路に接続し、織機運転中は緯
糸選択部からの指令に従って駆動回路に順次選択を行な
わしめ、かつ織機停止時には、該順次選択に優先して、
手動選択部からの指令に従って駆動回路に排他択一選択
を行なわしめるものである。
(実施態様) 第1図に示すのはこの発明の多色緯入れ制御装置を組
込んだ水噴射式織機の緯入システムの全体的構成であ
る。
緯糸選択部40と駆動回路20との間には信号一時保留回
路100が介設されており、織機の制御ボックス10および
手動選択部PBはこの信号一時保留回路100および駆動回
路20に電気的に接続されている。また駆動回路20は緯入
れ部30および緯糸測長装置RS1〜RSnに電気的に接続され
ている。緯糸W1〜wnは緯入れ部30の作用により順次測長
装置から引出されてメインノズルN1〜Nnから順次緯入れ
される。これらのメインノズルは公知のように緯入れ部
30に流体的に接続されている。
第2図に示すのは、上記緯入れシステムの構成の詳細
であり、この発明の多色緯入れ制御装置の一実施態様を
組込んだものである。なお図中参照数字100番台で示す
のがこの発明に属する回路要素である。
織機の制御ボックス10は運転中はH(ハイ)となり停
止時にはL(ロウ)となる2値信号である運転信号Aを
出力する。この制御ボックス10は反転器101を介してア
ンド素子121の一方の入力端に接続されるとともに、オ
ア素子112の一方の入力端に接続されている。
手動選択部PBには使用する緯糸の色数、即ちメインノ
ズルの個数に相当するn個の押しボタンPB1〜PBnとリセ
ット用押しボタンPBRとが設けられており、いずれかの
押しボタンが押されるとそれに対応するラインにLの信
号が出力される。押しボタンPB1〜PBnはそれぞれの反転
器102〜104を介してオア素子111の入力端に接続される
とともに、これとは並列に後述するように駆動回路20の
入力側にも接続されている。更にオア素子111は上記ア
ンド素子121の他方の入力端に接続されている。またリ
セット用押しボタンPBRは反転器105を介して上記オア素
子112の他方の入力端に接続されている。
アンド素子121は出力信号Dを有するワンショット回
路131に接続されている。このワンショット回路131はフ
リップフロップ回路141のS端子および出力信号Eを有
するワンショット回路132に接続されるとともに出力信
号Jを有するオア素子113の一方の入力端に接続されて
いる。ワンショット回路132は後述するように駆動回路2
0に接続されている。
オア素子112はフリップフロップ回路141のR端子に接
続されるとともにオア素子113の他方の入力端に接続さ
れている。オア素子113はやはり後述するように駆動回
路20に接続されている。また出力信号Fを有するフリッ
プフロップ回路141も駆動回路20に接続されている。
出力信号(カラー信号)C1〜Cnを有する緯糸選択部40
はn通りの選択内容を有しており、出力信号G1〜Gnを有
するアンド素子122〜124を介して駆動回路20に並列に接
続されている。またこれらのアンド素子122〜124には上
記のフリップフロップ回路141が接続されている。
駆動回路20は緯糸W1〜Wnのためのn個の駆動群を有し
ているが、各駆動群は同一構成なので以下駆動群Iにつ
いてのみ詳細に構成を図示して説明する。
駆動群Iは前記のワンショト回路132および押しボタ
ンPB1に入力端を接続されたアンド素子125を有してお
り、このアンド素子125は出力信号Kを有するフリップ
フロップ回路142のS端子に接続されている。このフリ
ップフロップ回路142のR端子には前記のオア素子113が
接続されている。
アンド素子122はアンド素子21および22の一方の入力
端に並列に接続されており、これらアンド素子21、22の
他方の入力端はそれぞれ比較器25、26を介して設定器2
7、28に接続されている。比較器25、26には、織機主軸
の回転角を検出するエンコーダ11が接続されており、こ
れら比較器25、26は、設定器27、28で設定された緯入れ
タイミングと、エンコーダ11からの主軸回転角とを比較
し、緯入れタイミングの期間中、Hの信号を出力する。
これら比較器および設定器周りの構成は公知のものであ
る。フリップフロップ回路142のQ端子はオア素子114、
115の一方の入力端に接続され、これらオア素子114、11
5の他方の入力端はそれぞれアンド素子21、22に接続さ
れている。
緯入れ部30は緯糸W1〜Wnのためのn個の緯入れ群を有
しているが、各緯入れ群は同一構成なので以下緯入れ群
Iについてのみ詳細にその構成を図示して説明する。
緯入群Iは増幅器23を介して前記のオア素子114に接
続されたクランバー31と、増幅器24を介して前記のオア
素子115に接続された電磁弁32とを有している。
次に第3図によって第2図に示した緯入れシステムに
おけるこの発明の装置の作用を説明する。なお第3図中
の横軸は時間を示すものである。
まず織機の運転中(即ちタイミングt1〜t2間)でしか
も緯入れタイミングでないときについて説明する。この
とき運転信号AはHであり、例えば緯糸W1の緯入れサイ
クルのときカラー信号C1はHとなり、出力信号B1〜Bnも
全てLであり、従って出力信号FはHである。従って出
力信号G1はHとなるが、緯入れタイミングでないため比
較器25、26からの出力信号は、Lとなり、緯入れ部30は
全く作動しない。即ち緯入れは行なわれない。
次に織機運転中でしかも緯入れタイミングにおいて緯
糸選択部40の指令により例えば緯糸W1が緯入されるもの
とする。このときにはカラー信号C1がH、フリップフロ
ップ回路141の出力信号FがHであるからひいては出力
信号G1がHとなる。比較器25、26からの出力信号Hとな
る緯入れタイミングにおいてオア素子114、115の出力信
号もHとなり、緯入れ群Iが作動する。このときカラー
信号C2〜CnはいずれもLであるから、出力信号G2〜Gnも
いずれもLとなり、従って緯入群II〜nは作動しない。
即ち緯糸W1のみが緯入れされる。
次に織機の停止時(タイミングt2〜t5間)でしかも手
動選択部PBが操作されていないときについて説明する。
このとき運転信号AはLであり、しかも丁度カラー信号
C2のみがHのタイミングとする。手動選択部PBがいまだ
操作されていないので出力信号FはHのままであり、運
転信号AがLであるから出力信号JはLとなる。従って
出力信号G2のみがHとなる。従って、織機の回転角が、
駆動群IIにおける設定器27、28で設定された緯入れタイ
ミングにある場合、織機運転中と同様に緯入れ群IIは、
作動状態にある。
さてこの状態において、例えば補修などの必要からタ
イミングt3において手動選択部PBの押しボタンPB1が押
されたとする。このとき出力信号B1がHとなり出力信号
FがLとなる。この結果出力信号G2はLとなり、若干遅
れたタイミングで駆動群Iのフリップフロップ回路142
の出力信号KのみがHとなる。従って緯入れ群Iのみが
作動状態となり、後述のフットペダルなどを操作するこ
とにより緯糸W1をメインノズルN1に通すことが可能とな
る。即ちこの場合には緯糸選択部40からの指令による緯
入れ順が一時的に無視保留されるのである。
なお、以上の説明から明らかなように、オア素子11
1、112、アンド素子121、122、123、124、ワンショット
回路131、132およびフリップフロップ回路141からなる
回路ブロックは、この発明の信号一時保留回路100を構
成している。
補修が完了したら、例えばタイミングt4においてリセ
ットボタンPBRが押され、この結果リセット信号JがH
となる。また出力信号FがHとなるため出力信号G2はH
になり、フリップフロップ回路142の出力信号KはLと
なる。従って緯入れ部30の緯入れ群Iは不作動状態にな
り、緯入れ群IIは作動状態になる。この結果タイミング
t5における運転再開とともに、緯入れ選択部40からの指
令による緯入れ順に戻って緯糸W2の緯入れが行なわれる
のである。
第4図はこの発明の多色緯入れ制御装置の他の実施態
様を組込んだ緯入れシステムの構成の詳細であり、図中
参照番号200番台で示すのがこの発明に属する回路要素
である。
この実施態様のものは基本的には先の実施態様のもの
と同様な構成および作用を有しているが、下記の諸点に
おいて異るものである。
(i)手動選択部PBの押しボタンPB1〜PBnが押されると
押されている期間に渡って対応する緯入れ群I〜nが作
動する。従ってフリップフロップ回路141、142やリセッ
ト用押しボタンを必要としない。
(ii)反転器201およびオア素子211がナンド素子221の
みを介して駆動回路20に接続されている。
(iii)反転器201が上記接続と並列にかつ直接駆動回路
20に接続されている。
(iv)緯入れ部30の各緯入れ群がクランパー31と電磁弁
32に加えて補助電磁弁33を具えている。
(v)アンド素子225が増幅器231を介して上記補助電磁
弁33に接続されている。
(vi)同じくアンド素子225が直接にオア素子214、215
に接続されている。
この実施態様のものの作用は第5図に示すが、第3図
の場合と同様に図中横軸は時間を示し、タイミングt1〜
t2間において織機は運転中であり、タイミングt2〜t5間
において織機は停止している。また例えば押しボタンPB
1はタイミングt3からタイミングt4の期間に渡って押続
けた例である。
織機の運転中は、第3図の場合と同様にして、緯糸選
択部40の指令に基づいて、対応する駆動群I、II、…n
および緯入群I、II、…nが作動し、緯糸W1、W2…Wnが
順次選択されて緯入れされる。また、織機の停止中は、
手動選択部PB1が押続けられている期間にわたって信号B
1がHとなり信号PがLとなるので、信号G2はLとなっ
て駆動群IIおよび緯入群IIは不作動状態となり、これに
代わって、駆動群Iの増幅器231、23、24を介して緯入
群Iの補助電磁弁33、クランパー31および電磁弁32が作
動状態になる。即ちこの実施例の場合も緯糸選択部40か
らの指令による緯入れ順が一時的に無視保留されるので
ある。なお、この実施例において、オア素子211、ナン
ド素子221およびアンド素子222、223、224からなる回路
ブロックは、この発明の信号一時保留回路100を構成し
ている。
なお第6、7図に上記した第1および第2の実施態様
における緯入れ部30の構成の詳細を示す。
第6図のものについて説明すると、フットペダルFPに
関連して、レバーL2は軸に対して回転自在に軸着されて
いる。運転中レバーL2はレバーL1の動きに影響されない
ところに位置する。停止時には、フットペダルFPを踏込
むとレバーL2が下降し、ローラーがレバーL1の一端を押
下げ(ポンプ吸引工程)、フットペダルFPを離すとバネ
力により元の位置に復帰し(ポンプ吐出工程)、電磁弁
32が作動状態にあるときに水噴射が行われる。
第7図のものは、フットペダルを備えず補助電磁弁33
を備えるものである。圧力源に接続された補助電磁弁33
および電磁弁32が作動状態にあるときに水噴射が行われ
る。
なお、上記実施例は、水噴射式織機の場合であるが、
空気噴射式織機の場合も、本発明は、そのまま適用でき
ることはいうまでもない。
以上から明らかなように、この発明においては手動選
択部と信号一時保留回路との協同により、織機停止時に
緯糸選択部からの指令による緯入れ順を乱すことなくし
て、かつこれと無関係に任意のメインノズルからの流体
噴射が可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の装置を組込んだ緯入れシステムの全
体的構成を示すブロック線図、第2図はこの発明の装置
の第1の実施態様を組込んだ緯入れシステムの詳細構成
を示すブロック線図、第3図はその作用を示すタイミン
グチャート、第4図はこの発明の装置の第2の実施態様
を組込んだ緯入れシステムの詳細構成を示すブロック線
図、第5図はそのタイミングチャート、第6、7図は第
1および第2の実施態様における緯入れ部の構成を示す
概略図である。 10……制御ボックス、20……駆動回路 30……緯入れ部、40……緯糸選択部 PB……手動選択部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の緯入れ順の指令を出力する緯糸選択
    部(40)と、この指令に基づいて対応する緯糸を緯入れ
    するための緯入れ部(30)を駆動する駆動回路(20)と
    を具えた多色緯入れ形式であって、 緯糸選択部(40)と駆動回路(20)との間に信号一時保
    留回路(100)が介設されており、 特定の緯入れ部(30)の選択を指令する手動選択部(P
    B)が信号一時保留回路(100)および駆動回路に接続さ
    れたおり、 織機運転中は緯糸選択部(40)からの指令に従って駆動
    回路(20)が順次選択を行ない、 織機停止時には手動選択部(PB)からの指令が発せられ
    たとき該指令に従って、信号一時保留回路(100)が緯
    糸選択部(40)の指令を一時保留するとともに、駆動回
    路(20)が上記順次選択に優先して排他択一選択を行な
    う ことを特徴とする流体噴射式織機の多色緯入れ制御装
    置。
JP62146526A 1987-06-11 1987-06-11 流体噴射式織機の多色緯入れ制御装置 Expired - Lifetime JP2589488B2 (ja)

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