JP2587065B2 - 自動車ボディの塗装方法 - Google Patents

自動車ボディの塗装方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車ボディの塗装方法に関するものであ
る。
(従来技術) 被塗物例えば自動車ボディの外表面を塗装する場合、
被塗物に付着しているゴミを除去する準備工程と、被塗
物に塗料を塗布する工程と、塗布された塗料を乾燥させ
る乾燥工程とを有する。この乾燥工程は、例えば熱硬化
型塗料では、セッティング工程と焼付工程との2段階で
行なわれ、セッティング工程は、焼付工程の前におい
て、この焼付工程よりも低い温度、例えば常温あるいは
仮焼付けとも呼ばれるように40゜〜60℃の温度雰囲気で
行われる(焼付工程での焼付温度は通常140℃前後)。
そして、被塗物は、通常、台車等の搬送手段により搬
送されつつ上記準備工程、塗装工程および乾燥工程を減
ることになるが、被塗物の姿勢は、各工程において所定
の姿勢を保持したまま行われている。
ところで、塗装面の品質を評価する1つの基準とし
て、平滑度(平坦度)があり、この平滑度が大きい程塗
装面の凹凸の度合が小さくて、良好な塗装面となる。こ
の塗装面の平滑度を向上させるには、塗膜の厚さ、すな
わち塗布された塗料の膜厚を大きくすればよいことが既
に知られている。
一方、塗装面の品質を阻害するものとして、塗料の
“ダレ”がある。このダレは、重力を受けることによっ
て塗布された塗料が下方に流動することにより生じ、1
回に塗布する塗料の膜厚が大きい程“ダレ”を生じ易く
なる。この“ダレ”の原因は、つまるところ重力の影響
であるため、被塗物のうち上下方向に伸びる面すなわち
いわゆる縦面において生じ易いものとなる。
したがって、塗料の“ダレ”がさ程問題とならない被
塗物の水平方向に伸びる面すなわちいわゆる横面は、塗
布する塗料の厚さを縦面よりも大きくすることが可能で
ある。また、横面に対する塗膜の厚さと縦面に対する塗
膜の厚さをたとえ同じにしても、横面ではダレには至ら
ない程度の塗料の若干の流動によって凹凸が小さくな
り、縦面における平滑度よりも良好な平滑度が得られる
ことになる。
上述のような観点から、従来は、塗料の“ダレ”を防
止しつつ極力平滑度の大きい塗装面を得るため、極力流
動性の小さい塗料を用いて塗装を行なうようにしてい
た。そして、縦面において塗料の“ダレ”が生じるいわ
ゆいる“ダレ限界”は、例えば熱硬化型塗料では塗膜の
厚さで40μm程度が最大であった。より具体的には、塗
料の“ダレ”は、セッティング工程と焼付工程時に焼付
工程で生じ易く(熱フロー現象)、この時期に“ダレ”
が生じないように、塗装工程で塗布される塗料の厚さが
決定され、この決定された厚さの最大値すなわちダレ限
界値が40μm程度となる。したがって、絶対的により一
層平滑度の大きい塗装面を得るようにすれば、従来の塗
装方法では、例えば2回塗り等、塗装工程から焼付工程
に至るまでの一連の工程を複数回繰り返して行なう必要
があった。
本発明は、以上のような事情を勘案してなされたもの
で、同じ塗膜の厚さであれば、より一層平滑度の大きい
塗装面が得られるようにした自動車ボディの塗装方法を
提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段、作用) 本発明は、基本的には、被塗物に塗布された塗料に対
して作用する重力の方向を適宜変更することにより、塗
料の流動性というものを積極的に活かして、同じ塗膜の
厚さであればより平滑度の大きい塗装面を得るようにし
てある。具体的には、次のような構成としてある。すな
わち、 被塗物としての自動車ボディが、略水平方向に伸びる
回転軸を中心として回転可能に支持されると共に該回転
軸と直交する断面形状が非真円形状とされて、塗装工
程、予備加熱工程および焼付工程を順次搬送されるよう
に設定され、 前記塗装工程では、自動車ボディの通常の上下方向に
伸びる面では、塗料ダレが生じる以上の厚さに塗料が塗
布され、 前記予備加熱工程では、前記自動車ボディに塗布され
た塗料を予備加熱すると共に、該予備加熱に起因した熱
フロー現象による塗料ダレが生じないように前記回転軸
を中心として自動車ボディが回転され、しかも前記焼付
工程での加熱によっては自動車ボディに塗布された塗料
がもはや熱フローを生じない状態にまで該予備加熱によ
って塗料が乾燥され、 前記焼付工程では、前記自動車ボディを回転させるこ
となく、自動車ボディに塗布された塗料が焼付乾燥され
る、 ような構成としてある。上記構成を前提として、さらに
次のように構成することもできる。すなわち、 前記塗装工程と予備加熱工程との間にセッティング工
程が設けられ、 前記塗装工程では、前記セッティング工程においてそ
のまま放置しておけば重力の影響により塗料ダレを生じ
るように塗料が塗布され、 前記セッティング工程において、塗料ダレが生じない
ように自動車ボディが前記回転軸を中心として回転され
る、 ように構成することができる。
このように本発明では、自動車ボディに塗布された塗
料に対して作用する重力の方向が、予備加熱工程におい
て、自動車ボディを水平方向に回転させつつ予備加熱す
ることによって変更されるため、塗料は、熱フローによ
る塗料ダレを生じることなく乾燥されることになる。そ
して、この予備加熱工程後では、塗料がもはや熱フロー
を生じない状態まで硬化されているので、予備加熱工程
後の焼付工程では、自動車ボディを略水平軸線回りに回
転させることなく塗料が完全に乾燥されることになる。
本発明によれば、1回当りに塗布する塗料の膜厚を従
来よりもはるかに厚くして、平滑度が従来限界とされて
いたレベルをはるかに越えた極めて良好な塗装面を得る
ことができる。
また、従来と同じような塗膜の厚さとした場合でも、
塗料の流動性を利用して凹凸のより小さいものすなわち
平滑度のより誘れた塗装面とすることができる。
さらに、同じ平滑度例えば従来の塗装方法で得られる
平滑度と同等の平滑度を有する塗装面を得ようとすれ
ば、従来のものよりも塗布すべき塗料の膜厚を薄くする
ことができ、この薄くし得る分だけ使用する塗料の量を
低減することができる。
勿論、薄い塗膜でも“ダレ”を生じるような塗料は、
従来の塗料中から流動性を阻害させる成分を所定割合減
少させることによって得ればよい。
これに加えて、本発明では、焼付工程前の予備加熱に
よって、塗料のダレが生じなくなるまで硬化させるの
で、その後の焼付工程においてはダレ発生防止のための
自動車ボディを回転させる必要がなくなる。このこと
は、焼付炉内において自動車ボディの回転が不用という
ことになり、したがって、既存の焼付炉をそのまま利用
することができる。すなわち、ダレ発生防止のために自
動車ボディを焼付炉内において回転させようとした場
合、自動車ボディが焼付炉内壁と干渉したり、あるいは
塗料中の残留シンナ揮発による防爆対策というものが問
題となるが、本発明ではこのような問題が何等生じない
ことになる。勿論、予備加熱工程に用いる予備加熱装置
は、塗料のダレが生じなくなるまでの加熱を行える程度
のものでよいので、簡易なものを用いることができる。
したがって、たとえこの予備加熱装置を新たに付設した
としても、極めて大掛かりな焼付炉として既存のものを
そのまま利用できるという利点の方がはるかに大きいも
のとなる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明
する。
全体の概要 第1図は、被塗物としての自動車用ボディWを塗装す
る場合の全体工程を示してあり、各工程をP1〜P5で示し
てある。
先ず、電着塗装によって既知のように下塗りが完了さ
れたボディWが、台車Dに保持されつつ準備工程P1に送
り込まれる。この準備工程P1では、ボディW内外のゴミ
が例えばエアプローあるいは真空吸引によって除去され
る。次いで、工程P2においてボディWに対して塗料が吹
き付けられた後、塗料の乾燥がセッティング工程P3、予
備加熱工程P4および焼付工程Pにおいてなされる。
工程P1〜P5が中塗用である場合は、工程P5の後はボデ
ィWが上塗り用の工程へと送られる。また、工程P1〜P5
が上塗り用である場合は、ボディWが、既知のように組
立ラインへと搬送される。
ゴミの除去 工程P1でのゴミ除去は、第2図に示すように、ボディ
Wを水平軸線lの回りに回転させつつ行うとよい。すな
わち、例えば先ず第2図(a)で示す状態でボディWの
回転を停止させてゴミの除去が行われた後、第2図
(b)の状態へとボディWの姿勢を変換してこの位置で
停止させ、再びゴミ除去がなされる。このようにして、
第2図の(c)、(d)・・・(i)というように、ボ
ディWを間欠回転させつつ、ゴミの除去が行われる。
このように、ボディWを回転させつつゴミの除去を行
うことにより、例えばボディWのルーフパネル内面角部
やサイドシル等の閉断面内に付着しているゴミ、すなわ
ち、ボディWを回転させなければ落下してこないような
ゴミをも完全に除去することが可能になる。
なお、ボディWの回転範囲は、第2図に示すように36
0゜回転としてもよいが、後に説明する乾燥工程でのボ
ディWの回転角度範囲に合せるようにしてもよい。
塗料の吹き付け、乾燥 先ず、P2での塗料の吹付けは、塗膜の厚さがダレ限界
以上となるようにして行なわれる。すなわち、従来一般
に用いられている熱硬化型塗料では、“ダレ”を生じな
い塗料の最大厚さすなわちダレ限界値は40μm程度であ
るが、工程P2では、このダレ限界となる40μmよりもは
るかに厚い塗膜となるように(例えば65μm)塗料が吹
付けられる。
このP2の後、P3のセッティング工程へ移行される。こ
のセッティング工程P3では、第2図(a)〜(i)で示
す最大360゜の角度範囲で、反転を行いつつボディWが
水平方向に回転される。すなわち、ボディWが水平方向
に伸びる回転軸心lを中心として回転され、実施例で
は、この回転軸線lが、ボディWの前後方向に伸びるも
のとされている。なお、このセッティング工程P3での温
度雰囲気は、実施例では常温としてあるが、40゜〜60℃
等後の焼付工程P5での温度雰囲気よりも低い温度の範囲
で適宜の温度に設定し得る。勿論、このセッティング工
程P3は、あらかじめ塗料中の低沸点分を揮発させるため
であり、これにより、次の予備加熱工程P4で低沸点分が
急激に揮発されることによる塗装面でのピンホール発生
が防止される。
予備加熱工程P4では、ボディWをセッティング工程P3
の場合と同様に水平回転させつつ、例えば遠赤外線を発
っするパネルヒータを利用して、塗料がダレを生じなく
なるまで加熱、硬化される。この予備加熱工程におい
て、塗料中の溶剤はほぼ完全に揮発される。なお、遠赤
外線を用いることは、塗料をその内部側(ボディWの板
金側)から硬化させる作用を有するので、溶剤の十分な
揮発、塗膜膨れ防止の観点から好ましいものとなる。
焼付工程P5においては、例えば、140℃の温度雰囲気
で、塗料の焼付けが行なわれる。このP5では、ボディW
の回転は行われない。
上述したP3、P4でのボディWの水平方向の回転によ
り、P2でダレ限界以上の厚さに塗料を吹付けても、ダレ
が生じることなく塗料が乾燥される。これにより、従来
の塗装方法では得られなかった平滑度の極めて高い高品
質の塗装面が得られる。
なお、工程P3、P4で共にボディWの回転を行うのは、
この両工程P3、P4で共にダレが生じる熱硬化型塗料を用
いているからであり、粉体塗料の場合は予備加熱工程P4
でのみ回転を行えば十分である(熱フローによるダレ防
止)。
塗膜厚さとダレ限界と平滑度と水平回転との関係 第3図は、熱硬化型塗料に着目した場合における塗膜
厚さがダレ限界に与える影響について示すものである。
この第3図では、塗膜厚さとして、40μm、53μm、65
μmの3通りの場合を示してある。このいずれの厚さの
場合も、セッティング工程初期と焼付工程初期との両方
の時期に、“ダレ”のピークが生じることが理解され
る。また、ダレ限界は、通常1分間に1〜2mmのダレを
生じるときの値をいうが(目視して2mm/分以上のダレを
生じると塗装面が不良とされる)、このダレ限界以下の
範囲で得られる最大の塗膜厚さは、従来の塗料で40μm
程度である。
一方、第4図は、ボディWを水平方向に回転させると
きとそうでないときとの、平滑度に与える影響を示して
ある。その第4図中Aは、ボディWを回転させない状態
を示してある。第4図Bは、ボディWを90゜回転させた
後逆転させる場合を示してある(第2図(a)と(c)
との間で正逆回転)。第4図Cは、ボディWを135゜回
転させた後逆転させる場合を示してある(第2図(a)
と(d)との間で正逆回転)。第4図Dは、ボディWを
180゜回転させた後逆転させる場合を示してある(第2
図(a)と(e)との間で正逆回転)。第4図Eは、ボ
ディWを連続して同一方向に回転させる場合を示してあ
る(第2図(a)、(b)、(c)・・・(i)の順の
姿勢をとり、再び(a)へと戻る)。
この第4図から明らかなように、同じ塗膜の厚さであ
れば、ボディWを回転させた方が(第4図B、C、D、
E)、回転させない場合(第4図A)よりも、平滑度の
大きものが得られる。
なお、既知のように、第4図の写像鮮映度におけるIG
(イメージグロス)は、鏡面(黒ガラス)を100とし、
それに対する鮮映度の比率を示すものであり、またPGD
は反射映像の識別度を1.0から低下するに従って塗装面
の平滑度が低下する値である。
第3図、第4図に示したデータの試験条件は、次の通
りであるが、この試験条件は、P2で上塗りを行なう場合
の条件を示してある。
a.塗料:メラミンアルキッド(ブラック) 粘度:フォードカップ#4で22秒/20℃ b.塗膜機:ミニベル(16、000rpm) シェーピングエア..2、0kg/cm2 c.吐出量:2回に分けての吹付けで、 第1回目...100cc/min 第2回目..150〜200cc/min d.セッティング時間:10分×常温 e.焼付条件:140℃×25分 f.下地平滑度:0.6(PGD値)(中塗、PEテープ上) g.回転または反転作動域: セッティング(10分)〜焼付け(10分) h.被塗物:一辺30cmの角筒体の側面に塗装、中心で回転
可能に支持 i.被塗物の回転速度:6rpm、30rpm、60rpmの3通りで行
なったが、回転速度の相違による差異は事実上生じなか
った 各工程に用いる装置例 さて次に、第5図以下を参照しつつ、前述した各工程
をその装置と共に説明する。
塗装工程P2(第5図) 被塗物としてのボディWは、台車Dに対して回転自在
に支承される。このため、台車Dは、前後一対の支柱
1、2を有し、ボディWの前部および後部に取付けた前
後の各回転用治具3、4を介して、ボディWが当該支柱
1、2に支承される。勿論、この前後の回転用治具3、
4は、それぞれ同一直線上に位置するように回転軸部を
有し、この回転軸部が、ボディWの回転軸線lとなる。
そして、この回転軸線lは、ボディWの前後方向に伸
び、かつボディWの重心が当該回転軸線lとほぼ一致す
るように設定されている。
ボディWは、常時は、回転用治具3、4の支柱1、2
に対する回転抵抗あるいは別途設けたストッパ手段等に
より、外力を加えてない限り、第5図の状態で停止され
ている。そして、このボディWの回転が停止された状態
で、塗装ガン5より、ボディWに塗料が吹付けられる。
セッティング工程P3(第6図) セッティング工程P3では、前述のように、ボディWが
回転され、その回転中心は、回転軸線lとなる。このボ
ディWを回転させるため、台車Dに対して、エアモータ
あるいは電気モータなどの駆動源6を搭載した補助台車
Sが、台車Dに連結される。この補助台車Sの駆動源6
からの回転力は、実施例では、第10図に示すように、チ
ェーン7を利用して行うようになっている。すなわち、
台車Dには、その下部において、駆動スプロケット8を
有する駆動軸9が回転自在に支承される一方、後回転用
治具4の回転軸部4aには、補助スプロケット10が取付け
られ、両スプロケット8と10との間にチェーン7が巻回
されている。そして、上記駆動軸9の一端部には、断面
異形の入力部9aが形成され、駆動源6の回転軸6aの先端
部に設けたボックス部6bが上記入力部9aに嵌合される。
なお、補助台車Sは、上記入力部9aとボックス部6bとを
嵌合させた状態で台車Dに追従するように、台車Dに対
する連結手段を備えている。(図示略)。
予備加熱工程P4(第7図) 予備加熱工程P4では、セッティング工程P3と同様に、
台車Dに補助台車Sが連結されて、ボディWが回転され
る。この予備加熱工程P4では、台車D(S)の両側方
に、第9図に示すように、パネルヒータ11が配設され
る。このパネルヒータ11は、支柱12に支持されて、ボデ
ィWのほぼ全長に渡って伸びる長さ、およびボディWの
上下高さに相当する高さを有する。このようなパネルヒ
ータ11は、前述のように、遠赤外線を発するものとさ
れ、従来タッチ塗装後の塗料乾燥に用いられていたもの
を利用している。
なお、この予備加熱工程P4では、塗料中の溶剤が多く
揮発されるので、防爆雰囲気に保持されている。
焼付工程P5(第8図) 焼付工程P5では、従来同様、台車に保持されたボディ
Wが、回転されることなく、焼付炉13内に所定時間入れ
たままとされる。この焼付炉13は、従来から用いられて
いるものがそのまま用いられている。
(発明の効果) 本発明は以上述べたことから明らかなように、ダレ限
界以上の厚さとなる塗料の塗布と自動車ボディの回転と
を利用して、同じ塗料の厚さであれば従来よりも平滑度
の高い高品質の塗装面を得ることができる。
また、本発明では、大掛かりな焼付炉を、既存のもの
をそのまま利用して焼付工程に用いることができる。し
かも、焼付炉内における塗料中の溶剤揮発というものが
殆ど行われないので、焼付炉内での防爆上の観点からも
有利となる。
これに加えて、焼付炉内において自動車ボディを回転
させなくともよいということは、この回転に伴う焼付炉
内でのトラブル発生防止の上からも好ましいものとな
る。このことは、焼付炉内が高温かつ作業者が入る余裕
空間が小さいということを考えたならば、焼付炉内での
トラブル発生の原因を極力無いものとするという要請に
応える点で有利となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体工程図。 第2図は被塗物としての自動車用ボディが回転すること
に伴う姿勢変化の状態を示す図。 第3図、第4図は塗料の厚さとダレと塗装面の平滑度と
回転との関係を示すグラフ。 第5図〜第8図は、塗装工程から焼付工程までの状態を
示す側面図。 第9図は予備加熱装置を被塗物としてのボディと共に示
す正面図。 第10図は被塗物としてのボディに回転力を伝達するため
の機構の一例を示す斜視図。 D:台車 S:補助台車 1、2:支柱 3、4:回転用治具 5:塗装ガン 6:駆動源 7:チェーン 11:パネルヒータ(予備加熱装置) 13:焼付炉

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗物としての自動車ボディが、略水平方
    向に伸びる回転軸を中心として回転可能に支持されると
    共に該回転軸と直交する断面形状が非真円形状とされ
    て、塗装工程、予備加熱工程および焼付工程を順次搬送
    されるように設定され、 前記塗装工程では、自動車ボディの通常の上下方向に伸
    びる面では、塗料ダレが生じる以上の厚さに塗料が塗布
    され、 前記予備加熱工程では、前記自動車ボディに塗布された
    塗料を予備加熱すると共に、該予備加熱に起因した熱フ
    ロー現象による塗料ダレが生じないように前記回転軸を
    中心として自動車ボディが回転され、しかも前記焼付工
    程での加熱によっては自動車ボディに塗布された塗料が
    もはや熱フローを生じない状態にまで該予備加熱によっ
    て塗料が乾燥され、 前記焼付工程では、前記自動車ボディを回転させること
    なく、自動車ボディに塗布された塗料が焼付乾燥され
    る、 ことを特徴とする自動車ボディの塗装方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記塗装工程と予備加熱工程との間にセッティング工程
    が設けられ、 前記塗装工程では、前記セッティング工程においてその
    まま放置しておけば重力の影響により塗料ダレを生じる
    ように塗料が塗布され、 前記セッティング工程において、塗料ダレが生じないよ
    うに自動車ボディが前記回転軸を中心として回転され
    る、ことを特徴とする自動車ボディの塗装方法。
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