JP2586621Y2 - イオン注入装置のイオンビーム中和機構 - Google Patents

イオン注入装置のイオンビーム中和機構

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JP2586621Y2
JP2586621Y2 JP4482592U JP4482592U JP2586621Y2 JP 2586621 Y2 JP2586621 Y2 JP 2586621Y2 JP 4482592 U JP4482592 U JP 4482592U JP 4482592 U JP4482592 U JP 4482592U JP 2586621 Y2 JP2586621 Y2 JP 2586621Y2
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secondary electron
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ion
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勝明 佐藤
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山形日本電気株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はイオン注入装置に関し、
特に正に荷電したイオンビームの中和機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来のイオン注入装置に係るイ
オンビーム中和機構を示す構成図である。
【0003】従来、この種のイオン注入装置に係るイオ
ンビーム中和機構は、イオンビームの中心軸に対し直角
の方向にフィラメント1を有しており、フィラメント1
は、フィラメント電源4により加熱され、熱電子を発生
する。熱電子は、電極電源5によりフィラメント1に対
し約20V低電位にある反射電極2のために、イオンビ
ーム側に移動方向を強制され、かつ加速電源6によりフ
ィラメント1に対して約300V高電位にある2次電子
放出板3に向かって移動し衝突し、2次電子を放出す
る。
【0004】この2次電子が放出された雰囲気中を正に
荷電したイオンビームが通ることにより、電子と結合
し、結果的にイオンビームは中和される。
【0005】なお、上述のイオン注入装置のイオンビー
ム中和機構のうち、各電源4,5,6は、大気中に通常
設置されるが、他は真空中に設置されており、2次電子
放出板3として通常アルミニウムが使用されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】この従来のイオン注入
装置のイオンビーム中和機構では、2次電子放出板3に
アルミニウムを使用しているが、アルミニウムの2次電
子係数は約1と大きくない。そのため、フィラメント1
に大電流を流し熱電子を多く放出させることにより、2
次電子の必要量を確保しており、フィラメントの寿命が
短い。
【0007】また、使用する過程において2次電子放出
板3の表面汚れ等により、2次電子係数が変化し、安定
した2次電子料が確保できないため、結果的にイオンビ
ームの中和性能も安定しないという問題点があった。
【0008】本考案の目的は、フィラメント寿命を長く
し、かつ安定した中和性能を得るイオン注入装置のイオ
ンビーム中和機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案に係るイオン注入装置のイオンビーム中和機
構は、フィラメントと、2次電子放出板と、2次電子放
出材とを有し、正に帯電したイオンビームを中和するイ
オン注入装置のイオンビーム中和機構であって、フィラ
メントは、熱電子を発生するものであり、2次電子放出
板は、フィラメントからの熱電子が衝突することによ
り、イオンビーム中和用の2次電子を放出するものであ
り、2次電子放出材は、2次電子係数の大きい素材から
なり、2次電子放出板の表面に添設したものである。
【0010】
【作用】2次電子放出板の表面に、2次電子係数の大き
い2次電子放出材の層を有する。この2次電子放出材の
存在により、フィラメントに大電流を通電する必要がな
く、フィラメントの寿命を長くすることができる。
【0011】また、安定した2次電子量を確保して、2
次電子放出板の表面汚れ等による2次電子係数の変動を
最小限に抑える。
【0012】
【実施例】次に本考案について図面を参照して説明す
る。図1は、本考案に係るイオン注入装置におけるイオ
ンビーム中和機構の一実施例を示す構成図である。
【0013】図1において、本発明に係るイオン注入装
置のイオンビーム中和機構は、イオンビームの中心軸に
対し直角方向に置かれたフィラメント1と、反射電極2
と、2次電子放出板3とから構成され、それぞれに電源
4,5,6を有している。
【0014】動作については、基本的に従来のイオン注
入装置のイオンビーム中和機構と同様であるが、本実施
例では2次電子放出板3の表面に2次電子放出材7の層
を設け、熱電子1個に対する2次電子の放出量を大きく
している。
【0015】例えば、2次電子放出材7としてアルマイ
ト層を数μmの厚さに成長させたものを用いた場合、2
次電子係数は約5〜12となり、従来のイオン注入装置
のイオンビーム中和機構に対し、同量の2次電子を得る
のにフィラメント電流を大幅に少なくすることができ
る。
【0016】また、2次電子放出材7にソーダガラスの
層1μm程度を用いれば、2次電子係数は約3となる。
これは従来のイオン注入装置のイオンビーム中和機構で
は、使用により2次電子放出板3の表面が汚れ、2次電
子係数が約1〜3に変化したが、上記のソーダガラスを
2次電子放出材7に用いた場合は、従来のイオン注入装
置のイオンビーム中和機構の2次電子放出板表面汚れ時
と2次電子係数が同じであるため、表面汚れの影響を受
けにくく、安定した2次電子量を発生することができ結
果的にイオンビーム中和性能の安定化が実現されること
となる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、2次電子
放出板の表面に2次電子係数の大きい2次電子放出材の
層を設けたので、フィラメントの電流を少なくすること
ができ、ひいてはフィラメントの寿命を長くすることが
できる。
【0018】また、2次電子放出材の材質に、2次電子
係数が2〜4のもの(例えば、パイレックスガラス,ソ
ーダガラス,酸化マグネシウム等)を用いれば、表面の
汚れによる2次電子係数の変化を小さくすることがで
き、安定した2次電子量が確保でき、したがって、イオ
ンビーム中和性能の安定化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す構成図である。
【図2】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 フィラメント 2 反射電極 3 2次電子放出板 4 フィラメント電源 5 電極電源 6 加速電源 7 2次電子放出材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントと、2次電子放出板と、2
    次電子放出材とを有し、正に帯電したイオンビームを中
    和するイオン注入装置のイオンビーム中和機構であっ
    て、 フィラメントは、熱電子を発生するものであり、 2次電子放出板は、フィラメントからの熱電子が衝突す
    ることにより、イオンビーム中和用の2次電子を放出す
    るものであり、 2次電子放出材は、2次電子係数の大きい素材からな
    り、2次電子放出板の表面に添設したものであることを
    特徴とするイオン注入装置のイオンビーム中和機構。
JP4482592U 1992-06-04 1992-06-04 イオン注入装置のイオンビーム中和機構 Expired - Lifetime JP2586621Y2 (ja)

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JPH0597052U JPH0597052U (ja) 1993-12-27
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