JP2586545B2 - ビデオテープ - Google Patents

ビデオテープ

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JP2586545B2 JP63031471A JP3147188A JP2586545B2 JP 2586545 B2 JP2586545 B2 JP 2586545B2 JP 63031471 A JP63031471 A JP 63031471A JP 3147188 A JP3147188 A JP 3147188A JP 2586545 B2 JP2586545 B2 JP 2586545B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はビデオテープに関するものである。
[従来の技術] ビデオテープとしては、ポリエステルフイルムに磁性
層を設けてなるビデオテープが知られている(たとえば
特開昭57−78630号公報)。
[発明が解決しようとする課題] ビデオテープは、最近ソフト用として最初から映画な
どを録画して使うケースが多くなってきている。この場
合、製造工程の高速化をはかるため、ビデオテープをス
リットして巻いた状態(パンケーキという)で、高速
で、映画などを録画した後所定の長さに切ってビデオテ
ープ用のカセットに充填しビデオカセットが製造され
る。したがって、パンケーキの状態で輸送することが多
くなり、そのため従来のビデオテープでは、輸送時に、
巻いてあるテープがずれて巻姿が悪くなり、ひどい場合
にはその後の使用ができなくなる問題点が出てきてい
る。また、上記従来のビデオテープでは「映画などを録
画する工程」で録画済みテープから高速でダビング(記
録複写)する時のS/N(シグナル/ノイズ比、画質のパ
ラメータ)の低下が大きく画質が悪くなるという問題点
も出てきている。
本発明はかかる問題点を改善し、パンケーキの状態で
輸送しても巻姿が悪くならず(以下巻姿良好という)、
高速ダビング時のS/N低下の少ない(以下ダビング性良
好という)ビデオテープを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ポリエステルと不活性粒子からなる組成物
を主成分とするフイルムの片面に塗布型磁性層を設けて
なるビデオテープであって、該テープの非磁性面のRz
(10点平均粗さ)とRa(中心線平均粗さ)の比、Rz/Ra
(単位はともにnm)が4〜20、Rz(単位はnm)と磁性層
の厚さd(単位はμm)の比、Rz/dが12〜90の範囲であ
り、かつ、該面の水の接触角の最小値が50〜66゜、最大
値が68〜95゜であることを特徴とするビデオテープに関
するものである。
本発明を構成するベースフイルムに用いるポリエステ
ルは、エチレンテレフタレート、エチレンα,β−ビス
(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキ
シレート、エチレン2,6−ナフタレート単位から選ばれ
た少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする。た
だし、本発明を阻害しない範囲内、好ましくは10モル%
以内であれば他成分が共重合されていてもよい。
また、エチレンテレフタレートを主要構成成分とする
ポリエステルの場合にダビング性がより一層良好となる
ので特に望ましい。
本発明における不活性粒子は特に限定されないが、平
均粒径が0.2〜1.3μmの場合に巻姿、ダビング性がより
一層良好となるので望ましい。本発明の無機粒子として
は、コロイダルシリカに起因する実質的に球形のシリ
カ、あるいは、炭酸カルシウム、α−アルミナ、ルチル
型の二酸化チタン、サーマルタイプのカーボンブラック
が巻姿、ダビング性の点で特に望ましい。
本発明における不活性粒子の含有量は、内部析出粒子
を併用しない場合は0.3〜1.5重量%、特に0.4〜1.0重量
%の場合にダビング性、巻姿がより一層良好となるので
望ましい。
本発明に用いるポリエステルフィルムは、内部析出粒
子を併用しても良い。本発明における内部析出粒子と
は、ポリエステル重合時に添加したカルシウム化合物、
マグネシウム化合物、リチウム化合物の少なくとも一種
の化合物とポリエステル構成成分とが結合して生成する
粒子である。なお、本発明の内部析出粒子には、本発明
の目的を阻害しない範囲内で、リン元素および微量の他
の金属成分、たとえば、亜鉛、コバルト、アンチモン、
ゲルマニウム、チタンなどが含まれていてもよい。
なお、内部析出粒子と不活性粒子を組み合わせる場合
の不活性粒子の含有量は0.01〜0.2重量%の場合に、ダ
ビング性、巻姿がより一層良好となるので望ましい。
本発明に用いるポリエステルフイルムは、上記組成物
を主要成分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内
で、他種ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止
剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤などの無
機または有機添加剤が通常添加される程度添加されてい
てもよい。
本発明に用いるポリエステルフイルムは、上記組成物
を二軸配向せしめたフィルムである。無配向あるいは、
一軸配向フィルムでは、摩擦係数が大きくなるので好ま
しくない。その配向の程度を示す厚さ方向屈折率比は特
に限定されないが、0.935〜0.975、好ましくは、0.940
〜0.970の範囲である場合が特に望ましい。
本発明に用いる磁性層は、磁性粉を有機バインダーに
分散せしめた塗布型であることが必要である。実質的に
有機バインダーを含有しない金属薄膜型ではダビング性
が不良となるので好ましくない。磁性粉の種類は特に限
定されないが、酸化物系、特に、γ−酸化鉄、Co含有γ
−酸化鉄、二酸化クロムの場合に、ダビング性がより一
層良好となるので特に望ましい。バインダーの種類は特
に限定されないが、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、
ポリビニルブチラール、ポリウレタンが含有されている
場合に巻姿、ダビング性がより一層良好となるので特に
望ましい。
磁性層とベースフイルムであるポリエステルフイルム
の厚さ構成は特に限定されないが、磁性層の厚さが2〜
7μm、ポリエステルフイルムの厚さが10〜20μmの場
合に、巻姿、ダビング性がより一層良好となるので特に
望ましい。
本発明のビデオテープは、非磁性面(磁性面の反対
面)のRz/Ra比(単位はともにnm)が4〜20、好ましく
は6〜18、さらに好ましくは8〜16であることが必要で
ある。Rz/Ra比(単位はともにnm)が上記範囲より小さ
いと巻姿が不良となり、逆に大きいとダビング性が不良
となるので好ましくない。
本発明のビデオテープは、非磁性面(磁性面の反対
面)のRz(nm)/d(μm)比が12〜90、好ましくは14〜
80、さらに好ましくは15〜60であることが必要である。
Rz(μm)/d(μm)比が上記範囲より小さいと巻姿が
不良となり、逆に大きいとダビング性が不良となるので
好ましくない。
本発明のビデオテープは、非磁性面(磁性面の反対
面)の水の接触角の最小値が50〜66゜、好ましくは55〜
65゜であることが必要である。接触角の最小値が上記の
範囲より小さいと、走行性が不良となりジッターなどが
発生するのでビデオテープとして好ましくない。逆に接
触角の最小値が上記の範囲より大きいと、巻姿が不良と
なるので好ましくない。接触角の最大値は68〜95゜、好
ましくは70〜90゜であることが必要である。接触角の最
大値が上記の範囲より小さいと走行性が不良となりジッ
ターなどが発生するのでビデオテープとして好ましくな
い。逆に接触角の最大値が上記の範囲より大きいと巻姿
が不良となるので好ましくない。
本発明のビデオテープは、非磁性面のRzが70〜250n
m、さらに好ましくは90〜180nmである場合に巻姿、ダビ
ング性がより一層良好となるので望ましい。
本発明のビデオテープは、非磁性面の突起の平均間隔
が20μm以下、好ましくは15μm以下、さらに好ましく
は12μm以下である場合に巻姿がより一層良好となるの
で望ましい。
本発明のビデオテープのヤング率は特に限定されない
が、幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より50kg/m
m2以上高い場合にダビング性がより一層良好となるので
特に望ましい。
次に本発明フィルムの製造方法について説明する。
まず、所定のポリエステルに粒子を含有せしめる方法
としては、ポリエステルのジオール成分であるエチレン
グリコールに、スラリーの形で混合、分散せしめて添加
する方法が本発明のRz/Ra比を満足させるのに有効であ
る。また、粒子の含有量を調節する方法としては、高濃
度、好ましくは0.5〜3重量%のマスターペレットを製
造時に、実質的に粒子を含有しないポリエステルあるい
は内部析出粒子を含有するポリエステルのペレットで稀
釈する方法が本発明のRz/Ra比を満足させるのに有効で
ある。また、エチレングリコールのスラリーの段階で絶
対瀘過精度が1.5〜3.5μmのフイルターで瀘過した後、
所定のジカルボン酸またはそのエステルと重縮合する方
法が、本発明のRz/Ra比を満足させるのに有効である。
また、高濃度、好ましくは1.0〜5重量%のマスターペ
レットの固有粘度、共重合成分を調整して、ガラス転移
点Tgと冷結晶化温度Tccとの差(Tcc−Tg)、ΔTcg、を6
0〜95℃の範囲とし、かつ、該マスターポリマを実質的
に粒子を含有しないポリエステルあるいは内部析出粒子
を含有するポリエステルのペレットで希釈する時、該マ
スターポリマのΔTcgと実質的に粒子を含有しないポリ
エステルあるいは内部析出粒子を含有するポリエステル
のΔTcgとの差(マスターポリマのΔTcg−実質的に粒子
を含有しないポリエステルのΔTcg、または、マスター
ポリマのΔTcg−内部析出粒子を含有するポリエステル
のΔTcg)を2℃以上、好ましくは5℃以上にしておく
にしておくことは、本発明のRz/Ra比、Rz/d比、を満足
させるのに極めて有効である。この場合の共重合成分と
してはイソフタル酸成分、シクロヘキシレンジメタノー
ル成分が好適である。
かくして、所定量の粒子を含有するペレットと実質的
に粒子を含有しないポリエステルのペレットを所定割合
で混合したペレットを十分乾燥したのち、公知の溶融押
出機に供給し、260〜330℃でスリット状のダイからシー
ト状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せし
めて未延伸フィルムを作る。この場合、ダイのスリット
幅(間隙)と未延伸フィルムの厚さの比(スリット幅/
未延伸フイルム)を5〜30、好ましくは8〜20の範囲に
することが本発明範囲のRz/Ra比、Rz/d比を得るのに有
効である。また、押し出し温度として、エクストルダー
の供給ゾーンの温度を290〜310℃、溶融・圧縮ゾーンの
温度を供給ゾーンの温度より低くして、好ましくは260
〜280℃で行なう方法は本発明範囲のRz/Ra比、Rz/d比を
得るのに有効である。
次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せし
める。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二
軸延伸法を用いることができる。ただし、最初に長手方
向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸法を用い、
長手方向の延伸を、(ポリマのガラス転移点−10℃)〜
(ポリマのガラス転移点+10℃)の低い温度で延伸張力
を高くして、かつ、1000〜50000%/分の範囲の延伸速
度で行なう方法は本発明範囲のRz/d比、Rz/Ra比を得る
のに有効である。また、長手方向の延伸を2段階、特に
3段階以上に分けて行なう方法は本発明範囲のRz/d比を
得るのに有効である。幅方向の延伸温度、速度は、80〜
160℃、1000〜20000%/分の範囲が好適である。延伸倍
率は長手、幅方向ともに3〜5倍が好適である。次にこ
の延伸フィルムを熱処理する。この場合の熱処理条件と
しては、幅方向に3〜15%伸長させつつ、150〜220℃、
好ましくは170〜200℃の範囲で0.5〜60秒間行なうのが
好適である。
次に、このフイルムに所定の磁性層を塗布する。磁性
層を塗布する方法は公知の方法で行なうことができる
が、グラビヤロールで塗布する方法が本発明範囲のRz/d
比を得るのに有効である。
塗布後の乾燥工程は、温度を90〜120℃とするのが好
適である。
また、カレンダー工程は、ポリアミドまたはポリエス
テルを弾性ロールに用い、25〜90℃、特に40〜70℃の温
度範囲で行なうのが本発明範囲のRz/Ra比、Rz/d比を得
るのに好適である。
次にこのビデオテープの磁性層をキュアした後、非磁
性面にコロナ放電処理を施す方法は、本発明範囲の水の
接触角およびその最大最小のばらつきを得るのに有効で
ある。この場合の処理強度E値[(プレート電流(A)
×プレート電圧(V))/(処理速度(m/分)×電極幅
(m))」は、10〜150watt/m2/分の範囲が本発明範囲
の水の接触角を得るのに有効である。この後、このテー
プ原反(広幅)はスリットされて、本発明のビデオテー
プは完成する。コロナ処理としては、空気中、窒素中、
炭酸ガスあるいはそれらの混合ガス中で行なうのが好適
であり、このコロナ処理以降、製品となるまでにポリマ
のガラス転移点以上の温度をかけないことが本発明範囲
の水の接触角およびその最大最小のばらつきを得るのに
有効である。また、磁性層に脂肪酸を含有せしめるか、
あるいはベースフイルムであるポリエステルフイルムに
炭素数が10〜30の脂肪酸あるいはそのエステルまたはア
ミドなどを含有、好ましくは0.05〜5重量%含有せしめ
た上で、上記のコロナ処理を行なうのが本発明範囲の水
の接触角およびその最大最小のばらつきを得るのに特に
有効である。ポリエステルフイルムに脂肪酸を含有せし
める方法としては、その高濃度の粒子マスタペレットに
含有せしめておくのが本発明範囲の水の接触角およびそ
の最大最小のばらつきを得るのに特に有効である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法] 本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次
の通りである。
(1)無機微粒子の平均粒径(μm) フィルムからポリエステルをプラズマ灰化処理法ある
いは0−クロルフェノール溶解法で除去し、これをエタ
ノールに分散させ、遠心沈降法(堀場製作所、CAPA500
使用)で測定した体積平均径である。
(2)無機微粒子の含有量(重量%) ポリエステル100gに0−クロルフェノール1.0リット
ルを加え120℃で3時間加熱した後、日立工機(株)製
超遠心機55P−72を用い、30,000rpmで40分間遠心分離を
行ない、得られた粒子を100℃で真空乾燥する。微粒子
を走査型差動熱量計にて測定した時、ポリマに相当する
溶解ピークが認められる場合には微粒子に0−クロルフ
ェノールを加え、加熱冷却後再び遠心分離操作を行な
う。溶解ピークが認められなくなった時、微粒子を析出
粒子とする。通常遠心分離操作は2回で足りる。かくし
て分離された粒子の全体重量に対する比率(重量%)を
もって含有量とする。
(3)ガラス転移点Tg、冷結晶化温度Tcc パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量計)II型
を用いて測定した。DSCの測定条件は次の通りである。
すなわち、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度
で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。この急冷
試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。
さらに昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもって冷結晶化温度Tccとした。ここでTccとTgの
差(Tcc−Tg)をΔTcgと定義する。
(4)屈折率 ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッベ屈折
率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレン
を用い、25℃、65%RHにて測定した。
(5)厚さ方向屈折率比 上記の方法で、二軸配向フィルムの厚さ方向の屈折率
(Aとする)および溶融プレス後10℃の水柱へ急冷して
作った無配向(アモルファス)フィルムの厚さ方向の屈
折率(Bとする)を測定し、A/Bをもって厚さ方向屈折
率比とした。
(6)Ra、Rz、突起の平均間隔Sm 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて
測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定の平
均値をもって値とした。
・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Ra、Rz、突起の平均間隔Smの定義の詳細は、た
とえば、奈良治郎著「表面粗さの測定・評価法」(総合
技術センター、1983)に示されているものである。
(7)固有粘度[η](単位はdl/g) オルソクロルフェノール中、25℃で測定した溶液粘度
から下記式が計算される値を用いる。すなわち、 ηSP/C=[η]+K[η]・C ここでηSP=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒
100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、
Kはハギンス定数(0.343とする)。また、溶液粘度、
溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
(8)水の接触角 協和界面科学(株)のCA−Sミクロ2型を用いて、液
滴法(水、23℃)で測定した。長さ1mのテープについて
ランダムに場所を変えて50点測定し、最大値〜上から3
番目までの平均値を最大値、最小値〜下から3番目まで
の平均値を最小値とした。
(9)ヤング率 JIS−Z−1702に規定された方法にしたがって、イン
ストロンタイプの引っ張り試験機を用いて、25℃、65%
RHにて測定した。
(10)巻姿 ビデオテープの原反(1000mm幅)をシェアカッタを有
するマイクロスリッタを用いて、速度500m/分で1/2イン
チにスリットしパンケーキとする。このパンケーキに50
0Hzの振動を100時間与える(トラック輸送などのシミュ
レーション)。その後、パンケーキの端面を観察、テー
プずれを測定し、テープのずれが0.5mm未満の場合は巻
姿良好、0.5mm以上の場合は巻姿不良と判定した。
(11)ダビング性 上記ビデオテープに家庭用VTRを用いてシバソク製の
テレビ試験波形発生器(TG7/U706)により100%クロマ
信号を記録し、その再生信号からシバソク製カラービデ
オノイズ測定器(925D/1)でクロマS/Nを測定しAとし
た。また上記と同じ信号を記録したテープのパンケーキ
を磁界転写方式のビデオソフト高速プリントシステム
(たとえばソニーマグネスケール(株)製のスプリン
タ)を用いて同じ種類のテープ(未記録)のパンケーキ
へダビングした後のテープのクロマS/Nを上記と同様に
して測定し、Bとした。このダビングによるクロマS/N
の低下(A−B)が4.0dB未満の場合は耐ダビング性良
好、4.0dB以上の場合は耐ダビング性不良と判定した。
[実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1〜5、比較例1〜6 平均粒径0.3μmの種々の不活性無機粒子を含有する
エチレングリコールスラリーを調製した。このスラリー
を絶対瀘過精度が0.5〜20μmのフイルターで瀘過した
後(第1表)、テレフタル酸ジメチルとをエステル交換
反応後、重縮合し、粒子を1重量%含有するポリエチレ
ンテレフタレートの粒子マスターペレットを作った。こ
の時、マスタペレットポリマの固有粘度を変更してΔTc
gの異なるマスターペレットを作った。これらのマスタ
ーペレットのΔTcgは第1表に示したとおりであり、第
1表に示した脂肪酸を含有せしめたものも作った。これ
らの粒子マスターペレットと、実質的に粒子を含有しな
いポリエチレンテレフタレートのペレット(ΔTcg約72
℃)または内部析出粒子を含有するポリエチレンテレフ
タレートのペレット(ΔTcg:55℃)を、不活性無機粒子
含有量が所定量(第1表)となるよう混合したペレット
を100℃で10時間減圧乾燥(3Torr)した。このペレット
を押出機に供給し、300℃で溶融押出し、静電印加キャ
スト法を用いて表面温度30℃のキャスティング・ドラム
に巻きつけて冷却固化し未延伸フィルムを作った。この
時、口金のスリット幅/未延伸フイルム厚さの比は3〜
15とした。また、押し出しのエクストルーダーの供給ゾ
ーン/溶融・圧縮ゾーンの温度をそれぞれ310℃、280℃
とした。
この未延伸フィルムを70℃にて長手方向に4.5倍延伸
した。この延伸はロールの周速差で行なわれ、延伸段数
は1〜3段の範囲で変更した。延伸速度の平均は10000
%/分であった。この一軸延伸フィルムをステンタを用
いて延伸速度5000%/分で100℃で幅方向に3.6倍延伸
し、200℃にて5秒間熱処理(伸長率:5%)し、厚さ12
〜18μmの範囲の二軸配向フィルムを得た。
このフイルムに下記方法で調合した磁性塗料をグラビ
ヤロールにより塗布し、磁気配向させ、110℃で乾燥
し、さらに小型テストカレンダー装置(スチールロール
/ナイロンロール、5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/
cmでカレンダー処理した後、70℃、48時間キュアリング
した。磁性層の厚さは2〜8μmの範囲で変更し、厚さ
20μmのビデオテープを作った。
(磁性塗料の調合) ・Co含有γ−Fe2O3 100部 平均粒子サイズ 長さ :0.3μm 針状比 :10/1 保磁力 650エルステッド ・ポリウレタン樹脂 15部 ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 5部 ・ニトロセルロース樹脂 5部 ・酸化アルミ粉末 3部 平均粒径 :0.3μm ・レシチン 2部 ・メチルエチルケトン 100部 ・メチルイソブチルケトン 100部 ・トルエン 100部 ・ステアリン酸 0〜20部で変更 上記組成物をボールミルで48時間混合分散した後、硬
化剤(コロネートL)6部を添加して得られた混練物を
フィルターで瀘過して磁性塗料を準備した。
これらのビデオテープの非磁性面に、空気中で処理強
度を変更してコロナ処理を施してテープ原反(幅1000m
m)とした。
これらのビデオテープの性能は第2表に示したとおり
であり、第2表から非磁性面が本発明のRz/Ra比、Rz/d
比、水の接触角を満足するビデオテープ(実施例1〜
5)は巻姿、ダビング性ともに優れているが、そうでな
いテープ(比較例1〜6)は巻姿、ダビング性を両立で
きないことがわかる。
[発明の効果] 本発明は、非磁性面の表面形態(特殊なパラメータに
よってのみ示される)を特定化し、また、磁性層の厚さ
と該表面形態との関係を特定範囲とし、かつ、接触角に
よって表わされる表面エネルギーをところどころ低くし
たり高くしたりしたので、巻姿、ダビング性に優れ、も
ちろん、従来からビデオテープに求められる諸特性に優
れたビデオテープが得られたものである。本テープの用
途は特に限定されないが、パンケーキとして扱われるビ
デオテープ、中でもパンケーキの形での流通が多い映画
などを録画した形で販売されるソフト用ビデオテープに
特に好適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルと不活性粒子からなる組成物
    を主成分とするフイルムの片面に塗布型磁性層を設けて
    なるビデオテープであって、該テープの非磁性面のRz
    (10点平均粗さ)とRa(中心線平均粗さ)の比、Rz/Ra
    (単位はともにnm)が4〜20、Rz(単位はnm)と磁性層
    の厚さd(単位はμm)の比、Rz/dが12〜90の範囲であ
    り、かつ、該面の水の接触角の最小値が50〜66゜、最大
    値が68〜95゜であることを特徴とするビデオテープ。
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