JP2586414B2 - 射出成形靴の製造方法 - Google Patents

射出成形靴の製造方法

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JP2586414B2
JP2586414B2 JP5148364A JP14836493A JP2586414B2 JP 2586414 B2 JP2586414 B2 JP 2586414B2 JP 5148364 A JP5148364 A JP 5148364A JP 14836493 A JP14836493 A JP 14836493A JP 2586414 B2 JP2586414 B2 JP 2586414B2
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shoe
mold
sole
shoe sole
injection
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典央 亀山
昌雄 田村
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靴底の周側面にモール
ドのパーティングライン(嵌合線)が出ない射出成形靴
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形靴の製造方法として、例
えば特公昭58−43081号公報に記載されたものな
どが知られている。この製造方法は、ボトムモールド
と、一対のサイドモールドと、胛被を吊り込んだラスト
モールドとを嵌合し、これらのモールド間に形成された
靴底成形空隙内に靴底成形材料を射出して胛被と一体化
した靴底を成形するものである。なお、ボトムモールド
は、靴底の底面を成形する意匠面を有しており、またサ
イドモールドは、靴底の周側面を成形する意匠面を有し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
して成形された靴には、モールド構造上、靴底の爪先部
と踵部との周側面に、この周側面を縦断する筋のような
図6に示すパーティングラインaが必ずといってよいほ
ど現出していた。
【0004】パーティングラインaは、射出された靴底
成形材料が左右のサイドモールドの嵌合部の僅かな隙間
に入り込んでできるが、このラインaができることによ
り靴のデザイン性が損なわれて、靴の品質が低下してい
た。また、このような従来のパーティングラインaは、
幅が広い部分、すなわち爪先部と踵部の周側面に現出し
ていたため、パーティングライン部分に靴底成形材料の
バリが広く出る場合があり、バリ除去の後工程が必要で
あった。
【0005】本発明は、このような従来技術に鑑みなさ
れたもので、靴底の周側面からモールドのパーティング
ラインをなくして、靴のデザイン性を向上でき、サイド
モールドどうしの嵌合面からの靴底成形材料の漏れもな
く、バリが発生しないため、仕上げ加工が楽な射出成形
靴の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボトムモール
ドと、サイドモールドと、胛被を吊り込んだラストモー
ルドとを嵌合して形成された靴底成形空隙内に靴底成形
材料を射出することにより前記胛被と一体化した靴底を
成形する射出成形靴の製造方法において、前記ボトムモ
ールドが、前記靴底の全周側面を成形する意匠面を有し
ており、また前記サイドモールドが、前記靴底の上縁を
成形する意匠面を有していることを特徴とする射出成形
靴の製造方法を提供するものである。
【0007】
【作用】本発明の射出成形靴の製造方法においては、ボ
トムモールドと、サイドモールドと、胛被を吊り込んだ
ラストモールドとを嵌合して、これらのモールド内に靴
底成形空隙を形成する。次いで、靴底成形空隙内に靴底
成形材料を射出して胛被と一体化した靴底を成形する
が、この際ボトムモールドが靴底の全周側面を成形する
意匠面を有しており、またサイドモールドが靴底の上縁
を成形する意匠面を有しているので、左右のサイドモー
ルドの嵌合部にできるパーティングラインは靴底の目立
たない上縁にできるだけで、目立ち易い靴底の周側面に
は現出されず、サイドモールドどうしの嵌合面からの靴
底成形材料の漏れもなく、バリも発生しない。
【0008】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例では靴底に縫着跡が残るグッドイヤー
製法の靴を真似た射出成形靴の製造方法を例とする。
【0009】図1は本発明の一実施例の射出成形靴の製
造方法に用いられる靴底成形金型の断面図、図2は同靴
底成形金型の平面図、図3は同ボトムモールドとサイド
モールドとの嵌合離脱状態を示す斜視図であり、靴底成
形金型は、ボトムモールド10と、一対のサイドモール
ド20と、胛被30を吊り込んだラストモールド40と
から構成されている。
【0010】図1、4に示すように、ボトムモールド1
0には、靴底50の底面51および全部の周側面52を
成形する意匠面11が形成されており、意匠面11の内
周側面には靴底50の周側面52の上部を一周する縫い
糸を模倣したステッチ部53を成形するための凸条部1
2が形成されている。また、サイドモールド20には、
モールド内側の上部に形成された突縁部21の先端部裏
面に、靴底50の上縁であるコバ54を成形する連続山
形の意匠面22が形成されている。
【0011】図1の部分拡大図に示すように、モールド
嵌合時には、サイドモールド20の突縁部21の元部裏
面にボトムモールド10の上縁を当接した状態で、サイ
ドモールド20の内周側面の上部とボトムモールド10
の上部とが嵌合する。
【0012】次に、この靴底成形金型を用いた本発明の
射出成形靴の製造方法を説明する。図1〜2に示すよう
に、ボトムモールド10と、サイドモールド20と、胛
被30を吊り込んだラストモールド40とを嵌合して靴
底成形空隙60を形成する。
【0013】次いで、靴底成形空隙60内に靴底成形材
料Zを、サイドモールド20の射出ランナ23とボトム
モールド10の射出ランナ13とを通過して、ボトムモ
ールド10の意匠面11の底側から射出することによ
り、図4に示すように、胛被30と一体化した靴底50
が成形されて、靴底50の周側面52にステッチ部53
が現出された射出成形靴Sが製造される。
【0014】この際、ボトムモールド10の意匠面11
には靴底50の全部の周側面52の成形部があって、サ
イドモールド20の意匠面22には靴底50のコバ54
の成形部だけしかないので、成形された靴底50の爪先
部と踵部の周側面52には、図6に示すように従来手段
において必ずできていた縦方向に延びる筋状のパーティ
ングラインaがなくなり、図5に示すように幅が狭くか
つ凹凸もあって目に付き難い爪先部と踵部のコバ54に
のみ該凹凸意匠列に並行するように短尺なパーティング
ラインa′が現出される。これにより、靴Sのデザイン
性が良好となり、靴Sの品質を向上でき、バリを除去す
るための後工程も不要となる。
【0015】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない範囲での構成変更などがあっても本発明に含まれ
る。
【0016】例えば、実施例では、靴底に縫着跡が残る
グッドイヤー製法の靴を真似た射出成形靴の製造方法を
例にとったが、これに限定しなくてもその他どのような
品種の射出成形靴の製造方法にも採用できる。
【0017】また、実施例では、靴底と胛被との境目に
上面が連続山形状の意匠のコバを成形したが、これに限
定しなくても上面が平坦なコバ状の突条部としてもよ
い。ただし、コバ上に設ける意匠模様がパーティングラ
イン方向と同一方向をとる意匠とすることでパーティン
グラインが上面の意匠模様に隠れるのでより目立ち難
い。
【0018】さらに、実施例では、靴底として一層式の
ものを採用したが、これに限定しなくても複層式の靴で
あってもよい。
【0019】さらにまた、本発明の射出成形靴の製造方
法には、サイドモールドの意匠面に、靴底の周側面の上
部を一部有しているものも含まれる。
【0020】さらにまた、本発明は、射出成形靴の製造
方法のみならず、注入成形による靴の製造方法にも適用
することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の射出成形靴の製造方法において
は、このようにボトムモールドが靴底の全周側面を成形
する意匠面を有しており、またサイドモールドが靴底の
上縁を成形する意匠面を有しているので、成形された靴
底の爪先部と踵部の周側面には、従来手段において必ず
できていた筋状のパーティングラインがなくなり、幅が
狭い目立ち難い靴底の爪先部と踵部の上縁にのみパーテ
ィングラインが現出され、これにより靴のデザイン性が
良好となり、靴の品質を向上できるという効果が得られ
る。また、本発明では、従来のようなバリ除去の仕上げ
後工程が不要であり、作業性が向上し、省力化に寄与す
るところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の射出成形靴の製造方法に用
いられる靴底成形金型の断面図である。
【図2】同靴底成形金型の平面図である。
【図3】同ボトムモールドとサイドモールドとの嵌合離
脱状態を示す斜視図である。
【図4】同製造された射出成形靴の斜視図である。
【図5】同製造された射出成形靴の踵部の斜視図であ
る。
【図6】従来の射出成形靴の踵部の斜視図である。
【符号の説明】
10 ボトムモールド 11 意匠面 20 サイドモールド 22 意匠面 30 胛被 40 ラストモールド 50 靴底 52 周側面 54 コバ(上縁) 60 靴底成形空隙 S 靴 Z 靴底成形材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボトムモールドと、サイドモールドと、
    胛被を吊り込んだラストモールドとを嵌合して形成され
    た靴底成形空隙内に靴底成形材料を射出することにより
    前記胛被と一体化した靴底を成形する射出成形靴の製造
    方法において、前記ボトムモールドが、前記靴底の全周
    側面を成形する意匠面を有しており、また前記サイドモ
    ールドが、前記靴底の上縁を成形する意匠面を有してい
    ることを特徴とする射出成形靴の製造方法。
JP5148364A 1993-05-28 1993-05-28 射出成形靴の製造方法 Expired - Lifetime JP2586414B2 (ja)

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JPH06335403A JPH06335403A (ja) 1994-12-06
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