JP2585755B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2585755B2
JP2585755B2 JP63262705A JP26270588A JP2585755B2 JP 2585755 B2 JP2585755 B2 JP 2585755B2 JP 63262705 A JP63262705 A JP 63262705A JP 26270588 A JP26270588 A JP 26270588A JP 2585755 B2 JP2585755 B2 JP 2585755B2
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    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08706Polymers of alkenyl-aromatic compounds
    • G03G9/08708Copolymers of styrene
    • G03G9/08711Copolymers of styrene with esters of acrylic or methacrylic acid

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、静電潜像を経由してトナーにより画像を形
成する画像形成方法に関し、特にトナーのリサイクルシ
ステムを採用した画像形成方法に関する。
〔技術の背景〕
例えば電子写真法においては、一般に、光導電性材料
よりなる感光層を有する潜像担持体(以下「感光体」と
もいう。)の表面に、帯電、像様露光により静電潜像が
形成され、次いでこの静電潜像が、着色粒子であるトナ
ーによって現像され、得られたトナー像が通常は紙等の
記録材に転写された後、定着されてコピー画像が形成さ
れる。一方、転写後の感光体は、除電され、次いで転写
されずに感光体上に残留したトナーがクリーニングされ
たうえ次の画像の形成に供される。
一方、トナーの定着方法としては、従来、種々の方法
が知られているが、特に熱効率が高くて高速定着が可能
である観点から、熱ローラ定着法が好ましい。
斯かる熱ローラ定着法に適用されるトナーにおいて
は、基本的に、(1)低い温度で確実に定着できるこ
と、すなわち低温定着性が優れていること、(2)熱ロ
ーラ定着時に溶融トナーが熱ローラに転移しにくいこ
と、すなわち耐ホットオフセット性に優れていること、
等の条件が要求される。
また、鮮明なコピー画像を形成するためには、トナー
が使用もしくは貯蔵環境条件下において凝集せずに粉体
として安定に存在し得ること、すなわち保存安定性が優
れていることが必要である。
さらに、カブリのない良好な画像を多数回にわたり安
定に形成するためには、トナーが現像器中の機械的衝撃
または圧力等により砕けにくい性能を有することが必要
である。
一方、最近、トナーを経済的に使用する観点から、ク
リーニングにより回収したトナーを再び現像器に戻して
これを再使用するいわゆるトナーのリサイクルシステム
を採用した画像形成方法が注目を浴びている。
斯かるリサイクルシステムに適用されるトナーにおい
ては、前記の性能のほかに、さらに以下の特性が要求さ
れる。
(1) クリーニング工程および現像器までの搬送工程
(リサイクル工程)において受ける剪断力によりトナー
が変形または破砕を生じないこと。
(2) トナーの表面状態の変化が小さいこと。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの要求に対し、従来よりさまざまな改良がなさ
れてきた。例えば特開昭63−216063号公報には、低温定
着性、耐ホットオフセット性、保存安定性を改良する手
段として、分子量分布に複数のピークを有し金属架橋さ
れた樹脂と、オフセット防止剤とを含有するトナーが提
案されている。
しかしながら、このトナーをリサイクルシステムを採
用した画像形成方法に適用すると、コピー回数の増加と
もに、画像濃度の低下、画像荒れ、カブリを生ずるよう
になる。これは、リサイクル工程で受ける剪断力により
トナーが変形および破砕を生じトナーの帯電能が低下す
るとともに、同時に生じたトナー微粉によりキャリアの
帯電付与能が低下したためである。
また、特開昭63−217361号公報には、耐久性、流動性
を向上させる手段として、金属架橋された樹脂と、無機
質微粒子とを含有するトナーが提案されている。このト
ナーによれば、通常の画像形成方法においては、比較的
良好な耐久性を示すものの、リサイクルシステムを採用
した画像形成方法においては、特に高温高湿の環境条件
下においてコピー回数の増加とともに、画像濃度の低
下、画像荒れ、カブリを生ずるようになった。これは、
リサイクル工程で受ける剪断力によりトナーの変形およ
び破砕を生じ、また、トナー表面に存在すべき無機質微
粒子が分離あるいはトナー内部へ押しこまれてしまい、
その効果が発揮されなくなってしまうためである。
本発明は、以上の如き事情に基づいてなされたもので
あって、その目的は、下記の条件を満足する画像形成方
法を提供することにある。
(1) トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、
保存安定性が優れていて良好な画像を形成できること。
(2) トナーのリサイクルシステムを採用して、トナ
ーの変形、破砕を生ぜず、かつ、トナーの表面状態の変
化が小さくて、多数回にわたりカブリ、画像濃度低下、
画像荒れ、トナー飛散を生ぜずに画像を形成できるこ
と。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、トナーのリサイ
クルシステムを採用した画像形成方法において、前記ト
ナーが、金属架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹
脂と、ポリオレフィンと、脂肪酸アミドまたは脂肪酸エ
ステルと、疎水化処理された無機質微粒子とを含有して
なり、前記金属架橋されたスチレン−アクリル共重合体
樹脂100重量部に対して前記ポリオレフィンの含有量が
5重量部以上であり、前記脂肪酸アミドまたは脂肪酸エ
ステルの含有割合Aと前記ポリオレフィンの含有割合B
の比の値A/Bが1以上であることを特徴とする。
また、疎水化処理された無機質微粒子がpH7以上の疎
水化処理されたシリカ微粒子であることが好ましい。
〔作用〕
本発明に用いるトナーによれば、トナー中に樹脂100
重量部に対し5重量部以上含有されるポリオレフィンの
軟質の性質により、リサイクル工程において受ける剪断
力が吸収されるため見かけ上剪断力が小さくなるうえ、
トナー表面に添加された疎水化処理された無機質微粒子
の効果により、トナーのリサイクル工程での流れ特性が
向上し、さらに剪断力を受けにくくなる。その結果、リ
サイクル工程においてもトナーの変形、破砕を生ずるこ
とがない。
また、脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルをポリオレ
フィンに対し1以上の含有割合で含有することで、トナ
ー表面に添加された疎水化処理された無機質微粒子が分
離あるいはトナー内部へ押しこまれることがなくなり、
長期にわたり安定したトナーの表面状態、流れ特性を得
ることができる。この効果は、適度に硬質でかつ有極性
の脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルがトナー表面に存
在するポリオレフィン部分を覆い隠し、表面に軟質部分
および無極性部分がなくなるため、無機質微粒子がトナ
ー表面に強固に付着し、かつ、押しこまれにくくなるた
めと考えられる。従って、脂肪酸アミドまたは脂肪酸エ
ステルの含有量は、ポリオレフィンを完全に覆い隠すた
め、ポリオレフィンの含有量と同量以上が必要である。
さらに、前記の効果はpH7以上の疎水化処理されたシ
リカ微粒子を用いることで、より明確となる。これは、
無機質微粒子とトナー表面の脂肪酸アミドまたは脂肪酸
エステルとの付着力がより一層強固になるためと予想さ
れる。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明に用いるトナーは、金属架橋されたスチレン−
アクリル共重合体樹脂(以下「金属架橋St−Ac共重合体
樹脂」ともいう)と、ポリオレフィンと、脂肪酸アミド
または脂肪酸エステルと、疎水化処理された無機質微粒
子とを含有してなり、当該ポリオレフィンの含有量が前
記金属架橋St−Ac共重合体樹脂100重量部に対して5重
量部以上であり、脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルの
含有割合Aとポリオレフィンの含有割合Bの比の値A/B
は1以上である。
前記金属架橋St−Ac共重合体樹脂において、スチレン
−アクリル共重合体を構成するための単量体としては、
スチレン系単量体、アクリル酸もしくはメタクリル酸等
によるエステル系単量体から選択される少なくとも1種
を必須成分として用いて得られる重合体であることが好
ましい。また、金属架橋結合を形成するための反応基と
してはカルボキシ基が好ましいが、斯かるカルボキシ基
を有するスチレン−アクリル共重合体を得るためには、
上記単量体のほかに、アクリル酸もしくはメタクリル酸
またはこれらの誘導体から選択される単量体を必須成分
として用いて共重合すればよい。
斯かるカルボキシ基を有する単量体としては、水酸基
を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エス
テルまたはこれらの誘導体と、ジカルボン酸化合物との
エステル化反応によって得られる構造の半エステル化合
物が好ましい。
このような半エステル化合物によれば、主鎖構成に影
響の少ない位置にカルボキシ基が導入されているので、
化学構造の立体障害が小さくなり、その結果カルボキシ
基と詳細は後述する多価金属化合物との反応が効率よく
進行してイオン結合が形成され、良好な架橋構造の樹脂
を得ることができる。
前記スチレン−アクリル共重合体を得るために用いる
ことができるスチレン系単量体としては、例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,3−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4
−ジクロルスチレン等を挙げることができる。これらの
単量体は単独で用いてもよいし、あるいは複数のものを
組合せて用いてもよい。
これらのなかでも特にスチレンが好ましい。スチレン
の割合は、共重合体の50〜95重量%が好ましい。このよ
うな好ましい割合を選択することにより、トナーの製造
における粉砕工程においては粉砕効率が高くなり、所望
の粒径のトナーを効率的に得ることができる。
前記スチレン−アクリル共重合体を得るために用いる
ことができるアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸
エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロ
ルアクリル酸メチル等のアクリル酸エステル類;例えば
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ド
デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
類;等を挙げることができる。
前記半エステル化合物を形成するカルボキシ基含有化
合物としては、例えばマロン酸、こはく酸、グルタル酸
等の脂肪族ジカルボン酸化合物、例えばフタル酸等の芳
香族ジカルボン酸化合物等を挙げることができる。これ
らの化合物と、水酸基を有するアクリル酸エステルもし
くはメタクリル酸エステルまたはこれらの誘導体とをエ
ステル化反応させることにより半エステル化合物を得る
ことができる。上記ジカルボン酸化合物はハロゲン族元
素、低級アルキル基、アルコキシ基等によって水素原子
が置換されていてもよく、また酸無水物であってもよ
い。
そして、水酸基を有するアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸の誘導体としては、アクリル酸もしくはメタクリル
酸にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを1モルまたは2モル以上付加せし
めたものでもよく、あるいはアクリル酸もしくはメタク
リル酸にプロピレングリコール等の2価アルコールをエ
ステル化反応させたヒドロキシアルキルエステルであっ
てもよい。
前記好ましい半エステル化合物は、下記の一般式
(1)で示すことができる。
一般式(1) (Lは分子鎖中にエステル結合を有する炭素数3以上の
2価の結合基を表し、置換基を有していてもよい。R1
水素原子またはメチル基を表す。) さらに好ましい半エステル化合物としては、下記の一
般式(2)〜(5)で示すものである。
一般式(2) (R11,R12は水素原子またはメチル基を表し、mは1〜1
4の整数を表し、nは0〜8の整数を表す。) 一般式(3) (R11,R12は水素原子またはメチル基を表し、hは1〜1
4の整数を表し、Xは、水素原子、ハロゲン族元素、低
級アルキル基、アルコキシ基を表す。) 一般式(4) (R11は水素原子またはメチル基を表し、jは3〜6の
整数を表し、kは0〜8の整数を表す。) 一般式(5) (R11は水素原子またはメチル基を表し、iは3〜6の
整数を表し、Yは水素原子、ハロゲン族元素、低級アル
キル基、アルコキシ基を表す。) 前記一般式(2)〜(5)で示される半エステル化合
物のなかでも特に一般式(2)で示されるものが好まし
い。
前記一般式(2)で示される半エステル化合物として
は、例えばこはく酸モノアクリロイルオキシエチルエス
テル、こはく酸モノアクリロイルオキシプロピルエステ
ル、グルタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、
フタル酸モノアクリロイルオキシプロピルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエステル、
グルタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエス
テル等を挙げることができる。
以上のスチレン系単量体、アクリル酸エステル系単量
体もしくはメタクリル酸エステル系単量体、水酸基を有
するアクリル酸もしくはメタクリル酸系誘導体と、ジカ
ルボン酸化合物とのエステル化反応によって得られる半
エステル化合物を重合して得られる、カルボキシ基を有
する共重合体は、その単量体単位の含有割合として、ア
クリル酸エステル系単量体もしくはメタクリル酸エステ
ル系単量体が好ましくは5〜50重量%であり、半エステ
ル化合物が好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは
1〜20重量%である。このような好ましい含有割合を選
択することにより、良好な耐オフセット性、保存安定
性、耐可塑剤性を得ることができる。
金属架橋St−Ac共重合体樹脂を得るための架橋用の多
価金属元素としては、Cu,Ag,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,
Ti,Ge,Sn,V,Cr,Mo,Mn,Fe,Ni,Co,Zr,Se等を挙げることが
できる。
これらの各種の多価金属元素のなかでも、アルカリ土
類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba)および亜鉛族元素(Zn,Cd)
が好ましく、特にMgおよびZnが好ましい。
これらの金属を含む多価金属化合物としては、例え
ば、上記金属元素の、フッ化物、塩化物、塩素酸塩、臭
化物、ヨウ化物、酸化物、水酸化物、硫化物、亜硫酸
塩、硫酸塩、セレン化物、テルル化物、窒化物、硝酸
塩、リン化物、ホスフィン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、オ
ルトケイ酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、メチル化合物もし
くはエチル化合物等の低級アルキル金属化合物等を挙げ
ることができる。これらのなかでも、特に上記金属元素
の酢酸塩、上記金属元素の酸化物が好ましい。
多価金属化合物の添加量は、スチレン−アクリル共重
合体を構成する単量体の種類およびその量により相違す
るので一概に規定することはできないが、例えば当該ス
チレン−アクリル共重合体が、スチレン系単量体と、ア
クリル酸エステル系単量体もしくはメタクリル酸エステ
ル単量体と、半エステル化合物とにより構成され、当該
共重合体中に低分子量成分と高分子量成分とを有するも
のであるときには、仕込んだ半エステル化合物の1モル
に対して、0.1〜1モル程度である。
前記スチレン−アクリル共重合体と当該多価金属化合
物とを反応させるには、例えば溶液重合法により重合し
て得られたスチレン−アクリル共重合体を含有する溶液
に、多価金属化合物もしくは当該多価金属化合物の分散
溶液を混合し、昇温して約1〜3時間にわたり脱溶剤を
行い、反応系内に温度が150〜180℃程度に達した状態で
1時間以上この温度に維持して反応を完結させるのがよ
い。また場合によっては、上記スチレン−アクリル共重
合体を得るための重合を開始する前に多価金属化合物を
溶剤と共に反応系内に存在させてもよく、あるいは上記
脱溶剤を行って得られたスチレン−アクリル共重合体と
多価金属化合物とをロールミル、ニーダ、押出機等によ
り溶融混練することにより反応させてもよい。
このようにして、スチレン−アクリル共重合体と多価
金属化合物とが反応して得られる前記金属架橋St−Ac共
重合体樹脂は、当該共重合体のカルボキシ基と多価金属
原子とがイオン結合により結合され、このイオン結合に
より一種の架橋構造が形成されたものとなる。このイオ
ン結合は、共有結合に比してはるかにゆるやかな結合で
ある。
また、前記金属架橋St−Ac共重合体樹脂は、低分子量
重合体成分と高分子量重合体成分の少なくとも2群に分
けられる分子量分布を有していることが好ましい。この
ような分子量設計を行うことにより一層優れた低温定着
性、耐ホットオフセット性、保存安定性に優れたものと
することができ、同時にトナー微粉の発生を確実に防止
することができる。
本発明に用いるトナーに必須成分として含有されるポ
リオレフィンは、未変性ポリオレフインまたはオレフイ
ン成分に対して変性成分がブロツク化またはグラフト化
された変性ポリオレフインのいずれであってもよい。
また、未変性ポリオレフインまたは変性ポリオレフイ
ンのオレフイン成分は、単一のオレフインモノマーより
得られるホモポリマー型あるいはオレフインモノマーを
これと共重合可能な他のモノマーと共重合させて得られ
るコポリマー型のいずれの型のものであつてもよい。
前記オレフインモノマーとしては、例えばエチレン、
プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチル−
1−ブテン、3−メチル−2−ペンテン、その他のすべ
てのオレフインモノマーを挙げることができる。またオ
レフインモノマーと共重合可能な他のモノマーとして
は、他のオレフインモノマーのほか、例えばビニルメチ
ルエーテルなどのビニルエーテル類、例えばビニルアセ
テートなどのビニルエステル類、例えばフツ化ビニルな
どのハロオレフイン類、例えばメチルアクリレート、メ
チルメタアクリレート等のアクリル酸エステル類もしく
はメタアクリル酸エステル類、例えばアクリロニトリル
等のアクリル酸誘導体、例えばアクリル酸等の有機酸
類、等種々のものを挙げることができる。
オレフイン成分をコポリマー型のものとする場合にお
いては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブ
テン共重合体、エチレン−ビニルアセテート共重合体、
エチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、エチレン−
プロピレン−ビニルアセテート共重合体等のコポリマー
型のものとすることができる。オレフインモノマー以外
のモノマーを用いてコポリマー型のものとする場合にお
いては、ポリオレフイン成分中のオレフインモノマーに
よるオレフイン部分の割合が80モル%以上であることが
好ましい。
変性ポリオレフインにおける変性成分としては、例え
ば1−フエニルプロペン、スチレン、メチルスチレン、
p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン等の芳香
族ビニルモノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチ
ルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステルモ
ノマー等を挙げることができる。当該変性成分の変性ポ
リオレフインに対する割合は0.1〜15重量%、特に1〜1
0重量%の範囲内が好ましい。変性成分の割合がこの範
囲内であればオレフィン成分の持つ効果を損なうことな
くバインダー樹脂あるいは脂肪酸アミドまたは脂肪酸エ
ステルとの親和性を高くすることができ、脂肪酸アミド
または脂肪酸エステルの効果をより高めることができ
る。
また、ポリオレフインとしては、軟化点の低いものが
好ましい。具体的には、例えばJIS K2531−1960に規定
される環球法により測定される軟化点が80〜180℃であ
ることが好ましく、特に90〜160℃が好ましい。
ポリオレフィンの特に好ましい具体例としては、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、メタア
クリル酸メチルによりブロツク共重合またはグラフト共
重合させたポリエチレン、メタアクリル酸ブチルにより
ブロツク共重合またはグラフト共重合させたポリエチレ
ン、スチレンによりブロツク共重合またはグラフト共重
合させたポリエチレン等を挙げることができる。
また、ポリオレフィンの好ましい市販品としては、例
えば「ビスコール660P」、「ビスコール550P」(以上、
三洋化成工業社製)、「ポリエチレン6A」(アライドケ
ミカル社製)、「ハイワツクス400P」、「ハイワツクス
100P」、「ハイワツクス200P」、「ハイワツクス320
P」、「ハイワツクス220P」、「ハイワツクス2203A」、
「ハイワツクス4202E」(以上、三井石油化学社製)、
「ヘキストワツクスPE520」、「ヘキストワツクスPE13
0」、「ヘキストワツクスPE190」(以上、ヘキスト社
製)等を挙げることができる。
斯かるポリオレフィンの含有量は、金属架橋St−Ac共
重合体樹脂100重量部に対して5重量部以上であること
が必要である。特に5〜10重量部が好ましい。ポリオレ
フィンの含有量がこの範囲にあればトナーの流動性を低
下させることなくリサイクル工程で受ける剪断力を吸収
することができる。
本発明に用いるトナーに必須成分として含有される脂
肪酸アミドまたは脂肪酸エステルのうち、脂肪酸アミド
としては、例えば下記一般式(a)で示されるアルキレ
ンビス脂肪酸アミドが好ましく、特に約100〜180℃の融
点をアルキレンビス脂肪酸アミドが好ましい。
一般式(a) (R21およびR22は各々互に同一または異なる炭素数が10
以上の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を表わし、
R23およびR24は各々互に同一または異なる水素原子また
は−OCR25(ただし、R25は飽和または不飽和の脂肪族炭
化水素基を表わす。)を表わし、nは正の整数を表わ
す。) また、斯かるアルキレンビス脂肪酸アミドの好ましい
市販品としては、例えば「ビスアマイド」、「ダイヤミ
ッド200ビス」、「ルブロンE」(以上日本水素工業社
製)、「プラストフロー」(日東化学社製)、「アルフ
ローH50S」、「アルフローV−60」(以上日本油脂社
製)、「アマイド−6L」、「アマイド−7S」、「アマイ
ド−6H」(以上川研ファインケミカル社製)、「アーモ
ワックス−EBS」(ライオンアーマー社製)、「ヘキス
トワックスC」(ヘキストジャパン社製)、「ノブコワ
ックス−22DS」(ノブコケミカル社製)、「アドバワッ
クス−280」(アドバンス社製)、「カオーワックス−E
B」(花王社製)、「パリシン−285」(ベーカーカスタ
ーオイル社製)等を挙げることができる。特に「ヘキス
トワックスC」が好ましい。
このアルキレンビス脂肪酸アミドは、一般に脂肪族炭
化水素基の炭素数およびアルキレン鎖の長さが大きくな
るほど軟化点が高くなるが、トナーの低温定着性、凝集
性の観点からは、軟化点は、100〜180℃が好ましく、特
に130〜160℃が好ましい。このため、アルキレン鎖の炭
素数は5以下が好ましい。
また、脂肪酸エステルとしては、約30〜130℃の融点
を有する脂肪酸エステルまたはその部分ケン化物が好ま
しく、具体的には、例えば脂肪酸の多価アルコールエス
テル、脂肪酸の高級アルコールエステル、脂肪酸と多価
アルコールとの部分エステル混合系エステル等を挙げる
ことができる。特に脂肪酸の高級アルコールエステルが
好ましい。
斯かる脂肪酸の高級アルコールエステルの具体例とし
ては、例えば「スパームアセチ」(日本油脂社製)、
「ヘキストワックスE」(ヘキストジャパン社製)、
「ヘキストワックスOP」(ヘキストジャパン社製)等を
挙げることができる。特に「ヘキストワックスE」が好
ましい。
本発明に用いるトナーには、上記のごとくポリオレフ
ィンと脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルとを必須成分
として含有されるが、脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステ
ルの含有割合Aと、ポリオレフィンの含有割合Bの比の
値A/Bは1以上であることが必要であり、特に1〜2が
好ましい。この値が1〜2であれば、脂肪酸アミドまた
は脂肪酸エステルが効果的にトナー表面のポリオレフィ
ン部分を覆い隠し、添加された無機質微粒子が長期にわ
たり有効に作用するためリサイクル工程でのトナーの変
形、破砕を生ぜず、かつ、表面状態の変化を小さくする
ことができる。また、トナーの流動性を損なうことがな
い。
本発明のトナーには、必要に応じて種々の添加剤が含
有されていてもよい。斯かる添加剤としては、例えば着
色剤、荷電制御剤等がある。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロム
イエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、これらの混合
物、その他を挙げることができる。これらの着色剤の含
有割合は、通常、前記金属架橋St−Ac共重合体樹脂100
重量部に対して1〜20重量部程度である。
荷電制御剤としては、例えば金属錯体系染料、ニグロ
シン系染料、アンモニウム系化合物等を挙げることがで
きる。
また、磁性トナーを得る場合には、トナー中に磁性体
が含有される。斯かる磁性体としては、磁場によってそ
の方向に強く磁化する物質、例えば鉄、フェライト、マ
グネタイトをはじめとする鉄、ニッケル、コバルト等の
強磁性を示す金属もしくは合金またはこれらの元素を含
む化合物、強磁性元素を含まないが適当に熱処理するこ
とによって強磁性を示すようになる合金、例えばマンガ
ン−銅−アルミニウムもしくはマンガン−銅−錫等のホ
イスラー合金と呼ばれる種類の合金または二酸化クロム
等を用いることができる。
本発明に用いるトナーに必須成分として含有される疎
水化処理された無機質微粒子としては、1次粒子の平均
粒径が5〜50mμ、BET法による比表面積が40〜500m2/g
であるものが好ましい。
斯かる無機質微粒子としては、例えば疎水化処理され
た、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウ
ム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリ
ウム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ
素等の微粒子を挙げることができる。特に疎水化処理さ
れたシリカ微粒子が好ましい。
このシリカ微粒子は、Si−O−Si結合を有する微粒子
であり、乾式法および湿式法で製造されたもののいずれ
であってもよいが、乾式法で製造されたものが好まし
く、特に、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生
成されたシリカ微粒子であることが好ましい。また、シ
リカ微粒子としては、二酸化ケイ素(シリカ)のほか、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシ
ウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウ
ム等のケイ酸塩よりなる微粒子であってもよいが、SiO2
を85重量%以上含むものが好ましい。
さらに、本発明においては、pH7以上の疎水化処理さ
れたシリカ微粒子が好ましい。
本発明に用いるトナーは、一成分系現像剤として用い
てもよいし、キャリアと混合して二成分系現像剤として
用いてもよい。
二成分系現像剤を構成するキャリアとしては、特に限
定されないが、例えば磁性体粒子よりなる非被覆キャリ
ア、磁性体粒子の表面が樹脂により被覆されてなる樹脂
被覆キャリア、樹脂粒子中に磁性体が分散含有されてな
る磁性体分散型キャリア等を用いることができる。
キャリアに用いられる磁性体としては、磁場によって
その方向に強く磁化する物質、例えば鉄、フェライト、
マグネタイトをはじめとする鉄、ニッケル、コバルト等
の強磁性を示す金属もしくは合金またはこれらの元素を
含む化合物、強磁性元素を含まないが適当に熱処理する
ことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマン
ガン−銅−アルミニウムもしくはマンガン−銅−錫等の
ホイスラー合金と呼ばれる種類の合金または二酸化クロ
ム等を用いることができる。
樹脂被覆キャリアまたは磁性体分散型キャリアに用い
られる樹脂としては、例えばスチレン−アクリル共重合
体樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等を挙げるこ
とができる。
次に、画像形成プロセスについて具体的に説明する。
本発明においては、トナーのリサイクルシステムを採
用して画像を形成する。すなわち、転写されずに感光体
上に残留したトナーを回収して、この回収したトナーを
再び現像器に戻して再使用する。
第1図は、本発明の画像形成方法に適用できる画像形
成装置の一例を示す。50は感光体であり、この感光体50
は回転ドラム状の形態を有している。感光体50の周囲に
はその回転方向上流側から下流側に向かって、順に、帯
電器51、露光光学系52、現像器53、転写器54、分離器5
5、クリーニング器56が配置されている。57は熱ローラ
定着器である。
この画像形成装置においては、帯電器51により感光体
50の表面が一様な電位に帯電され、次いで露光光学系52
により像様露光されて感光体50の表面に静電潜像が形成
される。そして、現像器53内に収容された既述の如き特
定のトナーを含む現像剤により、上記静電潜像が現像さ
れてトナー像が形成される。このトナー像は転写器54に
より記録材Pに静電転写され、熱ローラ定着器57により
加熱定着されて定着画像が形成される。一方、転写器54
を通過した感光体50は、クリーニング器56により残留ト
ナーがクリーニングされてもとの清浄な表面とされ、再
び帯電器51による帯電工程に付されて次の画像の形成に
供される。一方、クリーニング器に回収されたトナーは
詳細は後述するトナーのリサイクルシステムにより再び
現像器53内に戻されて再使用に供される。
トナーのリサイクルシステムの具体例を第2図に示
す。この例においては、41は現像器、42はクリーニング
器、43はトナー受入れ分配器、44は磁気ブラシ器、45は
感光体、46はスクリューコンベア、47は第1スクリュ
ー、48は第2スクリューであり、この例の装置は、第1
スクリュー47と第2スクリュー48とによりスクリューコ
ンベア46よりのトナーをトナー受入れ分配器43に供給す
るようにしたものである。すなわち第1スクリュー47お
よび第2スクリュー48は、それぞれ内部に回転軸とこの
回転軸に沿ってスパイラル状に設けた羽根を有してな
り、第1スクリュー47においては、スクリューコンベア
46により送られたトナーが回転軸の回転に伴って羽根に
より順次押上げられて第2スクリュー48に送られ、この
第2スクリュー48においては、第1スクリュー47と同様
の原理で水平方向にトナーが順次送られてトナー受入れ
分配器43に供給され、回収されたトナーが再び感光体45
上の潜像の現像に供される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれら
の実施例に限定されるものではない。
<トナー用樹脂の製造> (1) 樹脂A1(本発明用) スチレン72重量部、メチルメタクリレート10重量部、
ブチルアクリレート14重量部、モノアクリロイルオキシ
エチルサクシネート4重量部、酸化亜鉛0.5重量部を用
いて、2山分布の分子量分布を有し、重量平均分子量Mw
が170,000、数平均分子量Mnが9,000の金属架橋されたス
チレン−アクリル共重合体樹脂を製造した。これを「樹
脂A1」とする。
(2) 樹脂A2(本発明用) スチレン82重量部、ブチルアクリレート14重量部、モ
ノアクリロイルオキシエチルイソフタレート4重量部、
酸化マグネシウム0.6重量部を用いて、2山分布の分子
量分布を有し、重量平均分子量Mwが186,000、数平均分
子量Mnが10,000の金属架橋されたスチレン−アクリル共
重合体樹脂を製造した。これを「樹脂A2」とする。
(3) 樹脂a1(比較用) スチレン82重量部、n−ブチルメタクリレート18重量
部を用いて、2山分布の分子量分布を有し、重量平均分
子量Mwが152,000、数平均分子量Mnが6,800の金属架橋さ
れていないスチレン−アクリル共重合体樹脂を製造し
た。これを「樹脂a1」とする。
<トナーの製造> (1) トナーT1(本発明用) ・上記樹脂A1 100重量部 ・カーボンブラック(モーガルL、キャボット社製) 10重量部 ・ポリオレフィン(ビスコール660P、三洋化成工業社
製) 5重量部 ・アルキレンビス脂肪酸アミド(ヘキストワックスC、
ヘキストジャパン社製) 5重量部 以上の物質を混合し、溶融混練し、冷却した後、粗粉
砕し、さらに微粉砕し、次いで分級して、平均粒径が10
μmの粉末を得た。
さらに、この粉末に、疎水化処理されたシリカ微粒子
(アエロジルR−972(pH3.8),日本アエロジル斜製)
を0.6重量%となる割合で添加混合してトナーT1を得
た。
(2) トナーT2(本発明用) ・上記樹脂A2 100重量部 ・カーボンブラック(モーガルL、キャボット社製) 10重量部 ・ポリオレフィン(ビスコール660P、三洋化成工業社
製) 5重量部 ・脂肪酸エステル(ヘキストワックスE、ヘキストジャ
パン社製) 6重量部 以上の物質を用いてトナーT1と同様に処理して粉末を
得た。
さらに、この粉末に、疎水化処理されたシリカ微粒子
(タラノックス500(pH9),タルコ社製)を0.6重量%
となる割合で添加混合してトナーT2を得た。
(3) トナーT3(本発明用) ・上記樹脂A2 100重量部 ・カーボンブラック(モーガルL、キャポット社製) 10重量部 ・ポリオレフィン(ビスコール660P、三洋化成工業社
製) 5重量部 ・アルキレンビス脂肪酸アミド(ヘキストワックスC、
ヘキストジャパン社製) 10重量部 以上の物質を用いてトナーT1と同様に処理して粉末を
得た。
さらに、この粉末に、トナーT2と同様にして疎水化処
理された無機質微粒子を添加混合してトナーT3を得た。
(4) トナーt1(比較用) トナーT3の製造において、アルキレンビス脂肪酸アミ
ドを除いたほかは同様に処理して粉末を得た。さらに、
この粉末に、トナーT3と同様にして無機質微粒子を添加
混合して比較用トナーt1を得た。
(5) トナーt2(比較用) トナーT3の製造において、ポリオレフィンを除いたほ
かは同様に処理して粉末を得た。さらに、この粉末に、
トナーT3と同様にして無機質微粒子を添加混合して比較
用トナーt2を得た。
(6) トナーt3(比較用) トナーT3の製造において、ポリオレフィンの添加量を
3重量部、アルキレンビス脂肪酸アミドの添加量を3重
量部に変更したほかは同様に処理して粉末を得た。さら
に、この粉末に、トナーT3と同様にして無機質微粒子を
添加混合して比較用トナーt3を得た。
(7) トナーt4(比較用) トナーT3の製造において、アルキレンビス脂肪酸アミ
ドの添加量を3重量部に変更したほかは同様に処理して
粉末を得た。さらに、この粉末に、トナーT3と同様にし
て無機質微粒子を添加混合して比較用トナーt4を得た。
(8) トナーt5(比較用) トナーT3の製造において、無機質微粒子を添加混合し
なかったほかは同様にして比較トナーt5を得た。
(9) トナーt6(比較用) トナーT2の製造において、樹脂A2を樹脂a1に変更した
ほかは同様にして比較トナーt6を得た。
<キャリアの製造> (1) キャリアC1 流動化ベッド装置を用い、フェライト粒子(F−15
0、日本鉄粉工業社製)の表面を、メチルメタクリレー
ト−スチレン共重合体樹脂(60:40)により被覆して、
膜厚約1.2μmの被覆層を有する樹脂被覆キャリアを製
造した。これをキャリアC1とする。このキャリアC1の重
量平均粒径は80μmであった。
<実施例および比較例> 各実施例および比較例においては、後記第1表に示す
組合せのトナーおよびキャリアを用いて各現像剤を製造
した。
上記各現像剤を用い、セレン感光体を搭載し、トナー
のリサイクルシステムを備えた電子写真複写機(U−Bi
x 5000、コニカ(株)製)により、連続して10万回にわ
たりコピー画像を形成する実写テストを行い、下記の項
目について評価した。
(評価項目) (1) 帯電量 コピー画像形成初期および終期におけるトナーの帯電
量をブローオフ法により測定した。
(2) 地カブリ 「サクラデンシトメーター」(コニカ(株)製)を用
いて、コピー画像の白地の相対濃度を測定して判定し
た。この濃度が通常0.01以下であれば実用上問題がな
い。
(3) トナー飛散 電子写真複写機内を目視により観察して、トナー飛散
に起因する汚染の有無を調べて評価した。
(4) 画像濃度 「サクラデンシトメーター」(コニカ(株)製)を用
いて、コピー画像のオリジナル濃度1.3の黒地部分の相
対濃度を測定して判定した。この濃度が1.2以上である
ことが実用上好ましい。
(5) 画質 画質の鮮明さはコピーテストの初期および終期のコピ
ー画像を目視で観察して判定した。
以上の結果を第2表に示す。
第2表の結果からも理解されるように、本発明に用い
るトナーによれば、トナーのリサイクルシステムを採用
した場合においても、トナーの変形、破砕を生じず、か
つ、トナーの表面状態の変化が小さいため、多数回にわ
たり、カブリ、画像濃度の低下、画像荒れ、トナー飛散
を生ぜずに画像の形成を達成できる。
これに対し、比較例にあげたトナーによればいずれも
性能の劣るものであった。
また、本発明に用いるトナーについて、耐ホットオフ
セット性、低温定着性、保存安定性、流動性、粉砕性、
耐可塑剤性を調べたところ、いずれも十分に良好な性能
を示した。
〔発明の効果〕 以上詳細に説明したように、本発明によれば、トナー
のリサイクルシステムを採用した画像形成方法におい
て、トナーが、金属架橋されたスチレン−アクリル共重
合体樹脂と、特定割合のポリオレフィンと、特定割合の
脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルと、疎水化処理され
た無機質微粒子とを含有してなるため、これらの相乗作
用により以下の効果が発揮される。
(1) トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、
保存安定性が優れていて良好な画像を形成できる。
(2) トナーのリサイクルシステムを採用して、トナ
ーの変形、破砕の生ぜず、かつ、トナーの表面状態の変
化が小さくて、多数回にわたりカブリ、画像濃度低下、
画像荒れ、トナー飛散を生ぜずに画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は画像形成装置の概略を示す説明図、第2図はト
ナーのリサイクルシステムの一例を示す説明図である。 41……現像器、42……クリーニング器 43……トナー受入れ分配器 44……磁気ブラシ器、45……感光体 46……スクリューコンベア 47……第1スクリュー、48……第2スクリュー 50……感光体、51……帯電器 52……露光光学系、53……現像器 54……転写器、55……分離器 56……クリーニング器、57……熱ローラ定着器 P……転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 美知昭 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−217358(JP,A) 特開 昭63−216063(JP,A) 特開 昭63−23165(JP,A) 特開 昭60−252363(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーのリサイクルシステムを採用した画
    像形成方法において、 前記トナーが、金属架橋されたスチレン−アクリル共重
    合体樹脂と、ポリオレフィンと、脂肪酸アミドまたは脂
    肪酸エステルと、疎水化処理された無機質微粒子とを含
    有してなり、 前記金属架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹脂10
    0重量部に対して前記ポリオレフィンの含有量が5重量
    部以上であり、 前記脂肪酸アミドまたは脂肪酸エステルの含有割合Aと
    前記ポリオレフィンの含有割合Bの比の値A/Bが1以上
    であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】疎水化処理された無機質微粒子がpH7以上
    の疎水化処理されたシリカ微粒子であることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像形成方法。
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