JP2642164B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP2642164B2 JP63262703A JP26270388A JP2642164B2 JP 2642164 B2 JP2642164 B2 JP 2642164B2 JP 63262703 A JP63262703 A JP 63262703A JP 26270388 A JP26270388 A JP 26270388A JP 2642164 B2 JP2642164 B2 JP 2642164B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真用現像剤に関する。
〔技術の背景〕
電子写真法においては、一般に、感光体の表面に、帯
電、像様露光により静電潜像を形成し、次いでこの静電
潜像を、着色粒子であるトナーによって現像し、得られ
たトナー像を通常は紙等の記録材に転写した後、定着し
てコピー画像を形成する。
感光体としては、従来、セレン感光体、酸化亜鉛感光
体、硫化カドミウム感光体、有機感光体、アモルファス
シリコン感光体等が知られているが、これらのうち特に
有機感光体は、製造コストが低いうえ、感度、耐久性、
耐熱性、無毒性の点で優れている。斯かる有機感光体の
普及に伴い、最近では、特に正帯電性のトナーが強く要
求されている。
一方、トナーの定着方法としては、従来、種々の方法
が知られているが、特に熱効率が高くて高速定着が可能
である観点から、熱ローラ定着法が好ましい。
斯かる熱ローラ定着法に適用されるトナーにおいて
は、基本的に、(1)低い温度で確実に定着できるこ
と、すなわち低温定着性が優れていること、(2)熱ロ
ーラ定着時に溶融トナーが熱ローラに転移しにくいこ
と、すなわち耐ホットオフセット性に優れていること、
等の条件が要求される。
また、鮮明なコピー画像を形成するためには、トナー
が使用もしくは貯蔵環境条件下において凝集せずに粉体
として安定に存在し得ること、すなわち保存安定性が優
れていることが必要である。
このような要求を満足するため、従来においては、特
開昭56−16144号公報にみられるように、GPC測定による
分子量が複数のピークを持つ樹脂を用いる手段、あるい
は特開昭56−89749号公報にみられるように、平均分子
量およびガラス転移温度の異なる重合体からなる樹脂を
用いる手段等が知られている。
しかしながら、このような手段では、低温定着性、耐
ホットオフセット性、保存安定性についてはある程度満
足することができるものの、トナー粒子の脆さに起因す
る微粉の発生を完全に解決することはできず、生じた微
粉がキャリア表面に感光体を汚染し、キャリアの劣化に
よるカブリの増加、画像濃度の低下、感光体汚染による
クリーニング不良等の発生を防止することができない。
これに対して、耐ホットオフセット性と、低温定着性
と、保存安定性と、微粉の発生防止とを同時に満足し得
る手段として、特開昭55−90509号、特開昭63−2124760
号、特開昭63−216063号、特開昭63−217356号から特開
昭63−217364号までの各公報等に記載されているよう
に、金属架橋された樹脂を用いる手段が開示されてい
る。
斯かる手段によれば、トナー中に金属架橋されたスチ
レン−アクリル共重合体樹脂が存在するので、非加熱下
においては当該樹脂が強靭な特性を有する。従って、ト
ナーの保存安定性が向上し、またキャリアと摩擦帯電さ
せるために機械的な撹拌力を付与するときにもトナー微
粉が発生しにくい。
また、熱ローラ定着時においては、金属架橋結合によ
る過度な粘弾性によりトナーの耐ホットオフセット性が
向上するうえ、当該金属架橋結合は共有結合よりも結合
力が小さくて加熱により切れやすいため、より低温で溶
融しまた紙等の記録材に良好に浸透し、トナーの低温定
着性が向上する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、斯かる手段においては、樹脂中に金属
架橋結合を形成するための反応基としてカルボキシル基
等を必須成分として含有しているため、トナーとしての
親水性が強くなり、その結果環境の変化によりトナーの
帯電性、表面抵抗値が大きく変化するため、画像が不安
定なものとなる欠点を有している。
本発明は、以上の如き事情に基づいてなされたもので
あって、その目的は、下記の条件(1)〜(3)を満足
する電子写真用現像剤を提供することにある。
(1)トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、保
存安定性が優れていること。
(2)トナー微分の発生が少なく、キャリア、感光体の
汚染を発生せず、カブリの増加、画像濃度の低下、クリ
ーニング不良を生ずることがないこと。
(3)環境の変化に対し安定な帯電性が発揮され、環境
条件の如何にかかわらず画像濃度が安定し、鮮明な画像
が安定に得られること。
また、本発明の他の目的は、安定な正の帯電性が発揮
される電子写真用現像剤を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の電子写真用現像剤
は、金属架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹脂を
含有してなるトナーと、下記構造式Aで表される構成単
位を含むアンモニウム塩変性ポリシロキサンにより処理
された無機微粒子と、フッ素系樹脂により被覆されてな
る樹脂被覆キャリアとよりなることを特徴とする。
構造式A (R21は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、または を表す。
R22は結合基であり、R23、R24、R25はそれぞれ水素原
子、アルキル基、またはアリール基を表す。
Xはハロゲン原子を表す。
なお、R21、R22、R23、R24、R25は、置換基を有して
いてもよい。) また、無機微粒子がシリカ微粒子であることが好まし
い。
〔作用〕
本発明の電子写真用現像剤によれば、トナー中に金属
架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹脂が存在する
ので、前述のごとく低温定着性、耐ホットオフセット
性、保存安定性が良好となり、かつ、トナー微粉の発生
が生じないためにキャリアおよび感光体の汚染を生じな
い。さらに、フッ素系樹脂により被覆されてなる樹脂被
覆キャリアを用いているために安定に正の電荷をトナー
に付与することができる。
そして、特定のアンモニウム塩変性ポリシロキサンに
より処理された無機微粒子を含有するため、環境の変
化、特に湿度の変化に対し安定な帯電性、表面抵抗値を
得ることができる。
この機構については、完全に鮮明されてはいないが、
トナー表面に存在するカルボキシル基等の親水性の反応
基に対し、イオン性の構造を有するアンモニウム塩変性
ポリシロキサンが作用し、水に対し不活性な性質を作り
出すことによるものと予想される。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明の電子写真用現像剤を構成するトナーは、金属
架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹脂(以下、
「金属架橋St−Ac共重合体樹脂」ともいう)を含有して
なる。
この金属架橋St−Ac共重合体樹脂において、スチレン
−アクリル共重合体を構成するための単量体としては、
スチレン系単量体、アクリル酸もしくはメタクリル酸等
によるエステル系単量体から選択される少なくとも1種
を必須成分として用いて得られる重合体であることが好
ましい。また、金属架橋結合を形成するための反応基と
してはカルボキシ基が好ましいが、斯かるカルボキシ基
を有するスチレン−アクリル共重合体を得るためには、
上記単量体のほかに、アクリル酸もしくはメタクリル酸
またはこれらの誘導体から選択される単量体を必須成分
として用いて共重合すればよい。
斯かるカルボキシル基を有する単量体としては、水酸
基を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エ
ステルまたはこれらの誘導体と、ジカルボン酸化合物と
のエステル化反応によって得られる構造の半エステル化
合物が好ましい。
このような半エステル化合物によれば、主鎖構成に影
響の少ない位置にカルボキシ基が導入されているので、
化学構造の立体障害が小さくなり、その結果カルボキシ
基と後述する多価金属化合物との反応が効率よく進行し
てイオン結合が形成され、良好な架橋構造の樹脂を得る
ことができる。
前記スチレン−アクリル共重合体を得るために用いる
ことができるスチレン系単量体としては、例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,3−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4
−ジクロルスチレン等を挙げることができる。これらの
単量体は単独で、あるいは複数のものを組合せて用いる
ことができる。
これらのなかでも特にスチレンが好ましい。スチレン
の割合は、共重合体の50〜95重量%が好ましい。このよ
うな好ましい割合を選択することにより、トナーの製造
における粉砕工程においては粉砕効率が高くなり、所望
の粒径のトナーを効率的に得ることができる。
前記スチレン−アクリル共重合体を得るために用いる
ことができるアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸
エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロ
ルアクリル酸メチル等のアクリル酸エステル類;例えば
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ド
デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
類;等を挙げることができる。
前記半エステル化合物を形成するカルボキシ基含有化
合物としては、例えばマロン酸、こはく酸、グルタル酸
等の脂肪族ジカルボン酸化合物、例えばフタル酸等の芳
香族ジカルボン酸化合物等を挙げることができる。これ
らの化合物と、水酸基を有するアクリル酸エステルもし
くはメタクリル酸エステルまたはこれらの誘導体とをエ
ステル化反応させることにより半エステル化合物を得る
ことができる。上記ジカルボン酸化合物はハロゲン族元
素、低級アルキル基、アルコキシ基等によって水素原子
が置換されていてもよく、また酸無水物であってもよ
い。
そして、水酸基を有するアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸の誘導体としては、アクリル酸もしくはメタクリル
酸にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを1モルまたは2モル以上付加せし
めたものでもよく、あるいはアクリル酸もしくはメタク
リル酸にプロピレングリコール等の2価アルコールをエ
ステル化反応させたヒドロキシアルキルエステルであっ
てもよい。
前記好ましい半エステル化合物は、下記の一般式
(1)で示すことができる。
一般式(1) (Lは分子鎖中にエステル結合を有する炭素数3以上の
2価の結合基を表し、置換基を有していてもよい。R1
水素原子またはメチル基を表す。) さらに好ましい半エステル化合物としては、下記の一
般式(2)〜(5)で示すものである。
一般式(2) (R11,R12は水素原子またはメチル基を表し、mは1〜1
4の整数を表し、nは0〜8の整数を表す。) 一般式(3) (R11,R12は水素原子またはメチル基を表し、hは1〜1
4の整数を表し、Xは、水素原子、ハロゲン族元素、低
級アルキル基、アルコキシ基を表す。) 一般式(4) (R11は水素原子またはメチル基を表し、jは3〜6の
整数を表し、kは0〜8の整数を表す。) 一般式(5) (R11は水素原子またはメチル基を表し、iは3〜6の
整数を表し、Yは水素原子、ハロゲン族元素、低級アル
キル基、アルコキシ基を表す。) 前記一般式(2)〜(5)で示される半エステル化合
物のなかでも特に一般式(2)で示されるものが好まし
い。
前記一般式(2)で示される半エステル化合物として
は、例えばこはく酸モノアクリロイルオキシエチルエス
テル、こはく酸モノクリロイルオキシプロピルエステ
ル、グルタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、
フタル酸モノアクリロイルオキシプロピルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエステル、
グルタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエス
テル等を挙げることができる。
以上のスチレン系単量体、アクリル酸エステル系単量
体もしくはメタクリル酸エステル系単量体、水酸基を有
するアクリル酸もしくはメタクリル酸系誘導体と、ジカ
ルボン酸化合物とのエステル化反応によって得られる半
エステル化合物を重合して得られる、カルボキシ基を有
する共重合体は、その単量体単位の含有割合として、ア
クリル酸エステル系単量体もしくはメタクリル酸エステ
ル系単量体が好ましくは5〜50重量%であり、半エステ
ル化合物が好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは
1〜20重量%である。このような好ましい含有割合は選
択することにより、良好な耐オフセット性、保存安定
性、耐可塑剤性を得ることができる。
金属架橋St−Ac共重合体樹脂を得るための架橋用の多
価金属元素としては、Cu,Ag,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,
Ti,Ge,Sn,V,Cr,Mo,Mn,Fe,Ni,Co,Zr,Se等を挙げることが
できる。
これらの各種の多価金属元素のなかでも、アルカリ土
類金属(Ba,Mg,Ca,Sr,Ba)および亜鉛族元素(Zn,Cd)
が好ましく、特にMgおよびZnが好ましい。
これらの金属を含む多価金属化合物としては、例え
ば、上記金属元素の、フッ化物、塩化物、塩素酸塩、臭
化物、ヨウ化物、酸化物、水酸化物、硫化物、亜硫酸
塩、硫酸塩、セレン化物、テルル化物、窒化物、硝酸
塩、リン化物、ホスフィン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、オ
ルトケイ酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、メチル化合物もし
くはエチル化合物等の低級アルキル金属化合物等を挙げ
ることができる。これらのなかでも、特に上記金属元素
の酢酸塩、上記金属元素の酸化物が好ましい。
多価金属化合物の添加物は、スチレン−アクリル共重
合体が構成する単量体の種類およびその量により相違す
るので一概に規定することはできないが、例えば当該ス
チレン−アクリル共重合体が、スチレン系単量体と、ア
クリル酸エステル系単量体もしくはメタクリル酸エステ
ル単量体と、半エステル化合物とにより構成され、当該
共重合体中に低分子量成分と高分子量成分とを有するも
のであるときには、仕込んだ半エステル化合物の1モル
に対して、0.1〜1モル程度である。
前記スチレン−アクリル共重合体と当該多価金属化合
物とを反応させるには、例えば溶液重合法により重合し
て得られたスチレン−アクリル共重合体を含有する溶液
に、多価金属化合物もしくは当該多価金属化合物の分散
溶液を混合し、昇温して約1〜3時間にわたり脱溶剤を
行い、反応系内に温度が150〜180℃程度に達した状態で
1時間以上この温度に維持して反応を完結させるのがよ
い。また場合によっては、上記スチレン−アクリル共重
合体を得るための重合を開始する前に多価金属化合物を
溶剤と共に反応系内に存在させてもよく、あるいは上記
脱溶剤を行って得られたスチレン−アクリル共重合体と
多価金属化合物とをロールミル、ニーダ、押出機等によ
り溶融混練することにより反応させてもよい。
このようにして、スチレン−アクリル共重合体と多価
金属化合物とが反応して得られる前記金属架橋St−Ac共
重合体樹脂は、当該共重合体のカルボキシ基と多価金属
原子とがイオン結合により結合され、このイオン結合に
より一種の架橋構造が形成されたものとなる。このイオ
ン結合は、共有結合に比してはるかにゆるやかな結合で
ある。
また、前記金属架橋St−Ac共重合体樹脂は、低分子量
重合体成分と高分子量重合体成分の少なくとも2群に分
けられる分子量分布を有していることが好ましい。この
ような分子量設計を行うことにより一層低温定着性、耐
ホットオフセット性、保存安定性に優れたものとするこ
とができ、同時にトナー微粉の発生を確実に防止するこ
とができる。
本発明のトナーには、必要に応じて種々の添加剤が含
有されていてもよい。斯かる添加剤としては、例えば着
色剤、荷電制御剤等がある。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロム
イエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、これらの混合
物、その他を挙げることができる。これらの着色剤の含
有割合は、通常、前記金属架橋St−Ac共重合体樹脂100
重量部に体して1〜20重量部程度である。
荷電制御剤としては、例えば金属錯体系染料、ニグロ
シン系染料、アンモニウム系化合物等を挙げることがで
きる。
本発明の電子写真用現像剤を構成する無機微粒子は、
アンモニウム塩変性ポリシロキサンにより処理されたも
のである。
ここで「アンモニウム塩変性ポリシロキサン」とは、
アンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンを
いう。具体的には、アンモニウム塩基を有するジメチル
ポリシロキサンが好ましい。斯かるアンモニウム塩変性
ポリシロキサンを用いることで、正帯電性が高く、環境
の変化に対して安定した帯電性を示し、かつ、感光体の
クリーニング性も良好となる。
斯かるアンモニウム塩基を有するジメチルポリシロキ
サンは、下記構造式Aで表される構成単位を含むジメチ
ルポリシロキサンであり、具体的には例えば下記構造式
Bで表されるものである。
構造式A (R21は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、または を表す。
R22は結合基であり、例えばアルキレン基、アリーレ
ン基、アラルキレン基、−NH−、−NHCO−、あるいはこ
れらの基を組合せた基等を表す。
R23、R24、R25はそれぞれ水素原子、アルキル基、ア
リール基を表す。
Xはハロゲン原子を表す。
なお、R21、R22、R23、R24、R25は、置換基を有して
いてもよい。) 構造式B (R26、R27はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基を表し、置換基を有していてもよい。
R21,R22,R23,R24,R25,Xは上記構造式Aと同様である。
m,nはそれぞれ1以上の整数を表す。) また、 としては、具体的には以下の構造式で示されるものを挙
げることができるが、これに限定されるものではない。
アンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサン
を得る方法としては、アンモニウム塩を官能基として有
するオルガノハロゲン化シランと特にアンモニウム塩基
を有していないオルガノハロゲン化シランを用いて重合
段階で共重合させることにより導入する方法、オルガノ
ハロゲン化シランを用いた重合により得たポリシロキサ
ンにアンモニウム塩を官能基として有する有機基により
一部を変性する方法等によって得ることができる。ま
た、オルガノハロゲン化シランの代わりにオルガノアル
コキシシランを用いてもよい。また、一部の化合物につ
いては市販品として入手することもできる。
アンモニウム塩変性ポリシロキサンにより処理される
無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チ
タン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタ
ン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、
酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化ジ
ルコニウム、炭化ケイ素等の微粒子を挙げることができ
る。
そして無機微粒子としては流動性向上の観点から特に
シリカ微粒子を好ましく用いることができる。
無機微粒子の表面をアンモニウム塩変性ポリシロキサ
ンにより処理する方法としては、公知の技術を用いるこ
とができ、具体的には、例えばアンモニウム塩変性ポリ
シロキサンを溶剤に溶解した溶液中に、無機微粒子を分
散した後、濾別もしくはスプレードライ法により溶剤を
除去し、次いで加熱により硬化せしめる方法、あるいは
流動化ベッド装置を用いて、アンモニウム塩変性ポリシ
ロキサンを溶剤に溶解した溶液を無機微粒子にスプレー
塗布し、次いで加熱乾燥させることにより溶剤を除去し
て被膜を硬化させる方法、等を用いることができる。
このようにして得られるアンモニウム塩変性ポリシロ
キサンにより表面が処理された無機微粒子の粒径は、そ
の1次粒子の平均粒径が、3mμ〜2μm、特に5mμ〜50
0mμの範囲内のものであることが好ましい。また、BET
法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好まし
い。当該平均粒径および比表面積が上記範囲にあれば、
例えばブレード方式のクリーニング装置を用いた際にも
良好なクリーニング性能を示し、かつ、現像剤の流動性
が良好であり、十分な画像濃度、ムラのない良好な画像
が得られる。
アンモニウム塩変性ポリシロキサンにより処理された
無機微粒子は、トナーの粉末に外部から添加混合される
ことにより当該トナー粒子の表面に付着されて使用に供
される。
斯かる無機微粒子の含有割合はトナーの0.1〜2重量
%が好ましく、特に0.2〜1重量%が好ましい。含有割
合が、この範囲にあれば、適正な正帯電性と流動性が得
られるとともに、環境の変化に対しても安定な帯電性を
示し、かつ、遊離の無機微粒子によるキャリア粒子、現
像スリーブ等の汚染を生ずることがなく、長期にわたり
適正な正帯電性を与えることができる。
本発明の電子写真用現像剤を構成するキャリアは、フ
ッ素系樹脂により被覆されてなる樹脂被覆キャリアであ
る。
キャリアの被覆用樹脂であるフッ素系樹脂としては、
特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば下
記一般式(a)で示される単量体からなる重合体樹脂、
当該一般式(a)で示される単量体とその他の単量体と
からなる共重合体樹脂、フッ化ビニリデン−四フッ化エ
チレン共重合体樹脂、あるいはこれらの樹脂と他の樹脂
との混合樹脂等を挙げることができる。
(ただし、R61は水素原子またはメチル基を表し、mは
1〜8の整数を表し、nは1〜19の整数を表し、Zは水
素原子またはフッ素原子を表す。) 上記一般式(a)に包含される単量体のうち、帯電性
の点でさらに好ましい単量体としては、下記一般式
(b)または(c)で示される単量体を挙げることがで
きる。
(R61は水素原子またはメチル基を表し、pは1〜2の
整数を表し、qは2〜4の整数を表す。) 特に好ましい単量体は、メタクリル酸−1,1−ジヒド
ロパーフルオロエチル、メタクリル酸−1,1,3−トリヒ
ドロパーフルオロ−n−プロピルである。
他の単量体としては、例えばアクリル酸、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ベンジル、アクリル酸アミド、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ヒドロキシ
エチル、スチレン、酢酸ビニル、エチレン、プロピレ
ン、イソプレン等を挙げることができる。
以下、好ましいフッ素系樹脂の具体例を示すが、これ
らに限定されるものではない。
〔具体例〕
(上記式中、n、mは任意の整数であり、重合度を表
す。なお、末端は任意の末端基を有する。) また、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体
樹脂においてフッ化ビニリデンと四フッ化エチレンの共
重合モル比は、75:25〜95:5の範囲が好ましく、特に75:
25〜87.5:12.5の範囲が好ましい。これらの範囲外で
は、溶媒溶解性が悪化し、また被覆工程において成膜性
が悪化し、膜強度が低下しやすい。すなわち、樹脂被覆
キャリアの耐久性を向上する観点からは、樹脂材料の溶
媒溶解性が良好であること、成膜性がよいこと、膜強度
が十分であること、等の条件が必要とされ、上記範囲の
共重合モル比でこれを達成することができる。
フッ素系樹脂と混合して用いることができるその他の
樹脂としては、例えば特開昭53−97435号公報に記載さ
れた化合物からなる重合体樹脂または共重合体樹脂を挙
げることができる。
斯かる混合樹脂においては、当該混合樹脂の30重量%
以上がフッ素系樹脂であることが好ましく、特に50重量
%以上であることが好ましい。
樹脂被覆キャリアは、例えばフッ素系樹脂またはこれ
にその他の樹脂を混合したものを有機溶媒に溶解して被
覆液を調製し、この被覆液を例えば浸漬法、ドライスプ
レー法、流動化ベッド法等の方法によりキャリアの芯材
粒子の表面に塗布して被覆層を形成した後、さらに加熱
または放置等によって形成することができる。
具体的には、例えば流動化ベッド装置を用いて、上昇
する加圧ガス流によりキャリアの芯材粒子を平衡の高さ
にまで上昇させ、そして当該芯材粒子が再び落下する時
までに被覆液をスプレー塗布する工程を繰返して行うこ
とにより、被覆層を形成することができる。また、キャ
リアの凝集が生じたときには適宜の手段により篩分すれ
ば粒径の揃った樹脂被覆キャリアを得ることができる。
特に上記一般式(a)で示される単量体として末端の
Zが水素原子であるものを用いて合成された重合体また
は共重合体は、溶媒溶解性が高いのでスプレー塗布を良
好に行うことができる。
被覆液の調製に用いることができる有機溶媒として
は、特に限定されないが、例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルスルホキシド、これらの混合溶剤等を用い
ることができる。
樹脂被覆キャリアの被覆層の厚さは、通常0.05〜20μ
mが好ましく、特に0.3〜4μmが好ましい。被覆層の
厚さがこの範囲にあれば、良好な正帯電性、耐久性、画
像のシャープネスが得られる。
樹脂被覆キャリアの芯材粒子としては、珪砂、ガラ
ス、金属等の従来においてキャリアの芯材粒子として用
いられているものを用いることができる。これらのうち
特に磁場によってその方向に強く磁化する物質、例えば
フェライト、マグネタイトをはじめとして、鉄、ニッケ
ル、コバルトなどの強磁性を示す金属、あるいはこれら
の金属を含む合金または化合物、強磁性元素を含まない
が適当に熱処理することによって強磁性を示すようにな
る合金、例えばマンガン−銅−アルミニウムもしくはマ
ンガン−銅−錫等のホイスラー合金とよばれる種類の合
金または二酸化クロム等よりなる粒子を好ましく用いる
ことができる。
樹脂被覆キャリアの重量平均粒径は、通常10〜1000μ
mが好ましく、特に20〜300μmが好ましい。
本発明の現像剤は、熱ローラ定着器を備えてなる電子
写真複写機に好適に使用することができる。
また、本発明の現像剤は、有機感光体を備えてなる電
子写真複写機に好適に使用することができる。有機感光
体の具体的構成としては、特に限定されず、種々の構成
を採用することができる。また帯電させたときの表面電
位が、例えば−400〜−1000Vとなるような有機感光体が
本発明の現像剤に好適である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれら
の実施例に限定されるものではない。
<トナー用樹脂の製造> (1)樹脂A1(本発明用) スチレン72重量部、メチルメタクリレート10重量部、
ブチルアクリレート14重量部、モノアクリロイルオキシ
エチルサクシネート4重量部、酸化亜鉛0.5重量部を用
いて、2山分布の分子量分布を有し、重量平均分子量Mw
が170,000、数平均分子量Mnが9,000の金属架橋されたス
チレン−アクリル共重合体樹脂を製造した。これを「樹
脂A1」とする。
(2)樹脂A2(本発明用) スチレン82重量部、ブチルアクリレート14重量部、モ
ノアクリロイルオキシエチルイソフタレート4重量部、
酸化マグネシウム0.6重量部を用いて、2山分布の分子
量分布を有し、重量平均分子量Mwが186,000、数平均分
子量Mnが10,000の金属架橋されたスチレン−アクリル共
重合体樹脂を製造した。これを「樹脂A2」とする。
(3)樹脂a1(比較用) スチレン82重量部、n−ブチルメタクリレート18重量
部を用いて、2山分布の分子量分布を有し、重量平均分
子量Mwが152,000、数平均分子量Mnが6,800の金属架橋さ
れていないスチレン−アクリル共重合体樹脂を製造し
た。これを「樹脂a1」とする。
<トナーの製造> (1)トナーT1(本発明用) ・上記樹脂A1 100重量部 ・カーボンブラック「モーガルL」 (キャボット社製) 10重量部 以上の物質を混合し、溶融混練し、冷却した後、粗粉
砕し、さらに微粉砕し、次いで分級して、平均粒径が10
μmの粉末を得た。これをトナーT1をする。
(2)トナーT2(本発明用) トナーT1の製造において、樹脂A1を樹脂A2に変更した
ほかは同様にして粉末を得た。これをトナーT2する。
(3)トナーt1(比較用) トナーT1の製造において、樹脂A1を樹脂a1に変更した
ほかは同様にして粉末を得た。これをトナーt1とする。
<無機微粒子の製造> (1)無機微粒子B1(本発明用) その構成単位として、下記構造式で表されるアンモニ
ウム塩を官能基として有するポリシロキサンをキシレン
に溶解して、処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロ
ジル社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記のポリシロキサンが5重量%となるようにな割
合で噴霧した後、これらをフラスコに入れ、撹拌しなが
ら温度200℃にて5時間にわたり溶剤であるキシレンを
除去し、もってアンモニウム塩を官能基として有するポ
リシロキサンにより表面処理された無機微粒子を得た。
これを無機微粒子B1とする。この無機微粒子B1は、1次
粒子の平均粒径が12mμ、BET法による比表面積が115m2/
gであった。
(2)無機微粒子B2(本発明用) その構成単位として、下記構造式で表されるアンモニ
ウム塩を官能基として有するポリシロキサンをキシレン
の溶解して、処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル300」(日本アエロ
ジル社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記のポリシロキサンが17重量%となるような割合
で噴霧したほかは、無機微粒子B1の製造と同様にしてア
ンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンによ
り表面処理された無機微粒子を得た。これを無機微粒子
B2とする。この無機微粒子B2は、1次粒子の平均粒径が
7mμ、BET法による比表面積が126m2/gであった。
(3)無機微粒子B3(本発明用) その構成単位として、下記構造式で表されるアンモニ
ウム塩を官能基として有するポリシロキサンをキシレン
に溶解して、処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロ
ジル社製)をミキサーの入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記のポリシロキサンが10重量%となるようにな割
合で噴霧したほかは、無機微粒子B1の製造と同様にして
アンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンに
より表面処理された無機微粒子を得た。これを無機微粒
子B3とする。この無機微粒子B3は、1次粒子の平均粒径
が12mμ、BET法による比表面積が93m2/gであった。
(4)無機微粒子b1(比較用) シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロジル社
製」を100℃に加熱した密閉形ヘンシェルミキサーに入
れ、このシリカ微粒子に対して、アミノ基含有シリコー
ンオイルをイソプロピルアルコールに溶解した溶液(粘
度1200cps、アミノ当量3500)を当該アミノ基含有シリ
コーンオイルが2.0重量%となるような割合で噴霧しな
がら高速で撹拌処理し、次いで温度150℃で乾燥し、も
っと当該アミノ基含有シリコーンオイルにより表面が処
理された比較用の無機微粒子を得た。これを無機微粒子
b1とする。
<キャリアの製造> (1)キャリアC1(本発明用) 流動化ベッド装置を用い、フェライト粒子「F−15
0」(日本鉄粉工業社製)の表面を、具体例として前記
したフッ素系樹脂により膜厚約1.5μmで被覆して樹
脂被覆キャリアを製造した。これをキャリアC1とする。
このキャリアC1の重量平均粒径は80μmであった。
(2)キャリアC2(本発明用) 流動化ベッド装置を用い、フェライト粒子「F−15
0」(日本鉄粉工業社製)の表面を、具体例として前記
したフッ素系樹脂により膜厚約1.5μmで被覆して樹
脂被覆キャリアを製造した。これをキャリアC2とする。
このキャリアC2の重量平均粒径は80μmであった。
(3)キャリアc1(比較用) フェライト粒子「F−150」(日本鉄粉工業社製)を
キャリアc1とした。
<実施例および比較例> 各実施例および比較例においては、後記第1表に示す
組合せのトナー、無機微粒子およびキャリアを用い、ま
ず、トナーに無機微粒子を添加してこれらをヘンシェル
ミキサーにより混合してトナー粒子の表面に無機微粒子
を付着させ、さらに、これらとキャリアとをV型混合機
により混合して各現像剤を製造した。
<実写テスト> 上記各現像剤を用い、負の静電潜像を形成するための
有機感光体を搭載し、熱ローラ定着器を備えた電子写真
複写機「U−Bix1550」(コニカ(株)製)により、低
温低湿(温度10℃,相対湿度20%)および高温高湿(温
度33℃,相対湿度80%)のそれぞれの環境条件下におい
て、連続して20万回にわたりコピー画像を形成する実写
テストを行い、下記の項目について評価した。
(評価項目) (1)帯電量 コピー画像形成初期および終期におけるトナーの帯電
量をブローオフ法により測定した。
(2)地カブリ 「サクラデンシトメーター」(コニカ(株)製)を用
いて、コピー画像の白地の相対濃度を測定して判定し
た。この濃度が通常0.01以下であれば実用上問題がな
い。
(3)トナー飛散 電子写真複写機内を目視により観察して、トナー飛散
に起因する汚染の有無を調べて評価した。
(4)黒点もしくは黒線状の汚れ コピー画像を目視で観察して判定した。
(5)画像濃度 「サクラデンシトメーター」(コニカ(株)製)を用
いて、コピー画像のオリジナル濃度1.3の黒地部分の相
対濃度を測定して判定した。この濃度が1.2以上である
ことが実用上好ましい。
(6)クリーニング性 クリーニング性は、コピー画像を目視で観察し、クリ
ーニング不良もしくはフィルミングによる画像不良によ
り判定した。
(7)画質 画質の鮮明さは、コピーテストの初期および終期のコ
ピー画像を目視で観察して判定した。
以上の結果を第2表に示す。
第2表の結果からも理解されるように、本発明に係る
現像剤は、以下の優れた特性を有する。
(1)トナー微粉の発生が少なく、キャリア、感光体の
汚染を発生せず、カブリ、トナー飛散、画像濃度の低
下、クリーニング不良を生ずることがない。
(2)高温高湿、低温低湿のいずれの環境条件下におい
ても、安定な帯電性を示し、鮮明な画像を多数回にわた
り形成することができる。
これに対して、比較例にあげた現像剤はいずれも性能
の劣るものであった。
また、本発明の現像剤を構成するトナーT1〜T2につい
て、耐ホットオフセット性、低温定着性、保存安定性、
流動性、粉砕性、耐可塑剤性を調べたところ、いずれも
十分に良好な性能を示した。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、トナー
が金属架橋されたスチレン−アクリル共重合体樹脂を含
有し、無機微粒子がアンモニウム塩変性ポリシロキサン
により処理されてなり、キャリアがフッ素系樹脂により
被覆されてなるので、以下の効果が発揮される。
(1)トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、保
存安定性が優れている。
(2)トナー微粉の発生が少なく、キャリア、感光体の
汚染を発生せず、カブリの増加、画像濃度の低下、クリ
ーニング不良を有効に防止することができる。
(3)環境の変化に対し安定な帯電性が発揮され、環境
条件の如何にかかわらず画像濃度が安定し、鮮明な画像
を安定に形成することができる。
(4)安定な正帯電性が発揮される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 美知昭 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−225247(JP,A) 特開 昭59−45456(JP,A) 特開 昭63−46469(JP,A) 特開 昭63−169665(JP,A) 特開 昭61−275860(JP,A) 特開 昭61−110156(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属架橋されたスチレン−アクリル共重合
    体樹脂を含有してなるトナーと、下記構造式Aで表され
    る構成単位を含むアンモニウム塩変性ポリシロキサンに
    より処理された無機微粒子と、フッ素系樹脂により被覆
    されてなる樹脂被覆キャリアとよりなることを特徴とす
    る電子写真用現像剤。 構造式A (R21は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
    シ基、または を表す。 R22は結合基であり、R23、R24、R25はそれぞれ水素原
    子、アルキル基、またはアリール基を表す。 Xはハロゲン原子を表す。 なお、R21、R22、R23、R24、R25は、置換基を有してい
    てもよい。)
  2. 【請求項2】無機微粒子がシリカ微粒子であることを特
    徴とする請求項1に記載の電子写真用現像剤。
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