JP2838410B2 - 静電像現像トナー - Google Patents

静電像現像トナー

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JP2838410B2
JP2838410B2 JP1029151A JP2915189A JP2838410B2 JP 2838410 B2 JP2838410 B2 JP 2838410B2 JP 1029151 A JP1029151 A JP 1029151A JP 2915189 A JP2915189 A JP 2915189A JP 2838410 B2 JP2838410 B2 JP 2838410B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真法に用いられる静電像現像トナーに
関し、更に詳しくは低温定着性、耐ブロッキング性およ
び耐久性等に優れた静電像現像トナーに関する。
[従来技術] 電子写真法においては、通常、感光体に帯電、露光に
より静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって
現像し、得られたトナー像を転写紙などに転写し定着し
て可視画像を形成する。
このように可視画像を得るためにはトナー像を定着す
ることが必要であり、従来から熱効率が高くて高速定着
が可能な熱ローラ定着方式が広く採用されている。この
ような熱ローラ定着方式においては、熱ローラの表面温
度を160〜200℃に設定したものが一般的であるが、最近
においては、(イ)感光体の熱劣化を防止すること、
(ロ)定着器を作動せしめてから熱ローラが定着可能な
温度にまで上昇するのに要するウォームアップタイムを
短くすること、(ハ)転写紙へ熱が吸収されることによ
る熱ローラの温度低下を小さくして多数回に亘る連続コ
ピーを可能にすること、(ニ)転写紙のカール現象の発
生による搬送系統の故障を防ぐことなどの要請から、熱
ローラの温度をより低くした状態で定着処理を可能にす
ることが強く要求されている。従ってトナーにおいても
低温で良好に定着し得るものであることが必要とされ
る。
低温での定着を可能とするためには、トナー用バイン
ダー樹脂の軟化点を低くする必要があるが、その場合ブ
ロッキング現象、フィルミング現象、キャリアへのトナ
ースペント、流動性・摩擦帯電性の低下等により良好な
現象性・クリーニング性・画質を長期にわたって維持す
ることができなかった。
一方、こうしたフィルミング現象、ブロッキング現象
を防止し、クリーニング性、流動性、摩擦帯電性を改善
するために、次のような有機微粒子を含有する技術が提
案されている。例えば特開昭60−186851号及び同60−18
6852号では、トナー粒子よりも平均粒径の小さいアクリ
ル系、若しくはアクリル−スチレン系の重合性微粉末を
含有したトナーについての提案がなされているが、トナ
ーと重合性微粉末が単に混合されるのみであるため、当
該重合性微粉末がトナー粒子より遊離しやすく、十分な
耐フィルミング性、耐ブロッキング性を得ることができ
ない。もし、十分な耐フィルミング性、耐ブロッキング
性を確保するために微粉末を多量に添加した場合、流動
性の低下を招き、また耐久性についても低下してしま
う。
そこで、特開昭63−131149号では、熱定着性母体粒子
の表面に、該熱定着性母体粒子の軟化点よりも高い軟化
点をもち、しかも平均粒径が0.1以上かつ該熱定着性母
体粒子の平均粒径の1/4以下である有機微粒子を埋設被
覆したトナーについて開示している。しかし、この技術
ではどの程度まで有機微粒子を母体粒子に埋設するかと
いう点については十分な検討がなされておらず、未だ満
足できる現像剤は得られていない。すなわち、有機微粒
子の埋設深さが小さくなると、該有機微粒子は母体粒子
より遊離しやすくなり、遊離した有機微粒子がキャリア
や現像スリーブあるいは帯電、転写、分離極のコロナワ
イヤに付着し、この結果現像剤の耐久性が低下したり、
濃度ムラや転写分離不良などの問題が発生する。また、
逆に有機微粒子の埋設深さが大きくなり、有機微粒子が
母体粒子に埋めこまれた状態になると、耐フィルミング
性や耐ブロッキング性が低下するという欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] このような低温定着性、耐ブロッキング性、耐フィル
ミング性及び流動性のすべてに優れ、濃度ムラや転写分
離不良等を生じず、しかも高耐久性を有するトナーを得
ることは非常に難しく、長期間にわたる数多くの研究に
もかかわらず満足のいくものは得られなかった。
そこで、本発明の目的は耐ブロッキング性、耐フィル
ミング性、クリーニング性、摩擦帯電性、流動性、低温
定着性及び耐久性に優れ、濃度ムラや転写分離不良を生
じない高品質のコピー画像を長期にわたって維持できる
ような静電像現像トナーを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は、軟化点120℃以下の熱可塑性樹
脂をバインダーとする母体粒子に樹脂微粒子を機械的衝
撃力により固着被覆させた静電像現像トナーにおいて、
該トナーの比表面積をAm2/g、該母体粒子の比表面積をB
m2/gとすると、 −0.3<A−B<0.1 …(1) が成り立つことを特徴とする静電像現像トナーによって
達成される。
[作用] 本発明の要件を備えたトナーは、母体粒子用バインダ
ーの軟化点が120℃以下と低いために、得られるトナー
においては十分な低温定着性が発揮される。
さらに本発明では母体粒子表面に樹脂微粒子を機械的
衝撃力により、前記(1)式で示された関係を満足する
ような状態で固着被覆されているので、母体粒子の軟質
な特性の発現が抑止されて、耐ブロッキング性、耐フィ
ルミング性及び流動性が改善され、クリーニング不良、
画像流れ等の画像不良の発生を防止し、安定した現像性
を得ることができると同時に、樹脂微粒子の遊離による
様々な欠点を解決することができる。
[具体的構成] 以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の静電像現像トナーは、軟化点が120℃以下の
熱可塑性樹脂をバインダーとする母体粒子に樹脂微粒子
を機械的衝撃力により固着被覆したものであり、該トナ
ーの比表面積をAm2/g、該母体粒子の比表面積をBm2/gと
すると、−0.3<A−B<0.1の関係が成り立つ。A−B
≧0.1の場合には、樹脂微粒子の固着化が十分に進行し
ていないため、母体粒子から遊離しやすく、遊離した樹
脂微粒子がキャリアや現像スリーブ、帯電、転写、分離
極のコロナワイヤに付着して、現像剤の耐久性が低下し
たり、画像濃度ムラや転写分離不良などの問題が発生す
る。
また、A−B≦−0.3の関係にある時は樹脂微粒子の
固着化が進行しすぎているために、母体粒子の軟質な特
性が発現するようになり、耐フィルミング性や耐ブロッ
キング性等に悪影響を及ぼす。
ここで言う軟化点とは、高化式フローテスター(島津
製作所製)を用いて、1cm3の試料を昇温速度6℃/分で
加熱しながらプランジャーにより20kg/cm2の荷重を与
え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、こ
れにより当該フローテスターのプランジャー降下量−温
度曲線(軟化流動曲線)を描き、そのS字曲線の高さを
hとするときh/2に対応する温度を軟化点としたもので
ある。
また、ここで言う比表面積とは、窒素吸着によるBET
比表面積のことであり、測定は「フローソーブII2300」
(島津製作所製)を用いて測定した。
母体粒子のバインダー樹脂としては、軟化点が120℃
以下であればよい。具体的には、例えばスチレン系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
好ましいバインダー樹脂は、結晶性重合体と、この結
晶性重合体と結合を形成する官能基を有する非晶性ビニ
ル重合体とが化学的に結合してなるブロック共重合体も
しくはグラフト共重合体である。
母体粒子のバインダー樹脂の軟化点が120℃をこえる
と低温での定着性が低下する。
前記の如きバインダーからなる母体粒子の表面に固着
させる樹脂微粒子は、例えばビニル系重合体もしくは共
重合体、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂などであるが、
特にスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アク
リル系樹脂が好ましい。樹脂微粒子のガラス転移点Tgは
良好な耐ブロッキング性を確保するため55℃以上が好ま
しい。また、樹脂微粒子の軟化点は、優れた低温定着性
を得るため、また容易に前記(1)式で示される関係を
満足するような固着状態を得るために100〜200℃が好ま
しい。さらに樹脂微粒子の平均粒径は、母体粒子との付
着力を強めるために、0.02〜0.6μmであることが好ま
しい。
本発明におけるガラス転移点Tgは示差走査熱量測定法
(DSC)に従い、例えば「DSC−20」(セイコー電子工業
社製)によって測定でき、具体的には、試料約10mgを一
定の昇温速度(10℃/min)で加熱し、ベースラインと吸
熱ピークの傾線との交点よりガラス転移点を得る。
本発明において、母体粒子の表面に樹脂微粒子が固着
された状態は、透過電子顕微鏡または通常の電子顕微鏡
によりトナー粒子の表面を観察することにより容易に確
認することができる。
このような状態を得るためには、母体粒子と樹脂微粒
子とが共に存在する系において、母体粒子が粉砕されな
い大きさの衝撃力、例えば粉砕時に通常必要とされる力
の1/5〜1/10の大きさの衝撃力を作用させればよい。
母体粒子のバインダー樹脂と共に用いられるその他の
トナー成分としては、着色剤、荷電制御剤、ワックス、
無機微粒子、滑剤等種々の添加剤があり、必要に応じて
用いることができる。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、クロムイ
エロー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーノオクサレー
ト、その他を用いることができる。
荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、含金
属アゾ染料、金属錯体等を挙げることができる。
トナーの溶融時の粘弾性を一層好適なものとするた
め、あるいは定着性をさらに向上させるために、ワック
スをバインダー樹脂と共に混練して使用することが好ま
しい。具体的には、固型のパラフィン、ポリエチレンも
しくはポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィン、脂
肪酸エステル、高級アルコール、アミド系ワックス等を
用いることができる。
また本発明の静電像現像トナーには、例えばシリカ、
アルミナ、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸マグ
ネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化亜鉛、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化
ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機微粒子
を外部添加剤として混合することができる。特にシリカ
微粒子を用いることが好ましい。更にトナーを正に帯電
させるためにはアミン変性シリコン化合物で表面処理さ
れたシリカ微粒子が好ましい。また上記無機微粒子の添
加混合割合は、トナー全体の0.01〜5重量%が好まし
く、特に0.05〜2重量%が好ましい。
また滑剤として、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン
酸、硬化ヒマシ油、その他を外部添加することができ
る。これらの滑剤の添加混合割合は、トナー全体の例え
ば0.01〜2重量%が好ましい。
本発明の静電像現像トナーは、キャリアと混合して二
成分系現像剤として用いてもよいし、キャリアと混合せ
ずに磁性トナーもしくは非磁性トナーのみからなる一成
分系現像剤として用いてもよい。
キャリアとしては、従来公知のものを用いることがで
きるが、トナー粒子を正に帯電させるために、鉄、ニッ
ケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合
金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物
の粒子に、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合
体、テトラフルオロエチレン、2,2,2−トリフルオロエ
チルメタクリレート、ペンタフルオロ−n−プロピルメ
タクリレート等のフッ素樹脂、あるいはシリコーン樹脂
を被覆したものが好ましい。
キャリアの平均粒径は20〜200μmが好ましく、特に3
0〜150μmが好ましい。
本発明の静電像現像トナーの好適な製造方法の一例を
挙げると、まずバインダー樹脂の材料樹脂を粉砕して分
級して、トナーとして望ましい粒径の母体粒子を得る。
この母体粒子中には、既述のようなトナー成分を含有さ
せておくことができる。そして母体粒子に、粉砕し分級
して望ましい粒径となっている樹脂微粒子を加えて例え
ばV型混合機により撹拌を行い、これにより母体粒子の
表面に静電的に樹脂微粒子を付着させ、次いでこれを衝
撃式微粉砕機に投入して衝撃を加える。このように処理
することによって、母体粒子の表面に樹脂微粒子を固着
させることができる。
その後キャリアと混合して二成分現像剤を得ることが
できる。
なお、母体粒子中に、着色剤、定着性向上剤、その他
の特性改良剤などのトナー成分を分散含有させる場合に
は、予めエクストルーダー等によりそれらを均一に混合
させた後、粉砕分級して所望の粒子径の粉体とすればよ
い。また、無機微粒子等の外部添加剤は、樹脂微粒子を
固着させた後に、添加混合する。
[実施例] 以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明
がこれらの実施例に限定されるものではない。
<母体粒子用バインダー> (1)母体粒子用バインダー1(本発明用) スチレン−nブチルアクリレート共重合体 (軟化点T sp=115℃) (2)母体粒子用バインダー2(本発明用) スチレン/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレ
ート重合体とポリヘキサメチレンセバケートとのグラフ
ト共重合体 (軟化点T sp=110℃) (3)母体粒子用バインダー3(比較用) スチレン/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレ
ート共重合体 (軟化点T sp=130℃) <母体粒子の製造> (1)母体粒子1(本発明用) 母体粒子用バインダー1 100重量部 カーボンブラック「モーガルL」 (キャボット社製) 10重量部 パラフィンワックス「サゾールワックスH1」 (サゾールマーケッティング社製) 3重量部 アルキレンビス脂肪酸アミド「ヘキストワックスC」 (ヘキスト社製) 3重量部 以上の組成物を混合し、加熱ロールにより溶融混練
し、冷却した後、粗粉砕し、風力分級機により分級し
て、平均粒径11μmの母体粒子1を得た。この母体粒子
1の比表面積は1.30m2/gであった。
(2)母体粒子2(本発明用) 上記母体粒子1の製造において、母体粒子用バインダ
ー1の代わりに母体粒子用バインダー2を用いた他は同
様にして母体粒子2を得た。この母体粒子2の比表面積
は1.27m2/gであった。
(3)母体粒子3(本発明用) 母体粒子用バインダー2 60重量部 マグネタイト「BL−100」 (チタン工業社製) 35重量部 低分子量ポリプロピレン「660P」 (三洋化成社製) 3重量部 荷電制御剤「ボントロンE−82」 (オリエント化学社製) 2重量部 以上の組成物を混合し、加熱ロールにより溶融混練
し、冷却した後、粗粉砕し、風力分級機により分級し
て、平均粒径11μmの母体粒子3を得た。この母体粒子
3の比表面積は1.06m2/gであった。
(4)母体粒子4(比較用) 上記母体粒子1の製造において、母体粒子用バインダ
ー1の代わりに母体粒子用バインダー3を用いた他は同
様にして母体粒子4を得た。この母体粒子4の比表面積
は1.29m2/gであった。
<樹脂微粒子の製造> (1)樹脂微粒子1 過硫酸カリウムとチオ硫酸ナトリウムを開始剤として
用い、スチレン75重量部、メチルメタクリレート5重量
部、n−ブチルアクリレート20重量部を重合させて平均
粒径0.4μmの樹脂微粒子1を得た。
(ガラス転移点Tg=68℃,軟化点T sp=140℃) (2)樹脂微粒子2 樹脂微粒子1と同組成で平均粒径0.06μmの樹脂微粒
子2を得た。
(ガラス転移点Tg=65℃,軟化点T sp=130℃) (3)樹脂微粒子3 過硫酸アンモニウムを開始剤として用い、メチルメタ
クリレート50重量部、n−ブチルアクリレート20重量
部、スチレン30重量部を重合させて平均粒径0.06μmの
樹脂微粒子3を得た。
(ガラス転移点Tg=67℃,軟化点T sp=160℃) (4)樹脂微粒子4 過硫酸アンモニウムを開始剤として用い、メチルメタ
クリレート75重量部、n−ブチルアクリレート25重量部
を重合させて平均粒径0.4μmの樹脂微粒子4を得た。
(ガラス転移点Tg=70℃,軟化点T sp=219℃) <トナーの製造> (1)トナー1 当該母体粒子1の95重量部に、樹脂微粒子1の5重量
部を添加し、これをV型混合機により十分に撹拌混合し
て、樹脂微粒子を母体粒子に静電的に付着させた。次い
で、これらを「奈良ハイブリダイゼーションシステムNH
S−1」(奈良機械製作所製)に移し、衝撃羽根の回転
数を6000rpmとして5分間にわたり処理し、もって母体
粒子の表面に樹脂微粒子を固着させた。尚、この時の比
表面積は1.21m2/gであった。
さらに、前記樹脂微粒子を固着させた母体粒子100重
量部に対して、表面をポリシロキサンアンモニウム塩で
処理したシリカ微粒子を0.8重量部、ステリアン酸亜鉛
を0.2重量部添加し、V型混合機により混合して、本発
明用トナー1を得た。
ここに得られたトナーは、電子顕微鏡による表面観察
および透過電子顕微鏡による観察により、母体粒子の表
面に静電的に付着していた樹脂微粒子が、母体粒子の表
面に強固に固着された状態となっていることが認められ
た。
(2)トナー2 母体粒子1の98重量部に、樹脂微粒子2の2重量部を
添加し、これをV型混合機により十分に撹拌混合して、
樹脂微粒子を母体粒子に静電的に付着させた。さらに、
衝撃羽根の回転数6000rpmを5000rpmに代えた以外はトナ
ー1の製造と同様にして母体粒子の表面に樹脂微粒子を
固着させた。尚、この時比表面積は1.18m2/gであった。
次にトナー1の製造と同様にシリカ微粒子とステアリン
酸亜鉛を添加混合処理して、本発明用トナー2を得た。
(3)トナー3 母体粒子2を用いた他はトナー1の製造と同様にして
樹脂微粒子1を固着させた。樹脂微粒子を固着させた母
体粒子の比表面積は1.17m2/gであった。さらにトナー1
の製造と同様にしてシリカ微粒子とステアリン酸亜鉛を
添加混合処理して、本発明用トナー3を得た。
(4)トナー4 母体粒子2を用いた他はトナー2の製造と同様にして
樹脂微粒子2を固着させた。樹脂微粒子を固着させた母
体粒子の比表面積は1.15m2/gであった。さらにトナー1
の製造と同様にしてシリカ微粒子とステアリン酸亜鉛を
添加混合処理して、本発明用トナー4を得た。
(5)トナー5 母体粒子2の96重量部に、樹脂微粒子2の4重量部を
添加し、これをV型混合機により十分に撹拌混合して、
樹脂微粒子を母体粒子に静電的に付着させた。さらに衝
撃羽根の回転数6000rpmを5000rpmに代えた以外はトナー
1の製造と同様にして母体粒子の表面に樹脂微粒子を固
着させた。尚、この時の比表面積は1.36m2/gであった。
次にトナー1の製造と同様にシリカ微粒子とステアリン
酸亜鉛を添加混合処理して、本発明用トナー5を得た。
(6)トナー6 母体粒子1の代わりに母体粒子3、樹脂微粒子2の代
わりに樹脂微粒子3を用いた他はトナー2の製造と同様
にして樹脂微粒子3を固着させた。この時の比表面積は
0.77m2/gであった。さらに前記樹脂微粒子を固着させた
母体粒子100重量部に対して、シリカ微粒子「アエロジ
ルR−812」(日本アエロジル社製)0.6重量部を添加
し、V型混合機により混合して本発明用トナー6を得
た。
(1)比較トナー1 トナー2の製造において、「奈良ハイブリダイゼーシ
ョンシステムNHS−1」を用いず、ヘンシェルミキサー
により母体粒子1と樹脂微粒子2と撹拌混合した。この
トナー粒子の比表面積は1.62m2/gであった。その後、ト
ナー2の製造と同様にシリカ微粒子とステアリン酸亜鉛
を添加混合処理して、比較トナー1を得た。
(2)比較トナー2 母体粒子2の90重量部に、樹脂微粒子4の10重量部を
添加し、これをV型混合機により十分に撹拌混合して、
樹脂微粒子を母体粒子に静電的に付着させた。さらにト
ナー1の製造と同様にして母体粒子の表面に樹脂微粒子
を固着させた。この時の非表面積は1.37m2/gであった。
次にトナー1の製造と同様にシリカ微粒子とステアリン
酸亜鉛を添加混合処理して比較トナー2を得た。
(3)比較トナー3 トナー6の製造において、樹脂微粒子3の代わりに樹
脂微粒子2を用い、「奈良ハイブリダイゼーションシス
テムNHS−1」の衝撃羽根の回転数を7000rpmとした他は
トナー6の製造と同様にして樹脂微粒子2を固着させ
た。このトナー粒子の比表面積は0.76m2/gであった。そ
の後、トナー6の製造と同様にシリカ微粒子を添加混合
処理して比較トナー3を得た。
(4)比較トナー4 母体粒子1の代わりに母体粒子4を用いた他はトナー
1の製造と同様にして樹脂微粒子1を母体粒子4に固着
させた。この時の比表面積は1.25m2/gであった。さらに
トナー1の製造と同様にシリカ微粒子とステアリン酸亜
鉛を添加混合処理して比較トナー4を得た。
<現像剤の調製> トナー1〜5及び比較トナー1,2,4はそれぞれ、銅−
亜鉛系フェライトよりなる磁性体粒子(日本鉄粉工業社
製)に2,2,2−トリフルオロエチルメタルクリレートを
被覆した平均粒径80μmのキャリアと混合して、トナー
濃度5重量%の2成分系現像剤を調製した。
<耐久性の評価> キャリアと混合して2成分系現像剤としたトナー1〜
5及び比較トナー1,2,4については、定着熱ローラの設
定温度を140℃に設定した電子写真複写機「U−Bix 155
0 MR」(コニカ社製)を用いて、高温高湿環境下(温度
33℃,相対湿度80%)において、10万回にわたる実写テ
ストを行ない(第1表,実施例1〜5,比較例1,2,4)、
トナーの帯電量の推移、及び得られた画像を目視で観察
することにより耐久性を評価した。トナーの帯電量につ
いては、350メッシュのステンレス網を通してブローオ
フ法により測定した(ブロー圧力0.2kg/cm2,ブロー時間
6sec)。また、トナーと比較トナー3については、定着
熱ローラの設定温度を160℃に設定した電子写真複写機
「NP−7550」(キャノン社製)を用いて、同様に高温高
湿環境下(温度33℃,相対湿度80%)において10万回に
わたる実写テストを行ない(第1表,実施例6,比較例
3)、画像濃度、及び得られた画像を目視で観察するこ
とにより耐久性を評価した。
その結果を第2表に示す。
以上の結果より、次の事が明らかとなった。
<実施例1〜4> 10万回コピー後のトナー帯電量は初期とほとんど変わ
らず、クリーニング不良や画像流れ、カブリのない良好
な画質が維持された。また現像部やクリーニング部での
トナーブロッキングもなく、定着性も良好であった。さ
らにドラムあるいは現像スリーブへのフィルミングも全
く認められず、またトナーや樹脂微粒子の飛散による機
内汚染、帯電ムラ、転写分離不良等も発生しなかった。
<実施例5> 10万回コピー後の画像濃度は初期とほとんど変わらず
良好で、クリーニング不良やカブリのない良好な画質が
維持された。また現像部やクリーニング部でのトナーブ
ロッキングもなく定着性も良好であった。さらにドラム
あるいは現像スリーブへのフィルミングも全く認められ
ず、またトナーや樹脂微粒子の飛散による機内汚染、帯
電ムラ、転写分離不良等も発生しなかった。
<比較例1> 10万回コピー後の帯電量は+4μc/gと初期に比べ大
幅に低下しており、そのため3000回以降カブリが著し
く、トナー飛散による機内汚染が激しかった。また樹脂
微粒子の帯電、転写、分離極への付着が非常に多く、帯
電ムラ、転写分離不良などが多発した。
<比較例2> 10万回コピー後の帯電量は+7μc/gと初期に比べ大
幅に低下しており、そのため1万回以降カブリが著し
く、トナー飛散による機内汚染も激しかった。また樹脂
微粒子の帯電、転写、分離極への付着が非常に多く、帯
電ムラ、転写分離不良などが多発した。また、定着ロー
ラの汚れがひどく、巻き付きなどが発生した。
<比較例3> 4000回以降、現像器内でトナーがブロッキングし、現
像剤搬送不良により画像ムケなどの画像不良や、画像上
にトナーの凝集物が多数見られた。また、10万回コピー
後の画像濃度は0.75と初期に対し大幅に低下し、また、
ドラムにはトナーフィルミングが認められ、画像はカブ
リが顕著で不鮮明であった。
<比較例4> 初期から定着性が悪く、容易に転写材より定着トナー
が剥離した。また顕著なアンダーオフセットが発生し
た。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の静電像現像トナ
ーにより、耐ブロッキング性、耐フィルミング性、クリ
ーニング性、摩擦帯電性、流動性、低温定着性、離型性
及び耐久性に優れ、帯電ムラや転写分離不良を生じない
高品質のコピー画像を長期にわたって得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−311264(JP,A) 特開 昭63−131149(JP,A) 特開 昭63−2075(JP,A) 特開 昭63−49766(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 G03G 9/087

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟化点120℃以下の熱可塑性樹脂をバイン
    ダーとする母体粒子に樹脂微粒子を機械的衝撃力により
    固着被覆させた静電像現像トナーにおいて、該トナーの
    比表面積をAm2/g、該母体粒子の比表面積をBm2/gとする
    と、 −0.3<A−B<0.1 が成り立つことを特徴とする静電像現像トナー。
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