JP2584486B2 - 新規なアンスラサイクリン誘導体とその製造法 - Google Patents

新規なアンスラサイクリン誘導体とその製造法

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JP2584486B2 JP63126961A JP12696188A JP2584486B2 JP 2584486 B2 JP2584486 B2 JP 2584486B2 JP 63126961 A JP63126961 A JP 63126961A JP 12696188 A JP12696188 A JP 12696188A JP 2584486 B2 JP2584486 B2 JP 2584486B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗腫瘍活性をもつ新規なアンスラサイクリン
誘導体及びそれを含む抗腫瘍剤に関する。さらに詳しく
は、本発明は、抗腫瘍活性をもつ新規な化合物として4
−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フル
オロ−α−L−タロピラノシル)ダウノマイシノン又は
−アドリアマイシノン類に関する。本発明は、またこれ
らの新規化合物を有効成分とする抗腫瘍剤にも関する。
さらに本発明は上記の新規なアンスラサイクリン誘導体
の製造法にも関する。
(従来の技術と発明が解決しようとする課題) アンスラサイクリン系抗生物質としては、ダウノマイ
シン(この化合物は米国特許第3,616,242号明細書には
ダウノルビシンの名で記載される)及びアドリアマイシ
ン(この化合物米国特許第3,590,028号明細書にはドキ
ソルビシンの名で記載される)が知られており、これら
の化合物は、実験腫瘍に対して広い抗癌スペクトルを有
し、癌化学療法剤として臨床的にも広く利用されてい
る。ダウノマイシン及びアドリアマイシンは次式 〔式中、Raは水素原子又は水酸基を表わす〕の化合物で
ある。
しかし、ダウノマイシン(式(a)でRaが水素原子で
ある化合物)及びアドリアマイシン(式(a)でRaがヒ
ドロキシル基である化合物)は各種の腫瘍にかなり強力
な抗癌作用を示すが、必ずしも満足できない。すなわ
ち、ダウノマイシンおよびアドリアマイシンを実験腫瘍
に対して広い抗癌スペクトルを有するのみならず、癌化
学療法剤として担癌患者の臨床治療に広く使用されてい
るが、その反面、しばしば白血球減少、脱毛、心筋障害
等の重篤な副作用を伴うことが知られている。従って、
従来も、より強力な抗癌作用と低い毒性を有する新規な
ダウノマイシン類縁化合物を見い出すために、種々のダ
ウノマイシン類縁化合物を創製する試みが行われてお
り、既にいくつか提案されている〔例えば、F.Arcamon
e,“Topics in Antibiotic Chemistry",2巻,第102〜27
9頁、ELIS HORWOOD LIMITED発行又は米国特許第3,988,3
15号明細書記載のアクラシノマイシンA及びB;ドイツ連
邦共和国特許第2,831,579号明細書、米国特許第4,303,7
85号明細書及び特公昭56−47194号公報に記載の4′−
O−テトラヒドロピラニルアドリアマイシン;米国特許
第4,177,264号明細書に記載のN−モノ−ベンジル−又
はN−ジ−ベンジル−アドリアマイシン〕。
更に、米国特許第4,427,664号明細書には、7−O−
(3,4−ジ−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−2−ヨー
ド−α−L−アンノ−ヘキソピラノシル)ダウノマイシ
ノン(化合物NSC331,962)と、7−O−(3,4−ジ−O
−アセチル−2,6−ジデオキシ−2−ヨード−α−L−
タロ−ヘキソピラノシル)ダウノマイシノン(化合物NS
C327,472)が記載されてある。
本発明者らは、ダウノマイシン又はアドリアマイシン
より秀れた抗腫瘍活性と低い毒性をもつダウノマイシン
誘導体又はアドリアマイシン誘導体を創製することを目
的として研究を進め、その研究の一環としてダウノマイ
シン及びアドリアマイシンの糖部分を化学的修飾した抗
腫瘍活性のダウノマイシン誘導体及びアドリアマイシン
誘導体の若干をすでに合成した。例えば、本発明者ら
は、4′−O−テトラヒドロピラニル−ダウノマイシン
又は−アドリアマイシン類(特公昭56−47194号);及
び3′−デアミノ−3′−モルホリノ−ダウノマイシン
又は−アドリアマイシン類(特開昭57−163393号)を発
表している。
また、他方、本発明者らは、抗腫瘍活性をもつ化合物
として、次の一般式 〔式中、Raは水素原子又はヒドロキシル基を表わす〕で
示されるアンスラサイクリン誘導体、例えば、7−O−
(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラ
ノシル)ダウノマイシノン及び7−O−(2,6−ジデオ
キシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリ
アマイシノンを合成することに成功した(特開昭62−14
5097号;欧州特許願86.117662.6号、米国特許願SN.942,
773号)。
また、本発明者らは、抗腫瘍活性をもつ新規アドリア
マイシン同族体として、次の一般式 〔式中、R′は基−(CH2mH(但しmは1〜6の整数
を表わす)又は基−(CH2−COOH(但しnは0又は
1〜10の整数を表わす)を表わす〕で示されるアンスラ
サイクリン誘導体を合成することにも成功した(特願昭
61−288993号(特開昭63−141992号);及び1987年12月
3日出願の米国特許願SN.128,173号)。
しかし、本発明者らは先に合成した上記の式(b)及
び(c)で示されるアンスラサイクリン誘導体は、それ
の合成がやや煩雑であった。そこで、本発明者らは、式
(b)及び(c)の化合物よりも優れた抗腫瘍活性をも
つ新規アンスサイクリン誘導体をより簡単な合成法で創
製するため種々の研究を行なった。
本発明者は、更に、式(b)及び(c)の化合物より
高い抗腫瘍活性を示し且つ合成がより容易な新しいアン
スサイクリン誘導体を創製すべく種々検討した。その結
果、下記の一般式(d) 〔式中、R1は水素原子又はヒドロキシル基であるか、あ
るいは次式 (但しnは1〜6の整数を表わす)の基であり、R2はメ
トキシ基又は水素原子である〕で示されるアンスラサイ
クリン誘導体又はその塩を合成することに成功した(本
出願人の出願人に係る特願昭63−15783号、昭和63年1
月28日出願(特開平1−193283号))。
別途、本発明者らは、上記の式(b)の化合物を修飾
して制癌作用がより優れて且つ水溶解度も向上できるよ
うな新規アンスラサイクリン誘導体を創製することを意
図して研究を行なった。その結果、本発明者らは、下記
の一般式(e)で示される新規なアンスラサイクリン誘
導体を合成することに成功した。そして、また一般式
(e)の新規化合物は、これを酸付加塩にすると、酸付
加塩が高い水溶解度を示して注射剤に製剤し易く臨床で
有利に利用できること且つ一般式(e)の化合物自体も
各種の人癌細胞に対して高い制癌効果を示すことを知見
した。
すなわち、先に、本発明者らは一般式 〔式中、R1は水素原子又はヒドロキシル基であり、R2
メトキシ基又は水素原子であり、A及びBは共に水素原
子であるか、あるいはA及びBが一緒になって−CH2−C
H2−O−CH2−CH2−の連鎖を形成する〕で示されるアン
スラサイクリン誘導体又はその酸付加塩を提供している
(特願昭63−27443号、昭和63年2月10日出願(特開平
1−203397号))。
しかし、本発明者らが先に合成した上記の式(b)〜
(e)で示されるアンスラサイクリン誘導体の他にも、
優秀な新規アンスラサイクリン誘導体を創製するため別
の研究を行なった。
(課題を解決するための手段) 前記の一般式(b)〜(e)の新規化合物の抗腫瘍活
性は、ダウノマイシンやアドリアマイシンより格段に優
れている(特開昭62−145097号)。しかしながら、それ
らの投与量はダウノマイシンやアドリアマイシンとほぼ
同程度の量を必要とする。その投与量は臨床的に実用的
な量ではあるが、より少ない投与量で強い抗腫瘍活性を
有することが望ましい。そこで、低投与量でも高い抗腫
瘍活性は維持できる新規なアンスラサイクリン誘導体を
創製すべく種々検討した。その結果、下記の一般式
(I)で示される新規なアンスラサイクリン誘導体化合
物を合成することに成功し、また本発明の新規誘導体が
所望の目的に適うことを見出した。
すなわち、第1の本発明によると、一般式 〔式中、Rは水素原子又はヒドロキシル基であるか、あ
るいはRは次式 (但しmは1〜6の整数を表わす)の基又は次式 (但しnは1〜6の整数を表わす)の基である〕で示さ
れるアンスラサイクリン誘導体又はその塩が提供され
る。
一般式(I)の本発明化合物は、下記の4群(A),
(B),(C)及び(D)の化合物に大別できる。
(A)式 で示される4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキ
シ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)ダウノマ
イシノン。
(B)式 で示される4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキ
シ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリア
マイシノン。
(C)一般式 〔式中、mは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
トキシアドリアマイシン誘導体のエステル誘導体。
(D)一般式 〔式中、nは前記の意味をもつ〕で示される4−デメト
キシアドリアマイシン同族体の半エステル誘導体又はそ
の塩。
本発明による一般式(I)の化合物の具体的な化合物
例の名称並びに物性は後記の実施例1〜8に記載され
る。
本発明による一般式(I)の化合物は、実験動物腫瘍
に対して顕著な抗腫瘍活性を有し、その抗腫瘍活性がダ
ウノマイシン、アドリアマイシンに比べて顕著に高いこ
とが試験によって確められた。また、低投与量でも高い
抗腫瘍活性を示すことが認められた。また、一般式
(I)の化合物は抗菌性を高いので、抗菌剤としても有
用である。以下に、一般式(I)の化合物のその抗腫瘍
活性の試験例を示す。
試験例1 マウス白血球ロイケミアL−1210細胞により誘起された
CDF1マウスの白血病に対する抗腫瘍活性 実験動物腫瘍に対する抗腫瘍効果を評価するために、
CDF1の腹腔内へマウス白血病ロイケミアL−1210の細胞
の1×105個/マウスを移植し、その24時間後より連日
9日間、毎日1回本発明の化合物を腹腔内へ投与し、60
日間観察を行った。対照区(生理食塩水投与)のマウス
の生存日数と比較して算定したマウスの延命率(T/C、
%)を求めた。比較のため、ダウノマイシン及びアドリ
アマイシンも同様に試験した。その結果を第1表に示
す。なお、第1表中で符号「>」は移植された腫瘍から
治癒されて60日間生存したマウスがあることを示す。
上記の事件例1で比較薬剤として用いたアドリアマイ
シンは、臨床上で実用されている抗癌剤であって、治療
すべき癌の種類に応じて0.4mg/kg〜2mg/kgの範囲の投与
量で人間に投与されている。この実用されているアドリ
アマイシンは、L−1210細胞を接種されたマウスについ
て投与量2.5mg/kg/日〜5mg/kg/日で投与した場合に、延
命率(T/C、%)が228〜191%である程度の抗腫瘍効果
を示し且つ毒性の発現を伴う(前記の第1表の結果を参
照)。しかし、これに対比して、0.6〜0.15mg/kg/日の
範囲内の適当な低い投与量で投与された本発明化合物は
毒性の発現を示すことが少なく、しかもより顕著に高い
延命率(T/C、%)を示し得ること、特に本発明の実施
例2の化合物が0.15mg/kg/日という極少量の投与量で延
命率(T/C、%)が完全治癒を含む534%以上であるとい
う極めて優れた抗腫瘍効果を示すことは注目すべきこと
である。従って、本発明化合物は臨床治癒上で担癌患者
に多量の投与をしないでも抗腫瘍効果を期待できる利点
がある。
このことから、一般式(I)の新規アンスラサイクリ
ン化合物は抗腫瘍活性が優れると考えられ、臨床で実用
できる抗腫瘍剤として極めて有用であり且つアドリアマ
イシンと同様に各種の腫瘍の治療に有用であると期待さ
れる。
以上に述べた試験例の実験結果から明らかなように、
本発明により提供される前記の一般式(I)の化合物
は、L−1210白血病細胞の如き実験腫瘍を対して優れた
抗腫瘍活性を示す。
従って、一般式(I)の化合物は悪性腫瘍治療剤とし
て固形癌及び腹水癌等の措置のために使用することがで
きる。
従って、第2の本発明の要旨とするところは、一般式
(I)で示されるアンスラサイクリン誘導体を有効成分
として含有する抗腫瘍剤にある。
一般式(I)の本発明化合物を実際に投与する場合に
は、一般式に非経口的に投与することもできるが、本発
明の化合物を、医薬製剤の分野で用いられる通常の製薬
学的に許容できる固体又は液体状の担体と混ぜて散剤、
顆粒剤、錠剤またはシロップあるいは注射剤等の剤型に
製剤して、経口的に投与することもできる。
一般的の投与方法としては、動物の場合、腹腔内注射
剤、皮下注射、静脈又は動脈への血管内注射及び局所投
与等の注射剤として、ヒトの場合は静脈又は動脈への血
管内注射又は局所投与等の注射剤として投与され、その
投薬量は動物試験の結果及び種々の情況を勘案して総投
与量が一定量を越えない範囲で、連続的又は間けつ的に
投与することができる。しかし、その投与量は投与方
法、患者、又は被処理動物の状況例えば年令、体重、性
別、感受性、食餌、投与時間、投与方法、併用する薬
剤、患者又はその病気の程度に応じて適宜に変えて投与
することはもちろんである。本発明化合物の通常の投与
量は、抗腫瘍剤として用いる場合に、アドリアマイシン
と同程度の投与量とすることができ、1日1回当り0.2m
g/kg乃至0.8mg/kgの範囲であることができる。一定の条
件の下における適量と投与回数は、上記の指針を基とし
て専門医の適量決定試験によって決定されなければなら
ない。これらの投与条件は、経口投与においても同様に
考慮される。
また、本発明による一般式(I)の化合物はグラム陽
性菌に対して抗菌性を示し、グラム陽性菌に由来する疾
病治療剤として上記剤型及び投与量にて投与することが
できる。その他投与回数、剤型等は当業者であればすべ
て上記に述べたと同じような注意をもって決定すること
ができる。
次に、本発明による一般式(I)の化合物の製造につ
いて説明する。
本発明による一般式(I)の化合物のうち、式(I)
におけるRが水素原子である場合の式(I a)の化合
物、即ち4−エメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ
−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)ダウノマイ
シノンは、後記の式(II)で示される4−デメトキシダ
ウノマイシノンの7位水酸基を後記の式(III)で示さ
れる糖化合物、すなわち2,6−ジデオキシ−2−フルオ
ロ−α−L−タロピラノシル・ハライドと反応させて、
その反応生成物がその中に残留するヒドロキシル保護基
を含む場合には、このヒドロキシル保護基を脱離して合
成できる。
従って、第3の本発明によると、次の一般式 で示される4−デメトキシダウノマイシノンを、一般式 〔式中、Xは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される2,6−
ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル・
ハライド又はその保護誘導体と縮合させて次式 〔式中、Yは前記の意味をもつ〕の化合物を生成させ、
次いで(I a−1)の化合物中に残留のヒドロキシル保
護基(Y)が在る場合には、このヒドロキシル保護基を
常法で脱離することから成る、次の一般式 で示される4−デメトキシダウノマイシン同族体を製造
法が提供される。
この第3の本発明による方法において、式(II)の4
−デメトキシダイノマイシンと式(III)の2,6−ジデオ
キシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノース誘導体と
の反応は、アグリコンに糖をグリコシド結合で縮合させ
る公知の技術で行い得る。
この第3の本発明の方法に従えば、式(II)の化合物
の式(III)の化合物との縮合反応は非プロトン性の有
機溶媒中で通常行ない得る。使用し得る非プロトン性有
機溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルスルホルトリ
アミド、グライム、テトラヒドロフラン(THF)、ジオ
キサン、ジエチルエーテル及び各種のハロゲン角炭化水
素たとえばジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエ
タン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン等があ
る。これらの溶媒は若干の水分を含有してもよいが、予
め脱水しておくことが望ましい。
該縮合反応は、通常、縮合触媒として働く脱ハロゲン
変水素剤、例えばトリエチルアミンの如き第3級アルキ
ルアミン及びジメチルアニリン等の第3級アミン、酸化
銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、炭酸銀、酸化水
銀、臭化水銀又はシアン化水銀の存在下で行うことが望
ましい。
かかる脱ハロゲン化水素剤の使用量は、一般に、式
(III)の化合物1モルに対して、少なくとも1モル、
好ましく2.5〜4.0モルの量で使用できる。
また、式(III)の化合物の使用量は、式(II)の化
合物1モルに対して、1モル又はこれよりやや過剰量た
とえば1.5モルであるのが望ましい。
反応温度は、特に制限されないが、一般的には、使用
溶媒の凝固点乃至80℃の範囲内であり、室温付近の温度
で反応を実施できる。式(II)の化合物と式(III)の
化合物との縮合反応は、前記のハロゲン化炭化水素の如
き非プロトン性有機溶媒中で無水条件下で縮合触媒、例
えば酸化第2水銀及び臭化第2水銀を使用し、さらに脱
水剤としてのモレキュラーシーブの存在下に行うことが
好ましい。反応液から式(I a−1)の反応生成物は常
法で回収できる。回収された式(I a−1)の反応生成
物はシリカゲル・カラムクロマトグラフィーで展開溶媒
としてトルエン−酢酸エチル混合物又はその他の溶媒系
を用いて精製できる。
第3の本発明の方法で用いた式(III)の糖化合物の
タロース部分の3位及び4位のヒドロキシル基がヒドロ
キシル保護基(Y)で閉塞されている場合には、生成さ
れた(I a−1)の縮合生成物中にヒドロキシル保護基
(Y)が残留する。従って、ヒドロキシル保護基(Y)
を常法で脱離すると、(I a)の目的化合物が生成され
る。
式(III)の糖化合物中のヒドロキシル保護基(Y)
は、公知のアシル基、例えばアセチル基又はベンゾイル
基であることができる。上記の如きヒドロキシル保護基
は、酸あるいはアルカリによる加水分解反応で脱離でき
る。この酸としてはギ酸、トリフロロ酢酸等の低級脂肪
酸、又は塩酸、硫酸、等の無機酸を使用でき、またアル
カリとしてはNaOH.KOH、Ba(OH)等が使用できる。こ
の脱保護反応に用いる溶媒は水、アルコールであること
ができ、またDMF、DMSO、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等の非プロトン性溶媒と水又はアルコールとの混合
溶媒であることができる。通常は水又は含水アルコール
が用いられる。反応温度は0〜100℃、通常は0〜50℃
で行う。
こうして得られる式(I a)の化合物は橙色固体であ
り、クロロホルム−ヘキサンの如き有機溶媒混合物から
の再沈澱又は再結晶によって精製できる。
第3の本発明の方法で用いられる式(III)の糖化合
物のうち、好ましく使用される3,4−ジ−O−アセチル
−2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラ
ノシル・ブロマイド又はクロライド等は、特開昭62−14
5097号又は特開昭62−145096号公報に記載される方法に
従って調製できる。
更に、第1の本発明による式(I)の化合物のうち、
式(I)におけるRがヒドロキシル基である場合の式
(I b)の化合物、即ち4−デメトキシ−7−O−(2,6
−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシ
ル)アドリアマイシノンは、第3の本発明の方法で中間
体として得られた式(I a−1)の化合物或いは最終生
成物として得た式(I a)の化合物の14位のメチル基を
ハロメチル基に転化し、次にこのハロメチル基を加水分
解によりヒドロキシメチル基(−CH2OH)に転化し、そ
の後、その転化生成物に残留するヒドロキシル保護基が
ある場合は、ヒドロキシル保護基を脱離して合成でき
る。但し、上記のハロメチル基の加水分解に当つては、
糖部分のヒドロキシル基は保護しておくことは必ずしも
必要でない。
従って、第4の本発明によると、次式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
−α−L−タロピラノシル)−14−ハロダウノマイシノ
ンのハロメチル基(−CH2−W)を加水分解し、次式 〔式中Yは前記の意味をもつ〕の化合物を生成させ、次
にこの式(I b−1)の化合物中に残留のヒドロキシル
保護基(Y)がある場合には、該化合物からヒドロキシ
ル保護基(Y)を常法で脱離することから成る、一般式 で示される4−デメトキシアドリアマイシン同族体の製
造法が提供される。
第4の本発明の方法において、式(I e)の化合物の1
4位のハロメチル基(−CH2−W)の加水分解は、次の手
法で実施できる。すなわち、式(I e)の化合物をギ酸
ナトリウム又はギ酸リチウムと反応させ、次いで、副反
応としてホルミルオキシ基が導入された場合には、アン
モニア水又は重曹水で処理すると、加水分解が達成され
る(特公昭57−36919号又は米国特許第4125607号の実施
例1に示されるアルカモネ法の改変法)。式(I e)の
化合物のギ酸ナトリウム又はギ酸リチウムとの反応に用
いる溶媒としては、水、あるいはジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸アルキ
ルさらにはアセトン等のケトン類が用いられる。反応温
度は0〜50℃が望ましく、反応時間は1〜48時間が望ま
しい。式(I e)の化合物とギ酸ナトリウム又はリチウ
ムとの反応におり、式(I b−1)の化合物が生成され
る。
しかし、他方、式(I e)の化合物をギ酸ナトリウム
又はギ酸チリウムと反応させると、式(I e)の化合物
の一部からは副生成物として次式 の14−O−ホルミル化合物が生成される場合がある。該
化合物を例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、アセトン等のケトン類、メタノール等のアル
コール類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはこれ
らより成る混合物溶媒中で重曹水又はアンモニア水を加
えて0℃〜40℃で加水分解すると、式(I b−1)の化
合物を生成できる。こうして得られた式(I b−1)の
化合物が残留するヒドロキシル保護基(Y)を含む場合
には、このヒドロキシル保護基を常法で脱離させ、こう
して式(I b)の目的化合物を生成する。
第4の本発明の方法において出発化合物として用いら
れる式(I e)の化合物のうち、Wが臭素である場合の
化合物は後記の方法で調製できる。すなわち、第3の本
発明の方法で得られた最終生成物の式(I a)の化合物
の14位メチル基を臭素で臭素化する方法で調製できる。
しかし、この臭素化に先立ち、式(I a)の化合物をメ
タノール、又はジオキサン、あるいはこれらの混合溶媒
中で0℃〜50℃の温度でオルト蟻酸メチルと反応させて
式(I a)の化合物の13位カルボニル基をジメチルケタ
ール化するのが好ましい。このジメチルケタール化によ
って次式 の化合物が生成される。この式(VII)の化合物を0℃
〜50℃の温度でハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメ
タン、低級アルカノール、例えばメタノール、あるいは
ジオキサン、テトラヒドロフラン中で臭素と反応させる
と、次式 の化合物が生成される。この式(VIII)の化合物を臭化
水素酸で加水分解することによりジメチルケタール基を
脱保護すると、次式 でYが水素である化合物が生成される。式(VIII)の化
合物のジメチルケタール基はアセトンで処理しても脱保
護されるが、その場合はタロース部分の3位、4位にイ
ソプロピリデン基が導入された(すなわち2個のYが連
結してイソプロピリデン基である)化合物が生成され
る。
更に、式(I e)の化合物のうち、Wが塩素又は沃素
である場合の化合物は、次の方法で調製できる。すなわ
ち、式(VII)の化合物の臭素化の場合に、臭素の代り
に塩素又は沃素を用いて同様の方法で反応、処理する
と、塩素化又は沃素化が行われる。
更に、本発明による一般式(I)の化合物のうち、基
Rが基−O−CO−(CH2mHである場合の式(I c)のエ
ステル型化合物は、前記の式(I e)の化合物を、後記
の式(IV)の脂肪酸カルボン酸アルカリ金属塩、例えば
ナトリウム塩又はカリウム塩と反応する工程を含む方法
により製造できる。
すなわち、第5の本発明によると、次の一般式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
−α−L−タロピラノシル)−14−ハロダウノマイシノ
ン誘導体を次式 A−OOC−(CH2−H (IV) 〔式中、Aはアルカリ金属であり、mは1〜6の整数で
ある〕の脂肪族カルボン酸アルカリ金属塩と反応させ、
次式 〔式中、Y及びmは前記の意味をもつ〕の化合物を生成
させ、次にこの式(I c−1)の化合物中に残留のヒド
ロキシル保護基(Y)が在る場合に、該化合物からこの
ヒドロキシル保護基(Y)を常法で脱離することから成
る、次式 〔式中、mは1〜6の整数である〕で示されるアドリア
マイシン同族体のエステル誘導体の製造法が提供され
る。
上記の式(IX)でYが水素原子である4−デメトキシ
−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L
−タロピラノシル)−14−ブロモダウノマイシノンは、
これを、2価のヒドロキシル保護基として知られるアル
キリデン基、アラルキリデン基、シクロアルキリデン基
又はテトラヒドロピラニルデン基を導入するヒドロキシ
ル基保護試薬、例えば2,2−ジメトキシプロパン、ベン
ズアルデヒド、シクロヘキサノンジメチルケタール又は
4,4−ジメトキシテトラヒドロピランと公知のヒドロキ
シル保護技術に従って反応させると、そのタロース部分
の3位、4位ヒドロキシル基が前記の2価のヒドロキシ
ル保護基(Y)で保護されて、一般式(IX)の化合物を
与える。しかし、一旦、前記の4−デメトキシ−7−O
−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピ
ラノシル)−14−ブロモダウノマイシノンが収得できれ
ば、これは、そのタロース部分のヒドロキシル基を保護
しなくとも、式(IV)のカルボン酸アルカリ金属塩との
反応に直接に使用できる。
第5の本発明の方法において、式(IV)の脂肪族カル
ボン酸の例として、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸
があり、またこれらの酸のアルカリ金属塩はナトリウム
塩、カリウム塩又はリチウム塩であるのが好ましい。
第5の本発明の方法において、式(I e)の化合物と
式(IV)の化合物から縮合反応で式(I c−1)の化合
物を製造するには、0〜100℃、通常は室温付近の温度
で、5〜30時間、通常は15時間程度で反応を行う。反応
に用いる溶媒は、アセトン、テトラヒドロフラン、メタ
ノール、エタノール、DMF、DMSO又はそれらと水との混
合溶媒、等が用いられる。
こうして得られた式(I c−1)の化合物が残留する
ヒドロキシル保護基(Y)を含む場合には、このヒドロ
キシル保護基を常法で脱離させ、こうして式(I c)の
目的化合物を生成する。
更に、本発明による一般式(I)の化合物のうち、基
Rが基−O−CO−(CH2−COOHである場合の式(I
d)の半エステル型化合物は、前記の式(I e)の化合物
を、後記の式(V)の脂肪族ジカルボン酸のモノアルカ
リ金属塩、例えばモノナトリウム塩又はモノカリウム塩
と反応する工程を含む方法により製造できる。
すなわち、第6の本発明によると、次式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
−α−L−タロピラノシル)−14−ハロダウノマイシノ
ン誘導体を次式 A−OOC−(CH2−COOH (V) 〔式中、Aはアルカリ金属であり、nは1〜6の整数で
ある〕の脂肪酸ジカルボン酸のモノアルカリ金属塩と反
応させ、次式 〔式中、Y及びnは前記の意味をもつ〕の化合物を生成
させ、次にこの式(I d−1)の化合物から、残留のヒ
ドロキシル保護基(Y)が在る場合に、このヒドロキシ
ル保護基(Y)を常法で脱離することから成る、次式 〔式中、nは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
トキシアドリアマイシン同族体の半エステル誘導体の製
造法が提供される。
第6の本発明の方法において、式(V)の脂肪族ジカ
ルボン酸の例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸及びスベリン酸があり、またこれらの
酸のモノアルカリ金属塩はモノナトリウム塩、モノカリ
ウム塩又はモノリチウム塩であるのが好ましい。
式(I e)の化合物と式(V)の化合物から縮合反応
で式(I d−1)の化合物を製造するには、0〜100℃、
通常は室温付近の温度で、5〜30時間、通常は15時間程
度で、反応を行う。反応に用いる溶媒は、アセトン、テ
トラヒドロフラン、メタノール、エタノールDMF、DMS
O、あるいはそれらと水との混合溶媒、等が用いられ
る。
式(V)で示されるジカルボン酸化合物としては、2
個のカルボキシル基のうちの正確に1個のカルボキシル
基が金属カチオンと塩を形成しているモノ金属塩を用
い、これを式(I e)の化合物と反応させることが重要
である。
こうして得られた式(I d−1)の化合物が残留する
ヒドロキシル保護基(Y)を含む場合には、このヒドロ
キシル保護基を常法で脱離させ、こうして式(I d)の
目的化合物を生成する。
本発明による式(I d)の半エステル型化合物のうち
の或る化合物は、本発明による式(I a)又は式(I b)
又は式(I c)の化合物に比べて水に対する溶解度が高
いので、注射剤に製剤化するのが容易である。
式(I)の本発明の化合物の若干例がpH7.4のリン酸
緩衝液〔0.05Mリン酸二水素カリウム(KH2PO4)を含む
リン酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液〕にと
ける溶解度(室温で測定)は第2表に示すとおりであ
る。
なお、本発明による式(I d)の化合物におけるカル
ボン酸基は、金属、例えばナトリウム、カリウム、カル
シウム又はマウネシウムとの塩にすることもできる。
〔実施例〕
次に本発明を、本発明の化合物の製造を例示する実施
例1〜8と、原料化合物の調製を示す参考例1について
具体的に説明する。
なお、実施例中に示される式中でACはアセチル基を示
す。
実施例1 (イ) 4−デメトキシ−7−O−(3,4−ジ−O−ア
セチル−2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タ
ロピラノシル)ダウノマイシノンの製造 4−デメトキシダウノマイシノン217mg、酸化第2水
銀(黄色)939mg、臭化第2水銀367mg、粉末状モレキュ
ラーシーブ3Aの2.1gを無水ジクロロメタン43mlにけん濁
させた液に、3,4−ジ−O−アセチル−2,6−ジデオキシ
−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル・ブロマイド
(特開昭62−145097号公報;T.Tsuchiya,Y.Takagi,K−D.
Ok,S.Umezwa,T.Takeuchi,N.Wako and H.Umezawa,「The
Journal of Antibiotics」39巻,731−733頁(1986)に
示される合成中間体化合物)256mgの無水ジクロロメタ
ン溶液(5ml)を加えた。この混合物を室温、暗所で18
時間撹拌して縮合反応を行わせた。
反応液を濾過し、濾液をクロロホルムで希釈し、得ら
れた溶液を30%ヨウ化カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥したのち減圧濃縮した。
得られた残渣を90mlのシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開系;クロロホルム−酢酸エチル,8:1)で分
離精製した。表題化合物が赤橙色固体として245mg(69
%)得られた。再沈澱はクロロホルム−ヘキサンより行
なった。
▲〔α〕23 D▼+144゜(c0.11,クロロホルム)1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム): δ 5.64(1H,dd,H−1′) 4.61(1H,dm,H−2′) 2.42(3H,s,Ac) 2.18および2.04(それぞれ3H,s,OAc) (ロ) 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ
−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)ダウノマイ
シノンの製造 前項(イ)で得られた7−O−(3,4−ジ−O−アセ
チル−2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロ
ピラノシル)−4−デメトキシダウノマイシノン153mg
に0.2規定水酸化ナトリウム水溶液12mlを加えて溶解
し、その溶液を0℃で1時間撹拌して加水分解を行なっ
た(脱アセチル化)。
反応液に1規定塩酸2.7mlを加えたのち、塩化ナトリ
ウム2.2gを加えクロロホルムで抽出した。抽出液を20%
塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥したのち減圧濃縮した。残渣をクロロホルム−ヘキ
サンより再沈澱すると、表題化合物が橙色固体として10
9mg(83%)得られた。
▲〔α〕24 D▼+128゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1)1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム): δ 5.60(1H,broad d,H−1′) 4.64(1H,broad d,H−2′) 2.42(3H,s,Ac)19 F−NMRスペクトル(重クロロホルム,CFCl3内部標
準): δ−201.1(dddd) JF,H−1′9.5, JF,H−2′49, JF,H−3′33, JF,OH−4′8.5Hz 参考例1 14−ブロモ−4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオ
キシ−2−フルオロ−3,4−O−イソプロピリデン−α
−L−タロピラノシル)ダウノマイノシンの製造 実施例1で得られた4−デメトキシ−7−O−(2,6
−ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシ
ル)ダウノマイノシン50mgおよびオルトギ酸メチル0.1m
lを無水メタノール1.2ml、無水ジオキサン1.8mlの混液
に加えたのち、得られた混合液を0℃に冷却し、これ
に、臭素24mgを無水ジクロロメタン0.23mlに溶解した溶
液を加えた。得られた混合物を同温度で30分間撹拌した
のち室温で1時間撹拌した。これによって、13位のカル
ボニル基のジメチルケタール基による保護および14位の
メチル基の臭素化が行なわれた。
反応液にイソプロピルエーテル3mlとヘキサン38mlを
加えると、14−ブロモ−4−デメトキシ−(2,6−ジデ
オキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル)ダウ
ノマイシノン・13−ジメチルケタールから成る固体が析
出するから、この固体を遠心分離により採取し、イソプ
ロピルエーテルで2回洗浄した。この固体をアセトン8m
lに溶解し、室温で1時間30分放置して反応を行わせ
た。これにより、13位のジメチルケタール基の脱離が起
こり13位の遊離のカルボニル基が復元すると共に、アセ
トンも反応に関与する結果、3′位および4′位の水酸
基にイソプロピリデン基が導入された。反応液を減圧濃
縮、減圧乾燥すると、表題化合物を橙色固体として56mg
(91%)得た。
実施例2 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
の製造 参考例1で得られた14−ブロモ−4−デメトキシ−7
−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−3,4−O−イ
ソプロピリデン−α−L−タロピラノシル)ダウノマイ
シノン41mgをアセトン6mlに溶解した。得られた溶液に
ギ酸ナトリウム99mgの水溶液(1.5ml)を加え、室温で1
9時間激しく撹拌して反応を行なった。反応液を少量ま
で濃縮したのち、水を加え、氷冷した。析出した固体は
4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−3,4−O
−イソプロピリデン−2−フルオロ−α−L−タロピラ
ノシル)アドリアマイノシンを含有した。この固体を遠
心分離により採取した水洗、乾燥した。
得られた固体をクロロホルム−メタノール(1:1)の
混液3.8mlに溶解し、その溶液に0℃にて1規定アンモ
ニア水0.5mlを加え、同温度で30分間撹拌して反応を行
なった。この反応により先のギ酸ナトリウム処理により
部分的に導入された14−O−ホルミル基を含む中間体化
合物から14−O−ホルミル基が除去された。反応液に水
を加えたのち、クロロホルムで抽出した。抽出液を20%
塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮すると、4−デメトキシ−7−O−
(2,6−ジデオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−2−
フルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノ
ンより成る橙色固体37mgを得た。
この固体を80%酢酸水溶液4mlに溶解させ、80℃で15
分間加水分解反応させると、3′,4′−O−イソプロピ
リデン基が脱除された。
その反応液に水15ml、塩化ナトリウム300mgを加えた
のち、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液および20%塩化ナトリウム水溶液で順
次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残渣を8mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開系;クロロホルム−メタノール、15:1)で精製し
た。表題化合物を橙色固体として23.4mg(68%)得た。
再沈澱はクロロホルム−メタノール−ヘキサンより行な
った。
▲〔α〕22 D▼+155゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1)1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム): δ 5.62(1H,broad d,H−1′) 4.62(1H,dm,H−2′) 4.76(2H,d,−CH2 OH)19 F−NMRスペクトル(重クロロホルム,CFCl3内部標
準): δ−200.9(dddd) JF,H−1′10, JF,H−2′49, JF,H−3′33, JF,OH−4′8Hz 実施例3 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−バレレイトの製造 参考例1で得られた14−ブロモ−4−デメトキシ−7
−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−3,4−O−イ
ソプロピリデン−α−L−タロピラノシル)ダウノマイ
ノシン〔式(II′)の化合物〕82mgをアセトン10mlに溶
解した。その溶液へ吉草酸ナトリウム290mgの水溶液
(3.2ml)を加え、室温で18時間激しく撹拌して縮合反
応を行なった。反応液からアセトンを減圧留去したの
ち、クロロホルムで抽出した。抽出液を水で洗浄したの
ち無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を
20mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開系;
クロロホルム−メタノール、20:1)で分離精製すると、
4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−3,4−O−イソプロピリデン−α−L−タロピ
ラノシル)アドリアマイシノン14−O−バレレイトを橙
色固体として51mg得た。
この固体を80%酢酸水溶液3mlに溶解し、80℃にて15
分間加水分解反応させ、3′,4′−O−イソプロピリデ
ン基を脱除した。生成された表題化合物を含む反応液を
水で希釈し、クロロホルムで抽出した。抽出液を水で1
回洗浄したのち、少量まで減圧濃縮し、ヘキサンを加え
た。析出した沈殿を10mlのシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開系;クロロホルム−メタノール、10:1)
で精製すると、表題化合物を橙色固体として41mg(51
%)得た。
▲〔α〕24 D▼+141゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1) 実施例4 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−ヘミサクシネイトの製造 参考例1で得られた式(II′)の化合物の100mgとコ
ハク酸モノナトリウムの390mgを出発物質として用い
て、実施例3と同様の縮合反応と後処理操作を行なう
と、ヘミエステル体である4−デメトキシ−7−O−
(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ−3,4−O−イソプロ
ピリデン−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノ
ン14−O−ヘミサクシネイトを79mg得た。
ついで実施例3と同様に80%酢酸水溶液で処理して加
水分解により前記化合物からイソプロピリデン基の脱除
を行なった。表題化合物を橙色固体として59mg(59%)
得た。
▲〔α〕24 D▼+104゜(c0.05,クロロホルム−メタノー
ル,1:1) 実施例5 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−ヘミグルタレイトの製造 参考例1で得られた式(II′)の化合物113mgとグル
タル酸モノナトリウムの490mgとを出発物質として用い
て、実施例3と同様の縮合反応と後処理操作を行なう
と、対応のヘミエステル体として14−O−ヘミグルタレ
イトを82mg得た。次いで実施例3と同様に80%酢酸水溶
液で処理して加水分解により該化合物からイソプロピリ
デン基の脱除を行なった。表題化合物を橙色固体として
64mg(56%)得た。
▲〔α〕24 D▼+118゜(c0.05,クロロホルム−メタノー
ル,1:1) 表題の14−O−ヘミグルタレイト化合物はpH7.4のリ
ン酸緩衝液〔0.05M KH2PO4−NaOH〕に可溶性である。
実施例6 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−ヘミアジペイトの製造 参考例1で得られた式(II′)の化合物の53mgとアジ
ピン酸モノナトリウムの250mgとを出発物質として用い
て、実施例3と同様の縮合反応と後処理操作を行なう
と、対応のヘミエステル体として14−O−ヘミアジペイ
トを45mg得た。ついで実施例3と同様に80%酢酸水溶液
で処理して加水分解により該化合物からイソプロピリデ
ン基の脱除を行なった。表題化合物を橙色固体として34
mg(62%)得た。
▲〔α〕24 D▼+115゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1)1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム−重メタノール、
1:1) δ 5.53(1H,dd,H−1′) 4.58(1H,dm,H−2′) 5.33及び5.16(それぞれ1H,d,H−14a,b) 2.51及び2.35(それぞれ2H,t,ヘミアジペイト基のα位
およびδ位CH2) 1.78−1.69(4H,m,ヘミアジペイト基のβ位およびγ位C
H219 F−NMRスペクトル(重クロロホルム,−重メタノール
(1:1),CFCl3内部標準) δ−201.4(ddd) JF,H−1′10, JF,H−2′49.5, JF,H−3′33.5Hz 実施例7 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−ヘミピメレイトの製造 参考例1で得られた式(II′)の化合物の62mgとピメ
リン酸モノナトリウムの250mgとを出発物質として用い
て、実施例3と同様の縮合反応と後処理操作を行なう
と、対応のヘミエステル体として14−O−ヘミピメレイ
トを49mg得た。ついで実施例3と同様に80%酢酸水溶液
で処理して加水分解により該化合物からイソプロピリデ
ン基の脱除を行なった。表題化合物を橙色固体として31
mg(47%)得た。
▲〔α〕23 D▼+119゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1)1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム−重メタノール、
1:1) δ 5.54(1H,broad d,H−1′) 4.58(1H,dm,H−2′) 5.32及び5.16(それぞれ1H,d,H−14a,b) 2.49及び2.33(それぞれ2H,t,ヘミピメレイト基のα位
およびε位CH2) 1.79−1.61(4H,m,ヘミピメレイト基のβ位およびδ位C
H2) 1.45 (2H,m,ヘミピメレイト基のγ位CH219 F−NMRスペクトル(重クロロホルム−重メタノール
(1:1),CDCl3内部標準) δ−201.3(ddd) JF,H−1′10, JF,H−2′49.5, JF,H−3′34, 本実施例の表題化合物、14−O−ヘミピメレイトは実
施例6の表題14−O−ヘミアジペイトとは異なり、pH7.
4のリン酸緩衝液〔0.05M KH2PO4−NaOH〕に難溶性であ
る。
実施例8 4−デメトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フ
ルオロ−α−L−タロピラノシル)アドリアマイシノン
14−O−ヘミスベレイトの製造 参考例1で得られた式(II′)の化合物の83mgとスベ
リン酸モノナトリウムの460mgとを出発物質として用い
て、実施例3と同様の縮合反応と後処理操作を行なう
と、対応のヘミエステル体として14−O−ヘミスベレイ
トを61mg(64%)得た。ついで実施例3と同様に80%酢
酸水溶液で処理して加水分解により該化合物からイソプ
ロピリデン基の脱除を行なった。表題化合物を橙色固体
として47mg(52%)得た。
▲〔α〕24 D▼+107゜(c0.1,クロロホルム−メタノー
ル,1:1) 表題の14−O−ヘミスベレイトは実施例7に示された
pH7.4のリン酸緩衝液には難溶性である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 泰 神奈川県横浜市戸塚区川上町412番地1 シーアイマンション東戸塚512号 (56)参考文献 特開 昭62−145097(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 〔式中、Rは水素原子又はヒドロキシル基であるか、あ
    るいはRは次式 (但しmは1〜6の整数を表わす)の基又は次式 (但しnは1〜6の整数を表わす)の基である〕で示さ
    れるアンスラサイクリン誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】一般式 で示される4−デメトキシダウノマイシン同族体である
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式 で示される4−デメトキシアドリアマイシン同族体であ
    る請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式 〔式中、mは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
    トキシアドリアマイシン同族体のエステルである請求項
    1記載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式 〔式中、nは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
    トキシアドリアマイシン同族体の半エステル誘導体であ
    る請求項1に記載の化合物又はその塩。
  6. 【請求項6】一般式 で示される4−デメトキシダウノマイシンを、一般式 〔式中、Xは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
    原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される2,6−
    ジデオキシ−2−フルオロ−α−L−タロピラノシル・
    ハライド又はその保護誘導体と縮合させて次式 〔式中、Yは前記の意味をもつ〕の化合物を生成させ、
    次いで式(I a−1)の化合物中に残留のヒドロキシル
    保護基(Y)が在る場合には、このヒドロキシル保護基
    を常法で脱離することから成る、次の一般式 で示される4−デメトキシダウノマイシン同族体の製造
    法。
  7. 【請求項7】次の一般式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
    原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
    メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
    −α−L−タロピラノシル)−14−ハロダウノマイシノ
    ン誘導体のハロメチル基(−CH2−W)を加水分解し、
    次式 〔式中Yは前記の意味をもつ〕の化合物を生成させ、次
    にこの式(I b−1)の化合物中に残留のヒドロキシル
    保護基(Y)がある場合には、該化合物からヒドロキシ
    ル保護基(Y)を常法で脱離することから成る、一般式 で示される4−デメトキシアドリアマイシン同族体の製
    造法。
  8. 【請求項8】次の一般式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
    原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
    メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
    −α−L−タロピラノシル)−14−ハロダウノマイシノ
    ン誘導体を次式 A−OOC−(CH2−H (IV) 〔式中、Aはアルカリ金属であり、mは1〜6の整数で
    ある〕の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩と反応さ
    せ、次式 〔式中、Y及びmは前記の意味をもつ〕の化合物を生成
    させ、次にこの式(I c−1)の化合物中に残留のヒド
    ロキシル保護基(Y)が在る場合には、該化合物からヒ
    ドロキシル保護基(Y)を常法で脱離することから成
    る、一般式 〔式中、mは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
    トキシアドリアマイシン同族体のエステル誘導体の製造
    法。
  9. 【請求項9】次式 〔式中、Wは臭素、塩素又は沃素原子であり、Yは水素
    原子又はヒドロキシル保護基である〕で示される4−デ
    メトキシ−7−O−(2,6−ジデオキシ−2−フルオロ
    −α−L−タピラノシル)−14−ハロダウノマイシノン
    誘導体を次式 A−OOC−(CH2−COOH (V) 〔式中、Aはアルカリ金属であり、nは1〜6の整数で
    ある〕脂肪族ジカルボン酸のモノアルカリ金属塩と反応
    させ、次式 〔式中、Y及びnは前記の意味をもつ〕の化合物を生成
    させ、次にこの式(I d−1)の化合物から、残留のヒ
    ドロキシル保護基(Y)が在る場合に、このヒドロキシ
    ル保護基(Y)を常法で脱離することから成る、次式 〔式中、nは1〜6の整数である〕で示される4−デメ
    トキシアドリアマイシン同族体の半エステル誘導体の製
    造法。
  10. 【請求項10】一般式 〔式中、Rは水素原子又はヒドロキシル基であるか、あ
    るいはRは次式 (但しmは1〜6の整数を表わす)の基又は次式 (但しnは1〜6の整数を表わす)の基である〕で示さ
    れるアンスラサイクリン誘導体又はその塩を有効成分と
    して含有することを特徴とする抗腫瘍剤。
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