JP2584346B2

JP2584346B2 - 冷蔵庫等の扉装置

Info

Publication number: JP2584346B2
Application number: JP2406760A
Authority: JP
Inventors: 裕柿沼
Original assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Current assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Priority date: 1990-12-26
Filing date: 1990-12-26
Publication date: 1997-02-26
Anticipated expiration: 2012-02-26
Also published as: JPH04225774A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は断熱箱体の開口を観音開
式の扉によって開閉すると共に扉裏面にはそれぞれシー
ル用のガスケットを備えた冷蔵庫等の扉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来此種観音開式の扉を有する冷蔵庫は
両扉の裏面に設けたガスケットによって庫内を気密に保
つため扉の非枢支側に位置するガスケットが当接する面
を形成しなければならず、そのため断熱箱体の開口部を
区画する閉塞材を取付けていた。前記ガスケットはこの
閉塞材の前面に当接して庫内の気密を保持するものであ
るが、この閉塞材が庫内容積を縮小すると共に開口から
の物品の納出にも邪魔になる欠点が有る。

【０００３】その為従来では例えば実開昭５５−５２０
８２号公報の如く、両扉の非枢支側に位置するガスケッ
トに外側方へ突出する単層或いは複数層の舌片を形成
し、これらの舌片を相互に接触せしめて両扉間のシール
を施し、それによって前述の閉塞材を削除していたが、
経年劣化による気密性能の低下が著しいので、出願人は
例えば実開昭６２−６３６９２号で示す如く、前述の閉
塞材の代わりに回動自在の仕切体を扉側に取付けた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記公報に示した構成
であれば、仕切体は第１扉を閉じた時のみガスケットの
当接面を構成し、第１扉を開いた時には扉と共に開口縁
より遠ざかるため、部品の納出の邪魔にならず、又、気
密性能も十分発揮されるものであるが、仕切体を永久磁
石と磁性板の吸着によって第１扉内面に保持しているた
め、断熱材発泡時の扉内面の変形や仕切体の取付け誤差
等によって、磁性板と永久磁石の着磁面が平行となら
ず、不十分な吸着となり、扉の開放状態で簡単に回動
し、そのまま扉を閉じると仕切体の存在によって扉は閉
じず、最悪の場合には閉じた時の衝撃によって仕切体が
破損してしまう欠点を有している。

【０００５】また、このような問題に対処したものとし
て、特開平２−２３３９８１号公報に示す如く、仕切体
の一部に凹所を設けると共に、この凹所内に、一端を該
仕切体に固着し他端を扉体に固定したコイルバネを収容
し、このバネの弾性力によって前記仕切体を扉内面に沿
った位置とガスケットの当接状態となる位置とに安定さ
せているものがあるが、この場合にはバネが仕切体から
露出することとなるため扉開放時の外観が良くないばか
りでなくバネに埃等が付着して扉開成時に庫内に入り易
く不衛生であった。

【０００６】本発明は上記欠点を解決することを目的と
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、開口を有した
断熱箱体の前記開口を閉塞するよう該開口両側に回動自
在に枢支され、裏面周縁にそれぞれ前記開口に当接する
ガスケットを有した観音開式の第１扉及び第２扉と、こ
の両扉の非枢支側に位置する前記開口縁部に形成される
ガイド部材と、前記第１扉の非枢支部分において略前記
開口縁に渡る長さで前記第１扉の回動軸方向に延在して
回動自在に支持され、前記第１扉の閉動作にて前記ガイ
ド部材により、前記第１扉内面に沿った初期状態から回
動させられて前面を前記開口縁と略面一として前記ガス
ケットとの当接状態を形成する仕切体と、この仕切体を
前記初期状態から当接状態との双方に附勢するバネ装置
とを備え、このバネ装置を前記仕切体内に内蔵したもの
である。

【０００８】

【作用】本発明の冷蔵庫等の扉装置によれば、永久磁石
を使うことなく仕切体を第１の扉内面に沿った状態とガ
スケットの当接する状態とにすることができ、しかも、
バネ装置は仕切体内に収容されているため、扉開成時の
外観が向上できると共に、埃等が庫内に入ることもな
く、衛生的になる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

【００１０】図２及び図３で（１）は冷蔵庫であり、鋼
板製の外箱（２）と合成樹脂を成形して成る内箱（３）
と両箱（２），（３）間に充填される図示しない発泡断
熱材とから前方に開口した断熱箱体（５）を構成し、こ
の断熱箱体（５）の開口部（５Ａ）の左右縁部に上下ヒ
ンジ（６Ａ），（６Ｂ）により回動自在に枢支された二
枚の観音開式扉（７Ａ），（７Ｂ）によって開口（５
Ａ）を開閉自在に閉塞している。図２には断熱箱体
（５）の正面図が示されている。扉（７Ａ），（７Ｂ）
のそれぞれの非枢支側に位置する部分の断熱箱体（５）
の開口（５Ａ）縁部の上下にはガイド部材（１５）がそ
れぞれ相対向して設けられている。ガイド部材（１５）
は前部に突部（９）を、又、後部に連続して突堤（１
０）を有し、突部（９）は前面を平面状として開口（５
Ａ）と略面一としており、背面は略半円形の曲面（９
Ａ）としている。突堤（１０）は突部（９）後方に離間
して、その前面を曲面（１０Ａ）としており、相対向す
る曲面（９Ａ）と（１０Ａ）間に案内溝（１１）を形成
している。

【００１１】図４には扉（７Ａ），（７Ｂ）が閉じた状
態の冷蔵庫（１）開口部の平断面図が示されている。扉
（７Ａ），（７Ｂ）は枠部材（１２Ａ），（１２Ｂ）と
それに係合される扉外板（１３Ａ），（１３Ｂ）から成
る外枠（１４Ａ），（１４Ｂ）と、枠部材（１２Ａ），
（１２Ｂ）の内フランジ（１６Ａ），（１６Ｂ）に周縁
の外向フランジ（１７Ａ），（１７Ｂ）を当接して成る
扉内板（１８Ａ），（１８Ｂ）と、外枠（１４Ａ），
（１４Ｂ）及び扉内板（１８Ａ），（１８Ｂ）間にそれ
ぞれ発泡充填された断熱材（Ｉ）とから構成されてい
る。扉内板（１８Ａ），（１８Ｂ）には内部に断熱材
（Ｉ）が充填されるそれぞれ左右一対の縦壁（１９
Ａ），（１９Ｂ）が形成され、又、枠部材（１２Ａ），
（１２Ｂ）端部の溝（２０Ａ），（２０Ｂ）には磁石内
蔵のガスケット（Ｇ）が取付けられ、そのヒレ（Ｆ）は
非枢支側の縦壁（１９Ａ），（１９Ｂ）にそれぞれ密接
する。ガスケット（Ｇ）は扉（７Ａ），（７Ｂ）の閉塞
時に断熱箱体（５）の開口（５Ａ）の外箱（２）前縁に
着磁して庫内（２１）をシールする。

【００１２】図１に扉（７Ａ）の裏面斜視図を示す。扉
（７Ａ）の裏面の非枢支側に位置するガスケット（Ｇ）
より内側の縦壁（１９Ａ）の外側には断面略矩形状の仕
切体（２５）が取付けられる。（２４）はヒンジ板であ
り、縦壁（１９Ａ）を貫通し、その内の断熱材（Ｉ）内
に埋設して固定され、仕切体（２５）はこのヒンジ板
（２４）の回動軸（３０）に回動自在に枢支されてい
る。仕切体（２５）は略開口（５Ａ）縁を上下に渡る長
さであって上下のガイド部材（１５），（１５）の案内
溝（１１），（１１）の間隔よりも少許短い寸法で上下
に延在しており、前面は平面として図１の如く鋼板（２
６）が取付けられている。更にその上下端には係合部と
しての突起（２８），（２８）が上下方向にそれぞれ突
出形成されている。又、（２９）はヒンジ（６Ａ）のシ
ャフトを挿入する孔である。ヒンジ板（２４）は仕切体
（２５）の扉（７Ａ）側の後隅部に上下二箇所形成した
切欠部（３１）より仕切体（２５）内に挿入されてそこ
に回動軸（３０）を位置せしめている。

【００１３】ここで、前記仕切体（２５）内には一端を
ヒンジ板（２４）に形成した係止片（５０）に固定さ
れ、他端を仕切体（２５）に形成した係止片（５２）に
固定されたトグルバネ（５１）が設けられている。

【００１４】前記トグルバネ（５１）は、その弾性力に
より図５に示す如く扉（７Ａ）縦壁（１９Ａ）の扉内板
（１８Ａ）に沿った初期状態と、この初期状態から回動
軸（３０）を支点に回動して図４に示す如く鋼板（２
６）が開口（５Ａ）と略面一となってガスケット（Ｇ）
に当接する状態との２つの状態に位置決定されるよう前
記仕切体（２５）を附勢している。

【００１５】即ち、図５の如く扉（７Ａ）が開いた状態
では仕切体（２５）が前述した扉内板（１８Ａ）に沿っ
た状態にて位置決定されている。

【００１６】次に扉（７Ａ）を閉じて行くと、やがて仕
切体（２５）の突起（２８）が案内溝（１１）内に侵入
して突堤（１０）の曲面（１０Ａ）に当接する。更に扉
（７Ａ）を閉じて行くと突起（２８）は曲面（１０Ａ）
を摺動し、それに伴い仕切体（２５）は回動軸（３０）
を中心にトグルバネ（５１）の弾性力（時計回り方向）
に抗して図４及び図５中反時計回りに回動され、ある点
を境に該バネの弾性力が今度は反時計回り方向に働き、
突起（２８）は案内溝（１１）の奥部に侵入して行く。
扉（７Ａ）の閉動作が終了すると、突起（２８）は案内
溝（１１）最奥部に位置し、この状態で仕切体（２５）
は図４の如くその前面の鋼板（２６）を開口（５Ａ）と
略面一とし、扉（７Ａ），（７Ｂ）のガスケット
（Ｇ），（Ｇ）の着磁面を構成して安定的に維持され、
これによって開口（５Ａ）は密閉されることになる。逆
に扉（７Ａ）を開ける場合は突起（２８）が案内溝（１
１）に沿って図４中時計回りに回動せられ、ある点を越
えるとトグルバネ（５１）の時計回り方向の弾性力が働
き、初期状態に復帰する。

【００１７】以上の動作は扉（７Ｂ）が開放されている
か、閉塞されているかに係わらず行なうことができる。

【００１８】また、図７は他の実施例を示し、仕切体
（２５）の内部に板バネ（６０）と、ヒンジ板（２４）
に一体形成したカム部（６１）を設け、前記板バネ（６
０）の一端を仕切体（２５）の内壁に固定する一方、他
端を自由端として前記カム部（６１）に弾性的に当接す
る構成としたものである。

【００１９】そして、前記板バネ（６０）とカム部（６
１）により、前記仕切体（２５）はカム部（６１）のあ
る点を境に扉内板（１８Ａ）に沿った状態と、開口（５
Ａ）と略面一となる状態に位置決定されることとなり、
図４及び図５に示した実施例と同様の作用効果を奏す
る。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、永久磁石
を使うことなく仕切体を第１扉の内面に沿った初期状態
とガスケットの当接状態との２つの状態にバネ装置で位
置決定することができ、しかも、前記バネ装置を仕切体
内に収容しているため、扉開成時の外観が向上すると共
に、前記バネ装置に付着した埃等が庫内に入ることもな
く、衛生的になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】扉の斜視図である。

【図２】断熱箱体の正面図である。

【図３】冷蔵庫の斜視図である。

【図４】仕切体部分の冷蔵庫の拡大横断面図である。

【図５】仕切体部分の扉の拡大横断面図である。

【図６】仕切体の縦断面図である。

【図７】他の実施例を示す仕切体部分の扉の拡大横断面
図である。

【符号の説明】

７Ａ，７Ｂ扉１８Ａ扉内板１９Ａ縦壁２４ヒンジ板２５仕切体５０，５２係止片５１トグルバネ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】開口を有した断熱箱体の前記開口を閉塞
するよう該開口両側に回動自在に枢支され、裏面周縁に
それぞれ前記開口に当接するガスケットを有した観音開
式の第１扉及び第２扉と、この両扉の非枢支側に位置す
る前記開口縁部に形成されるガイド部材と、前記第１扉
の非枢支部分において略前記開口縁に渡る長さで前記第
１扉の回動軸方向に延在して回動自在に支持され、前記
第１扉の閉動作にて前記ガイド部材により、前記第１扉
内面に沿った初期状態から回動させられて前面を前記開
口縁と略面一として前記ガスケットとの当接状態を形成
する仕切体と、この仕切体を前記初期状態から当接状態
との双方に附勢するバネ装置とを備え、このバネ装置は
前記仕切体内に内蔵されていることを特徴とする冷蔵庫
等の扉装置。