JP2583575B2 - 酸化物超電導線の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野] 本発明は、超電導マグネット用あるいは電力輸送線用
などとして応用開発が進められている酸化物超電導線の
製造方法に関する。
「従来の技術」 近年、常電導状態から超電導状態へ遷移する臨界温度
が液体窒素温度以上の値を示す酸化物系の超電導体が種
々発見されている。この種の酸化物超電導体として、例
えば、一般式A−B−Cu−O(ただしAはY,Sc,La,Ho,E
r等の周期律表III a族元素の1種以上を示し、BはBa,S
r,Ca等の周期律表II a族元素の1種以上を示す)で示さ
れるものが知られている。
そして従来、この種の酸化物超電導体を製造する方法
の一例として、前記III a族元素を含む粉末とII a族元
素を含む粉末と酸化銅粉末を混合して混合粉末を調製
し、この混合粉末を仮焼した後に所定の形状に圧粉成形
し、得られた圧粉成形体に熱処理を施し、各元素を固相
反応させて酸化物超電導体を生成させる方法が知られて
いる。
また、前記A−B−Cu−O系の超電導線を製造する方
法として、前記混合粉末を金属管に充填するか、あるい
は、混合粉末に熱処理を施して得た超電導前駆体粉末を
金属管に充填し、充填後にダイスなどを用いて金属管を
引抜加工して所望の直径の線材とし、次いでこの線材に
熱処理を施して線材内部で各元素を固相反応させ、線材
の芯線部分に酸化物超電導体を生成させる方法が知られ
ている。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、最近に至り、アメリカ合衆国、アーカンソ
ー大学のA.M.Hermannらが120K近傍から電気抵抗が低下
し、100K近傍で零抵抗を示すTl−Ca−Ba−Cu−O系の酸
化物超電導体を発見したことが明らかとなり、世界中で
追試実験が試みられている。
このTl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体は、Herm
annらがNATURE VOL.332 10 MARCH 1988などにおいて公
表した内容から明らかなように、 Tl2Ca1.5Ba1Cu3O8.5+X (Tc=103K)、 Tl2Ca2Ba1Cu3OX (Tc=106K)、 Tl2Ca2Ba2Cu3OX (Tc=102K)、 なる組成と臨界温度を示すものである。
従って従来の酸化物超電導体よりも更に臨界温度の高
いTl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体が発見された
わけであり、この系の酸化物超電導体を用いて酸化物超
電導線を製造する試みがなされている。
本発明は、前記背景に鑑みてなされたもので、Tl−Ca
−Ba−Cu−O系であって、高臨界電流密度を示し、臨界
温度も高い酸化物超電導線の製造方法の提供を目的とす
る。
「課題を解決するための手段」 本発明は、前記課題を解決するために、Tl−Ca−Ba−
Cu−O系の酸化物超電導体を具備する酸化物超電導線の
製造方法であって、前記酸化物超電導体または前記酸化
物超電導体を構成する元素を含有する出発物に加圧成形
処理を施して成形体を形成し、次いでこの成形体を酸素
存在雰囲気中で焼結するとともに、焼結後に金属シース
の内部に挿入して複合体を形成し、この複合体に縮径加
工を施して金属シースと芯線とからなる素線を形成し、
この後に酸素存在雰囲気中で熱処理を施すものである。
また、本発明は、前記の方法で複合体を鍛造加工する
とともに縮径加工することにより、臨界温度100K以上、
臨界電流密度5000A/cm2以上の酸化物系超電導線を得る
ものである。
次に本発明において、前記成形体に縮径加工を施すに
際し、テーパ面を有する複数のダイスをテーパ面どうし
を対向させてテーパ面間に先窄まり状の間隙を形成させ
て前記複合体の長さ方向に沿う複合体の移動空間まわり
に配置し、前記複数のダイスを相互に接近離間させて間
隙を拡げるか縮小する方向に相互に接近または離間自在
に設け、かつ、各ダイスを前記移動空間まわりに回転自
在に設けたロータリースウェージング装置を用い、この
ロータリースウェージング装置の間隙に前記移動空間に
沿って前記複合体を移動させて前記ダイスを複合体に打
ち付けて複合体を鍛造するとともに縮径加工して金属シ
ースと芯線とからなる素線を形成し、この後に酸素存在
雰囲気中で熱処理を施すこともできる。
「作用」 Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を具備するた
めに臨界温度が高い超電導線が得られる。また、酸素存
在雰囲気で焼結して酸素を含有させた焼結体を金属シー
スに挿入して縮径した後に更に酸素存在雰囲気で焼結す
るために、十分な量の酸素が供給されて酸化物超電導体
が生成し、臨界温度と臨界電流密度の優れた酸化物超電
導体が生成する。
以下にTl−Ca−Ba−Cu−O系などの第1図に示す酸化
物超電導線Wを製造する場合を例にとって本発明を詳細
に説明する。
本発明方法を実施してTl−Ca−Ba−Cu−O系などの酸
化物超電導線を製造するには、まず、出発物を調製す
る。この出発物としては、Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化
物超電導体の粉末、酸化物超電導体を構成する元素を含
む材料あるいはこれらの混合物などが用いられる。
酸化物超電導体を構成する元素を含む材料としては、
周期律表III b族元素を含む粉末と周期律表II a族元素
を含む粉末と酸化銅粉末などからなる混合粉末あるいは
この混合粉末を仮焼した粉末、または、前記混合粉末と
仮焼粉末の混合粉末などが用いられる。ここで用いられ
る周期律表II a族元素粉末としては、Ca,Baなどの各元
素の炭酸塩粉末、酸化物粉末、塩化物粉末、硫化物粉
末、フッ化物粉末などの化合物粉末あるいは合金粉末な
どである。また、周期律表III b族元素粉末としては、T
lの酸化物粉末、炭酸塩粉末、塩化物粉末、硫化物粉
末、フッ化物粉末などの化合物粉末あるいは合金粉末な
どが用いられる。更に、酸化銅粉末としては、CuO,Cu
2O,Cu3O2,Cu4O3などが用いられる。なお、前記Tl、Ca、
Baと、Cuの複合酸化物粉末などを用いることも自由であ
る。なおまた、Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体
を製造する場合、出発物として用いる混合粉末中の各元
素の比率は、Tl:Ca:Ba:Cu:O=2:2:2:3、Tl:Ca:Ba:Cu:O
=2:2:1:3あるいはTl:Ca:Ba:Cu:O=2:1:2:2、Tl:Ca:Ba:
Cu:O=1:3:1:3などが好ましい。
ところで前記混合粉末を調製するには、通常、前述の
粉末法が用いられるが、この方法に限定されるものでは
なく、各元素を含む水溶液から塩として共沈させ、その
沈澱物を乾燥させて粉末状の混合粉末として得る共沈法
を適用させることも自由である。また、前記必要な元素
のアルコキシド化合物、オキシケトン化合物、シクロペ
ンタジエニル化合物などの塩を所定の比率で混合して混
合液とし、この混合液をゾル状にするとともに、このゾ
ル状の物質を加熱してゲル化し、このゲルを更に加熱し
て固相とした上で粉砕して混合粉末を得るゾルゲル法を
適用しても良い。
次に前記混合粉末を大気中において、500〜1000℃の
温度で1〜100時間加熱して仮焼する。この仮焼処理に
よって混合粉末中の水分や炭酸基を飛ばして除去するこ
とができる。なお仮焼処理は純酸素雰囲気中で行うこと
がより好ましい。
仮焼処理が終了したならば、仮焼物を更に粉砕して焼
結し粉砕する処理を複数回繰り返して粒径を揃え、ラバ
ープレス法などの圧粉法により圧粉して棒状の成形体を
得る。ここで行う粉砕物の圧粉法は、ラバープレス法に
限るものではなく、粉砕物を所望の圧密度の圧粉成形体
に加圧成形できる方法であれば、いかなる方法でも使用
可能である。そして、成形圧力は、仮焼物の種類、目的
の圧密度などに応じて定められるが、通常は0.5〜10t/c
m2程度の範囲で定められる。
次いで前記成形体を大気中などの酸素存在雰囲気中に
おいて、より好ましくは、酸素ガス雰囲気中において、
870〜900℃に0.1〜数10時間加熱するとともに加熱後に
冷却する中間熱処理を行って棒状の中間焼結体を得る。
この中間焼結処理により成形体の内部で固相反応がなさ
れてTl−Ca−Ba−Cu−O系などの酸化物超電導体が生成
する。
次に前述のように製造された中間焼結体1を第2図に
示す金属製の管体2に挿入して複合体3を作成する。前
記管体2は、Cu、Ag、Alあるいはこれらの合金、または
ステンレスなどの金属材料から形成されている。なお、
管体2の構成材料は縮径加工可能なものであれば金属材
料に限らないが、後に行う熱処理時に中間焼結体1から
酸素を奪わないような非酸化性の材料であって酸素を透
過する能力が高い材料を選択する必要がある。従ってAg
などの貴金属あるいは貴金属を含有する合金などを用い
ることが好ましく、管体の内周面に非酸化性の材料から
なる被覆層を形成したものを用いても差し支えない。
次に第2図に示すロータリースウェージング装置Rに
よって前記複合体3に縮径加工を施す。このロータリー
スウェージング装置Rは、図示略の駆動装置によって移
動自在に設けられた複数のダイス6を備えてなるもので
ある。これらダイス6は、棒状の複合体3をその長さ方
向に移動させる際の移動空間の周囲に、この移動空間を
囲むように設けられたもので、前記移動空間と直角な方
向(第2図に示す矢印a方向)に移動自在に、かつ、移
動空間の周回り(第2図に示す矢印b方向)に回転自在
に保持されている。また、各ダイス6の内面には、前記
複合体3を縮径加工するためのテーパ面6aが形成されて
いて、各ダイス6のテーパ面6aで囲む間隙が先窄まり状
となるようになっている。
前記複合体3を縮径するには、前記ロータリースウェ
ージング装置Rを作動させるとともに、第2図に示すよ
うに複合体3の一端をダイス6…の間の間隙に押し込
む。ここで前記ダイス6…は第2図の矢印a方向に所定
間隔往復移動しつつ回転しているために、複合体3は一
端側から順次鍛造しつつ縮径されて第2図に示す線径ま
で縮径され、芯線13aと金属シース13bとからなる素線13
が得られる。
この縮径加工においては、回転しつつ往復運動する複
数のダイス6によって複合体3を鍛造しつつ縮径するた
めに、縮径加工中の複合体3に断線を起こすことなく大
きな加工率で縮径加工することができ、理論密度の80%
以上の高い圧密度の芯線13aを得ることができる。な
お、複合体3を縮径する装置は第2図に示すロータリー
スウェージング装置に限るものではなく、その他の縮径
加工装置を用いても差し支えない。
前記のように複合体3を所望の線径(例えば直径1.0m
m)まで縮径したならば、縮径後の素線13を酸素ガス雰
囲気中において、870〜900℃で0.1〜数10時間程度加熱
した後に冷却する熱処理を施す。
前述の熱処理により、上記芯線13aの各構成元素どう
しが互いに十分に固相反応を起こすとともに、雰囲気中
の酸素が素線13の全体からその内部に拡散される。ま
た、前記素線13を形成するために用いた予備焼結物は、
純酸素雰囲気において予備焼結された場合にその内部に
十分な量の酸素が供給され、しかもロータリースウェー
ジング装置Rによって理論密度の80%以上の高い圧密度
に圧密されているために、熱処理時に十分な酸素のもと
で固相反応が活発になされて効率良く酸化物超電導体が
生成される。
従って上記芯線13aには、その全長に亙って高い臨界
電流密度を示すTl−Ca−Ba−Cu−O系などの超電導体が
生成され、10000A/cm2以上の良好な臨界電流密度を示
し、100Kを超える臨界温度を示す酸化物系の超電導線W
が得られる。なお、この酸化物超電導線Wは、ロータリ
ースウェージング装置Rにより圧密され気孔が少なく、
焼結後の圧密度は90%以上に達するために、機械強度も
高く、曲げに強い構造となっている。このため前記超電
導線Wは長尺のものをロール巻きした状態で保存してお
くことができる。
なお、Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導線Wを製
造した場合などにおいては、酸化物超電導線Wの外周面
に第1図に示すような被覆層5を形成し、毒性の強いTl
が外部に影響を及ぼさないようにすることが好ましい。
この被覆層5の構成材料は、Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸
化物超電導体と反応性の低いものであることが好まし
く、貴金属やセラミック、あるいは、テトラフルオロエ
チレンなどの樹脂、更には、アモルファスカーボンなど
を用いても差し支えない。
このように被覆層5を形成するならば、酸化物超電導
体に対する外部からの不要元素の侵入を阻止することが
でき、酸化物超電導体の内部から元素が逸脱することを
阻止できるために、製造時の超電導特性を長い期間にわ
たり維持することができる。
「実施例1」 BaCO3粉末とCuO粉末を2:3の割合で混合し、大気中に
おいて880℃で12時間仮焼してBa2Cu3O5なる組成の仮焼
粉末を得るとともに、この仮焼粉末を更に粉砕した後
に、Tl2O3粉末およびCaO粉末と混合した。この混合の際
には、(仮焼粉末):(Tl2O3粉末):(CaO粉末)=1:
2:1の割合になるように混合して混合粉末を得た。続い
て混合粉末を圧粉成形した後に酸素ガス中において880
℃で1時間加熱し、次いで200℃/時間の割合で徐冷す
る熱処理を施し、Tl2Ca2Ba2Cu3OXなる組成の酸化物超電
導体を生成させて中間焼結体を得た。
次いで中間焼結体を外径10mm、肉厚1.5mmのAg製のパ
イプに挿入し、ロータリースウェージング装置を用いて
直径1.0mmになるまで縮径して素線を得た。次いでこの
素線を希硝酸に浸漬してAgシースを溶解除去し、内部の
芯線を露出させ、この芯線を流速2/分の酸素ガス気
流中において880℃で30分加熱した後に200℃/時間の割
合で徐冷する熱処理を施し、Tl2Ca2Ba2Cu3OXなる組成の
酸化物超電導体を具備する酸化物超電導線を得た。この
酸化物超電導線は、Tc=118K(オフセット)、130K(オ
ンセット)、Jc=5×103A/cm2(無磁場中、77Kにおい
て)を示した。
「実施例2」 BaCO3粉末とCuO粉末を1:3の割合で混合し、880℃で10
時間仮焼してBa1Cu3O4なる組成の仮焼粉末を得た。次に
この仮焼粉末を粉砕し、Tl2O3粉末およびCaO粉末と混合
し、酸素ガスを満たした1気圧の密閉加熱炉の内部にお
いて870℃で2時間加熱する熱処理を施して中間焼結体
を得た。次いで中間焼結体をAg製のパイプに挿入し、圧
延機によって厚さ0.1mmのテープ状に加工する縮径加工
を行って素線を得た。次いでこの素線を酸素ガスを満た
した1気圧の密閉加熱炉の内部において870℃で20分加
熱した後に冷却する熱処理を行い、Tl2Ca2Ba1Cu3OXなる
組成の酸化物超電導体を具備する酸化物超電導線を得
た。この酸化物超電導線は、 Tc=110K(オフセット)、125K(オンセット) Jc=7×103A/cm2(無磁場中、77Kにおいて) を示した。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、Tl−Ca−Ba−Cu−O系
の酸化物超電導体を具備するために100K以上の高臨界温
度を示す酸化物超電導線が得られる。また、成形体に酸
素を供給しつつ焼結した後に更に縮径加工を行い、更に
十分な酸素を供給しながら焼結するので、臨界温度と臨
界電流密度の優れた酸化物超電導体を有する酸化物超電
導線を製造することができる。また、複合体を鍛造加工
と縮径加工することで、芯線を十分に高密度に圧密でき
るので、この圧密度の高いものを酸素存在雰囲気中で熱
処理することで臨界温度と臨界電流密度の高いTl−Ca−
Ba−Cu−O系の超電導線を得ることができる。
更にまた、Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体の
粉末または出発物の成形体を金属シースに充填してから
ロータリースウェージング装置により鍛造しつつ縮径加
工することで、高い圧密度の芯線を得ることができ、こ
の圧密度の高いものを酸素存在雰囲気中で熱処理するこ
とで、酸素の供給を十分に行って臨界電流密度の高い、
臨界温度の高いTl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体
を有する酸化物超電導線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施して製造された酸化物超電導
線の一例を示す断面図、第2図はロータリースウェージ
ング装置で縮径加工を実施している状態を示す断面図で
ある。 W……酸化物超電導線、 R……ロータリースウェージング装置、 1……圧密体、2……パイプ、3……複合体、 6……ダイス、13……素線、13a……芯線、 13b……金属シース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池野 義光 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−163914(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を
    具備する酸化物超電導線の製造方法であって、 前記酸化物超電導体または前記酸化物超電導体を構成す
    る元素を含有する出発物に加圧成形処理を施して成形体
    を形成し、次いでこの成形体を酸素存在雰囲気中で焼結
    するとともに、焼結後に金属シースの内部に挿入して複
    合体を形成し、この複合体に縮径加工を施して金属シー
    スと芯線とからなる素線を形成し、この後に酸素存在雰
    囲気中で熱処理を施すことを特徴とする酸化物超電導線
    の製造方法。
  2. 【請求項2】Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を
    具備する酸化物超電導線の製造方法であって、 前記酸化物超電導体または前記酸化物超電導体を構成す
    る元素を含有する出発物に加圧成形処理を施して成形体
    を形成し、次いでこの成形体を酸素存在雰囲気中で焼結
    するとともに、焼結後に金属シースの内部に挿入して複
    合体を形成し、この複合体に鍛造加工と縮径加工を施し
    て金属シースと芯線とからなる素線を形成し、この後に
    酸素存在雰囲気中で熱処理を施すことにより、臨界温度
    100K以上、臨界電流密度5000A/cm2以上の酸化物超電導
    線を得ることを特徴とする酸化物超電導線の製造方法。
  3. 【請求項3】Tl−Ca−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を
    具備する酸化物超電導線の製造方法であって、 前記酸化物超電導体または前記酸化物超電導体を構成す
    る元素を含有する出発物に加圧成形処理を施して成形体
    を形成し、次いでこの成形体を酸素存在雰囲気中で焼結
    するとともに、焼結後に金属シースの内部に挿入して複
    合体を形成し、次いで、テーパ面を有する複数のダイス
    をテーパ面どうしを対向させてテーパ面間に先窄まり状
    の間隙を形成させて前記複合体の長さ方向に沿う複合体
    の移動空間まわりに配置し、前記複数のダイスを相互に
    接近離間させて間隙を拡げるか縮小する方向に相互に接
    近または離間自在に設け、かつ、各ダイスを前記移動空
    間まわりに回転自在に設けたロータリースウェージング
    装置を用い、このロータリースウェージング装置の間隙
    に前記移動空間に沿って前記複合体を移動させて前記ダ
    イスを複合体に打ち付けて複合体を鍛造するとともに縮
    径加工して金属シースと芯線とからなる素線を形成し、
    この後に酸素存在雰囲気中で熱処理を施すことを特徴と
    する酸化物超電導線の製造方法。
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