JP2583215B2 - X線による被測定物の組成分析方法 - Google Patents
X線による被測定物の組成分析方法Info
- Publication number
- JP2583215B2 JP2583215B2 JP61043735A JP4373586A JP2583215B2 JP 2583215 B2 JP2583215 B2 JP 2583215B2 JP 61043735 A JP61043735 A JP 61043735A JP 4373586 A JP4373586 A JP 4373586A JP 2583215 B2 JP2583215 B2 JP 2583215B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- measured
- rays
- dut
- monochromatic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 『産業上の利用分野』 本発明は軸対称で回転している被測定物(回転対称
物)の組成をX線により非破壊的に分析する方法に関す
る。
物)の組成をX線により非破壊的に分析する方法に関す
る。
『従来の技術』 不透明な物体の組成濃度、組成分布等を放射線照射に
より非破壊的に測定するとき、その線源としてアイソト
ープ(Ga、Ir、Co)などのγ線、あるいはX線を用い、
放射線照射系から出射した放射線を被測定物に照射し、
その透過線の強度を検出系で測定解析するようにしてい
る。
より非破壊的に測定するとき、その線源としてアイソト
ープ(Ga、Ir、Co)などのγ線、あるいはX線を用い、
放射線照射系から出射した放射線を被測定物に照射し、
その透過線の強度を検出系で測定解析するようにしてい
る。
ところで、アイソトープによる非破壊的測定法の場
合、アイソトープの入手が困難であること、その強度が
弱いかまたは強すぎること、さらに半減期が短いこと等
々の理由により工業化がむずかしいとされており、その
ため、X線を用いる方法が普及している。
合、アイソトープの入手が困難であること、その強度が
弱いかまたは強すぎること、さらに半減期が短いこと等
々の理由により工業化がむずかしいとされており、その
ため、X線を用いる方法が普及している。
X線には白色X線、単色X線があり、例えば被測定物
が二つの元素からなる場合、通常、X線照射系と被測定
物とを相対移動させるスキャンニングにより白色X線ま
たは単色X線を被測定物に照射し、二以上の特定波長ま
たはエネルギに関する透過線強度をその検出系により求
めた後、その測定データをもとにした多層分割法、アー
ベル変換法等の計算法により被測定物の組成分布を求め
ている。
が二つの元素からなる場合、通常、X線照射系と被測定
物とを相対移動させるスキャンニングにより白色X線ま
たは単色X線を被測定物に照射し、二以上の特定波長ま
たはエネルギに関する透過線強度をその検出系により求
めた後、その測定データをもとにした多層分割法、アー
ベル変換法等の計算法により被測定物の組成分布を求め
ている。
この際、X線源の電圧は60kv以上、その強度はX線源
の電流換算値で10mA以上がよいとされており、この電流
値が低いとX線量が小さくなり、測定に時間がかかる。
の電流換算値で10mA以上がよいとされており、この電流
値が低いとX線量が小さくなり、測定に時間がかかる。
X線の波長λ(Å)は、X線源にかける管電圧kvをV
としたとき、λ=12.4/Vである。
としたとき、λ=12.4/Vである。
透過線の強度は、数十秒程度の時間で測定するのがよ
く、この際の時間が長いほど測定精度が高まるとされて
いる。
く、この際の時間が長いほど測定精度が高まるとされて
いる。
『発明が解決しようとする問題点』 上述した方法の場合、被測定物に単色X線のみを照射
すればよいが、単色X線を出射するX線源にはエネルギ
70keV以下のものが多いため被測定物の透過強度が小さ
く、透過強度の小さい単色X線により、例えば二種以上
の組成からなる被測定物を測定する場合は所望の測定分
析に時間がかかりすぎる。
すればよいが、単色X線を出射するX線源にはエネルギ
70keV以下のものが多いため被測定物の透過強度が小さ
く、透過強度の小さい単色X線により、例えば二種以上
の組成からなる被測定物を測定する場合は所望の測定分
析に時間がかかりすぎる。
他の問題点として、X線走査時にその線源を移動させ
る場合は移動設備が大がかりとなり、線源の不安定も生
じる。
る場合は移動設備が大がかりとなり、線源の不安定も生
じる。
これに対処すべく被測定物を移動させるとき、回折手
段により白色X線から二種以上の単色X線を取り出し、
これを被測定物へ照射することが考えられるが、この場
合も各単色X線の光軸が一致しないことにより測定時間
が長くなる。
段により白色X線から二種以上の単色X線を取り出し、
これを被測定物へ照射することが考えられるが、この場
合も各単色X線の光軸が一致しないことにより測定時間
が長くなる。
その他、製造ライン上の被測定物をオンラインにより
測定しようとしても、X線走査のための被測定物移動が
できないので、前記のごときオフラインによるシステム
しか採用できず、かかるオフラインシステムではリアル
タイムで被測定物の組成を分析することができない。
測定しようとしても、X線走査のための被測定物移動が
できないので、前記のごときオフラインによるシステム
しか採用できず、かかるオフラインシステムではリアル
タイムで被測定物の組成を分析することができない。
本発明は上記の問題点に鑑み、軸対称で回転している
被測定物の組成をX線により非破壊的に分析するとき、
X線走査のためにX線源、X線検出器、光学系等を移動
させることなく、オンラインにて当該被測定物の組成が
分析できる方法を提供しようとするものである。
被測定物の組成をX線により非破壊的に分析するとき、
X線走査のためにX線源、X線検出器、光学系等を移動
させることなく、オンラインにて当該被測定物の組成が
分析できる方法を提供しようとするものである。
『問題点を解決するための手段』 本発明は所期の目的を達成するために、軸対称で回転
している被測定物の組成を、X線により非破壊的に分析
する方法において、複数の白色X線をX線源から被測定
物の一断面に向けて放射状に照射し、被測定物の一断面
を透過した後の透過X線を複数の単結晶に当てることに
より、垂直レベルがほぼ同じで水平方向にのみ相対的な
広がりをもつ二種以上の単色X線に分光し、該各単色X
線の線量をX線検出器により測定することを特徴とす
る。
している被測定物の組成を、X線により非破壊的に分析
する方法において、複数の白色X線をX線源から被測定
物の一断面に向けて放射状に照射し、被測定物の一断面
を透過した後の透過X線を複数の単結晶に当てることに
より、垂直レベルがほぼ同じで水平方向にのみ相対的な
広がりをもつ二種以上の単色X線に分光し、該各単色X
線の線量をX線検出器により測定することを特徴とす
る。
『実施例』 以下本発明方法の実施例につき、図面を参照して説明
する。
する。
第1図は本発明方法の原理を解説するための参考図で
ある。
ある。
第1図において、X線源1はW方向に回転している被
測定物(軸対称の回転物)2に向け、所定のX線を照射
すべく配置されている。
測定物(軸対称の回転物)2に向け、所定のX線を照射
すべく配置されている。
X線源1から出射された白色X線ビームは、被測定物
2の前側に配置されたコリメータ3を介して分光され、
被測定物2に照射される。
2の前側に配置されたコリメータ3を介して分光され、
被測定物2に照射される。
分光された白色X線ビームの一つは、X線源1から被
測定物2の中心を通るX線aになり、他の一つは、その
X線aの挟角をαとするX線bになる。
測定物2の中心を通るX線aになり、他の一つは、その
X線aの挟角をαとするX線bになる。
かくして分光された白色X線ビームは被測定物2を透
過するが、その被測定物2の後側には上記X線a、bの
光軸に合わせてコリメータ4が配置されている。
過するが、その被測定物2の後側には上記X線a、bの
光軸に合わせてコリメータ4が配置されている。
このコリメータ4は、被測定物2からの散乱X線等に
よるノイズの影響を防止するため備えられたものであ
る。
よるノイズの影響を防止するため備えられたものであ
る。
上記透過後のX線a、bは、二つの単結晶5a、5bによ
り回折されて低エネルギELの単色X線、高エネルギEHの
単色X線のごとく二種以上の単色X線に分光され、これ
らエネルギEL、EHのX線量が二つのX線検出器6a、6bを
介して測定される。
り回折されて低エネルギELの単色X線、高エネルギEHの
単色X線のごとく二種以上の単色X線に分光され、これ
らエネルギEL、EHのX線量が二つのX線検出器6a、6bを
介して測定される。
この際のエネルギEは次式により求まる。
θ:単結晶の回析角度、d:格子定数、 c:光速、h:プランク定数、n:整数。
なお、上記式におけるnは、通常、n=1を考えれば
十分である。
十分である。
前述した第1図のX線bは、被測定物2の中心(回転
軸心)から距離d=Lsinαをおいて当該被測定物2を透
過する。
軸心)から距離d=Lsinαをおいて当該被測定物2を透
過する。
したがって、第1図のαを変えながら、被測定物2に
X線を照射すれば、第2図のごとくX線を照射している
ことと等価になる。
X線を照射すれば、第2図のごとくX線を照射している
ことと等価になる。
かかる原理に基づき、本発明方法では、第3図のよう
にα1,α2,α3・・・・をあらかじめコリメータ3、4
により設定しておき、X線源1→コリメータ3→被測定
物2→コリメータ4→単結晶5a、5b→X線検出器6a、6b
にわたるX線照射とその透過X線量の検出とを行なう。
にα1,α2,α3・・・・をあらかじめコリメータ3、4
により設定しておき、X線源1→コリメータ3→被測定
物2→コリメータ4→単結晶5a、5b→X線検出器6a、6b
にわたるX線照射とその透過X線量の検出とを行なう。
かくて、被測定物2の二組成に関する一次測定データ
(エネルギEL、EH)が第4図のごとく得られ、その測定
データを線検出器6a、6bに接続されたマルチチャンネル
型波高分析器(図示せず)にて分析し、さらに多層分割
法等に基づく電子計算機にて解読すれば、被測定物2の
組成が判明することとなる。
(エネルギEL、EH)が第4図のごとく得られ、その測定
データを線検出器6a、6bに接続されたマルチチャンネル
型波高分析器(図示せず)にて分析し、さらに多層分割
法等に基づく電子計算機にて解読すれば、被測定物2の
組成が判明することとなる。
なお、被測定物12の組成が三以上の場合、その組成数
に対応したエネルギ数を使用すればよい。
に対応したエネルギ数を使用すればよい。
本発明方法の具体例として、VAD法により製造中の光
ファイバ用多孔質母材をオンラインで測定し、その母材
軸方向の組成分布が均一となるよう、母材製造系統をフ
ィードバック制御した。
ファイバ用多孔質母材をオンラインで測定し、その母材
軸方向の組成分布が均一となるよう、母材製造系統をフ
ィードバック制御した。
この際の多孔質母材はSiO2を主成分とし、GeO2をドー
プ成分とするGI型であり、その母材回転数は30r.p.mと
した。
プ成分とするGI型であり、その母材回転数は30r.p.mと
した。
一方、X線源としてはタングステンをターゲットとす
るX線管球を用い、X線ビームは10本以上とし、X線検
出器としてはシンチレーション管を用いた。
るX線管球を用い、X線ビームは10本以上とし、X線検
出器としてはシンチレーション管を用いた。
この具体例におけるオンライン測定時、X線源、X線
検出器、およびコリメータ、単結晶等の光学系を移動さ
せることなく、母材に対するX線走査が行なえた。
検出器、およびコリメータ、単結晶等の光学系を移動さ
せることなく、母材に対するX線走査が行なえた。
『発明の効果』 本発明方法によるときは、軸対称で回転している被測
定物を測定対象としてこれの組成をX線により非破壊分
析するときに、複数の白色X線をX線源から被測定物の
一断面に向けて放射状に照射し、被測定物の一断面を透
過した後の透過X線を複数の単結晶に当てることによ
り、垂直レベルがほぼ同じで水平方向にのみ相対的な広
がりをもつ二種以上の単色X線に分光し、該各単色X線
の線量をX線検出器により測定するから、軸対称の回転
物を被測定物とするオンライン組成分析が、X線源、X
線検出器、光学系などを移動させることなく行なえ、ま
た、複数の単結晶を同一平面内に配置する方法であるか
ら、少ない数量の単結晶にて被測定物の組成を簡易に分
析することができる。
定物を測定対象としてこれの組成をX線により非破壊分
析するときに、複数の白色X線をX線源から被測定物の
一断面に向けて放射状に照射し、被測定物の一断面を透
過した後の透過X線を複数の単結晶に当てることによ
り、垂直レベルがほぼ同じで水平方向にのみ相対的な広
がりをもつ二種以上の単色X線に分光し、該各単色X線
の線量をX線検出器により測定するから、軸対称の回転
物を被測定物とするオンライン組成分析が、X線源、X
線検出器、光学系などを移動させることなく行なえ、ま
た、複数の単結晶を同一平面内に配置する方法であるか
ら、少ない数量の単結晶にて被測定物の組成を簡易に分
析することができる。
第1図は本発明方法の原理を示した説明図、第2図は本
発明方法において等価となるX線走査状況を略示した説
明図、第3図は本発明方法の一実施例を略示した説明
図、第4図はX線エネルギの説明図である。 1……X線源 2……被測定物 3、4……コリメータ 5a、5b……単結晶 6a、6b……X線検出器
発明方法において等価となるX線走査状況を略示した説
明図、第3図は本発明方法の一実施例を略示した説明
図、第4図はX線エネルギの説明図である。 1……X線源 2……被測定物 3、4……コリメータ 5a、5b……単結晶 6a、6b……X線検出器
Claims (1)
- 【請求項1】軸対称で回転している被測定物の組成を、
X線により非破壊的に分析する方法において、複数の白
色X線をX線源から被測定物の一断面に向けて放射状に
照射し、被測定物の一断面を透過した後の透過X線を複
数の単結晶に当てることにより、垂直レベルがほぼ同じ
で水平方向にのみ相対的な広がりをもつ二種以上の単色
X線に分光し、該各単色X線の線量をX線検出器により
測定することを特徴とするX線による被測定物の組成分
析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61043735A JP2583215B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | X線による被測定物の組成分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61043735A JP2583215B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | X線による被測定物の組成分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62201340A JPS62201340A (ja) | 1987-09-05 |
JP2583215B2 true JP2583215B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=12672038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61043735A Expired - Lifetime JP2583215B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | X線による被測定物の組成分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583215B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61240148A (ja) * | 1985-04-17 | 1986-10-25 | Furukawa Electric Co Ltd:The | X線による被測定物の組成分析方法 |
-
1986
- 1986-02-28 JP JP61043735A patent/JP2583215B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61240148A (ja) * | 1985-04-17 | 1986-10-25 | Furukawa Electric Co Ltd:The | X線による被測定物の組成分析方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62201340A (ja) | 1987-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6359964B1 (en) | X-ray analysis apparatus including a parabolic X-ray mirror and a crystal monochromator | |
JP2010032341A (ja) | X線分析装置 | |
JP2583215B2 (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
CA2093347A1 (en) | Imaging method for defining the structure of objects | |
JP2599368B2 (ja) | X線による被測定物の非破壊測定方法 | |
JPS61167848A (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
JPH0721469B2 (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
JPH0643972B2 (ja) | X線による被測定物の非破壊測定方法 | |
JPH071241B2 (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
JP2599360B2 (ja) | X線による被測定物の非破壊測定方法 | |
EP0959344B1 (de) | Verfahren und Baugruppe zur Durchführung von Durchstrahlungsprüfungen an Werkstoffeinheiten | |
JP2727691B2 (ja) | X線吸収端微細構造分析装置 | |
JPS61167846A (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
Mantouvalou | Quantitative 3D Micro X-ray fluorescence spectroscopy | |
Chwaszczewska et al. | Application of semiconductor detectors in crystal structure investigations | |
JPS61240147A (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
JPH0455743A (ja) | エックス線検査装置 | |
RU2098800C1 (ru) | Устройство для гамма-стереоскопии | |
JPS6073445A (ja) | 螢光x線分析装置 | |
JPS61167847A (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
US20030068007A1 (en) | Measurement of lateral yarn density distribution | |
JPS6239747A (ja) | X線による被測定物の組成分析方法 | |
SU911265A1 (ru) | Устройство дл рентгенофлуоресцентного анализа | |
SU1257484A1 (ru) | Способ определени рассеивающей способности вещества | |
SU1224689A1 (ru) | Устройство дл рентгенофлуоресцентного анализа состава вещеста |