JP2727691B2 - X線吸収端微細構造分析装置 - Google Patents
X線吸収端微細構造分析装置Info
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- JP2727691B2 JP2727691B2 JP1269304A JP26930489A JP2727691B2 JP 2727691 B2 JP2727691 B2 JP 2727691B2 JP 1269304 A JP1269304 A JP 1269304A JP 26930489 A JP26930489 A JP 26930489A JP 2727691 B2 JP2727691 B2 JP 2727691B2
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- rays
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は広域X線吸収端微細構造(EXAFS)分析装置
に関する。
に関する。
(従来の技術) EXAFS分析は非晶質,液体,気体,各種高分子物質の
ような結晶性の低い物質の原子スケールでの局所構造を
解明するのに有力な方法で、試料のX線吸収端付近に現
われるX線吸収係数の波長方向の微細複雑な変化を検出
して、この吸収係数の変化を解析するものである。
ような結晶性の低い物質の原子スケールでの局所構造を
解明するのに有力な方法で、試料のX線吸収端付近に現
われるX線吸収係数の波長方向の微細複雑な変化を検出
して、この吸収係数の変化を解析するものである。
このようにX線吸収端付近で波長を変えながらX線の
吸収の微小変化を検出するものであるから、照射X線の
変動に対して充分な補償を行わないと、正確な分析はで
きない。このため照射X線の変化をモニタする必要があ
り、従来のEXAFS分析装置では第2図に示すような構成
が用いられていた。
吸収の微小変化を検出するものであるから、照射X線の
変動に対して充分な補償を行わないと、正確な分析はで
きない。このため照射X線の変化をモニタする必要があ
り、従来のEXAFS分析装置では第2図に示すような構成
が用いられていた。
第2図aの構成は励起X線を分光結晶Cで分光し、単
色化したX線を試料Sに照射する配置で、試料の前後に
X線検出器D1,D2を置いて、前側の検出器D1で照射X線
のモニタを行い、D1を透過したX線を試料Sに入射さ
せ、試料透過X線をD2で検出するようになっている。こ
の構成では試料を照射するX線のモニタは試料透過X線
の測定と同時に連続的に行い得るが、試料に照射される
X線は前側の検出器D1を透過して来たものであるから、
検出器D1を構成している物質中を透過する際散乱を受
け、連続X線を生じ、試料を完全な単色X線で照射した
ことにならないため、吸収端付近の吸収係数の波長特性
測定に誤差が生じる。第2図bの構成はX線源GからX
線検出器Dに至るX線の光路上に試料Sを出入させるこ
とにより、時分割的に試料透過X線と、試料照射X線と
を測定するものであり、前述した構成におけるように試
料入射前のX線を物質中を透過させると云うようなこと
はしていないので、完全な単色X線についての吸収測定
が行われるが、照射X線のモニタが吸収測定と同時に行
われないから、X線源の変動に対する補償がX線源の変
動に追従し切れず、測定誤差の原因となる。
色化したX線を試料Sに照射する配置で、試料の前後に
X線検出器D1,D2を置いて、前側の検出器D1で照射X線
のモニタを行い、D1を透過したX線を試料Sに入射さ
せ、試料透過X線をD2で検出するようになっている。こ
の構成では試料を照射するX線のモニタは試料透過X線
の測定と同時に連続的に行い得るが、試料に照射される
X線は前側の検出器D1を透過して来たものであるから、
検出器D1を構成している物質中を透過する際散乱を受
け、連続X線を生じ、試料を完全な単色X線で照射した
ことにならないため、吸収端付近の吸収係数の波長特性
測定に誤差が生じる。第2図bの構成はX線源GからX
線検出器Dに至るX線の光路上に試料Sを出入させるこ
とにより、時分割的に試料透過X線と、試料照射X線と
を測定するものであり、前述した構成におけるように試
料入射前のX線を物質中を透過させると云うようなこと
はしていないので、完全な単色X線についての吸収測定
が行われるが、照射X線のモニタが吸収測定と同時に行
われないから、X線源の変動に対する補償がX線源の変
動に追従し切れず、測定誤差の原因となる。
(発明が解決しようとする課題) EXAFS分析装置で試料照射X線のモニタを試料による
X線吸収と同時にかつ連続X線の発生等の影響を伴わな
いで行い得るようにしようとするものである。
X線吸収と同時にかつ連続X線の発生等の影響を伴わな
いで行い得るようにしようとするものである。
(課題を解決するための手段) X線源から放射されるX線を分光した後試料前側のモ
ニタ用X線検出器を通して試料に入射させ、試料透過X
線を再度分光素子により分光して、吸収測定用のX線検
出器に入射させるようにした。
ニタ用X線検出器を通して試料に入射させ、試料透過X
線を再度分光素子により分光して、吸収測定用のX線検
出器に入射させるようにした。
(作用) 試料の前側にモニタ用X線検出器が置かれているの
で、試料照射用X線のモニタは吸収測定と同時に行われ
る。このとき試料を照射するX線は一旦分光されて単色
化されているがモニタ用のX線検出器を透過する際連続
X線が発生し混入する。しかしX線吸収を測定するの
に、試料透過X線を再度分光して前段の分光手段と同じ
波長のX線のみを取出し検出することで、連続X線の影
響が除かれる。
で、試料照射用X線のモニタは吸収測定と同時に行われ
る。このとき試料を照射するX線は一旦分光されて単色
化されているがモニタ用のX線検出器を透過する際連続
X線が発生し混入する。しかしX線吸収を測定するの
に、試料透過X線を再度分光して前段の分光手段と同じ
波長のX線のみを取出し検出することで、連続X線の影
響が除かれる。
(実施例) 第1図に本発明の一実施例を示す。図において、1は
X線源、2は第1の分光結晶で、Lは分光結晶2で分光
された単色X線の光路であり、この単色X線が入射する
ように第2の分光結晶3が配置され、単色X線の光路L
上に試料Sが置かれ、その前側にモニタ用X線検出器4
が配置される。分光結晶2,3は連動して同じ波長のX線
を反射するように駆動される。第2の分光結晶3で反射
されたX線が試料透過X線検出器5により検出される。
X線源、2は第1の分光結晶で、Lは分光結晶2で分光
された単色X線の光路であり、この単色X線が入射する
ように第2の分光結晶3が配置され、単色X線の光路L
上に試料Sが置かれ、その前側にモニタ用X線検出器4
が配置される。分光結晶2,3は連動して同じ波長のX線
を反射するように駆動される。第2の分光結晶3で反射
されたX線が試料透過X線検出器5により検出される。
第1図において、第1の分光結晶2はX線源のX線放
射線点を通る直線Xに沿い左右に移動できるよう案内さ
れている。第2の分光結晶3とX線検出器5は直線Xと
直交する2本の平行ガイドY,Y′に案内され、直線Xと
平行を保って移動する摺動枠6上に直線Xと平行に移動
するよう案内されている。平行ガイドYY′には摺動枠6
と直線Xとの間にもう一の摺動枠7が直線Xと平行を保
って移動するよう案内されており、その枠上に直線Xの
方向に移動可能にスリットAおよびX線検出器4,試料S
が一体的に保持されている。分光結晶2,3.スリットA,X
線検出器4,試料Sの一体構成およびX線検出器5は夫々
パルスモータM1〜M4により直線Xと平行方向に駆動さ
れ、移動枠6,7が夫々パルスモータM5,M6により駆動され
る。制御装置(図外)は直線X,ガイドYをX,Y座標とし
て、分光結晶2をX方向に移動させるのと連動してスリ
ットAがX線源1,分光結晶2の中心,スリットAの三者
が一つのローランド円上に乗っているように移動枠7お
よび移動枠7上のスリットA等を駆動すると共に、分光
結晶2のX座標9をxo,スリットAのX,Y座秒をx,yとす
るとき、X線検出器5の座標が2x,2yとなるように移動
枠6およびX線検出ゅ5を駆動し、分光結晶3のX座標
が2(x−xo)となるように分光結晶3を駆動する。分
光結晶2,3およびスリットA,X線検出器4,試料Sの一体構
成では夫々図の紙面に垂直な軸によって回転可能であ
り、夫々パルスモータM7,M8,M9を介して、制御装置によ
り方向が制御される。
射線点を通る直線Xに沿い左右に移動できるよう案内さ
れている。第2の分光結晶3とX線検出器5は直線Xと
直交する2本の平行ガイドY,Y′に案内され、直線Xと
平行を保って移動する摺動枠6上に直線Xと平行に移動
するよう案内されている。平行ガイドYY′には摺動枠6
と直線Xとの間にもう一の摺動枠7が直線Xと平行を保
って移動するよう案内されており、その枠上に直線Xの
方向に移動可能にスリットAおよびX線検出器4,試料S
が一体的に保持されている。分光結晶2,3.スリットA,X
線検出器4,試料Sの一体構成およびX線検出器5は夫々
パルスモータM1〜M4により直線Xと平行方向に駆動さ
れ、移動枠6,7が夫々パルスモータM5,M6により駆動され
る。制御装置(図外)は直線X,ガイドYをX,Y座標とし
て、分光結晶2をX方向に移動させるのと連動してスリ
ットAがX線源1,分光結晶2の中心,スリットAの三者
が一つのローランド円上に乗っているように移動枠7お
よび移動枠7上のスリットA等を駆動すると共に、分光
結晶2のX座標9をxo,スリットAのX,Y座秒をx,yとす
るとき、X線検出器5の座標が2x,2yとなるように移動
枠6およびX線検出ゅ5を駆動し、分光結晶3のX座標
が2(x−xo)となるように分光結晶3を駆動する。分
光結晶2,3およびスリットA,X線検出器4,試料Sの一体構
成では夫々図の紙面に垂直な軸によって回転可能であ
り、夫々パルスモータM7,M8,M9を介して、制御装置によ
り方向が制御される。
上述装置によるEXAFSの測定は次のようにして行う。
まず試料を置かないで波長走査を行い、X線検出器4,5
のX線検出力を求め両者の比をメモリしておく。次に試
料Sを置いて波長走査を行い、X線検出器4の出力に上
記比を掛算した値を算出すると、これは試料に入射した
X線の強度を検出器5と同じ感度で検出した値であるか
ら、この値とX線検出器5の出力との比により試料の吸
収率が求まる。
まず試料を置かないで波長走査を行い、X線検出器4,5
のX線検出力を求め両者の比をメモリしておく。次に試
料Sを置いて波長走査を行い、X線検出器4の出力に上
記比を掛算した値を算出すると、これは試料に入射した
X線の強度を検出器5と同じ感度で検出した値であるか
ら、この値とX線検出器5の出力との比により試料の吸
収率が求まる。
上述実施例では分光結晶2,3は同種のものを用い、各
部の駆動はコンピュータによる座標制御方式を用いてい
るが、各部をリンク結合して機構的に連動させてもよ
く、分光結晶2,3は同種でなくてもよい。
部の駆動はコンピュータによる座標制御方式を用いてい
るが、各部をリンク結合して機構的に連動させてもよ
く、分光結晶2,3は同種でなくてもよい。
(発明の効果) 本発明によれば、試料の前側に試料への入射X線をモ
ニタするX線検出器が置かれているので、試料照射X線
のモニタは試料のX線吸収の測定と同時に行われ、X線
源の変動の影響は完全に除去でき、モニタ用X線検出器
を透過させることにより試料照射X線に連続X線が混入
することの影響は試料透過X線を再度分光することによ
って除かれるから、EXAFS測定の感度および精度が向上
する。
ニタするX線検出器が置かれているので、試料照射X線
のモニタは試料のX線吸収の測定と同時に行われ、X線
源の変動の影響は完全に除去でき、モニタ用X線検出器
を透過させることにより試料照射X線に連続X線が混入
することの影響は試料透過X線を再度分光することによ
って除かれるから、EXAFS測定の感度および精度が向上
する。
第1図は本発明の一実施例装置の平面図、第2図a,第2
図bは夫々従来例の平面図である。 1……X線源、2……第1の分光結晶、3……第2の分
光結晶、4……モニタ用X線検出器、5……試料透過X
線検出器、S……試料。
図bは夫々従来例の平面図である。 1……X線源、2……第1の分光結晶、3……第2の分
光結晶、4……モニタ用X線検出器、5……試料透過X
線検出器、S……試料。
Claims (1)
- 【請求項1】X線源と第1のX線分光手段と、同分光手
段出射X線の光路上に配置された試料照射X線モニタ用
X線検出器とその後方の試料と試料透過X線を分光する
第2のX線分光手段と、同分光手段の出射X線光路上に
置かれた吸収測定用X線検出器とよりなるX線吸収端微
細構造分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1269304A JP2727691B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | X線吸収端微細構造分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1269304A JP2727691B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | X線吸収端微細構造分析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03223656A JPH03223656A (ja) | 1991-10-02 |
JP2727691B2 true JP2727691B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=17470479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1269304A Expired - Lifetime JP2727691B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | X線吸収端微細構造分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2727691B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7308233B2 (ja) * | 2018-07-05 | 2023-07-13 | ブルカー テクノロジーズ リミテッド | 小角x線散乱計測計 |
US11703464B2 (en) | 2018-07-28 | 2023-07-18 | Bruker Technologies Ltd. | Small-angle x-ray scatterometry |
US11781999B2 (en) | 2021-09-05 | 2023-10-10 | Bruker Technologies Ltd. | Spot-size control in reflection-based and scatterometry-based X-ray metrology systems |
-
1989
- 1989-10-16 JP JP1269304A patent/JP2727691B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03223656A (ja) | 1991-10-02 |
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