JP2582562Y2 - Alcパネル用あと施工アンカー - Google Patents

Alcパネル用あと施工アンカー

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JP2582562Y2
JP2582562Y2 JP2176392U JP2176392U JP2582562Y2 JP 2582562 Y2 JP2582562 Y2 JP 2582562Y2 JP 2176392 U JP2176392 U JP 2176392U JP 2176392 U JP2176392 U JP 2176392U JP 2582562 Y2 JP2582562 Y2 JP 2582562Y2
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貞好 中島
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ALCパネル用のため
のあと施工アンカーに関している。
【0002】
【従来の技術】ALCパネルは気泡コンクリートで軟く
断熱性に優れているので広く普及しているが、圧縮強度
が低いので従来から知られているあと施工アンカーを使
用してコンクリートのような大きな強度を得ることがで
きない。
【0003】このため、ALCパネル専用のアンカー又
は止釘が開発されており、実公昭62−31685号に
おいてALC用止釘の考案が提案されている。上記考案
は、図4に示すように、釘体10が長手方向に割りを設
けて分割され、かつ釘体10内部に平滑なガイド溝12
を設け、該ガイド溝内に球状の拡開ガイド体13を配設
し、釘体挿通穴を有するリング状ボルト14または座金
の上記釘体挿通穴に釘体10を挿入したものであって、
釘体をALCパネルに打ち込んで行くと釘先は拡開ガイ
ド体13によってパネル内で次第に開きながら打ち込ま
れる。そして、釘体10の釘頭がリング状ボルト14に
嵌まるまで打ち込まれた後にパネルに取り付ける部品2
0(例えばアングル材)を該リング状ボルト14を介し
て当接しナットを締付固定する。
【0004】上記した従来技術は、釘体10の先端がA
LCパネル内で拡開した状態で固定されているので、あ
る程度の強度を得ることは可能であるが、ALCパネル
自体の圧縮強度が低いので釘体10がパネル内に支持さ
れているだけの構造では大きな強度が得られないという
問題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、ALCパネルに配筋されている鉄筋と結合
させることにより、大きな強度が得られるようにしたA
LCパネル用のあと施工アンカーを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案において課題を解
決するための手段は、基端部にネジ部を設け先端部に軸
方向に向う割り溝によって2葉の挟持部材を形成したボ
ルト主体、該ボルト主体の上記挟持部材の内側に向い合
う各面に形成した凹部、上記ボルト主体を挿通し基端部
から当該ボルト主体の上記ネジ部を突出し先端部から上
記挟持部材の凹部を突出した締付パイプ、該締付パイプ
から突出された上記ボルト主体の上記ネジ部にねじ結合
したナットとを具備することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】組み立てられたアンカーをALCパネルにあけ
た空所内の鉄筋21に向って挿入する。鉄筋41にボル
ト主体20の先端部に形成したテーパガイド部25が当
接したら、ボルト主体20を叩打して挟持部材24を鉄
筋21によって拡開し、鉄筋21が該挟持部材24の内
部に達するようにする。
【0008】次いで、ナット31を回転してボルト主体
20を引き戻すと、ボルト主体20の締付部材29は締
付パイプ27の開口部に形成されている締付部材29の
しごき作用を受けて閉じることになり、鉄筋21は挟持
部材24の凹部26内に収容され、これによりボルト主
体20は鉄筋21と結合しアンカーが施工される。
【0009】
【実施例】図1において、20はボルト主体で軸茎部2
1の基端部にネジ部22を設け、先端部に軸方向に向う
割り溝23を設けて2葉の挟持部材24を形成すると共
に、上記割り溝23の開口端に溝部分が凹んだテーパガ
イド部25が形成されている。又、上記割り溝23の内
側に向う各面に鉄筋をくわえるための凹部26が形成さ
れている。
【0010】27は締付パイプで、先端部に側面半円形
のカット部28を形成して該先端部に二叉状の締付部材
29を形成している。
【0011】アンカーを組み立てるには、図2に示すよ
うに、締付パイプ27にボルト主体20を挿入し、該パ
イプの締付部材29に上記ボルト主体20の挟持部材2
6を係合すると共にネジ部22をパイプの反対側から突
出し、該ネジ部22が突出した部分に座金30を介して
ナット31で固定する。
【0012】次に、このアンカーをALCパネルに施工
する手順について説明する。図3を参照して、32はA
LCパネルで内部に鉄筋33が適宜の間隔で配設されて
いる。一般に鉄筋33はパネル中央部よりやや側端に偏
った位置に配設されており、又、パネルの側壁には鉄筋
の端部が露出しているので鉄筋が通っている位置はパネ
ルの外観をみれば分かるようになっている。
【0013】アンカーの取付作業は、まず、アンカーを
施工する鉄筋33を決めたのち、ALCパネル32を正
面からみて鉄筋33までの厚みが厚い方を正面とし、当
該パネルの正面からアンカーを施工する鉄筋33に向っ
てドリルを使用して鉄筋33の直前まであける。次い
で、上記鉄筋33の両側部に空所が形成されるように、
ドリルの刃先を傾斜させて穴あけを行い鉄筋21の周囲
に空所34を形成する。
【0014】次に、組み立てられたアンカーをボルト主
体20の挟持部材24を鉄筋33に向けて空所34内に
挿入する。鉄筋33にボルト主体20の先端部に形成し
たテーパガイド部25が当接したら、ボルト主体20を
叩打して挟持部材24を鉄筋33によって拡開し、鉄筋
33が該挟持部材24の内部に達するようにする。
【0015】上記の作業でパネル内に締付パイプ27が
収容され、座金30がパネル表面に当接している。そこ
で、ナット31を回転してボルト主体20を引き戻す
と、このボルト主体20の締付部材29は締付パイプ2
7の開口部に形成されている締付部材29のしごき作用
を受けて閉じることになり、鉄筋33は挟持部材24の
凹部26内に収容され、このため、ボルト主体20は鉄
筋33と結合する。
【0016】パネルに物を取り付けるときは、ナット3
1及び座金30をボルト主体20から外し、パネルから
突出しているネジ部22に物を嵌合し再び座金30を嵌
めてからナット12を締付固定する。
【0017】なお、実施例では締付パイプ27の先端部
に半円形のカット部28を形成しているが、これはアン
カーを施工したとき鉄筋33をパイプ先端の近傍に位置
させるためであって、ボルト主体20の挟持部材24を
長く形成した場合は、上記カット部28を省略すること
ができる。
【0018】
【考案の効果】本考案は、ボルト主体の基端部にネジ部
を先端部に2つ割りにした挟持部材及び該挟持部材の割
り溝内側に凹部を設け、このボルト主体を締付パイプ内
に挿入組み立てたものであるから、アンカーを施工した
とき、上記ボルト主体の挟持部材に形成した凹部でパネ
ル内の鉄筋を挟持するので、アンカーがパネルから抜け
出るようなことがなく、このため大きな強度を得ること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるALC用アンカーの部品図。
【図2】図1のアンカーの組立図。
【図3】図1のアンカーの施工状態を表わす説明図。
【図4】従来技術によるALC用止釘の断面図。
【符号の説明】
20 ボルト主体 21 軸茎部 22 ネジ部 23 割り溝 24 挟持部材 25 テーパガイド部 26 凹部 27 締付パイプ 28 カット部 29 締付部材 30 座金 31 ナット 32 ALCパネル 33 鉄筋 34 空所

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端部にネジ部(22)を設け先端部に
    軸方向に向う割り溝(23)によって2葉の挟持部材
    (24)を形成したボルト主体(20)と、該ボルト主
    体(20)の上記挟持部材(24)の内側に向い合う各
    面に形成した凹部(26)と、上記ボルト主体(20)
    を挿通し基端部から当該ボルト主体の上記ネジ部(2
    2)突出し先端部から上記挟持部材(24)の凹部
    (26)突出する長さを有する締付パイプ(27)
    と、該締付パイプ(27)から突出さた上記ボルト主
    体(20)の上記ネジ部(22)にねじ結合したナット
    (31)とを具備することを特徴とするALCパネル用
    あと施工アンカー。
  2. 【請求項2】 ボルト主体(20)に形成した挟持部材
    (24)は、割り溝(23)の開口端にテーパガイド
    (25)が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のALCパネル用あと施工アンカー。
  3. 【請求項3】 締付パイプ(27)は、先端部に側面半
    円形のカット部(28)を形成して該先端部に二叉状の
    締付部材(29)が形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のALCパネル用あと施工アンカー。
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