JP2582493B2 - 人工砂の製造方法 - Google Patents

人工砂の製造方法

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sewage sludge
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裕姫 本多
敏 奥野
修一 地田
俊雄 津留
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は下水汚泥処理設備で発生
する下水汚泥焼却灰から人工砂を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、下水汚泥焼却灰は、加湿後、埋立
処分するか、セメント或いは石灰等と混合し造粒固化し
て埋立処分していた。また、最近では、溶融スラブ化し
て埋立処分したり、加圧成形し焼成レンガを作ったりし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には次
のような問題点がある。埋立処分する場合には、埋立処
分地の確保が困難であり、更に自然環境保護及び汚泥処
分費の高騰等の問題がある。また焼成レンガ等を製造す
る場合には、処理コスト、品質、販路等の対策が不充分
である。
【0004】本発明は、下水汚泥焼却灰を大量に安定的
に利用するコストの低廉な資源化技術を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】下水汚泥焼却灰に、所定
混合比で水のみを添加し、十分に混練後、所定寸法に造
粒又は板状成型し、乾燥した後、所定温度(融点以下)
にて焼成する。次に、この焼成物を自然放冷又は、所定
温度まで自然放冷、その後水冷して、破砕、分級により
使途に応じた粒度調整を行ない、人工砂を製造する。ま
た、微細物は、焼却灰側へ戻し、再度原料として使用す
る。
【0006】
【作用】流動層炉で焼却処理した下水汚泥焼却灰は、脱
水ケーキの種類(高分子系又は石灰系)に拘らず、その
粒度は数十ミクロン以下と非常に微細である。そして、
この灰に適量の水を添加し、十分に混練することによ
り、造粒等の成形が可能となる。そこで、所定大の粒状
物又は板状物に成形し、予備乾燥後、焼成炉内で100
0〜1200℃の焼成温度にて、10〜30分間焼成す
る。その後、自然放冷又は、500℃以下は水冷する。
そして、これを破砕分級し、粒度調整することにより、
天然砂に匹敵する物性を有する人工砂を製造することが
できる。これは、焼成時に均一加熱されて、材料内部ま
で均一焼成化が達成されたことに依るもので、これには
前処理である材料の成形条件(形状、寸法、含水率他)
が大きく関与している。
【0007】即ち、焼成前の寸法、形状、含水率及び加
熱条件が適切でない場合には、焼成工程にてヒビ割れた
り、均一焼成ができず、焼成物の内部と外部で焼成度の
異なる性状となる。
【0008】
【実施例】本発明による下水汚泥焼却灰からの人工砂製
造方法のブロックフロー線図を図1に示す。本図に示す
様に、焼却灰はホッパ等から定量的に混練機1へ供給さ
れ、ここで、所定量(重量比で15〜30%)の水と混
合、混練し、次工程の成形機2へ送られる。尚、造粒す
るために必要な水添加量は、焼却灰の粒径と密接な関係
があり、微粒子程、少量の水添加にて保形力が発生し、
下水汚泥の流動層焼却灰の場合、適当な水添加量は15
〜30%であった。
【0009】次に、成形機2では、最大径10mmφの
粒状、か又は厚さ10mm以下の板状に成形され、板状
物は約数十mm大に砕いて乾燥焼成炉3へ導かれる。こ
こでは、添加水分の乾燥に引き続き、焼結反応が進行
し、所定温度にて、10〜30分間で焼成が終了する。
この所定温度は、対象物の成分構成により異なり、融点
よりやや低い1000〜1200℃の範囲である。
【0010】また、焼成品の収縮率即ち、気孔率の大小
は、昇温速度、焼成時の残留水分、焼成温度に影響さ
れ、一方、製品強度は図2に示す様に処理温度に大きく
影響される。図中、A域は固相焼結の段階で、焼結状態
は未だ不十分で、B域は、粒子内部に僅かに液相が生成
して若干焼結が進行し、C域は、液相が生成することに
より、完全に液相焼結し、粒子同士が十分に固着し、D
域では、更に液相が増加し、粒子同士が合体し始め、E
域では、内部より脱ガス(例えば、CO2 ,SO 2 他)
によるバブリングを起し、発泡するためここでの製品強
度は極端に低下することになる。また、更に昇温する
と、全体が溶融スラグ化し、徐冷結晶化することにより
強度は向上する。そして、最適焼結温度として同図中、
C域が選ばれる。しかし、このC域は、材料組成にも依
るが、一般に下水汚泥焼却灰の場合、数十℃と非常に狭
い範囲となっている。そこで、材料の内外部とも均一な
焼結状態を達成するためには、焼成炉温の制御以外に、
被処理物内の温度分布を前記のC域の温度範囲内に納め
る事が重要となってくる。
【0011】そこで、発明者らは、種々の基礎試験、伝
熱解析等を行ない、焼成前被処理物(水添加造粒物)の
最大厚さ又は径として10mmφ以下とすることによ
り、焼成時の被処理物内の温度分布を前記C域の温度範
囲内におさえ、均一な焼成物を得ることができた。つぎ
に、焼成固化物は、自然放冷(空冷)するか、又は、5
00℃まで自然放冷した後、水冷し、破砕機4に運ばれ
て、ここで製品として要求される粒径に破砕され、分級
機5で分級される。尚、この分級操作において、大径物
は再度破砕し、また微細物はプロセス入口側へ返送さ
れ、焼却灰と一緒に再度焼成処理される。
【0012】本システムにて製造した人工砂の物理的性
状を第1表に、また、この人工砂の流動床焼却炉用流動
砂としての適用性評価結果を第2表に示す。これらよ
り、下水汚泥焼却灰に水添加し、造粒、焼成して製造し
た人工砂は、流動砂として従来使用している天然砂の代
替品として十分に使用可能であることが判明した。
【0013】次の表1はこのようにして得られた人工砂
の物理的性状を示すものであり、表2は焼却炉用流動材
としての適用性評価試験結果例を示すものである。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】本発明による人工砂の製造方法は、下水
汚泥焼却灰に所定混合比で水のみを添加し十分に混練
後、所定寸法に造粒又は板状成形して乾燥した後、融点
以下の所定温度にて焼成して焼成物を作り、この焼成物
を自然放冷又は所定温度まで冷却後、破砕、分級により
人工砂を製造することにより、次の効果を有する。
【0017】従来、埋立処分が主流であった下水汚泥焼
却灰から天然流動砂の代替品としての人工流動砂を製造
することができる。また、焼却灰の発生源である下水処
理場内での再利用が可能であり、埋立焼却灰量の減量化
(埋立地の延命化)と省資源化に貢献することができ
る。更に、この人工砂を焼成レンガ等の骨材として使用
することにより、寸法精度の高い焼成レンガ製造システ
ムを提供できると共に、建設用資材としての活用により
広域的利用性も生ずる。
【0018】以上により、従来の一過型の処理形態か
ら、資源循環型の処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロックフロー線図である。
【図2】本発明の実施例における処理温度と製品強度の
関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 混練機 2 成形機 3 乾燥焼成炉 4 破砕機 5 分級機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 敏 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重 工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 地田 修一 埼玉県東松山市五領町12−71 (72)発明者 津留 俊雄 東京都府中市押立町5−14−46 (56)参考文献 特開 平2−126983(JP,A) 特開 平2−175204(JP,A) 特公 昭61−14100(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥焼却灰に所定混合比で水のみを
    添加し十分に混練後、所定寸法に造粒又は板状成形して
    乾燥した後、融点以下の所定温度にて焼成して焼成物を
    作り、この焼成物を自然放冷又は所定温度まで冷却後、
    破砕、分級により人工砂を製造することを特徴とする人
    工砂の製造方法。
JP28789491A 1991-11-01 1991-11-01 人工砂の製造方法 Expired - Lifetime JP2582493B2 (ja)

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