JP3635288B2 - 人工軽量骨材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張性頁岩を用いた人工軽量骨材の製造方法に関し、特に、膨張性頁岩を用いた人工軽量骨材の製造工程における対原料収率に優れると共に、省資源を達成することが可能な人工軽量骨材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、軽量コンクリートの骨材として、主として、膨張性頁岩を焼成して製造した人工軽量骨材が用いられている。
【0003】
図5に、従来の人工軽量骨材の製造工程を示す。
【0004】
原石(膨張性頁岩)は先ず粗粉砕し、篩分けによって、粒径が20〜5mmの頁岩(以下粗精石と記す)、粒径が5〜3mmの頁岩(以下中精石と記す)、および粒径が3mm以下の頁岩(以下細精石と記す)を得る。
【0005】
次に、得られた粗精石、中精石、細精石をそれぞれ焼成し、篩分けを行うことによって、粗骨材(粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05)、中骨材(粒径:5〜3mmφ、絶乾比重:1.45±0.05)、細骨材(粒径:−3mmφ 、絶乾比重:1.65±0.05)が製造される。
【0006】
粗骨材は天然の砂利、細骨材は天然の砂に対応するコンクリート材料として使用されている。
【0007】
上記した従来の人工軽量骨材の製造工程においては、原料である頁岩は粘土質の水成岩のため壊れ易く、粉砕工程で粒度の細かいものが多く発生し、上記した粗粉砕、篩分け後の粗精石の割合が50〜60wt%に対して、中精石と細精石の合計量の割合は50〜40wt%を占めている。
【0008】
一方、人工軽量骨材の使用実績は、粒径が20〜5mmφの粗骨材が主体で、全使用量の90%以上を占めている。
【0009】
したがって、粉砕、篩分け工程で発生した余剰の細かい頁岩(中精石、細精石)は廃棄せざるを得ず、資源の浪費となっている。
【0010】
また、前記した従来の人工軽量骨材の製造工程においては、焼成工程における軟化した精石粒子同士の融着によって、粒径の大きな骨材が発生し、人工軽量骨材の対原料収率低下の一因となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決し、膨張性頁岩を原料とした人工軽量骨材の製造工程で発生した余剰の細かい頁岩、さらには膨張性頁岩を焼成、篩分けを行って発生した粒径の大きな頁岩焼成品を廃棄することなく、粗骨材として使用し、省資源を達成することが可能な対原料収率に優れた人工軽量骨材の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩と、生汚泥および/または焼却灰とを含有する原料を、造粒し、焼成した後、篩分けを行うことを特徴とする人工軽量骨材の製造方法において、前記した原料にさらに加えて、膨張性頁岩を焼成、篩分けを行って発生した粒径が 20mm 超えの頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を配合することを特徴とする人工軽量骨材の製造方法である。
【0013】
請求項2に記載の本発明は、前記した造粒を行うに際して、水分量が15〜30wt%である前記した原料の混練物を、押出し式成型機を用いて造粒することを特徴とする請求項1に記載の人工軽量骨材の製造方法である。
【0014】
請求項3に記載の本発明は、前記した造粒を行うに際して、円周壁(かべ)部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒と、該回転中空円筒と軸芯が平行な回転円柱または前記した回転中空円筒と軸芯が平行な他の回転中空円筒とから構成される押出し式成型機を用い、前記した回転中空円筒の円周面と、前記した回転円柱の円周面または前記した他の回転中空円筒の円周面との間に、水分量が15〜30wt%である前記した原料の混練物を供給し造粒することを特徴とする請求項1に記載の人工軽量骨材の製造方法である。
【0015】
請求項4に記載の本発明は、前記した焼成を行うに際して、ロータリーキルンを用いることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の人工軽量骨材の製造方法である。
【0016】
請求項5に記載の本発明は、前記した膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩として、粒径が3mm以下、1mm超えの頁岩の含有量が0〜50重量部、粒径が1mm以下の頁岩の含有量が100 〜50重量部である頁岩を用いることを特徴とする人工軽量骨材の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0018】
本発明者らは、前記した従来技術の問題点を解決するために鋭意検討した結果、下記知見(1) 〜(9) を得、本発明に至った。
【0019】
(1):粒径が3mm以下の頁岩を造粒し、焼成した後、篩分けを行うことによって、天然の砂利に相当する粗骨材を得ることが可能である。
【0020】
(2):粒径が3mm以下の頁岩と、生汚泥および/または焼却灰とを含有する原料を、造粒し、焼成した後、篩分けを行うことによって、粗骨材を製造することが可能である。
【0021】
(3):生汚泥および焼却灰の両者を粒径が3mm以下の頁岩に配合することによって、生汚泥の短所、焼却灰の短所を各々が補い、粗骨材を製造することが可能である。
【0022】
(4):頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を、粒径が3mm以下の頁岩またはさらに加えて生汚泥および/または焼却灰を含有する原料に配合し、造粒、焼成した後、篩分けを行うことによって、粗骨材を製造することが可能であり、この結果、人工軽量骨材の対原料収率を向上することが可能である。
【0023】
(5):造粒工程において、水分量が15〜30wt%である原料の混練物を、押出し式成型機を用いて造粒することが好ましい。
【0024】
(6):上記した押出し式成型機としては、( i )円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒および( ii )該回転中空円筒と軸芯が平行な(a) 回転円柱もしくは(b) 回転円筒もしくは(c) 円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒の両者から構成される押出し式成形機を用いることが好ましい。
【0025】
(7):焼成工程においてロータリーキルンを用いることによって、乾燥過程における造粒物の球状化、俵状化が生じ、焼成過程における造粒物の粒子内部周方向の温度分布が均一となり、発泡、膨張が促進される。
【0026】
この結果、絶乾比重の小さい人工軽量骨材を製造することができる。
【0027】
(8):造粒工程において押出し式成型機を用い、焼成工程においてロータリーキルンを用いることによって、強度が大で絶乾比重の小さい人工軽量骨材を、生産性および対原料収率に優れた方法で製造することができる。
【0028】
(9):前記した膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩として、粒径が3mm以下、1mm超えの頁岩の含有量が0〜50重量部、粒径が1mm以下の頁岩の含有量が100 〜50重量部である頁岩を用いることによって、高強度でかつ粒径の大きな粗骨材を、対原料収率に優れた方法で製造することが可能である。
【0029】
以下、前記した知見 (1) 〜 (9)の順に説明する。
【0030】
(1):細粒の頁岩を用いた粗骨材の製造;
図1に、本発明の前提となる人工軽量骨材の製造方法の工程図の一例を示す。
【0031】
原石(膨張性頁岩)は先ず粗粉砕し、篩分けによって、粗精石(20〜5mm)、中精石(5〜3mm)、細精石(3mm以下)を得る。
【0032】
本発明においては、例えば、原石(膨張性頁岩)の粉砕、篩分けによって発生した中精石(5〜3mm)をさらに粉砕し、篩分けし、粒径が3mm以下の頁岩を得る。
【0033】
得られた粒径が3mm以下の頁岩および/または前記した細精石(3mm以下)を含有する原料に水を添加し、造粒し、焼成した後、篩分けを行うことによって、目的とする粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05である粗骨材を対原料収率に優れた方法で得ることができる。
【0034】
(2):原料への生汚泥、焼却灰の配合;
本発明者らは、膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩と、生汚泥および/または焼却灰とを含有する原料を、造粒し、焼成した後、篩分けを行うことによって、目的とする粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05である粗骨材を製造することが可能であることを見出した。
【0035】
図2に、本発明の前提となる人工軽量骨材の製造方法の工程図の一例を示す。
【0036】
本発明においては、例えば、原石(膨張性頁岩)の粉砕、篩分けによって発生した中精石(5〜3mm)をさらに粉砕し、篩分けし、粒径が3mm以下の頁岩を得る。
【0037】
得られた粒径が3mm以下の頁岩および/または前記した細精石(3mm以下)と、生汚泥および/または焼却灰とを含有する原料に水を添加し、造粒し、焼成した後、篩分けを行うことによって粗骨材を製造する。
【0038】
(2−1):原料への生汚泥の添加;
産業廃棄物としての生汚泥は、水分が60〜90wt%であり、また、固形分の主成分がSiO2、Al2O3 および鉄の酸化物である汚泥、すなわち、頁岩の組成に近い汚泥を入手することが可能である。
【0039】
上記した組成の生汚泥を、前記した粒径の頁岩に添加して混合し、造粒後、焼成することによって、頁岩を原料として製造した粗骨材と同等の性能の粗骨材を製造することが可能であると共に、産業廃棄物のリサイクルが可能となり、かつ水使用量の削減ができる。
【0040】
さらには、近年、産業廃棄物として発生する生汚泥の処分が重要な問題となっているが、この問題も解決できる。
【0041】
本発明によれば、前記した粒径の頁岩を用いると共に、上記した生汚泥を、組成によって選別し、頁岩に添加、混合し、造粒、焼成することによって前記した目的とする粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05の粗骨材を製造することが可能である。
【0042】
本発明において使用する生汚泥としては、水分が35〜90wt%、より好ましくは水分が 75 〜 90wt %で、100 ℃乾燥後の試料の組成として、下記組成である生汚泥が好ましい。
【0043】
(本発明において使用する生汚泥の好適組成:)
SiO2:10〜70wt%、Al2O3 :0〜30wt%、Fe2O3 :0〜20wt%
上記した生汚泥としては、好ましくは、ガラスの研磨工程において生成する磨き粉を含む汚泥、石油精製工程において生じる排水処理汚泥、鉄鋼の酸洗スラジ、その他無機化学工場より出る有害物質を含まない生汚泥などが例示され、また、これらを併用することもできる。
【0044】
(2−2):原料への焼却灰の添加;
産業廃棄物としての焼却灰は、頁岩の組成に近い主成分がSiO2、Al2O3 および鉄の酸化物であるものが多く、また粒度が非常に小さい粉体であることから前記した粒径の頁岩との混合が容易である。
【0045】
本発明において使用する焼却灰の組成は、100 ℃乾燥後の試料の組成として、下記組成であることが好ましい。
【0046】
(本発明において使用する焼却灰の好適組成:)
SiO2:20〜80wt%、Al2O3 :5〜30wt%、Fe2O3 :2〜20wt%
上記した焼却灰としては、好ましくは、各種廃棄物の燃え殻、ボイラから発生する石炭灰などの煤塵、汚泥焼却灰、またはこれらの混合物が例示される。
【0047】
(3):生汚泥および焼却灰両者の併用;
細粒の頁岩を主原料として造粒する場合、全配合原料中の最適水分量は、後記するように15〜30wt%であり、このため水分の多い生汚泥の配合割合が制限を受ける。
【0048】
また、焼却灰の配合率を増やした場合、最適水分量を確保するために添加水分量を増加する必要が生じるばかりでなく、焼成時の頁岩の軟化に基づく粒子同士の結合を弱くし、造粒物の歩留りが低下すると共に、焼成して得た粗骨材の強度の低下が生じ、この結果、焼却灰の配合割合が制限を受ける。
【0049】
これに対して、生汚泥および焼却灰の両者を、前記した粒径の頁岩に配合することによって、前記した含有水分量に基づく生汚泥の短所および焼却灰の短所を相互に補い、また、焼却灰の加熱状態における低可塑性を、頁岩によって補い、目的とする粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05の粗骨材を製造すると共に、産業廃棄物の配合量を増加することができる。
【0050】
さらには、生汚泥は、従来、埋立て、肥料化または焼却処分が行われ、埋立場の寿命、焼却に要する熱エネルギーおよび焼却物の最終処分の方法が問題となり、また、焼却灰も同様にその処分の方法が問題となっているが、本発明の方法によれば、両者を有効活用し、これらの問題点を大幅に解決することが可能である。
【0051】
(4):原料への頁岩焼成品の配合;
図3に、本発明の人工軽量骨材の製造方法の工程図の例を示す。
【0052】
前記した本発明においては、図3に示すように、前記した原料に、さらに加えて、膨張性頁岩を焼成、篩分けを行って発生した粒径が20mm超えの頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を配合することが好ましい。
【0053】
すなわち、前記した従来の人工軽量骨材の製造工程においては、焼成工程において、軟化した精石粒子同士の融着および造粒後の粒子同士の結合によって、粒径の大きな骨材が発生し、人工軽量骨材の対原料収率低下の一因となっている。
【0054】
本発明によれば、上記した頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を、前記した粒径の頁岩またはさらに加えて生汚泥および/または焼却灰を含有する原料に添加、混合し、造粒、焼成することによって、目的とする粒径:20〜5mmφ、絶乾比重:1.29±0.05の粗骨材を製造することが可能となると共に、人工軽量骨材の対原料収率を向上することが可能である。
【0055】
本発明においては、前記した粒径が20mm超えの頁岩焼成品を、粒径が3mm以下に粉砕して用いることが好ましい。
【0056】
これは、粒径が3mm超えの頁岩焼成品を用いた場合、粗骨材の強度が低下すると共に対原料収率が低下するためである。
【0057】
(5):押出し式成型機を用いた造粒法による粗骨材の製造;
前記した本発明においては、高強度の骨材を得るために、造粒を行うに際して、水分量が15〜30wt%である前記した原料の混練物を、押出し式成型機(押出し式造粒機)を用いて造粒することが好ましい。
【0058】
本発明によれば、押出し式成型機を用いることによって、生産性に優れた方法で人工軽量骨材を製造できると共に、極めて高強度の人工軽量骨材を製造することが可能となった。
【0059】
これは、押出し式の成型機を用いることによって、頁岩の造粒粒子がより緊密となり、焼成時における頁岩の軟化に伴うバインダ効果がより大きくなるためと推定される。
【0060】
本発明においては、全配合原料中の水分量が15〜30wt%であることが好ましい。
【0061】
これは、全配合原料中の水分量が15wt%未満の場合、原料の粒子同士の結合力が不足し、造粒工程で所定の粒径の造粒物が得られず、また逆に、30wt%超えの場合、造粒物の一部が、焼成工程への搬送過程およびロータリーキルン内の乾燥領域において団塊状となり、いずれの場合も粒径が20〜5mmφの粗骨材の対原料収率が低下するためである。
【0062】
押出し式成型機(押出し式造粒機)としては、混練物をダイスから押し出す方式であれば特に制限を受けるものではない。
【0063】
また、押出し式成型機(押出し式造粒機)としては、( i )円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒および( ii )該回転中空円筒と軸芯が平行な(a) 回転円柱もしくは(b) 回転円筒もしくは(c) 円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒の両者から構成される押出し式成型機を用いることが好ましい。
【0064】
さらに、本発明においては、押出し式成型機として、( i )円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒および( ii )該回転中空円筒と軸芯が平行な円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒の両者から構成される押出し式成型機を用いることがより好ましい。
【0065】
図4に、本発明に係わる押出し式成型機(押出し式造粒機)の要部を斜視図によって示す。
【0066】
図4(a) は、円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒と該回転中空円筒と軸芯が平行な回転円柱とから構成される押出し式成型機を示し、図4(b) は、円周壁部に複数個の貫通孔を有する相互に軸芯が平行な一対の回転中空円筒から構成される押出し式成型機を示す。
【0067】
図4において、1、5は円周壁部に複数個の貫通孔3i 、3Ai 、3Bi を有する回転中空円筒、2は回転中空円筒1と軸芯が平行な回転円柱、3i 、3Ai 、3Bi は回転中空円筒1、5の円周壁部を貫通する貫通孔、4は円柱状の造粒物、6は押出し式成型機(押出し式造粒機)、AX1 、AX1A、AX1Bは回転中空円筒1、5の軸芯、AX2 は回転円柱2の軸芯、f1 は原料の供給方向、f2 は造粒物の排出方向、f3 は回転中空円筒1、5、回転円柱2、各々の回転方向、Wは回転中空円筒1、5の円周壁部を示す。
【0068】
図4(a) に示される押出し式成型機6においては、供給原料は、回転中空円筒1と回転円柱2の間に供給され、貫通孔3i から回転中空円筒1の中空部内に押し出される過程で、圧縮成型された後、円柱状の造粒物4が回転中空円筒1の中空部から排出される。
【0069】
また、図4(b) に示される押出し式成型機6においては、供給原料は、回転中空円筒1と回転中空円筒5の間に供給され、相互に相対する位置をずらした貫通孔3Ai 、貫通孔3Bi から回転中空円筒1、5それぞれの中空部内に押し出される過程で、圧縮成型された後、円柱状の造粒物4が回転中空円筒1、5それぞれの中空部から排出される。
【0070】
この結果、本発明によれば、前記したように、生産性に優れた方法で人工軽量骨材を製造できると共に、頁岩の造粒粒子がより緊密となり、焼成時における頁岩の軟化に伴うバインダ効果がより大きくなり、極めて高強度の人工軽量骨材を製造することが可能となった。
【0071】
なお、本発明においては、造粒機としてパン型ペレタイザを用いることも可能であるが、パン型ペレタイザを用いた場合、造粒速度が遅く生産性が低いばかりでなく、頁岩粒子同士の結合力が弱くなり、造粒物の強度、焼成後に得られる人工軽量骨材の強度が低くなる。
【0072】
また、細粒頁岩を造粒する場合、パン型ペレタイザと比較して、押出し式成型機を用いることによって、個々の造粒物粒子の粒度が極めて均一な造粒物を製造することができ、焼成工程において、個々の造粒物粒子の均一な発泡、膨張が行われる。
【0073】
このため、本発明においては、押出し式成型機による造粒法を用いることが好ましい。
【0074】
(6):ロータリーキルンを用いた焼成法による粗骨材の製造方法;
前記した本発明においては、焼成工程においてロータリーキルンを用いることが好ましい。
【0075】
これは、造粒物をロータリーキルンを用いて焼成することによって、焼成の前段階である乾燥過程において、可塑性の造粒物の形状が転動過程において球状化、俵状化し、焼成過程における造粒物の粒子内部の温度が粒子内の周方向において均一となり、発泡、膨張が促進され、この結果、絶乾比重の小さい人工軽量骨材を製造することができるためである。
【0076】
さらに、本発明によれば、図4に例示した押出し式成型機とロータリーキルンを併用することによって、前記した作用によって、強度が大で絶乾比重の小さい粒径が20〜5mmφの粗骨材である人工軽量骨材を、生産性および対原料収率に優れた方法で製造することが可能となった。
【0077】
(7):粒径が3mm以下の頁岩の好適粒径分布;
前記した本発明においては、前記した膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩として、粒径が3mm以下、1mm超えの頁岩の含有量が0〜50重量部、粒径が1mm以下の頁岩の含有量が100 〜50重量部である頁岩を用いることが好ましい。
【0078】
これは、前記した製造条件下において、粒径が1mm以下の頁岩の粒子が、原料の粒子同士を結合するバインダーの作用を発揮するためと考えられる。
【0079】
その結果、造粒精石、造粒物の表面層が、焼成時に約1100℃で軟化、溶融すると同時に、中心部分で発生する熱分解ガスによる膨張が起こり、高強度で絶乾比重が小さい人工軽量骨材を対原料収率に優れた方法で製造できる。
【0080】
なお、粉砕した頁岩を3mmの篩で篩分けて粒径が3mm以下の頁岩を得る場合は、篩下の頁岩100 重量部に対して0.5mm 以下の頁岩50〜150 重量部を加えることが好ましい。
【0081】
これは、得られる造粒物の粘性が増大し、造粒物が強固となると共に、骨材の比重が小さくなり軽量骨材が得られるためである。
【0082】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
【0083】
図3に示す製造工程にしたがって人工軽量骨材を製造した。
【0084】
すなわち、膨張性頁岩を粗粉砕し篩分けして得られた中精石をさらに粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩および細精石(−3mm) から成る頁岩に、生汚泥、焼却灰および膨張性頁岩を焼成、篩分けを行って発生した粒径が20mm超えの頁岩焼成品を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の粉砕頁岩焼成品を所定量配合し、表1に示す配合組成の原料を調製した。
【0085】
次に、得られた原料を混練機で混練した後、前記した図4(b) に示す押出し式成型機を用いて造粒し、ロータリーキルンによって焼成した後、目開き20mmφ、5mmφの篩で篩分けを行い、人工軽量粗骨材を製造した。
【0086】
なお、生汚泥、焼却灰としては、前記した実施例2と同じ生汚泥、焼却灰を使用し、焼成温度は1130℃とした。
【0087】
次に、下記式(1) に基づき粗骨材の対原料収率を求めると共に、粗骨材(20〜5mmφ)の絶乾比重、圧壊強度を測定した。
【0088】
粗骨材の対原料収率=〔得られた粗骨材(20〜5mmφ)の乾量/(使用した頁岩の灼熱減量を差し引いた乾量+使用した生汚泥の固形分量+使用した焼却灰の乾量+使用した粒径が3mm以下の粉砕頁岩焼成品の乾量)〕×100 %………(1)
得られた実験結果を、原料配合割合と併せて表1に示す(本発明例)。
【0089】
表1に示されるように、頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を、前記した粒径の頁岩、生汚泥、焼却灰に添加、混合し、造粒、焼成することによって、目的とする粒径:20〜5mmφで絶乾比重の小さい人工軽量粗骨材を製造することが可能となると共に、産業廃棄物を最大限使用することが可能となった。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、膨張性頁岩を原料とした人工軽量骨材の製造工程で発生した細粒の頁岩を原料として、強度が大で絶乾比重が小さい粗骨材である人工軽量骨材を、生産性および対原料収率に優れた方法で製造することが可能となった。
【0092】
また、粗骨材と細骨材の生産量の調整が行え、生産性の向上を達成することが可能となった。
【0093】
また、本発明によれば、生汚泥および焼却灰それぞれの特性を有効に活用し、優れた性能を有する粗骨材を製造することが可能となり、さらには、産業廃棄物を最大限活用することが可能となった。
【0094】
さらに、使用が不可能な粒径の大きい頁岩焼成品を原料として使用することが可能となり、粗骨材の対原料収率をさらに向上することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前提となる人工軽量骨材の製造方法の一例を示す工程図である。
【図2】 本発明の前提となる工軽量骨材の製造方法の一例を示す工程図である。
【図3】 本発明の人工軽量骨材の製造方法の一例を示す工程図である。
【図4】 本発明に係わる押出し式成型機(押出し式造粒機)の要部を示す斜視図である。
【図5】 従来の人工軽量骨材の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1、5 円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒
2 回転中空円筒と軸芯が平行な回転円柱
3i 、3Ai 、 3Bi 回転中空円筒の円周壁部を貫通する貫通孔
4 円柱状の造粒物
6 押出し式成型機(押出し式造粒機)
AX1 、AX1A、AX1B 回転中空円筒の軸芯
AX2 回転円柱の軸芯
f1 原料の供給方向
f2 造粒物の排出方向
f3 回転中空円筒、回転円柱の回転方向
W 回転中空円筒の円周壁部
Claims (5)
- 膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩と、生汚泥および/または焼却灰とを含有する原料を、造粒し、焼成した後、篩分けを行う人工軽量骨材の製造方法において、前記した原料にさらに加えて、膨張性頁岩を焼成、篩分けを行って発生した粒径が 20mm 超えの頁岩焼成品を粉砕して得られた粉砕頁岩焼成品を配合することを特徴とする人工軽量骨材の製造方法。
- 前記した造粒を行うに際して、水分量が15〜30wt%である前記した原料の混練物を、押出し式成型機を用いて造粒することを特徴とする請求項1に記載の人工軽量骨材の製造方法。
- 前記した造粒を行うに際して、円周壁部に複数個の貫通孔を有する回転中空円筒と、該回転中空円筒と軸芯が平行な回転円柱または前記した回転中空円筒と軸芯が平行な他の回転中空円筒とから構成される押出し式成型機を用い、前記した回転中空円筒の円周面と、前記した回転円柱の円周面または前記した他の回転中空円筒の円周面との間に、水分量が15〜30wt%である前記した原料の混練物を供給し造粒することを特徴とする請求項1に記載の人工軽量骨材の製造方法。
- 前記した焼成を行うに際して、ロータリーキルンを用いることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の人工軽量骨材の製造方法。
- 前記した膨張性頁岩を粉砕、篩分けして得られた粒径が3mm以下の頁岩として、粒径が3mm以下、1mm超えの頁岩の含有量が0〜50重量部、粒径が1mm以下の頁岩の含有量が100 〜50重量部である頁岩を用いることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の人工軽量骨材の製造方法。
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