JP2582331Y2

JP2582331Y2 - バッテリー・ターミナル

Info

Publication number: JP2582331Y2
Application number: JP8412192U
Authority: JP
Inventors: 正明田端
Original assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Current assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date: 1992-12-07
Filing date: 1992-12-07
Publication date: 1998-09-30
Anticipated expiration: 2007-12-07
Also published as: JPH0648165U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、自動車等に搭載される
バッテリーの電極(バッテリー・ポスト)に取り付けられ
るバッテリー・ターミナルに関し、特に、垂直上方から
の締付力を水平方向に変換し、バッテリー・ターミナル
をバッテリー・ポストへ確実に圧接固定するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のバッテリー・ターミナル
では、バッテリーに突出したバッテリー・ポストに円環
状の電極嵌合部を外嵌し、該電極嵌合部の自由端に夫々
連続する基板部をボルトおよびナットにより水平方向か
らインパクトレンチ等の締付工具でボルトを締め付けて
固定している。

【０００３】近年、車両のエンジンルーム内は設置部品
が非常に多くなって密度が高まり、水平方向からの締め
付けでは、他の設置部品と干渉して締付作業が困難であ
る上に、＋側のポストの締め付けを行っている最中に一
側のポストにインパクトレンチが接触すると短絡が生
じ、最悪の場合には車両火災が生じてしまう等の種々の
問題が生じる。

【０００４】上記問題に対して、図６(Ａ)(Ｂ)に示すよ
うに、ターミナル本体３の基板部３ｂと締付板部３ｃと
を下方に向かって拡がるテーパを有するように対向させ
て形成する一方、上記基板部３ｂと締付板部３ｃに跨架
される両側が下広がりの加締板５を設け、上方よりボル
ト４を締め付けて加締板５により基板部３ｂと締付板部
３ｃを締め付け、よって、電極嵌合部３ａをバッテリー
１のポスト２に圧接固定するようにしたバッテリー・タ
ーミナルが提供されている。(実公平４−９７３６号公
報)

【０００５】上記従来例では、バッテリー・ターミナル
は、加締板の両側を下向きの外広がりとしているため、
ボルトの締付力が外側へ広がり、加締板両側５ａ,５ｂ
が基板部３ｂと締付板部３ｃに内側向きの締付力を十分
に付加せず、その結果、電極嵌合部３ａをポスト２に確
実に圧接出来ない欠点がある。

【０００６】上記問題を解決するため、本出願人は先に
図７に示すバッテリー・ターミナルを提案している。
(実願平４−３９３０４号)上記バッテリー・ターミナル
は、略同一形状とした上下基板の一端を湾曲させて上下
対向させて配置し、電線接続部３ｅ'、電極嵌合部３
ａ'、締付部３ｂ'を形成したターミナル本体３'を備え
ている。上記円環状の電極嵌合部３ａ'の上下一対の各
自由端に夫々左右一対の締付板部３ｃ'−１,３ｃ'−２
と３ｃ'−３,３ｃ'−４を連続させ、３ｃ'−１と３ｃ'
−３を先端の湾曲部３ｃ'−５で連結すると共に、３ｃ'
−２と３ｃ'−４を３ｃ'−６で連結している。一方、加
締板となる締付具５'として、断面倒コ字形状の両側部
に、上下２段の下方向に向かって広がるテーパ面５ａ'
と５ｂ'、５ｃ'と５ｄ'を左右対向して形成した切欠部
５ｅ'を設けている。

【０００７】上記ターミナル本体３'の上下一対でかつ
左右一対の締付板部からなる締付部３ｂ'の中央部、即
ち、上下締付板部の間でかつ左右締付板部の間にナット
６を配置する一方、締付具５'のテーパ面５ａ',５ｂ'に
締付板部３ｃ'−１と３ｃ'−３の外端面、テーパ面５
ｅ'と５ｄ'に締付板部３ｃ'−２と３ｃ'−４の外端面に
当接させている。

【０００８】上記の状態で、締付具５'の上面のボルト
穴５f'を通してボルト４をナット６に螺じ込むことによ
り、締付具５'を下降させて、テーパ面に沿って締付板
部３ｃ'−１〜３ｃ'−４を矢印Ｘ１で示す互いに近接す
る水平方向を押圧している。よって、これら締付板部に
連結した電極嵌合部の自由端を閉鎖方向へ移動して、タ
ーミナル本体３'をバッテリー・ポスト２へ圧接固定し
ている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】通常、図７に示すよう
に、バッテリー・ポスト２はフランジ部２ａを介してバ
ッテリー１の上面に固定している。よって、バッテリー
・ターミナルのターミナル本体３'をポスト２に取り付
けた場合、下側の電極嵌合部がフランジ部２ａの上面に
当接し、下側電極嵌合部と略同一平面上のある下側の締
付板部３ｃ'−３,３ｃ'−４とバッテリー１の上面との
間に隙間Ｓが生じている。

【００１０】上記のように下側締付板部３ｃ'−３と３
ｃ'−４の下面が支持されず、隙間Ｓがあると、ボルト
４の締付時に、上方からの力に対する強度が不足とな
る。そのため、ボルト４により締付具５’が下降する
と、締付板部３ｃ'−３,３ｃ'−４は締付具５'のテーパ
面５ｂ',５ｄ'により水平方向へ移動されずに、連動し
て矢印Ｘ２で示す方向に下降しやすい。尚、上側の締付
板部３ｃ'−１,３ｃ'−２は下面がナット６の上面に位
置しているため、下降せず、上側テーパ面７ａ'と７ｃ'
とより互いに近接する水平方向へ移動される。

【００１１】上記した如く、下側の締付板部が互いに近
接する水平方向へ移動されないと、連続した電極嵌合部
の下側自由端の締め付けが為されず、ターミナル本体
３'のポスト２への圧接が不十分となる問題がある。

【００１２】本考案は上記問題を解消せんとするもの
で、上記ターミナル本体の下側締付板部の下方への移動
・変形を防止し、上側締付板部と同様に、ボルトとナッ
トとによる締付時に、締付具のテーパ面により互いに近
接する水平方向へ確実に移動出来るようにすることを目
的としている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、基板を二つ折りして略同一形状の上下両
側部を有する締付部と電極嵌合部および電線接続部を備
えたターミナル本体を設け、該ターミナル本体では、上
記電極嵌合部の上下一対の円環部の各自由端に、締付部
の左右一対の締付板部を夫々連動させて設けると共に上
下締付板部の先端を湾曲部を介して連続させて形成し、
かつ、倒コ字形状で、中央上面にボルト穴を有すると共
に、両側部に上下２段の下広がりのテーパ面を左右対向
させて形成した切欠部を有する締付具を設け、該締付具
を上記ターミナル本体の各締付板部の外端面に上記テー
パ面を当接させて組み付け、上記ターミナル本体の左右
一対で上下一対の締付板部の中央部に配置するナットに
対して上記締付具のボルト穴を通してボルトを締め付
け、上記テーパ面により左右締付板部を互いに近接する
水平方向へ移動させて、電極嵌合部の自由端を閉鎖させ
るバッテリー・ターミナルにおいて、上記ターミナル本
体の締付部の左右両側の夫々上下対向する締付板部を、
互いに係止する形状として、上記ナット上面で支持され
る上側締付板部との係止で下側締付板部の下降を防止す
る構成としているバッテリー・ターミナルを提供するも
のである。

【００１４】上記上側締付板部と下側締付板部との係止
は、左右の上側締付板部の外端より、外向きに下方傾斜
した摺動部を設ける一方、左右下側締付板部の外端より
内向きに上方傾斜した摺動部を設け、下側締付板部の摺
動部を上側締付板部の内面側に当接させ、該当接面に互
いに係止する凹凸部を設けて、上側と下側の締付板部の
係止を行っている。あるいは、上記上下摺動部の先端に
互いに係止するＬ字形状の係止部を設けている。

【００１５】さらに、上下締付板部を係止するために、
左右の上側締付板部の外端より、締付具の上下２段のテ
ーパ面に沿った形状の上下２段テーパを有する摺動部を
下向きに伸長して形成し、その下端部を内向きに屈折さ
せて、平板形状の左右下側締付板部の下面側に係止して
いる。

【００１６】

【作用】上記本考案のバッテリー・ターミナルでは、タ
ーミナル本体の上下対向する締付板部を互いに係止する
形状とし、かつ、上側の締付板部をナットにより支持す
る構成としていることにより、上下２段の下広がりのテ
ーパ面を有する締付具が下降しても、下側の締付板部が
下降して変形することが防止できる。

【００１７】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図１から図３は、本考案の第１実施例を示
し、バッテリー・ターミナル１０は、ターミナル本体１
１、締付具１２、ボルト１３、ナット１４およびリング
１５から構成している。

【００１８】上記ターミナル本体１１はスタットタイプ
であり、一枚の金属板を図示のように二つ折りに屈折加
工して形成し、一端の電線接続部１６にスタットボルト
１７を突設し、電線を圧着した端子(図示なし)をナット
(図示なし)で締め付けて接続するようにしている。

【００１９】ターミナル本体１１は、概略的には同一形
状とした上側部１１ａと下側部１１ｂを一端側の湾曲部
１１cで折り曲げて、上下対向配置して電線接続部１
６、電極嵌合部２０、締付板部２１を形成している。詳
しくは、上側部１１ａおよび下側部１１ｂとも、一端に
略矩形状の電線接続部１６Ａ,１６Ｂを備え、該電線接
続部１６Ａ,１６Ｂより円環形状とした電極嵌合部２０
Ａ,２０Ｂを連設している。これら電極嵌合部２０Ａ,２
０Ｂには内周縁に沿って筒状部２０Ａ−１,２０Ｂ−１
を立設している。

【００２０】上記電極嵌合部２０Ａ,２０Ｂの先端は図
示のように開放状態となっており、各自由端に夫々連続
した締付板部２１Ａ,２１Ａ',２１Ｂ,２１Ｂ'を設け、
右側締付板部２１Ａと２１Ｂ、左側締付板部２１Ａ'と
２１Ｂ'の先端を曲折部２１Ｃ,２１Ｃ'で連結してい
る。

【００２１】上側の締付板部２１Ａ,２１Ａ'の外側端に
は、下向きで外方へ向かって傾斜させた上側摺動部２１
Ａ−１,２１Ａ'−１を突設している。また、下側の締付
板部２１Ｂ,２１Ｂ'の外側端には、上向き内方に向かっ
て傾斜させた下側摺動部２１Ｂ−１,２１Ｂ'−１(２１
Ｂ'−１は図２に示す)を突設している。

【００２２】上記下側摺動部２１Ｂ−１,２１Ｂ'−１
は、図２に示すように、上端部分を外方に屈曲して上記
上側摺動部２１Ａ−１,２１Ａ'−１の内面に当接する係
止面２３を設け、該係止面２３に凸部２３ａを設けてい
る。また、上記上側摺動部２１Ａ−１,２１Ａ'−１の内
面には、上記係止面２３の凸部２３ａに対応させて凹部
２４を設け、これら凸部２３ａと凹部２４を互いに係合
させるようにしている。

【００２３】また、上記上下摺動部２１Ａ−１〜２１
Ｂ'−１の電極嵌合部２０Ａ,２０Ｂ側および曲折部２１
Ｃ,２１Ｃ'側の両端面には、締付具１２両側面に摺動自
在に当接するガイド片２２を外方に向けて突設してい
る。

【００２４】さらに、これら締付板部２１Ａ〜２１Ｂ'
には、内側端の所定位置に上記ナット１４の位置決め用
の係止片２１Ａ−２,２１Ａ'−２,２１Ｂ−２,２１Ｂ'
−２を内側方向に向けて突設している。かつ、上記左右
の締付板部２１Ａと２１Ａ',２１Ｂと２１Ｂ'の内側端
の略中間位置に上記ボルト１３を挿通するための湾曲形
状の切欠２１Ａ−３,２１Ａ'−３,２１Ｂ−３,２１Ｂ'
−３を設けている。かつ、これら左右締付板部２１Ａと
２１Ａ'、２１Ｂと２１Ｂ'との間には空隙Ｓ１(図１に
示す)が設けられている。

【００２５】上記締付具１２は、上面部１２ａと両側部
１２ｂ,１２ｃとを備えた略倒コ字形状で、上面部１２
ａの中心にボルト穴２５を穿設している。また、上面部
１２ａの両端より垂直方向に突設した両側部１２ｂ,１
２ｃには、図示のように、中央部に下端開口の切欠部２
６,２７を設け、これら切欠部２６,２７の左右両側端面
に水平方向に対向する上下２段の下方向に向けて拡がっ
たテーパ面２６ａ,２６ｂ,２６ａ',２６ｂ',２７ａ,２
７ｂ,２７ａ',２７ｂ'を形成し、これらテーパ面の連続
部は突出面２６ｃ,２６ｃ',２７ｃ,２７ｃ'としてい
る。

【００２６】上記ボルト１３は、軸部１３ａを締付具１
２のボルト穴２５に貫通して、ナット１４に螺着するよ
うにしている。かつ、ボルト１３の軸部１３ａの上方に
リング取付溝１３ｂを設け、ボルト穴２５を通過後に、
該リング取付溝１３ｂに図３に示すようにリング１５を
組み付け、ボルト１３を緩めて上昇させた時に、締付具
１２を連動して上昇させるようにしている。

【００２７】上記ナット１４は、上側締付板部２１Ａ,
２１Ａ'と下側締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'の間に配置さ
れ、上記締付板部２１Ａ〜２１Ｂ'に突設した係止片２
１Ａ−２〜２１Ｂ'−２に位置決めされるようにしてい
る。かつ、ネジ穴１４ａを上記締付板部２１Ａ〜２１
Ｂ'の切欠２１Ａ−３〜２１Ｂ'−３に位置するように介
在させている。

【００２８】次に、上記構成のバッテリー・ターミナル
１０のバッテリー・ポスト２への組付工程を説明する。
上記バッテリー・ターミナル１０は、上記締付具１２の
テーパ面２６ａ〜２７ｂ'の外面を、上記ターミナル本
体１１のガイド片２２に沿わせながら上下摺動部２１Ａ
−１〜２１Ｂ'−１に当接させ、上記ボルト１３の軸部
１３ａを締付具１２のボルト穴２５に貫通して締付板部
２１Ａ〜２１Ｂ'の内部に配置したナット１４に螺着し
て仮止め状態とする。

【００２９】上記仮止め状態では、締付具１２の両側部
１２ｂと１２ｃはターミナル本体１１の締付板部２１Ａ
〜２１Ｂ'の外端部分の上下摺動部２１Ａ−１〜２１Ｂ'
−１に摺動自在に当接している。また、突出面２６c,２
６c'は上下の摺動部２１Ａ−１と２１Ｂ−１、２１Ａ'
−１と２１Ｂ'−１の間の空隙部分、即ち、ナット１４
の両側方に突出している。

【００３０】かつ、上記仮止め状態では、ナット１４に
ボルト１３を連結しており、ナット１４により上側の締
付板部２１Ａと２１Ａ'を支持している。尚、切欠部２
７側も同様であるため、以下、図３に示す切欠部２６側
についてだけ説明する。

【００３１】上記仮止め状態において、両側の締付板部
２１Ａと２１Ａ'、２１Ｂと２１Ｂ'との間には空隙Ｓ１
があり、これら締付板部２１Ａ〜２１Ｂ'と連続した電
極嵌合部２０Ａと２０Ｂの自由端側は広い開口状態とな
っている。

【００３２】この状態で、上記上下一対の電極嵌合部２
０Ａと２０Ｂをバッテリー１のポスト２に対して上方か
ら外嵌する。該外嵌作業は電極嵌合部２０Ａ,２０Ｂの
自由端側が広くあいているため容易に行うことが出来
る。

【００３３】次に、ボルト１３を垂直上方よりインパク
トレンチ等の締付工具を用いて下向きに締め付けてい
く。この締付動作で締付具１２が下向きに移動して切欠
部２６のテーパ面２６ａ〜２６ｂ'が左右締付板部２１
Ａ〜２１Ｂ'の上下摺動部２１Ａ−１〜２１Ｂ'−１を内
側方向に押圧する。

【００３４】上記ターミナル本体１１の下側摺動部２１
Ｂ−１,２１Ｂ'−１と上側摺動部２１Ａ−１,２１Ａ'−
１は凸部２３ａおよび凹部２４を介して連結されてい
る。かつ、上記上側の締付板部２１Ａ,２１Ａ'が締付具
１２の下降に伴い、ナット１４に支持された上側締付板
部２１Ａ,２１Ａ'は相対的に上方へ移動する。よって、
下側の締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'がボルトの締付作業時に
締付具１２の下段のテーパ面２６ｂ,２６ｂ'に上方から
押圧されても下降に変形することは無い。

【００３５】このように、ボルト１３による垂直方向の
締付力がテーパ面２６ａ〜２６ｂ'により水平方向に変
換され、左右両側の上側の締付板部２１Ａと２１Ａ'、
下側の締付板部２１Ｂと２１Ｂ'とが両方の互いに近接
する方向に移動し、連通した電極嵌合部２０Ａ,２０Ｂ
の自由端を閉鎖方向に締め付ける。よって、電極嵌合部
２０Ａと２０Ｂはポスト２の外周面に圧接されてバッテ
リー・ターミナル１０はバッテリー・ポスト２に圧接固
定される。

【００３６】図４は本考案の第２実施例を示し、該第２
実施例のバッテリー・ターミナル１０'では、上側の締
付板部２１Ａ,２１Ａ'の外側端より下側締付板部２１
Ｂ,２１Ｂ'の下面まで延在する摺動部を夫々形成してい
る。これら摺動部は締付具１２の切欠部２６,２７の形
状に対応させた形状として上摺動部２１Ａ−１'と下摺
動部２１Ｂ−１'、同じく２１Ａ'−１'と２１Ｂ'−１'
とを連結部３０で連結した形状としている。

【００３７】即ち、上側の締付板部２１Ａ,２１Ａ'の両
側端を下向き外広がりに屈折させて上側摺動部２１Ａ−
１',２１Ａ'−１'を設け、上記締付具１２のテーパ面２
６ａ,２６ａ'２７ａ,２７ａ'に対応させている。

【００３８】また、上下締付板部２１Ａ,２１Ａ'と２１
Ｂ,２１Ｂ'の略中間位置で上記上側摺動部２１Ａ−１',
２１Ａ'−１'を水平方向の内側に屈曲して段部３０を設
け、上記締付具１２の突出部２６ｃ,２６ｃ',２７ｃ,２
７ｃ'に対応させている。

【００３９】さらに、上記段部３０の先端より下向き下
広がりに屈曲させ、かつ、内面が下側の締付板部２１
Ｂ,２１Ｂ'の外側端面に当接するように下側摺動部２１
Ｂ−１',２１Ｂ'−１'を設け、上記締付具１２のテーパ
面２６ｂ,２６ｂ',２７ｂ,２７ｂ'に対応させている。

【００４０】かつ、上記下側摺動部２１Ｂ−１',２１
Ｂ'−１'の下端を水平方向内側に屈曲させて係止部３１
を設け、下側の締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'の下面に係止し
ている。尚、上記以外構成および作用は第１実施例と同
一構成なため、同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。

【００４１】第２実施例のバッテリー・ターミナル１
０'では、上側の締付板部２１Ａ,２１Ａ'の外側端より
下側締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'まで伸長された摺動部２１
Ａ−１'〜２１Ｂ'−１'を設けて、その下端の係止部３
１を下側締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'の下面に位置させて、
係止保持しているため、下側締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'が
上記第１実施例と同様に、下側の締付板部２１Ｂ,２１
Ｂ'が下降することが無い。

【００４２】図５は本考案の第３実施例を示し、該第３
実施例のバッテリー・ターミナル１０"では、第１実施
例と同様に、上側の締付板部２１Ａ,２１Ａ'の外側端を
下向き広がりに屈曲して上側摺動部２１Ａ−１",２１
Ａ'−１"を設け、かつ、下側の締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'
を上向き内部方向に向けて下側摺動部２１Ｂ−１",２１
Ｂ'−１"を形成して締付具１２のテーパ面２６ａ〜２７
ｂ'に対応させている。

【００４３】また、上記上側摺動部２１Ａ−１",２１
Ａ'−１"の下端を内部方向に屈曲させて係止片５０を設
け、かつ、上記下側摺動部２１Ｂ−１",２１Ｂ'−１"の
上端を外部方向に屈曲させて係止片５１を設け、これら
Ｌ字形状に突出させた係止片５０,５１を当接させて互
いに係合するようにしている。

【００４４】本第３実施例では、上記係止片５０,５１
の係合により、上記第１実施例および第２実施例と同様
にボルト１３の締め付けで上記締付具１２を下降させて
も、下側の締付板部２１Ｂ,２１Ｂ'が下降せず、確実に
水平方向の締付力に変換してバッテリー・ポスト２を圧
接固定する。

【００４５】尚、本実施例のバッテリー・ターミナルは
上記構成に限られず、上記上下締付板部を相互に係止し
て下側締付板部を上側締付板部で支持する構成であれば
よい。

【００４６】

【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
のバッテリー・ターミナルでは、締付具の上下締付板部
を係止しているため、ナットに支持される上側の締付板
部により下側締付板部が支持される。よって、ボルトを
締め付けることにより上記締付具を下降させても、下側
の締付板部が下降して変形することが無い。またこれに
伴い、締付具のテーパ面を介して垂直方向からの締付力
を水平方向の締付力に変換し、上下締付板部が連続する
電極嵌合部の自由端を閉鎖方向へ移動させ、バッテリー
・ポストを確実に圧接固定することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例のバッテリー・ターミナ
ルを示す分解斜視図である。

【図２】第１実施例のターミナル本体のＩ−Ｉ断面図
である。

【図３】 (Ａ)(Ｂ)は第１実施例の動作工程を示す正面
図である。

【図４】第２実施例のバッテリー・ターミナルを示す
断面図である。

【図５】第３実施例のバッテリー・ターミナルを示す
断面図である。

【図６】 (Ａ)は従来のバッテリー・ターミナルを示す
斜視図、(Ｂ)は(Ａ)の動作説明図である。

【図７】 (Ａ)は従来の他のバッテリー・ターミナルを
示す斜視図、(Ｂ)は(Ａ)の動作説明断面図である。

【符号の説明】

２バッテリー・ポスト１０バッテリー・ターミナル１１ターミナル本体１２締付具１３ボルト１４ナット１６電線接続部２１Ａ,２１Ａ' 上側締付板部２１Ｂ,２１Ｂ' 下側締付板部２０Ａ−１,２０Ａ'−１上側摺動部２０Ｂ−１,２０Ｂ'−１下側摺動部２５ボルト穴２６ａ,２６ａ',２６ｂ,２６ｂ',２７ａ,２７ａ',２７
ｂ,２７ｂ' テーパ面

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】基板を二つ折りして形成したターミナル
本体の上下一対の円環状電極嵌合部の各自由端に左右一
対の締付板部を設けると共に、上下２段の下広がりのテ
ーパ面を左右対向させて形成した切欠部を有する締付具
を設け、該締付具の各テーパ面をターミナル本体の上記
上下一対で左右一対の各締付板部の外端面に当接させて
組み付け、これら締付板部間の中央部に配置したナット
に対して上記締付具のボルト穴を通してボルトを締め付
け、上記テーパ面により左右締付板部を互いに近接する
水平方向へ移動させて、電極嵌合部の自由端を閉鎖させ
るバッテリー・ターミナルにおいて、上記ターミナル本体の左右両側に位置する上下一対の締
付板部を互いに係止する形状として、上記ナット上面で
支持される上側締付板部との係止で下側締付板部を支持
する構成としているバッテリー・ターミナル。