JP4147834B2 - バッテリターミナル、及びバッテリターミナルと電線側端子金具との組付け構造 - Google Patents

バッテリターミナル、及びバッテリターミナルと電線側端子金具との組付け構造 Download PDF

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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリターミナルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のエンジンルーム内部には、設置される部品が非常に多くなって密度が高まっていることから、ボルトを締め付ける操作を行うための作業空間が限られていることが多い。このため、従来から用いられている横締め方式(バッテリポストの延設方向に対して、ほぼ直交する方向から締付用ボルトを締め付ける方式)のバッテリポストでは、締付作業に困難な状況が発生することがある。
【0003】
そこで、バッテリポストの延設方向に対して、ほぼ並行する方向にボルトを向けることが可能な縦締め方式のバッテリターミナルの開発が進んでいる。例えば、実開平6−54205号公報に開示されたバッテリターミナル100がある(図24および図25を参照)。このバッテリターミナル100には、バッテリポストを固定する電極固定部を備えた端子本体101と、図示しない電線を取り付けるスタッドボルト102と、端子本体101の電極固定部106を締め付ける締付部材103と、締付用ボルト104と、ナット105とが設けられている。このように、バッテリターミナル100には、少なくとも五個の部材が必要となることから、部品の組み付け及び管理に多大な労力が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題点を解決するために、従来技術ではないが、本発明者の改良例によれば、例えば図26に示す構造のバッテリターミナル107が考えられる。このバッテリターミナル107では、端子本体108に締付用ボルト109を組み付けるためのナット部110を配置することで、ナット105を不要としている。しかしながら、上記のバッテリターミナル107では、締付用ボルト109を回し付けたときに、締付部材111に対して均一な作用が加わらず、図27に示すように、締付部材111が傾いてしまい、締付部材111が充分に電極固定部112を締め付けないという事態が懸念される。
【0005】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数が少ない縦締め方式のバッテリターミナルであって、締付部材の傾きを防止することで、電極固定部を確実に締め付けることが可能なものを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の作用、及び発明の効果】
上記の課題を解決するために第1の発明は、バッテリポストの周囲に巻き付く電極固定部とナット部と電線装着用のスタッドボルトとを備えた端子本体と、前記電極固定部を締め付ける締付部材と、前記ナット部に嵌まり込むと共に前記締付部材を移動させることで前記電極固定部を前記バッテリポストに組み付ける締付用ボルトとを備えたバッテリターミナルであって、前記電極固定部は端子本体の前方に突設され、前記スタッドボルトは前記電極固定部と反対側に突設され、前記ナット部は前記電極固定部と前記スタッドボルトの間に設けられ、上下両方向に開口する略円環状の前記電極固定部には、前記端子本体に連結する固定端部と、前記締付部材によって前記電極固定部が前記バッテリポストを締め付ける方向に移動する自由端部とが設けられていると共に、前記締付部材には、前記両端部を跨ぐ一対の締付脚部と、これら締付脚部よりも前記電極固定部から遠ざかる方向にある前記ナット部と前記スタッドボルトの間に設けられた後脚部とが設けられており、前記締付脚部と後脚部のうち、前記締付脚部の前記自由端部に接触する側にのみ、下方に向かって幅が狭まるテーパ状の案内面が設けられ、前記締付用ボルトの締付けに伴って、前記自由端部を移動させることで、前記電極固定部の内径を狭めて前記バッテリポストを締め付ける構成とし、前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記締付部材の姿勢を維持する第1姿勢維持部が前記固定端部において前記締付部材と接触する部位に設けられていると共に、第2姿勢維持部が前記端子本体において前記電極固定部と非接触の状態にある前記後脚部と接触する部位に設けられており、前記第1及び第2姿勢維持部は、前記締付脚部及び前記後脚部において、前記締付用ボルトを挟む対角位置であって、前記端子本体と前記締付部材とが接触する一対の部位に設けられていることを特徴とする。
本発明において、前記自由端部には、前記締付部材の移動の際に、前記締付部材の案内面を受け入れ、前記案内面の進行方向を円滑に導くことで、前記締付部の姿勢を維持する第3姿勢維持部が設けられていることが好ましい。
発明によれば、雌雄両端子金具が接続するときに、雄タブが接続部に進入してくる。このとき、雄タブが接続部内の弾性接触片を弾性変形させる。特に雌側端子金具の小型化を図った場合には、接続部内に十分な弾性空間を確保することが困難となるが、本発明では底壁部に弾性変形許容孔が設けられている。このため、弾性接触片の自由端が弾性変形許容孔に進入することで、少なくとも、その底壁部の厚さ分の弾性空間を余分に設定できる。
【0007】
「姿勢維持部」とは、締付部材が締付用ボルトによって移動される際に、締付部材が傾くことを規制するための構成を意味している。具体的には、端子本体の一部と締付部材との一部とが、例えばレール状に係合することにより、締付部材の進行方向を案内する構成などがある。
第1の発明によれば、締付用ボルトを端子本体のナット部に締め付けることにより、締付部材を移動させると、電極固定部がバッテリポストを締め付ける。この締付操作の際には、姿勢維持部が締付部材の姿勢を維持するので、締付部材が傾いて締付力が得られないという事態が回避される。また、ナット部は、端子本体に設けられているので、バッテリターミナルの部品点数を減少させることができる。
【0008】
発明によれば、締付部材が締付用ボルトによって移動されると、電極固定部の自由端部がバッテリポストを締め付ける方向に移動する。また、姿勢維持部は、固定端部において、締付部材が接触する部位に設けられており、締付部材の姿勢を維持する。
【0009】
発明において、後脚部の位置及び個数は問われず、一つまたは二つ以上の複数でもよい。また、後脚部が複数の場合には、姿勢維持部は、それらの後脚部のうち、少なくとも一ヶ所に設けられていればよい。また、姿勢維持部は、後脚部または端子本体のいずれの側に設けられていても良く、両側に設けられていても良い。
発明によれば、締付部材が締付用ボルトによって移動されると、一対の締付脚部が電極固定部の自由端部を移動させることで、電極固定部がバッテリポストを締め付ける。また、締付部材には、一対の締付脚部の他に、後脚部が設けられており、この後脚部が端子本体に接触する部位に、姿勢維持部が設けられている。
【0010】
発明において、後脚部の位置及び個数は問われず、一つまたは二つ以上の複数でもよい。但し、後脚部のうちの少なくとも一つは、締付用ボルトを挟んで固定端部に対して対角上に設け、少なくともその後脚部と固定端部とが端子本体に接触する二ヶ所の部位に姿勢維持部を設けることが好ましい。そのようにすれば、より締付部材の姿勢を維持する効果を向上させることができる。
発明によれば、姿勢維持部は、締付用ボルトを挟む対角位置に一対に設けられているので、締付部材の姿勢を維持する性能をより向上できる。
【0011】
第2の発明は、バッテリポストの周囲に巻き付く電極固定部とナット部と電線装着用のスタッドボルトとを備えた端子本体と、前記電極固定部を締め付ける締付部材と、前記ナット部に嵌まり込むと共に前記締付部材を移動させることで前記電極固定部を前記バッテリポストに組み付ける締付用ボルトとを備えたバッテリターミナルと、電線に接続されて前記バッテリターミナルに対して組み付けられる電線側端子金具との組付け構造であって、前記電極固定部は端子本体の前方に突設され、前記スタッドボルトは前記電極固定部と反対側に突設され、前記ナット部は前記電極固定部と前記スタッドボルトの間に設けられ、上下両方向に開口する略円環状の前記電極固定部には、前記端子本体に連結する固定端部と、前記締付部材によって前記電極固定部が前記バッテリポストを締め付ける方向に移動する自由端部とが設けられていると共に、前記締付部材には、前記両端部を跨ぐ一対の締付脚部と、これら締付脚部よりも前記電極固定部から遠ざかる方向にある前記ナット部と前記スタッドボルトの間に設けられた後脚部とが設けられており、前記締付脚部と後脚部のうち、前記締付脚部の前記自由端部に接触する側にのみ、下方に向かって幅が狭まるテーパ状の案内面が設けられ、前記締付用ボルトの締付けに伴って、前記自由端部を移動させることで、前記電極固定部の内径を狭めて前記バッテリポストを締め付ける構成とし、前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記締付部材の姿勢を維持する第1姿勢維持部が前記固定端部において前記締付部材と接触する部位に設けられていると共に、前記電線側端子金具の先端部には、互いに内側に向かって折り曲げられた一対の脚片がガイド部として設けられており、前記締付部材には、前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記ガイド部を受け入れることで前記締付部材の姿勢を維持すると共に、前記ガイド部との当接を回避する当接回避溝が凹設されていることを特徴とするバッテリターミナルと電線側端子金具との組付け構造である。
発明によれば、バッテリターミナルに電線側端子金具を組み付けておき、締付用ボルトをナット部に回し付けることにより、締付部材が電極固定部を締め付け、バッテリターミナルがバッテリポストに固定される。このとき、電線側端子金具には、締付部材の姿勢を維持する姿勢維持部が設けられているので、締付部材が傾いて締付力が得られないという事態が回避される。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0013】
<第1実施形態>
次に、図1〜図15を参照しつつ、本発明の第1実施形態について説明する。図1には、第1実施形態のバッテリターミナル1を示した。バッテリターミナル1は、バッテリポスト21に固定された状態で、電線端部に接続された電線側端子金具(図示せず)が組み付けられる。バッテリターミナル1は、バッテリポスト21に組み付く端子本体2と、電線の端部を取り付けるスタッドボルト3と、締付部材5と、締付用ボルト4と、Cリング26との五個の部材から構成されている(なお、Cリング26は、場合によっては省略することで、バッテリターミナル1を四個の部材から構成することもできる。)。
【0014】
まず、図1〜図5を参照しつつ、端子本体2の構成について説明する。端子本体2には、バッテリポスト21の周囲に巻き付く電極固定部6が設けられている。電極固定部6は、端子本体2の前方(図1において、左下方)に突設されており、上下両方向に開口する略円環状とされている。より詳細には、電極固定部6の形状は、コーン型の上端部分を切り落とし、下端側が上端側よりも大きくなる台形状とされている。この電極固定部6には、一対の端部7A、7Bが設けられている。このうち一方側の端部は、固定端部7Aとされており、端子本体2に連結して固定された状態となっている。一方、他方側の端部は、自由端部7Bとされており、電極固定部6がバッテリポスト21を締め付ける方向に移動することができる。
【0015】
固定端部7Aにおいて、締付部材5の締付脚部22Bが当接する部位には、固定端部7Aの一部が外方に折り曲げられることにより、第1姿勢維持部17が設けられている。第1姿勢維持部17は上下方向に延設されており、締付脚部22Bに当接することで、締付部材5の姿勢が傾かないように維持することができる。
なお、電極固定部6の内周面には、周方向に沿って一定間隔で、上下方向に溝部8が凹設されており、バッテリポスト21に対して良好な固定状態が維持されるようになっている(図1にのみ示す)。
【0016】
また、端子本体2において、電極固定部6が設けられた側と反対側(図1における右上側)には、電線装着用のスタッドボルト3が、垂直方向に突設されている。スタッドボルト3は、本体上板部10に開口された取付孔11に挿通された後に、本体下板部9の折り付けによって、両板部9,10の間に挟み付けられた状態で固定されている。
【0017】
また、端子本体2において、電極固定部6とスタッドボルト3との間の位置には、図2に示すように、ナット部12が設けられている。このナット部12は、締付用ボルト4を本体上方向より垂直に回し付け可能に設けられている。このように、本実施形態では、ナット部12は、端子本体2に設けられているので、従来のようにナット105を別部品として設ける場合に比べると、バッテリターミナル1の部品点数を減少させることができる。
【0018】
また、端子本体2において、ナット部12の側方には、本体上板部10の側縁部分が上方に向かって折り立てられて、第2姿勢維持部20が設けられている。第2姿勢維持部20の前端縁は、外方に向かって折り曲げられており、係合縁20Aが設けられている。この第2姿勢維持部20は、締付部材5が締付用ボルト4の回し付けによって下方に移動される際に、姿勢が傾かないように、維持することができる(後に詳述する。)。
なお、図5には、端子本体2の展開図を示した。
【0019】
次に、図6〜図10を参照しつつ、締付部材5について説明する。締付部材5は、図6に示すように、天井板部13と、この天井板部13の四隅のそれぞれから端子本体2に向かって垂下される脚部22A,22B,23A,23Bとを備えた略テーブル状とされている。天井板部13には、締付用ボルト4を遊挿する取付孔14が設けられている。
【0020】
四つの脚部22A,22B,23A,23Bのうち、図7において左側に位置する一対の締付脚部22A,22Bは、電極固定部6の端部7A,7Bの間を跨ぐようにして取り付けられる。また、自由端部7Bに接触する側の締付脚部22Aには、下方に向かって幅が狭まるテーパ状の案内面16が設けられている。この案内面16は、締付用ボルト4の締付けに伴って、自由端部7Bを移動させることで、電極固定部6の内径を狭めてバッテリポスト21を締め付ける。また、締付脚部22Bにおける外方側縁部は、強度を向上するために略直角方向に折り曲げられて、強化縁部24が設けられている。締付部材5が端子本体2に組み付けられると、固定端部7Aに設けた第1姿勢維持部17が、強化縁部24に当接するようになっている(図11を参照)。
【0021】
また、図9に示すように、天井板部13の後方側(すなわち、締付脚部22A,22Bに比べて、電極固定部6から遠ざかる側)には、一対の後脚部23A,23Bが設けられている。このうち、締付脚部22Aの後方に位置する後脚部23Aの隣には、後面部18との間に溝部19が設けられている。この溝部19には、端子本体2の第2姿勢維持部20が嵌まり込むようになっている。また、締付部材5が端子本体2に組み付けられると、第2姿勢維持部20の係合縁20Aは、後脚部23Aの前面側に位置するようになっている(図12を参照)。こうして、第2姿勢維持部20は、後脚部23Aが端子本体2に接触する部位に設けられている。
【0022】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用および効果について、図11〜図15を参照しつつ説明する。
まず、端子本体2に対して、締付部材5を所定の位置に載置する。このとき、締付部材5の両締付脚部22A,22Bの間に、両端部7A,7Bを挟み込むようにしておく。また、締付部材5の溝部19の内側には、第2姿勢維持部20を嵌め込んでおく。
【0023】
次に、Cリング26を天井板部13の取付孔14に整合させておき、締付用ボルト4を取付孔14に遊挿させた後、締付用ボルト4の先端をナット部12に挿入して回し付ける。締付用ボルト4を回転させると、締付用ボルト4がナット部12の奥側に進入すると共に、締付部材5が締付用ボルト4によって、端子本体2に対して深く嵌まり込んでいく。締付用ボルト4を所定の位置まで回し付けると、締付部材5の案内面16が自由端部7Bの上端外側に対して軽く当接した状態となるので、ここで一旦締付用ボルト4の回転操作を中止する。こうして、バッテリターミナル1を仮組した状態(すなわち、両端部7A,7Bが、案内面16によって締め付けられておらず、バッテリターミナル1をバッテリポスト21に対して着脱できる状態)としておく。
【0024】
浅い位置に組み付けられたバッテリターミナル1は、バッテリポスト21との組付けが行われる場所に搬入される。バッテリターミナル1の電極固定部6をバッテリポスト21の外周に嵌め付けた後に、バッテリターミナル1の上方からインパクトレンチ(図示せず)を用いて、締付用ボルト4を回転させて締め付ける。すると、締付用ボルト4の移動に伴って、締付部材5が端子本体2に対して下降し、案内面16が電極固定部6の自由端部7Bを固定端部7Aの方向に押圧することにより、両端部7A,7Bが近接する方向に移動する。この移動によって、電極固定部6の孔径が狭まり、バッテリポスト21を締め付けることで、バッテリターミナル1とバッテリポスト21とが固定される(図15を参照)。
【0025】
この締付操作の際には、締付部材5を傾けようとする力が作用する。つまり、締付部材5の締付脚部22A,22Bには、両端部7A,7Bを締め付ける際の反作用が働く一方、後脚部23A,23Bには、そのような作用は働かないので、締付部材5の後側が締付用ボルト4の回し付けに伴って、先に連れ動きしようとする。ところが、本実施形態のバッテリターミナル1には、第1及び第2の姿勢維持部17、20が設けられている。締付部材5が傾く方向に力を受けた場合には、第1姿勢維持部17は締付部材5の強化縁部24に、第2姿勢維持部20は後脚部23Aの前面側に、それぞれ当接することで、締付部材5の姿勢を維持することができる。このため、締付部材5が傾く方向に作用を受けたとしても、両姿勢維持部17、20が締付部材5の姿勢を維持するので、締付部材5が傾いて締付力が得られないという事態が回避される。
また、姿勢維持部17、20は、締付用ボルト4を挟む対角位置に一対に設けられているので、締付部材5の姿勢を維持する性能をより向上できる。
【0026】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について、図16〜図18を参照しつつ説明する。なお、本実施形態と第1実施形態とにおいて、同一の作用を奏する構成には、同一の符号を付して、説明を省略する。
本実施形態と第1実施形態との主たる相違は、第2姿勢維持部30の形状、及び第3姿勢維持部31の存在である。
【0027】
第2姿勢維持部30は、第1実施形態と同様に、締付部材5の後脚部23Aが接触する部位に設けられている。第2姿勢維持部30の前後両端部は、共に外方に折り曲げられており、その中間部分には、上下方向に続くレール溝30Aが設けられている。このレール溝30Aは、締付部材5の移動に伴って、後脚部23Aが進む方向に設けられている。
【0028】
また、第3姿勢維持部31は、自由端部7Bに設けられている。すなわち、自由端部7Bからバッテリポスト21に近接する側は、平断面が略チャネル状となるように折曲げ加工がなされており、ここに第3姿勢維持部31が設けられている。この第3姿勢維持部31は、締付部材5の案内面16を受け入れ、締付部材5の移動の際に、案内面16の進行方向を円滑に導くことで、締付部材5の姿勢を維持するようになっている。
なお、締付部材5には、左右両側の側縁に強化縁部24が設けられている。
【0029】
上記のように構成された本実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
加えて、本実施形態では、三つの姿勢維持部17、30、31が設けられているので、締付部材5の姿勢を維持する能力が更に向上されている。
【0030】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について、図19〜図23を参照しつつ説明する。なお、本実施形態と第1実施形態とにおいて、同一の作用を奏する構成には、同一の符号を付して、説明を省略する。
【0031】
本実施形態と第1実施形態との主たる相違は、姿勢維持部35の構成である。本実施形態では、姿勢維持部35は、電線側端子金具36に設けられている。電線側端子金具36は、図19及び図20に示すように、電線37の一端部に接続された状態で、端子本体2のスタッドボルト3に組み付けられる。電線側端子金具36には、電線37をかしめ付けるバレル部38と、スタッドボルト3を挿通可能な組付孔39と、姿勢維持部35とが設けられている。姿勢維持部35は、電線側端子金具36の先端部(図19において左端部)に設けられており、平断面が略チャネル状とされている。
【0032】
すなわち、姿勢維持部35には、一対の脚片40が設けられており、その脚片40の先端が、互いに内側に折り曲げられることにより、開口の離間幅を狭めるようになっている。また、脚片40の先端は、図20の示すように、電線側端子金具36から上方に向かって立ち上がるガイド部41とされている。両ガイド部41の後面側(図20において右側)には、締付部材5の後脚部23A,23Bの前面側が当接可能とされている。
【0033】
また、締付部材5の天井板部13において、左右両側縁の後端寄りの位置には、ガイド部41との当接を回避する当接回避溝42が凹設されている。
本実施形態によれば、端子本体2のスタッドボルト3に電線側端子金具36を組み付けておき、締付部材5を所定の位置に載置する。そこで、締付用ボルト4をナット部12に回し付けることにより、締付部材5が電極固定部6を締め付け、バッテリターミナル1がバッテリポスト21に固定される。このとき、電線側端子金具36には、締付部材5の姿勢を維持する姿勢維持部35が設けられているので、締付部材5が傾いて締付力が得られないという事態が回避される。
なお最後に、ナット43をスタッドボルト3に締め付けることで、電線側端子金具36を固定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態におけるバッテリターミナルの全体斜視図である。
【図2】 端子本体の平面図である。
【図3】 端子本体の右側面図である。
【図4】 端子本体の左側面図である。
【図5】 端子本体の展開図である。
【図6】 締付部材の斜視図である。
【図7】 締付部材の側面図である。
【図8】 締付部材の正面図である。
【図9】 締付部材の背面図である。
【図10】 締付部材の平面図である。
【図11】 端子本体に締付部材を組み付けたときの平面図である。
【図12】 端子本体と締付部材とを組み付けたときの姿勢維持部の様子を示す平面図である。
【図13】 端子本体に締付部材を載置したときの右側面図である。
【図14】 端子本体に締付部材を載置したときの左側面図である。
【図15】 締付部材を締付用ボルトで締め付けたときのバッテリターミナルの左側面図である。
【図16】 第2実施形態における端子本体に締付部材を組み付けたときの姿勢維持部の様子を示す平面図である。
【図17】 端子本体に締付部材を載置したときの左側面図である。
【図18】 締付部材を締付用ボルトで締め付けたときのバッテリターミナルの左側面図である。
【図19】 第3実施形態における電線側端子金具の平面図である。
【図20】 電線側端子金具の側面図である。
【図21】 締付部材の平面図である。
【図22】 端子本体に電線側端子金具を組付けた後に、締付部材を載置したときの側面図である。
【図23】 端子本体に電線側端子金具を組付けた後に、締付部材を組み付けたときの平面図である。
【図24】 従来例におけるバッテリターミナルの分解斜視図である。
【図25】 従来例におけるバッテリターミナルの正面図である。
【図26】 従来例を改良した参考例におけるバッテリターミナルの斜視図である。
【図27】 従来例を改良した参考例において、締付部材が傾いたときの様子を示す側面図である。
【符号の説明】
1…バッテリターミナル
2…端子本体
4…締付用ボルト
5…締付部材
6…電極固定部
7A…固定端部
7B…自由端部
12…ナット部
17…第1姿勢維持部(姿勢維持部)
20、30…第2姿勢維持部(姿勢維持部)
21…バッテリポスト
22A,22B…締付脚部
23A…後脚部
31…第3姿勢維持部(姿勢維持部)
35…姿勢維持部
36…電線側端子金具
37…電線

Claims (3)

  1. バッテリポストの周囲に巻き付く電極固定部とナット部と電線装着用のスタッドボルトとを備えた端子本体と、前記電極固定部を締め付ける締付部材と、前記ナット部に嵌まり込むと共に前記締付部材を移動させることで前記電極固定部を前記バッテリポストに組み付ける締付用ボルトとを備えたバッテリターミナルであって、
    前記電極固定部は端子本体の前方に突設され、前記スタッドボルトは前記電極固定部と反対側に突設され、前記ナット部は前記電極固定部と前記スタッドボルトの間に設けられ、
    上下両方向に開口する略円環状の前記電極固定部には、前記端子本体に連結する固定端部と、前記締付部材によって前記電極固定部が前記バッテリポストを締め付ける方向に移動する自由端部とが設けられていると共に、
    前記締付部材には、前記両端部を跨ぐ一対の締付脚部と、これら締付脚部よりも前記電極固定部から遠ざかる方向にある前記ナット部と前記スタッドボルトの間に設けられた後脚部とが設けられており、
    前記締付脚部と後脚部のうち、前記締付脚部の前記自由端部に接触する側にのみ、下方に向かって幅が狭まるテーパ状の案内面が設けられ、前記締付用ボルトの締付けに伴って、前記自由端部を移動させることで、前記電極固定部の内径を狭めて前記バッテリポストを締め付ける構成とし、
    前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記締付部材の姿勢を維持する第1姿勢維持部が前記固定端部において前記締付部材と接触する部位に設けられていると共に、
    第2姿勢維持部が前記端子本体において前記電極固定部と非接触の状態にある前記後脚部と接触する部位に設けられており、
    前記第1及び第2姿勢維持部は、前記締付脚部及び前記後脚部において、前記締付用ボルトを挟む対角位置であって、前記端子本体と前記締付部材とが接触する一対の部位に設けられていることを特徴とするバッテリターミナル。
  2. 前記自由端部には、前記締付部材の移動の際に、前記締付部材の案内面を受け入れ、前記案内面の進行方向を円滑に導くことで、前記締付部の姿勢を維持する第3姿勢維持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバッテリターミナル。
  3. バッテリポストの周囲に巻き付く電極固定部とナット部と電線装着用のスタッドボルトとを備えた端子本体と、前記電極固定部を締め付ける締付部材と、前記ナット部に嵌まり込むと共に前記締付部材を移動させることで前記電極固定部を前記バッテリポストに組み付ける締付用ボルトとを備えたバッテリターミナルと、電線に接続されて前記バッテリターミナルに対して組み付けられる電線側端子金具との組付け構造であって、
    前記電極固定部は端子本体の前方に突設され、前記スタッドボルトは前記電極固定部と反対側に突設され、前記ナット部は前記電極固定部と前記スタッドボルトの間に設けられ、
    上下両方向に開口する略円環状の前記電極固定部には、前記端子本体に連結する固定端部と、前記締付部材によって前記電極固定部が前記バッテリポストを締め付ける方向に移動する自由端部とが設けられていると共に、
    前記締付部材には、前記両端部を跨ぐ一対の締付脚部と、これら締付脚部よりも前記電極固定部から遠ざかる方向にある前記ナット部と前記スタッドボルトの間に設けられた後脚部とが設けられており、
    前記締付脚部と後脚部のうち、前記締付脚部の前記自由端部に接触する側にのみ、下方に向かって幅が狭まるテーパ状の案内面が設けられ、前記締付用ボルトの締付けに伴って、前記自由端部を移動させることで、前記電極固定部の内径を狭めて前記バッテリポストを締め付ける構成とし、
    前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記締付部材の姿勢を維持する第1姿勢維持部が前記固定端部において前記締付部材と接触する部位に設けられていると共に、
    前記電線側端子金具の先端部には、互いに内側に向かって折り曲げられた一対の脚片がガイド部として設けられており、
    前記締付部材には、前記締付部材が前記締付用ボルトによって移動される際に、前記ガイド部を受け入れることで前記締付部材の姿勢を維持すると共に、前記ガイド部との当接を回避する当接回避溝が凹設されていることを特徴とするバッテリターミナルと電線側端子金具との組付け構造。
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