JP2581924B2 - 多孔質セラミック焼結体の接合方法 - Google Patents

多孔質セラミック焼結体の接合方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セラミックの接合方法に関し、特に二個以
上の多孔質セラミック焼結体を接合する方法に関するも
のである。
(従来の技術) セラミック質焼結体は、優れた強度及び耐熱性化学的
安定性等の性質を有していることから、各分野において
使用されてきている。ところが、このセラミック質焼結
体は、部品や製品とするためには所定の形状に加工しな
ければならないが、焼結する前に型成形しなければなら
ないこと、焼結後にあっては機械加工がしにくい等の理
由によって、複雑な形状のものは製造することが極めて
困難である。現在要望されている複雑な形状の代表例と
しては、プロセスチューブ、ショートボート、マザーボ
ード、セラミックフィルター等がある。
このような複雑な形状を有するセラミック質焼結体を
形成するには、これを単純な形の部分に分解して別々に
焼成し、これらを互いに接合することが行なわれてい
る。このような接合における従来の具体的例としては、
次のような方法がある。
異種セラミックあるいは金属を接合材料として採用
し、これの濡れ性を利用して接合する方法 セラミック質焼結体の材料を接合材料とし、これを反
応焼結させることにより接合する方法などである。
ところが、の方法にあっては、接合材料がセラミッ
ク質焼結体とは異なるものであるから、高純度・高品質
のセラミック質焼結体を得るには不適当であるだけでな
く、接合部分の強度が不足しがちである。また、の方
法にあっては、母材自身が接合される訳ではないので、
十分な接合強度を有するものを得ることは非常に困難で
ある。
さらに、これら従来の方法にあっては、緻密体同士の
接合方法であって、本発明が対象としている多孔質セラ
ミック焼結体の接合には全く不向きである。その理由
は、接合対象が多孔質セラミック焼結体の場合には、接
合材料が開放気孔内に浸透してしまって、十分な接合が
行なわれないからである。
そこで、本発明者等は、特に多孔質セラミック焼結体
の接合を完全に行なうことができる方法について鋭意研
究してきた結果、鋳込成形方法のように、溶媒が多孔質
セラミックの開放気孔内に吸収される際の力によって、
接合材料を多孔質セラミックの表面に緻密に堆積させ、
着肉させることができることを新規に知見し、本発明を
完成したのである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は以上のような経緯に基づいてなされたもの
で、その解決しようとする問題点は、従来のセラミック
の接合方法における接合強度の不足及び不純物の混入で
ある。
そして、本発明の目的とするところは、特に多孔質セ
ラミック焼結体の接合を、その接合強度を十分なものと
して行なうことができるとともに、不純物の混入を全く
発生させない接合方法を簡単な構成によって提供するこ
とにある。
(問題点を解決するための手段及び作用) 以上の問題点を解決するために本発明が採った手段
は、実施例に対応する第1図及び第2図を参照して説明
すると、 二個以上の多孔質セラミック焼結体を次の工程によっ
て接合する方法。
(イ)多孔質セラミック焼結体(10)の少なくとも接合
部の開放気孔内に溶媒を充填し、多孔質セラミック焼結
体(10)の接合部の表面層に位置する前記溶媒を除去す
る工程; (ロ)各多孔質セラミック焼結体(10)の少なくとも一
方の接合面に、接合すべき多孔質セラミック焼結体(1
0)と同じ材料の粉末を含むスラリー(20)を塗布する
工程; (ハ)スラリー(20)を介して多孔質セラミック焼結体
(10)の接合面を密着させ、接合部を支持固定する工
程; (ニ)スラリー(20)を乾燥させる工程; (ホ)この乾燥スラリー(20)を多孔質セラミック焼結
体(10)とともに焼成して、多孔質セラミック焼結体
(10)と一体化する工程。
である。
すなわち、本発明に係る製造方法は、第1図に示すよ
うに、要は接合の必要な二個以上の多孔質セラミック焼
結体(10)を、接合すべき多孔質セラミック焼結体(1
0)と同じ材質の粉末を含むスラリー(20)を接着剤と
して塗布した後に、接着面を支持固定して、スラリー
(20)を乾燥させた後、これを各多孔質セラミック焼結
体(10)とともに焼結して接合する方法である。
この多孔質セラミック焼結体(10)の材料としては種
々考えられるが、主として炭化珪素、アルミナ、窒化珪
素、チタン酸アルミニウム、ジルコニア等が用いられ、
従って後述のスラリー(20)中の粉体としてもこれら各
々の材料が使用されるものである。
この場合に重要なのは、スラリー(20)の具体的材料
と、粒径である。つまり、スラリー(20)の具体的材料
としては、接合すべき多孔質セラミック焼結体と同一材
料の粉体を使用することが必要であり、これに溶媒(通
常は水が使用される)、解膠剤、バインダー等を加えて
一定時間撹拌することによって形成する必要があるので
ある。この場合の粉体の平均粒径は、多孔質セラミック
焼結体(10)の平均気孔径に依存し、平均気孔径の1/3
〜5倍であることが好ましい。その理由は、1/3倍より
小さいと開放気孔部より多孔質セラミック焼結体内部に
前記粉末が進入しすぎて着肉が困難になるからであり、
また5倍より大きいとスラリー(20)を焼結したときに
強度が不足するからである。
スラリー(20)を各多孔質セラミック焼結体(10)の
表面に塗布する前に、少なくとも接合部の開放気孔内に
スラリー(20)を構成している溶媒と同一の溶媒を浸透
させておく必要があり、次いで各多孔質セラミック焼結
体(10)の表面に位置する溶媒のみを乾燥させる必要が
ある。その理由は、もし各多孔質セラミック焼結体(1
0)の開放気孔内が完全に開いた状態になっていると、
スラリー(20)の乾燥時にこの多孔質セラミック焼結体
(10)の開放気孔内に毛細管現象によってスラリー(2
0)中の溶媒が急激に吸収され、多孔質セラミック焼結
体(10)の表面に位置する開放気孔周辺にスラリー(2
0)中の粉体が捕捉され、堆積した状態が粗であるため
に、この粉体を焼成することによって各多孔質セラミッ
ク焼結体(10)を統合させると、その結合は表面的にし
か行なわれないことになり、強度の低い接合部となって
しまうからである。また、各多孔質セラミック焼結体の
接合する表面層の溶媒を除去するのは、表面層の溶剤に
よるスラリー(20)の希釈を防ぐためである。
本発明の方法においては、開放気孔内にはスラリー
(20)中の溶媒と同様な溶媒が開放気孔部に既に存在し
ているから、スラリー(20)の乾燥時においては、スラ
リー(20)中の(主として)溶媒は、各多孔質セラミッ
ク焼結体(10)の表層部からの溶媒の揮発によって移動
し、それにともなって各多孔質セラミック焼結体(10)
の内部に吸引されるのである。従って、スラリー(20)
中の粉体が各多孔質セラミック焼結体(10)の開放気孔
部へ移動する速度は、スラリー(20)中の粉体が接合箇
所に緻密状態となって堆積するのに適した大きさに制御
されるのである。
以上のように、本発明の方法にあっては、多孔質セラ
ミック焼結体と同一材料からなる接合のための粉体は、
各多孔質セラミック焼結体(10)の開放気孔中の溶媒等
に制御されながら、各多孔質セラミック焼結体(10)の
奥まで浸透し、かつ接合箇所に緻密状態となって堆積す
るので、これを焼成したときには各多孔質セラミック焼
結体(10)をしっかりと接合するのである。
勿論、本発明にあっては、上記の工程でスラリー(2
0)を塗布して、その後接合部のスラリー(20)を乾燥
させる。そして、このスラリー(20)を各多孔質セラミ
ック焼結体(10)とともに所望の気孔率に応じ、既存の
条件下で焼成することにより、各多孔質セラミック焼結
体(10)の接合を完了するのである。
(実施例) 次に、本発明を、実施例に従って詳細に説明する。
多孔質セラミック焼結体(10)として、平均気孔径が
5μm、気孔率が45%の炭化珪素質焼結体を使用した。
従って、スラリー(20)中の粉体としては、平均粒径が
8μmの炭化珪素粉末を使用し、この炭化珪素粉体に、
次に示すような割合で、分散剤、バインダ及び溶媒とし
ての水を配合して、12時間ボールミル中で撹拌した。こ
れにより、各多孔質セラミック焼結体(10)を接合する
ためのスラリー(20)を形成した。
スラリー(20)の組成; β型炭化珪素 100 重量部 トリエチルアミン 0.2重量部 バインダー(アクリル酸系エステル樹脂) 5 重量部 純水 35 重量部 一方、各多孔質セラミック焼結体(10)中に溶媒であ
る水を十分浸み込ませ、接合面を乾いた布で拭き、各多
孔質セラミック焼結体(10)の表面に位置する水を除去
した。このように処理した各多孔質セラミック焼結体
(10)の接合面に、前記スラリー(20)を刷毛で塗り、
各多孔質セラミックス焼結体(10)を第1図に示すよう
に配置して、その位置固定を金属製の支持具を使用して
行なった。このようにした多孔質セラミック焼結体(1
0)の全体を60℃で6時間乾燥した。
このように乾燥させて半接合状態となった多孔質セラ
ミック焼結体(10)を上記金属製の支持具からはずし、
スラリー(20)を多孔質セラミック焼結体(10)の気孔
率とほぼ等しくするために、その全体を2000℃の温度で
焼結させた。これにより形成された接合部(30)の3点
曲げ強度は、次の表に示すように、母材である多孔質セ
ラミック焼結体(10)の略同じであり、約10.0kgf/cm2
であった。
次頁の表に、多孔質セラミック焼結体(10)の開放気
孔率を変え、スラリー(20)中のβ−炭化珪素粉末の平
均粒径が7〜8μmの場合の接合強度を示した。焼成温
度は、開放気孔径に応じ1700〜2200℃の温度範囲で適宜
選定した。
比較例 実施例の工程中、多孔質セラミック焼結体(10)に溶
媒である水を含浸させる工程を省略して、スラリーを塗
布し、乾燥、焼成を行なったところ、次頁の表に示す通
り、その接合部の強度は約5kgf/cm2であった。
(発明の効果) 以上詳述した通り、本発明に係る方法を採用すれば、
二個以上の多孔質セラミック焼結体を、その母材と同じ
材質の粉末を含むスラリーを使って焼結して接合するの
で、その接合強度を十分なものとして行なうことができ
るとともに、不純物の混入を全く発生させないで接合す
ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る接合方法を採用して多孔質セラミ
ック焼結体の接合をおっこなっている状態の断面図、第
2図は接合した二個以上の多孔質セラミック焼結体の斜
視図である。 符号の説明 10……多孔質セラミック焼結体、20……スラリー、30…
…接合部分。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二個以上の多孔質セラミック焼結体を次の
    工程によって接合する方法。 (イ)前記多孔質セラミック焼結体の少なくとも接合部
    の開放気孔内に溶媒を充填し、前記多孔質セラミック焼
    結体の接合部の表面層に位置する前記溶媒を除去する工
    程; (ロ)前記各多孔質セラミック焼結体の少なくとも一方
    の接合面に、接合すべき多孔質セラミック焼結体と同じ
    材料の粉末を含むスラリーを塗布する工程; (ハ)前記スラリーを介して前記多孔質セラミック焼結
    体の接合面を密着させ、接合部を支持固定する工程; (ニ)前記スラリーを乾燥させる工程; (ホ)この乾燥スラリーを前記多孔質セラミック焼結体
    とともに焼成して、前記多孔質セラミック焼結体と一体
    化する工程。
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