JP2581328B2 - 巻線型インダクタンス部品の製造方法 - Google Patents

巻線型インダクタンス部品の製造方法

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JP2581328B2
JP2581328B2 JP3009452A JP945291A JP2581328B2 JP 2581328 B2 JP2581328 B2 JP 2581328B2 JP 3009452 A JP3009452 A JP 3009452A JP 945291 A JP945291 A JP 945291A JP 2581328 B2 JP2581328 B2 JP 2581328B2
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bobbin
wound
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dividing plate
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慎一 倉野
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コモンモードチョーク
コイル等の高周波ノイズ除去素子として使用される巻線
型インダクタンス部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コモンモードチョークコイル等の
巻線型インダクタンス部品としては、図3に示すよう
に、ボビン2の胴部に一対の巻線20,21を巻回し、
中心孔8に図示しないコアを装着したものが提供されて
いる。巻線20,21は鍔部5,6間にそれぞれ独立し
て巻回され、両端は端子台3に設けた端子14a,14
bに接続されている。なお、図3に示す巻回形態を以下
シングル巻きと称する。ところで、シングル巻きの巻線
20,21においては線間浮遊容量が発生し、高周波減
衰特性が低下するという問題点を有している。
【0003】そこで、図4に示すように、各巻線20,
21をさらに分割板4,4で20a,20b及び21
a,21bに分割することが提案されている。なお、図
4に示す巻回形態を以下分割巻きと称する。このような
分割巻きを行なうと線間浮遊容量が減少し、高周波減衰
特性が改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示した分割巻きにおいては、分割板4,4はボビン2に
一体的に形成されることとなるため、強度的に0.8〜
1.0mmの厚さが要求され、分割板4,4の厚み分だ
け同サイズの図3に示したインダクタンス部品と比べて
ターン数が減少し、インダクタンスが低下する不具合を
有している。また、新たに金型を製作してボビン2を別
途成形する必要があり、これでは製造コストが大幅に上
昇することとなる。
【0005】そこで、本発明の目的は、製造コストの上
昇を極力抑え、従来のシングル巻きと同等のインダクタ
ンスを得ることのできる分割巻きのインダクタンス部品
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】以上の課題を解決
するため、本発明に係る巻線型インダクタンス部品の製
造方法は、ボビンの胴部に分割板を胴部の軸心と直交す
る方向に当接させて一つの巻線を分割板で軸方向に分割
した状態で巻回し、その後前記分割板を胴部から取り外
すことを特徴とする。
【0007】即ち、分割板はボビンに一体的に形成され
ることなく、巻線作業時のみボビンの胴部に当てられ、
巻線作業が終了すると、胴部から外される。従って、新
たに金型を作り直してボビンを成形する必要がなく、従
来のシングル巻き用のボビンをそのまま使用することが
可能である。また、分割板は金属製とすれば、0.3〜
0.5mm程度の薄い板を使用でき、巻線のターン数が
従来の分割巻きよりも多くなり、シングル巻きと同等の
インダクタンスが得られる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る巻線型インダクタンス部
品の製造方法の実施例につき添付図面を参照して説明す
る。図1はボビン2の胴部7a,7bに巻線を巻回する
工程を示し、ボビン2は図3に示した従来のシングル巻
き用のものが使用される。従って、ボビン2に関しては
図3と同じ符号が付されている。
【0009】巻線作業は、まず加工機のスピンドル30
にボビン2の中心孔8を装着し、一対の分割板31,3
1を矢印A方向に移動させ、胴部7a,7bの中央部分
に当接させる。分割板31は先端部が胴部7a,7bの
外径に対応した半円弧部32とされ、この半円弧部32
が胴部7a,7bの外周面に接触あるいは近接する。分
割板31はばね性を有する厚さ0.3〜0.5mmの金
属板が使用されている。
【0010】次に、線材19をノズル35から引き出
し、その先端を端子14aにからげて仮止めし、スピン
ドル30を回転させる。これにて、鍔部5と分割板31
との間に巻線20a(図2参照)が巻回され、続いて連
続的に分割板31と鍔部6との間に巻線20bが巻回さ
れる。巻き終わり端部はカットされていまひとつの端子
14bにからげられることとなる。次に、他方の巻線2
1も同様に21a,21bに分割された状態で前記同様
の手順にて巻線作業が行なわれる。
【0011】一対の巻線20,21の分割巻きが終了す
ると、分割板31,31が図1の実線位置まで復帰す
る。分割板31の厚さは0.3〜0.5mmと薄いた
め、分割板31が引き抜かれても巻線20,21は分割
巻き状態がくずれることはない。以上のように分割巻き
が施されたボビン2に対しては、コ字形状の一対のコア
10,10が中心孔8に両側から挿入され、閉ループの
磁路が形成される。コア10,10はばね板15を係止
することにより固定される。
【0012】なお、本発明に係る巻線型インダクタンス
部品は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の
範囲内で種々に変更することができる。例えば、分割巻
きにおける分割数は2ではなく、3又はそれ以上でもよ
い。また、ボビンの回転駆動形態はスピンドル30を用
いる以外に、鍔部6の外周面に歯車を形成し、この歯車
を介してボビンを回転させる形態であってもよい。
【0013】あるいは、分割板を片側からボビンの胴部
に当接させる以外に、両側から胴部を囲むように当接さ
せてもよい。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ボビンの胴部に分割板を当接させて一つの巻線
を分割板で軸方向に分割した状態で巻回し、その後分割
板を胴部から取り外すようにしたため、ボビンに分割板
を一体的に設ける必要がなくなり、従来のシングル巻き
のボビンをそのまま用いることができ、その分製造コス
トが少なくて済む。しかも、分割板は金属製の薄板を用
いることができるため、分割板をボビンに一体的に設け
る場合に比べて、巻線のターン数が増加し、従来のシン
グル巻きと同等のインダクタンスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻線型インダクタンス部品の製造
方法における巻線作業を示す斜視図。
【図2】図1での巻線作業が終了したボビンと他の構成
部品を示す分解斜視図。
【図3】従来の巻線型インダクタンス部品の一例を示す
斜視図。
【図4】従来の巻線型インダクタンス部品の他の例を示
す斜視図。
【符号の説明】
2…ボビン 7a,7b…胴部 10…コア 20,21…巻線 31…分割板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアを有するボビンの胴部に巻線が巻回
    されている巻線型インダクタンス部品の製造方法におい
    て、ボビンの胴部に分割板を胴部の軸心と直交する方向
    に当接させて一つの巻線を分割板で軸方向に分割した状
    態で巻回し、その後前記分割板を胴部から取り外すこ
    と、を特徴とする巻線型インダクタンス部品の製造方
    法。
JP3009452A 1991-01-30 1991-01-30 巻線型インダクタンス部品の製造方法 Expired - Fee Related JP2581328B2 (ja)

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JP2005150470A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Taiyo Yuden Co Ltd チップインダクタ及びチップインダクタの製造方法
JP4532983B2 (ja) * 2004-05-14 2010-08-25 株式会社日立産機システム コイル巻線装置及び分割型コイルの巻線方法

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