JP2580741Y2 - 油圧緩衝器 - Google Patents
油圧緩衝器Info
- Publication number
- JP2580741Y2 JP2580741Y2 JP3120192U JP3120192U JP2580741Y2 JP 2580741 Y2 JP2580741 Y2 JP 2580741Y2 JP 3120192 U JP3120192 U JP 3120192U JP 3120192 U JP3120192 U JP 3120192U JP 2580741 Y2 JP2580741 Y2 JP 2580741Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- collar
- oil
- damping force
- reservoir
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Fluid-Damping Devices (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は車両の車体と車軸間に介
装されて路面からの振動を減衰する油圧緩衝器に関す
る。
装されて路面からの振動を減衰する油圧緩衝器に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器はシリンダ内にピス
トンを介してピストンロッドが移動自在に挿入され、ピ
ストンはシリンダ内に上下二つの油室を区画し、又シリ
ンダの下部にはベースバルブが設けられたものが公知で
ある。
トンを介してピストンロッドが移動自在に挿入され、ピ
ストンはシリンダ内に上下二つの油室を区画し、又シリ
ンダの下部にはベースバルブが設けられたものが公知で
ある。
【０００３】 そして、この種の油圧緩衝器にあって
は、一般に、ピストンに上下二つの油室を連通するポー
トが設けられ、このポートの出口端に減衰弁が開閉自在
に設けられて、例えば、該油圧緩衝器の伸側作動時にポ
ートから流出される作動油の油圧で減衰弁を押し開き、
伸側の減衰力を発生させるとしている。
は、一般に、ピストンに上下二つの油室を連通するポー
トが設けられ、このポートの出口端に減衰弁が開閉自在
に設けられて、例えば、該油圧緩衝器の伸側作動時にポ
ートから流出される作動油の油圧で減衰弁を押し開き、
伸側の減衰力を発生させるとしている。
【０００４】同じくベースバルブには下部油室とリザー
バとを連通するポートが設けられ、このポートの出口端
に減衰弁が開閉自在に設けられ、圧縮時下部油室の油が
ポートより減衰弁を開き圧側減衰力を発生する。
バとを連通するポートが設けられ、このポートの出口端
に減衰弁が開閉自在に設けられ、圧縮時下部油室の油が
ポートより減衰弁を開き圧側減衰力を発生する。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の油圧緩衝器
では、例えば高温時に油温が上昇すると油の粘度が低下
して減衰力が低下するように油温変化によって油の粘度
が変化し、よって減衰力が変化する不具合がある。
では、例えば高温時に油温が上昇すると油の粘度が低下
して減衰力が低下するように油温変化によって油の粘度
が変化し、よって減衰力が変化する不具合がある。
【０００６】又、減衰力はポートから減衰弁を開くとき
発生するため、減衰弁に起因する異音が発生する不具合
がある。
発生するため、減衰弁に起因する異音が発生する不具合
がある。
【０００７】そこで、本考案の目的は、油温が変化し、
油の粘度が変化しても減衰力が変化せず、異音も発生し
ない油圧緩衝器を提供することである。
油の粘度が変化しても減衰力が変化せず、異音も発生し
ない油圧緩衝器を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案の構成はシリンダ内にピストンを介してピス
トンロッドが移動自在に挿入され、シリンダの外側にア
ウターチューブが設けられ、シリンダとアウターチュー
ブとの間にリザーバを区画し、ピストンはシリンダ内に
上下二つの油室を区画し、下部油室はベースバルブを介
してリザーバに連通している油圧緩衝器において、シリ
ンダの下部外側に任意の間隔を置いてカラーケースを起
立し、シリンダの下部外周にカラーを設け、シリンダの
下部に下部油室をカラーケース内に連通するポートを設
け、前記カラー外周とカラーケース内周との間に下部油
室とリザーバとを連通する減衰力発生用の隙間を形成
し、前記カラーを熱膨張率の大きい材料で成形したこと
を特徴とするものである。
め、本考案の構成はシリンダ内にピストンを介してピス
トンロッドが移動自在に挿入され、シリンダの外側にア
ウターチューブが設けられ、シリンダとアウターチュー
ブとの間にリザーバを区画し、ピストンはシリンダ内に
上下二つの油室を区画し、下部油室はベースバルブを介
してリザーバに連通している油圧緩衝器において、シリ
ンダの下部外側に任意の間隔を置いてカラーケースを起
立し、シリンダの下部外周にカラーを設け、シリンダの
下部に下部油室をカラーケース内に連通するポートを設
け、前記カラー外周とカラーケース内周との間に下部油
室とリザーバとを連通する減衰力発生用の隙間を形成
し、前記カラーを熱膨張率の大きい材料で成形したこと
を特徴とするものである。
【０００９】
【作用】 圧縮作動時、油がカラーとカラーケースとの
間の隙間を通り、その際の流動抵抗、即ち、チョーク絞
りによって減衰力が発生する。
間の隙間を通り、その際の流動抵抗、即ち、チョーク絞
りによって減衰力が発生する。
【００１０】油温が上昇するとカラーが膨張して隙間を
狭めるから油の粘度が低下しても減衰力の低下が防止さ
れ、逆に油温が下って油の粘度が上がってもカラーが収
縮して隙間を大きくするから減衰力が高くなるのを防止
する。
狭めるから油の粘度が低下しても減衰力の低下が防止さ
れ、逆に油温が下って油の粘度が上がってもカラーが収
縮して隙間を大きくするから減衰力が高くなるのを防止
する。
【００１１】油はチョークたる隙間を流れ、減衰弁は使
用してないので異音は発生しない。
用してないので異音は発生しない。
【００１２】
【実施例】以下、本考案の実施の一例を図面にもとづい
て説明する。
て説明する。
【００１３】シリンダ３内にピストン１２を介してピス
トンロッド１１が移動自在に挿入され、ピストン１２の
本体を構成する隔壁部材たるピストン本体７はシリンダ
３内に上下二つの油室１０，５を区画している。
トンロッド１１が移動自在に挿入され、ピストン１２の
本体を構成する隔壁部材たるピストン本体７はシリンダ
３内に上下二つの油室１０，５を区画している。
【００１４】シリンダ３の外側には同芯にアウターチュ
ーブ１３が設けられ、シリンダ３とアウターチューブ１
３との間にリザーバ１４が区画されている。
ーブ１３が設けられ、シリンダ３とアウターチューブ１
３との間にリザーバ１４が区画されている。
【００１５】シリンダ３の下部内側にはベースバルブ１
５が設けられ、ベースバルブ１５の本体を構成する隔壁
部材たるバルブケース１は下部油室５とリザーバ１４と
を区画している。
５が設けられ、ベースバルブ１５の本体を構成する隔壁
部材たるバルブケース１は下部油室５とリザーバ１４と
を区画している。
【００１６】ピストン本体７には軸方向の圧側ポート１
６と半径方向の伸側ポート１７が形成され、ポート１６
の上部出口端にはチェックバルブ１８が開閉自在に設け
られている。
６と半径方向の伸側ポート１７が形成され、ポート１６
の上部出口端にはチェックバルブ１８が開閉自在に設け
られている。
【００１７】ピストン本体７の外周にはシリンダ３より
熱膨張率の大きい材料で成形されたカラー８がＯリング
９で保持されながら配設され、このカラー８の外周とシ
リンダ３の内周との間に軸方向に沿う減衰力発生用の隙
間１９が形成され、この隙間１９は上部油室１０に開口
すると共にポート１７を介して下部油室５に連通してい
る。
熱膨張率の大きい材料で成形されたカラー８がＯリング
９で保持されながら配設され、このカラー８の外周とシ
リンダ３の内周との間に軸方向に沿う減衰力発生用の隙
間１９が形成され、この隙間１９は上部油室１０に開口
すると共にポート１７を介して下部油室５に連通してい
る。
【００１８】 ベースバルブ１５のバルブケース１には
下部油室５とリザーバ１４とを連通する軸方向の伸側ポ
ート２０と外周の切欠き２２が形成され、このポート２
０の出口端にはチェックバルブ２３が開閉自在に設けら
れており、バルブケース１の下部におけるアウターチュ
ーブ１３との当接部位には、下端部切欠き２９が形成さ
れ、ポート２０とリザーバ１４とを連通させている。
下部油室５とリザーバ１４とを連通する軸方向の伸側ポ
ート２０と外周の切欠き２２が形成され、このポート２
０の出口端にはチェックバルブ２３が開閉自在に設けら
れており、バルブケース１の下部におけるアウターチュ
ーブ１３との当接部位には、下端部切欠き２９が形成さ
れ、ポート２０とリザーバ１４とを連通させている。
【００１９】シリンダ３の下部外側において、シリンダ
３とアウターチューブ１３との間に任意の間隔を置いて
配置され且つ上方に開放されたカラーケース４が起立さ
れ、カラーケース４の内部はリザーバ１４に連通すると
共にシリンダ３の下部に設けたポート２４を介して下部
油室５に連通している。
３とアウターチューブ１３との間に任意の間隔を置いて
配置され且つ上方に開放されたカラーケース４が起立さ
れ、カラーケース４の内部はリザーバ１４に連通すると
共にシリンダ３の下部に設けたポート２４を介して下部
油室５に連通している。
【００２０】シリンダ３の下部外周には上部の段部又は
ストッパ２５と、下部のＯリング２６及びばね座２７、
ばね２８で上下が保持されたカラー２ａが配設され、こ
のカラー２ａの外周とカラーケース４の内周との間に軸
方向に沿う減衰力発生用の隙間２１が設けられている。
ストッパ２５と、下部のＯリング２６及びばね座２７、
ばね２８で上下が保持されたカラー２ａが配設され、こ
のカラー２ａの外周とカラーケース４の内周との間に軸
方向に沿う減衰力発生用の隙間２１が設けられている。
【００２１】カラー２ａはカラーケース４に比べて熱膨
張率の大きいい材料で成形されており、隙間２１は下部
油室５に開口すると共にリザーバ１４に連通している。
張率の大きいい材料で成形されており、隙間２１は下部
油室５に開口すると共にリザーバ１４に連通している。
【００２２】 伸長作動時には上部油室１０の油が隙間
１９を介して下部油室５に流出し、隙間１９のチョーク
効果による伸側減衰力が発生し、ピストンロッド１１の
排出体積分の油はリザーバ１４より下端部切欠き２９を
介してポート２０より直接下部油室５に吸い込まれる。
１９を介して下部油室５に流出し、隙間１９のチョーク
効果による伸側減衰力が発生し、ピストンロッド１１の
排出体積分の油はリザーバ１４より下端部切欠き２９を
介してポート２０より直接下部油室５に吸い込まれる。
【００２３】圧縮時には下部油室５の油がポート１６よ
りチェックバルブ１８を開いて上部油室１０に流出し、
又ピストンロッド１１の侵入量体積分の油がポート２４
と隙間２１を介してリザーバ１４に流出し、隙間２１の
流動抵抗で圧側減衰力を発生する。
りチェックバルブ１８を開いて上部油室１０に流出し、
又ピストンロッド１１の侵入量体積分の油がポート２４
と隙間２１を介してリザーバ１４に流出し、隙間２１の
流動抵抗で圧側減衰力を発生する。
【００２４】 油温が変化し、例えば、油温が上昇して
油の粘度が低下しても、油温上昇に伴ってカラー８，２
ａが膨張し、各隙間２１，１９を狭めるための減衰力の
低下が防止され同じく油温が下降したときはカラー８，
２ａが収縮して隙間２１，１９を大きくするから減衰力
は高くならず、常に一定の減衰力が発生する。
油の粘度が低下しても、油温上昇に伴ってカラー８，２
ａが膨張し、各隙間２１，１９を狭めるための減衰力の
低下が防止され同じく油温が下降したときはカラー８，
２ａが収縮して隙間２１，１９を大きくするから減衰力
は高くならず、常に一定の減衰力が発生する。
【００２５】
【考案の効果】本考案によれば、次の効果が得られる。
【００２６】シリンダの外側にカラーケースを起立
し、シリンダの下部外周に熱膨張率の大きいカラーを設
け、このカラーとカラーケースとの間に減衰力発生用の
隙間を設けたから、圧縮時に隙間を流れる油の流動抵抗
で減衰力が発生する。
し、シリンダの下部外周に熱膨張率の大きいカラーを設
け、このカラーとカラーケースとの間に減衰力発生用の
隙間を設けたから、圧縮時に隙間を流れる油の流動抵抗
で減衰力が発生する。
【００２７】カラーは油温の変化で膨張又は収縮して
隙間の大きさが変化するから油温の変化で油の粘度が変
化しても減衰力は変動しない。
隙間の大きさが変化するから油温の変化で油の粘度が変
化しても減衰力は変動しない。
【００２８】隙間を利用してチョーク効果の減衰力を
発生し、減衰弁を使用しないから異音の発生を防止でき
る。
発生し、減衰弁を使用しないから異音の発生を防止でき
る。
【００２９】カラーケースとカラーはシリンダの外側
に配設されているから圧縮時にピストンとは干渉せず、
ピストンの圧縮ストロークに悪影響を及ぼすことがな
い。
に配設されているから圧縮時にピストンとは干渉せず、
ピストンの圧縮ストロークに悪影響を及ぼすことがな
い。
【００３０】カラーケースはシリンダやアウターチュ
ーブと異なる材料を使用できるから材料選択の幅が大き
い。
ーブと異なる材料を使用できるから材料選択の幅が大き
い。
【００３１】カラーケースの肉厚と軸方向長さの設定
により内圧でカラーが拡径変形するのを利用して減衰力
を飽和させることが可能になる。
により内圧でカラーが拡径変形するのを利用して減衰力
を飽和させることが可能になる。
図は本考案の一実施例に係る油圧緩衝器の縦断正面図で
ある。
ある。
２ａ カラー ３ シリンダ ４ カラーケース ５ 油室 １０ 油室 １１ ピストンロッド １２ ピストン １４ リザーバ １５ ベースバルブ ２１ 隙間 ２４ ポート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F16F 9/00 - 9/54 B60G 13/08
Claims (1)
- 【請求項１】 シリンダ内にピストンを介してピストン
ロッドが移動自在に挿入され、シリンダの外側にアウタ
ーチューブが設けられ、シリンダとアウターチューブと
の間にリザーバを区画し、ピストンはシリンダ内に上下
二つの油室を区画し、下部油室はベースバルブを介して
リザーバに連通している油圧緩衝器において、シリンダ
の下部外側に任意の間隔を置いてカラーケースを起立
し、シリンダの下部外周にカラーを設け、シリンダの下
部に下部油室をカラーケース内に連通するポートを設
け、前記カラー外周とカラーケース内周との間に下部油
室とリザーバとを連通する減衰力発生用の隙間を形成
し、前記カラーを熱膨張率の大きい材料で成形したこと
を特徴とする油圧緩衝器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3120192U JP2580741Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3120192U JP2580741Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 油圧緩衝器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0583494U JPH0583494U (ja) | 1993-11-12 |
| JP2580741Y2 true JP2580741Y2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=12324806
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3120192U Expired - Lifetime JP2580741Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | 油圧緩衝器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2580741Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP3120192U patent/JP2580741Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0583494U (ja) | 1993-11-12 |
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