JP2580523Y2 - ディーゼル発電装置の回転軸に形成される冷却油路の構造 - Google Patents

ディーゼル発電装置の回転軸に形成される冷却油路の構造

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JP2580523Y2
JP2580523Y2 JP1094093U JP1094093U JP2580523Y2 JP 2580523 Y2 JP2580523 Y2 JP 2580523Y2 JP 1094093 U JP1094093 U JP 1094093U JP 1094093 U JP1094093 U JP 1094093U JP 2580523 Y2 JP2580523 Y2 JP 2580523Y2
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和由 橋詰
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、回転軸を支持している
すべり軸受に供給される潤滑用の圧油の一部を冷却油と
して用いて、この回転軸とディーゼルエンジンの出力軸
とを連結しているカップリングの部分に供給してその冷
却を行う構成のディーゼル発電装置の回転軸に形成され
る冷却油路において、冷却油を流入させ易くすると同時
に、排出され易くした冷却油路の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最初に、図1を参照にして、ディーゼル
発電装置の概要を説明する。発電機1の両側には、それ
ぞれ軸受箱2,3が配設されて、この発電機1の回転軸
4が支持されている。この発電機1の回転軸4とディー
ゼルエンジン5の出力軸6とがカップリング7を介して
連結され、ディーゼルエンジン5の出力軸6の回転によ
って発電機1の回転軸4が回転されて、発電される。な
お、図中8は、励磁機を示す。
【0003】上記した各軸受箱2,3にはすべり軸受が
設けられていて、このすべり軸受に潤滑用の圧油が給油
されている。また、発電機1の回転軸4とディーゼルエ
ンジン5の出力軸6とを連結しているカップリング7
は、フレキシブルタイプのものが使用されていて、ディ
ーゼルエンジン5の出力軸6の部分に発生しているねじ
り振動などが発電機1の回転軸4に及ぶのを防止する構
造になっている。このため、カップリング7の部分が発
熱するために、回転軸4にその軸方向及び軸直角方向の
軸中穴を設けて冷却油路を形成し、軸受箱2のすべり軸
受に給油される潤滑用の圧油の一部を前記冷却油路を介
してカップリング7の部分に供給し、これによりカップ
リング7を冷却している。
【0004】回転軸4に形成されている従来の冷却油路
の構造は、図5及び図6に示されるようであった。即
ち、回転軸4の軸心に冷却油流入用の軸方向穴31を設
けると共に、回転軸4の軸心からずれた部分に冷却油排
出用の軸方向穴32を設け、各軸方向穴31,32の中
心を結ぶ線分に対して直交させて、この各軸方向穴3
1,32の形成端にそれぞれ冷却油の流入用及び排出用
の各軸直角方向穴33,34を設けていた。よって冷却
油流入用の軸直角方向穴33の部分においては、この軸
直角方向穴33が半径方向に沿っているために、回転時
において、該軸直角方向穴33に収容されている冷却油
に作用する遠心力(F1)は、その全てが冷却油が流入す
るのを阻止するように作用する。また、冷却油排出用の
軸直角方向穴34の部分においては、この軸直角方向穴
34が半径方向に対してずれているために、該軸直角方
向穴34に収容されている冷却油に作用する遠心力(F
2)は、該軸直角方向穴34に沿った分力(F2x) のみが
冷却油を排出させるように作用する。一般に、冷却油が
流入する部分においては、冷却油の流入を阻止するよう
に遠心力が作用すると共に、冷却油が排出される部分に
おいては、冷却油の排出を助けるように遠心力が作用す
るために、冷却油が流入する部分においては、遠心力の
影響が小さい程、冷却油は流入し易いと共に、冷却油が
排出される部分においては、遠心力の影響が大きい程、
冷却油は排出され易い結果となる。しかし、上記した従
来の冷却油路の構造では、冷却油が流入する部分におい
ては、遠心力の影響が大きいために、冷却油が流入し難
いと共に、冷却油が排出される部分においては、遠心力
の影響が小さいために、冷却油が排出し難いという結果
となっていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、ディーゼル
発電装置の回転軸に形成されている冷却油路において、
遠心力の作用によって冷却油の流入及び排出の双方を容
易にして、冷却油の流れをスムーズにすることを課題と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本考案が採用した手段は、発電機の回転軸とディーゼ
ルエンジンの出力軸とがカップリングを介して連結され
て、該回転軸にその軸方向及び軸直角方向の軸中穴を設
けて冷却油路が形成され、該回転軸を支持しているすべ
り軸受に供給される潤滑用の圧油の一部を前記冷却油路
を介して前記カップリングの部分に供給してその冷却を
行う構成のディーゼル発電装置において、前記回転軸の
軸心からずれた部分に冷却油流入用の軸方向穴を設ける
と共に、該回転軸の軸心に冷却油排出用の軸方向穴を設
けて、上記各軸方向穴の中心を結ぶ線分に対して直交さ
せて該各軸方向穴に連通する軸直角方向穴をそれぞれ貫
通させて設けて冷却油路を形成したことである。
【0007】
【考案の作用】冷却油流入用の軸直角方向穴は、半径方
向に対してずれていて、この部分に収容される冷却油の
量が従来構造に比較して少なくなるために、この部分に
作用する遠心力が小さくなるのに加えて、その遠心力に
おける軸直角方向穴に沿った分力のみが、冷却油の流入
を阻止するように作用して、この冷却油の流入を阻止す
る力が従来構造に比較して小さくなるために、冷却油が
流入し易くなる。一方、冷却油排出用の軸直角方向穴
は、半径方向に沿っていて、この部分に収容される冷却
油の量が従来構造に比較して多くなるために、この部分
に作用する遠心力が大きくなるのに加えて、この遠心力
の全てが冷却油を排出させるように作用し、冷却油を排
出させようとする力が従来構造に比較して大きくなるた
めに、冷却油が排出され易くなる。
【0008】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本考案を更に詳細に
説明する。図2は、軸受箱2の部分の断面図であり、図
3は、図2のX−X線拡大断面図であり、図4は、冷却
油の流入及び排出に対する遠心力の作用を説明するため
の回転軸4の模式的断面図である。各図において、軸受
箱2は、その内部に排出油を溜めることができて、その
内部の壁部11に二つ割りのすべり軸受12が取付けら
れて、このすべり軸受12によって発電機1の回転軸4
が支持されている。また、軸受箱2の両側面における回
転軸4が挿通されている開口には、それぞれオイルシー
ルリング13が装着されている。
【0009】回転軸4の軸心から所定量だけずれた部分
には、該回転軸4の端面からすべり軸受12で支持され
ている部分までの間に冷却油流入用の軸方向穴14が設
けられて、この軸方向穴14の形成端に冷却油流入用の
軸直角方向穴15が周面に貫通して設けられている。こ
の冷却油流入用の軸直角方向穴15は、すべり軸受12
の内周面に設けられた油溜め部12aと連通している。
すべり軸受12の内周面に設けられた油溜め部12a
は、その下方の部分では上方の部分に比較して巾が狭く
なっていて、回転軸4の荷重の支持面積が小さくならな
いように設計されている。また、回転軸4の軸心の部分
には、冷却油排出用の軸方向穴16が設けられていて、
この冷却油排出用の軸方向穴16の形成端には、冷却油
排出用の軸直角方向穴17が周面に貫通して設けられて
いる。冷却油流入用及び排出用の各軸方向穴14,16
は、回転軸の軸端の部分において互いに連通している。
【0010】図3に示されるように、すべり軸受12に
は、給油穴18が油溜め部12aに連通して設けられて
いて、この給油穴18から所定圧の圧油が連続して供給
されている。そして、回転軸4の回転時には、すべり軸
受12の油溜め部12aに供給された圧油の一部は、こ
のすべり軸受12の内周面と回転軸4の外周面との間の
僅少の隙間を通って、すべり軸受12の両端面から排出
されて、すべり軸受12を潤滑させると共に、すべり軸
受12の両端面から排出された油は、軸受箱2の内部に
落下して収容される。一方、すべり軸受12の油溜め部
12aに給油された圧油の残りは冷却油となって、前記
軸直角方向穴15、軸方向穴14及び軸方向穴16の順
序で流れて、冷却油排出用の軸直角方向穴17から排出
されて、軸受箱2に収容される。このようにして、冷却
油がカップリング7の部分まで流れることにより、発熱
された該カップリング7を冷却する。
【0011】次に、冷却油の流入部及び排出部における
遠心力の影響について説明する。なお、理解を容易にす
るために、回転軸4及びこれに設けられた各軸方向穴1
4,16の寸法及び位置関係は、「従来の技術」の項目
で説明したものと同一であるとする。冷却油流入用の軸
直角方向穴15は、半径方向に対してずれていて、この
部分に収容される冷却油の量が従来構造の冷却油路に比
較して少なくなるために、この部分に作用する遠心力
(F2)は、従来構造の場合の遠心力(F1)よりも小さく
なっているのに加えて、この遠心力(F2)における軸直
角方向穴15に沿った分力(F2x) のみが、冷却油の流
入を阻止するように作用する。この結果、この冷却油の
流入を阻止する力(F2x) が従来構造の場合の力(F1)
よりも遙に小さくなるために(F1 >F2 >F2x)、冷
却油が流入し易くなる。一方、冷却油排出用の軸直角方
向穴17は、半径方向に沿っていて、この部分に収容さ
れる冷却油の量が従来構造の冷却油路に比較して多くな
るために、この部分に作用する遠心力(F1)が大きくな
るのに加えて、この遠心力(F1)の全てが冷却油を排出
させるように作用し、冷却油を排出させようとする力
(F1)が従来構造の場合の力(F2x)に比較して大きく
なるために、冷却油が排出され易くなる。この結果、冷
却油の流れがスムーズになる。
【0012】
【考案の効果】本考案は、発電機の回転軸とディーゼル
エンジンの出力軸とがカップリングを介して連結され
て、該回転軸にその軸方向及び軸直角方向の軸中穴を設
けて冷却油路が形成され、該回転軸を支持しているすべ
り軸受に供給される潤滑用の圧油の一部を前記冷却油路
を介して前記カップリングの部分に供給してその冷却を
行う構成のディーゼル発電装置において、前記回転軸の
軸心からずれた部分に冷却油流入用の軸方向穴を設ける
と共に、該回転軸の軸心に冷却油排出用の軸方向穴を設
けて、上記各軸方向穴の中心を結ぶ線分に対して直交さ
せて該各軸方向穴に連通する軸直角方向穴をそれぞれ貫
通させて設けて冷却油路を形成したので、冷却油の流入
部においては遠心力の影響が小さくなって、冷却油が流
入し易くなると共に、冷却油の排出部においては遠心力
が最も大きく影響して、冷却油が排出され易くなって、
回転軸に軸中穴を設けることにより形成された冷却油路
に対して冷却油がスムーズに流れる。このため、軸受箱
のすべり軸受の部分に供給する圧油の圧力を小さくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼル発電装置の概略図である。
【図2】軸受箱2の部分の拡大断面図である。
【図3】図2のX−X線拡大断面図である。
【図4】冷却油の流入及び排出に対する遠心力の作用を
説明するための回転軸4の模式的断面図である。
【図5】従来の冷却油路が形成された回転軸4の部分断
面図である。
【図6】従来の冷却油路における冷却油の流入及び排出
に対する遠心力の作用を説明するための回転軸4の模式
的断面図である。
【符号の説明】
1:発電機 2:軸受箱 4:発電機の回転軸 5:ディーゼルエンジン 6:ディーゼルエンジンの出力軸 7:カップリング 12:すべり軸受 14:冷却油流入用の軸方向穴 15:冷却油流入用の軸直角方向穴 16:冷却油排出用の軸方向穴 17:冷却油排出用の軸直角方向穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01P 3/12 F16C 37/00 F01D 5/08

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機の回転軸とディーゼルエンジンの
    出力軸とがカップリングを介して連結されて、該回転軸
    にその軸方向及び軸直角方向の軸中穴を設けて冷却油路
    が形成され、該回転軸を支持しているすべり軸受に供給
    される潤滑用の圧油の一部を前記冷却油路を介して前記
    カップリングの部分に供給してその冷却を行う構成のデ
    ィーゼル発電装置において、前記回転軸の軸心からずれ
    た部分に冷却油流入用の軸方向穴を設けると共に、該回
    転軸の軸心に冷却油排出用の軸方向穴を設けて、上記各
    軸方向穴の中心を結ぶ線分に対して直交させて該各軸方
    向穴に連通する軸直角方向穴をそれぞれ貫通させて設け
    て冷却油路を形成したことを特徴とするディーゼル発電
    装置の回転軸に形成される冷却油路の構造。
JP1094093U 1993-02-18 1993-02-18 ディーゼル発電装置の回転軸に形成される冷却油路の構造 Expired - Fee Related JP2580523Y2 (ja)

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