JP2580268B2 - アルミニウム蒸着積層フイルムの製造方法 - Google Patents

アルミニウム蒸着積層フイルムの製造方法

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JP2580268B2 JP63175594A JP17559488A JP2580268B2 JP 2580268 B2 JP2580268 B2 JP 2580268B2 JP 63175594 A JP63175594 A JP 63175594A JP 17559488 A JP17559488 A JP 17559488A JP 2580268 B2 JP2580268 B2 JP 2580268B2
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勉 井坂
美弘 石崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイル
ムにエチレン系共重合体樹脂を押出ラミネートすること
によるアルミニウム蒸着積層フイルムの製造方法に関
し、特に各種包装用資材等として有用なアルミニウム蒸
着積層フイルムを提供するものである。
〔従来の技術〕
従来より、プロピレン系樹脂の延伸または未延伸フイ
ルムにアルミニウムを蒸着したアルミニウム蒸着プロピ
レン系樹脂フイルムは、プロピレン系樹脂フイルムの持
つ優れた機械的特性、化学的特性、透明性、水蒸気遮断
性等に加えて、アルミニウムの持つガス遮断性、遮光
性、美感等が付与されることから、各種包装用資材等と
して広く使用されている。そして、その際、アルミニウ
ム蒸着プロピレン系樹脂フイルムは、通常、そのアルミ
ニウム蒸着膜上に、低密度ポリエチレン、エチレンと酢
酸ビニルとの共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸
との共重合体等のエチレン系共重合体樹脂を押出ラミネ
ートするか、他基材との間にそれらのエチレン系共重合
体樹脂をサンドイツチ押出ラミネートする等によつてア
ルミニウム蒸着積層フイルムとされる。
しかし、従来のかかるアルミニウム蒸着積層フイルム
は、被蒸着フイルムとしてのプロピレン系樹脂フイルム
とアルミニウム蒸着膜との間、または、アルミニウム蒸
着膜とエチレン系共重合体樹脂押出ラミネート層との間
のいずれかの接着強度が小さく、その結果、アルミニウ
ム蒸着プロピレン系樹脂フイルムとエチレン系共重合体
樹脂押出ラミネート層との接着強度が劣るものでしかな
かつた。また、押出ラミネート加工直後の接着強度が充
分であつても、経時による接着強度の低下が著しいもの
でしかなかつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来のアルミニウム蒸着積層フイルムにお
ける前述の現状に鑑みてなされたもので、アルミニウム
蒸着プロピレン系樹脂フイルムとエチレン系共重合体樹
脂押出ラミネート層との接着強度の優れたアルミニウム
蒸着積層フイルムの製造方法を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のアルミニウム蒸着積層フイルムの製造方法
は、以下詳述すれば、アルミニウム蒸着プロピレン系樹
脂フイルムのアルミニウム蒸着面に、(メタ)アクリル
酸単位を3〜15重量%、および、(メタ)アクリル酸メ
チル単位を5〜25重量%含有するエチレン系共重合体樹
脂70〜99重量%と、酢酸ビニル単位を5〜40重量%含有
するエチレン系共重合体樹脂30〜1重量%とからなるエ
チレン系共重合体樹脂混合物を押出ラミネートすること
を特徴とする。
ここで、プロピレン系樹脂フイルムとは、メルトフロ
ーレートが0.5〜10g/10分程度のプロピレンの単独重合
体、プロピレンと、エチレン、ブテン−1等のα−オレ
フインとの共重合体、およびこれらの混合物等プロピレ
ン系樹脂をフイルム成形したもの、または、そのフイル
ムを一軸または二軸延伸したものであつて、その厚みは
5〜150μ程度のものである。
そして、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイルム
とは、前記プロピレン系樹脂フイルムの表面に、必要に
応じてコロナ放電処理、アンカーコート処理等の前処理
を施した後、アルミニウムを真空蒸着法、スパツタリン
グ法、イオンビーム法等の公知の蒸着方法で厚み100〜7
00Å程度に蒸着してなるものである。
本発明において、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂
フイルムのアルミニウム蒸着面に押出ラミネートするエ
チレン系共重合体樹脂は、(メタ)アクリル酸単位を3
〜15重量%、好ましくは4〜13重量%、特に好ましくは
5〜10重量%、および、(メタ)アクリル酸メチル単位
を5〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、特に好まし
くは5〜15重量%、含有するエチレン系共重合体樹脂70
〜99重量%と、酢酸ビニル単位を5〜40重量%、好まし
くは10〜30重量%、特に好ましくは15〜25重量%含有す
るエチレン系共重合体樹脂30〜1重量%、好ましくは20
〜3重量%、特に好ましくは15〜5重量%、とからなる
混合物である。
なお、ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸
またはメタクリル酸を意味し、その酸部分の全部または
一部が1〜3価の金属イオンにより中和されたものを含
み、また、(メタ)アクリル酸メチルとは、アクリル酸
メチルまたはメタクリル酸メチルを意味する。
前者のエチレン系共重合体樹脂の(メタ)アクリル酸
単位の含有量が3重量%未満、15重量%超過、および、
(メタ)アクリル酸メチル単位の含有量が5重量%未満
のいずれの場合共、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂
フイルムとの接着強度の劣るものとなる。また、(メ
タ)アクリル酸メチル単位の含有量が25重量%超過のも
のは、押出ラミネート加工時に離ロール性が著しく悪化
し加工困難となる。なお、同じ理由から、25重量%以下
であつても、(メタ)アクリル酸単位の含有量との合計
量を30重量%以下となるようにするのが好ましい。
また、後者のエチレン系重合体樹脂の酢酸ビニル単位
の含有量が5重量%未満の場合、アルミニウム蒸着プロ
ピレン系樹脂フイルムとの接着強度の劣るものとなり、
また、40重量%超過のものは共重合体の製造自体が困難
である。
酢酸ビニル単位を含有する後者のエチレン系共重合体
樹脂の混合割合が1重量%未満、30重量%超過のいずれ
の場合共、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイルム
との接着強度の劣るものとなる。
なお、これらのエチレン系共重合体樹脂のメルトフロ
ーレートは1〜150g/10分程度である。
本発明において、押出ラミネートは、アルミニウム蒸
着プロピレン系樹脂フイルムのアルミニウム蒸着面に、
または、これと、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ
アミド等の樹脂フイルム等の他基材との間に、必要に応
じてこれらの表面をアンカーコート処理、コロナ放電処
理等の前処理を施した後、前記エチレン系共重合体樹脂
混合物を押出機ダイから樹脂温度150〜250℃、好ましく
は180〜230℃で押出して圧着することによりなされ、そ
の際ラミネート加工速度は50〜200m/分、ラミネート層
の厚みは5〜30μ、好ましくは、10〜20μとする。
〔作用および効果〕
本発明のアルミニウム蒸着積層フイルムの製造方法
は、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイルムのアル
ミニウム蒸着面に、特定量の(メタ)アクリル酸および
(メタ)アクリル酸メチルを含有するエチル系共重合体
樹脂と、特定量の酢酸ビニルを含有するにチレン系共重
合体樹脂との特定割合の混合物を押出ラミネートしてな
るので、アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイルムと
エチレン系共重合体樹脂押出ラミネート層との接着強度
の優れたアルミニウム蒸着積層フイルムを製造できるも
のである。
〔実施例〕
実施例1〜10 比較例1〜22 厚み400Åのアルミニウム蒸着膜を有するポリプロピ
レンフイルム(厚み20μ)を一方の基材とし、二軸延伸
ポリプロピレンフイルム(厚み20μ)を他方の基材とし
て、両基材を巻出機より巻出すると共に、後者基材表面
にはコロナ放電処理およびアンカーコート処理を施した
後、エチレン系共重合体樹脂として表−1に示すエチレ
ン−アクリル酸−アクリル酸メチル三元共重合体、また
は、それとエチレン−酢酸ビニル二元共重合体との混合
物を、口径90mmφの押出機に装着したT−ダイから樹脂
温度を200℃で両基材間に押出して圧着することによ
り、該アルミニウム蒸着膜上に厚み15μのサンドイツチ
押出ラミネート層を形成してアルミニウム蒸着三層積層
フイルムを製造した。なお、押出ラミネート加工速度は
80m/分とした。
積層フイルム製造時における押出ラミネート加工性、
および、得られた積層フイルムについて、アルミニウム
蒸着ポリプロピレンフイルムとエチレン系共重合体樹脂
押出ラミネート層との接着強度を評価し、結果を表−1
に示した。
実施例11〜16、比較例23〜26 エチレン−アクリル酸−アクリル酸メチル三元共重合
体に代えて、表−2に示すエチレン−メタクリル酸−ア
クリル酸メチル三元共重合体を用いた外は、実施例1〜
10と同様にしてアルミニウム蒸着三層積層フイルムを製
造し、加工性および接着強度を評価して結果を表−2に
示した。
実施例17〜22、比較例27〜30 エチレン−アクリル酸−アクリル酸メチル三元共重合
体に代えて、表−3に示すエチレン−アクリル酸−メタ
クリル酸メチル三元共重合体を用いた外は、実施例1〜
10と同様にしてアルミニウム蒸着三層積層フイルムを製
造し、加工性および接着強度を評価して結果を表−3に
示した。
なお、加工性の欄の記号は次の内容を意味する。
◎:加工性非常に良好 ○:加工性良好 △:加工性若干不良 ×:加工困難 また、接着強度は、製造した積層フイルムを23℃、50
%RHの恒温恒湿室に1日、および1月静置した後に測定
したもので、積層フイルムのラミネート加工方向に平行
に幅15mm、長さ80mmの試験片を切り取り、アルミニウム
蒸着フイルムと押出ラミネート層間で20mmを予め剥離
し、残り60mmを剥離速度300mm/分でT型ピール剥離した
時の最大強度で表わしたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 隆 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−167439(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム蒸着プロピレン系樹脂フイル
    ムのアルミニウム蒸着面に、(メタ)アクリル酸単位を
    3〜15重量%、および、(メタ)アクリル酸メチル単位
    を5〜25重量%含有するエチレン系共重合体樹脂70〜99
    重量%と、酢酸ビニル単位を5〜40重量%含有するエチ
    レン系共重合体樹脂30〜1重量%とからなるエチレン系
    共重合体樹脂混合物を押出ラミネートすることを特徴と
    するアルミニム蒸着積層フイルムの製造方法。
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