JP2579539Y2 - エキシマレーザ用ウインドウ - Google Patents
エキシマレーザ用ウインドウInfo
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- JP2579539Y2 JP2579539Y2 JP6880292U JP6880292U JP2579539Y2 JP 2579539 Y2 JP2579539 Y2 JP 2579539Y2 JP 6880292 U JP6880292 U JP 6880292U JP 6880292 U JP6880292 U JP 6880292U JP 2579539 Y2 JP2579539 Y2 JP 2579539Y2
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- JP
- Japan
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- laser
- window
- ring
- excimer laser
- film
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、エキシマレーザ装置の
レーザチャンバに装着された、レーザ光透過ウインドウ
に関する。
レーザチャンバに装着された、レーザ光透過ウインドウ
に関する。
【0002】
【従来の技術】図1はエキシマレーザ装置のブロック構
成図であり、レーザ媒質ガスを密封するレーザチャンバ
1の両端にはレーザ光を取り出すためのウインドウ2a
および2b が装着されている。レーザチャンバ1の内部
には励起電極3a および3b が配設されており、レーザ
光は点線のように進む。
成図であり、レーザ媒質ガスを密封するレーザチャンバ
1の両端にはレーザ光を取り出すためのウインドウ2a
および2b が装着されている。レーザチャンバ1の内部
には励起電極3a および3b が配設されており、レーザ
光は点線のように進む。
【0003】エキシマレーザ用のウインドウは紫外光を
透過する材料である必要があり、一般にはフッ化カルシ
ウムやフッ化マグネシウムが使用される。これらは非常
に脆い結晶材料なので、レーザ媒質ガスをレーザチャン
バ内に密封するためのシールとしてはメタルシールの使
用は困難で、通常はゴム製のOリングが使用される。
透過する材料である必要があり、一般にはフッ化カルシ
ウムやフッ化マグネシウムが使用される。これらは非常
に脆い結晶材料なので、レーザ媒質ガスをレーザチャン
バ内に密封するためのシールとしてはメタルシールの使
用は困難で、通常はゴム製のOリングが使用される。
【0004】図2はウインドウ部の詳細図であり、1は
レーザチャンバ、2はウインドウ、4および5はウイン
ドウホルダ、6はOリングである。
レーザチャンバ、2はウインドウ、4および5はウイン
ドウホルダ、6はOリングである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】Oリングが封止してい
るレーザ媒質ガスは、非常に反応性に富んだハロゲンガ
ス(塩化水素やフッ素)を含むため、わずかではあるが
Oリングのゴム材料と反応して不純物を発生し、レーザ
の出力を低下させる。
るレーザ媒質ガスは、非常に反応性に富んだハロゲンガ
ス(塩化水素やフッ素)を含むため、わずかではあるが
Oリングのゴム材料と反応して不純物を発生し、レーザ
の出力を低下させる。
【0006】ウインドウは機械的強度が弱いため、あま
り大きなものは使用しにくく、通常、レーザビームぎり
ぎりの大きさのものが使用される。そのため、ウインド
ウの外周に密接したOリングに、図6の点線矢印に示す
ようにウインドウの表面および裏面より多重反射した紫
外光が、余り減衰せずに照射され、前記の反応が促進さ
れて不純物がより多く発生する。
り大きなものは使用しにくく、通常、レーザビームぎり
ぎりの大きさのものが使用される。そのため、ウインド
ウの外周に密接したOリングに、図6の点線矢印に示す
ようにウインドウの表面および裏面より多重反射した紫
外光が、余り減衰せずに照射され、前記の反応が促進さ
れて不純物がより多く発生する。
【0007】更に、Oリング自体も紫外光によって劣化
し、ガス漏れを発生し、不純物の増加と合わせてレーザ
媒質ガスの寿命を低下させている。
し、ガス漏れを発生し、不純物の増加と合わせてレーザ
媒質ガスの寿命を低下させている。
【0008】本考案は上記の問題点に着目してなされた
もので、不純物の発生を少なくしてレーザ出力の低下を
防止し、Oリング自体の劣化を少なくして、レーザ媒質
ガスの寿命を伸長させるエキシマレーザ用ウインドウを
提供することを目的としている。
もので、不純物の発生を少なくしてレーザ出力の低下を
防止し、Oリング自体の劣化を少なくして、レーザ媒質
ガスの寿命を伸長させるエキシマレーザ用ウインドウを
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため、
本考案に係るエキシマレーザ用ウインドウの第1の考案
においては、レーザ発振器のレーザチャンバに、レーザ
光取り出し用のウインドウをOリングを介して装着して
なるエキシマレーザ装置において、前記ウインドウが、
前記Oリングとの密接面に、蒸着した紫外光を透過しな
い膜を具備せることを特徴としており、第2の考案にお
いては、前記ウインドウに蒸着した前記紫外光を透過し
ない膜の上に、被着した酸化保護膜を具備せることを特
徴としている。
本考案に係るエキシマレーザ用ウインドウの第1の考案
においては、レーザ発振器のレーザチャンバに、レーザ
光取り出し用のウインドウをOリングを介して装着して
なるエキシマレーザ装置において、前記ウインドウが、
前記Oリングとの密接面に、蒸着した紫外光を透過しな
い膜を具備せることを特徴としており、第2の考案にお
いては、前記ウインドウに蒸着した前記紫外光を透過し
ない膜の上に、被着した酸化保護膜を具備せることを特
徴としている。
【0010】
【作用】上記構成によれば、レーザ光取り出し用のウイ
ンドウのOリングとの密接面に紫外光を透過しない膜を
蒸着し、その膜の上に酸化保護膜を被着したため、紫外
光が直接Oリングに照射されるのを防止するとともに、
紫外光の透過を防止する膜が酸化することを防止する。
ンドウのOリングとの密接面に紫外光を透過しない膜を
蒸着し、その膜の上に酸化保護膜を被着したため、紫外
光が直接Oリングに照射されるのを防止するとともに、
紫外光の透過を防止する膜が酸化することを防止する。
【0011】
【実施例】以下に本考案に係るエキシマレーザ用ウイン
ドウの実施例について、図面を参照して説明する。図3
はウインドウ部の詳細断面図であり、2はウインドウ、
4および5はウインドウホルダ、6はゴム製のOリング
である。用いるレーザはエキシマレーザの一種であるK
rFレーザである。
ドウの実施例について、図面を参照して説明する。図3
はウインドウ部の詳細断面図であり、2はウインドウ、
4および5はウインドウホルダ、6はゴム製のOリング
である。用いるレーザはエキシマレーザの一種であるK
rFレーザである。
【0012】ウインドウ2のOリング6との密接面には
紫外光の透過を防止するアルミニウム膜10を蒸着す
る。アルミニウムは空気中で酸化するので、その上に酸
化防止用のフッ化マグネシウム膜11を蒸着する。
紫外光の透過を防止するアルミニウム膜10を蒸着す
る。アルミニウムは空気中で酸化するので、その上に酸
化防止用のフッ化マグネシウム膜11を蒸着する。
【0013】これにより、図6に示す多重反射による紫
外光のゴム製Oリングに対する照射が防止されるので、
不純物の発生が促進されることなく、レーザ出力の低下
が防止でき、Oリング自体の劣化も防止できる。
外光のゴム製Oリングに対する照射が防止されるので、
不純物の発生が促進されることなく、レーザ出力の低下
が防止でき、Oリング自体の劣化も防止できる。
【0014】図4は不純物の一例であるCF4 の発生状
況を示すグラフであり、横軸はレーザ発振時間、縦軸は
CF4 濃度である。実線は本考案の場合、一点鎖線は従
来の場合を示し、図のごとく本考案のものは従来のもの
よりCF4 の濃度は低い。
況を示すグラフであり、横軸はレーザ発振時間、縦軸は
CF4 濃度である。実線は本考案の場合、一点鎖線は従
来の場合を示し、図のごとく本考案のものは従来のもの
よりCF4 の濃度は低い。
【0015】図5はレーザの平均出力の変化を示すグラ
フであり、横軸はレーザ発振時間、縦軸はレーザの平均
出力である。実線は本考案の場合、一点鎖線は従来の場
合を示し、図のごとく本考案のものは従来のものより出
力低下が少ない。
フであり、横軸はレーザ発振時間、縦軸はレーザの平均
出力である。実線は本考案の場合、一点鎖線は従来の場
合を示し、図のごとく本考案のものは従来のものより出
力低下が少ない。
【0016】
【考案の効果】以上説明したごとく、本考案は、エキシ
マレーザ装置のレーザチャンバに装着された、レーザ光
取り出し用のウインドウのOリングとの密接面に、紫外
光を透過しない膜を蒸着し、その上に酸化防止膜を蒸着
した。
マレーザ装置のレーザチャンバに装着された、レーザ光
取り出し用のウインドウのOリングとの密接面に、紫外
光を透過しない膜を蒸着し、その上に酸化防止膜を蒸着
した。
【0017】そのため、ゴム製のOリングに紫外光が直
接照射されることはなく、従って、不純物の発生はOリ
ングとハロゲンガスとのスタティックな反応分だけとな
り、紫外線により促進されることはない。
接照射されることはなく、従って、不純物の発生はOリ
ングとハロゲンガスとのスタティックな反応分だけとな
り、紫外線により促進されることはない。
【0018】また、Oリングの劣化によるガスの漏れも
防止でき、紫外光を透過しない膜自体も酸化することが
ないため、レーザ媒質ガスの寿命を伸長できるエキシマ
レーザ用ウインドウが得られる。
防止でき、紫外光を透過しない膜自体も酸化することが
ないため、レーザ媒質ガスの寿命を伸長できるエキシマ
レーザ用ウインドウが得られる。
【図1】エキシマレーザのレーザチャンバのブロック構
成図である。
成図である。
【図2】レーザチャンバのウインドウ装着部の詳細断面
図である。
図である。
【図3】本考案のウインドウ部の詳細断面図である。
【図4】レーザ発振時間に対する不純物CF4 の濃度変
化状況を示すグラフである。
化状況を示すグラフである。
【図5】レーザ発振時間に対するレーザの平均出力低下
状況を示すグラフである。
状況を示すグラフである。
【図6】ウインドウ内の紫外光の光路の一例を示す図で
ある。
ある。
1 レーザチャンバ 6 Oリ
ング 2 ウインドウ 10 アル
ミニウム膜 4、5 ウインドウホルダ 11 フッ
化マグネシウム膜
ング 2 ウインドウ 10 アル
ミニウム膜 4、5 ウインドウホルダ 11 フッ
化マグネシウム膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−5952(JP,A) 特開 昭63−12183(JP,A) 特開 昭62−122289(JP,A) 実開 平1−65163(JP,U) 実開 昭64−22062(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/034
Claims (2)
- 【請求項1】 レーザ発振器のレーザチャンバに、レー
ザ光取り出し用のウインドウをOリングを介して装着し
てなるエキシマレーザ装置において、前記ウインドウ
が、前記Oリングとの密接面に、蒸着した紫外光を透過
しない膜を具備せることを特徴とするエキシマレーザ用
ウインドウ。 - 【請求項2】 前記ウインドウに蒸着した前記紫外光を
透過しない膜の上に、被着した酸化保護膜を具備せるこ
とを特徴とする請求項1のエキシマレーザ用ウインド
ウ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6880292U JP2579539Y2 (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | エキシマレーザ用ウインドウ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6880292U JP2579539Y2 (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | エキシマレーザ用ウインドウ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629160U JPH0629160U (ja) | 1994-04-15 |
JP2579539Y2 true JP2579539Y2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=13384220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6880292U Expired - Lifetime JP2579539Y2 (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | エキシマレーザ用ウインドウ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579539Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4803680B2 (ja) * | 2007-12-28 | 2011-10-26 | ギガフォトン株式会社 | ガスレーザ装置 |
US10040700B2 (en) | 2015-03-11 | 2018-08-07 | Photoscience Japan Corporation | Ultraviolet treatment apparatus and light-shielding component therefor |
WO2017199395A1 (ja) * | 2016-05-19 | 2017-11-23 | ギガフォトン株式会社 | 波長検出装置 |
CN111801854B (zh) | 2018-04-23 | 2022-10-21 | 极光先进雷射株式会社 | 激光腔、密封部件的制造方法和电子器件的制造方法 |
WO2022009289A1 (ja) * | 2020-07-06 | 2022-01-13 | ギガフォトン株式会社 | ガスレーザ装置、及び電子デバイスの製造方法 |
KR102675082B1 (ko) * | 2021-09-30 | 2024-06-13 | 한국원자력연구원 | 핵연료 피복관 다차원 거동 실험 장치 |
-
1992
- 1992-09-08 JP JP6880292U patent/JP2579539Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0629160U (ja) | 1994-04-15 |
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