JP2579140Y2 - 弾性メッシュ地 - Google Patents

弾性メッシュ地

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JP2579140Y2
JP2579140Y2 JP1992044057U JP4405792U JP2579140Y2 JP 2579140 Y2 JP2579140 Y2 JP 2579140Y2 JP 1992044057 U JP1992044057 U JP 1992044057U JP 4405792 U JP4405792 U JP 4405792U JP 2579140 Y2 JP2579140 Y2 JP 2579140Y2
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mesh
elastic
yarn
elastic mesh
fabric
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JP1992044057U
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広遠 平
征治 小山
秀雄 迫田
俊三 光井
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、二軸方向の伸縮性を有
し、鮮明な穴明き形状の弾性メッシュを備えた弾性メッ
シュ地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性メッシュ地は、非弾性糸によ
るメッシュ構造のラッシェル編地に、低熱または非熱セ
ット性の弾性糸(非熱セット性ないし低熱セット性の弾
性糸)あるいはウレタン系弾性糸、通常はゴム糸を経方
向に挿入して作られているが、経方向の伸縮性しか得ら
れていない。そこで、二軸方向に伸縮性を得るために、
経、緯両方向にゴム糸あるいいはウレタン系弾性糸を這
わせながら絡ませている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の二軸
方向に伸縮性を有する弾性メッシュ地は、弾性糸が熱セ
ット性に劣るため、メッシュ地内で直線的に伸びようと
するのでメッシュの形を歪ませたり小さくさせたりして
二軸方向に伸縮できる鮮明なメッシュ地とならず、審美
性に欠けるという不都合がある。
【0004】本考案は、このような従来技術を背景にな
されたもので、二軸方向の伸縮性を与えるとともに、鮮
明な穴明き形状の弾性メッシュを備えた弾性メッシュ地
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、非弾性糸によ
るメッシュ構造の生地に対して、そのメッシュを構成す
る非弾性糸に、乾熱160℃で100%伸長時における
熱セット率が少なくとも70%以上である熱可塑性エラ
ストマー糸(以下、単に「熱可塑性エラストマー糸」と
いうことがある)を、メッシュの一部ないし大部分の周
囲に沿って添絡し、二軸方向の伸縮性を得るとともに、
鮮明な穴明き形状の弾性メッシュを備えたことを特徴と
する弾性メッシュ地を提供するものである。
【0006】
【作用】本考案の弾性メッシュ地では、メッシュを構成
する非弾性糸に、前記熱可塑性エラストマー糸を非弾性
メッシュの一部ないし大部分の周囲に沿って添絡してあ
るので、経、緯二軸方向への伸縮性を備えるとともに、
鮮明な穴明き形状の弾性メッシュを形成することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例の弾性メッシュ地を図
1に基づいて説明する。この実施例の弾性メッシュ地0
1は、非弾性糸11による非弾性メッシュ12構造の生
地10に対して、乾熱160℃で100%伸長時におけ
る熱セット率が少なくとも70%以上である熱可塑性エ
ラストマー糸としてポリエーテル・エステルを溶融紡糸
して得た、熱処理を施していない弾性糸21〔帝人
(株)製、レクセ(REXE)〕を前記非弾性メッシュ
12の周囲ないし周辺に適度に伸長しながら添え絡ませ
て弾性メッシュ生地20を作り、その弾性メッシュ生地
20を染料などで色付けしたのち、弾性メッシュ22の
適正鮮明な形状と、二軸方向に充分な伸長とが得られる
長さ、幅、厚みの寸法に保持しつつ乾熱160℃の雰囲
気で熱セットするものである。ここで、熱セット率は、
試料の原長をl0 、セット時の伸長量をl1 、セット後
の伸長量をl2 とおくと、(l2 /l1 )×100
(%)で定義される値である。なお、弾性メッシュ22
の伸長力を向上させるため、前記弾性糸21の添絡に追
加して長さ方向/幅方向に別の熱可塑性弾性糸を挿入あ
るいは添絡することもできる。
【0008】ところで、本考案に使用する熱可塑性エラ
ストマー糸(弾性糸)は特に限定しないが、高温高圧染
色の可能なものが特に都合がよく、耐湿熱性に優れたポ
リエーテル・エステルブロック共重合体からなる弾性糸
が好ましい。なかでもポリブチレンテレフタレート系ポ
リエステルをハードセグメントとし、ポリオキシブチレ
ングリコール系ポリエステルをソフトセグメントとする
ポリエーテル・エステルブロック共重合体からなる弾性
糸が好ましい。なお、本考案のポリエステル系糸構造物
中における弾性糸の割合は、通常1〜50重量%、好ま
しくは4〜20重量%程度である。
【0009】前記ブロックポリエステルは、ソフトセグ
メントとしてフタル酸類を主とする酸成分とし、水酸基
間の炭素数5〜12の脂肪族ジオールを主としたジオー
ル成分とする融点50℃以下のポリエステルを用いる。
ここにフタル酸類とは、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸であるが、特に得られるポリエステルが、非晶
性または融点50℃のポリマーとするため、また、製造
時の飛散性の問題などからイソフタル酸が使用されるこ
とが多い。一方、ジオール成分としては、1,6−ヘキ
サンジオール、1,10−デカンジオールなどの直鎖ジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−
メチル−1,8−オクタンジオ−ルなどの分岐ジオール
が挙げられる。前記ブロックポリエステルを構成するソ
フトセグメントは、このような酸およびジオール成分を
主とする構成成分とするが、40モル%以下、好ましく
は30モル%以下の他の成分の共重合物でもよい。この
共重合できるものとして他のジカルボン酸やジオールが
あるが、例えば低温での特性を良くする目的で、脂肪族
ジカルボン酸や、ポリオキシテトラメチレングリコール
などのエーテルグリコールなどを共重合することは、ひ
とつの好ましい対応である。
【0010】一方、ハードセグメントとして用いるポリ
ブチレンテレフタレート系ポリエステルとは、ポリブチ
レンテレフタレートまたはその共重合体を指すが、この
共重合割合は30モル%以下、好ましくは20モル%以
下である。ただ、この共重合割合は、ブロック化反応時
にも生起することが多いので、最終的に得られるブロッ
クポリエステルの融点として170℃以上、好ましくは
180℃以上とするのがよい。
【0011】このようなブロックポリエステルは、固有
粘度が0.8以上、好ましくは0.9以上であることが
望まれる。これは糸の張力が低くなるためである。
【0012】上記のようなブロックポリエステルは、一
般にはソフトセグメントを構成するポリエステルと、ハ
ードセグメントを構成するポリエステルとを溶融混合し
て反応させ、適度なブロックとする方法が使用される
が、特にこの方法に限ることはない。
【0013】本考案では、前記のようなブロックポリエ
ーテル・エステルは、糸として使用されるが、その製造
方法は、一般に溶融紡糸法による。この紡糸法は特に規
制されるものではなく、単に溶融ポリエーテル・エステ
ルを口金から出して冷却固化後に巻き取ればよい。もし
必要ならば、延伸や熱処理をすることも可能であるが、
用途次第である。また、油剤としては、例えばシリコン
系のものが用いられるが、これにこだわる必要はない。
【0014】以上の弾性糸は、600%以上の破断伸度
を有し、ストレッチ性に優れているだけでなく、熱セッ
ト性にも富み、思いのままに形作りができ、しかもスト
レッチ性能を低下することはない。ツーウェイチュール
ネット、チュールレースなどの今までにないテキスタイ
ルや新しいシルエット、ディテールを簡単に作ることが
できる。
【0015】ところで、この実施例の弾性メッシュ地0
1を具体的に作成する状況を図面に基づいて説明する。 (1)メッシュ地組織;6コースメッシュ経編 地糸;ポリエステルフィラメント糸、30de/12fil ランナー長;92cm/480コース 図2〜図3に示すように、おさL1 、L2 が交互に作動
して非弾性メッシュ12が鹿の子状に配置された非弾性
メッシュ構造の生地10が編み上げられる。 (2)弾性糸;ポリエーテルエステル系弾性糸レクセ
〔帝人(株)製〕、40de/1fil、熱可塑性に富
み、100%伸長で160℃の熱セット率80%のも
の。交互に配置したおさL3 、L4 に、この弾性糸21
を通して非弾性メッシュ12の周囲に、図3に示すよう
に、添絡させて弾性メッシュ生地20を作った。 (3)染仕上げセット;編み上げられた弾性メッシュ生
地20を130℃で染め、160℃の乾熱セット機によ
り仕上げセットした結果、図1に示すように、鮮明なダ
イヤ状の弾性メッシュ22(ダイヤメッシュ)を形成
し、二軸方向に伸縮できる弾性メッシュ地01が得られ
た。 (4)ダイヤメッシュのデータは、下記表1のとおりで
ある。
【0016】
【表1】
【0017】なお、比較例として弾性糸をレクセの代わ
りに、従来のウレタン系スパンデックス40de/1f
ilを使用してみたが、熱セット性が低いため、メッシ
ュの目が潰れてしまいメッシュ生地としては使いものに
ならなかった。
【0018】以上、本考案の実施例を説明したが、本考
案はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない範囲での設計変更などがあっても本考案に含まれ
る。例えば、熱可塑性エラストマー糸を、メッシュの一
部ないし大部分の周囲に沿って添絡する方法としては、
編み込むことも含まれる。
【0019】
【考案の効果】上記のように本考案の弾性メッシュ地
は、メッシュを構成する非弾性糸に、乾熱160℃で1
00%伸長時における熱セット率が少なくとも70%以
上である熱可塑性エラストマー糸を、メッシュの一部な
いし大部分の周囲に沿い添絡して構成したので、二軸方
向の伸縮性を得るとともに、鮮明な穴明き形状の弾性メ
ッシュを備えることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る実施例の弾性メッシュ地を示す平
面図である。
【図2】本考案に係る実施例の非弾性メッシュの地組織
図である。
【図3】本考案に係る実施例の非弾性メッシュを構成す
る非弾性糸にレクセを添絡させた分析的編目図である。
【符号の説明】
01 弾性メッシュ地 10 非弾性メッシュ構造の生地 11 非弾性糸 12 非弾性メッシュ 20 弾性メッシュ生地 21 弾性糸 22 弾性メッシュ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 光井 俊三 石川県加賀市動橋町井−10 帝人加工糸 株式会社加賀工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D04B 21/00 - 21/20

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性糸によるメッシュ構造の生地に対
    して、そのメッシュを構成する非弾性糸に、乾熱160
    ℃で100%伸長時における熱セット率が少なくとも7
    0%以上である熱可塑性エラストマー糸を、メッシュの
    一部ないし大部分の周囲に沿って添絡し、二軸方向の伸
    縮性を得るとともに、鮮明な穴明き形状の弾性メッシュ
    を備えたことを特徴とする弾性メッシュ地。
JP1992044057U 1992-06-03 1992-06-03 弾性メッシュ地 Expired - Lifetime JP2579140Y2 (ja)

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JPH0596090U JPH0596090U (ja) 1993-12-27
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JP2657200B2 (ja) * 1993-08-31 1997-09-24 株式会社ヴィオレッタ メッシュ調弾性経編地
FR2870308B1 (fr) * 2004-05-13 2006-07-21 Eurocopter France Revetement absorbant a haut pouvoir amortissant
JP6857583B2 (ja) * 2017-09-20 2021-04-14 吉田産業株式会社 パワーネット経編地

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