JP2579098B2 - 磁気ヘッドの位置決め方法 - Google Patents

磁気ヘッドの位置決め方法

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JP2579098B2
JP2579098B2 JP4060230A JP6023092A JP2579098B2 JP 2579098 B2 JP2579098 B2 JP 2579098B2 JP 4060230 A JP4060230 A JP 4060230A JP 6023092 A JP6023092 A JP 6023092A JP 2579098 B2 JP2579098 B2 JP 2579098B2
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賢 東陰地
秀明 向江
明夫 村田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置に用い
る磁気ヘッドの位置決め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置において、その記録密
度の向上は時代の流れであり、より高性能化、小型化の
付加価値を生むものである。その要素技術としてはテー
プ及びヘッドの要素部品としての性能改善が重要である
が、それにもましてテープとヘッドの記録時の相対位置
精度の確保が重要である。
【0003】家庭用VTRにおいて従来の技術を説明す
ると、VHS方式において2時間記録仕様ではトラック
ピッチが58ミクロンであり、6時間記録仕様ではトラ
ックピッチが19ミクロンである。
【0004】このトラックピッチの精度を決めているの
は、回転シリンダーに取り付けた180度離れた位置に
ある2対のビデオヘッドの相対位置精度(ヘッド高さ)
である。
【0005】また、VTRには各種の特殊再生機能やオ
ーディオ信号をFM変調して記録する付加機能もあっ
て、シリンダーには図3に示すように、多くの磁気ヘッ
ドが取り付けられている。そして各々のヘッドは所定の
位置に位置決めされていてシリンダーが回転したとき
に、目的とする記録パターンを描き、再生時には過不足
なく記録パターン上を走査するように位置決めされる必
要がある。
【0006】この位置決めは、図2に示すように、磁気
ヘッドの磁気ギャップの下端6が基準位置であり、磁気
テープの走行の基準となる固定シリンダー4の基準面5
を基準としたヘッド位置(高さHa)で規定される。
【0007】一般的にはこのHaは、ヘッドチップ1の
機械加工により決定されるか、または図3に示すよう
に、ヘッドチップ1とヘッドベース3との隙間に入れた
スペーサー8により調節された磁気ヘッド単品での高さ
H0か、または図2に示すように磁気ヘッドと回転シリ
ンダー2との間に設けたスペーサー9でもって代用され
た。
【0008】しかし何れの方法も精度的には不十分であ
って、シリンダーユニットとして組み立てられた後で回
転シリンダーに取り付けられたネジ10でもって最終工
程で調整されているのが現状の技術である。
【0009】しかし回転シリンダーに埋め込まれたネジ
10による力学的変形では、ネジの緩みによる位置決め
不良が発生し、経時変化による緩みを考慮すると位置決
め精度をサブミクロンのオーダーで確保することは困難
であった。
【0010】これらに対して板材の曲げに関して、力学
的変形以外として溶接変形に見られる熱変形による板材
の曲がり(例えば佐藤著 溶接光学理工学社出版)があ
る。その応用技術として、光源にレーザを用いたレーザ
によるヘッドベースの曲げ加工を行い磁気ヘッドの位置
決めを行った技術がある(特開平2ー93028号公
報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
照射による溶接変形での熱変形では、変形がほぼ永久変
形であり信頼性の点では満足されるが、歪そのものに方
向性があり、レーザの照射面側にしか凝固収縮による変
形が発生せずに位置決めが可能な範囲が限定された。
【0012】また、調節の過程に於て、目標値に対して
調整し過ぎた場合は調整量を戻す手段がなく、結果的に
調整精度を高めることが出来なかった。
【0013】本発明は目標調整量に対して過度にヘッド
ベースが変形したときに調整量を減ずることが出来る磁
気ヘッドの位置決め方法を提供することを目的とするも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
するため、磁気ヘッドのベースの一部にレーザを照射し
て、その部分を溶融させることによりヘッドベースを変
形させて磁気ギャップの位置を位置決めした後に、その
変形量を減ずるために、初期に変形させたパルスレーザ
波形よりもパルス幅の短かい、ピークパワーの大きなレ
ーザパルスを照射してレーザ照射面と逆方向に変形させ
て位置決めする。
【0015】
【作用】レーザ照射によるヘッドベースの変形は、ヘッ
ドベースの加熱・溶解・凝固収縮による過程を経て変形
が発生する。ヘッドベースが加熱されてから溶解して凝
固収縮が発生するまでの時間が関係する。即ち、レーザ
の入熱量に対して熱伝導の時間が十分であれば温度上昇
により溶融が発生するが、熱伝導時間に比べて短時間に
大きなピークパワーのレーザ光を照射すると溶解よりも
昇華が発生する。よってパルスレーザのパルス幅を比較
的長く照射すると、ヘッドベースをレーザ照射側に変形
することができ、パルス幅を短くするとヘッドベースを
直接に昇華してしまい、初期の歪分布を解除する結果と
なってレーザ照射面と反対側に変形を戻すことが出来
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、家庭用ビ
デオテープレコーダに用いられているビデオヘッドを例
にして実施例の詳細な説明をする。
【0017】図1は、本発明によるヘッドベースの曲げ
形状とレーザ照射エネルギーの関係を示す図で、1はヘ
ッドチップ、3はヘッドチップ1を支持し、回転シリン
ダに固定するヘッドベース、31はレーザパルスを照射
するヘッドベース3のレーザ照射部、H0はヘッド取り
付け面に対する磁気ヘッドの基準位置(磁気ギャップ位
置)、H1は比較的長いパルス幅のレーザパルス照射時
の磁気ヘッドの基準位置、H2は比較的短いパルス幅の
レーザを重ね照射した時の磁気ヘッドの基準位置、T
1,T2はレーザパルス幅、P1,P2はレーザパルス
の単位時間当りのエネルギー密度である。
【0018】図1(a)に於て、ヘッドチップ1とヘッ
ドベース3の固定部との中間部分のレーザ照射部31に
レーザを照射してヘッドベース3を溶解し、凝固収縮に
よりヘッドギャップの位置決めを行う。
【0019】レーザ光源としてはパルス発信のYAGレ
ーザを用いて、集光光学系を用いて直径50μmのスポ
ットにレーザエネルギーを集光した。レーザパルスは1
パルス当り5ジュールで、照射時間(パルス幅)T1は
9ミリ秒で照射した。また、ヘッドベース3は真鍮製の
板厚2ミリのものを用いた。
【0020】ヘッドベース3の固定部表面を基準面と
し、ヘッドチップ1の磁気ギャップの下端をヘッドの位
置とした場合、図1(b)に示すように、初期にヘッド
の位置が、図に示すH0であったものに、パルス幅9ミ
リ秒で5ジュールのエネルギーの1パルスを照射する
と、図4に示す様に、H0はヘッドベースが変形するこ
とにより増加する。
【0021】レーザを2回目以降順次照射位置をずらし
て照射すると、H0は直線的に微増して6回照射後には
H1まで変化した。これらの変化量は1回目照射による
変化で2μmであり、2回目以降は1パルス当り0.3
μmで合計して3.5μm変化した。6回照射後のヘッ
ド形状は図1(c)に示す形状である。レーザ照射部3
1は若干の凹部を持つものの、ほぼ平面状態で、レーザ
照射の直径50μmの照射痕が残る程度である。
【0022】次に今度は同一照射位置にレーザの照射エ
ネルギーは同じにしてパルス幅を変えたレーザパルスを
照射した。即ちパルス幅を2倍に伸ばしたときにはレー
ザのピークパワーを半分にしたり、パルス幅を半分にし
たときにはピークパワーを2倍にして同一カ所に重ねて
照射したときのパルス幅とH1の変化の関係を示すのが
図5である。
【0023】図5に示す様に、レーザパワーを5ジュー
ルに限定したときには、レーザパルス幅T2を2ミリ秒
以下ではエネルギーの集中が起こりヘッドベースの溶解
が起こる以前に、直接ヘッドベース材料が昇華して飛散
し、変形量H1は歪のバランスが崩れることによりH2
に減少した。
【0024】H2に変形量が減少したときの図を図1
(d)に示す。この場合はレーザによる材料の昇華飛散
が発生してレーザ照射部31は大きく飛散した凹部を有
する。2ミリ秒を越えるパルス幅では、変形量H1は増
加も減少も大きな変化はしなかった。それはパルス幅が
長くてヘッド材料が昇華することはなく、材料の再溶解
が起こり再凝固を繰り返したのに過ぎないためである。
【0025】この様にレーザのパルス幅を変化すること
により調整方向を選択することが出来て、レーザ照射側
に変形させたいときには比較的長いパルス幅でレーザを
照射し、過度の変形が生じたときには同一箇所を短いパ
ルス幅のレーザを照射することにより過度の変形を戻す
ことが出来る。
【0026】これはパルスレーザのパルス幅に関係する
ことが重要であって、本実施例に示す具体的なパルス幅
時間には関係しない。なぜならばヘッドベースの板厚、
材料の熱伝導度及びレーザのピークパワーに関係するか
らである。
【0027】変形量を調整するのは、レーザ照射側に関
してはレーザのパルスのショット数であり、過度に変形
を起こしたときにその変形を戻すには、パルスの幅を短
くしてレーザのピークパワーを増加することにより調整
が可能であることを示している。
【0028】尚、本実施例では、磁気ヘッド単品でのヘ
ッドギャップ位置の調整を例にして説明したが、回転シ
リンダーに組み込んだ後でも同様な調整が可能なことは
明白である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明による磁気ヘッド
の位置決め方法は、磁気ヘッドの構成部材である支持体
(ヘッドベース)をレーザにより曲げ加工することによ
り磁気ヘッドのコア位置を調整するものであって、磁気
ヘッドコアに何等の損傷を与えることなく、特別な追加
部材もしくは移動のための加圧装置などを必要としな
い。また、支持体の同一箇所にレーザを照射してレーザ
パルス幅を変化することによって、曲げ加工はレーザの
照射方向に対して2方向に可能であり、これにより所望
の位置に磁気ヘッドの位置決めが高精度に可能となる。
このように、本発明は安価でしかも簡便に磁気ヘッドの
コア位置を所望の位置に位置決めすることができ、磁気
ヘッドを用いた磁気記録再生装置の製造上の歩留まりを
著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヘッドベースの曲げ形状とレーザ
照射エネルギーの関係図
【図2】従来の位置決め用のネジによる調整を示す回転
シリンダの一部切欠き側面図
【図3】家庭用VTRで構成されるヘッド配置を示す図
で、上回転シリンダに取り付けられた磁気ヘッドとその
磁気ヘッド単品としての基準位置を説明する図
【図4】本発明によるレーザパルスを順次ずらして照射
した時のレーザパルス個数とその時のヘッドの基準位置
H0の変化を示す特性図
【図5】本発明による調整過程を示す図であって、初め
にレーザを照射してヘッドの基準位置H0をH1の位置
まで変形させたものに対して、同一エネルギーで種々の
パルス幅の異なるレーザパルスを重ねて照射したときの
H1の変化を示す特性図
【符号の説明】
1 ヘッドチップ 3 ヘッドベース 31 レーザ照射部 H0 ヘッド取り付け面に対する磁気ヘッドの基準位置
(磁気ギャップ位置) H1 比較的長いパルス幅のレーザパルス照射時の磁気
ヘッドの基準位置 H2 比較的短いパルス幅のレーザを重ね照射した時の
磁気ヘッドの基準位置 T1,T2 レーザパルス幅 P1,P2 レーザパルスの単位時間当りのエネルギー
密度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 宜章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−80212(JP,A) 特開 平1−102715(JP,A) 特開 平3−238184(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドの記録再生を行なう磁気コア
    以外の部材で、磁気コアを支持する支持体の一部にレー
    ザを照射し、該支持体の変形により磁気コアの位置を調
    整する磁気ヘッドの位置決め方法であって、前記支持体
    の略同一箇所にレーザを照射し、その時の照射するパル
    スレーザのパルス幅を可変することにより前記支持体の
    変形量を調整して磁気ヘッドの位置決めを行うことを特
    徴とする磁気ヘッドの位置決め方法。
  2. 【請求項2】 支持体の変形方向がレーザ照射面と反対
    側に曲げるときのレーザパルス幅がレーザ照射面側に曲
    げるときのレーザパルス幅よりも短いことを特徴とする
    請求項1記載の磁気ヘッドの位置決め方法。
  3. 【請求項3】 照射するパルス幅は、レーザ照射面側に
    変形させるときは2ミリ秒を越えるパルス幅とし、レー
    ザ照射面と反対側に変形させるときは支持体の一部が昇
    華して飛散する2ミリ秒以下のパルス幅とすることを特
    徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの位置決め方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT351797B (de) * 1976-12-22 1979-08-10 Philips Nv Verfahren zum herstellen einer rotierend antreibbaren magnetkopfanordnung und nach einem solchen verfahren hergestellte magnetkopf- anordnung
JP2538281B2 (ja) * 1987-10-15 1996-09-25 三洋電機株式会社 磁気ヘツド装置
JPH03238184A (ja) * 1990-02-15 1991-10-23 Nec Corp レーザ加工法

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