JP2579018Y2 - 枠体への面板取付け構造 - Google Patents

枠体への面板取付け構造

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JP2579018Y2
JP2579018Y2 JP1992034801U JP3480192U JP2579018Y2 JP 2579018 Y2 JP2579018 Y2 JP 2579018Y2 JP 1992034801 U JP1992034801 U JP 1992034801U JP 3480192 U JP3480192 U JP 3480192U JP 2579018 Y2 JP2579018 Y2 JP 2579018Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、枠体に面板を嵌め込む
ようにして取付けることで形成される間仕切り壁やドア
等において、面板を取付ける場合の枠体への面板取付け
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロ字状に形成された枠体に合成樹
脂製の面板を嵌め込んで形成される間仕切り壁やドアが
種々提供されている。これらのものにおいては、枠体の
内周面に凹溝が設けられており、面板の周端縁に被嵌さ
れた取付部材と共に面板の周端縁を凹溝に係合すること
で面板の取付けが行なわれている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、合成樹脂製
の面板にあっては、温度変化等による伸縮が著しいもの
となっている。そして、上述のような従来例にあって
は、面板は周端縁に被嵌された取付部材と共に周端縁を
枠体の内周面に設けられた凹溝に係止するようにして枠
体への取付けが行なわれているために、面板が温度変化
等によって伸張すると面板の周端縁は取付部材によって
保持された状態となっているために伸張が押さえられる
こととなり、このために伸張する面板の寸法変化を吸収
することができず、面板が波打った状態に変形するとい
う問題があった。
【0004】本考案は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、温度変化等によって面板が波打ったように変
形したりするようなことのない枠体への面板取付構造を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案では、上記目的を
達成するために、上下及び左右の枠材14を枠組みして
ロ字状に形成された枠体内に合成樹脂製の面板15を配
設し、断面略U字状の取付部材18を弾性材料にて形成
すると共に面板15の周端縁に沿って断面略U字状の取
付部材18を面板15の周端面が取付部材18内の周端
面に接触するように被嵌し、取付部材18と共に面板1
5の周端縁を枠材14の内周面に設けられた開口19内
に挿合し、上と左右に位置する枠材14では開口19と
連通するように枠材14の内部に面板15の寸法変化を
吸収する寸法変化吸収凹部40を設けると共に面板15
が膨張したとき分離する薄肉部20を取付部材18の周
端面に形成し、下に位置する枠材14では寸法変化吸収
凹部40を設けずに取付部材18を枠材14内の面に接
触させたものである。
【0006】
【作用】しかして、温度変化等によって面板15が伸張
した場合には、上や両側の枠材14の部分では面板15
の伸張によって薄肉部20の部分で取付部材18が分断
されることとなり、伸張する面板15の周端縁は寸法変
化吸収凹部40内に侵入する。これによって面板15の
伸張時の寸法変化は寸法変化吸収凹部40にて吸収され
ることとなり、面板15の伸張が阻害されて面板15が
波打ったように変形するようなことがない。また下の枠
材14の部分では寸法変化吸収凹部40を設けていなく
て枠材14の剛体の面に面板15の下端の取付部材18
が接触しているために面板15の下端が動かなく、面板
15を安定よく支持できる。
【0007】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。枠体14に面板15を嵌め込むように取付けて形成
されるものとしては、スペースSの開口部1に開閉自在
に配置されるスライディングドア2や、開口部1の両側
部に配される固定パネル8等である。
【0008】スライディングドア2は、例えば、図2乃
至図4に示されるような浴室内に設置されるシャワー用
のようなスペースSに設けられるが、他の箇所に設置し
てもよいのはいうまでもない。以下、スライディングド
ア2の構成を詳述する。シャワー用のスペースSは、例
えば、図2に示されるように直交して隣合うように壁板
7を設けると共に各壁板7と直交するように固定パネル
8を設け、固定パネル8間に開口部1が形成されたユニ
ットルーム内に形成されており、開口部1には円弧状の
スライディングドア2が開閉自在に配置されている。こ
こで、スペースSの形状は図示されたものに限定される
ものではなく円弧状のスライディングドア2が開口部1
に設置されるようになっているものであれば、平面視で
他の多角形状に形成されていてもよいものである。
【0009】スペースS内を区画する天井部には図1に
示されるように上天井材9と下天井材10とが設置され
ており、上天井材9と下天井材10とにわたるように上
天井材9と下天井材10との下面側には筒状の支持部材
11がボルト12によって取付けられている。円弧状の
スライディングドア2を走行自在に吊り下げ支持する上
レール3はボルト12によって支持部材11の内側面に
取付けられている。この上レール3は片側半分が開口部
1に配置され、残りの片側半分の引き込みレール部分3
aがスペースS内に延出されており、開口部1の開放時
には円弧状のスライディングドア2は図2中想像線に示
されるようにスペースS内に引き込み設置された引き込
みレール部分3aに収納されるようになっている。
【0010】支持部材11の下面からは支持突起11a
が一体に突設されており、この支持突起11aに開口部
1の両側に設置されることとなる固定パネル8の上部が
ボルト12によって取付けられている。固定パネル8の
下部は床パン13の端部に突設された突部13aの側面
に固定パネル8の枠材14を当接すると共に枠材14を
ボルト12によって突部13aに連結することで固定さ
れている。スペースSの開口部1の両側部に設置される
固定パネル8は、ロ字状の枠材14内に合成樹脂製の面
板15を嵌め込んで形成されており、枠材14の上部を
ボルト12によって支持部材11に連結すると共に枠材
14の下部をボルト12によって床パン13に連結する
ことで取付けられている。固定の手段としては、枠材1
4の内側片14aに通孔16を形成し、ボルト12を通
孔16に挿通して外側片14bの取付孔17に通し、通
孔16に挿通したドライバーのような工具にてボルト1
2を支持突起11aまたは床パン13の突部13aの側
面にねじ込み固定して、固定パネル8を固定するのであ
る。そして、内側片14aの通孔16にはキャップ(図
示せず)が被せられて通孔16及びボルト12が外観上
見えないようにされている。
【0011】枠材14内に嵌め込まれる面板15は弾性
を有する断面略U字状の取付部材18を介して枠材14
に嵌め込み固定されている。取付部材18は枠材14の
内周面に設けられた開口19に嵌め込まれるようになっ
ており、面板15の周端縁を保持した状態で側面に設け
られた係止凹部18aに開口19の開口縁を係合するこ
とで位置ずれを起こしたりするようなことなく開口19
に取付けられている。開口19と連通するように枠材1
4の内部には面板15の寸法変化を吸収する寸法変化吸
収凹部40が設けられている。18bは面板15の外面
に当接されることとなる当接片である。面板15の周端
縁に当接されることとなる取付部材18の外周面には薄
肉部20が設けられており、温度変化等によって面板1
5が膨張した場合には膨張による面板15の伸張によっ
て薄肉部20の部分で取付部材18が左右に分離し、面
板15の周端縁が寸法変化吸収凹部40内に侵入するこ
とで面板15の伸張を阻害するようなことがないように
なっており、これによって温度変化等による面板15の
伸張時に面板15が波打ったりして変形するようなこと
がないようになっている。上記寸法変化吸収凹部40を
設けるのは図1や図5に示すようにロ字状に枠組みした
枠体の上及び両側の枠材14であり、上及び両側の枠材
14の部分で面板15の伸縮が吸収される。ロ字状の枠
体の下の枠材14では寸法変化吸収凹部40を設けてい
なく、面板15の下端に取付部材18を被嵌して開口1
9に挿入したとき取付部材18を下の枠材14内の面に
当接してある。
【0012】円弧状のスライディングドア2は、固定パ
ネル8と同じく枠材14内に面板15を嵌め込んで形成
されており、上部には走行具21が設置されていると共
に下部には後述するガイド具22に摺動自在に係止され
る係止部23が設けられている。係止部23は下部に位
置する枠材14の底部を凹状にへこませて形成された凹
溝23aによって構成されており、この係止部23はボ
ルト12によって床パン13に取付けられたガイド具2
2の支持突起22aに係合されている。
【0013】ガイド具22は図7に示されるように取付
部22bの上部より支持突起22aを一体に突設して形
成されており、取付部22bを床パン13の段部13b
の側面に当接した状態で取付部22bに設けられた通孔
24より床パン13にボルト12を打入することで床パ
ン13に取付けられている。そして、スライディングド
ア2は上部に設けられた走行具21の走行輪21aが上
レール3に沿って走行すると共に下部の係止部23がガ
イド具22に沿って摺動することで上レール3に沿って
走行自在とされている。
【0014】上レール3の内側方において下天井材10
にはボルト12によって脱輪防止部材25が取付けられ
ている。この脱輪防止部材25は筒状に形成されてお
り、上レール3の全長に沿って上レール3の内側方に取
付けられている。脱輪防止部材25の下部からは下方に
向けて係止突起26が突設されており、この係止突起2
6には弾性を有する化粧片27が取付けられている。化
粧片27は上部に設けられた係止フック27aを係止突
起26に係止することで脱輪防止部材25に取付けられ
ており、化粧片27の下端はスライディングドア2の枠
材14上部に当接された状態となって走行具21が外観
上見えないようになっている。
【0015】開口部1の一方側の固定パネル8の端部に
は図5に示されるように外側に開口するケース28がボ
ルト12によって取付けられており、このケース28内
に形成された収納部29内には例えば、スペースS内に
設置されることとなる電気設備の制御機器等が収納配置
されるようになっている。ケース28の外側には収納部
29と共にケース28を覆うように化粧カバー30が着
脱自在に取付けられており、この化粧カバー30を取り
外すことで収納部29内に収納された部材の保守点検を
容易に行なうことができるようになっている。上記化粧
カバー30はケース28と固定パネル8の枠材14より
突設された係止突起31に端縁の係止フック32を係止
することで取付けられている。ここで、化粧カバー30
は開口部1の他方側の固定パネル8と壁板7との接続部
分の外面側にも取付けられている。
【0016】開口部1の他方側の固定パネル8の端部に
は図6に示されるように閉成時においてスライディング
ドア2の端部が当接されることとなる戸当たり4が設置
されている。この戸当たり4は固定パネル8の枠材14
となる開口枠5より一体に突設されており、このように
開口枠5から一体に突設するようにして形成してあるこ
とで戸当たり4を別部材として取り付けるもののように
取り付け作業が別途必要であると共に取付部分の防水処
理を行なうのを省略することができるようになってい
る。戸当たり4にはスライディングドア2の端部が挿合
される受け部6が形成されており、この受け部6は奥端
より入口部分が広くなった略凹状に形成されている。こ
のように奥端より入口部分が広くなった略凹状に形成さ
れていることで閉成時には円弧状のスライディングドア
2の移動状態に沿ってスライディングドア2の端部を受
けることができ、スライディングドア2の端部の内側面
または外側面の一部が部分的に擦れたりするようなこと
なくスライディングドア2の端部を受けることができる
ものである。33はスライディングドア2の閉成時に受
け部6の奥端面に当接されることとなるクッション材で
あり、スライディングドア2が勢い良く閉じられた場合
にはクッション材33が奥端面に当たってショックを和
らげるようになっている。
【0017】しかして、円弧状のスライディングドア2
を上レール3の引き込みレール部分3aに移動させるこ
とで開口部1を開いた状態としてスペースSに出入りす
ることができるものであり、また、上レール3に沿って
スライディングドア2を開口部1に位置させると共にス
ライディングドア2の端部を戸当たり4に当接すること
で開口部1を閉塞することができるものである。また、
上レール3に円弧状のスライディングドア2を走行自在
に吊下げ、片側半分が開口部1に配置される上レール3
の残りの片側半分の引き込みレール部分3aをスペース
S内に延出してあるので、円弧状のスライディングドア
2はスペースS内に引き込み設置された引き込みレール
部分3aに収納され、このように円弧状のスライディン
グドア2は開口部1とは異なるスペースS内方に引き込
まれ、しかしてスペースSの形状はスライディングドア
2の円弧を延長した円筒形状に制限されることがなく、
円弧状のスライディングドア2を設置するスペースSの
形状は種々の形状のものでもよく、円弧状のスライディ
ングドア2を設置するスペースSの自由度を増すことが
でき、しかも、円弧状のスライディングドア2はスペー
スS内に延出された引き込みレール部分3aに収納さ
れ、円弧状のスライディングドア2を大きく開き、その
開口部1を大きくしながら、閉成時にはスライディング
ドアは開口部における上レールに移行していて、スペー
ス内にはスライディングドア2は存在せず、スペースS
を狭くするようなことがなく、スペースSを充分に活用
できるものである。
【0018】
【考案の効果】本考案は上述のように、上下及び左右の
枠材を枠組みしてロ字状に形成された枠体内に合成樹脂
製の面板を配設し、断面略U字状の取付部材を弾性材料
にて形成すると共に面板の周端縁に沿って断面略U字状
の取付部材を面板の周端面が取付部材内の周端面に接触
するように被嵌し、取付部材と共に面板の周端縁を枠材
の内周面に設けられた開口内に挿合し、上と左右に位置
する枠材では開口と連通するように枠材の内部に面板の
寸法変化を吸収する寸法変化吸収凹部を設けると共に
板が膨張したとき分離する薄肉部を取付部材の周端面に
形成してあるので、温度変化等によって面板が伸張した
場合には、面板の伸張によって薄肉部の部分で取付部材
が分断されることとなり、上と左右の枠材の部分では、
伸張する面板の周端縁は寸法変化吸収凹部内に進入する
ものであり、これによって面板の伸張時の寸法変化は寸
法変化吸収凹部にて吸収されることとなり、合成樹脂製
の面板を用いるようにしても、温度変化等によって面板
が波打ったように変形するようなことがないものであ
り、しかも取付部材を面板の周端縁にぴったり密着する
ように取付けて弾性を有する取付部材にて面板の周囲を
枠材に密閉的に取付けるものでも面板が膨張したとき薄
肉部が分離することで面板の伸長を吸収することができ
るものであって、面板の伸長を阻害しないように面板の
伸長を吸収できるものであり、また下に位置する枠材で
は取付部材が枠材の剛体の面に接触しているために面板
の下端が動かないように支持できるものである。従って
上及び左右の枠材では寸法変化吸収凹部で面板の寸法変
化を吸収できるようになっていても、面板の下端は動か
ないように支持できて面板ががたついたりしないように
安定よく支持でき、特に取付部材に薄肉部を設けて寸法
変化を吸収しやすくしてあっても面板を安定よく支持で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】同上の設置状態を示す概略平面図である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】同上の断面図である。
【図5】同上のケースの取付状態を示す一部省略した断
面図である。
【図6】同上の戸当たりの取付状態を示す一部省略した
断面図である。
【図7】同上のガイド具の斜視図である。
【符号の説明】
14 枠材 15 面板 18 取付部材 19 開口 20 薄肉部 40 寸法変化吸収凹部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下及び左右の枠材を枠組みしてロ字状
    に形成された枠体内に合成樹脂製の面板を配設し、断面
    略U字状の取付部材を弾性材料にて形成すると共に面板
    の周端縁に沿って断面略U字状の取付部材を面板の周端
    面が取付部材内の周端面に接触するように被嵌し、取付
    部材と共に面板の周端縁を枠材の内周面に設けられた開
    口内に挿合し、上と左右に位置する枠材では開口と連通
    するように枠材の内部に面板の寸法変化を吸収する寸法
    変化吸収凹部を設けると共に面板が膨張したとき分離す
    る薄肉部を取付部材の周端面に形成し、下に位置する枠
    材では寸法変化吸収凹部を設けずに取付部材を枠材内の
    面に接触させて成る枠体への面板取付け構造。
JP1992034801U 1992-05-26 1992-05-26 枠体への面板取付け構造 Expired - Fee Related JP2579018Y2 (ja)

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